JPH0710236Y2 - 直流電気炉の炉底部構造 - Google Patents

直流電気炉の炉底部構造

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JPH0710236Y2
JPH0710236Y2 JP10690790U JP10690790U JPH0710236Y2 JP H0710236 Y2 JPH0710236 Y2 JP H0710236Y2 JP 10690790 U JP10690790 U JP 10690790U JP 10690790 U JP10690790 U JP 10690790U JP H0710236 Y2 JPH0710236 Y2 JP H0710236Y2
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信元 高柴
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、直流アークによって金属の溶解・精錬を行う
直流電気炉の炉底部構造に関するものである。
〈従来の技術〉 電気炉には交流電気炉と直流電気炉とがあり、交流電気
炉は3本の黒鉛電極を炉の上方から挿入し、溶鋼を中心
点としてアークを発生させるものであり、直流電気炉は
黒鉛電極が必ずしも3本ではなく1本乃至3本の電極を
挿入し、炉底部を他方の電極として直流アークを発生さ
せるものである。
交流電極は3本電極のため炉の上部構造が複雑になると
共に3相アークが相互電磁力により外側に曲げられ放散
熱が多く熱効率が悪い、またアークの曲がりにより炉壁
を局部的に損傷させる。更には電極消耗量が大きいばか
りでなく騒音が大きく、フリッカが激しい等の問題点が
ある。これに対して直流電気炉は、電極が少ないため炉
上方の電極周りはシンプルになり、交流電気炉に比べて
黒鉛電極の原単位や電力原単位の低減およびフリッカの
減少が期待できるという長所があるが炉底電極の寿命に
問題点がある。
直流電気炉の炉底電極には、例えば日本工業炉協会発
行、工業加熱炉、vol.25(1988)、No.2、P24〜33所載
の「直流アーク炉の現状と将来」と題する報文に述べら
れているように、多数の小径電極を炉底に内張りされた
耐火物に直立して埋設する小径多電極方式(GHH方式)
および大径の電極丸棒を1本乃至3本を直立して配設す
る大径電極方式(CLEC方式)が知られている。
第7図は直流電気炉の断面概略図であり、炉体10は炉蓋
12、炉壁14、炉底16から構成されていて、炉蓋12を通し
て黒鉛電極18が挿入されており、また炉底16には鋼棒製
の炉底電極30が多数埋設されていると共に炉体10は油圧
シリンダ等の傾動装置(図示せず)によって左右に傾動
可能になっている。
炉底電極30は例えば鋼丸棒を50〜200本といった多数を
炉底16に内張りされた耐火物に直立して埋設されてお
り、これらの炉底電極30が電極回路の陽極を形成し、こ
の陽極に炉蓋12より突き出している黒鉛電極18が陰極と
して対向している。この方式の場合、炉底電極30の直径
は50mmφが最大限である。
炉底電極30の周囲にはスタンプ材が打設されており、炉
底電極30の上端面はスタンプ材の上面に露出しており、
また下端部は炉外に突出させ炉底16と離間して設けた冷
却板32に達していて、冷却板32に接続した空冷管34から
冷却用空気を供給することによって炉底電極30を冷却す
るようになっている。
なお、炉底電極30としては前記第7図に示す小径多電極
方式の他に第6図に示すように例えば大径の鋼丸棒を炉
底16の中心から等距離の同一円周上に等しいピッチで例
えば3本配設する大径電極方式も採用されている。当該
炉底電極30は成形耐火物の上面に露出しており、下端部
を炉底16から炉外に突出させている点は前記小径多電極
方式と同じであるが、炉外に突出した炉底電極30を囲む
水冷函2を設け、水冷管から冷却水を供給して冷却する
構造になっている。この方式の場合、炉底電極30の直径
を250mmφとするのが最大限である。
前述のように小径多電極方式では耐火物に埋設された多
数の炉底電極を炉外で空気冷却されており、また大径電
極方式では耐火物に埋設された炉底電極を炉外で水冷却
されているが、耐火物中の炉底電極が炉内の溶鋼と接触
する部分は溶ける。
しかし、耐火物が存在する限り炉底電極の溶損部に溶鋼
