JPH0710925A - キレート樹脂及びその製造方法 - Google Patents
キレート樹脂及びその製造方法Info
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- JPH0710925A JPH0710925A JP15340693A JP15340693A JPH0710925A JP H0710925 A JPH0710925 A JP H0710925A JP 15340693 A JP15340693 A JP 15340693A JP 15340693 A JP15340693 A JP 15340693A JP H0710925 A JPH0710925 A JP H0710925A
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- chelate resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】金属イオンの選択的吸着性が高く、しかも吸着
速度を大幅に改良した新規なキレート樹脂及びその製造
方法を提供する。 【構成】 繊維状又はシート状の合成樹脂基材に対して
電離性放射線を照射すると共にアミノ基との反応活性を
有する不飽和単量体を接触させて該単量体が表面にグラ
フトした樹脂を得、更に該グラフト樹脂にジアルキレン
トリアミンの1級アミンにかかるシッフ塩基型縮合物を
反応させ、次いで該シッフ塩基型縮合物を分解して、基
材表面に結合したペンダント型のN,N′−ジ−アミノ
アルキル−アミノ基を形成する方法によって、繊維状又
はシート状の合成樹脂基材の表面にペンダント型のN,
N′−ジ−アミノアルキル−アミノ基が結合しているキ
レート樹脂を製造する。
速度を大幅に改良した新規なキレート樹脂及びその製造
方法を提供する。 【構成】 繊維状又はシート状の合成樹脂基材に対して
電離性放射線を照射すると共にアミノ基との反応活性を
有する不飽和単量体を接触させて該単量体が表面にグラ
フトした樹脂を得、更に該グラフト樹脂にジアルキレン
トリアミンの1級アミンにかかるシッフ塩基型縮合物を
反応させ、次いで該シッフ塩基型縮合物を分解して、基
材表面に結合したペンダント型のN,N′−ジ−アミノ
アルキル−アミノ基を形成する方法によって、繊維状又
はシート状の合成樹脂基材の表面にペンダント型のN,
N′−ジ−アミノアルキル−アミノ基が結合しているキ
レート樹脂を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水溶液中に存在する微量
の金属イオンを選択的に吸着分離することができるキレ
ート樹脂及びその製造法に関する。
の金属イオンを選択的に吸着分離することができるキレ
ート樹脂及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排水には有害な重金属イオンが含
まれることがあり、環境汚染を防止するために充分な排
水処理を行って重金属イオンを分離除去することが必要
とされている。更にまた、排水などから分離された重金
属イオンを回収して再利用することも有益である。そし
てこのような重金属イオンを水溶液中から吸着分離する
ためにキレート樹脂が用いられることが多い。
まれることがあり、環境汚染を防止するために充分な排
水処理を行って重金属イオンを分離除去することが必要
とされている。更にまた、排水などから分離された重金
属イオンを回収して再利用することも有益である。そし
てこのような重金属イオンを水溶液中から吸着分離する
ためにキレート樹脂が用いられることが多い。
【0003】こうしたキレート樹脂は一般に水に不溶な
ビーズ状であるものが多く、吸着能力を高めるために多
孔質として内部表面積を大きくしたものが利用されてい
るが、吸着速度を速めるには限度があった。そこで吸着
速度を高くするために、キレート樹脂の粒径を小さくし
て水との接触面積を大きくする方法をとると、樹脂の取
扱いが面倒であるうえ樹脂充填層に対する通液抵抗が大
きくなるという不利がある。更にキレート樹脂をシート
状又は繊維状にする方法も考えられるが、従来のキレー
ト樹脂は架橋構造を有しているためにかかる二次加工は
容易でなく、これまでシート状又は繊維状で吸着速度を
