JPH07109234A - ヨウ化ペルフルオロアルキルの製造方法 - Google Patents

ヨウ化ペルフルオロアルキルの製造方法

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JPH07109234A
JPH07109234A JP27734893A JP27734893A JPH07109234A JP H07109234 A JPH07109234 A JP H07109234A JP 27734893 A JP27734893 A JP 27734893A JP 27734893 A JP27734893 A JP 27734893A JP H07109234 A JPH07109234 A JP H07109234A
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reaction
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water
benzoyl peroxide
organic solvent
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JP27734893A
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English (en)
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Kunimasa Ueda
邦政 植田
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式:R−COOHで表されるペルフル
オロカルボン酸とヨウ素と過酸化ベンゾイルとを有機溶
媒中で反応させて、一般式:RIで表されるヨウ化ペ
ルフルオロアルキルを製造するに際して、水分を含む過
酸化ベンゾイルを前記反応の溶媒として有効でかつ実質
的に水と混合しない有機溶媒に接触させて、過酸化ベン
ゾイルを該有機溶媒によって均一若しくは懸濁状の溶液
として抽出し、水相を相分離により除去することによっ
て実質的に脱水された過酸化ベンゾイルの該有機溶媒の
均一若しくは懸濁状の溶液を調製し、該過酸化ベンゾイ
ル溶液を前記反応の原料過酸化ベンゾイル及び溶媒とし
て、前記反応を行うことを特徴とするヨウ化ペルフルオ
ロアルキルの製造方法。 【効果】 安全で効率よく、実用上著しく有利なヨウ化
ペルフルオロアルキルの製造方法を提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヨウ化ペルフルオロア
ルキルの製造方法に関し、更に詳しく言うと、原料過酸
化ベンゾイル(BPO)として、爆発等の危険性がなく
工業用原料として入手・取扱いが容易な水分を含むBP
Oを用い、しかも安全性の確保、収率の向上、プロセス
効率の向上、製造コストの低減のために該水分の除去
法、反応方法、ヨウ素や溶媒の回収法等に工夫・改善が
なされた実用上著しく有利なヨウ化ペルフルオロアルキ
ルの製造方法に関する。
【0002】なお、本発明の方法によって製造された各
種のヨウ化ペルフルオロアルキルは、ペルフルオロアル
キル基導入剤等として有用であり、各種のペルフルオロ
アルキル基含有化合物若しくは含フッ素機能性材料(例
えば、撥水撥油性の防汚加工剤、フッ素系界面活性剤等
々)の製造原料をはじめとする種々の用途分野に幅広く
利用することができる。
【0003】
【従来の技術】ヨウ化ペルフルオロアルキルは、ヨウ化
アルキルの場合と同様に、ペルフルオロアルキル基の炭
素数及び骨格構造によって種々のものが考えられ、ペル
フルオロアルキル基を有する各種の化合物や含フッ素機
能性材料(フッ素系界面活性剤等)の好適な製造原料と
して、広く産業界の注目を集めている。
【0004】ペルフルオロアルキル基は、疎水性基では
あるが一般に親油性を示さないなど特異な性質を有する
基であるので、これを導入することによって化合物や材
料に特殊な性質や機能を持たせることができ、例えば、
撥水性と撥油性とを併せ持つ各種の機能性物質、適当な
親水性基との組み合わせによる特殊な界面活性剤など、
様々な機能性材料の開発が可能となる。
【0005】例えば、ヨウ化ペルフルオロアルキル(C
n2n+1I)からペルフルオロアルキル基を有するアク
リル酸エステル類(CH2=CHCOOCH2CH2n
2n+1)を容易に合成することができるが、こうしたペル
フルオロアルキル基含有アクリル酸エステル類の共重合
物は、撥水撥油性の防汚加工剤として優れた性質を示
す。
【0006】ところで、ヨウ化ペルフルオロアルキル
(Cn2n+1I)の合成法としては、従来、Cn2n+1
COOHの脱炭酸ヨウ素化反応による方法{J.Am.
Oil Chem.Soc.,46,615(196
9):以下、この文献を文献(1)と呼ぶ。}、及び、
IF5によるCF2=CF2のオリゴメリゼーション
(テロメリゼーション)による方法が報告されている。
【0007】このうち、方法のテロメリゼーションに
よる方法では、一般に炭素数が異なる種々のヨウ化ペル
フルオロアルキルの混合物が得られるし、上記のように
CF2=CF2を原料とする場合には炭素数が偶数の直鎖
状のものしか得られない。
【0008】一方、上記文献(1)に記載されている方
法は、ペルフルオロアルカンカルボン酸とヨウ素とベ
ンゾイルパーオキサイド(BPO:PhCO−O−O−
COPh)をCl(CH23Cl溶媒中、リフラックス
下で反応させ、次式(a): Cn2n+1COOH + 1/2I2+ 1/2BPO
→Cn2n+1I + PhCOOH + CO2 (a) に従って、所望のヨウ化ペルフルオロアルキルを得ると
いう方法である。原料のCn2n+1COOHについて
