JPH07116480A - モノリス型セラミックフィルター - Google Patents

モノリス型セラミックフィルター

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JPH07116480A
JPH07116480A JP5289766A JP28976693A JPH07116480A JP H07116480 A JPH07116480 A JP H07116480A JP 5289766 A JP5289766 A JP 5289766A JP 28976693 A JP28976693 A JP 28976693A JP H07116480 A JPH07116480 A JP H07116480A
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賢司 矢野
Hiroshi Yorita
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裕二 亀井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一方向に並列する基隔壁13及び13′等から
なる基隔壁群と交叉し他の一方向に並列する交叉隔壁1
2及び12′等から成る交叉隔壁群を1群有するハニカ
ム構造体であって、前記交叉隔壁群の同一方向に並列す
る全ての隔壁を、基隔壁より厚い流動抵抗緩和隔壁とし
てハニカム構造体に均一に分布させて成るモノリス型セ
ラミックフィルター。 【効果】このフィルターは、流動抵抗が小さく効率よく
瀘過することができると共に、成形時の歪み、乾燥ない
し焼成時の切れの発生を防止して製造することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高瀘過面積、低瀘過抵
抗を実現できるハニカム形状をした、精密瀘過、限外瀘
過、逆浸透等に使用するモノリス型セラミックフィルタ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンパクトで高瀘過面積のセラミ
ックフィルターを実現するために、様々な研究が成さ
れ、多孔質セラミックスから成るハニカム形状のモノリ
ス型セラミックフィルターが提案されている。
【0003】モノリス型セラミックフィルターにおいて
は、供給液通路表面に形成された瀘過膜によって瀘過さ
れた瀘液は、隔壁内を外壁方向に流れ、外壁よりフィル
ター外に排出される。そのため、隔壁内の瀘液の流量
は、外壁に近付くほど多くなる。
【0004】従来のハニカム形状をしたセラミックフィ
ルターでは、その隔壁の厚さは一定である。そのため外
壁に近い部分では隔壁内の瀘液流速は著しく大きくなる
から、その流動抵抗が著しく大きくなり、瀘過速度が制
限されることになる。この事は、瀘過面積が大きくなる
ほど顕著に現れる。このため、高瀘過面積のセラミック
フィルターは、工業的には実用が困難であった。
【0005】これを解決するため瀘液導管を備えたセラ
ミックフィルター等(特公表平01−501534号公
報、特公表平03−500386号公報)が提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の特公表
公報に開示の瀘液導管を備えたセラミックフィルター等
は、構造が複雑であり、複雑な製造技術が必要とされ
る。即ち、これらのセラミックフィルターは、例えば、
モノリスハニカム構造体に不可的な複雑な加工を必要と
するか、又は、多数のハニカム部材(スラブ)を組合せ
てフィルターに一体化するための複雑な工程を必要とす
る。これらの点は、工業的量産の上で大きな欠点をな
す。
【0007】かかる欠点を解決すべく、本出願人は、ハ
ニカム構造体の隔壁の一部を、前記構造体の外壁面に端