高めたキレート樹脂は得られていなかった。
ビーズ状であるものが多く、吸着能力を高めるために多
孔質として内部表面積を大きくしたものが利用されてい
るが、吸着速度を速めるには限度があった。そこで吸着
速度を高くするために、キレート樹脂の粒径を小さくし
て水との接触面積を大きくする方法をとると、樹脂の取
扱いが面倒であるうえ樹脂充填層に対する通液抵抗が大
きくなるという不利がある。更にキレート樹脂をシート
状又は繊維状にする方法も考えられるが、従来のキレー
ト樹脂は架橋構造を有しているためにかかる二次加工は
容易でなく、これまでシート状又は繊維状で吸着速度を
高めたキレート樹脂は得られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような事情の下
で、本発明は金属イオンの選択的吸着性が高く、しかも
吸着速度を大幅に改良した新規なキレート樹脂及びその
製造方法を提供することを目的とした。
で、本発明は金属イオンの選択的吸着性が高く、しかも
吸着速度を大幅に改良した新規なキレート樹脂及びその
製造方法を提供することを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のキレート樹脂
は、繊維状又はシート状の合成樹脂基材の表面にペンダ
ント型のN,N′−ジ−アミノアルキル−アミノ基が結
合していることを特徴とするものである。そしてかかる
キレート樹脂は、繊維状又はシート状の合成樹脂基材に
対して電離性放射線を照射すると共にアミノ基との反応
活性を有する不飽和単量体を接触させて該単量体が表面
にグラフトした樹脂を得、更に該グラフト樹脂にジアル
キレントリアミンの1級アミンにかかるシッフ塩基型縮
合物を反応させ、次いで該シッフ塩基型縮合物を分解し
て、基材表面に結合したペンダント型のN,N′−ジ−
アミノアルキル−アミノ基を形成することによって製造
される。
は、繊維状又はシート状の合成樹脂基材の表面にペンダ
ント型のN,N′−ジ−アミノアルキル−アミノ基が結
合していることを特徴とするものである。そしてかかる
キレート樹脂は、繊維状又はシート状の合成樹脂基材に
対して電離性放射線を照射すると共にアミノ基との反応
活性を有する不飽和単量体を接触させて該単量体が表面
にグラフトした樹脂を得、更に該グラフト樹脂にジアル
キレントリアミンの1級アミンにかかるシッフ塩基型縮
合物を反応させ、次いで該シッフ塩基型縮合物を分解し
て、基材表面に結合したペンダント型のN,N′−ジ−
アミノアルキル−アミノ基を形成することによって製造
される。
【0006】本発明のキレート樹脂の基材となる合成樹
脂は、特に限定されるものではないがオレフィン又はハ
ロゲン化オレフィンの単独又は共重合体であることが好
ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンプロピレ
ン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンヘキセ
ン共重合体、エチレンテトラフルオロエチレン共重合
体、テトラフルオロエチレンビニリデンフルオリド共重
合体、エチレンビニルクロリド共重合体などが挙げられ
る。
脂は、特に限定されるものではないがオレフィン又はハ
ロゲン化オレフィンの単独又は共重合体であることが好
ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンプロピレ
ン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンヘキセ
ン共重合体、エチレンテトラフルオロエチレン共重合
体、テトラフルオロエチレンビニリデンフルオリド共重
合体、エチレンビニルクロリド共重合体などが挙げられ
る。
【0007】かかる基材となる合成樹脂は繊維状又はシ
ート状に加工成形されたものであることが必要で、溶融
紡糸や押し出し加工した繊維やシートであってよく、更
には延伸するなどして配向させたフィルム状のシートを
繊維状に分割したものなどであってもよい。このように
繊維状に加工された合成樹脂は、綿状又は糸状であって
もよいが更に不織布や織布或いは編布などのシート状に
加工されてもよい。
ート状に加工成形されたものであることが必要で、溶融
