JPH07101609B2 - 平板状のリブ付き多孔質炭素材の製造方法 - Google Patents

平板状のリブ付き多孔質炭素材の製造方法

Info

Publication number
JPH07101609B2
JPH07101609B2 JP2-512931A JP51293190A JPH07101609B2 JP H07101609 B2 JPH07101609 B2 JP H07101609B2 JP 51293190 A JP51293190 A JP 51293190A JP H07101609 B2 JPH07101609 B2 JP H07101609B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous carbon
carbon material
fibers
ribs
ribbed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2-512931A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO1991006131A1 (ja
JPH07101609B1 (ja
Inventor
弘之 福田
征行 船橋
彦典 阿部
Original Assignee
呉羽化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 呉羽化学工業株式会社 filed Critical 呉羽化学工業株式会社
Priority to JP2-512931A priority Critical patent/JPH07101609B2/ja
Publication of JPWO1991006131A1 publication Critical patent/JPWO1991006131A1/ja
Publication of JPH07101609B1 publication Critical patent/JPH07101609B1/ja
Publication of JPH07101609B2 publication Critical patent/JPH07101609B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、燃料電池用電極基板として有利に使用できる
炭素繊維を含有する厚さ方向の電気及び熱の伝導性の改
良された、強度大なる平板状のリブ付き多孔質炭素材の
製造方法に関する。
背景技術 電気抵抗の低い燃料電池用電極基板として、炭素繊維を
主材として多数のガス拡散用の小孔を有する材質より構
成され、板状体に形成された薄肉部が燃料、酸化剤ガス
の流路となり、厚肉部が集電部として作用する燃料電池
用電極板において、集電部を形成する炭素繊維が、その
繊維軸をほぼ厚肉部の肉厚方向に向けている互いに独立
な単繊維よりなる燃料電池用電極板が知られている(特
開昭57−210571号)。その製造方法の一例として下記の
方法が開示されている。集電部の厚さよりも長い長さを
有する炭素繊維を適当に分散させた分散水溶液を作り、
これを約150メッシュのステンレス鋼の金網よりなるフ
ィルタを介して瀘過操作を行って、フィルタ上に炭素繊
維を沈積させマット状の炭素繊維を形成する。この瀘過
操作にあたり、真空ポンプを使って瀘過速度を速める
と、フィルタ上にマット状に沈積する炭素繊維は瀘過方
向に並ぶようになる。このマット状の炭素繊維に、例え
ば、フェノール樹脂等のバインダを含浸させた後、ガス
流路をヒートプレスして形成した後、バインダを炭化す
るため焼成する。
しかし、この方法においては、マット状炭素繊維が不均
一になり易く、物性の均一な電極板を製造することは極
めて困難である。このことは、特に形状の大きな基板を
製造する場合は重大な問題となる。またこのような構造
の電極板は厚肉部と薄肉部との境界での強度が小さく破
損しやすい。
リブ付き多孔質炭素材の製造方法として、20〜50重量%
の熱硬化性樹脂と80〜50重量%の炭素繊維とからなる乾
燥混合物を、所望の基板のリブ形状と鏡像の関係にある
金型に希望する気孔率を得るように予め設定された量供
給し、プレス成形した後焼成する方法が知られている
(米国特許第4,165,349号)。また炭素繊維、結合材及
び有機粒状物質を混合し、プレス又はロールにより加圧
成形した後焼成する気孔率が大きく細孔径分布のシャー
プな燃料電池用電極基板の製造方法も知られている(特
開昭58−117649号) しかし、これらの方法においては金型又はロールへの原
料の供給ムラが生じ易く、得られる基板の物性が不均一
になり易い。
更に、短炭素繊維、フェノール樹脂および成形助材から
成る原料混合物を押出し、ロール又はスタンピングによ
って加圧成形した後焼成する均一な物性を有する電極基
板の製造方法も知られている(特開昭63−21753号)。
しかし、かかる方法によって製造される多孔質炭素材で
も電気抵抗、熱伝導度、強度等の物性は燃料電池の分野
での要求を充分満足するものではなく更なる改良が望ま
れている。