は、各種の炭素数及び骨格構造のものが比較的容易に得
ることができるので、この方法のように上記の式
(a)を利用すれば、原料Cn2n+1COOHの選択に
よって各種の構造及び炭素数のヨウ化ペルフルオロアル
キル(Cn2n+1I)を得ることができるはずである。
更に、Cn2n+1−の他にシクロアルキル構造や芳香族
構造を有するものについても前記式(a)と同様の反応
が適用可能であれば、次式(b): CnmCOOH + 1/2I2 + 1/2BPO
→CnmI + PhCOOH + CO2 (b) によって更に多種多様なヨウ化ペルフルオロアルキル
(CnmI)が合成可能となるはずである。
【0009】したがって、この方法を式(a)や式
(b)のようにより一般的な原料カルボン酸(Cnm
OOH)に拡張して考えると、製造すべきヨウ化ペルフ
ルオロアルキル(CnmI)の骨格構造及び炭素数を自
由に設計することができるという利点がある。しかしな
がら、該文献(1)に記載されている方法では、
(1)ヨウ化ペルフルオロアルキル(具体的にはC7
15I)の収率は67%に留まっており、なお、収率に改
善の余地がある;(2)原料BPOとして無水のBPO
(固体:Eastman White Label,純
度99.2%)を使用しているので危険性が高い;
(3)溶媒として用いている1,3−ジクロロプロパン
[Cl(CH23Cl]は比較的高価である;など、工
業的な点からは多くの問題点がある。また、上記の式
(a)若しくは式(b)の反応では、ヨウ素(I2)も
原料として用いるが、前記の文献(1)には、反応後溶
媒中に残ったI2を分析のためにベンゼン溶液あるいは
クロロホルム溶液等の溶液として回収しているものの、
該I2を反応に再利用すべく回収してはいないし、反応
に再使用する点についても特に記載されていない。ま
た、同様に、反応後の溶媒を回収・再利用する点につい
ても何ら記載がない。
【0010】ここで、上記の(2)の無水のBPO(固
体)等の乾燥状態の高純度BPOは、衝撃、摩擦、熱、
金属との接触等に対して著しく敏感で、分解・爆発等の
危険性が高いため、安全を第一とし、かつ大量に扱う工
業用のものとしては、水分を含むBPOを原料として用
いることが望ましい。
【0011】しかし、このような水分を多く含むBPO
を原料として用いて上記文献(1)の方法のように通
常の方法(水分を除去せずに行う方法)で上記式(a)
若しくは式(b)の反応を行うと、反応系に常に多くの
水分が共存するために、該水分によって目標とするヨウ
化ペルフルオロアルキルの収率(特に選択率)が著しく
低下してしまう。したがって、上記の式(a)若しくは
式(b)の反応を好適に行うためには、こうした工業用
の水分を多量に含むBPOをいかに安全性よく脱水する
かが重要となる。
【0012】ところで、市販品等の水分を含有するBP
Oから水分を除去する方法としては、例えば、フタル酸
エステルを分散剤として用い、これに水分含有BPOを
分散させることによって、水分をその分散液の上層に分
離せしめるという方法(特公昭53−19572号公
報)、あるいは、より一般的には、例えばクロロホルム
やベンゼン等の水と相溶性の低い有機溶媒を用いて再結
晶したり、あるいは、クロロホルム溶液等の溶液にメタ
ノール等の貧溶媒を添加し再沈殿させ、生成した固体を
塩化カルシウム上で減圧乾燥させる方法[例えば、新実
験化学講座、19巻(I)、2.2節、p35などを参
照]などが知られている。もちろん、このような場合で
も、乾燥状態のBPOは爆発の危険性が大きいため、こ
うして脱水されたBPOは、実際には通常(特に、工業
用の用途には)、例えばジオクチルフタレート、ブチル
ベンジルフタレート、トリクレジル燐酸等に分散させた
純度50%程度のペースト状のものや、あるいは、こう
した溶剤で湿らせた純度70〜80%程度の溶剤湿潤状
のものとして取得・保管され、使用に供されている。し
かしながら、このように従来法で脱水され上記のような
溶剤によって安定化されたペースト状や溶剤湿潤状のB
POは、不飽和ポリステル樹脂やアクリル樹脂等の硬化
剤としては好適に使用することができるが、上記の式
(a)若しくは式(b)によるヨウ化ペルフルオロアル
キルの製造用原料としては、上記のような溶剤が不純物
として多量に混入してくるので、そのままでは、使用に
適さない。
【0013】したがって、安全で工業的に入手・取扱い
が容易な水分を含有するBPOを、危険性の高い乾燥状
態のBPO(固体)や上記のような余分な不純物を含む
BPOを経由することなく、前記式(a)若しくは式
(b)の反応に好適に使用することができるように安全
に脱水し反応に供する技術を開発することが重要と思わ
れる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、所望
の各種のヨウ化ペルフルオロアルキル(CnmI)を、
対応するペルフルオロカルボン酸(CnmCOOH)と
ヨウ素と過酸化ベンゾイル(BPO)とを有機溶媒中若
しくはその存在下で反応(脱炭酸ヨウ素化反応)させる
ことによって効率よく製造する方法であって、原料BP
Oとして、爆発等の危険性がなく工業用原料として入手
・取扱いが容易な水分を含むBPOを用い、しかも安全
性の確保、収率の向上、プロセス効率の向上、製造コス
トの低減のために該水分の除去法、反応方法、ヨウ素や
溶媒の回収法等に工夫・改善がなされた実用上著しく有
利なヨウ化ペルフルオロアルキルの製造方法を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、原料過酸化
ベンゾイル(BPO)としては、安全で工業的に入手・
取扱いが容易な水分を含有するBPOを用いることが望
ましいと考え、これを前提とし、まず、そのような水分
含有BPOを、危険性の高い乾燥状態のBPO(固体)
