JPH071041A - 矯正装置 - Google Patents

矯正装置

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JPH071041A
JPH071041A JP14897993A JP14897993A JPH071041A JP H071041 A JPH071041 A JP H071041A JP 14897993 A JP14897993 A JP 14897993A JP 14897993 A JP14897993 A JP 14897993A JP H071041 A JPH071041 A JP H071041A
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JP
Japan
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amount
displacement
virtual
press
value
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JP14897993A
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English (en)
Inventor
Nobukazu Kodera
伸和 小寺
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、金属部材の降伏点が異なる場合で
も、正確な矯正を行い、矯正時間の短縮を図る。 【構成】 各プレスヘッド間で金属部材の変位量を計測
する変位計測手段と、プレスヘッドの押込量を計測する
押込量計測手段と、押込量計測手段により計測される押
込量に対応して仮想変位量及び仮想変位係数を求める仮
想値導出手段(22)と、仮想値導出手段により得られ
た仮想変位量と変位計測手段により計測された変位量と
の差である塑性進行値を求める塑性進行検出手段(2
3)と、塑性進行検出手段により得られた塑性進行値及
び仮想値導出手段により求められた仮想変位係数に基づ
いて現在矯正量を求める矯正量算出手段(24)と、矯
正量算出手段により得られた現在矯正量及び要求矯正量
を比較し、現在矯正量が要求矯正量以上になると、プレ
スを停止させるプレス停止手段(25)とを備えた矯正
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば棒材、軸材及び
エレベータ用ガイドレールのような長尺の金属部材の形
状をプレス矯正する矯正装置に係わり、特にプレスヘッ
ド間の金属部材の変位量に基づいて矯正を行い、矯正精
度を向上し得る矯正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エレベータ用ガイドレール等の
金属部材では、所望の真直度を出す場合、形状を測定し
て真直度が許容値内にあるか否かを判定し、許容値以上
の曲りをプレスによって矯正する矯正装置が広く用いら
れている。
【0003】図12はこの種の矯正装置の外観を示す斜
視図である。この矯正装置は、長尺の測定台1の上部に
長尺のレール2が配置されると共に、該レール2上に測
定器3がレール2の長手方向に移動可能に載置されてい
る。なお、この測定器3は金属部材4の形状を測定して
測定データを制御装置5に送出するものである。
【0004】また、測定台1の側方には、複数のローラ
台6及び複数の横転台7が適宜な間隔を有して測定台1
に平行に配置されている。各ローラ台6は金属部材4を
搬送する搬送ローラ8及び金属部材4を位置決めする位
置決めローラ9を有し、各横転台7は金属部材4を90
度だけ横転させる機能をもっている。また、これらロー
ラ台6及び横転台7の延長線上には、プレス装置11、
搬送ローラ8を有する複数の搬送ローラ台12及び複数
の横転台7が設けられている。
【0005】なお、プレス装置11は金属部材4を挟む
ようにプレスする3つの固定プレスヘッド13a〜13
cと3つの移動プレスヘッド14a〜14c及びこのプ
レスヘッド位置における金属部材の変位を測定する3台