燃料電池用のリブ付き多孔質電極基板は、電池単位容積
当たりの発電容量を上げ発電コストの低減を図るために
は電気及び熱の伝導性特に基板の厚さ方向の伝導性が高
く、薄いことが要求され、薄くとも電池スタック組上げ
や基板製造に際して取扱時に破損しない充分な強度をも
つことが必要である。
本発明は、強度大なる平板状のリブ付き多孔質炭素材の
製造方法を提供することを目的とする。
本発明はまた、厚さ方向の電気及び熱の伝導度の大きい
リブ付き多孔質炭素材の製造方法を提供することを目的
とする。
本発明はまた、物性の極めて均一なリブ付き多孔質炭素
材の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示 本発明によるリブ付き多孔質炭素材は、炭素繊維を含有
し、リブ部とウェブ部とを有し、ウェブ部では炭素繊維
かウェブ部の面方向で且つリブ部と直角方向に配向して
いる。
ここで、炭素繊維の配向方向とは、単一の炭素繊維の配
向方向ではなく、多孔質炭素材中、より詳しくいえばリ
ブ部又はウェブ部中での炭素繊維の平均的な配向方向を
意味する。また、この平均的な配向方向とは、2次元平
面でリブ部と直角方向に配向しているという場合を例に
とれは、リブ部と直角方向を角度90度とすると、単位面
積当たりにおいて、角度45度から角度135度までの方向
のうちいずれかの方向に配向している炭素繊維の本数が
それ以外の方向に配向している炭素繊維の本数よりも多
いということを意味する。
ウェブ部とは、リブ部の底部に位置し、リブ部相互を連
接する平板状部をいい、炭素繊維がリブ部と直角方向に
配向しているとは、炭素繊維がリブ部の伸びる方向、換
言すればリブ部の長手方向と直角方向に配向しているこ
とを意味する。
本発明のリブ付き多孔質炭素材においては、炭素繊維
は、ウェブ部ではウェブ部の面方向で且つリブ部と直角
方向に配向している。このような構造の多孔質炭素材
は、ウェブ部における繊維の配向によるリブ部と平行方
向の曲げに対する補強効果とリブ部の梁作用によるリブ
部と直角方向の曲げに対する補強効果とが相乗し全体と
しての強度の大きいハンドリング性の良好なものとな
る。
本発明のリブ付き多孔質炭素材において、リブ部はウェ
ブ部の一端から他端まで連続している必要はなく、また
所々不連続でも同様の効果を奏する。
本発明のリブ付き多孔質炭素材においては、リブ部では
炭素繊維がウェブ部の厚さ方向に配向している。炭素繊
維を含有する多孔質炭素材においては、炭素繊維の配向
方向の電気及び熱の伝導性が他の方向のそれに比べて大
きいので、このような構造を有するリブ付き多孔質炭素
材においては、リブ部での炭素繊維の厚さ方向の配向に
より多孔質炭素材全体としての厚さ方向の電気及び熱の
伝導性が向上する。
炭素繊維を含有する多孔質炭素材の炭素繊維の配向の度
合は、多孔質炭素材の異なる方向で測定した電気抵抗及
び強度の比によって表すことができる。
本発明の平板状のリブ付き多孔質炭素材は、リブ部を削
り取ったウェブ部について電気比抵抗を測定すると、ウ
ェブ部の平面内においてリブ部の伸びる方向と平行な方
向に測定した電気比抵抗ρWPとリブ部の伸びる方向と直
角な方向に測定した電気比抵抗ρWTとの比ρWP
WTは、1.0よりも大きい値である。比ρWPWT電気比抵
抗の面内異方比と定義する。
本発明のリブ付き多孔質炭素材を、リブ部と平行な方向
に曲げるようにして測定したウェブ部の曲げ強度をFSP
とし、リブ部を削りとったウェブ部を、リブ部に直角方
向に曲げるようにして測定したウェブ部の曲げ強度をF
STとすると、FSP/FSTの値は1.0よりも大きいのである。
FSP/FSTを曲げ強度の異方比と定義する。曲げ強度の異
方比があまり大きくなるとリブ付き多孔質炭素材のリブ
部に直角な方向の曲げに対する抗力がリブ部に平行な方
向の曲げに対する抗力より小さくなることがあるので、
曲げ強度の異方比は10以下が好ましい。炭素繊維の配向
による補強効果を十分に利用するには曲げ強度の異方比
は1.2以上が好ましく1.5以上であることが更に好まし
い。
本発明のリブ付き多孔質炭素材のウェブ部の面積をSW
の厚さをtW、その厚さ方向の電気抵抗及び電気比抵抗を
夫々RW及びρ、リブ部のウェブ部に対する投影総面積
をSr、リブ部の高さをtr、そのリブ部の高さ方向の電気
比抵抗をρrとすると、リブ付き多孔質炭素材全体の厚
さ方向の電気抵抗Rはモデル的に、 R=ρ・tW/SW+ρr・tr/Sr として表される。この式より、 が得られる。
リブ付き多孔質炭素材のリブ部を削り取ったウェブ部の
厚さ方向の電気抵抗及び電気比抵抗の測定値を夫々RW
びρ、リブ付き多孔質炭素材全体の厚さ方向の電気抵
抗の測定値をRとし、上式の右辺で計算した値γをウェ
ブ部とリブ部の電気抵抗比と定義する。本発明のリブ付
き多孔質炭素材はこのウェブ部とリブ部との電気抵抗比
γが1.0以上である。
このことはリブ部においては炭素繊維がウェブ部より厚
さ方向により配向していることを示す。
ウェブ部とリブ部との電気抵抗比γは大きければ大きい
ほど好ましいが、後述する製造方法によってその値が1.
