JPH0711656B2 - 光双安定素子 - Google Patents
光双安定素子Info
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- JPH0711656B2 JPH0711656B2 JP61030712A JP3071286A JPH0711656B2 JP H0711656 B2 JPH0711656 B2 JP H0711656B2 JP 61030712 A JP61030712 A JP 61030712A JP 3071286 A JP3071286 A JP 3071286A JP H0711656 B2 JPH0711656 B2 JP H0711656B2
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- Japan
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- quantum well
- optical
- light
- voltage
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F3/00—Optical logic elements; Optical bistable devices
- G02F3/02—Optical bistable devices
- G02F3/026—Optical bistable devices based on laser effects
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低パワーの光入力に対して記憶,演算等の機
能を高速で実現する光双安定素子に関する。
能を高速で実現する光双安定素子に関する。
光を情報の担体として情報処理機能を実現する光情報処
理システムは、広帯域性,無誘導性,超並列情報処理能
力等の光の特性を有効に活用することによって、現在の
電子情報処理システムの限界を越える大容量,超高速の
情報処理を可能にするものと期待されている。しかし、
現在のところ、光情報処理システムを実現するのに必要
な光演算素子,光記憶素子等の構成部品として十分な特
性を有する素子が実現されておらず、種々の材料および
これを用いた光機能素子が研究されている。
理システムは、広帯域性,無誘導性,超並列情報処理能
力等の光の特性を有効に活用することによって、現在の
電子情報処理システムの限界を越える大容量,超高速の
情報処理を可能にするものと期待されている。しかし、
現在のところ、光情報処理システムを実現するのに必要
な光演算素子,光記憶素子等の構成部品として十分な特
性を有する素子が実現されておらず、種々の材料および
これを用いた光機能素子が研究されている。
光機能素子用材料として最も期待されている材料の一つ
に、超薄膜半導体層(以下では井戸層と呼ぶ)を、これ
よりエネルギーギャップの大きな半導体層(以下では障
壁層と呼ぶ)で挟んで構成される重子井戸構造半導体、
あるいは複数個の量子井戸構造を順次積層して構成され
る多重量子井戸構造半導体がある。量子井戸構造は、半
導体厚膜とは異なる様々な興味深い特性を示すため、こ
れを利用することによって光機能素子を実現することが
試みられている。量子井戸構造半導体の示す興味深い特
性の一つは、厚膜に比べて大きな電界効果を有すること
である。すなわち、量子井戸構造に層界面に垂直方向の
電界を印加することによって、厚膜に比べて大きな光吸
収係数や屈折率の変化が出現する効果がある。
に、超薄膜半導体層(以下では井戸層と呼ぶ)を、これ
よりエネルギーギャップの大きな半導体層(以下では障
壁層と呼ぶ)で挟んで構成される重子井戸構造半導体、
あるいは複数個の量子井戸構造を順次積層して構成され
る多重量子井戸構造半導体がある。量子井戸構造は、半
導体厚膜とは異なる様々な興味深い特性を示すため、こ
れを利用することによって光機能素子を実現することが
試みられている。量子井戸構造半導体の示す興味深い特
性の一つは、厚膜に比べて大きな電界効果を有すること
である。すなわち、量子井戸構造に層界面に垂直方向の
電界を印加することによって、厚膜に比べて大きな光吸
収係数や屈折率の変化が出現する効果がある。
多重量子井戸構造半導体の電界効果を利用して従来実現
された光双安定素子の典型例として、セルフ・エレクト
ロ・オプティック−デバイス(self-electro-optic de
vice)があり、アプライド・フィジックス・レター(Ap
