JPH07116501A - ジアゾニウム塩化合物含有マイクロカプセルの製造方法及びこれを用いた光定着型感熱記録材料 - Google Patents

ジアゾニウム塩化合物含有マイクロカプセルの製造方法及びこれを用いた光定着型感熱記録材料

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JPH07116501A
JPH07116501A JP5267540A JP26754093A JPH07116501A JP H07116501 A JPH07116501 A JP H07116501A JP 5267540 A JP5267540 A JP 5267540A JP 26754093 A JP26754093 A JP 26754093A JP H07116501 A JPH07116501 A JP H07116501A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウレタン壁を有するジアゾニウム塩化合物含
有マイクロカプセルにおいて、マイクロカプセル化反応
中のジアゾニウム塩化合物の分解を押さえるとともに、
より長期のシェルフライフを付与できるマイクロカプセ
ルの製造方法、及びこれを用いた光定着型感熱記録材料
を提供する。 【構成】 ジアゾニウム塩化合物および多価イソシアネ
ート化合物を含む有機溶媒溶液を水溶性高分子水溶液中
に添加し乳化したのち、多価イソシアネート化合物を重
合させてマイクロカプセル壁を形成させるジアゾニウム
塩化合物含有マイクロカプセルの製造方法において、乳
化時に乳化助剤として下記一般式で表されるアルキルグ
リコシドを使用する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジアゾニウム塩含有マイ
クロカプセルの製造方法、さらに詳しくは、ジアゾニム
塩を安定にマイクロカプセル化するとともにカプセル化
後も安定してカプセル内に保持可能なジアゾニウム塩含
有マイクロカプセルの製造方法およびこのカプセルを用
いた光定着型感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアゾニウム塩化合物は非常に化学的活
性の高い化合物であり、フェノール誘導体や活性メチレ
ン基を有する化合物など(一般にカプラーと呼ばれる)
と反応し、容易にアゾ染料を形成する。また同時に感光
性も有し、光照射によりその活性を失う性質を有するた
め光記録材料として多く利用されている(日本写真学会
編「写真工学の基礎−非銀塩写真編−」コロナ社(19
82)P89〜P117,P182〜P201参照)。
これらの性質を利用して最近では画像の定着を要求され
る感熱記録材料にも応用され、ジアゾニウム塩化合物と
カプラーを熱で反応させて画像を形成し、その後、光照
射して画像を定着させる感熱記録材料が提案されている
(佐藤弘次ら 画像電子学会誌 第11巻 第4号(1
982)P290−296など)。 しかしジアゾニウ
ム塩化合物を用いたこれらの記録材料は、ジアゾニウム
塩化合物の活性が非常に高いがゆえに暗所であってもジ
アゾニウム塩化合物が徐々に熱分解し反応性を失う、即
ち、シェルフライフが短い欠点があった。
【0003】記録材料に用いたジアゾニウム塩を安定に
保持する手段として様々な方法が提案されているが、最
も有効な手段の一つにジアゾニウム塩化合物をマイクロ
カプセルに内包する方法が挙げられる。マイクロカプセ
ル化することによりジアゾニウム塩は水・塩基といった
分解を促進させるものから隔離することができ、そのシ
ェルフライフは飛躍的に向上する(宇佐美智正ら 電子
写真学会誌 第26巻第2号(1987)P115〜1
25)。
【0004】ジアゾニウム塩化合物をマイクロカプセル
中に内包させる一般的な方法は,疎水性溶媒にジアゾニ
ウム塩を溶解させ(油相)、これを水溶性高分子を溶解
した水溶液中(水相)に加えてホモジナイザー等で乳化
分散する。このとき、マイクロカプセルの壁材となるモ
ノマーあるいはプレポリマーを油相側または水相側の何
れかあるいは両方に添加しておくことにより油相と水相
の界面で重合反応を生じさせ、あるいはポリマーを析出
させることにより高分子壁を形成させマイクロカプセル
とする。これらの方法は成書(近藤朝士 マイクロカプ
セル 日刊工業新聞社(1970)、近藤 保ら マイ
クロカプセル 三共出版(1977)など)に詳しい。
形成されるマイクロカプセル壁としては、架橋ゼラチ
ン、アルギン酸塩、セルロース類、ウレア樹脂、ウレタ
ン樹脂、メラミン樹脂、ナイロン樹脂など様々なものが