2以上のものを容易に製造することができる。またウェ
ブ部の厚さ方向の電気比抵抗ρは40mΩ.cm以下が好ま
しい。
また本発明のリブ付き多孔質炭素材においては、リブ部
とウェブ部とが一体成形物である。このようにリブ部と
ウェブ部とが一体成形物であると、上述の機械的強度並
びに電気及び熱の伝導性が更に向上するのである。
本発明のリブ付き多孔質炭素材の製造方法は、炭素質繊
維と結合材とを含有する成形用原料を平板状に押出した
後、押出方向と直角な方向にリブ部を押出物に形成した
後、焼成することからなる。
より詳しく説明すると本発明の製造方法においては、ま
ず炭素質繊維と結合材とを含有する成形用原料を押出機
より押出し、均一な平板状押出物を製造する。このと
き、炭素質繊維は押出方向に優位に配向する。次にこの
平板状押出物を、例えばリブ形成用の多数の平行な溝を
備えたロール又は金型に供給して加圧して押出方向(繊
維の配向方向)と直角な方向にリブ部を形成する。すな
わち、押出物の押出方向に対して金型又はロールの溝が
直角になるように配置し、加圧して金型又はロールの溝
に押出物の一部を押し込みリブ部を形成する。この場
合、押出物中の炭素繊維は押出方向に配向しており溝と
直交するように位置しているため押出物の表面近くの成
形用原料が溝に流れ込むとき、炭素繊維の長さ方向の位
置によって、押出物の厚さ方向への変位には差が生じる
(溝の中心に近いほど変位は大きくなる。)。このため
に溝に流れ込んだ部分(リブ部)においては炭素繊維は
押出物の厚さ方向に配向することになる。しかし、押出
方向と平行な方向にリブを形成する場合は、押出物中の
炭素繊維は金型又はロールの溝と平行になるため上述の
ような炭素繊維の長さ方向の位置による押出物の厚さ方
向の変位には差は生じない(溝の長さ方向即ち炭素繊維
の長さ方向には押出物の変位には差がない。)。従って
この場合はリブ部の炭素繊維は押出物の厚さ方向に直角
なままであり、厚さ方向へはほとんど配向しない。
このようにして、リブ部においては繊維がウェブ部の厚
さ方向に配向し、ウェブ部においては面方向で且つリブ
部と直角方向に配向している構造をもつ平板状のリブ付
き成形体を製造する。このリブ付き成形体を不活性雰囲
気中で焼成してリブ付き多孔質炭素材とする。焼成によ
り炭素質繊維は炭素繊維となり、結合材等より生成した
炭素でお互いに結合される。
また本発明の製造方法においては、押出により均一な厚
さの押出物を得た後、これをロール又は金型へ供給して
リブ部を形成するため、原料の混合ムラや金型等への原
料の供給ムラを小さくでき、得られるリブ付き多孔質炭
素材は物性が極めて均一となる。
本発明の製造方法における炭素質繊維を含有する成形用
原料は以下の物質から構成される。
リブ付き多孔質炭素材の補強材として主に機能する炭
素質繊維 炭素質繊維その他の充填材を相互に結合する結合材 成形用原料に押出等の操作において必要な流動性を賦
与する流動性賦与材 成形時に繊維の配向を助長する固体粒子 多孔質炭素材の気孔の調節を容易にする気孔調節材 成形用原料は上記の物質を必ずしも全て含有する必要は
ない。上記物質のうち炭素質繊維及び結合材を必須とさ
れるが、流動性賦与材、固体粒子及び気孔調節材は適宜
組み合わせて使用される。
炭素質繊維とは、炭素繊維又は焼成により炭素繊維に転
化可能な繊維であり、ピッチ繊維、ポリアクリロニトリ
ル繊維、レーヨン繊維等を不融化処理したもの及びこれ
らをさらに不活性雰囲気中で熱処理したものである。80
0℃以上で熱処理し炭素繊維としたものが押出等の際に
繊維の破損が起こりにくく好ましい。
炭素質繊維は、平均繊維長0.05〜3mm、アスペクト比(L
/D)5以上の短繊維が好ましい。平均繊維長が3mmを越
えると成形用原料の加工時の流動性が低下し押出及びリ
ブ部形成の操作が困難になるとともに、成形に至るまで
の工程で、繊維同士がお互いに絡み合い、毛玉状にな
り、繊維が成形体中に均一に分散しなくなるため得られ
る多孔質炭素材が不均一になるので好ましくない。ま
た、平均繊維長が0.05mm以下だと得られる成形体の強度
が不足することがあり好ましくない。押出し及びリブ部
形成時に繊維が充分に配向し補強効果を発揮するために
は炭素質繊維は平均繊維長が0.05mm以上でアスペクト比
(L/D)が5以上が好ましい。より好ましい範囲は平均
繊維長0.1〜2mmアスペクト比(L/D)10以上である。そ