面を露出し他の隔壁より厚い隔壁から成る流動抵抗緩和
部とするモノリス型セラミックフィルターについて特許
出願(特願平5−202882号)を行なった。
【0008】しかし、このフィルターは、成形工程にお
いて歪みが発生しやすく、また、乾燥時に切れが発生し
やすいという欠点があった。即ち、上記フィルターは、
セラミック原料に有機バインダー、水等を添加し混練し
て成る坏土を、押し出し成形機を用いて押し出し成形
し、得られた成形体を乾燥し、焼成して製造する場合
に、押し出し成形工程において成形体に歪みが発生しや
すく、また、成形体の乾燥時に切れが発生しやすいとい
う欠点があった。
【0009】本発明の目的は、上記問題点を解決し、隔
壁内における瀘液の流動抵抗の増大を抑え、瀘過速度が
大きく、しかも、成形時の歪み、乾燥時の切れを起こす
ことなく製造できる高瀘過面積のセラミックフィルター
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、次のモ
ノリス型セラミックフィルターにより、上記目的を達成
することができる。
【0011】一方向に並列する基隔壁群と交叉し他の一
方向に並列する交叉隔壁群を少なくとも1群以上有する
ハニカム構造体であって、前記交叉隔壁群のうちの少な
くとも1群の同一方向に並列する全ての隔壁を、前記基
隔壁群の隔壁より厚い流動抵抗緩和隔壁としてハニカム
構造体に均一に分布させて成るモノリス型セラミックフ
ィルター。
【0012】基隔壁群の隔壁より厚い流動抵抗緩和隔壁
は、隔壁内における瀘液の流動抵抗の増大を抑え、瀘過
速度を増大させる。かかる流動抵抗緩和隔壁はハニカム
構造体に均一に分布しているので、押し出し成形時にお
いて押し出し成形体の隔壁の存在密度が均一なので、成
形時に歪みが発生しにくく、また、成形体の乾燥時にお
いて乾燥収縮の違いによる切れが発生しにくい。
【0013】
【好適な実施態様】本発明のフィルターにおけるハニカ
ム構造体は、一方向に並列する基隔壁群と、この基隔壁
群と交叉し他の一方向に並列する交叉隔壁群を有して成
るものであり、前記交叉隔壁群を少なくとも1群以上有
する。
【0014】基隔壁群は、同一方向に並列する複数の隔
壁から成る。交叉隔壁群は、この基隔壁群の隔壁と交叉
する複数の隔壁から成り、各々の隔壁は並列に配置され
る。
【0015】本発明における流動抵抗緩和隔壁は、ハニ
カム構造体の外壁面に端面を露出させる。
【0016】ハニカム構造体の外壁面は、平行セル型ハ
ニカム構造の場合、ハニカムセル(貫通孔)の軸に直交
する横方向の外壁面(ハニカムセルの軸に並行する外壁
面)をいう。このモノリス型セラミックフィルターは押
出成形により簡単に製造できる基本的利点がある。ま
た、この厚い隔壁は、ハニカム構造体の強度の補強にも
大きく資する。なお、クロスフロー型ハニカム構造の場
合にも、本発明の基本構成は適用できる。
【0017】なお、厚い隔壁部内に瀘液排出孔を形成し
てもよく、この場合、やはり製造が容易である。
【0018】ハニカム構造体は、簡単に製造できるよう
に好ましくは押出成形しうる形状にする。
【0019】以下、図面に基づいて本発明のフィルター
の一例を説明する。
【0020】図1は、外形が円筒形状である本発明のフ
ィルターの、円筒軸に直交する方向の断面図である。
【0021】基隔壁13及び13′は、互いに平行して
並列しており、これらと並列する他の基隔壁と共に基隔
壁群を構成する。各々の基隔壁の厚さは均一である。交
叉隔壁12及び12′は、前記基隔壁群の隔壁と垂直に
交叉すると共に、互いに平行に並列しており、並列する
他の交叉隔壁と共に交叉隔壁群を構成する。交叉隔壁群
の各隔壁の厚さは均一である。
【0022】フィルターの円筒軸に平行に連続する貫通
空孔であるセル11は、上述の基隔壁群と交叉隔壁群の