の変位計15a〜15cを備えている。また、各固定プ
レスヘッド13a〜13c及び各移動プレスヘッド14
a〜14cはそれぞれ上下方向にも移動可能な両端及び
中央のプレスヘッドから構成され、固定プレスヘッド1
3a〜13c及び移動プレスヘッド14a〜14cのう
ち、一方が両端のプレスヘッド13a,13c(14
a,14c)を用いる際には、他方が中央のプレスヘッ
ド14b(13b)を用いるようにして3点プレスを行
う。
【0006】なお、これら測定器3、各ローラ台6、各
搬送ローラ台12及び各横転台7は制御装置5に制御さ
れている。図13はこの制御装置の構成を示すブロック
図である。
【0007】この制御装置5は、入出力部16、演算装
置17及び記憶装置18を備えている。まず、演算装置
17は、入出力部16を介して搬送ローラ8を回転させ
て金属部材4を所定の位置まで搬送させ、しかる後、入
出力部16を介して位置決めローラ9を回転させて金属
部材4を測定位置に位置決めする。
【0008】続いて、演算装置17は入出力部16を介
して測定器3を制御し、該測定器3はレール2の長手方
向に沿って移動し、金属部材4の形状を測定する。ま
た、測定器3は測定データを制御装置5に送出し、制御
装置5は該測定データを記憶装置18に記憶させる。
【0009】このように、測定が一通り終了すると、演
算装置17は、該測定データに基づいて入出力部16を
介して搬送ローラ8を回転させることにより、金属部材
4をプレス装置11に搬送させる。
【0010】また、金属部材4は矯正点がプレス位置に
くるまで搬送され、固定プレスヘッド13a,13c及
び移動プレスヘッド14bによりプレスされて形状が矯
正される。
【0011】例えば金属部材4は、矯正前に図14
(a)に示すように要求矯正量fをもつとする。なお、
この要求矯正量fは測定データに基づいて演算装置17
により求められている。
【0012】演算装置17は、要求矯正量fに対応する
押込量xだけ移動プレスヘッド14bを押込制御し、図
14(b)の実線で示すように金属部材4を変形させ
る。しかる後、移動プレスヘッド14bが外され、金属
部材4は、図14(c)に示すように矯正要求量fだけ
矯正される。
【0013】順次矯正された金属部材4は搬送ローラ8
によって搬送される。一通り矯正が終了すると、搬送ロ
ーラ8が反転して金属部材4が測定器3側に搬送され、
再度金属部材4の形状が測定される。このとき、一旦矯
正を行ったにも関わらず、なお許容範囲以上のずれがあ
る場合には、前述と同様に金属部材4が搬送ローラ8に
よって搬送され、プレスによって再度矯正される。
【0014】また、全て許容範囲に入っていると、1方
向の矯正が終了し、金属部材4は90度回転されて再び
形状が測定されて矯正が行われる。ここで、演算装置1
7における要求矯正量fに対応した押込量xの算出過程
を説明する。
【0015】図15は押込量xに対応する要求矯正量f
の関係を示す図である。この関係は、押込量xが小さい
ときは弾性領域のために要求矯正量fが零であると共
に、押込量xが大きいときは塑性領域のために押込量x
と要求矯正量fとが比例関係を示す双曲線の近似グラフ
で表される。
【0016】ここで、塑性領域のグラフの傾きをAと
し、このAの値で弾性領域に外挿した際の押込量xの軸
との交点をxo として要求矯正量fの軸との切片をBと
したとき、双曲線のグラフと交点xo との距離をβとす
ると、次の(1)式〜(5)式の関係が成立する。
【0017】θ=tan-1(A/2) …(1) α=β/tanθ …(2) K=(α2 +β2 )(x+B/A)sinθ・cosθ …(3) M=β2 sin2 θ・α2 cos2 θ …(4) 要求矯正量f=(−k±(k2 −Mα2 β21/2 )/M …(5) 従って、演算装置17は、測定データから得られる要求
矯正量fa に基づいて(1)式〜(5)式を用いて押込
量xa を算出する。しかる後、前述した通りに押込量x
a だけプレスを押し込み、金属部材4を要求矯正量fa
だけ矯正している。このようにして、2方向の矯正が終
了すると、金属部材4は搬送ローラ8によって搬送さ