の配合量は成形用原料全量の3〜50重量%が好ましい。
繊維長及び繊維径の測定方法は後述する。
本発明に使用する結合材は、成形体の焼成前及び焼成中
は成形体の形状を保持し、焼成後は炭化し炭素繊維同志
を結合するものである。結合材としては、炭化率が40%
程度以上で、押出時及びリブ部形成時に溶融流動し、加
熱、酸化等の簡単な処理で成形体の焼成時に溶融しない
ようにできるものが好ましく、例えば、フェノール樹
脂、フルフリールアルコール樹脂の如き熱硬化性樹脂、
石油系ピッチ、石炭系ピッチ及びこれらの2種以上の混
合物をあげることができる。特にフェノール樹脂単独も
しくはピッチとの混合物は炭化率が大きく、加熱により
容易に硬化するので好ましい結合材である。
本発明に使用する流動性賦与材は、使用する結合材が溶
融流動する温度(成形温度)で溶融流動し成形用原料に
混練、押出及びリブ部形成の操作に必要な流動性を賦与
するものである。好適にはASTM D1238(条件190/2.1
6)によるメルトフローレート30〜500g/10minの熱可塑
性樹脂が用いられ、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、
クマロン樹脂、石油樹脂をあげることができる。
また、ステアリン酸等の滑材を成形用原料100重量部に
対して1〜5重量部添加することは混練、押出を容易に
するのに有効である。
更に、粒径5〜50μmの成形時に固体である粒子を成形
用原料に含有させることによって本発明の効果をより向
上させることができる。
かかる固体粒子を含有する成形原料を使用した場合、固
体粒子は、成形用原料が流動するとき結合材及び/又は
流動性賦与材が炭素繊維の間隙をすり抜けて流れること
を妨げ、成形用原料を一体として流動させる働きをす
る。このことは、特に金型又はロールによるリブ部形成
時に効果を発揮する。即ち、かかる固体粒子を含有する
場合は、成形用原料が金型(又はロール)のリブ部に対
応する部分に一体となって流入する。従って、成形体の
リブ部において原料の組成が均一になるとともに、リブ
部においては炭素繊維が成形体、より特定的にはウェブ
部の厚さ方向により配向する。一方、固体粒子を配合し
ない場合は、結合材及び/又は流動性賦与材が金型(又
はロール)のリブ部に対応する部分に多く流入し、リブ
部の原料組成が不均一になりやすく、又リブ部における
炭素繊維のウェブ部の厚さ方向への配向の割合が、固体
粒子を配合した場合に比べて小さくなる。固体粒子は成
形時に繊維の配向を助長し、得られる多孔質炭素材の電
気及び熱の伝導度を改良する。
このような固体粒子としては炭素質粒子が好ましい。炭
素質粒子は成形体の焼成後もそのまま炭素として残存し
リブ付き多孔質炭素材の構成要素となるので、リブ付き
多孔質炭素材の使用上特に悪影響を及ぼさない。焼成後
の電気及び熱の伝導性が大きいコークス及び/又は黒鉛
粒子が特に好ましい。炭素質粒子の平均粒径は好ましく
は5〜50μm、更に好ましくは10〜30μmである。平均
粒径が50μmを超すと成形用原料を一体として流動させ
る作用が小さくなるとともに機械的強度の小さい多孔質
炭素材しか得られなくなり好ましくない。また、平均粒
径が5μm以下になると成形用原料の混練、押出時の流
動性が低下し操作が困難になる。炭素質粒子の配合量は
成形用原料全量の5〜40重量%が好ましい。更に好まし
くは10〜30重量%である。
また、気孔調節材を成形用原料に含有させることによっ
て、得られる多孔質炭素材の細孔の調節を容易にするこ
とができる。気孔調節材は焼成時に揮散又は分解ガス化
しそのあとに気孔を形成する機能を有するものである。
気孔調節材としては混練、押出及びリブ部形成の操作時
には多少変形しても溶融流動はしない粒状有機高分子物
質が気孔の制御が容易で好ましい。その例としては高密
度ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロ
ピレン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、澱粉を
あげることができる。気孔調節材の量及び粒径を適当に
設定することによって多孔質炭素材の気孔率及び気孔径
を制御することができる。気孔形成を効率良く達成する
ためには気孔調節材の炭化率(焼成後の残存炭素率)は
10%以下が好ましい。好適な気孔調節材としては高密度
