JPH07112761B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ

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JPH07112761B2
JPH07112761B2 JP62064296A JP6429687A JPH07112761B2 JP H07112761 B2 JPH07112761 B2 JP H07112761B2 JP 62064296 A JP62064296 A JP 62064296A JP 6429687 A JP6429687 A JP 6429687A JP H07112761 B2 JPH07112761 B2 JP H07112761B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、空気入りラジアルタイヤのベルト構造に関す
るものであり、詳しくは、1番ベルトのスプリット構造
により悪路耐久性を良好に維持しつつ、スプリット構造
の欠点であった寸法安定性不足による高速路条件下での
ベルト耐久性不足および重荷重条件下での操縦性・安定
性の低下を改良した重荷重用空気入りラジアルタイヤに
関する。
〔従来技術〕 従来、トラック・バス用あるいは小型トラック用等の重
荷重用空気入りラジアルタイヤは、例えば第3図および
第4図に示すように、タイヤ1のトレッド2とカーカス
層3との間に、このカーカス層3に隣接して配置された
タイヤ周方向に対するコード角度が40゜〜75゜であるベ
ルト強化層41(第1番目のベルト層)とこのベルト強化
層41の上面に積層されたタイヤ周方向に対するコード角
度が10゜〜30゜でそれぞれのコードが互いに交差する少
なくとも2層のベルト耐張力層42,43(第2番目および
第3番目のベルト層)からなるベルト層4を積層配置す
ることによって構成される。そして、この場合のカーカ
ス層3は、1層又は2層以上からなり、そのカーカスコ
ードはタイヤ周方向に対し略90゜(実質的にラジアル方
向)をなしている。
しかし、第3図に示すラジアルタイヤでは、第1番目の
ベルト層であるベルト強化層41をクラウン部のほぼ全域
に配置することでタイヤ充填空気圧に対する補強をな
し、これにより寸法安定性を確保しており、また、タイ
ヤ径方向(タイヤ幅方向)の断面曲げ剛性をトレッド接
地領域全体において高めることで耐偏摩耗性および操縦
性・安定性に優れた効果を発揮しているが、反面、この
タイヤは石や突起などの凹凸のある路面の変化にトレッ
ド表面が追随しにくく、これらの凹凸に基づく応力集中
によりクラウン中央域のトレッドが損傷を受け易くかつ
タイヤ内部でのベルト層のコード切れを起し易いなどの
欠点があった。
そこで、これらの欠点を改良するために、ベルト強化層
41をクラウン中央域から除いて両シヨルダー部に2分し
て配置するいわゆるスプリット構造とすることにより応
力集中を受け易いクラウン中央域の径方向断面曲げ剛性
を下げて柔軟性をもたせ、応力緩和をはかる第4図に示
す構造のタイヤが悪路用を主体に採用されている。
しかし、この構造のタイヤでは、走行寿命の短い悪路用
では問題となりにくいが、一般路、高速用等の走行寿命
の長い場合にはクラウン中央域のベルト補強作用の低下
によりクラウン部の形状の不安定化(特にクラウン中央
部の外周成長の増加)を誘発し、第2番目および第3番
目のベルト層であるベルト耐張力層42,43間の歪が徐々
に増加し、最後にはベルト層端末部でのセパレーシヨン
故障に結び付き易いという別の問題点が残されていた。
そこで、特願昭61−165514号にみられるように、第1番
目のベルト層をスプリット化した空隙部にタイヤ周方向
に対し0゜〜10゜の低い角度で有機繊維コード層を配置
し、寸法安定性を確保することで高速路使用条件でのベ
ルト耐久性を確保する技術が提案されている。しかし、
この技術をもって製造されたタイヤの場合、一般の負荷
荷重条件下では問題がないものの、極めて負荷荷重が高
い使用条件下において、第1番目のベルト層をクラウン
部のほぼ全域に配置した従来タイヤに比して、操縦性・
安定性が低下するという問題があった。
〔発明の目的〕
本発明は、上述した事情にかんがみなされたものであっ