紡糸や押し出し加工した繊維やシートであってよく、更
には延伸するなどして配向させたフィルム状のシートを
繊維状に分割したものなどであってもよい。このように
繊維状に加工された合成樹脂は、綿状又は糸状であって
もよいが更に不織布や織布或いは編布などのシート状に
加工されてもよい。
【0008】こうして得られた繊維状又はシート状の基
材は電離性放射線を照射することによってグラフト反応
の活性点を形成するが、かかる電離性放射線としてはα
線、β線、γ線、電子線、x線、紫外線などを用いるこ
とができ、中でもγ線や電子線が好適に使用できる。
材は電離性放射線を照射することによってグラフト反応
の活性点を形成するが、かかる電離性放射線としてはα
線、β線、γ線、電子線、x線、紫外線などを用いるこ
とができ、中でもγ線や電子線が好適に使用できる。
【0009】こうして形成された基材上の活性点はアミ
ノ基との反応活性を有する不飽和単量体と反応し、かか
る単量体が表面にグラフト結合した樹脂を形成する。か
かるアミノ基との反応活性を有する不飽和単量体として
は特に限定されるものではないが、例えばクロロメチル
スチレン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレートなどを挙げることができ、中でもクロロメチル
スチレンが好ましく用いられる。
ノ基との反応活性を有する不飽和単量体と反応し、かか
る単量体が表面にグラフト結合した樹脂を形成する。か
かるアミノ基との反応活性を有する不飽和単量体として
は特に限定されるものではないが、例えばクロロメチル
スチレン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレートなどを挙げることができ、中でもクロロメチル
スチレンが好ましく用いられる。
【0010】またグラフト反応の際の基材と単量体との
接触は、電離性放射線の照射と同時、すなわち単量体の
存在下に電離性放射線照射を行う方法を採用してもよい
が、電離性放射線照射により活性化された基材を単量体
が収容された反応室に導入してグラフトさせるようにし
てもよい。かかるグラフト反応は気相、又は液相の何れ
の雰囲気で実施することもできる。
接触は、電離性放射線の照射と同時、すなわち単量体の
存在下に電離性放射線照射を行う方法を採用してもよい
が、電離性放射線照射により活性化された基材を単量体
が収容された反応室に導入してグラフトさせるようにし
てもよい。かかるグラフト反応は気相、又は液相の何れ
の雰囲気で実施することもできる。
【0011】アミノ基との反応活性を有する不飽和単量
体が表面にグラフト結合した樹脂と接触反応させるシッ
フ塩基型縮合物は、ジアルキレントリアミンの分子末端
の1級アミンとアルデヒド化合物とを縮合反応させて得
られたものである。かかるアルデヒド化合物としては例
えばベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、アセチル
アセトンなどが挙げられ、またジアルキレントリアミン
としては例えばジエチレントリアミンなどが挙げられ
る。これらから得られたシッフ塩基型縮合物として本発
明において特に好ましく用いられるものは、ジエチレン
−N,N′−ジサリチリデンイミナートである。
体が表面にグラフト結合した樹脂と接触反応させるシッ
フ塩基型縮合物は、ジアルキレントリアミンの分子末端
の1級アミンとアルデヒド化合物とを縮合反応させて得
られたものである。かかるアルデヒド化合物としては例
えばベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、アセチル
アセトンなどが挙げられ、またジアルキレントリアミン
としては例えばジエチレントリアミンなどが挙げられ
る。これらから得られたシッフ塩基型縮合物として本発
明において特に好ましく用いられるものは、ジエチレン
−N,N′−ジサリチリデンイミナートである。
【0012】基材の表面にグラフトした単量体の官能基
とシッフ塩基型縮合物との反応は、例えばシッフ塩基型
縮合物を含む有機溶媒中に表面に官能基を有する基材を
浸漬し、加熱することにより行わせることができる。こ
の反応によりシッフ塩基型縮合物中に残されたイミノ基
は基材表面の官能基と結合して3級アミンを形成してペ