や余分な不純物を含むBPOを経由することなく、前記
式(a)若しくは式(b)の反応に好適に使用すること
ができるように安全に脱水する技術について鋭意研究を
行った。その結果、該反応用の溶媒に適し、しかも水と
混合しない(事実上水を溶解しない)有機溶媒を用いて
水分含有BPOからBPOを溶解抽出し、水を相分離除
去することによって、安全で取扱い易くしかも水分や不
純物が十分に少なく反応系の構成に好適なBPO溶液
(均一若しくは懸濁状の溶液)を安全にかつ容易に得る
ことができ、実際に該溶液を用いて所定の反応系を構成
して前記式(a)若しくは式(b)の反応を行ったとこ
ろ、目的とするヨウ化ペルフルオロアルキルを収率よく
得ることができることを見いだした。また、生成するヨ
ウ化ペルフルオロアルキルを有機溶媒と共に蒸発若しく
は沸騰除去しながら反応を行うことによって、その収率
を更に向上することができることなども見いだした。
【0016】また、本発明者は、水分含有BPOをその
まま反応原料として用いても、水分を有機溶媒と共に蒸
発若しくは沸騰除去しながら反応を行えば、目的とする
ヨウ化ペルフルオロアルキルの収率を十分なレベルにま
で容易に向上させることができ、プロセス効率も一層改
善することができ、更に、生成するヨウ化ペルフルオロ
アルキルを水分と有機溶媒と共に蒸発若しくは沸騰除去
しながら反応を行うことによって、収率をより一層向上
させることができることも見いだした。
【0017】本発明者は、主として上記の知見の基づい
て本発明を完成するに至った。
【0018】すなわち、本発明は、次の一般式[1] Rf−COOH [1] {但し、式[1]中のRfは、一般式Cnm−(ここ
で、nは1以上の整数を示し、mは3≦m≦2n+1を
満足する整数を示す。)で表されるペルフルオロアルキ
ル基を示す。}で表されるペルフルオロカルボン酸とヨ
ウ素と過酸化ベンゾイルとを有機溶媒中若しくはその存
在下で反応させて、次の一般式[2] RfI [2] {但し、式[2]中のRfは、前記同様の意味を表
す。}で表されるヨウ化ペルフルオロアルキルを製造す
るに際して、水分を含む過酸化ベンゾイルを前記反応の
溶媒として有効でかつ実質的に水と混合しない有機溶媒
に接触させて、過酸化ベンゾイルを該有機溶媒によって
均一若しくは懸濁状の溶液として抽出し、水相を相分離
により除去することによって実質的に脱水された過酸化
ベンゾイルの該有機溶媒の均一若しくは懸濁状の溶液を
調製し、該過酸化ベンゾイル溶液を前記反応の原料過酸
化ベンゾイル及び溶媒として、前記反応を行うことを特
徴とするヨウ化ペルフルオロアルキルの製造方法を提供
する。以下、この方法を、方法Aと呼ぶ。
【0019】本発明は、また、前記一般式[1]で表さ
れるペルフルオロカルボン酸とヨウ素と過酸化ベンゾイ
ルとを有機溶媒中で反応させて、前記一般式[2]で表
されるヨウ化ペルフルオロアルキルを製造するに際し
て、原料過酸化ベンゾイルとして水分を含む過酸化ベン
ゾイルを用い、かつ、水分を蒸発若しくは沸騰除去しな
がら前記反応を行うことを特徴とするヨウ化ペルフルオ
ロアルキルの製造方法を提供する。以下、この方法を、
説明の都合上、方法Bと呼ぶ。
【0020】本発明の方法(A及びB)においては、反
応原料として前記一般式[1]で表されるペルフルオロ
カルボン酸(RfCOOH、すなわち、CnmCOO
H)を用いるが、該ペルフルオロカルボン酸としては、
炭素数nが1以上(好ましくは、4以上18以下)の各
種の骨格構造のペルフルオロアルキル基(Cnm−)を
有するものが使用可能である。すなわち、そのペルフル
オロアルキル基(Cnm−)について言えば、m=2n
+1である直鎖状又は分岐状の脂肪族系のもの(Cn
2n+1−)、シクロアルキル構造や芳香族環等の環状構造
を有するもの(Cnm−;m<2n+1)などがあり、
このうち環状構造を有するものについては、例えば、ペ
ルフルオロシクロヘキシル基等のペルフルオロシクロア
ルキル基、ペルフルオロシクロヘキシルメチル基等のペ
ルフルオロシクロアルキルアルキル基、ペルフルオロベ
ンジル基、ペルフルオロフェネチル基等のペルフルオロ
アラルキル基などを挙げることができる。
【0021】本発明の方法(A及びB)においては、反
応原料としてヨウ素を用いるが、このヨウ素としては市
販品あるいはその精製品等の種々のグレードのものが使
用可能であり、もし、前記反応の溶媒として適当な溶媒
に溶解してある溶液があれば、これを充当させてもよ
い。また、もし、ヨウ素に水分等の余分な不純物が含ま
れている場合には、適宜、そうした不純物を除去して用
いてもよい。例えば、反応後の未反応ヨウ素と有機溶媒
等を含有する混合物から該ヨウ素を蒸留によって、反応
に適した有機溶媒溶液として分離回収し、該ヨウ素を再
度反応原料若しくはその一部として用いる方法も好適に
採用される。これによってヨウ素を無駄なく利用するこ
とができる。
【0022】本発明の方法においては、安全性及び実用
性等の点から、原料過酸化ベンゾイルとしては、水分を
含む過酸化ベンゾイルを用いる。その水分の含有量とし
ては、十分な安定化がなされているならば特に制限はな
いが、水分含有量が、通常、60重量%以下のものを用
いるのが望ましく、特に、25〜50重量%の過酸化ベ
ンゾイルが好適に使用される。このような水分含有量の
過酸化ベンゾイルは、安全性が十分に高く工業的に入手
・取扱いが容易であるからである。ただし、水分含有量
があまり多過ぎると抽出脱水工程にその分手間がかかる
し、方法Bの場合には反応に支障をきたすことがある。
そのような場合には、適宜、沈殿分離や濾過等の安全な
方法で、過剰の水を予め除去しておけばよい。
【0023】なお、これらの水分含有過酸化ベンゾイル
は、方法Aの場合には、適当な有機溶媒(反応用溶媒)