て、悪路でのクラウン部耐久性を確保しつつ寸法安定性
を大幅に改善することにより、高速路使用条件でのベル
ト耐久性と重荷重条件下での操縦性・安定性を確保した
重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することを目的
とする。
〔発明の構成〕
このため、本発明は、カーカス層とトレッドとの間に金
属コードからなる少なくとも3層のベルト層を配置した
ラジアルタイヤにおいて、(1)カーカス層からトレッ
ド方向に数えて第1番目のベルト層をクラウン中央域で
は互いに離間させて両シヨルダー部にそれぞれ配置し、
さらに、第1番目のベルト層のタイヤ周方向に対するコ
ード角度を40゜〜75゜とし、(2)クラウン中央域にお
けるカーカス層と第2番目のベルト層との間の、第1番
目のベルト層の離間により生じた空隙部に、タイヤ周方
向に対するコード角度が0゜〜10゜の1層の有機繊維コ
ード層を配置し、この有機繊維コード層のコードの総強
力を単位幅当り240kg/cm以上とし、(3)カーカス層か
らトレッド方向に数えて第2番目のベルト層と第3番目
のベルト層とのコードをそれぞれタイヤ周方向に対して
互いに交差させ、第2番目のベルト層のタイヤ周方向に
対するコード配置角度を24゜以上30゜以下とし、第3番
目のベルト層のタイヤ周方向に対するコード配置角度を
16゜以下10゜以上としたことを特徴とする重荷重用空気
入りラジアルタイヤを要旨とするものである。
以下、図を参照して本発明の構成につき詳しく説明す
る。
第1図は、本発明のラジアルタイヤの要部の一例を示す
子午線方向半断面説明図である。また、第2図は、要部
の拡大断面説明図である。
第1図および第2図において、タイヤ1ではカーカス層
3とトレッド2との間に金属コードからなるベルト層4
が配置されている。このベルト層4は、少なくとも3層
からなるもので、カーカス層3からトレッド2の方向に
数えて第1番目のベルト層4a、第2番目のベルト層4b、
第3番目のベルト層4c、および第4番目のベルト層4dか
らなる。なお、カーカス層3は、1層以上配置されてい
ればよい。
本発明では、このタイヤにおいて下記の要件を規定した
のである。
(1) 第1番目のベルト層4aをクラウン中央域Tでは
互いに離間させて両シヨルダー部S,Sにそれぞれ配置
し、さらに、第1番目のベルト層4aのタイヤ周方向に対
するコード角度を40゜〜75゜としたこと。
第1番目のベルト層4aをクラウン中央域Tで互いに離間
させる間隔Wは、トレッド接地幅の25〜45%の範囲とす
ることが好ましい。25%未満では、応力集中を受け易い
クラウン中央域Tの径方向断面曲げ剛性を下げて柔軟性
をもたせ、応力緩和をはかり得ないからであり、一方、
45%を超えるとシヨルダー部Sに対する第1番目のベル
ト層4aの補強効果が低下してシヨルダー部Sに偏摩耗が
発生し易くなるからである。
(2) クラウン中央域Tにおけるカーカス層3と第2
番目のベルト層4bとの間の、第1番目のベルト層の離間
により生じた空隙部に、タイヤ周方向に対するコード角
度が0゜〜10゜の1層の有機繊維コード層5を配置し、
この有機繊維コード層5のコードの総強力をを単位幅当
り240kg/cm以上としたこと。
上述したように、第1番目のベルト層4aをクラウン中央
域Tで互いに離間させること、すなわちスプリット構造
とすることで路面の石や突起等の凹凸による応力集中を
特に受け易いクラウン中央域Tのタイヤ径方向断面曲げ
剛性を下げ、応力緩和効果を確保すると同時に、従来の
スプリット構造の欠点であったクラウン中央域のベルト
層補強作用の機能低下によるトレッド部の寸法安定性の
低下を防止するために、第1番目のベルト総4aが互いに
離間して空隙となった、クラウン中央域Tにおけるカー
カス層3と第2番目のベルト層4bとの間に有機繊維コー
ド層5を介在させて周方向補強効果を高めたのである。
有機繊維コード層5は、1層から構成される。これは2
層としたとき、その層間に走行時に剪断力が働き、転が
り抵抗の増加の一因となるためである。
この有機繊維コード層5は、例えば、ナイロンコード、
ポリエステルコード、芳香族ポリアミド繊維コード等の
コードからなるものである。
有機繊維コード層5のタイヤ周方向に対するコード角度
は、寸法安定性を確保する上から低い角度であることが