使用可能である。ウレア樹脂やウレタン樹脂のようにガ
ラス転移温度を有し、その温度が室温よりやや高い壁を
有するマイクロカプセルは、室温においてはカプセル壁
は非透過性を示し、ガラス転移温度以上では透過性を示
すため熱応答性壁マイクロカプセルと呼ばれ、感熱記録
材料に有用である。即ち、支持体上にジアゾニウム塩を
含有した熱応答壁マイクロカプセルとカプラーおよび塩
基を塗布した記録材料を作製することにより、ジアゾニ
ウム塩を長期間安定して保持させることができるととも
に加熱により容易に発色、さらに光照射により画像の定
着が可能となる。
【0005】上述したように、マイクロカプセル化する
ことによりジアゾニウム塩化合物の安定性を飛躍的に向
上させることが可能であるが、いまだ、いくつかの問題
点を抱えている。その一つは、マイクロカプセル化反応
の過程においてジアゾニウム塩の一部が分解することで
ある。さらには、数年以上にわたる長期間、あるいは高
温多湿下などの劣悪な環境条件のもとでは、そのシェル
フライフは必ずしも満足できるレベルではないことであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ジア
ゾニウム塩化合物を安定に記録材料中に保持する手段で
あるマイクロカプセル化方法をさらに発展させ、マイク
ロカプセル化反応中のジアゾニウム塩化合物の分解を押
さえるとともに、より長期のシェルフライフを付与でき
るマイクロカプセルの製造方法、及びこれを用いた定着
型感熱記録材料を提供することにある。特に,熱応答性
を有するために有用なポリウレア/ポリウレタン壁を有
するジアゾニウム塩化合物含有マイクロカプセルにおい
て、マイクロカプセル化反応中のジアゾニウム塩化合物
の分解を押さえるとともに、より長期のシェルフライフ
を付与できるマイクロカプセルの製造方法、及びこれを
用いた光定着型感熱記録材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ジアゾ
ニウム塩化合物および多価イソシアネート化合物を含む
有機溶媒溶液を水溶性高分子水溶液中に添加し乳化した
のち、多価イソシアネート化合物を重合させてマイクロ
カプセル壁を形成させるジアゾニウム塩化合物含有マイ
クロカプセルの製造方法において、乳化時に乳化助剤と
してアルキルグリコシドを使用することにより達成され
た。
【0008】本発明にいう、アルキルグルコシドとは糖
を親水基、アルキル基を疎水基(親油基)として両者が
グリコシド結合で結ばれた化合物で、一種の非イオン性
界面活性剤であり以下のような一般式を有する。
【0009】
【化2】
【0010】(nは0〜2の整数、Rは直鎖でも分岐し
ていても良い炭素原子数4〜18のアルキル基を表
す)。具体的には、Rで示されるアルキル基がn−ブチ
ル、i−ブチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オ
クチル、2−エチルヘキシル、n−デシル、n−ドデシ
ル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、分岐オクタ
デシルなどが上げられる。nは工業的製法では0の単糖
グルコシドを主成分として、1〜2の成分が混合した組
成となるが、これらの組成比は本発明の効果には影響が
ない。また、アルキル基の異なるものを2種以上併用す
ることも効果を損なわない。他の一般的な界面活性剤と
の併用も可能であるが、主界面活性剤は本発明の界面活
性剤である必要があり、乳化助剤としての界面活性剤の
50重量%以上が本発明の界面活性剤である必要があ
る。
【0011】以下に本発明の具体的ジアゾニウム塩化合
物含有マイクロカプセル(ポリウレア・ポリウレタン
壁)の製造方法について述べる。ジアゾニウム塩はカプ
セルの芯となる高沸点疎水性溶媒に溶解する。このとき
必要に応じ低沸点溶媒を併用することもできる。また場
合によっては、低沸点溶媒のみを用いることもできる
が、このとき、完成したカプセルには明確な芯は形成さ
れない。芯溶媒中にはさらに、多価イソシアネートが壁
剤として添加される(油相)。一方、水相としてポリビ
ニルアルコール、ゼラチンなどの水溶性高分子を溶解し
た水溶液を用意し、油相を投入、ホモジナイザー等の手
段により乳化分散を行う。このとき水溶性高分子は乳化
分散の安定化剤として作用する。乳化分散をさらに安定
に行うために油相あるいは水相の少なくとも一方に界面
活性剤が添加される。分散粒子径は0.2〜10μm程
度が一般的である。乳化分散液中では、油相と水相の界
面において多価イソシアネートの重合反応が生じてポリ
ウレア壁が形成される。水相中にポリオールを添加して