plied Physics Letter)誌第45巻第1号13頁−15頁に
詳述されている。このデバイスは低不純物濃度の多重量
子井戸構造半導体をp型半導体層とn型半導体層で上下
から挟んだp−i−n多層構造の上面と下面にそれぞれ
電極を設置し、この電極間に抵抗を介して、直流電源を
接続して逆方向電圧を印加する構成を持つ。光を照射し
ていない時には、p−i−n多層構造への逆方向電圧印
加によって流れる電流は極めてわずかであり、直流電源
の電圧のほとんどすべてが多重量子井戸構造半導体層に
印加される。このp−i−n多層構造に適当な波長の光
を照射するとその一部が多重量子井戸層で吸収され光電
流を発生し、他は透過する。光電流が流れることによ
り、直流電源とp−i−n多層構造の間に介在する抵抗
により電圧降下が生じ、多重量子井戸構造に印加されて
いる電圧は減少する。照射光の波長を適当に選択してお
けば、この電圧の減少に伴って多重量子井戸層の電界効
果により顕著な吸収係数の増大が実現される。吸収係数
の増大は光電流の一層の増大と印加電圧の低減とをもた
らすため、照射光と透過光の関係にはヒステリシスを伴
う強い非線形性が現われ、セルフ・エレクトロ・オプテ
ィック−デバイスは光双安定素子として機能する。
された光双安定素子の典型例として、セルフ・エレクト
ロ・オプティック−デバイス(self-electro-optic de
vice)があり、アプライド・フィジックス・レター(Ap
plied Physics Letter)誌第45巻第1号13頁−15頁に
詳述されている。このデバイスは低不純物濃度の多重量
子井戸構造半導体をp型半導体層とn型半導体層で上下
から挟んだp−i−n多層構造の上面と下面にそれぞれ
電極を設置し、この電極間に抵抗を介して、直流電源を
接続して逆方向電圧を印加する構成を持つ。光を照射し
ていない時には、p−i−n多層構造への逆方向電圧印
加によって流れる電流は極めてわずかであり、直流電源
の電圧のほとんどすべてが多重量子井戸構造半導体層に
印加される。このp−i−n多層構造に適当な波長の光
を照射するとその一部が多重量子井戸層で吸収され光電
流を発生し、他は透過する。光電流が流れることによ
り、直流電源とp−i−n多層構造の間に介在する抵抗
により電圧降下が生じ、多重量子井戸構造に印加されて
いる電圧は減少する。照射光の波長を適当に選択してお
けば、この電圧の減少に伴って多重量子井戸層の電界効
果により顕著な吸収係数の増大が実現される。吸収係数
の増大は光電流の一層の増大と印加電圧の低減とをもた
らすため、照射光と透過光の関係にはヒステリシスを伴
う強い非線形性が現われ、セルフ・エレクトロ・オプテ
ィック−デバイスは光双安定素子として機能する。
本発明の目的は、上述の従来技術が有する次のような問
題点を解決することにある。すなわち、上述のセルフ・
エレクトロ・オプティック−デバイスを比較的低パワー
の光照射で動作させるためには、わずかな光電流で十分
な電圧降下を生じさせるために10MΩ程度の大きな抵抗
値の抵抗を用いる必要があり、この抵抗値Rとp−i−
n多層構造の電気容量Cの積(CR)で制限される素子の
動作速度は数百ns程度と比較的低速であった。つまり、
この従来技術による光双安定素子は、微弱な光電流によ
り顕著な電圧変化を発生する必要があるために大きな抵
抗値を用いる必要があり、高速動作を得ることが困難で
あった。
題点を解決することにある。すなわち、上述のセルフ・
エレクトロ・オプティック−デバイスを比較的低パワー
の光照射で動作させるためには、わずかな光電流で十分
な電圧降下を生じさせるために10MΩ程度の大きな抵抗
値の抵抗を用いる必要があり、この抵抗値Rとp−i−
n多層構造の電気容量Cの積(CR)で制限される素子の
動作速度は数百ns程度と比較的低速であった。つまり、
この従来技術による光双安定素子は、微弱な光電流によ
り顕著な電圧変化を発生する必要があるために大きな抵
抗値を用いる必要があり、高速動作を得ることが困難で
あった。
本発明の目的は、大きな抵抗値を用いることが不必要で
高速動作が可能な光双安定素子を提供することにある。
高速動作が可能な光双安定素子を提供することにある。
本発明の光双安定素子は、第1の導電型の第1の半導体
層上に第2の導電型の第2の半導体層、第1の導電型の
第3の半導体層および第2の導電型の第4の半導体層を
順次積層してなる半導体多層構造の上面と下面にそれぞ
れ電極を設置したショックレーダイオード構造を有し、
第2の半導体層および第3の半導体層の接合面付近の、