ポリエチレン・ポリメチルメタクリレートをあげること
ができる。
製造上の操作が容易で、燃料電池用ガス拡散電極として
の諸特性のバランスしたリブ付き多孔質炭素材を製造す
る為の上記原料の配合の一例を示すと、炭素質繊維2〜
40重量%、結合材20〜50重量%、流動性賦与材0〜30重
量%、炭素質粒子0〜40重量%、気孔形成材0〜35重量
%で、更に好ましくは、炭素質繊維5〜30重量%、結合
材25〜40重量%、流動性賦与材5〜25重量%、炭素質粒
子10〜30重量%、気孔形成材20〜30重量%の範囲であ
る。
上記原料各成分を混合した後、混練する。混練は成形用
の押出機で混練と成形とを兼ねることもできるが、混練
機を使用し原料各成分を均一に混練した後ペレットと
し、これを押出機に供給することが原料の供給ムラを少
なくし、より均一な多孔質炭素材を製造する上で好まし
い。
成形用原料は混練した後、押出成形される。押出成形は
フラットダイにより平板状に押出す。結合材として熱硬
化性樹脂を使用する場合は混練又は押出時の温度が高す
ぎたり時間が長すぎると結合材の硬化が進行し、原料混
合物の流動性が低下し、これらの操作ができなくなるこ
とがあるこのような事態を避ける目安としては、例えば
結合材としてフェノール樹脂を使用する場合は、融点90
℃以下、ゲル化時間1分/150℃以上の樹脂を使用し、混
練及び押出は110℃以下で10分以内で行うことである。
リブ部形成は所望のリブ部を押出方向と直角な方向に形
成するように設計されたロール又は金型を用いて押出成
形された成形体を130〜170℃で1〜10分間予備硬化した
後温度140〜170℃、圧力20〜60kg/cm2に0.5〜5分間保
持して行うことが好ましい。
以上のようにして得られた成形体を不活性雰囲気下即
ち、窒素、アルゴン等の不活性ガス中又は減圧下で800
〜3000℃で焼成し多孔質炭素材とする。成形体の変形を
防止するために黒鉛板の間に挟んで焼成することが好ま
しい。焼成に先立ち温度150〜500℃で後硬化を行うこと
が焼成時に成形体の形状を良く保持するので好ましい。
本発明のリブ付き多孔質炭素材においては、ウェブ部で
は炭素繊維がウェブ部の面方向で且つリブ部と直角方向
に配向している結果、ウェブ部における炭素繊維の配向
によるリブ部と平行方向の曲げに対する補強効果とリブ
部の梁作用によるリブ部と直角方向の曲げに対する補強
効果とが相乗し全体としての強度の大きいハンドリング
性の良好なリブ付き多孔質炭素材となる。またリブ部で
の炭素繊維の厚さ方向の配向により多孔質炭素材の厚さ
方向の電気及び熱の伝導性が向上する。
また本発明によれば、炭素質繊維を含有する成形用原料
を押出機より押出し炭素質繊維が押出方向に配向した均
一な厚さの平板(押出物)を製造し、次にこの平板をリ
ブ部形成用の多数の平行な溝を備えたロール又は金型に
供給し加圧して押出方向(繊維の配向方向)と直角な方
向にリブ部を形成する構成にすることによって容易にリ
ブ部においては繊維がウェブ部の厚さ方向に配向しウェ
ブ部においてはウェブ部の面内方で且つリブ部と直角方
向に配向している構造をもつ平板状のリブ付き成形体を
製造することができる。このリブ付き成形体を不活性雰
囲気中で焼成することによって厚さ方向の電気及び熱の
伝導性の大きい、強度大なるリブ付き多孔質炭素材を押
出とロール或いはプレスとの組み合わせという極めて生
産性の高い方法で製造することを可能にしたものであ
る。
更に炭素質粒子を成形用原料に含有させることにより繊
維の配向をより助長し厚さ方向の電気及び熱の伝導度を
更に大きくすることが可能である。
この結果、優れた性質の燃料電池用の電極基板を容易に
製造することができる。
以下実施例につき説明するが、本発明の特許請求の範囲
内である限り、本発明は実施例により限定されるもので
はない。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明による平板状のリブ付き多孔質炭素材
の好ましい一実施例の斜視図、第2図は第1図に示すII
−II線断面における繊維の配向を模式的に示す説明図、
第3図は、第2図に示すIII−III線断面における繊維の
配向を模式的に示す説明図である。
実施例 実施例を説明する前に、まず測定方法を明らかにしてお
く。
〔測定法〕
1)炭素質繊維の繊維直径 測微顕微鏡により測定。
2)炭素質繊維の繊維長 炭素質繊維の顕微鏡写真(倍率既知)上の繊維長を実測