れ、金属部材4の矯正が完了する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うな矯正装置では、実験データのみにより要求矯正量f
a から押込量xa を算出しているので、金属部材4に含
まれる成分が微妙に違って弾性領域から塑性領域に変わ
る降伏点が異なるとき、図15に示すように実験データ
により算出した押込量xa でプレスを押し込むと、実際
の矯正量がfb となってずれてしまう問題がある。
【0019】従って、正確な矯正ができず、何度も矯正
を繰り返すことになるので、矯正に時間がかかる問題が
ある。本発明は上記実情を考慮してなされたもので、金
属部材の降伏点が異なる場合でも、正確な矯正を行い、
矯正時間の短縮を図ることが可能な矯正装置を提供する
ことを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、金属部材の形状を測定して当該形状の要求矯正量を
求め、前記金属部材を両端のプレスヘッドと中央のプレ
スヘッドとで挟むようにプレスすることにより、前記形
状を当該要求矯正量だけ矯正する矯正装置において、前
記両端のプレスヘッドと中央のプレスヘッドとの間に配
置され、前記金属部材の変位量を計測する変位計測手段
と、前記中央のプレスヘッドの押込量を計測する押込量
計測手段と、この押込量計測手段により計測される押込
量に対応して前記金属部材の弾性領域を延長させたとき
の仮想変位量及び仮想変位係数を求める仮想値導出手段
と、この仮想値導出手段により求められた仮想変位量と
前記変位計測手段により計測された変位量との差である
塑性進行値を求める塑性進行検出手段と、この塑性進行
検出手段により求められた塑性進行値及び前記仮想値導
出手段により求められた仮想変位係数に基づいて現在の
矯正量を求める矯正量算出手段と、この矯正量算出手段
により求められた現在の矯正量及び前記要求矯正量を比
較し、当該現在の矯正量が前記要求矯正量以上になると
き、前記プレスを停止させるプレス停止手段とを備えた
矯正装置である。
【0021】また、請求項2に対応する発明は、金属部
材の形状を測定して当該形状の要求矯正量を求め、前記
金属部材を両端のプレスヘッドと中央のプレスヘッドと
で挟むようにプレスすることにより、前記形状を当該要
求矯正量だけ矯正する矯正装置において、前記両端のプ
レスヘッドと中央のプレスヘッドとの間に配置され、前
記金属部材の変位量を計測する変位計測手段と、前記中
央のプレスヘッドの押込量を計測する押込量計測手段
と、この押込量計測手段により計測される押込量に対応
して前記金属部材の弾性領域を延長させたときの仮想変
位量及び仮想変位係数を求める仮想値導出手段と、この
仮想値導出手段により求められた仮想変位量と前記変位
計測手段により計測された変位量との差である塑性進行
値を求める塑性進行検出手段と、前記仮想値導出手段に
より求められた仮想変位係数と前記要求矯正量とに基づ
いて、前記塑性進行検出手段により求められる塑性進行
値が前記要求矯正量に対応した値となる塑性進行停止値
を求める停止値導出手段と、この停止値導出手段により
求められた塑性進行停止値及び前記塑性進行検出手段に
より求められた塑性進行値を比較し、この塑性進行値が
前記塑性進行停止値以上になるとき、前記プレスを停止
させるプレス停止手段とを備えた矯正装置である。
【0022】
【作用】従って、請求項1に対応する発明は以上のよう
な手段を講じたことにより、変位計測手段が両端のプレ
スヘッドと中央のプレスヘッドとの間に配置されて金属
部材の変位量を計測し、押込量計測手段が中央のプレス
ヘッドの押込量を計測し、仮想値導出手段が押込量計測
手段により計測される押込量に対応して金属部材の弾性
領域を延長させたときの仮想変位量及び仮想変位係数を
求め、塑性進行検出手段が仮想値導出手段により求めら
れた仮想変位量と変位計測手段により計測された変位量
との差である塑性進行値を求め、矯正量算出手段が塑性
進行検出手段により求められた塑性進行値及び仮想値導
出手段により求められた仮想変位係数に基づいて現在の