これらの半導体層の少なくとも一方の少なくとも一部
が、単一あるいは多重の量子井戸構造を有し、しかもこ
の量子井戸構造の光吸収端が、その外部領域の光吸収端
に比べて長波長側に位置することを特徴としている。
層上に第2の導電型の第2の半導体層、第1の導電型の
第3の半導体層および第2の導電型の第4の半導体層を
順次積層してなる半導体多層構造の上面と下面にそれぞ
れ電極を設置したショックレーダイオード構造を有し、
第2の半導体層および第3の半導体層の接合面付近の、
これらの半導体層の少なくとも一方の少なくとも一部
が、単一あるいは多重の量子井戸構造を有し、しかもこ
の量子井戸構造の光吸収端が、その外部領域の光吸収端
に比べて長波長側に位置することを特徴としている。
本発明の構成によれば、単一あるいは多重の量子井戸構
造がpnpn形のショックレーダイオード構造の中央のnp接
合付近の設置されている。当業者に周知のように、ショ
ックレーダイオードに、その外部のp層に設置した電極
が正となる方向の電圧を印加した時、この素子は、ある
場合には電流のほとんど流れないoff状態をとり、他の
場合には電流が流れるon状態をとる。off状態では、シ
ョックレーダイオードの電極間に印加された電圧の大部
分は中央のnp接合に印加されるが、on状態ではこの接合
にはほとんど電圧が印加されない。本発明によれば単一
あるいは多重の量子井戸構造が、この中央のnp接合付近
に設置されているから、この量子井戸構造に印加される
電圧はon状態とoff状態とでは大きく異り、量子井戸構
造部の示す光吸収係数は、その大きな電界効果を反映し
て2つの状態の間で大きく異なる。以下に詳述するよう
に本発明の構成によれば、ショックレーダイオードのof
f状態からon状態へのスイッチングは、量子井戸構造部
で吸収される波長の光照射によっても実現され、適当な
波長を選択すれば、このスイッチングによる電圧変化に
より電子井戸構造部の光透過率はスイッチング後のon状
態では、off状態に比べて大幅に増大することになる。
この量子井戸構造部に印加される電圧のスイッチング
は、ショックレーダイオードの電気的非線形性により生
じるもので、従来例のような大きな抵抗値の抵抗の接続
を全く必要としないから、CR積の値を十分小さくするこ
とが可能で、従って高速動作が実現できる。
造がpnpn形のショックレーダイオード構造の中央のnp接
合付近の設置されている。当業者に周知のように、ショ
ックレーダイオードに、その外部のp層に設置した電極
が正となる方向の電圧を印加した時、この素子は、ある
場合には電流のほとんど流れないoff状態をとり、他の
場合には電流が流れるon状態をとる。off状態では、シ
ョックレーダイオードの電極間に印加された電圧の大部
分は中央のnp接合に印加されるが、on状態ではこの接合
にはほとんど電圧が印加されない。本発明によれば単一
あるいは多重の量子井戸構造が、この中央のnp接合付近
に設置されているから、この量子井戸構造に印加される
電圧はon状態とoff状態とでは大きく異り、量子井戸構
造部の示す光吸収係数は、その大きな電界効果を反映し
て2つの状態の間で大きく異なる。以下に詳述するよう
に本発明の構成によれば、ショックレーダイオードのof
f状態からon状態へのスイッチングは、量子井戸構造部
で吸収される波長の光照射によっても実現され、適当な
波長を選択すれば、このスイッチングによる電圧変化に
より電子井戸構造部の光透過率はスイッチング後のon状
態では、off状態に比べて大幅に増大することになる。
この量子井戸構造部に印加される電圧のスイッチング
は、ショックレーダイオードの電気的非線形性により生
じるもので、従来例のような大きな抵抗値の抵抗の接続
を全く必要としないから、CR積の値を十分小さくするこ
とが可能で、従って高速動作が実現できる。
次に本発明による光双安定素子の動作原理を、さらに詳
細に説明する。本発明による光双安定素子は、電気的に
はショックレーダイオードとして機能する。良く知られ
ているように、ショックレーダイオードのoff状態からo
n状態へのスイッチングは、このダイオードへの順方向
印加電圧を零からある一定のしきい電圧V2以上に増大さ
せることによって生じる。またon状態にあるダイオード
の印加電圧を、V2と異なる一定のしきい電圧V1に低減す
ることによって、on状態からoff状態に復帰する。一般
にV1<V2であるため、この電流−電圧特性は電気的な双
安定性を示す。
細に説明する。本発明による光双安定素子は、電気的に