を用いて抽出脱水処理し、実質的に水分を含まない均一
若しくは懸濁状の溶液の形で反応に供し、一方、方法B
の場合には、水分を含有する状態で反応に供するので、
特に脱水等の前処理を行わないでもよく、通常はそのま
ま反応に用いてよい。但し、この方法Bの場合には、少
なくとも水分を蒸発若しくは沸騰除去しながら反応を行
うという特定の反応方法を用いる。こうした、方法Aに
おける過酸化ベンゾイルの抽出脱水処理及び方法Bにお
ける反応方法の詳細については後述する。
【0024】本発明の方法においては、方法A及びB共
に、次の反応式(b) CnmCOOH + 1/2I2 + 1/2BPO
→CnmI + PhCOOH + CO2 (b) によって、所定のペルフルオロカルボン酸(CnmCO
OH)とヨウ素と過酸化ベンゾイル(BPO)を反応せ
しめ、所望のヨウ化ペルフルオロアルキル(CnmI)
を合成する。この反応は、少なくとも該反応に支障のな
い適当な有機溶媒中で行う。
【0025】方法A及びBにおいて、前記反応の溶媒と
して用いる前記有機溶媒(反応用有機溶媒)としては、
ハロゲン化炭化水素類、ハロゲン化炭素、脂肪族アルカ
ン類、シクロアルカン類、芳香族炭化水素類、エーテル
類等の各種のものが使用可能であるが、中でも、水や生
成物のヨウ化ペルフルオロアルキルと均一に混合しない
ものが好適に使用される。具体的には例えば、Cl(C
2kCl(k=1〜5程度)、CHCl3、CCl4
クロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等が好適に使用され、中でも
特に、Cl(CH2kCl(k=1〜4)が好ましい。
なお、これらは、1種単独溶媒として用いてもよいし、
適宜、2種以上の混合溶媒として用いてもよい。特に好
ましい溶媒としては、例えば、Cl(CH2kCl(k
=1〜4)から選定された1種の化合物からなる単独溶
媒、あるいは、2種以上の化合物からなる混合溶媒、こ
れらの1種又は2種以上の化合物を主成分とする混合溶
媒などを挙げることができる。
【0026】なお、こうした化合物(有機溶媒)の中か
ら、適宜、適当な沸点のものを選定し、それを単独で用
いたり、あるいは、2種以上のものを適当な割合で混合
することによって、反応の際の溶媒の蒸気圧(蒸発速
度)や還流温度(反応温度)等の条件を好適な範囲に調
節することが容易となる。
【0027】方法Aの場合には、反応系を構成するに際
して、これらの反応用溶媒若しくはその一部は、前記水
分含有過酸化ベンゾイルからのBPOの抽出処理(脱水
処理)で得たBPO溶液(均一若しくは懸濁状の溶液)
として供給されることになる。この抽出処理に使用する
有機溶媒としては、基本的には上記のような反応に適し
た単独溶媒や混合溶媒を使用することになるが、この場
合には、水と混合しないものを使用する。この抽出処理
の条件等の詳細については後述する。
【0028】以下、まず、方法A及びBにおいて好適な
反応条件について説明する。
【0029】前記式(b)の反応を行うに際して、反応
に供するヨウ素とペルフルオロカルボン酸の割合は、モ
ル比(I2/RfCOOH)で、通常、0.2〜5、好ま
しくは、0.5〜1.5の範囲に選定するのがよい。こ
の割合が、0.5未満では、目標とするヨウ化ペルフル
オロアルキル(RfI)の収率が不十分となったり、そ
の選択率が低くなるなどの支障を生じることがあり、特
に0.2未満ではこの傾向が著しくなり実用的でない。
一方、この割合を1.5より大きくしてもそれに見合っ
たRfIの収率の向上等の効果はほとんどなく、その分
ヨウ素が無駄となるし、ヨウ素を回収する場合にもそれ
だけ回収コストが大きくなる。なお、このようにヨウ素
を過剰に使用すると、副生するPhCOOH[式(b)
参照]の逐次的な脱炭酸ヨウ素化反応が無視できなくな
って、ヨウ素の一部がPhIとなって消費されることも
ある。
【0030】前記反応に供する過酸化ベンゾイル(BP
O)とペルフルオロカルボン酸の割合は、モル比(BP
O/RfCOOH)で、通常、0.2〜5、好ましく
は、0.5〜0.75の範囲に選定するのがよい。この
割合が、0.5未満では、目標とするヨウ化ペルフルオ
ロアルキル(RfI)の収率が不十分となったり、その
選択率が低くなるなどの支障を生じることがあり、特
に、0.2未満ではこの傾向が著しくなり実用的でな
い。一方、この割合を0.75より大きくしてもそれに
見合ったRfIの収率の向上等の効果はほとんどなく、
その分BPOが無駄となるし、かえってRfIの選択率
が低下するなどの支障を生じることがある。
【0031】反応温度は、通常、50〜200℃、好ま
しくは、85〜120℃の範囲に選定するのが好適であ
る。反応温度が、85℃未満では、反応速度が遅くな
り、RfIの収率が低下し、特に50℃未満では、実用
性が著しく低下する。一方、反応温度が120℃(特
に、200℃)を超えると、BPOの無駄な分解反応が
無視できなくなったり、溶媒によってはその蒸発が著し
く反応を安定に行うことが困難となるなどの支障を生じ
やすくなる。
【0032】なお、その際、反応温度の調整を溶媒の還
流によって行うという方式、すなわち、反応温度を用い
た溶媒の還流温度とする方式が特に好適に使用される。
【0033】好適な反応時間は、反応温度等の他の条件
によって異なるので、一律に定めることができないが、
通常は、1分〜2時間程度の範囲に適宜選定するのがよ
く、例えば、その反応温度の温度でBPOが95%以上
熱分解するのに要する時間を反応時間の目安とするとよ
い。すなわち、所定の反応を十分に達成した上で、反応
後の処理の安全性を考慮して、未反応のBPOを自己分
解させておく方式が好適に採用される。
【0034】次に、方法AにおけるBPOの抽出脱水処
理の方法及び反応方法について詳細に説明する。