よく、10゜以下、好ましくは5゜以下がよい。
また、有機繊維コード層5のコードの総強力は、単位幅
当り240kg/cm以上、好ましくは300kg/cm以上である。こ
こで、総強力とは、単位幅当りのコード打込本数とコー
ド強力の積をいい、下記式で表わされる。
F=Σni fi F;総強力、na;有機繊維コードの単位幅当りのコード打
込本数(1/cm)、fi;有機繊維コードの破断強力(k
g)。
(3) 第2番目のベルト層4bと第3番目のベルト層4c
とのコードをそれぞれタイヤ周方向に対して互いに交差
させ、第2番目のベルト層4bのタイヤ周方向に対するコ
ード配置角度を24゜以上30゜以下とし(24゜〜30゜)、
第3番目のベルト層4cのタイヤ周方向に対するコード配
置角度を16゜以下10゜以上(16゜〜10゜)としたこと。
第1番目のベルト層をスプリット構造化した場合の従来
のもう一つの欠点であった重荷重条件下での操縦性・安
定性の低下は、特にステアリングの効き、応答性を低下
となって表われ、スプリット構造化しない従来タイヤに
比してオーバーステア傾向の車両運動特性を示す。
従来、第2番目と第3番目のベルト層については10゜〜
30゜の範囲でプライ間のコードを互いに交差させ、か
つ、コード配置角度は方向が異なるが同一角度であった
(ただし、製造過程での諸条件により2゜〜4゜程度の
角度差が表われる場合もある)。特に、本発明の対象と
なる重荷重用空気入りラジアルタイヤの分野では、耐久
性の重視から第2番目と第3番目のベルト層のコード配
置角度を18゜〜20゜以下とするのが通例である。ここ
で、18゜以下のコード配置角度で第2番目と第3番目の
ベルト層を配置し、第1番のベルト層をスプリット構造
化した場合には、前述したステアリングの効き、応答性
が特に低下する。逆に、第2番目と第3番目のベルト層
のコード配置角度を22゜〜24゜とした場合、第1番目の
ベルト層がクラウン部のほぼ全域に配置された従来タイ
ヤと同じレベルの操縦性・安定性の確保が可能となる
が、有機繊維コード層のタヤ寸法保持効果により通常の
高速使用条件下では耐久性が十分なものの、極めて高い
負荷条件下では上記の18゜以下のコード配置角度のタイ
ヤに比して耐久性が低下するという問題がある。
そこで、本発明では、これらの欠点を改良するために、
第2番目のベルト層のコード配置角度を22゜以上、好ま
しくは24゜以上とし、断面方向の曲げ剛性を上げること
で荷重変化によるコーナリングパワーの変化をリニアー
にし、かつ、第3番目のベルト層のコード配置角度を18
゜以下、好ましくは16゜以下とすることにより周方向補
強効果を高め、寸法安定性を確保し、耐久性を維持する
ようにしたのである。すなわち、トレッド接地面側のベ
ルト層のコード配置角度が低いとコーナリングパワーの
値そのものが高くなるので、ステアリングの効き、応答
性の改良効果が特に重荷重条件下で顕著となる。なお、
第2番目のベルト層のコード配置角度を18゜以下、第3
番目のベルト層のコード配置角度を22゜以上と逆の配置
とした場合には、コーナリングパワーの値が低下し、上
記の効果が生じない。
第4番目のベルト層4dは、必要に応じて保護層として配
置されるもので、スチールコード、芳香族ポリアミド繊
維コード(商品名ケブラー)等のコードからなる。その
コード角度は、第3番目のベルト層のコード角度にほぼ
等しいのが好ましい。また、そのコードの配置の方向
は、第3番目のベルト層と平行又は交差のいずれでもよ
い。
以下に実験例を示す。
実験例1 下記の試作タイヤを作製し、ベルト部耐久性(寸法安定
性)、操縦性・安定性を評価した。
試作タイヤ タイヤA〜H。タイヤサイズ10.00 R 20 14 PR リブパ
ターン。第1図に示すベルト部構造。有機繊維コード
層;1890 D/2のナイロン、打込数9.2本/cm、コード配置
角度はタイヤ周方向に対し0゜。F=275kg/cm。トレッ
ド接地幅185mm。第1番目のベルト層4aの相互離間間隔6
0mm。ベルト層の仕様は下記表1による。タイヤHは第
1番目のベルト層4aが従来のフルタイプで幅が160mm、
その他の構成は上記に同じ。
ベルト部耐久性の評価: 空気圧7.2kg/cm2、荷重2000kg、速度81km/hにて10時間
走行後のタイヤ外周成長を測定し、成長の大小により寸