が充填されて固まるので消耗はしないが耐火物が減って
くると炉底電極も損耗してくる。そこで炉底電極の中に
熱電対を挿入してあり、ある設定温度になると炉底電極
の取換を行う必要がある。
ところで、従来、小径多電極方式の直流電気炉で炉底電
極を交換するには、例えば第6図の(a)〜(h)で示
す手順によって行われていた。
まず第5図における(a)で示すように炉体10内にエア
ブロア40で送風しながら炉内に作業員が入って炉壁に付
着したノロ・地金42を取り除くと共に炉底電極を埋設し
た周囲の地金44を切断する。そして(b)で示すように
ボトム8にジャッキ46をセットしてボトム8を(c)に
示すようにジャッキアップして炉底と切り離した後、
(d)に示すようにボトム8をワイヤ50で吊り上げて炉
外に搬出する。
引続き、ワイヤ50で作業用パン52を炉内に取込み(e)
に示すようにボトム8を取除いた空隙部にセットし、周
辺の耐火物を壊して作業用パン52に回収する。周辺の耐
火物を回収したら、(f)に示すように枠れんが54を積
んだ後、(g)に示すように炉底電極を埋設した新しい
ボトム8をセットし、最後に(h)に示すようにボトム
8の周囲に容器56からスタンプ材を充填すれば一連の炉
底電極の交換作業を終了する。
一方、大径電極方式の直流電気炉で炉底電極を交換する
には、例えば第6図に示すように炉壁12と炉底16とを矢
印のように上下に取外し可能な接続構造とし、炉底16を
炉壁12から切り離し、炉底16のみをオフラインに移動
し、代替用として予め準備してある炉底16(新しい電極
を埋設したもの)を取込み、既設の炉壁12と組み合わせ
て更新する方式が採用されている。
〈考案が解決しようとする課題〉 前述従来技術のうち、ボトム部を炉内にジャッキアップ
する前者の方式は、炉内に作業員が入って地金切り、れ
んが解体、れんが積み、旧電極の取外し、新電極の取込
み等の作業を行なうことが必要となる。炉内を冷やして
作業員が炉内に入れるようになるまでには4〜5時間程
度を要するので炉底電極の交換時間が全体として長く掛
かることになる。また炉内を冷やすとはいえ高熱雰囲気
下での作業とならざるを得ずせいぜい10分間程度の作業
となるので3〜4チームを組んで交代で行わねばならず
多人数の作業員を必要とするという問題点があった。
また、炉底を取外す後者の方式は、予め炉底を準備して
おく必要があるので設備費が嵩むばかりでなく広い補修
場、仮置場を余分に必要とし、またハンドリングのため
の大掛かりな搬送装置が必要となる。100トン規模の直
流電気炉で炉底電極部分はせいぜい2〜3トン程度であ
るにも拘らず150トンにも及び大重量の炉底全体を交換
することになり無駄が多く、交換作業に10時間程度の長
時間が掛かるという問題点があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたものであって、比
較的小さな装置により炉内に作業員が入ることなく能率
よく迅速に炉底電極を交換することができる直流電気炉
の炉底部構造を提供することを目的とするものである。
〈課題を解決するための手段〉 前記目的を達成するための本考案は、炉底開口部に炉底
電極を含むボトムを装着した直流電気炉の炉底部構造に
おいて、前記炉底開口部に設けた補強フランジにボトム
プレートの周縁部を下方から当接して締結手段により炉
底にボトムを取付けると共に、炉底鉄皮に設けた受座と
ボトムプレート周縁部との間に前記炉底開口部からボト
ムを切り離すための切離しジャッキを配置可能に構成し
てなることを特徴とする直流電気炉の炉底部構造であ
る。
前記締結手段としてボトム、バネ付ボルトまたはラッチ
ングデバイスを用いることができる。
〈実施例〉 以下、本考案の構成および作用を実施例に基づいて詳細
に説明する。
第1図において、10は炉底16に大径の炉底電極30を3本
埋設した炉体を示しており、炉底電極30の周囲には下拡
がりのテーパに形成された成形耐火物28が存在し、成形
耐火物28の周囲には耐火れんが29が積んである。ボトム
8は炉底電極30、成形耐火物28、水冷函2およびこれら
を支持するボトムプレート11等から構成されている。な
お炉底16の鉄皮16aには受座13aが設けてあり、この受座
13aに対応してボトムプレート11の受座13b上に切離しジ
ャッキ6が配置されている。ジャッキ6としては可搬式
の小型のものが好ましく、取扱いが簡便である。
