JPH07102535B2 - 溝付き化粧板の製造方法 - Google Patents

溝付き化粧板の製造方法

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JPH07102535B2
JPH07102535B2 JP941289A JP941289A JPH07102535B2 JP H07102535 B2 JPH07102535 B2 JP H07102535B2 JP 941289 A JP941289 A JP 941289A JP 941289 A JP941289 A JP 941289A JP H07102535 B2 JPH07102535 B2 JP H07102535B2
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veneer
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弘 榎本
浩明 澤下
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朝日ウッドテック株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、建築物の壁面内装材、天井材等に使用され
る溝付き化粧板の製造方法に関する。
従来の技術と問題点 主に壁面内装用に用いられるような化粧板として、表面
に多数の平行する細い溝を形成することにより、立体感
を付与し意匠性の向上をはかった溝付き化粧板が多く用
いられている。
かゝる溝付き化粧板は、従来最も一般的には切削加工に
よって表面に溝を削成することによって製造されてい
た。ところがこの場合、切削後の溝内面の仕上りに難点
があるところから、近時、溝の内面に表面の化粧層を連
続状に存在せしめたものとする溝付き化粧板の製造方法
が種々提案されている。
この先行提案技術の1つは、実公昭59−1765号に見られ
るように、所要の基板面にV溝を削成したのち、このV
溝上に側縁部が重なり状に突出する状態に、各V溝間の
平面部上に化粧用木質単板を貼着したのち、この単板の
上記側縁部をV溝の両側面部に折込んで貼着するもので
ある。しかしながら、この方法による場合、化粧溝の数
に応じた個々独立状の多数の化粧単板を必要とし、しか
もそれらを個々に正確な配置において基板上に配列して
貼着しなければならない。加えて、各化粧単板自体も、
その幅寸法に相当厳密な精度が要求されるため、実際上
工業的生産には不向きであり、コスト高につくという根
本的な問題点を有している。
また、他の先行提案技術として特開昭61−29541号公報
では基板に化粧シートを貼着したのち、断面V字状等の
型押し凸条を有する型押しロールまたは型押し盤で板面
を型押しすることにより、上記凸条に対応した細溝を圧
入形成せしめる方法が提示されている。しかしながら、
この方法による場合、化粧用の溝の形成部分において化
粧シートを破断させないことが必要であり、そのことを
前提として型押しを行うものであるから、畢竟溝の深さ
は0.4mmからせいぜい0.6mm程度の極く浅いものにしかつ
くることができず、十分に立体感を富む化粧板を提供す
ることができないという別の問題点があった。
この発明は、上記のような従来技術の背景のもとにおい
て、溝の深さ、幅を充分に大きく形成することが可能で
あり、それでいて溝部分の表面の仕上り状態を美しく保
つことができ、しかも製造工程が簡易で生産性の良い溝
付き化粧板の製造方法を提供しようとするものである。
問題点を解決するための手段 この発明は、型押しの技法を用いて溝の形成を行うが、
従来の考え方から脱却してむしろ逆に、溝の中央部にお
いて表面の化粧用木質単板をまっすぐに切断し、溝の上
部両側面のみにそれを被覆せしめるものとすることによ
り、十分に深い溝の形成を可能にしながら、溝の下部両
側面に基板素地を露出せしめかつ該露出部分に木質単板
から連続する木目模様を表出せしめることで、溝内面の
違和感をなくし、外観上美しい溝付き化粧板を製造しう