おけば多価イソシアネートとポリオールの反応でポリウ
レタン壁を形成させることもできる。反応速度を速める
ために反応温度を高く保つこと、あるいは適当な重合触
媒を添加しすることが有効である。多価イソシアネー
ト、ポリオール、反応触媒あるいは、壁剤の一部を形成
させるためのポリアミン等については成書に詳しい(岩
田敬治 編 ポリウレタンハンドブック 日刊工業新聞
社 (1987))。
【0012】上述した方法によりマイクロカプセル化さ
れたジアゾニウム塩は水溶性高分子中に固体分散された
ものなどに比較し、その安定性が飛躍的に向上する。即
ち、経時による熱分解、加水分解が抑制される。しかし
ながら、長時間の保存や高温多湿下のの保存ではわずか
ながらもジアゾ化合物の分解が認められ、記録材料に用
いた場合には分解したジアゾ分解物のステインのため地
肌の白色度が低下する欠点が見られる。さらに、カプセ
ル化反応中に若干のジアゾニウム塩化合物の分解が生
じ、原料ジアゾニウム塩化合物の得率を下げるととも
に、この分解物もステインとなり記録材料の地肌白色度
を下げる原因となることが分かっている。本発明者らの
研究によれば、これらのジアゾ化合物の分解にはマイク
ロカプセルの壁材が影響しており、壁形成反応の過程で
生じるアミン化合物が反応終了後にも残存していること
が主因であると推定される。さらに、本発明者らの検討
によれば、カプセル化工程中、乳化分散に用いる界面活
性剤の種類によってカプセル化反応時あるいはカプセル
化反応後のジアゾニウム塩化合物の安定性が異なること
が分かった。
【0013】一般に、乳化分散に用いる界面活性剤は、
比較的長鎖の疎水基を有する界面活性剤が優れていると
されており(西一郎ら 界面活性剤便覧 産業図書(1
960)P210〜270)、アルキルスルホン酸、ア
ルキルベンゼンスルホン酸などのアルカリ金属塩が用い
られている。しかし、本発明者らの検討によればこれら
の典型的な乳化用界面活性剤を乳化助剤として用いたジ
アゾニウム塩含有マイクロカプセルはジアゾニウム塩を
安定して保持する観点からは必ずしも理想的なものでは
なく反応工程中あるいはカプセル形成後のジアゾニウム
塩の分解が生じやすいことが確認された。この観点から
広範囲な界面活性剤の探索を行った結果、芳香族スルホ
ン酸塩のホルマリン縮合物または芳香族カルボン酸塩の
ホルマリン縮合物系の界面活性剤が有効であることを見
出し、すでに提案した(特願平5−83721)。本発
明者らは、その後、さらに広範囲な界面活性剤の探索を
行ったところアルキルグリコシドが本発明の目的に対し
非常に優れた界面活性剤であることを見出し本発明に到
ったものである。
【0014】本発明の効果はジアゾニウム塩化合物の種
類により影響されるものではなく、汎用的に効果があ
る。ジアゾニウム塩化合物とは一般式
【0015】
【化3】
【0016】(式中Arは芳香族部分を表し、X-は酸
アニオンを表す)で表される化合物であり、フェノール
化合物あるいは活性メチレンを有する化合物と反応して
アゾ染料を形成し、さらに光(一般的には紫外線)照射
により分解し、脱窒素して活性を失うものである。ジア
ゾニウム塩の具体例としては、2,5−ジブトキシ−4
−モルホリノベンゼンジアゾニウム、2,5−オクトキ
シ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウム、2,5−ジ
ブトキシ−4−(N−(2−エチルヘキサノイル)ピペ
ラジノ)ベンゼンジアゾニウム、2,5−ジエトキシ−
4−(N−(2−(2,4−ジ−tert−アミルフェ
ノキシ)ブチリル)ピペラジノ)ベンゼンジアゾニウ
ム、2,5−ジブトキシ−4−トリルチオベンゼンジア
ゾニウム、2,5−ジブトキシ−4−クロルベンゼンチ
オジアゾニウム、3−(2−オクチルオキシエトキシ)
−4−モロホリノベンゼンジアゾニウム、4−N,N−
ジヘキシルアミノ−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾ
ニウム、4−N−ヘキシル−N−トリルアミノ−2−ヘ
キシルオキシベンゼンジアゾニウムの塩があげられる。
マイクロカプセル化をおこなうためにはこれらのジアゾ
ニウム塩化合物が油溶性であることが好ましく、ヘキサ
フルオロフォスフェート塩、テトラフルオロボレート
塩、1,5−ナフタレンスルホネート塩がより有用であ
る。
【0017】これらのジアゾニウム塩化合物を溶解し、
マイクロカプセルの芯を形成するための疎水性溶媒とし
ては、沸点100〜300℃の有機溶媒が好ましく、具
体的にはアルキルナフタレン、アルキルジフェニルエタ