し倍率を補正して求めた。
3)炭素質粒子及び気孔調節材の粒径 遠心沈降法粒度分布測定機により測定。
4)フェノール樹脂の融点 JIS K 6910に準拠。
5)フェノール樹脂のゲル化時間 JIS K 6910に準拠。
6)結合材および気孔調節材の炭化率 JIS M 8812に準拠。
7)熱可塑性樹脂のメルトフローレート JIS K 7210に準拠 8)リブ付き多孔質炭素材1の曲げ強度;FSP JIS K 6911に準拠し、図に示すリブ部2に平行に試料と
しての多孔質炭素材1が折れるようにし、強度を計算す
る時の試料の厚さはリブ部2を含まない厚さとした。
9)リブ付き多孔質炭素材1のウェブ部3の曲げ強度
(リブ部2と直角方向);FST リブ付き多孔質炭素材1のリブ部2を切削加工により除
去しウェブ部3のみからなる平板状の試料を得る。この
試料を存在したリブ部2と直角方向に試料が折れるよう
にし、JIS K 6911に準拠して測定。
10)リブ付き多孔質炭素材1の電気比抵抗 図に示すリブ付き多孔質炭素材1の溝部4に石膏をリブ
部2の高さと等しくなるように充填し、第1図において
上下から2個の水銀電極の間にリブ付き多孔質炭素材1
を挟み、この水銀電極の間に直流電圧E(mV)を印加
し、その時の流れる電流I(A)を測定する。リブ付き
多孔質炭素材1のリブ部2を含む厚さをt(cm)、リブ
部2の水銀電極との接触面積をS(cm2)とし、次式に
より電気比抵抗を求める。
11)リブ付き多孔質炭素材1の厚さ方向の電気抵抗;R 10)と同様にして次式により求める。
12)リブ付き多孔質炭素材1のウェブ部3の電気比抵
抗;ρ、ρWT、ρWP 9)で行ったと同様の方法によりウェブ部3のみからな
る平板状試料を得る。この試料について電気比抵抗を測
定する。
厚さ方向の電気比抵抗は石膏を使用することなく、10)
と同様にして測定する(ρ)。
面方向の電気比抵抗はJIS R 7202に準拠して測定する
(ρWTWP)。
13)リブ付き多孔質炭素材1の熱伝導率 リブ付き多孔質炭素材1を銅板の間に挟み、温度勾配を
与え定常状態で一定の熱量が流れるようにする(Q;kcal
/h)。
その時のリブ付き多孔質炭素材1の両面の温度差ΔT
(℃)を測定する。リブ付き多孔質炭素材1のリブ部2
を有しない面(ウェブ部3の一方の面)の銅板との接触
面積をS(m2)、リブ部2を含む多孔質炭素材1の厚さ
をt(m)とし、次式により熱伝導率を求める。
14)リブ付き多孔炭素材1の気体透過率 リブ部2を有しないウェブ部3の一方の面に80mmφのカ
ップ(気体通過面積S;cm2)を当て、一定流量V(ml/
h)の空気を流し、その時の試料の両面での圧力差ΔP
(mmAq)を測定し、次式により気体透過率を求める。
実施例−1 炭素質繊維として石油ピッチを原料とする900℃で焼成
された短炭素繊維:平均直径14μm、平均繊維長0.4mm1
0重量%、 炭素質粒子として石炭ピッチコークス:平均粒径20μm
20重量%、 結合材としてノボラック型粉末フェノール樹脂:融点81
℃、ゲル化時間1.2分/150℃、炭化率54重量% 35重量
%、 流動性賦与材としてエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂:
酢酸ビニル含有量19重量%、メルトフローレート150g/1
0min(190/2.16) 12重量%、 気孔調節材としてポリエチレン樹脂:融点120℃、平均
粒径80μm 8重量%、 気孔調節材としてポリメチルメタクリレート樹脂:軟化
点170℃、平均粒径80μm 15重量%、 からなる原料100重量部に対してステアリン酸2重量部
を添加したものを羽根型混合機で均一に混合した後、押
出機型混練機で温度100℃、滞留時間5分で混練後押出
し直径3mmの円筒状ペレットを製造した。次いでこのペ
レットをコートハンガーダイを備えたスクリュー径90m
m、スクリュー長さ/径比(L/D)24の押出機に供給し、
温度100℃で厚さ1.3mm、幅650mmの平板を40kg/hで押出
した。混練部の温度は110℃、滞留時間は6分であっ
た。次に押出された平板を650mm間隔で切断し、145〜16
0℃に保たれた予備硬化炉の中を3〜5分間かけて通し
て予備硬化を行った後、上型が平坦で下型に深さ1.2m
m、幅1.0mmの矩形断面の溝を、溝の中心間の距離が2.0m
mになるように平行に設けてあり温度160℃に保たれた金