るようにしたものである。
即ち、この発明は、板状基板に着色接着剤を介して化粧
用の木質単板を貼着し、得られた化粧板の表面を、溝付
け予定位置に対応して断面略V字状の溝付け凸条を有す
る型押しロールまたは型押し盤で押圧することにより、
化粧板の表面に、溝の上部両側面が前記木質単板の折込
部分で覆われ、溝下部両側面に基板素地が露出した多数
の化粧凹溝を形成せしめると同時に、前記溝底部の基材
露出面に前記木質単板の導管部から滲出された着色接着
剤の展着による導管模様を形成せしめることを特徴とす
る溝付き化粧板の製造方法を要旨とする。
以下、この発明を添附図面に基いて説明すれば次のとお
りである。
先ず、第1図に示すように厚さ2.0〜35mm程度、好まし
くは5〜20mm程度の平板状基板(1)の上面に、着色接
着剤(3)を介して化粧用の木質単板(2)を貼着し、
平板状の化粧板(A)とする。
上記基板(1)としては、型押しにより溝の付形が可能
であるものであれば何でも良く、その材質が特に限定さ
れるものではない。例えば合板、中質繊維板(MDF)、
パーティクルボード、軽量パーティクルボード、ハード
ボード、インシュレーションボード、ウエハーボード
(WB)、オリエンテッドストランドボード(OSB)、単
板積層材(LVL)、単板積層板(LVB)、集成板、連続網
状繊維板(ゼファーウッド)、無機質含浸木質板等の木
質材料板のほか、ロックウール板、ガラス繊維板、金属
繊維板等の無機繊維板を用いることができる。
木質単板(2)は、ナラ、ニレ、セン、ケヤキ等の比較
的導管部分が明瞭にあらわれる天然木からの厚さ0.2〜
1.0mm程度の突き板が用いられる。もっとも、この木質
単板(2)は、通常の突き板のほか、積層材をスライス
して得られる積層単板を用いても良く、またそれは予め
染色したものを用いても良い。更にまた、木質単板は、
必ずしも基板の大きさに対応した1枚物を用いる必要は
なく、複数枚の単板を基板上に隙間を生じないように並
べて貼着するものとしても良い。この場合、単板のジョ
イント部は、なるべく後述の凹溝の中央部に配置せしめ
るようにすることが好ましい。
また、木質単板(2)を基板(1)に貼着する接着剤
(3)は、着色されたもの、好ましくは基板(1)より
濃色であり、更に好ましくは化粧単板(2)の地色より
も濃色に着色されたものを用いるものとする。これによ
って木質単板(2)の導管部(6)を着色接着剤の浸透
によって着色し、それを浮き出させると共に、後述する
ように凹溝の下部側面部に導管模様を形成せしめること
を可能にする。接着剤(3)の種類は特に限定されるも
のではなく、常用の木質単板接着用の接着剤、例えば尿
素樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、エチレン酢酸ビニル樹脂
系、ゴム系、メラミン樹脂系、尿素・メラミン共縮合樹
脂系、フェノール樹脂系、水性ビニルウレタン樹脂系、
エポキシ樹脂系、ゴム系、アクリル系あるいはそれらを
適宜組合わせたもの等を使用できる。
なお、木質単板(2)の貼着は、必要に応じて補強用の
介挿シートを介して行うこともある。即ち、特に木質単
板のヒワレ防止をはかるべく、紙、不織布、織布、樹脂
シート、金属箔等よりなる補強用シートを介して基板
(1)に貼着することもある。
次に必要に応じて化粧板(A)の表面を常法に従ったサ
ンディング等の方法により研磨したのち、更に必要に応
じて木質単板(2)上に着色を施す。そしてまた、透明
または着色透明の塗料(第3図参照)を用いて下塗り塗
装(10)を施し、再びサンディング等により表面を平滑
にする。なお、この着色及び下塗り塗装は、後述の化粧
凹溝を付与する型押し加工後に行うものとしても良い。
次に、上記化粧板(A)の表面の少なくとも木質単板
(2)に、溝付予定位置に沿って切目(4)を入れたの
ち、あるいはまた切目を入れずに、化粧板(A)の表面
に化粧凹溝(9)を付形するための型押し加工を行う。
型押し加工の前に予め切目(4)を入れる場合、その切
込加工は、例えば第2図に示すような円板状カッター