【0035】方法Aでは、前記水分含有過酸化ベンゾイ
ルを製造原料として用いるが、これを適当な有機溶媒に
よって抽出脱水処理し、その有機溶媒による抽出液を前
記反応に供する。具体的には、この抽出脱水処理は、前
記所定の水分含有過酸化ベンゾイルを前記反応の溶媒若
しくは溶媒成分として有効でかつ実質的に水と混合しな
い有機溶媒に接触させて、過酸化ベンゾイルを該有機溶
媒によって均一若しくは懸濁状の溶液として抽出し、水
相を相分離により除去することによって行う。こうして
実質的に脱水された過酸化ベンゾイルの該有機溶媒の溶
液(均一若しくは懸濁状の溶液)を得る。そして、この
ようにして得た過酸化ベンゾイル溶液を前記反応の原料
過酸化ベンゾイル及び溶媒若しくは溶媒成分として用い
て前記所定の反応系を構成し、前記の反応条件にて所定
の反応を実施する。
【0036】この抽出用溶媒としては、前記したように
基本的には所定の反応に適した単独溶媒や混合溶媒を使
用することになるが、この場合には、水と混合しないも
の、好ましくは、実質的に水分を溶解しないもの使用す
る。具体的には、前記反応用溶媒若しくは溶媒成分とし
て例示した各種の有機溶媒の中から実質的に水と混合し
ないもの、好ましくは、実質的に水分を溶解しないもの
を選定して、これらを単独溶媒あるいは混合溶媒として
使用すればよい。
【0037】この抽出脱水処理は、水分含有過酸化ベン
ゾイル中の水分を十分に分離除去することを目的として
いるので、該水分含有過酸化ベンゾイルと前記有機溶媒
(抽出用溶媒)との接触は、この目的が十分に達成され
るように通常、攪拌下で行うことが好ましく、その際必
要に応じて、適宜加温するなどの補助的な処置を施して
もよい。これによって、用いた水分含有過酸化ベンゾイ
ルからBPOが選択的に抽出されるが、その後静置法等
の常法に従って水相と脱水されたBPOが溶解した(若
しくはその一部が溶解し一部が懸濁分散した)有機相に
相分離せしめ、上層に分離した水相を液々分離によって
除去する。このようにして、所望の脱水されたBPOの
該有機溶媒の溶液を得る。なお、この抽出脱水処理に用
いる前記水分含有過酸化ベンゾイルと前記有機溶媒(抽
出溶媒)との好適な割合は、その水分の含有量や有機溶
媒の種類等によって異なるが、通常は、前者100重量
部に対して後者を、150〜600重量部の範囲に選定
するのが適当である。
【0038】以上のようにして得た、脱水されたBPO
溶液を用いて前記所定の組成の反応系を構成するが、目
的とする反応を好適に行い、ヨウ化ペルフルオロアルキ
ルの収率を十分に向上させるために、前記抽出脱水処理
は、構成した反応系中の水分濃度が、通常、0.5重量
%以下、好ましくは、0.2重量%以下になるように条
件を選定して行うのがよい。なお、反応系の構成にあた
っては、必要に応じて適宜、前記反応溶媒として例示し
た有機溶媒を添加してもよく、これによって、反応によ
り好ましい溶媒系あるいは溶媒量となるように調節にす
る方式もしばしば好適に採用される。その際、添加する
有機溶媒は、抽出処理に用いたものと同じ種類若しくは
構成のものでもよいし、異なるものでもよい。このよう
にして、前記脱水されたBPOは、反応に好適な溶媒の
均一溶液若しくは懸濁状の溶液として前記反応に供され
る。
【0039】この反応は、前記反応条件で好適に実施す
ることができる。この方法Aにおいては、反応方法とし
ては特に制限はなく、通常の方法でも好適に行いうる
が、溶媒の還流下で行うことが好ましい。また、生成物
のヨウ化ペルフルオロアルキルを蒸発若しくは沸騰除去
しながら反応を行う方式が好ましく、更には、溶媒とし
て生成物のヨウ化ペルフルオロアルキルと混合しないも
の用いて、そのヨウ化ペルフルオロアルキルを蒸発若し
くは沸騰除去しながら反応を行い、そのヨウ化ペルフル
オロアルキルと溶媒とを凝縮液化し、相分離した溶媒の
一部又はすべてを反応系に戻すという溶媒還流方式が特
に好ましい。このようにヨウ化ペルフルオロアルキルを
除去しながら反応を行うことによって、生成したヨウ化
ペルフルオロアルキルとBPOとの逐次的な反応を防止
することができるし、一般にヨウ化ペルフルオロアルキ
ルの収率を更に向上させることができる。また、溶媒を
反応系に戻すことによって、反応系の溶媒量を好適な範
囲に保持することができ、溶媒の還流により反応温度を
好適な範囲に容易に保持することもできる。
【0040】次に、方法Bにおける反応方法について詳
細に説明する。
【0041】この方法Bにおいては、前記水分含有過酸
化ベンゾイルを反応原料として用いて、所定の反応を実
施する。前記反応条件についてはすでに述べたが、この
方法Bでは、反応系には少なくとも用いた水分含有過酸
化ベンゾイルに由来する水分が含有されてくるので、反
応を効果的に進め、ヨウ化ペルフルオロアルキルの収率
や選択率の向上をはかるべく、反応系から少なくとも水
分を有機溶媒と共に蒸発若しくは沸騰除去しながら反応
を行うことが重要である。こうすることによって、事実
上前記式(b)の反応が開始する前にあるいは反応開始
後の早い段階で、系中に含まれる水分が十分に除去さ
れ、実質的には、反応系の水分含有量が例えば0.2重
量%以下となっているような条件で反応を進めることが
でき、これによって水分を除去しない場合に比べてヨウ
化ペルフルオロアルキルの収率及び選択率を大幅向上さ
れることができるのである。その際、有機溶媒として少
なくとも水と混合しないものを用いて、留去した水分と
溶媒を凝縮し、相分離した溶媒を反応系に戻すという溶
媒還流方式が好適に採用される。
【0042】また、生成物のヨウ化ペルフルオロアルキ
ルを水分及び有機溶媒と共に蒸発若しくは沸騰除去しな
がら反応を行うことによって、ヨウ化ペルフルオロアル
キルの収率及び選択率を更に向上させることができる。
この場合にも、水とも生成物のヨウ化ペルフルオロアル