ンダント型のシッフ塩基となるが、更にこの生成物のシ
ッフ塩基型部分を塩酸や硫酸などで加水分解することに
より、ペンダント型の2個のアミノアルキル基を形成す
ることができる。
とシッフ塩基型縮合物との反応は、例えばシッフ塩基型
縮合物を含む有機溶媒中に表面に官能基を有する基材を
浸漬し、加熱することにより行わせることができる。こ
の反応によりシッフ塩基型縮合物中に残されたイミノ基
は基材表面の官能基と結合して3級アミンを形成してペ
ンダント型のシッフ塩基となるが、更にこの生成物のシ
ッフ塩基型部分を塩酸や硫酸などで加水分解することに
より、ペンダント型の2個のアミノアルキル基を形成す
ることができる。
【0013】
【作用】こうして得たキレート樹脂は、基材の表面積が
広く、またその表面に選択性の良好なアミノアルキル基
の対をペンダント状に有しているもので、金属イオンを
選択的にしかも高い吸着速度で捕集できるものである。
広く、またその表面に選択性の良好なアミノアルキル基
の対をペンダント状に有しているもので、金属イオンを
選択的にしかも高い吸着速度で捕集できるものである。
【0014】
(第1実施例)繊維径50μmで目付200g/m2 の
ポリプロピレン製不織布を10cm×10cm(重量2g)
の大きさに切り取って基材とし、これに加速した電子線
を10M rad となるよう照射したのちクロロメチルスチ
レン蒸気を導入した反応室に入れて40℃に3時間保持
し、グラフト率100%(重合したクロロメチルスチレ
ンの重量が2.0g)の気相グラフト樹脂シートを得
た。
ポリプロピレン製不織布を10cm×10cm(重量2g)
の大きさに切り取って基材とし、これに加速した電子線
を10M rad となるよう照射したのちクロロメチルスチ
レン蒸気を導入した反応室に入れて40℃に3時間保持
し、グラフト率100%(重合したクロロメチルスチレ
ンの重量が2.0g)の気相グラフト樹脂シートを得
た。
【0015】次に、ジエチレントリアミンとサリチルア
ルデヒドとを公知の方法によって縮合させて得たシッフ
塩基型縮合物であるジエチレン−N,N′−ジサリチリ
デンイミナート4gを含むジオキサン200ml中に、上
記の気相グラフト樹脂シートを浸漬して80℃で24時
間反応させた。その生成物をジオキサン、純水、メタノ
ールを用いて順次充分に洗浄したのち減圧乾燥して溶媒
を除去し、6Nの塩酸に3時間浸漬して脱アルデヒド反
応させたのち更に純水で洗浄し、4.7gのシート状キ
レート樹脂Aを得た。このキレート樹脂Aは、1g当た
り2.3mmolのジエチレントリアミンが固定されている
計算となる。
ルデヒドとを公知の方法によって縮合させて得たシッフ
塩基型縮合物であるジエチレン−N,N′−ジサリチリ
デンイミナート4gを含むジオキサン200ml中に、上
記の気相グラフト樹脂シートを浸漬して80℃で24時
間反応させた。その生成物をジオキサン、純水、メタノ
ールを用いて順次充分に洗浄したのち減圧乾燥して溶媒
を除去し、6Nの塩酸に3時間浸漬して脱アルデヒド反
応させたのち更に純水で洗浄し、4.7gのシート状キ
レート樹脂Aを得た。このキレート樹脂Aは、1g当た
り2.3mmolのジエチレントリアミンが固定されている
計算となる。
【0016】こうして得た本発明のキレート樹脂A1g
を、pH4に調整されて銅イオン100mgを含む硫酸銅水
溶液1000ml中に浸漬し、常温で24時間放置した後
の溶液中に残存する銅イオンの濃度を原子吸光分析によ
り定量したところ、樹脂1g当たり2.2mmolの銅イオ
ンを吸着する能力があることがわかった。
を、pH4に調整されて銅イオン100mgを含む硫酸銅水
溶液1000ml中に浸漬し、常温で24時間放置した後
の溶液中に残存する銅イオンの濃度を原子吸光分析によ
り定量したところ、樹脂1g当たり2.2mmolの銅イオ
ンを吸着する能力があることがわかった。
【0017】(第1比較例)粒径70〜150μm、ク
ロルメチル基含量約3mmol/gのスチレン−クロロメチル
スチレン架橋共重合体ビーズ(三菱化成製、MCI GEL CM
P )4gに対して、第1実施例と同様な手順でジエチレ
ン−N,N′−ジサリチリデンイミナートと反応させ、
脱アルデヒド反応を行って、4.9gの粉末状キレート
樹脂Bを得た。このキレート樹脂Bは、1g当たり2.