(5)を用いて連続状に切目(4)を形成する。あるい
はまた罫引ナイフを用いて木質単板(2)を連続状に切
断するものとしても良い。こゝにいう切目(4)は、単
なる破断線として形成されるものゝほか、細い溝の形態
に付与されるものも含むものとする。即ち、溝付け用カ
ッターを用いて、例えば1〜3mm程度の凹溝あるいはV
溝の形態に形成するものとしても良い。また切目(4)
の深さは、少なくとも化粧単板の厚さの上半部程度以上
のものであれば可とするが、望ましくは形成しようとす
る溝の深さに対応して、それよりやゝ浅い目の範囲内で
基板(1)の厚さの中間部にまで達する深さに形成する
ことが望ましい。
そして、次いで化粧板(A)の表面を、第3図に示すよ
うに、前記切目(4)に対応する位置に断面略V字状の
溝付け用凸条(7)を備えた型押し盤(8)または型押
しロールを用いて押圧し、化粧板(A)の表面部に多数
の凸条(7)の形状に対応した化粧凹溝(9)を並列状
に圧入形成する。
この型押し加工は、付形安定性を良好なものとするため
に加熱下に行うことが好ましく、その温度及び型押し時
間は基板(1)の種類や比重、及び木質単板(2)の種
類に応じて適宜に設定するが、一般的には温度70〜300
℃、時間1〜10分程度の範囲内で設定することができ
る。なお、上記の加熱は、化粧板(A)及び押型のいず
れか一方を加熱するものとしても良いし、両者を共に加
熱するものとしても良い。
上記の型押し加工により、木質単板(2)は切目(4)
の部分が拡がり、該切目(4)の両側部分が凹溝(9)
に押し込まれてその折込部(2a)が溝の上部両側面を被
覆し、下部両側面は基材(1)の素地が露出したものと
なる一方、凹溝(9)の両側部において基板(1)の組
織が圧密化され溝側面表面が滑らな状態となる。
しかも、上記型押し加工による木質単板(2)の折込部
(2a)の圧潰により、その導管部分に浸入していた着色
接着剤を滲出させ、これを溝底部の前記基材露出面(9
a)に展着させて該露出面に第5図に示すように木質単
板(2)の導管部(6)から連続した同系色の連続導管
模様(6a)を形成させる。この導管模様(6a)は、凹溝
(9)内に、その溝底部に至るまで表面の化粧木質単板
(2)が連続しているかの如き外観を与え、溝付き化粧
板に一層の高級感を与える。
ところで、上記導管部(6)からの着色接着剤の滲出
は、該接着剤の種類により常温下でも型押し加工時の押
圧によって滲出させることが可能であるが、望ましくは
前述のように加熱下に型押し加工を行うことにより、着
色接着剤の流動性を高めてより一層良好に滲出させるこ
とができる。また、導管部(6)からの着色接着剤の滲
出によって、凹溝(9)の基材露出面(9a)に導管模様
(6a)を形成せしめ得るのは、次の理由による。即ち、
広葉樹からなる一般的な化粧用の木質単板(2)は、天
然木であるところから木目の形成部分に導管部(6)が
集中して存在している。換言すれば、集中的に存在する
導管部(6)によって木目が形成されており、全体に導
管部が均一に分布しているということはない。このた
め、この導管部(6)が集中的に密に分布する木目部分
から着色接着剤の滲出が部分的に行われることにより、
その対応部分だけに部分的に当該接着剤が展着され、結
果的に凹溝(9)内の基材露出面(9a)に化粧木質単板
(2)の導管部(6)から連続した態様で、導管模様
(6a)が形成されることになるものである。
上記溝付け用凸条(7)の形状は、基本的に略V字状の
ものであることを要し、第6図に示すように両側面が真
直ぐな断面三角形のものでも良いが、好ましくは第4図
に示すように、先端が鋭角をなし、両側面が内方になだ
らかに湾曲した断面略V字状ないし断面変形V字状のも
のとする方が凹溝(9)の外観形態の点で良好なものを
得ることができる。
凹溝(9)の幅(W)及び深さ(D)は、いずれも特に
限定されるものではないが、十分な立体感を表出するた
めには幅(W)3.0mm以上、深さ(D)を2.5mm以上とす
るのが良い。特に好ましくは幅(W)を5〜10mm、深さ
(D)を3〜5mm程度に形成すべきであり、例えば厚さ5