型に、金型の溝が、より詳しくいえば金型の溝の長く伸
びる方向が平板の押出方向と直角になるように予備硬化
後の平板を供給し、50kg/cm2の圧力で3分間プレスして
リブ部2を形成した。成形体を金型より取り出し、窒素
雰囲気中150℃から500℃まで10時間かけて昇温し、後硬
化と共に、予備焼成を行った。予備焼成したもの20枚当
たり厚さ10mmの黒煙板1枚の割合で黒煙板の間に挟んで
真空炉にて2000℃まで30時間かけて昇温し焼成して第1
図に示すようなリブ付き多孔質炭素材1を製造した。
比較例−1 リブ部を平板の押出方向と平行に形成したこと以外はす
べて実施例と同様にしてリブ付き多孔質炭素材を製造し
た。
実施例−2 石油ピッチ糸を酸化不融化した後600℃で焼成した炭素
質繊維(平均直径12.5μm、平均繊維長1mm) 38重量% 実施例−1で使用したフェノール樹脂 25重量% 実施例−1で使用したエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
37重量% からなる成形用原料100重量部に対してステアリン酸3
重量部を添加したものを実施例−1と同様に処理し平板
状のリブ付き多孔質炭素材1を製造した。
比較例−2 上型、下型両方とも平坦である金型を使用するほかは実
施例−2と同様にして平板状のリブ無し多孔質炭素材を
製造した。これに切削加工により実施例−2の平板状の
リブ付き多孔質炭素材1と同じ寸法になるようにリブ部
を押出方向と平行に形成してリブ付き多孔質炭素材を製
造した。
各々のリブ付き多孔質炭素材について得られた特性値を
表1に示す。
これらから明らかであるように本発明のリブ付き多孔質
炭素材1は、第1図から第3図に模式的に示すように、
炭素繊維5が、リブ部2ではウェブ部3の厚さ方向であ
るA方向に配向しており、ウェブ部3ではウェブ部3の
面方向且つリブ部2と直角方向であるB方向に配向して
いるといえるのである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素質繊維と結合材とを含有する成形用原
    料を平板状に押出し後、押出方向と直角な方向にリブ部
    を押出物に形成した後、焼成することからなるリブ付き
    多孔質炭素材の製造方法。
  2. 【請求項2】ロール又はプレス成形によってリブ部を押
    出物に形成することからなる請求項1に記載のリブ付き
    多孔質炭素材の製造方法。
  3. 【請求項3】成形用原料が更に粒径5〜50μmの炭素質
    粒子を含有する請求項1又は2に記載のリブ付き多孔質
    炭素材の製造方法。
JP2-512931A 1989-10-17 1990-09-21 平板状のリブ付き多孔質炭素材の製造方法 Expired - Lifetime JPH07101609B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-512931A JPH07101609B2 (ja) 1989-10-17 1990-09-21 平板状のリブ付き多孔質炭素材の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26968089 1989-10-17
JP1-269680 1989-10-17
JP2-512931A JPH07101609B2 (ja) 1989-10-17 1990-09-21 平板状のリブ付き多孔質炭素材の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO1991006131A1 JPWO1991006131A1 (ja) 1991-10-03
JPH07101609B1 JPH07101609B1 (ja) 1995-11-01
JPH07101609B2 true JPH07101609B2 (ja) 1995-11-01

Family