キルとも混合しない有機溶媒[具体的には例えば、Cl
(CH22Cl、Cl(CH24Cl等、あるいはこれ
ら2種の混合溶媒など)を用いて、留去したこれらの成
分を凝縮し3相分離せしめ、溶媒を反応系に戻すという
溶媒還流方式がより一層好適に採用される。なお、この
3相分離の状態は、その比重に従って、通常、上層から
水相、溶媒相、ヨウ化ペルフルオロアルキル相の順にな
るので、そのような場合には、中間層の溶媒相が反応系
に戻るように適宜装置を工夫すればよい。なお、上記例
示のCl(CH22ClやCl(CH24Clあるいは
これら2種の混合溶媒を用いた場合には、3相分離した
ヨウ化ペルフルオロアルキル相中におけるヨウ化ペルフ
ルオロアルキルの純度は、通常、90%以上であり、そ
のほかに溶媒とヨウ素が含まれている。
【0043】なお、いずれの場合にも、反応系に戻す溶
媒は一部のみでもよい。
【0044】本発明の方法において、方法A及びBのい
ずれの場合にも、反応後の未反応のヨウ素や溶媒等を回
収して、再度反応に供することも好適に行われる。
【0045】これらのヨウ素は、反応後の反応液、反応
液からヨウ化ペルフルオロアルキルを分離回収した液、
反応中の留去し相分離した溶媒相等の種々の組成の有機
溶媒との混合物として回収されるが、このような有機溶
媒とヨウ素と他の成分を含有する混合物からヨウ素ある
いはヨウ素の有機溶媒溶液を蒸留によって分離回収する
ことによって、反応に好適な純度のヨウ素あるいはヨウ
素溶液を容易に得ることができる。
【0046】例えば、上記の反応後、生成したヨウ化ペ
ルフルオロアルキルを共沸蒸留によって留去した反応液
(反応器中の残留液、相分離した溶媒相等)には、ヨウ
素、溶媒、PhCOOH、PhI、その他の重質化した
副生物が含まれているが、該反応液を蒸留することによ
って、塔頂付近から溶媒とヨウ素を回収することができ
る。なお、塔底付近からは残渣として、PhCOOH、
PhI、その他の重質副生物が分離できる。
【0047】そこで、このように塔頂付近から回収した
溶媒とヨウ素に、反応分のペルフルオロカルボン酸とB
POを上記の組成となるように添加することによって、
該回収したヨウ素及び溶媒を有効に用いて、再度、ヨウ
化ペルフルオロアルキルの合成反応を実施することがで
きる。
【0048】このようにしてヨウ素や溶媒を無駄なく活
用することができる。
【0049】もちろん、ヨウ素や有機溶媒以外の未反応
原料も、必要に応じて、適宜回収して、反応に利用して
もよい。
【0050】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を示し、
本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0051】実施例1 25wt%の水を含んだBPO(2.4g、7.5mm
ol)をCl(CH22Cl(4ml)に懸濁させ上部
に液々分離した水(0.6g)を除去した(事前除
去)。その懸濁液にCl(CH24Cl(8ml)、C
3(CF27CO2H(4.69g、10mmol)、
2(3.8g、15mmol)を加え、N2雰囲気下で
加熱還流(1h)した(内温は100℃であった。)。
【0052】反応液をGCで分析したところ、CF
3(CF27Iが77%の収率で生成していた。
【0053】なお、反応液の水分量を分析したところ、
0.2wt%であった。結果は条件とともに表1に示
す。
【0054】実施例2 実施例1において、25wt%の水を含んだBPOをそ
のまま反応に使用し、反応中、水分を沸騰若しくは蒸発
留去しながら反応を行った(共沸脱水)。結果は条件と
ともに表1に示す。
【0055】比較例1 実施例1において、25wt%の水を含んだBPOをそ
のまま反応に使用し、実施例1、2に示す脱水操作を全
く実施しなかったほかは同様にして行った。結果は条件
とともに表1に示す。
【0056】実施例3 反応器にCF3(CF27CO2H(4.64g、10m
mol)、I2(3.8g、15mmol)、25wt
%の水を含んだBPO(2.4g、7.5mmol)を
仕込み、Cl(CH22Cl(10ml)−Cl(CH
24Cl(8ml)の混合溶媒、N2雰囲気下で加熱還
流し、沸騰若しくは蒸発により水と生成するCF3(C
27Iを反応系より留去しながら反応を行った。その
結果、CF3(CF27Iが95%の収率で得られた。
結果は条件とともに表1に示す。
【0057】実施例4 実施例3において、溶媒をCl(CH23Cl単独で実
施した。結果は条件とともに表1に示す。
【0058】実施例5 実施例3において、I2(2.6g、10mmol)で
実施した。結果は条件とともに表1に示す。
【0059】実施例6 実施例3において、I2(1.4g、5mmol)で実
施した。結果は条件とともに表1に示す。
【0060】実施例7 実施例3において、25wt%含水BPO(1.6g、
5mmol)で実施した。結果は条件とともに表1に示
す。
【0061】実施例8 実施例3において、25wt%含水BPO(2.9g、
9mmol)で実施した。結果は条件とともに表1に示
す。
【0062】実施例9 実施例3において、CF3(CF27CO2HをCF
3(CF26CO2Hにして反応を実施した。結果は条件
とともに表1に示す。
【0063】実施例10 実施例3において、CF3(CF27CO2HをCF
3(CF28CO2Hにして反応を実施した。結果は条件
とともに表1に示す。
【0064】実施例11 実施例3において、CF3(CF27CO2HをCF
3(CF210CO2Hにして、溶媒をCl(CH24
lにして反応を実施した。結果は条件とともに表1に示
す。
【0065】実施例12 実施例3において、CF3(CF27CO2HをCF
3(CF212CO2Hにして、溶媒をCl(CH24