矯正量を求め、プレス停止手段が矯正量算出手段により
求められた現在の矯正量及び要求矯正量を比較して当該
現在の矯正量が要求矯正量以上になるときにプレスを停
止させるので、金属部材の降伏点が異なる場合でも、正
確な矯正を行い矯正時間の短縮を図ることができる。
【0023】また、請求項2に対応する発明は、変位計
測手段が両端のプレスヘッドと中央のプレスヘッドとの
間に配置されて金属部材の変位量を計測し、押込量計測
手段が中央のプレスヘッドの押込量を計測し、仮想値導
出手段が押込量計測手段により計測される押込量に対応
して金属部材の弾性領域を延長させたときの仮想変位量
及び仮想変位係数を求め、塑性進行検出手段が仮想値導
出手段により求められた仮想変位量と変位計測手段によ
り計測された変位量との差である塑性進行値を求め、停
止値導出手段が仮想値導出手段により求められた仮想変
位係数と要求矯正量とに基づいて塑性進行検出手段によ
り求められる塑性進行値が要求矯正量に対応した値とな
る塑性進行停止値を求め、プレス停止手段が停止値導出
手段により求められた塑性進行停止値及び塑性進行検出
手段により求められた塑性進行値を比較して塑性進行値
が塑性進行停止値以上になるときにプレスを停止させる
ので、請求項1の作用に加え、塑性進行値を直接比較す
ることから高速で信号処理を行い、より一層矯正時間の
短縮を図ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の第1の実施例に係る矯正装
置の構成を示すブロック図であり、図2及び図3はこの
矯正装置のプレス装置に配置される変位計を示す図であ
って、図12及び図13と同一部分については同一符号
を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0025】すなわち、本実施例装置は、図13に示す
装置に対し、演算装置17に代えて、計測部21、仮想
値導出部22、塑性進行検出部23、矯正値算出部24
及びプレス停止部25の機能を付加した演算装置26を
設けると共に、図12に示す装置に対し、両端のプレス
ヘッド13a,13cと中央のプレスヘッド13bとの
間に夫々変位計27B,27Dを付加して計5台の変位
計27A〜27Eを備えた構成となっている。なお、変
位計27A,27C,27Eは、説明の都合上、従来の
変位計15A〜15Cの符号を付け換えたものである。
また、変位計27A〜27Eは各々同一に構成されてい
るので、変位計27Aを例に上げてその構成要素にaの
添字を付して説明する。
【0026】変位計27Aは、プレス装置11上のプレ
スヘッド上方に逆L字型の変位計本体28aが立設さ
れ、該変位計本体28aに計測アーム30aがその中央
部30a′を回動中心に変位計本体28aの長手方向に
平行に回動可能に取付けられている。計測アーム30a
の上部は、変位計本体28aにバネ部材31aを介して
接続されると共に、該バネ部材31aにより変位計本体
28aから離脱するように付勢され、変位計上部から離
脱することにより計測アーム30a下部の計測ヘッド3
2aを金属部材4に当接させている。また、計測アーム
30aの上部は、変位計本体28a上部に取付けられた
計測制御機構33aにより、変位計本体28aに対する
接近及び離脱が制御されている。一方、計測制御機構3
3aの下方に取付けられた変位検出部34aは、変位計
本体28aと計測アーム30aとの距離を測定し、該測
定信号を演算装置26内の計測部21に送出する機能を
もっている。
【0027】計測部21は、変位計27A〜27Eから
入出力部16を介して受ける測定信号に基づいて、金属
部材4のたわみ変位量及びプレスヘッドの押込量を計測
し、該押込量データx及びたわみ変位量データyを仮想
値導出部22に送出すると共に、たわみ変位量データy
を塑性進行検出部23に送出するものである。
【0028】仮想値導出部22は、計測部21から押込
量データxを受けると、金属部材4の弾性変形中に押込
量データxに対するたわみ変位量データyの比を取るこ
とにより、仮想変位係数データaを求めて矯正量算出部
24に送出し、且つこの仮想変位係数データaに基づい