ID=26548875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2-512931A Expired - Lifetime JPH07101609B2 (ja) 1989-10-17 1990-09-21 平板状のリブ付き多孔質炭素材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07101609B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104395114B (zh) * 2012-06-15 2017-03-08 日本发条株式会社 稳定杆及其制造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6827747B2 (en) * 2002-02-11 2004-12-07 General Motors Corporation PEM fuel cell separator plate
JP7800224B2 (ja) * 2022-03-10 2026-01-16 三菱ケミカル株式会社 樹脂成形品とその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57134093A (en) * 1981-02-13 1982-08-19 Furukawa Electric Co Ltd Submarine laying method of long sized body
JPS5949156A (ja) * 1982-09-14 1984-03-21 Toray Ind Inc 燃料電池用極板
JPS63968A (ja) * 1986-06-18 1988-01-05 Hitachi Ltd 燃料電池用多孔質電極板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104395114B (zh) * 2012-06-15 2017-03-08 日本发条株式会社 稳定杆及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5338320A (en) Flat plate-like ribbed porous carbon material and manufacturing method therefor
CA1181127A (en) Process for preparing a fuel cell electrode substrate
DE3132810C2 (ja)
GB2375501A (en) Extruding graphitic bodies
JP2001126744A (ja) 燃料電池用セパレータおよびその製造方法
EP2519479A2 (de) Schichtverbundwerkstoff zur verwendung in einer redox-flow-batterie
EP0364297B1 (en) Porous carbon electrode substrates for fuel cells
JPH0449747B2 (ja)
US4592968A (en) Coke and graphite filled separator plate for electrochemical cells
JP2001122677A (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法
JPH082979A (ja) 多孔質炭素材およびその製造方法
EP0212965B1 (en) Process for producing a thin carbonaceous plate
JP3616255B2 (ja) 固体高分子型燃料電池用セパレータ部材及びその製造方法
JPH07101609B2 (ja) 平板状のリブ付き多孔質炭素材の製造方法
JPWO1991006131A1 (ja) 平板状のリブ付き多孔質炭素材の製造方法
JPH09278558A (ja) 炭素質多孔体およびその製造方法
JPH05251088A (ja) 燃料電池用多孔質炭素電極板の製造方法
CN112655104A (zh) 用于双极板的组合物和制造所述组合物的方法
JPH0578182A (ja) 多孔質炭素成形品の製法および電極材
JPS59141170A (ja) 燃料電池用電極基板及びその製造方法
JPH06135770A (ja) 炭素質予備成形体とその製造方法並びに電極基板の製造方法
JPH11139871A (ja) 多孔質炭素材とその製造方法
JPH0757741A (ja) 炭素質予備成形体、および電極基板の製造方法
JP3342508B2 (ja) 不透過性炭素質プレートの製造方法
JPH0127967B2 (ja)