JPH07109670B2 - 光ディスク基材に対する多層膜コーティング方法 - Google Patents

光ディスク基材に対する多層膜コーティング方法

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JPH07109670B2
JPH07109670B2 JP63295049A JP29504988A JPH07109670B2 JP H07109670 B2 JPH07109670 B2 JP H07109670B2 JP 63295049 A JP63295049 A JP 63295049A JP 29504988 A JP29504988 A JP 29504988A JP H07109670 B2 JPH07109670 B2 JP H07109670B2
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熊二郎 関根
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セキノス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光ディスク基材に対する多層膜コーティング方
法に関し、さらに詳しくは、読み取り専用型光ディスク
基材に反射膜を形成するための多層膜コーティング方法
に関する。
[従来の技術およびその課題] 現在、オーディオ用CD(コンパクトディスク)は音質の
良さ、およびその簡便な使用法のために幅広く利用され
ている。これは、従来使用されているLPレコードにはア
ナログ音楽情報が記録されているのに対して、オーディ
オCDにはデジタル化された音楽データが記録されている
からである。そしてこのCDの情報記憶容量密度の大きさ
と取り扱いの簡便さに注目して、音楽データのかわりに
コンピュータデータを記録し、読み取るための記録、読
み取り専用のデータスリレージ媒体としてCD-ROMも開発
されており、これらのオーディオ用CDやCD-ROM、さらに
レーザディスク(LD)等は、読み取り専用型光ディスク
として数多く製品化され、利用されている。
第2図は、従来のこれらのオーディオ用CD(コンパクト
ディスク)やCD-ROM等の製造工程の一例を示したもの
で、その方法は、まずガラス円盤1上に(第2図
(a))、ホトレジスト2を厚さ約0.1μm塗布形成し
(第2図(b))、次いで該ホトレジスト2上に、レン
ズ3により集光したレーザ光4を照射して露光し(第2
図(c))、現像することによってピット5を形成して
原盤6とする(第2図(d))。その後、該ピット5上
にNiメッキ層7を形成して、樹脂成形の型であるスタン
パを作製し(第2図(e))、該スタンパ7を基に、イ
ンジェクション−コンプレッション法によりプラスチッ
ク製のディスク基板8を転写し、作製する(第2図
(f))。転写を終えたディスク板はピット面にアルミ
ニウム(Al)9の蒸着を行い、その上に透明な保護層10
を形成する(第2図(g))。このとき蒸着されるアル
ミニウムは純度99.9〜99.999%のものが多く、膜厚は約
1000Å前後である。また保護層として用いられる膜はUV
照射にて硬化する塗料を用いることが多く、膜厚として
約4〜5μmである。また、LDの場合には保護膜コート
でなくサンドイッチディスク組立を行う。
以上のように製造されたCD,LD,CD-ROMは、そのほとんど
がアルミニウムを蒸着し、アルミニウム自体の光反射を
利用している。しかしながら、CD用として使用されるレ
ーザ波長は一般的に780nmが多く、その波長におけるア
ルミニウムの反射率は第3図に示す如く90%以下であ
る。これはアルミニウム自身のもつ吸収であり、他の全
反射金属(例えば金,銅)に比べると4〜5%低いとい
う欠点をもつ上に、ある年数以上、例えば5〜6年を経
過すると経時変化(酸化)により、反射率が減少してい
くという大きな欠点もある。特に記録されている内容が
高い重要性を持つものであれば問題はさらに深刻であ
る。
このような問題を解消するためにディスク板および保護
層であるUV硬化性塗料の改善が行われているが、よい成
果は得られていない。またオーディオ用のCDの中には、
反射膜をアルミニウムから金に変更させ、反射率を向上
させているものもあるが、金はアルミニウムと同様に、
経時変化において不安定な要素を残していることと、蒸
着する金の価格が高いという2点で問題がある。
以上の点から、アルミニウムを反射膜として用いた光デ
ィスクは、経時変化によって性能が劣化するという問題
を残しながら実際に生産されているのが実状である。
本発明は、以上述べたような従来の問題点を解決するた
めになされたもので、反射率が大きく、かつ経時変化の
少ない光ディスク基材への多層膜コーティング方法を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、光ディスク基材であるガラスやプラスチッ
ク板に種々の目的に応え得る光学膜(交互多層によるダ
イクロイックミラー)を形成させて反射膜となすことを
目的として鋭意研究の結果、ディスク基材のピット面上
に、使用波長を中心膜厚として6層以上の交互層を形成
させることにより、目的とする波長の反射率が98%と、
非常に大きくなることを見い出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、光ディスク基材のピット面上に、使用さ
れる波長を中心膜厚とする抵屈折率誘電体層と高屈折率
誘電体層からなる誘電体交互層を合計で6層以上形成す
ることよりなり、前記交互層の第1層目および低屈折率
誘電体層を二酸化ケイ素で形成することを特徴とする光