て、塑性変形中の押込量データxから仮想変位量データ
を求めて塑性進行検出部23に送出するものである。な
お、各仮想データは金属部材4の塑性変形中に弾性領域
を延長させたと仮想したときの値を示している。
【0029】塑性進行検出部23は、仮想値導出部22
から受ける仮想変位量データと計測部21から受けるた
わみ変位量データyとの差を演算し、当該演算結果を塑
性進行値データCとして矯正量算出部24に送出するも
のである。
【0030】矯正量算出部24は、塑性進行検出部23
から受ける塑性進行値データC及び仮想値導出部22か
ら受ける仮想変位係数データaに基づいて現在の矯正量
データfcを求め、該現在の矯正量データfcをプレス
停止部25に送出するものである。
【0031】プレス停止部25は、矯正量算出部24か
ら受ける現在の矯正量データfc及び記憶装置18に記
憶されている要求矯正量データfを比較し、現在の矯正
量データfcが要求矯正量データf以上になるとき、プ
レスを停止させる機能をもっている。なお、入出力部1
6、演算装置26及び記憶装置18は制御装置35を構
成している。
【0032】次に、以上のように構成された矯正装置の
動作を図4のフローチャートを用いて説明する。いま、
金属部材4は前述した通りに測定器3により形状が測定
され、測定器3は測定信号を入出力部16を介して演算
装置26に送出する。演算装置26は該測定信号に基づ
いて金属部材4の要求矯正量データfを矯正点毎に求
め、該要求矯正量データfを記憶装置18に記憶させ
る。
【0033】また、形状測定終了後、金属部材4はプレ
ス装置11に搬送され、図5(a)に示すように矯正点
がプレス位置にくるように位置決めされる。ここで、制
御装置35は、プレス装置11を制御して図5(b)に
示すように中央のプレスヘッド14bを押し込む(ST
1)。一方、各変位計27A〜27Eは、このときの金
属部材4の変位量を測定し(ST2)、該変位測定信号
s〜Es を入出力部16を介して演算装置26内の計
測部21に送出する。計測部21は、変位測定信号As
〜Es に基づいて次の(6)式に示すようにプレスヘッ
ドの押込量xを計測すると共に、図5(c)及び(7)
式に示すようにプレスヘッド間における金属部材4の変
位量(以下、たわみyという)を計測する。
【0034】 押込量x=Cs −((As +Es )/2) …(6) たわみy=Bs −((As +Cs )/2) …(7) ここで、押込量xとたわみyとの関係を図6乃至図10
を用いて説明する。
【0035】図6に示すように、矯正中の金属部材4の
弾性領域において、たわみyは押込量xに傾きa=3/
16で比例する。また、押込量xが降伏点(図示せず)
を過ぎて金属部材4が塑性領域に入ると、たわみyは押
込量xに対して3/16よりも小さい傾きで比例する。
【0036】なお、弾性領域における傾きa=3/16
は図7から次に示すように求められる。図示するよう
に、両端が支持された長さLの金属部材4の中間点に集
中荷重Wを加えたとき、金属部材4の弾性定数をEと
し、金属部材4の断面二次モーメントをIzとすると、た
わみyは次の(8)式で示される。
【0037】 たわみy=WL3 /48EIz …(8) また、片端部の支持点からdだけ離れた点のたわみyは
d=L/4としたとき、次の(9)式で示される。
【0038】 たわみy=11WL3 /(16・48EIz) …(9) 従って、d=L/4でのたわみはd=L/2でのたわみ
の11/16となる。これをプレスに対応させると、プ
レスヘッドの位置が支持点と集中荷重点になる。また、
プレスが金属部材4を押し込んだときのプレスヘッド中
間点での金属部材4の変位量はプレスヘッドの荷重点の
変位量の11/16となる。プレスヘッド中間点の変位
量はプレスヘッド荷重点の変位量の半分にたわみyを加
えた値となる。よって、図6の直線部の傾きとたわみy
は次の(10)及び(11)で示される。
【0039】 傾きa=11/16−1/2=3/16 …(10) たわみy=3WL3 /(16・48EIz) …(11) なお、(11)式の集中荷重Wは押込量xに対応してい
る。