mmのMDF基板(1)に0.2mmの木質単板(2)を貼着した
化粧板(A)において、幅(W)7.0mm、深さ(D)3.5
mmの第5図に示すような凹溝(9)を2.0cm間隔に形成
した場合、表面に優れた立体感を付与しながら併せて化
粧板(A)に若干の撓曲性を付与し、曲面にも施工可能
なものを得ることができる。なお、もとより凹溝(9)
の間隔、すなわちピッチは任意であり、何ら限定される
ものではない。
また、前述のように、凹溝(9)の型押し成形は、切目
(4)を付与することなく行うものとしてもよい。この
場合、第7図に示すように型押し盤(8)または型押し
ロールの溝付け用凸条(7)として、その先端に鋭尖な
切断刃(7a)を有するものを用いる。そして、この型押
し盤(8)または型押しロールで化粧板(A)を表面側
から所要圧力で押圧することにより、切断刃(7a)をも
って化粧シート(2)及び続いて基板(1)を切込みな
がら、凸条(7)をもって化粧板表面に対応形状の凹溝
(9)を圧入形成する。
上記型押し加工によって形成される凹溝(9)の形状
は、第4図に示されるような溝付け用凸条(7)の形状
にほゞ対応した形状のものに形成される場合のほか、第
9図(イ)に示すように溝底(9a)に若干の丸味をもっ
た形態、あるいは同図(ロ)に示すように溝の下部側面
に僅かな屈折部(9b)を有し、溝底(9a)にかすかに丸
味のついた形態に形成されることもある。もとより、第
6図に示すような凸条(7)で型押し加工した場合も、
その形状をほゞ再現した第9図(ハ)に示すようなシャ
ープな角張りをもった断面V字状に形成される場合のほ
か、その溝底(9a)及び溝の上縁部(9c)に丸味のある
形態に形成されることが多い。
上記の如くして化粧凹溝(9)を形成したのち、要すれ
ば該凹溝(9)に着色剤を塗布して着色を施したのち、
あるいは該着色を施すことなく、第8図に示すように同
凹溝を透明または着色透明な塗料で溝塗装(11)を施
す。この溝塗装(11)は、溝下部両側面において基板素
地の露出部分から塗料がよく浸透しこれが硬化すること
により、凹溝(9)部分の基板(1)を強化すると共
に、吸湿、吸水等による凹溝(9)の弾性復元を防止す
るのに有効であり、更には凹溝(9)の内面の仕上り状
態を良好なものとするのに役立つ。
そして最後に、凹溝(9)が形成された化粧板(A)の
表面全体に上塗り塗装(12)を塗布し乾燥して製品とす
る。
上記の下塗り塗装(10)、溝塗装(11)、及び上塗り塗
装(12)の各塗料には、アミノアルキッド、ポリウレタ
ン、ラッカー、ポリエステルなどの一般的なものゝほ
か、要すればその他紫外線硬化型塗料、電子線硬化型塗
料などを用いることができる。
上記により製造した製品において、これに反りが発生す
るおそれがあるような場合、従来の常法に応じて基板
(1)の裏面側に適宜所定間隔に切込みとか細溝をつけ
ても良い。また、裏面からの吸水、吸湿、乾燥等によっ
て反りを生じることが懸念されるような場合には、裏面
に樹脂含浸紙、バルカナイズドファイバー紙、合成樹脂
フィルム、合成樹脂独立発泡シート等を貼着したり、裏
面に前記上塗り塗料と同様の塗料を塗布する等の防水、
防湿処理を施すものとすることが好ましい。
ところで、前記凹溝(9)の着色は、前述のように必要
に応じて行うものであるが、着色する場合、木質単板
(2)の色調と異った色調に溝を着色することで、凹溝
を強調することができ、また木質単板(2)と同じ色調
のものに着色することで、全体に自然な感じを出すこと
ができ、いずれかを適宜に選択すれば良い。
また、木質単板(2)の着色や下塗り塗装は、溝付け型
押し加工工程の前後いずれにおいて行ってもよく、また
両方で行っても良い。もっとも、着色は、型押し加工前
の段階に行うことによって、凹溝(9)の下部側面を基
材色に保ち、溝の下部が濃くなるのを防いで、全体に自
然な外観を与えうる点である意味では好適である。しか
し逆に、型押し加工後に着色を行う場合、着色剤の吸い
込みが溝の下部両側面の基材露出部分においてよいの
で、溝の下部が表面の化粧面より濃色となり、それが細