ン、アルキルジフェニルメタン、アルキルビフェニル、
塩素化パラフィン、トリクレジルフォスフェート、マレ
イン酸エステル類、アジピン酸エステル類などがあげら
れる。これらは2種以上混合して用いてもよい。カプセ
ル化しようとするジアゾニウム塩化合物のこれらの溶媒
に対する溶解性が劣る場合には、用いようとするジゾニ
ウム塩の溶解性の高い低沸点溶媒を併用することもでき
る。具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチレンク
ロライド、テトラヒドロフラン、アセトンなどが挙げら
れる。また低沸点溶媒のみをカプセル芯に用いた場合に
は、カプセル化反応中に溶媒は蒸散し、カプセル壁とジ
アゾ化合物が一体となって存在するいわゆるコアレスカ
プセルが形成される。
【0018】マイクロカプセル壁の原料として用いる多
価イソシアネート化合物は3官能以上のイソシアネート
基を有する化合物が好ましいが、2官能のイソシアネー
ト化合物と併用してもよい。具体的にはキシレンジイソ
シアネートおよびその水添物、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネートおよびその水添
物、イソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネー
トを主原料としこれらの2量体あるいは3量体(ビュー
レットあるいはイソシヌレート)の他トリメチロールプ
ロパンなどのポリオールとのアダクト体として多官能と
したもの、ベンゼンイソシアネートのホルマリン縮合物
などが挙げられる。
【0019】さらに、ポリオールまたはポリアミンを芯
となる疎水性溶媒中あるいは分散媒となる水溶性高分子
溶液中に添加しておき、マイクロカプセル壁の原料の一
つとして用いることができる。具体的にはプロピレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリ
エタノールアミン、ソルビトール、ヘキサメチレンジア
ミンなどが挙げられる。ポリオールを添加した場合に
は、ポリウレタン壁が形成される。
【0020】このようにして調製されたカプセルの油相
を分散する水溶性高分子水溶液に用いる水溶性高分子
は、乳化しようとする温度での水に対する溶解度が5以
上の水溶性高分子が好ましく、具体的には、ポリビニル
アルコールおよびその変成物、ポリアクリル酸アミドお
よびその誘導体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合
体、ポリビニルピロリドン、エチレン−アクリル酸共重
合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、カルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、カゼイン、ゼラチ
ン、澱粉誘導体、アラビヤゴム、アルギン酸ナトリウム
などがあげられる。これらの水溶性高分子は、イソシア
ネート化合物との反応性がないか、低いことが好まし
く、たとえばゼラチンのように分子鎖中に反応性のアミ
ノ基を有するものは予め変性するなどして反応性をなく
しておくことが必要である。
【0021】本発明の製造方法においては、油相を水相
中に乳化分散するにさいし乳化分散助剤としてアルキル
グルコシドを用いる。アルキルグルコシドは一般的な乳
化用界面活性剤に比較して親水基部分が大きく、そのた
め極めて水溶性が高い。従って水相に添加することが一
般的である。添加量は油相の重量に対し0.1%〜5
%、特に0.5%〜2%が好ましい。乳化は、ホモホジ
ナイサー、マントンゴーリー、超音波分散機、ケディー
ミルなど公知の乳化装置を用いることができる。乳化後
はカプセル壁形成反応を促進させるため、乳化物を30
〜70℃に加温することが行われる。また反応中はカプ
セル同士の凝集を防止するためにさらに加水してカプセ
ル同士の衝突確率を下げたり、充分な撹拌を行う必要が
ある。また、反応中に改めて凝集防止用の分散剤を添加
しても良い。重合反応の進行に伴い炭酸ガスの発生が観
測され、その終息をもっておよそのカプセル壁形成反応
の終点とみなすことができる。通常数時間の反応により
目的のジアゾニウム塩化合物含有マイクロカプセルを得
ることができる。
【0022】本発明のジアゾニウム塩化合物の安定性を
向上させたジアゾニウム塩化合物含有マイクロカプセル
の記録紙への応用例として、定着型感熱記録紙の作製方
法について以下に述べる。
【0023】ジアゾニウム塩化合物は、すでに述べた方
法によりカプセル化を行う。ジアゾニウム塩化合物と反
応して色素を形成するカプラーは、乳化分散あるいは固