lにして反応を実施した。結果は条件とともに表1に示
す。
【0066】実施例13 実施例3において、使用するBPOを実施例1に示す方
法で事前脱水したものを使用した。(BPO中の水分は
反応前に除去、生成したCF3(CH27Iは反応中に
沸騰除去。)結果は条件とともに表1に示す。
【0067】実施例14 実施例3において、反応器に残留した反応液を単蒸留
し、残渣と留出成分に分離した(塔底温度200℃)。
その時の各成分の組成を示す。表2に示すように留出成
分から溶媒(Cl(CH22ClとCl(CH24
l)と未反応I2を回収することができた。また残渣か
らはBPOの分解により生成したPhCO2H、Ph
I、その他の重質化副生成物を分離することができた。
【0068】更に、留出成分のI2と溶媒混合物に、C
3(CF27CO2H(4.64g、10mmol)、
2(1.7g、6.7mmol、理論量に対して1.
33eq.)、BPO(2.4g、7.5mmol)を
加えて、実施例3と同様の方法で行うと、目的物のCF
3(CF27Iが95%の収率で得られた。
【0069】実施例15 実施例14において、最終的に得られた反応液を実施例
14と同様の方法で溶媒と未反応I2を回収し(I2回収
2回目)、更に留出成分のI2と溶媒混合物にCF3(C
27CO2H(4.64g、10mmol)、I
2(1.7g、6.7mmol、理論量に対して1.3
3eq)、BPO(2.4g、7.5mmol)を加え
て、実施例3と同様な方法で行うと目的物のCF3(C
27Iが96%の収率で得られた。
【0070】実施例13〜14の結果をまとめて表3に
示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】 1)蒸留により、0.613gロスした。 2)蒸留条件;常圧、塔底温度 200℃
【0073】
【表3】
【0074】
【発明の効果】本発明の方法によると、安全で工業的に
入手・取扱いが容易な水分含有過酸化ベンゾイルを原料
として用いて、これを反応前に反応に有効な有機溶媒に
よって抽出脱水処理し、脱水されかつ安全な形態の有機
溶媒の均一若しくは分散状の溶液の形で反応に供した
り、あるいは、該水分含有過酸化ベンゾイルを反応原料
として用い、反応時に安全にかつ効率よく脱水せしめる
という特定の反応方法を用いているので、終始操作の安
全性を確保することができる上に、所定の反応を好適に
進め、目的とする各種のヨウ化ペルフルオロアルキルを
高収率かつ高選択率で、効率よく製造することができ
る。また、ヨウ素や溶媒の回収・再利用等によって、製
造コストをより一層低減することもできる。
【0075】すなわち、本発明によると、安全で効率よ
く、実用上著しく有利なヨウ化ペルフルオロアルキルの
製造方法を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、原料過酸化
ベンゾイル(BPO)としては、安全で工業的に入手・
取扱いが容易な水分を含有するBPOを用いることが望
ましいと考え、これを前提とし、まず、そのような水分
含有BPOを、危険性の高い乾燥状態のBPO(固体)
や余分な不純物を含むBPOを経由することなく、前記
式(a)若しくは式(b)の反応に好適に使用すること
ができるように安全に脱水する技術について鋭意研究を
行った。その結果、該反応用の溶媒に適し、しかも水と
混合しない(事実上水を溶解しない)有機溶媒を用いて
水分含有BPOからBPOを溶解抽出し、水を相分離除
去することによって、安全で取扱い易くしかも水分や不
純物が十分に少なく反応系の構成に好適なBPO溶液
(均一若しくは懸濁状の溶液)を安全にかつ容易に得る
ことができ、実際に該溶液を用いて所定の反応系を構成
して前記式(a)若しくは式(b)の反応を行ったとこ
ろ、目的とするヨウ化ペルフルオロアルキルを収率よく
得ることができることを見いだした。また、生成するヨ
ウ化ペルフルオロアルキルを蒸発若しくは沸騰除去しな
がら反応を行うことによって、その収率を更に向上する
ことができることなども見いだした。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、本発明者は、水分含有BPOをその
まま反応原料として用いても、水分を蒸発若しくは沸騰
除去しながら反応を行えば、目的とするヨウ化ペルフル
オロアルキルの収率を十分なレベルにまで容易に向上さ
せることができ、プロセス効率も一層改善することがで
き、更に、生成するヨウ化ペルフルオロアルキルを水分
と共に蒸発若しくは沸騰除去しながら反応を行うことに
よって、収率をより一層向上させることができることも
見いだした。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】この方法Bにおいては、前記水分含有過酸
化ベンゾイルを反応原料として用いて、所定の反応を実
施する。前記反応条件についてはすでに述べたが、この
方法Bでは、反応系には少なくとも用いた水分含有過酸
化ベンゾイルに由来する水分が含有されてくるので、反
応を効果的に進め、ヨウ化ペルフルオロアルキルの収率
や選択率の向上をはかるべく、反応系から少なくとも水
を蒸発若しくは沸騰除去しながら反応を行うことが重
要である。こうすることによって、事実上前記式(b)
の反応が開始する前にあるいは反応開始後の早い段階
で、系中に含まれる水分が十分に除去され、実質的に
は、反応系の水分含有量が例えば0.2重量%以下とな
っているような条件で反応を進めることができ、これに
よって水分を除去しない場合に比べてヨウ化ペルフルオ
ロアルキルの収率及び選択率を大幅向上さることが
できるのである。その際、有機溶媒として少なくとも水
と混合しないものを用いて、留去した水分と溶媒を凝縮
し、相分離した溶媒を反応系に戻すという溶媒還流方式