はショックレーダイオードとして機能する。良く知られ
ているように、ショックレーダイオードのoff状態からo
n状態へのスイッチングは、このダイオードへの順方向
印加電圧を零からある一定のしきい電圧V2以上に増大さ
せることによって生じる。またon状態にあるダイオード
の印加電圧を、V2と異なる一定のしきい電圧V1に低減す
ることによって、on状態からoff状態に復帰する。一般
にV1<V2であるため、この電流−電圧特性は電気的な双
安定性を示す。
このoff状態からon状態へのスイッチングはまた光照射
によっても実現できる。しきい電圧V2より低い一定のバ
イアス電圧Vbを印加した状態で、量子井戸構造部で吸収
される(そしてこの光双安定素子の効率的な動作のため
には、望しくは量子井戸構造部以外の領域では吸収され
ない)波長の光を照射すると、光電流が発生するが、こ
の光電流が十分大きな値に達すると、ショックレーダイ
オードはon状態へのスイッチングを生ずる。バイアス電
圧Vbをしきい電圧V2に極めて近く設定しておけば、極め
てわずかな光電流、従って極めてわずかな光照射によっ
てもスイチングが実現される。ひとたびon状態へのスッ
チングが生じると、バイアス電圧VbがV1より大きい限
り、光照射を停止してもon状態が保持される。
によっても実現できる。しきい電圧V2より低い一定のバ
イアス電圧Vbを印加した状態で、量子井戸構造部で吸収
される(そしてこの光双安定素子の効率的な動作のため
には、望しくは量子井戸構造部以外の領域では吸収され
ない)波長の光を照射すると、光電流が発生するが、こ
の光電流が十分大きな値に達すると、ショックレーダイ
オードはon状態へのスイッチングを生ずる。バイアス電
圧Vbをしきい電圧V2に極めて近く設定しておけば、極め
てわずかな光電流、従って極めてわずかな光照射によっ
てもスイチングが実現される。ひとたびon状態へのスッ
チングが生じると、バイアス電圧VbがV1より大きい限
り、光照射を停止してもon状態が保持される。
本発明による光双安定素子は、この光照射によるon状態
へのスッチングとその保持により素子の光透過特性に双
安定性が生ずることをその動作原理としている。すなわ
ち、off状態では、既に述べたようにショックレーダイ
オードに印加された電圧の大部分は、その中央部のnp接
合部に印加されている。従って、この接合部付近に設置
された量子井戸構造部には高い電界が印加されており、
これによって量子井戸構造の光吸収端λ2は無電界時の
吸収端λ1より長波長側に移動している。従って、λ1
<λ<λ2であるような波長λの信号光に対して、この
量子井戸構造部は強い光吸収係数を示し、この素子の光
透過率は小さい。すなわち、光双安定素子は低透過状態
を示す。しかし、照射光のパワーがある一定値Pc以上に
増大すると、この吸収によって発生する光電流によって
ショックレーダイオードはon状態にスイッチングを生じ
る。これによって、量子井戸構造部に印加される電界は
大幅に低減され、波長λ(>λ1)の照射光に対する光
吸収係数は大幅に減少し、素子は大きな光透過性を示
す。すなわち、この光双安定素子の光透過特性が、高透
過状態にスイッチングを生ずる。
へのスッチングとその保持により素子の光透過特性に双
安定性が生ずることをその動作原理としている。すなわ
ち、off状態では、既に述べたようにショックレーダイ
オードに印加された電圧の大部分は、その中央部のnp接
合部に印加されている。従って、この接合部付近に設置
された量子井戸構造部には高い電界が印加されており、
これによって量子井戸構造の光吸収端λ2は無電界時の
吸収端λ1より長波長側に移動している。従って、λ1
<λ<λ2であるような波長λの信号光に対して、この
量子井戸構造部は強い光吸収係数を示し、この素子の光
透過率は小さい。すなわち、光双安定素子は低透過状態
を示す。しかし、照射光のパワーがある一定値Pc以上に
増大すると、この吸収によって発生する光電流によって
ショックレーダイオードはon状態にスイッチングを生じ
る。これによって、量子井戸構造部に印加される電界は
大幅に低減され、波長λ(>λ1)の照射光に対する光
吸収係数は大幅に減少し、素子は大きな光透過性を示
す。すなわち、この光双安定素子の光透過特性が、高透
過状態にスイッチングを生ずる。
高透過状態から低透過状態への逆方向のスイッチング
は、以下のようにして実現される。ショックレーダイオ
ードに印加されるバイアス電圧VbがV1より大きい(Vb>
V1)場合には、電圧VbをV1以下に低減することにより復