くてシャープな陰影を出し、立体感を高めたものとする
ことができる。また、下塗り塗装は、とくに切目(4)
を入れずに型押し加工する場合、その型押し加工前の段
階で行うことにより、塗料の硬化で木質単板を強化し、
型押し加工時において化粧木質単板が溝の上縁部等で裂
けたり割れたりするのを防止し、所期する正確な態様の
凹溝(9)の形成を確実に行い得る点で好ましい。
第10図には、この発明によって製造される溝付き化粧板
の好適な一例として、先端が鋭角をなし両側面が内方に
なだらかに湾曲した断面略V字状の凹溝(9)を比較的
狭い間隔に平行に、かつ板の長手方向に真直ぐに形成し
た場合の外観を示す。凹溝(9)の配列形態は上記に限
られるものではなく、第11図(イ)に示すように斜行状
あるいは同図(ロ)に示すような波状等、任意の変形配
列形態に形成することもできる。
実施例 以下、この発明の具体的な実施例を示す。
実施例1 板状基板(1)として、厚さ5.0mm、比重6.0の中質繊維
板(MDF)を用い、一方表面の化粧材として厚さ0.3mmの
ナラ材の突き板からなる木質単板を用いた。そして、上
記MDF基板上に木質単板を濃い茶褐色に着色された酢酸
ビニル樹脂と尿素・メラミン共縮合樹脂との混合着色接
着剤(3)を用いて(塗布量:120g/m2)常法により貼着
したのち、この得られた化粧板(A)の表面部に、第2
図に示すような円板状カッターを用いて、深さ2mm、ピ
ッチ30mmに多数の切目(4)を平行状に形成した。
次いで、第4図に示すような溝付け用凸条(7)を備え
た型押し盤(8)を用いて、化粧板の表面に型押し加工
を施し、前記切目(4)の部分においてそれぞれ深さ3.
5mmで、先端が鋭角をなし両側面が内法になだらかに湾
曲した断面略V字状の化粧凹溝(9)を圧入形成した。
この型押し加工は、型押し盤(8)を120℃に加熱し、
型押し時間を5分に設定して行った。
そして、化粧板(A)の表面にサンディングを施し、薄
茶色の着色剤を用いて着色したのち、透明なアミノアル
キッド系下塗り塗料を35g/m2程度に塗布し、乾燥後再び
サンディングを行い、そして溝内のサンディングによっ
て発生した研磨粉を除去した。
次いで、上記凹溝部分に、アミノアルキッド系の透明塗
料を用いて溝塗装を施したのち、化粧板の表面全体に、
アミノアルキッド系の透明上塗り塗料を60g/m2程度に塗
布し、乾燥して求める溝付き化粧板を得た。
この溝付き化粧板は、第10図に示すような形態をもち、
化粧凹溝(9)においてその上部両側面が木質単板
(2)で被覆され、溝の下部両側面に基板(1)の素地
が露出し、該露出部分に、木質単板(2)の導管から滲
出した茶褐色の接着剤(3)の展着による導管模様(3
a)が木質単板(2)の折込み部(2a)から連続した状
態に形成され、一見、溝底近傍部位にまで木質単板が連
続しているかの如き自然な彫り込み状の外観を呈しつ
ゝ、凹溝の存在によって全体が立体感に富む美麗なもの
であった。
実施例2 基板として厚さ10mmの軽量パーティクルボードを使用
し、これの表面に、濃い茶褐色に着色された水性ビニル
ウレタン系の着色接着剤を35g/m2程度に塗布したのち、
その上にタモ材の突き板からなる厚さ0.3mmの木質単板
を重ねて貼着した。
次いで、この得られた化粧板の表面をサンディングし、
かつ淡い褐色に着色したのち、透明なポリウレタン系の
下塗り塗料で50g/m2程度に下塗り塗装を施した。
そして次に、先端を切断刃(7a)とした第7図に示すよ
うな溝付け用凸条(7)を有する型押し盤(8)を用
い、化粧板(A)を表面側から切込みながら加熱型押し
することにより、該化粧板(A)の表面に前記実施例1
とほぼ同形状の化粧凹溝(9)を圧入形成した。この場
合、型押し加工は、型押し盤の温度130℃、型押し時間
3分に設定して行った。
次いで、実施例1と同様に凹溝の溝塗装、表面全体の上
塗り塗装を順次施し、所期する溝付き化粧板を得た。
この溝付き化粧板も、実施例1によるものと同じく、凹
溝の下部両側面の基板露出面に着色接着剤による導管模