【0040】続いて、傾きaから外れた塑性領域につい
て説明する。まず、図8の歪−応力線図に示すように、
金属部材4は、押込の圧力を上げると歪みεを生じ、歪
みεが降伏点に達するまでの弾性領域においては、応力
σと歪みεが弾性定数Eの傾きをもった比例関係にあ
る。
【0041】次に、歪みεが降伏点に達した以後の塑性
領域において、応力σと歪みεは急激に小さい傾きの比
例関係になる。なお、弾性定数Eは金属部材4の種類に
よって異なり、降伏点は同一種類の金属部材間でもカー
ボンなどの含有率が異なる場合や一度塑性変形した場合
に異なる値となる。
【0042】また、塑性領域において、金属部材4に圧
力P1 による歪みを加えた後、圧力P1 を除荷すると、
破線で示すように変形が戻り、最終的な変形が残る。こ
の変形が矯正量fである。
【0043】一方、圧力P(応力σ)とたわみyは、図
9及び(11)式に示すように比例関係にある。よっ
て、図8における応力σをたわみyに変換し、歪みεを
押込量xに変換すると、矯正中のたわみyと押込量x
は、図10に示すように弾性領域及び塑性領域とにおい
て傾きが異なる比例関係となる。また、図示するよう
に、弾性領域を延長したときの仮想線YE の傾きaを仮
想変位係数データaとし、塑性領域における押込量xと
そのときの仮想線YE との差を塑性進行値データCとす
ると、要求矯正量fはC/aで求められる。なお、塑性
進行値データCを求めた押込量xf に対応するたわみy
i の仮想線YE 上の点i(xi ,yi )は、塑性進行値
データCに伴って仮想線YE 上を推移する性質をもち、
降伏点に似ているが降伏点とは異なる概念である。
【0044】本実施例装置はこの図10に示す矯正中の
押込量xとたわみyとの関係に基づいて金属部材4を矯
正する。すなわち、計測部21は、前述した(6)式の
押込量xを示す押込量データx及び(7)式のたわみy
を示すたわみ変位量データyを順次仮想値導出部22に
送出し、該たわみ変位量データyを塑性進行検出部23
に送出する。
【0045】仮想値導出部22は、計測部21から押込
量データを受けると、弾性領域における押込量データx
の変化に対するたわみ変位量データyの変化の比を取
り、仮想変位係数データaとして傾きa=3/16を得
る。仮想値導出部22は仮想変位係数データaを矯正量
算出部24に送出する。また、仮想値導出部22は、仮
想変位係数データaに塑性変形中の押込量データxcを
乗算し、該乗算結果としての仮想変位量データyE (=
a・xc)を塑性進行検出部23に送出する。
【0046】塑性進行検出部23は、この仮想変位量デ
ータyE と計測部21から受けるたわみ変位量データy
cとの差を演算し(ST3)、当該演算結果を塑性進行
値データCcとして矯正量算出部24に送出する。
【0047】矯正量算出部24は、塑性進行値データC
cを仮想変位係数データaで除算して現在の矯正量デー
タfc(=Cc/a)を求め(ST4)、該現在の矯正
量データfcをプレス停止部25に送出する。
【0048】プレス停止部25は、現在の矯正量データ
fc及び記憶装置18に記憶されている要求矯正量デー
タfを比較し(ST5)、現在の矯正量データfcが要
求矯正量データf以上になるとき、プレス装置11を停
止させる(ST6)。
【0049】また、演算装置26は、中央のプレスヘッ
ド14bの圧力を金属部材4から除荷する。金属部材4
は圧力の除荷により、たわみyが零になって真直にな
る。しかる後、演算装置26は、搬送ローラ8及び位置
決めローラ9により次の矯正点まで金属部材4を搬送さ
せ、前述した通りに矯正を行う。
【0050】上述したように第1の実施例によれば、中
央のプレスヘッド14bの押込量xと両端及び中央のプ
レスヘッド間におけるたわみyとの関係に着目し、該関
係をプレス中に金属部材4の矯正点毎に実測して現在の
矯正量データfcを求めると共に、該現在の矯正量デー
タfcを要求矯正量fと比較してプレスを停止させるよ
うにしたので、従来とは異なり、金属部材4の降伏点が
異なる場合でも、正確な矯正を行い、矯正時間の短縮を
図ることができる。
【0051】また、本実施例によれば、弾性領域時の押