体分散して微粒子化する。カプラーの具体例としてはレ
ゾルシン、フルルグルシン、2,3−ジヒドロキシナフ
タレン−6−スルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−
2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、1,5−ジ
ヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルファニルナフタレ
ン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、2−ヒ
ドロキシ−3−ナフトエ酸エタノールアミド、2−ヒド
ロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキ
シ−3−ナフトエ酸−N−ドデシルオキシプルピルアミ
ド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸テトラデシルアミ
ド、アセトアニリド、アセトアセトアニリド、ベンゾイ
ルアセトアニリド、2−クロロ−5−オクチルアセトア
セトアニリド、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾ
ロン、1−(2’−オクチルフェニル)−3−メチル−
5−ピラゾロン、1−(2’,4’,6’−トリクロロ
フェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、1−
(2’,4’,6’−トリクロロフェニル)−3−アニ
リノ−5−ピラゾロン、1−フェニル−3−フェニルア
セトアミド−5−ピラゾロン、1−(2−ドデシルオキ
シフェニル)−2−メチルカーボネイトシクロヘキサン
−3,5−ジオン、1−(2−ドデシルオキシフェニ
ル)シクロヘキサン−3,5−ジオン、N−フェニル−
N−ドデシルバルビツール酸、N−フェニル−N−(3
−ステアリルオキシ)ブチルバルビツール酸等があげら
れる。これらのカプラーは2種以上併用し目的の発色色
相を得ることもできる。
【0024】さらに、色素形成反応を促進させるため
に、塩基化合物を添加するのが一般的である。塩基物質
としては無機あるいは有機の塩基化合物のほか、加熱時
に分解等によりアルカリ物質を放出するような化合物も
含まれる。代表的なものには、有機アンモニウム塩、有
機アミン、アミド、尿素およびチオ尿素さらにそれらの
誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピ
ペラジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾー
ル類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン
類、ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピ
リジン類等の含窒素化合物があげられる。これらの具体
例としてはトリシクロヘキシルアミン、トリベンジルア
ミン、オクタデシルベンジルアミン、ステアリルアミ
ン、アリル尿素、チオ尿素、メチルチオ尿素、アリルチ
オ尿素、エチレンチオ尿素、2−ベンジルイミダゾー
ル、4−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メ
チルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾリン、2,
4,5−トリフリル−2−イミダゾリン、1,2−ジフ
ェニル−4,4−ジメチル−2−イミダゾリン、2−フ
ェニル−2−イミダゾリン、1,2,3−トリフェニル
グアニジン、1,2−ジシクロヘキシルグアニジン、
1,2,3−トリシクロヘキシルグアニジン、グアニジ
ントリクロロ酢酸塩、N,N’−ジベンジルピペラジ
ン、4,4’−ジチオモルホリン、モルホリニウムトリ
クロロ酢酸塩、2−アミノベンゾチアゾール、2−ベン
ゾイルヒドラジノベンゾチアゾールなどがある。これら
は、2種以上併用することもできる。
【0025】カプラーおよび塩基物質を乳化するには、
少量の高沸点有機溶媒中にこれらの化合物を溶解、数%
の水溶性高分子水溶液中に投入しホモジナイザー等で乳
化分散を行う。必要に応じ、低沸点溶媒を溶解助剤とし
て使用するともできる。乳化分散には微粒子化を促進す
るため界面活性剤を使用することが好ましい。このとき
使用可能な界面活性剤は本発明のアルキルグルコシドの
他、先に上げた文献等で公知の乳化分散用界面活性剤が