8mmolのジエチレントリアミンが固定されている計算と
なる。
ロルメチル基含量約3mmol/gのスチレン−クロロメチル
スチレン架橋共重合体ビーズ(三菱化成製、MCI GEL CM
P )4gに対して、第1実施例と同様な手順でジエチレ
ン−N,N′−ジサリチリデンイミナートと反応させ、
脱アルデヒド反応を行って、4.9gの粉末状キレート
樹脂Bを得た。このキレート樹脂Bは、1g当たり2.
8mmolのジエチレントリアミンが固定されている計算と
なる。
【0018】(吸着速度試験1)本発明のキレート樹脂
Aと比較例のキレート樹脂Bとの銅イオンに対する吸着
速度を調べるために、これらのキレート樹脂のそれぞれ
1gをpH4に調整した銅イオン10mgを含む硫酸銅水溶
液100ml中に常温で浸漬して、溶液中の残存銅イオン
濃度の経時変化を調べた。その結果は図1に示すとお
り、本発明のキレート樹脂Aは1時間で銅イオンを完全
に捕捉し尽くしていたのに対し、比較例のキレート樹脂
Bは1時間で約50%を捕捉するに止まり、吸着速度が
本発明のキレート樹脂Aに比べて約5分の1程度である
ことがわかった。
Aと比較例のキレート樹脂Bとの銅イオンに対する吸着
速度を調べるために、これらのキレート樹脂のそれぞれ
1gをpH4に調整した銅イオン10mgを含む硫酸銅水溶
液100ml中に常温で浸漬して、溶液中の残存銅イオン
濃度の経時変化を調べた。その結果は図1に示すとお
り、本発明のキレート樹脂Aは1時間で銅イオンを完全
に捕捉し尽くしていたのに対し、比較例のキレート樹脂
Bは1時間で約50%を捕捉するに止まり、吸着速度が
本発明のキレート樹脂Aに比べて約5分の1程度である
ことがわかった。
【0019】(第2実施例)繊維径40μmで目付20
0g/m2 のポリエチレン製不織布を10cm×10cm
(重量2g)の大きさに切り取って基材とし、これに加
速した電子線を20Mrad となるよう照射したのち、グ
リシジルメタクリレートの10%メタノール溶液400
ml中に浸漬して40℃に2時間保持し、グラフト率11
0%(重合したグリシジルメタクリレートの重量が2.
2g)の液相グラフト樹脂シートを得た。
0g/m2 のポリエチレン製不織布を10cm×10cm
(重量2g)の大きさに切り取って基材とし、これに加
速した電子線を20Mrad となるよう照射したのち、グ
リシジルメタクリレートの10%メタノール溶液400
ml中に浸漬して40℃に2時間保持し、グラフト率11
0%(重合したグリシジルメタクリレートの重量が2.
2g)の液相グラフト樹脂シートを得た。
【0020】次に、この液相グラフト樹脂シートに対し
て第1実施例と同様に処理して、ジエチレントリアミン
を固定した5.2gのシート状キレート樹脂Cを得た。
このキレート樹脂Cは、1g当たり2.9mmolのジエチ
レントリアミンが固定されている計算となる。
て第1実施例と同様に処理して、ジエチレントリアミン
を固定した5.2gのシート状キレート樹脂Cを得た。
このキレート樹脂Cは、1g当たり2.9mmolのジエチ
レントリアミンが固定されている計算となる。
【0021】こうして得た本発明のキレート樹脂C1g
を、pH4に調整されてニッケルイオン100mgを含む硫
酸ニッケル水溶液1000ml中に浸漬して、常温で24
時間放置した後の溶液中に残存するニッケルイオンの濃
度を原子吸光分析により定量したところ、樹脂1g当た
り1.8mmolのニッケルイオンを吸着する能力があるこ
とがわかった。
を、pH4に調整されてニッケルイオン100mgを含む硫
酸ニッケル水溶液1000ml中に浸漬して、常温で24
時間放置した後の溶液中に残存するニッケルイオンの濃
度を原子吸光分析により定量したところ、樹脂1g当た
り1.8mmolのニッケルイオンを吸着する能力があるこ
とがわかった。
【0022】(吸着速度試験2)本発明のキレート樹脂
Cと比較例のキレート樹脂Bとのニッケルイオンに対す
る吸着速度を調べるために、これらのキレート樹脂のそ
れぞれ1gをpH4に調整したニッケルイオン10mgを含
む硫酸ニッケル水溶液100ml中に常温で浸漬して、溶
液中の残存ニッケルイオン濃度の経時変化を調べた。そ
の結果は図2に示すとおり、本発明のキレート樹脂Cは
1時間でニッケルイオンを完全に捕捉し尽くしていたの
に対し、比較例のキレート樹脂Bは1時間で約45%を
捕捉できただけであることがわかった。
Cと比較例のキレート樹脂Bとのニッケルイオンに対す
る吸着速度を調べるために、これらのキレート樹脂のそ
れぞれ1gをpH4に調整したニッケルイオン10mgを含
む硫酸ニッケル水溶液100ml中に常温で浸漬して、溶
液中の残存ニッケルイオン濃度の経時変化を調べた。そ
の結果は図2に示すとおり、本発明のキレート樹脂Cは
1時間でニッケルイオンを完全に捕捉し尽くしていたの
に対し、比較例のキレート樹脂Bは1時間で約45%を