込量xとたわみyとの比を実測して仮想変位係数データ
aを求めていることから、金属部材4の弾性定数Eが異
なる場合でも正確に矯正を行う。よって、金属部材4の
種類毎に演算装置内の設定をし直すことがなく、操作性
を向上させることができる。
【0052】さらに、本実施例によれば、従来の装置に
対し、変位計を2台付加して演算装置の内部処理を変え
たという簡易な構成なので、容易に実施することができ
る。次に、本発明の第2の実施例に係る矯正装置につい
て図面を参照しながら説明する。図11はこの矯正装置
の構成を示すブロック図であり、図1と同一部分につい
ては同一符号を付してその詳しい説明は省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0053】すなわち、本実施例装置は、図1に示す装
置に対し、要求矯正量fに対応する塑性進行値Cf を求
め、該Cf と塑性進行値Cとを直接比較することによ
り、逐次現在の矯正量fを求める処理を省いて動作の高
速化を図るものであって、具体的には、矯正量算出部2
4及びプレス停止部25に代えて、仮想値導出部22、
塑性進行検出部23及び記憶装置18に接続された停止
値導出部36と、この停止値導出部36及び塑性進行検
出部23に接続されたプレス停止部37とを備えてい
る。
【0054】ここで、停止値導出部36は、仮想値導出
部22から受ける仮想変位係数データaと記憶装置18
から読出す要求矯正量fとを乗算し、塑性進行検出部2
3により得られる塑性進行値Cが要求矯正量fに対応し
た値となる塑性進行停止値Cf (=a・f)を求め、該
塑性進行停止値Cf をプレス停止部37に送出する。
【0055】プレス停止部37は、この塑性進行停止値
Cf と塑性進行検出部23により順次得られる塑性進行
値Cとを比較し、塑性進行値Cが塑性進行停止値Cf 以
上になるとき、プレスを停止させる。
【0056】上述したように第2の実施例によれば、停
止値導出部36を設けたことにより、第1の実施例とは
異なり、塑性進行値Cから他の変数(現在の矯正量)を
逐次求めずに所望の要求矯正量fでプレスを停止させる
ようにしたので、第1の実施例の効果に加え、処理の高
速化を図ることができる。
【0057】なお、第1及び第2の実施例では、プレス
の押込量を制御して矯正を行う場合について説明した
が、これに限らず、圧力を制御して矯正を行うようにし
ても、本発明を同様に実施して同様の効果を得ることが
できる。
【0058】また、第1の実施例では、押込量とたわみ
との比に基づいて仮想変位係数データaを求める場合に
ついて説明したが、これに限らず、金属部材の弾性定数
Eに基づいて(11)式により直接に仮想係数データa
を求めるようにしても、本発明を同様に実施して同様の
効果を得ることができる。その他、本発明はその要旨を
逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、変位計測
手段が両端のプレスヘッドと中央のプレスヘッドとの間
に配置されて金属部材の変位量を計測し、押込量計測手
段が中央のプレスヘッドの押込量を計測し、仮想値導出
手段が押込量計測手段により計測される押込量に対応し
て金属部材の弾性領域を延長させたときの仮想変位量及
び仮想変位係数を求め、塑性進行検出手段が仮想値導出
手段により求められた仮想変位量と変位計測手段により
計測された変位量との差である塑性進行値を求め、矯正
量算出手段が塑性進行検出手段により求められた塑性進
行値及び仮想値導出手段により求められた仮想変位係数
に基づいて現在の矯正量を求め、プレス停止手段が矯正
量算出手段により求められた現在の矯正量及び要求矯正
量を比較して当該現在の矯正量が要求矯正量以上になる
ときにプレスを停止させるようにしたので、金属部材の
降伏点が異なる場合でも、正確な矯正を行い矯正時間の
短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る矯正装置の構成を
示すブロック図。
【図2】同実施例におけるプレス装置及びそれに配置さ
れる変位計の外観図。
【図3】同実施例における変位計の構成を示す正面図。