また炉底16の鉄皮16aに設けられた炉底部開口15に補強
フランジ4を設けて強度低下を防止すると共に補強フラ
ンジ4とボトムプレート11とボルト17によって締結する
ようになっている。ボトム8はボトムプレート11により
支持されているが、第2図および第3図に示すようにフ
ランジ19やリブ20、20′を取付けて補強するのが好まし
い。さらにボルト17にはバネ21を介して締付けるように
するのが、ボルト17の周辺の部で多少熱変形等により変
形が生じても安定した締付力を確保できるので望まし
い。
なお、前述の直流電気炉の炉底部構造についてボトムを
交換する作業を第1図に基づいて説明する。第1図にお
いては、受鋼鍋を載置して直流電気炉からの溶鋼を受け
る受鋼台車を炉底電極を含むボトムの交換に利用する場
合について以下説明するが、専用の台車を用いてもよ
い。
受鋼台車1の中央部には昇降シリンダ3によってボトム
受台23が昇降自在に支持されており、昇降自在に支持さ
れたボトム受台23の周囲には作業用デッキ5が配設され
ている。そしてボトム受台23にはボトム8を切り離した
ときに底板11の部分を支持する支持部材23aが設けてあ
る。22は受鋼台車1の車輪を示す。
次に本発明装置の作用について説明する。受鋼台車1上
にボトム受台23を搭載して直流電気炉の炉底電極30をボ
トム8と共に取外す準備を行う。当該準備が済んだら受
鋼台車1を炉底16の下方に停止させ、作業デッキ5上か
ら作業員が炉底電極30に接続されているケーブルや、水
冷函2に接続されている冷却管さらには温度計ケーブル
等の取外し作業を行うと共に炉底鉄皮16に設けた複数の
受座13aに対応させてボトムプレート11の受台13b上に可
搬式のジャッキ6を配置する。なお、各ジャッキ6には
圧油を供給または排出する油圧配管(図示せず)が接続
されているのは勿論である。
これらの予備作業が終了したら、まず炉底鉄皮16aに設
けた補強フランジ4とボトム8のボトムプレート11とを
締結している各ボルト17の取はずし作業を行う。かくし
てボルト17の取はずし作業が終了したら、切離しジャッ
キ6を作動して当該ジャッキ6の上端部を炉底16の鉄皮
16aに設けた受座13aに当接して押圧すると下拡がりのテ
ーパを有する成形耐火物28が耐火れんが30と切離されて
炉底電極30を含む電極ボトム8が炉底部開口15から炉外
に引抜かれる。
ボトム8の撤去が終了したら、耐火物30の剥離面の手
入、補修を行い、新品の炉底電極30を埋設したボトム8
を受鋼台車1で搬入し、作業台5上で作業員が受台23上
のボトム8を炉底16の炉底部開口15に嵌め込んで後、炉
底鉄皮16aに設けた補強フランジ4とボトムプレート11
とをボルト17によって締結して固定し、引続き成形耐火
物28と耐火れんが29の接合面のモルタルによる充填等を
行って仕上げればボトム30の交換が完了する。
第4図は本考案に係る他の直流電気炉の炉底部構造を示
しており、炉底鉄皮16aに補強フランジ4を設け、また
ボトム側の底板11にフランジやリブを設けて補強する点
は前述実施例と同じであるので説明を省略するが、第4
図に示す実施例においてはボルトを用いる代わりに炉底
鉄皮16aにボトムプレート11の外周縁を複数個所でラッ
チングデバイス24を用いて締結するものである。
第4図において、第2図で示す実施例と同じものは同一
符号を示している。ボトムプレート11に設けた支持ブラ
ケット25にはピン26によりスイングボルト27が支持され
ており、スイングボルト27には球面座金31およびナット
35が取付けてあり、またボトムプレート11には傾斜面を
有するガイドブラケット36が設けてある。
一方、炉底鉄皮16aにはジョイント支持ブラケット7が
設けてあり、ジョイント支持ブラケット7にはジョイン
ト9が一端に設けた調整ネジ37によってその位置を調整
自在に取付けてある。さらにジョイント9の他端にはリ
ンクピン38を介してリンク39がスイング可能に取付けて
ある。またリンク39には、スイングボルト27をルーズに
貫通させるルーズ孔41が穿たれていて、ルーズ孔41の一
端側には球面座43が形成してあると共に、ローラ47が取
付けてある。
次に本考案のラッチングデバイスの作用について説明す
る。なお、ボトム8を搬送する受鋼台車1との関連作業
や事前の準備作業は前述の実施例の場合と同様であるの
で省略する。