交叉により形成されたものであり、形状は四角柱状であ
る。
【0023】図1の交叉隔壁は、全て同じ方向を向いて
平行に並列して、交叉隔壁群を構成している。これらの
交叉隔壁の全ては、基隔壁より厚い流動抵抗緩和隔壁と
なっている。流動抵抗緩和隔壁は、ハニカム構造体の外
壁面10に端面を露出させている。図1の流動抵抗緩和
隔壁は、その厚さ方向において、ハニカム構造体に均一
に分布している。
【0024】図2は、本発明の他の一例のフィルター
の、セル軸に直交する方向(セルの径方向)の部分断面
図である。
【0025】基隔壁21及び21′は、互いに平行して
並列しており、これらと並列する他の基隔壁と共に基隔
壁群を構成する。基隔壁群の各基隔壁の厚さは均一であ
る。交叉隔壁22及び22′は、基隔壁と60°で交叉
すると共に、互いに平行に並列しており、これらと並列
する他の交叉隔壁と共に交叉隔壁第1群を構成する。交
叉隔壁23及び23′は、基隔壁と60°で交叉すると
共に、互いに平行に並列しており、これらと並列する他
の交叉隔壁と共に交叉隔壁第2群を構成する。交叉隔壁
第1群と交叉隔壁第2群は、互いに平行ではなく、60
°で交叉する。これらの交叉隔壁群は、夫々の群内の隔
壁の厚さが均一である。
【0026】貫通空孔であるセル24は、上述の基隔壁
群、交叉隔壁第1群及び交叉隔壁第2群の交叉により形
成されており、その形状は三角柱状である。セルの径方
向断面は、正三角形である。
【0027】図2には、一方向に並列する交叉隔壁第1
群と、これとは別の方向に並列する交叉隔壁第2群が存
在する。交叉隔壁23及び23′を含む交叉隔壁第2群
の全ての隔壁は、厚さが均一であり、基隔壁より厚い流
動抵抗緩和隔壁となっている。かかる流動抵抗緩和隔壁
は、ハニカム構造体の外壁面(図示せず)に端面を露出
させている。
【0028】図2の流動抵抗緩和隔壁は、その厚さ方向
において、ハニカム構造体に均一に分布している。
【0029】さらに、交叉隔壁第1群の全ての隔壁を、
厚さが均一で基隔壁より厚い流動抵抗緩和隔壁とするこ
とができる。その場合、隔壁の厚さは、好ましくは、交
叉隔壁第2群の隔壁の厚さと同一にする。
【0030】図3は、本発明の他の一例のフィルター
の、セル軸に直交する方向(セルの径方向)の部分断面
図である。
【0031】基隔壁31及び31′は、互いに平行して
並列しており、これらと平行に並列する他の基隔壁と共
に基隔壁群を構成する。基隔壁群の各隔壁は、厚さが均
一である。交叉隔壁32及び32′は、基隔壁と90°
で交叉すると共に、互いに平行に並列し、平行に並列す
る他の交叉隔壁と共に交叉隔壁第1群を構成する。交叉
隔壁33及び33′は、基隔壁と45°で交叉すると共
に、互いに平行に並列し、平行に並列する他の交叉隔壁
と共に交叉隔壁第2群を構成する。交叉隔壁34及び3
4′は、基隔壁と45°で交叉すると共に、互いに平行
に並列し、平行に並列する他の交叉隔壁と共に交叉隔壁
第3群を構成する。これらの交叉隔壁群は、夫々の群内
の隔壁の厚さが均一である。
【0032】交叉隔壁第1群、第2群及び第3群は、そ
れぞれ互いに平行ではない。第1群と第2群は、45°
で交叉する。第2群と第3群は、直交する。第3群と第
1群は、45°で交叉する。
【0033】貫通空孔であるセル35は、上述の基隔壁
群及び交叉隔壁第1〜3群の交叉により形成されてお
り、その形状は三角柱状である。セルの径方向断面は、
直角二等辺三角形である。
【0034】互いに並列する方向が異なる第1〜3群の
交叉隔壁群が存在する図3において、交叉隔壁33及び
33′を含む交叉隔壁第2群の全ての隔壁と、交叉隔壁
34及び34′を含む交叉隔壁第3群の全ての隔壁は、
厚さが均一で基隔壁より厚い流動抵抗緩和隔壁となって
いる。かかる流動抵抗緩和隔壁は、ハニカム構造体の外
壁面(図示せず)に端面を露出させている。