が好適に採用される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】また、生成物のヨウ化ペルフルオロアルキ
ルを水分と蒸発若しくは沸騰除去しながら反応を行
うことによって、ヨウ化ペルフルオロアルキルの収率及
び選択率を更に向上させることができる。この場合に
も、水とも生成物のヨウ化ペルフルオロアルキルとも混
合しない有機溶媒[具体的には例えば、Cl(CH
Cl、Cl(CHCl等、あるいはこれら2種
の混合溶媒など)を用いて、留去したこれらの成分を凝
縮し3相分離せしめ、溶媒を反応系に戻すという溶媒還
流方式がより一層好適に採用される。なお、この3相分
離の状態は、その比重に従って、通常、上層から水相、
溶媒相、ヨウ化ペルフルオロアルキル相の順になるの
で、そのような場合には、中間層の溶媒相が反応系に戻
るように適宜装置を工夫すればよい。なお、上記例示の
Cl(CHClやCl(CHClあるいは
これら2種の混合溶媒を用いた場合には、3相分離した
ヨウ化ペルフルオロアルキル相中におけるヨウ化ペルフ
ルオロアルキルの純度は、通常、90%以上であり、そ
のほかに溶媒とヨウ素が含まれている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】実施例3、14、15の結果をまとめて表
3に示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正内容】
【0073】
【表3】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式[1] Rf−COOH [1] {但し、式[1]中のRfは、一般式Cnm−(ここ
    で、nは1以上の整数を示し、mは3≦m≦2n+1を
    満足する整数を示す。)で表されるペルフルオロアルキ
    ル基を示す。}で表されるペルフルオロカルボン酸とヨ
    ウ素と過酸化ベンゾイルとを有機溶媒中で反応させて、
    次の一般式[2] RfI [2] {但し、式[2]中のRfは、前記同様の意味を表
    す。}で表されるヨウ化ペルフルオロアルキルを製造す
    るに際して、水分を含む過酸化ベンゾイルを前記反応の
    溶媒として有効でかつ実質的に水と混合しない有機溶媒
    に接触させて、過酸化ベンゾイルを該有機溶媒によって
    均一若しくは懸濁状の溶液として抽出し、水相を相分離
    により除去することによって実質的に脱水された過酸化
    ベンゾイルの該有機溶媒の均一若しくは懸濁状の溶液を
    調製し、該過酸化ベンゾイル溶液を前記反応の原料過酸
    化ベンゾイル及び溶媒として、前記反応を行うことを特
    徴とするヨウ化ペルフルオロアルキルの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応を、生成するヨウ化ペルフルオロア
    ルキルを蒸発若しくは沸騰除去しながら行う請求項1に
    記載のヨウ化ペルフルオロアルキルの製造方法。
  3. 【請求項3】 次の一般式[1] Rf−COOH [1] {但し、式[1]中のRfは、一般式Cnm−(ここ
    で、nは1以上の整数を示し、mは3≦m≦2n+1を
    満足する整数を示す。)で表されるペルフルオロアルキ
    ル基を示す。}で表されるペルフルオロカルボン酸とヨ
    ウ素と過酸化ベンゾイルとを有機溶媒中で反応させて、
    次の一般式[2] RfI [2] {但し、式[2]中のRfは、前記同様の意味を表
    す。}で表されるヨウ化ペルフルオロアルキルを製造す
    るに際して、原料過酸化ベンゾイルとして水分を含む過
    酸化ベンゾイルを用い、かつ、水分を蒸発若しくは沸騰
    除去しながら前記反応を行うことを特徴とするヨウ化ペ
    ルフルオロアルキルの製造方法。
  4. 【請求項4】 反応を、生成するヨウ化ペルフルオロア
    ルキルを水と蒸発若しくは沸騰除去しながら行う請求項
    3に記載のヨウ化ペルフルオロアルキルの製造方法。
  5. 【請求項5】 反応を、有機溶媒を還流しながら行う請
    求項1〜4いずれかに記載のヨウ化ペルフルオロアルキ
    ルの製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも有機溶媒とヨウ素を含む混合
    物から、ヨウ素を蒸留した後、該ヨウ素と過酸化ベンゾ
    イルと前記ペルフルオロカルボン酸とを反応させること
    を特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のヨウ化ペル
    フルオロアルキルの製造方法。
  7. 【請求項7】 有機溶媒とヨウ素を含む混合物が、前記
    反応後に回収されたものである請求項6に記載のヨウ化
    ペルフルオロアルキルの製造方法。
  8. 【請求項8】 反応に用いた有機溶媒を分離回収し、こ
    の回収有機溶媒を再度、反応用溶媒若しくは前記過酸化
    ベンゾイル抽出用溶媒として利用する請求項1〜7いず
    れかに記載のヨウ化ペルフルオロアルキルの製造方法。
  9. 【請求項9】 Rfが、炭素数nが4〜18の範囲にあ
    るペルフルオロアルキル基(Cnm−)である請求項1
    〜8いずれかに記載のヨウ化ペルフルオロアルキルの製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102992943A (zh) * 2011-09-14 2013-03-27 中化蓝天集团有限公司 一种制备三氟碘甲烷的方法

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