【図4】同実施例における動作を示すフローチャート。
【図5】同実施例における動作を説明するためのプレス
の模式図。
【図6】同実施例における押込量とたわみとの関係を説
明するための図。
【図7】同実施例における押込量とたわみとの関係を説
明するための図。
【図8】同実施例における押込量とたわみとの関係を説
明するための歪−応力線図。
【図9】同実施例における押込量とたわみとの関係を説
明するための圧力−たわみ線図。
【図10】同実施例における押込量とたわみとの関係を
説明するための図。
【図11】本発明の第2の実施例に係る矯正装置の構成
を示すブロック図。
【図12】従来の矯正装置の外観を示す図。
【図13】従来の矯正装置に適用される制御装置の構成
を説明するためのブロック図。
【図14】従来の動作を説明するためのプレスの模式
図。
【図15】従来の押込量と矯正量との関係を説明するた
めの図。
【符号の説明】
21…計測部、22…仮想値導出部、23…塑性進行検
出部、24…矯正値算出部、25…プレス停止部、27
A〜27E…変位計、x…押込量、y…たわみ、f…矯
正量、C…塑性進行値。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属部材の形状を測定して当該形状の要
    求矯正量を求め、前記金属部材を両端のプレスヘッドと
    中央のプレスヘッドとで挟むようにプレスすることによ
    り、前記形状を当該要求矯正量だけ矯正する矯正装置に
    おいて、 前記両端のプレスヘッドと中央のプレスヘッドとの間に
    配置され、前記金属部材の変位量を計測する変位計測手
    段と、 前記中央のプレスヘッドの押込量を計測する押込量計測
    手段と、 この押込量計測手段により計測される押込量に対応して
    前記金属部材の弾性領域を延長させたときの仮想変位量
    及び仮想変位係数を求める仮想値導出手段と、 この仮想値導出手段により求められた仮想変位量と前記
    変位計測手段により計測された変位量との差である塑性
    進行値を求める塑性進行検出手段と、 この塑性進行検出手段により求められた塑性進行値及び
    前記仮想値導出手段により求められた仮想変位係数に基
    づいて現在の矯正量を求める矯正量算出手段と、 この矯正量算出手段により求められた現在の矯正量及び
    前記要求矯正量を比較し、当該現在の矯正量が前記要求
    矯正量以上になるとき、前記プレスを停止させるプレス
    停止手段とを備えたことを特徴とする矯正装置。
  2. 【請求項2】 金属部材の形状を測定して当該形状の要
    求矯正量を求め、前記金属部材を両端のプレスヘッドと
    中央のプレスヘッドとで挟むようにプレスすることによ
    り、前記形状を当該要求矯正量だけ矯正する矯正装置に
    おいて、 前記両端のプレスヘッドと中央のプレスヘッドとの間に
    配置され、前記金属部材の変位量を計測する変位計測手
    段と、 前記中央のプレスヘッドの押込量を計測する押込量計測
    手段と、 この押込量計測手段により計測される押込量に対応して
    前記金属部材の弾性領域を延長させたときの仮想変位量
    及び仮想変位係数を求める仮想値導出手段と、 この仮想値導出手段により求められた仮想変位量と前記
    変位計測手段により計測された変位量との差である塑性
    進行値を求める塑性進行検出手段と、 前記仮想値導出手段により求められた仮想変位係数と前
    記要求矯正量とに基づいて、前記塑性進行検出手段によ
    り求められる塑性進行値が前記要求矯正量に対応した値
    となる塑性進行停止値を求める停止値導出手段と、 この停止値導出手段により求められた塑性進行停止値及
    び前記塑性進行検出手段により求められた塑性進行値を
    比較し、この塑性進行値が前記塑性進行停止値以上にな
    るとき、前記プレスを停止させるプレス停止手段とを備
    えたことを特徴とする矯正装置。
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