【0035】図3の流動抵抗緩和隔壁は、セル軸に直交
する方向において、ハニカム構造体に均一に分布してい
る。
【0036】なお、図3において、交叉隔壁第2群と第
3群の隔壁の厚さは同じであるが、いずれか一方の群の
厚さを厚くしても良い。
【0037】さらに、交叉隔壁第1群の全ての隔壁を、
基隔壁より厚くし、かつ厚さを均一にして流動抵抗緩和
隔壁としても良い。この場合には、隔壁の厚さは、好ま
しくは、他の交叉隔壁群の隔壁の厚さにそろえる。
【0038】流動抵抗緩和隔壁は、ハニカム構造体の隔
壁から成るものであり、前記構造体の外壁面に端面を露
出している。流動抵抗緩和隔壁の厚さは、好ましくは、
基隔壁の厚さの1.5〜10倍とし、さらに好ましくは2
〜5倍にする。なお、一般に流動抵抗緩和隔壁の厚さ
は、薄いと流動抵抗の緩和の効果が小さくなり、厚いと
瀘過面積が小さくなる。この厚さは、フィルター(ハニ
カム構造体)の大きさと濾過膜の細孔径の大きさ、瀘過
する原液の性状により最適値が求められる。一般には、
フィルターが大きいほど厚くなり、濾過膜の細孔径が小
さいほど薄くなり、また瀘過抵抗の小さい原液ほど厚く
なる、という傾向がある。要はフィルターユニット当り
の瀘液量を最大とする様にすることである。
【0039】一般に、基隔壁の厚さの1.5倍以下では、
流動抵抗緩和隔壁の効果が小さい場合が多い。また、1
0倍以上では、フィルターの単位体積当りの濾過面積が
小さくなるため、フィルターの瀘過処理能力が低下する
場合が多い。従って2〜5倍が通常の条件では好ましい
ことになる。
【0040】ハニカム構造体は、好ましくは1μm〜1
00μm(より好ましくは5μm〜20μm)の平均細
孔径をもつ多孔質セラミックスで形成したハニカム構造
の支持体に、平均細孔径50オングストロームから5μ
mの多孔質セラミックスからなる瀘過膜を形成したもの
にすることが好ましい。
【0041】但し、必要に応じセラミックス以外の材質
の濾過膜を用いるか、或いは多孔質セラミックス濾過膜
にさらに付加することができる。
【0042】また、ハニカム構造体は、上記ハニカム構
造の支持体と瀘過膜の間に、必要に応じ、その中間の平
均細孔径を持った1以上の中間層を形成したものにする
ことができる。支持体とセラミック濾過膜との中間の大
きさの細孔径のセラミック中間層を設けることにより、
セラミック濾過膜の、クラック・ピンポールの発生を防
止でき濾過精度を向上できる効果がある。なおこの場
合、中間層の部分に相当する濾過抵抗の増加のため、純
粋透過流速は中間層の無いフィルターに比べやや小さく
なる。
【0043】要求瀘過精度によっては、瀘過膜を形成せ
ずにハニカム構造の支持体だけにしてもよい。
【0044】中間層を含むフィルターの一例は次の通り
である。 *ハニカム構造の支持体:基隔壁の厚さ=1mm、流動
抵抗緩和隔壁の厚さ=2mm、セルの径方向断面の形状
=1辺2mmの正方形。 *中間層の平均細孔径=1.0μm *セラミック濾過膜の平均細孔径=0.2μm
【0045】外壁面(外周面)へ開口する瀘液排出用の
穴を流動抵抗緩和隔壁に適当数(好ましくは所定ピッチ
で)設けることができる。セル軸と直交する方向が、流
出抵抗低下と穴明け加工のためには望ましい。
【0046】ハニカム構造の支持体の製造方法の一例と
しては、以下のようである。
【0047】適当な粒子径をしたセラミック原料に有機
バインダー、水を添加し混練し押し出し坏土とする。必
要に応じて、無機結合剤として粘土、ガラス等を添加す
ることもできる。この坏土を所定の口金をもった押し出
し成形機にて押し出し成形し、乾燥後、焼成する。
【0048】多孔質セラミックスの材質としては、アル
ミナ、シリカ、ジルコニア、ムライト、スピネル、コー
ディライト、炭素、炭化ケイ素、窒化ケイ素等とするこ
とができる。
【0049】ハニカム構造の支持体のセル壁の表面に平