捕捉できただけであることがわかった。
【0023】
【発明の効果】本発明のキレート樹脂は繊維状又はシー
ト状の基材の表面にペンダント型のキレート能力を有す
る活性基を形成してなるものであって、金属イオンの吸
着容量が大きいばかりでなく吸着速度も早く、しかも任
意の形状に加工することが可能であって吸着装置に組み
込む際の自由度が高く、取扱が容易であるという利点も
ある。
ト状の基材の表面にペンダント型のキレート能力を有す
る活性基を形成してなるものであって、金属イオンの吸
着容量が大きいばかりでなく吸着速度も早く、しかも任
意の形状に加工することが可能であって吸着装置に組み
込む際の自由度が高く、取扱が容易であるという利点も
ある。
【図1】本発明のキレート樹脂Aと比較例のキレート樹
脂Bとの銅イオンに対する吸着速度を比較して示すグラ
フである。
脂Bとの銅イオンに対する吸着速度を比較して示すグラ
フである。
【図2】本発明のキレート樹脂Cと比較例のキレート樹
脂Bとのニッケルイオンに対する吸着速度を比較して示
すグラフである。
脂Bとのニッケルイオンに対する吸着速度を比較して示
すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維状又はシート状の合成樹脂基材の表
面にペンダント型のN,N′−ジ−アミノアルキル−ア
ミノ基が結合していることを特徴とするキレート樹脂。 - 【請求項2】 繊維状又はシート状の合成樹脂基材に対
して電離性放射線を照射すると共にアミノ基との反応活
性を有する不飽和単量体を接触させて該単量体が表面に
グラフトした樹脂を得、更に該グラフト樹脂にジアルキ
レントリアミンの1級アミンにかかるシッフ塩基型縮合
物を反応させ、次いで該シッフ塩基型縮合物を分解し
て、基材表面に結合したペンダント型のN,N′−ジ−
アミノアルキル−アミノ基を形成することを特徴とする
キレート樹脂の製造方法。 - 【請求項3】 合成樹脂がオレフィン又はハロゲン化オ
レフィンの重合体又は共重合体である請求項2記載のキ
レート樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15340693A JP2956740B2 (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | 金属イオン捕捉材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15340693A JP2956740B2 (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | 金属イオン捕捉材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0710925A true JPH0710925A (ja) | 1995-01-13 |
| JP2956740B2 JP2956740B2 (ja) | 1999-10-04 |
Family
ID=15561798
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15340693A Expired - Fee Related JP2956740B2 (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | 金属イオン捕捉材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2956740B2 (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6156075A (en) * | 1996-10-15 | 2000-12-05 | Chelest Corporation | Metal chelate forming fiber, process for preparing the same, and method of metal ion sequestration using said fiber |
| FR2813208A1 (fr) * | 2000-08-30 | 2002-03-01 | Commissariat Energie Atomique | Structure complexante, dispositif et procede de traitement d'effluents liquides |
| EP1231231A4 (en) * | 1999-10-21 | 2004-03-31 | Ebara Corp | MATERIAL WITH SEPARATION FUNCTION |
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