使用可能である。驚くべきことに、ここで使用する界面
活性剤の種類は、本発明のジアゾニウム塩化合物含有マ
イクロカプセル液と混合あるいは混合液を塗布、感熱記
録材料として完成させた後もジアゾニウム塩のシェルフ
ライフにはほとんど影響しない。高沸点有機溶媒、低沸
点有機溶媒、水溶性高分子等は既に述べた素材から使用
可能である。
【0026】カプラーおよび塩基性物質を固体分散する
には、これらの結晶を数%の水溶性高分子水溶液中に投
入しボールミル等の分散手段を用いて微粒子化する。
【0027】これらの、各々の調製液は適当な割合で混
合され支持体上に塗布される。一般には、ジアゾニウム
塩化合物1モルに対して、カプラー1〜10モル、好ま
しくは2〜6モルが適当である。塩基性化合物の最適添
加量は塩基性の強度により異なるがジアゾニウム塩化合
物の0.5〜5倍モルが一般的である。
【0028】これらの感熱性塗布液を塗布する支持体と
しては、紙、紙上にクレー等を塗布した塗工紙、ポリエ
チレン、ポリエステル等を紙上にラミネートしたラミネ
ート紙、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリイ
ミド、トリアセチルセルロース等のプラスチックベース
など公知のものが使用される。
【0029】必要に応じ、感熱記録層上にさらに保護層
を塗布し、定着型感熱記録紙が完成する。
【0030】完成した定着型感熱記録紙の記録面にサー
マルヘッド等で加熱することによりポリウレアあるいは
ポリウレタンのカプセル壁が軟化、カプセル外のカプラ
ーと塩基化合物がカプセル内に進入して発色する。発色
後はジアゾニウム塩化合物の吸収波長の光を照射するこ
とによりジアゾニウム塩化合物が分解、カプラーとの反
応性を失うため画像の定着が行われる。以下に実施例を
示すが本発明はこれに限定されるものではない。なお、
実施例中の「部」は全て重量部を示す。
【0031】
【実施例】
(1)ジアゾニウム塩化合物含有マイクロカプセル液の
調製 実施例1 ジアゾニウム塩化合物として4−クロロフェニルチオ−
2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオ
ロフォスフェート4部を酢酸エチル20部に溶解し、さ
らに高沸点溶媒であるイソプロピルジフェニルエタン2
0部を添加し、加温しながら均一に溶解した。溶解後室
温まで冷却し、カプセル壁剤としてキシリレンジイソシ
アネート/トリメチロールプロパンアダクト体(75%
酢酸エチル溶液)8部をこの溶液に添加し均一に撹拌し
カプセル芯となる油相を調製した。別途、フタル化ゼラ
チン6重量%水溶液50部を用意し、乳化用界面活性剤
としてn−オクチルグリコシド(単糖グルコシド含有率
60%の混合物)を添加、均一に溶解した。この水相中
に、先の油相を添加、ホモジナイザー(日本精機製AM
型)にて乳化分散し平均粒子径1μmの乳化物を得た。
得られた乳化液に温水60部を加えた後、ゆっくり撹拌
しながら40℃に昇温し、3時間カプセル化反応を行わ
せた。反応の進行とともに脱炭酸による気泡の発生が確
認された。
【0032】実施例2 実施例1において乳化用界面活性剤として2−エチルヘ
キシルグルコシド(単糖グルコシド含有率70%の混合
物)を添加した以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0033】実施例3 実施例1において乳化用界面活性剤としてn−ブチルグ
ルコシド(単糖グルコシド含有率60%の混合物)を添
加した以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0034】実施例4 実施例1において乳化用界面活性剤としてn−ドデシル
グルコシド(単糖グルコシド含有率70%の混合物)を
添加した以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0035】比較例1 実施例1において乳化用界面活性剤としてドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムを用いた以外は実施例1に準
じて行った。
【0036】(2)安定性評価試料の作製 各実施例および比較例で作製したマイクロカプセルをポ
リエチレンテレフタレート支持体上にジアゾニウム塩が
計算上1〜1.1g/m2 となるように塗布、乾燥して
塗布試料(A)を作製した。
【0037】また、カプラーとして4−クロロ−2,5
−ジブトキシピバロイルアセトアニリド2部、塩基性化
合物として1,2,3−トリフェニルグアニジン2部、
高沸点有機溶媒としてトリクレジルフォスフェート0.