均細孔径50オングストロームから5μmの多孔質セラ
ミックスからなる瀘過膜を形成し、セラミックフィルタ
ーとなす。瀘過膜の製造方法の一例を以下に示す。
【0050】適当な粒子径のセラミックス原料(粉末ま
たはコロイド溶液)に水等の溶媒、有機バインダー、解
摎剤、pH調整剤等を添加して混合し、スリップを得
る。このスリップをハニカム構造の支持体のセル壁の表
面にコートし、乾燥後、焼成して、瀘過膜を得る。瀘過
膜の材質としては、アルミナ、ジルコニア、チタニア等
がある。
【0051】なお、図1においては、供給液通路(セ
ル)の断面形状は、正方形であり、外壁は円筒形である
が、セル断面形状は三角形、六角形等の多角形、円等の
他の形状にすることもできる。また、供給液通路(セ
ル)の配置は図1では、方形であるが、ハニカム構造体
セル断面形状及び外壁の形状に応じ六角形、同心円状、
放射状、ジグザグ状等の他の配置とすることもできる。
ハニカム構造体の横断面の外形は円、正方形、長方形そ
の他の多角形にできる。
【0052】
【実施例】
(実施例1)平均粒子径40μmのアルミナ100重量
部、無機結合剤として、平均粒子径5μmのガラス粉末
8重量部、有機バインダーとして、メチルセルロース7
重量部に水を所定量加えて混練し、押し出し用坏土とし
た。図1に示すような断面形状となるような、口金を持
った押し出し成形機によって、押出し成形後、乾燥し
た。十分に乾燥した支持体を焼成炉にて、1250℃に
て焼成し、図1に示すものと同様の外形が円筒形状のハ
ニカム構造の支持体が得られた。支持体の平均細孔径1
0μm、支持体の円筒軸に直角方向の断面の直径90m
m、円筒軸方向の長さ500mm、隔壁の厚さ1mm、
外壁に通じる隔壁の一部を瀘液通路用に厚くした部分
(流動抵抗緩和隔壁)(12及び12′)の厚さ2m
m、供給液通路の径方向断面の大きさは1辺2mmの正
方形である。
【0053】平均粒子径4μmのアルミナ微粉末100
重量部、水75重量部、有機バインダー(水溶性アクリ
ル樹脂、固形分30%)40重量部をポリ容器に入れ、
アルミナ玉石と共にボールミルにて24時間攪拌混合し
て、中間層形成用スリップを得た。この中間層形成用ス
リップを、上述の方法で得られたハニカム構造の多孔質
セラミック支持体のセル壁の表面に接触付着させスリッ
プ膜を形成後、乾燥させ、1250℃にて焼成した。得
られた中間層の平均細孔径は1μm、膜の厚さは50μ
mであった。
【0054】平均粒子径0.6μmのアルミナ微粉末10
0重量部、水75重量部、有機バインダー(水溶性アク
リル樹脂、固形分30%)40重量部をポリ容器に入
れ、アルミナ玉石と共にボールミルにて24時間攪拌混
合して、瀘過膜形成用スリップを得た。この瀘過膜形成
用スリップを上述のハニカム構造の支持体の中間層の表
面に接触付着させ瀘過膜形成用スリップ膜を形成後、乾
燥させ、1250℃にて焼成した。得られた瀘過膜の平
均細孔径は0.2μm、膜の厚さは50μmであった。
【0055】このようにして得られたセラミックフィル
ターの差圧1kg/cm2における純水透過流速は、5
80l/m2hrであった。
【0056】(実施例2)供給液通路となるセルの径方
向断面を正三角形とし、図2に示すように配置し、正三
角形の1辺を2.3mmに、隔壁の厚さを1mm、流動抵
抗緩和隔壁の厚さを2mmとした以外は実施例1と同様
に制作した。
【0057】このようにして得られたセラミックフィル
ターの差圧1kg/cm2における純水透過流速は、5
70l/m2hrであった。
【0058】(実施例3)供給液通路となるセルの径方
向断面を直角二等辺三角形とし、図3に示すように配置
し、三角形の2辺を2mmに、残りの1辺を2.8mmと
し、隔壁の厚さを1mm、流動抵抗緩和隔壁の厚さを2
mmとした以外は実施例1と同様に制作した。