ボトム8が炉底鉄皮16aに取付けてある通常時には実線
で示すようにリンク39に穿ったルーズ孔41にスイングボ
ルト27を貫通させ、球面座金43をリンク39の球面座43に
当接してナット5を締め込んで、リンク39に設けたロー
ラ47がガイドブラケット36の傾斜面に沿って移動させる
ことによってボトムプレート11が炉底鉄皮16aに装着さ
せている。
このとき、リンク39に設けたローラ47とガイドブラケッ
ト36との接触位置は調整ネジ37のねじ位置を調整するこ
とによって行うことができるが、その際接触位置が変化
しても球面座金31がリンク39の球面座43に互いに球面で
接触しているのでスムーズにナット35を締め込むことが
できる。なお、第4図に示すようにボトム8のボトムプ
レート11の周縁部には、前述ラッチングデバイス24とは
周方向でずらせた位置に切離しジャッキ6を配置するよ
うになっている。
ボトム8を炉底開口部15から切り離す際には、まずナッ
ト35を緩めてナット35を球面座43と共に取はずした後、
リンクピン38を支点としてリンク39を回動させ、スイン
グボルト27をルーズ孔41から取り去ると、スイングボル
ト27およびリング39は鎖線で示すようにそれぞれピン26
およびリングピン38を介して垂れ下がった状態になり、
締結状態が解除される。
引続き第4図に示すようにボトムプレート11の周縁部に
配置されている複数の切離しジャッキ6を作動して成形
耐火物28と耐火れんが29を接合目地部から離脱させてボ
トム8を炉底開口部15より取り出すものである。なお新
品のボトム8は前述の場合と逆の手順により取付けるこ
とができる。
〈考案の効果〉 以上説明したように本考案によれば、炉内に入ることな
く比較的簡便な装置により能率よく、かつ迅速に炉底電
極を含むボトムを交換することができるので、設備費や
補修費が節減され、直流電気炉の稼動率向上が達成され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の直流電気炉の炉底部構造の一実施例を
示す縦断面図、第2図は第1図の要部を拡大して示す縦
断面図、第3図は第2図のA−A矢視を示す平面図、第
4図は本考案の炉底部構造の他の一実施例に係り、ラッ
チングデバイス締結部を示す縦断面図、第5図は従来の
炉底電極交換手順の一例を示す説明図、第6図は従来の
大径電極方式の炉底電極の交換手段を示す説明図、第7
図は細径多電極方式の炉底電極構造を示す概略断面図で
ある。 1……受鋼台車、2……水冷函、3……昇降シリンダ、
4……補強フランジ、5……デッキ、6……切離しジャ
ッキ、7……ラッチ支持ブラケット、8……ボトム、9
……ジョイント、10……炉体、11……ボトムプレート、
12……炉蓋、13……ジャッキ受台、14……炉蓋、15……
炉底部開口、16……炉底、17……ボルト、18……黒鉛電
極、19……フランジ、20……リブ、21……バネ、22……
車輪、23……ボトム受台、24……ラッチングデバイス、
25……支持ブラケット、26……ピン、27……スイングボ
ルト、28……成形耐火物、29……耐火れんが、30……炉
底電極、31……球面座金、32……冷却盤、34……空冷
管、35……ナット、36……ガイドブラケット、37……調
整ネジ、38……リンクピン、39……リンク、41……ルー
ズ孔、43……球面座、45……ジャッキ受フランジ、47…
…ローラ。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉底開口部に炉底電極を含むボトムを装着
    した直流電気炉の炉底部構造において、前記炉底開口部
    に設けた補強フランジにボトムプレートの周縁部を下方
    から当接して締結手段により炉底にボトムを取付けると
    共に、炉底鉄皮に設けた受座とボトムプレート周縁部と
    の間に前記炉底開口部からボトムを切り離すための切離
    しジャッキを配置可能に構成してなることを特徴とする
    直流電気炉の炉底部構造。
  2. 【請求項2】締結手段がボトムまたはバネ付ボルトであ
    る請求項1記載の直流電気炉の炉底部構造。
  3. 【請求項3】締結手段がラッチングデバイスである請求
    項1記載の直流電気炉の炉底部構造。
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