法安定性による耐久性を判定することによった。判定基
準はこれまでの知見から、10mm以下の成長であれば寸法
安定性がベルト部耐久性上、十分なレベルにあると判断
される。この結果を表2に示す。
操縦性・安定性の評価: テストコースによる実車評価(フィーリングテスト)。
車両;2・Dの2軸車。リム;700T×20。空気圧;7.2kg/cm
2。荷重;前輪5.2ton/軸、後輪9.0ton/軸。評価点は1
〜100点とし、70点以上を合格とする。この結果を表2
に示す。
表2から、第2番目のベルト層と第3番目のベルト層の
それぞれのコード配置角度が本発明の範囲内にあるタイ
ヤD,Eがベルト部耐久性および操縦性・安定性において
優れているのが判る。
実験例2 第2,3番ベルト層のコード配置角度を逆転させた以外は
上記の実験例1におけるタイヤEと同一構成のタイヤI
を作製した(第2番目のベルト層のコード配置角度;14
゜、第3番目のベルト層のコード配置角度;24゜)。こ
れらのタイヤEおよびIについて、コーナリングパワー
(CP)、操縦性・安定性を評価した。この結果を下記の
表3および表4にそれぞれ示す。
表3 タイヤE タイヤI CP 245kg/deg 227kg/deg (ただし、A.P 7.2kg/cm2、荷重2700kg、リム700T×2
0) 表3および表4から、第3番目のベルト層のコード配置
角度が低いことが必要であることが判る。これは、トレ
ッド接地面側のベルト層にコーナリングパワーが大きく
作用し、コーナリングパワーが低いと特に大舵角時のリ
ニアーなステアリング特性が失われてしまうためであ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、ベルト部耐久性を
良好に維持しつつ、操縦性・安定性を大幅に改善するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のラジアルタイヤの要部の一例を示す子
午線方向半断面説明図、第2図はその要部の拡大説明図
である。 第3図および第4図はそれぞれ従来のラジアルタイヤの
要部の一例を示す子午線方向半断面説明図である。 1……タイヤ、2……トレッド、3……カーカス層、4
……ベルト層、41……ベルト強化層、42,43,44……ベル
ト耐張力層、4a……第1番目のベルト層、4b……第2番
目のベルト層、4c……第3番目のベルト層、4d……第4
番目のベルト層、5……有機繊維コード層、S……シヨ
ルダー部、T……クラウン中央域。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カーカス層とトレッドとの間に金属コード
    からなる少なくとも3層のベルト層を配置したラジアル
    タイヤにおいて、(1)カーカス層からトレッド方向に
    数えて第1番目のベルト層をクラウン中央域では互いに
    離間させて両シヨルダー部にそれぞれ配置し、さらに、
    第1番目のベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度
    を40゜〜75゜とし、(2)クラウン中央域におけるカー
    カス層と第2番目のベルト層との間の、第1番目のベル
    ト層の離間により生じた空隙部に、タイヤ周方向に対す
    るコード角度が0゜〜10゜の1層の有機繊維コード層を
    配置し、この有機繊維コード層のコードの総強力を単位
    幅当り240kg/cm以上とし、(3)カーカス層からトレッ
    ド方向に数えて第2番目のベルト層と第3番目のベルト
    層とのコードをそれぞれタイヤ周方向に対して互いに交
    差させ、第2番目のベルト層のタイヤ周方向に対するコ
    ード配置角度を24゜以上30゜以下とし、第3番目のベル
    ト層のタイヤ周方向に対するコード配置角度を16゜以下
    10゜以上としたことを特徴とする重荷重用空気入りラジ
    アルタイヤ。
JP62064296A 1987-03-20 1987-03-20 重荷重用空気入りラジアルタイヤ Expired - Lifetime JPH07112761B2 (ja)

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