【0059】このようにして得られたセラミックフィル
ターの差圧1kg/cm2における純水透過流速は、5
60l/m2hrであった。
【0060】(比較例)図4は、外形が円筒形状のハニ
カム構造体から成るフィルターの円筒軸に対して直交す
る方向の断面を示す。図4に示すように、ハニカム構造
の支持体に、外壁43に通じる隔壁の一部を瀘液通路用
に厚くした部分(流動抵抗緩和隔壁)を設けなかった以
外は、実施例1と同様にしてフィルターを製作した。即
ち、セル41を有し全ての隔壁の厚さが均一なフィルタ
ーを得た。
【0061】このようにして得られたセラミックフィル
ターの差圧1kg/cm2における純水透過流速は、5
00l/m2hrであった。
【0062】
【発明の効果】本発明のモノリス型セラミックフィルタ
ーは、一方向に並列する基隔壁群と交叉し他の一方向に
並列する交叉隔壁群を少なくとも1群以上有するハニカ
ム構造体であって、前記交叉隔壁群のうちの少なくとも
1群の同一方向に並列する全ての隔壁を、前記基隔壁群
の隔壁より厚い流動抵抗緩和隔壁としてハニカム構造体
に均一に分布させて成るものであり、前記基隔壁群の隔
壁より厚い流動抵抗緩和隔壁を有するので、隔壁内での
瀘液の流動抵抗を小さくし瀘過速度を増大し瀘過を効率
よく行なうことができると共に、流動抵抗緩和隔壁がハ
ニカム構造体に均一に分布するので、成形時の歪み、乾
燥ないし焼成時の切れ、そり、ゆがみ、クラック等の発
生を防止して高歩留で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルターの一例の、セル軸に直交す
る方向の断面図である。
【図2】本発明の他の一例のフィルターの、セル軸に直
交する方向(セルの径方向)の部分断面図である。
【図3】本発明の他の一例のフィルターの、セル軸に直
交する方向(セルの径方向)の部分断面図である。
【図4】外形が円筒形の比較例のフィルターの、セル軸
に直交する方向の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀井 裕二 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 田口 久富 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方向に並列する基隔壁群と交叉し他の一
    方向に並列する交叉隔壁群を少なくとも1群以上有する
    ハニカム構造体であって、 前記交叉隔壁群のうちの少なくとも1群の同一方向に並
    列する全ての隔壁を、前記基隔壁群の隔壁より厚い流動
    抵抗緩和隔壁としてハニカム構造体に均一に分布させて
    成ることを特徴とするモノリス型セラミックフィルタ
    ー。
  2. 【請求項2】前記交叉隔壁群を1群有し、この交叉隔壁
    群の隔壁が流動抵抗緩和隔壁であることを特徴とする請
    求項1に記載のモノリス型セラミックフィルター。
  3. 【請求項3】前記交叉隔壁群を2群有し、そのうちの1
    群の隔壁が流動抵抗緩和隔壁であることを特徴とする請
    求項1に記載のモノリス型セラミックフィルター。
  4. 【請求項4】前記交叉隔壁群を3群有し、そのうちの2
    群の隔壁が流動抵抗緩和隔壁であることを特徴とする請
    求項1に記載のモノリス型セラミックフィルター。
  5. 【請求項5】前記流動抵抗緩和隔壁群である2群の交叉
    隔壁群は、互いに垂直に交叉することを特徴とする請求
    項4に記載のモノリス型セラミックフィルター。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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