3部、マレイン酸ジエチル0.1部を酢酸エチル10部
中に均一に溶解し、これを6%ゼラチン水溶液50gと
2%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液2gを
混合した水溶液中に添加し、ホモジナイザーで10分間
乳化した。その後、約40℃で3時間撹拌し、酢酸エチ
ルを蒸散させた。この乳化物と先に述べた各実施例およ
び比較例で作製したマイクロカプセル液をジアゾニウム
塩化合物/カプラーの比率が2/5となるように混合
し、ポリエチレンテレフタレート支持体上に、ジアゾニ
ウム塩化合物の塗布量が0.5g/m2 となるように塗
布、乾燥し試料(B)を作製した。
【0038】(3)カプセル化工程におけるジアゾニウ
ム塩化合物の安定性評価 試料(A)のサンプルについて5cm×5cmの大きさ
に切取り、塩酸酸性にしたメタノール溶液中に浸漬、一
昼夜撹拌してジアゾニウム塩化合物を抽出、高速液体ク
ロマトグフィー(ウオターズ社 カラム;YMC−A−
311 展開溶媒:アセトニトリル/水混合溶媒)によ
り試料中のジアゾニウム塩化合物の塗布量を定量した。
これを、仕込み処方から算出される理論塗布量との比率
として第1表に示した。
【0039】(4)カプセル内含有ジアゾニウム塩化合
物の安定性評価 資料(A),(B)を上述した方法でジアゾニウム塩化
合物量を定量、ついで各試料を40℃80%RHに調節
した恒温恒湿槽中に72時間放置後、同様に残存ジアゾ
ニウム塩化合物量を定量し、処理前後の比率を求めた。
同時に、資料(A),(B)の処理前後のサンプルにつ
いて420nmの発光波長を有する蛍光灯光で充分定
着、その地肌の着色濃度をマクベス社反射濃度計(RD
−918型;ブルーフィルター装着)で測定、ジアゾ分
解物ステインによる地肌着色を測定した。結果を第1表
に示す。
【0040】
【表1】
【0041】第1表より明らかなように、本発明の製造
方法で作製したジアゾニウム塩含有マイクロカプセル中
のジアゾニウム塩化合物は、カプセル化工程中の分解も
少なく、カプセル化後も安定性が非常にすぐれているこ
とが分かる。
【0042】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ジアゾニウム塩
を含有した、安定なマイクロカプセルを製造することが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/027 513

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアゾニウム塩化合物および多価イソシ
    アネート化合物を含む有機溶媒溶液を水溶性高分子水溶
    液中に添加し乳化したのち、多価イソシアネート化合物
    を重合させてマイクロカプセル壁を形成させるジアゾニ
    ウム塩化合物含有マイクロカプセルの製造方法におい
    て、乳化時に乳化助剤として下記一般式で表されるアル
    キルグルコシドを使用することを特徴とするジアゾニウ
    ム塩化合物含有マイクロカプセルの製造方法。 【化1】 (nは0〜2の整数、Rは直鎖でも分岐していても良い
    炭素原子数4〜18のアルキル基を表す)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した製造方法により得ら
    れたジアゾニウム塩含有マイクロカプセルを用いた光定
    着型感熱記録材料。
JP26754093A 1993-10-26 1993-10-26 ジアゾニウム塩化合物含有マイクロカプセル及びこれを用いた光定着型感熱記録材料 Expired - Lifetime JP3270594B2 (ja)

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