様を有して、外観上あたかも厚いムク板を切削して凹溝
を形成したかの如くに見える美しいものであった。
発明の効果 この発明によれば、表面の化粧用の木質単板を溝の上部
両側面に折込み状態にして断面V字状の凹溝を型押し成
形するものであるから、凹溝を十分に深くかつ広幅なも
のに形成することが可能であり、板面に凹溝の存在を十
分に強調した溝付き化粧板を得ることができる。しか
も、上記凹溝は、断面略V字状の溝付け用凸部を備えた
型押し盤あるいは型押しロールを用いて対応形状の断面
略V字状に形成するものであるから、型押し加工時にお
いて木質単板に破れとか割れを発生することがなく、凹
溝の上部両側面が表面の木質単板からのきれいな連続し
た部分で覆われたものとなる。従って、凹溝部分におい
て薄い木質単板の厚みが外観されるということがない。
しかも、木質単板の基板への接着に着色接着剤が用いら
れることで、これが木質単板の導管部に浸透してその導
管模様を強調する一方、型押し加工によって凹溝の下部
両側面にも、着色接着剤の展着された導管模様が形成さ
れる。従って、化粧凹溝の溝底近傍部位に至るまで、表
面の木質単板が連続しているかの如き外観を与えうるも
のとなり、ひいては恰も厚物の化粧単板やムク板が使わ
れているかの如くに外観される高級感のある溝付き化粧
板を得ることができる。
かつ凹溝は、型押し加工によって形成され、その周辺組
織が圧密化されるので、凹溝の表面状態が滑らかできれ
いなものに仕上り、凹溝の格別な研磨等の仕上げ加工を
必要としない。また、溝塗装を施すと、溝の下部の基材
露出部分において塗料の吸収性が良いので、該塗料の硬
化によって凹溝周辺部分が強化されると共に、凹溝の弾
性復元が防止される。従って型押し加工によって形成し
た凹溝であるにもかゝわらず、その形態保持性に優れた
ものとすることができる。かつもとより基板に化粧用の
木質単板を貼着したのち、凹溝を付与する型押し加工を
必須主要工程として製造しうるものであるから、いずれ
の工程も簡易であり、生産効率が良い等の優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は基板に化粧木質単板を貼着した化粧板の断面
図、第2図は化粧板に切目を付与する切込加工状態を示
す断面図、第3図は型押し加工状態を示す断面図、第4
図は凹溝の付形状態を示す拡大断面図、第5図は型押し
加工によって凹溝の下部側面に展着形成される導管模様
の形成状態を示す斜視図、第6図は型押し盤の溝付け用
凸条の形状の変形例を示す断面図、第7図は型押し盤の
溝付け凸条の更に他の変形例を示す断面図、第8図は凹
溝に溝塗装を施し更に化粧板の表面全体に上塗り塗装を
施した状態の拡大断面図、第9図(イ)(ロ)(ハ)は
凹溝の形状の各種変形例を示す断面図、第10図は製品の
溝付き化粧板の一例を示す斜視図、第11図(イ)(ロ)
は凹溝の付形形態の変形例を示す溝付き化粧板の概略平
面図である。 (A)……化粧板、(1)……基板、(2)……化粧シ
ート、(4)……切目、(5)……カッター、(6)…
…導管部、(6a)……導管模様、(7)……溝付け用凸
条、(8)……型押し盤、(9)……化粧凹溝、(10)
……下塗り塗装、(11)……溝塗装、(12)……上塗り
塗装。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状基板に着色接着剤を介して化粧用の木
    質単板を貼着し、得られた化粧板の表面を、溝付け予定
    位置に対応して断面略V字状の溝付け凸条を有する型押
    しロールまたは型押し盤で押圧することにより、化粧板
    の表面に、溝の上部両側面が前記木質単板の折込部分で
    覆われ、下部両側面に基板素地が露出した多数の化粧凹
    溝を形成せしめると同時に、前記溝底部の基材露出面に
    前記木質単板の導管部から滲出された着色接着剤の展着
    による導管模様を形成せしめることを特徴とする溝付き
    化粧板の製造方法。
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