ディスク基材に対する多層膜コーティング方法である。
ここで中心膜厚(λ)とは、次の式[I]で物理的膜
厚(d)、屈折率(n)におき換えられるものである。
nd=1/4λ ……[I] 本発明は、二酸化ケイ素(SiO2)がディスク基材に対し
て線膨脹係数および膜の蒸着後の安定性(膜の応力)の
点から相性が良いという知見に基づいてなされたもの
で、ベース膜および低屈折率層にはSiO2を用い、高屈折
率層には蒸着時の屈折率が1.9以上の任意の物質を用い
ることができる。
また反射率向上のため、交互層の層数は何層でも形成可
能であるが、耐ヒート試験等においてクラック発生の恐
れがあるため、物質の屈折率を考えて6層以上、20層以
下で行うのが良く、特に10〜20層が望ましい。
本発明の方法において用いられるディスク基材として
は、ガラスおよびプラスチックが挙げられる。プラスチ
ックとしては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂、また耐熱性向上、複屈折の改
善、成形性ならびに透明性の向上のために改良された樹
脂等が挙げられるが、特に限定はない。
これらの樹脂またはガラスを第2図に示す如く作製し、
成形されたディスク板を用いてそのピット面上に誘電体
交互層を形成する。該誘電体交互層は真空蒸着によって
形成されるが、この時用いる蒸着装置は公知のものでよ
く、排気系については拡散ポンプ,クライオポンプどち
らでもよく特に指定はない。また、この時の条件とし
て、基板洗浄(Arボンバード)を行う場合があるため、
ボンバーリング機構は付属させておくことが望ましく、
また蒸着開始真空度は2×10-5Torr以下が望ましい。
本発明において使用される高屈折率誘電体物質として
は、例えばZnS(屈折率=2.3),CeO2(屈折率=1.9
5),Sb2O3(屈折率=2.1),TiO2(屈折率=2.0)、そ
の他誘電体物質同士の混合物が挙げられるが、蒸着時の
屈折率が1.9以上のものであれば特に限定はない。
真空蒸着にて形成した交互多層膜上には、保護膜をスピ
ンコートにて塗布し、紫外線にて硬化させる。
以上のようにして形成した交互多層膜よりなる反射膜は
従来の反射率を10%以上向上させ、なおかつ耐酸化性に
優れており、光ディスク基材の反射膜として優れた特性
を有するものである。
[実施例] 次に、本発明の実施例について、図面を参照して詳細に
説明する。
第2図に示したような製造工程にて、プラスチック成形
されたポリカーボネート(PC)製ディスク板を真空蒸着
装置内のドームにセットした。また、このとき蒸着後の
反射率測定のため、ダミーのPC板も同時にセットした。
ディスク基材温度を70℃にセットし、真空度2.0×10-5T
orrまで排気した。
次に、下記の表−1に示す2種の物質を交互に蒸着し、
計16層の交互層を形成した後、真空蒸着装置から取り出
し、UV保護膜をコートした。なお、このときの交互層の
中心膜厚はλ=780nmである。
得られた光ディスクの部分断面図を第1図に示す。図
中、11はPC板,12は表−1記載の交互層,13はUV保護層で
ある。
以上のようにして作製した光ディスクについて、第1図
に示すように、PC板11側からレーザ光の投光および受光
を行って反射率を測定した。その結果を第4図に示す。
なお、第4図の測定結果は、ダミーPC板を、上記と同様
にしてUV保護コートしたダミーサンプルを用いて補正を
行った後のものである。
同図からわかるように、ダミーサンプルから得られた測
定結果では、780nmレーザ光の反射率は97%に達してい
る。
従来のアルミニウムにてコートされた反射率(第3図)
から比べると約11%反射率向上が認められる。また、信
頼性試験(長期保存)においても、−30℃〜+70℃のヒ
ートサイクルテストを計1000Hr行った結果、変化は認め
られなかった。
なお、本実施例では目的とする波長を780nmとしたが、
この波長は任意設定可能である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の方法によれば、反射率が
従来のAl膜よりも大きく、かつ耐酸化性に優れ、経時変
化も少ない光ディスク基材への多層膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によって得られた光ディスク
の部分断面図、第2図は従来の光ディスクの作製方法の
工程図、第3図はAl蒸着膜の反射率の波長依存性を示す
特性図、第4図は本発明の一実施例による多層膜の反射
率の波長依存性を示す特性図である。 1……ガラス円盤、2……ホトレジスト 3……レンズ、4……レーザ光 5……ピット、6……原盤 7……Niメッキ層(スタンパ) 8……ディスク基板、9……Al 10……保護層、11……PC板 12……交互層、13……UV保護層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスク基材のピット面上に、使用され
    る波長を中心膜厚とする低屈折率誘電体層と高屈折率誘
    電体層からなる誘電体交互層を合計で6層以上形成する
    ことよりなり、前記交互層の第1層目および低屈折率誘
    電体層を二酸化ケイ素で形成することを特徴とする光デ
    ィスク基材に対する多層膜コーティング方法。
JP63295049A 1988-11-22 1988-11-22 光ディスク基材に対する多層膜コーティング方法 Expired - Fee Related JPH07109670B2 (ja)

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