帰が実現される。すなわち、この場合には電圧の低減を
行う迄は、光照射の効果が記憶される。信号光による透
過状態の変化の有無は、電圧低減による復帰を行う以前
に、Pcより小さなパワーの読み出し光を照射することに
より、光透過率の大小として判別できる。この動作モー
ドでは、この光双安定素子は電圧スイッチングによって
復帰する光記憶素子として用いることができる。
は、以下のようにして実現される。ショックレーダイオ
ードに印加されるバイアス電圧VbがV1より大きい(Vb>
V1)場合には、電圧VbをV1以下に低減することにより復
帰が実現される。すなわち、この場合には電圧の低減を
行う迄は、光照射の効果が記憶される。信号光による透
過状態の変化の有無は、電圧低減による復帰を行う以前
に、Pcより小さなパワーの読み出し光を照射することに
より、光透過率の大小として判別できる。この動作モー
ドでは、この光双安定素子は電圧スイッチングによって
復帰する光記憶素子として用いることができる。
バイアス電圧Vbがしきい電圧V1より小さい場合には、on
状態にある光双安定素子は、これに照射される光パワー
をPcとは異なるあるしきい値P0(P0<Pc)まで低減する
ことによりoff状態に復帰する。この動作モードでの光
双安定素子の使い方の一例としては、以下のような動作
がある。光双安定素子に、一定パワーPb(P0<Pb<Pc)
のバイアス光を照射した状態で、信号光Psを照射する
と、Pb+Ps>Pcとなれば、光双安定素子は高透過状態に
スイッチングを生じる。この場合、高透過状態は信号光
停止後も保持されるが、バイアス光もあわせて停止する
と低透過状態に復帰する。すなわち、この動作モードで
は、この光双安定素子はバイアス光停止によって復帰す
る光記憶素子として用いることができる。
状態にある光双安定素子は、これに照射される光パワー
をPcとは異なるあるしきい値P0(P0<Pc)まで低減する
ことによりoff状態に復帰する。この動作モードでの光
双安定素子の使い方の一例としては、以下のような動作
がある。光双安定素子に、一定パワーPb(P0<Pb<Pc)
のバイアス光を照射した状態で、信号光Psを照射する
と、Pb+Ps>Pcとなれば、光双安定素子は高透過状態に
スイッチングを生じる。この場合、高透過状態は信号光
停止後も保持されるが、バイアス光もあわせて停止する
と低透過状態に復帰する。すなわち、この動作モードで
は、この光双安定素子はバイアス光停止によって復帰す
る光記憶素子として用いることができる。
以上を要約すれば、この光双安定素子は、光照射により
ショックレーダイオードの電気的な双安定性が生じるに
伴って、量子井戸構造部の光透過特性に双安定性が生じ
ることを、その動作原理としている。
ショックレーダイオードの電気的な双安定性が生じるに
伴って、量子井戸構造部の光透過特性に双安定性が生じ
ることを、その動作原理としている。
以下、本発明の実施例について図面を参照して詳細に説
明する。
明する。
第1図は本発明の第1の実施例の光双安定素子の断面図
を示す。本実施例ではn型のGaAs基板10を用いてこの上
にMBE法によりn型のAlxGa1-xAs層11(不純物濃度5×1
017cm-3)、p型のAlxGa1-xAs層12(不純物濃度5×10
17cm-3)、p型の多重量子井戸層13(不純物濃度5×10
15cm-3以下)、n型のAlxGa1-xAs層14(不純物濃度2×
1016cm-3)およびp型のAlxGa1-xAs層15を順次積層する
ことによって半導体多層構造を形成した。多重量子井戸
層13は、厚さ150ÅのGaAs層131と厚さ20ÅのAlxGa1-xAs
層132を相互に25周期積層して形成した。Alの成分比x
は0.3とした。層11と層15の厚さは2ないし3μmとし
た。また、層12の厚さは0.2μm、層14の厚さは0.5μm
とした。
を示す。本実施例ではn型のGaAs基板10を用いてこの上
にMBE法によりn型のAlxGa1-xAs層11(不純物濃度5×1
017cm-3)、p型のAlxGa1-xAs層12(不純物濃度5×10
17cm-3)、p型の多重量子井戸層13(不純物濃度5×10
15cm-3以下)、n型のAlxGa1-xAs層14(不純物濃度2×
1016cm-3)およびp型のAlxGa1-xAs層15を順次積層する
ことによって半導体多層構造を形成した。多重量子井戸
層13は、厚さ150ÅのGaAs層131と厚さ20ÅのAlxGa1-xAs
層132を相互に25周期積層して形成した。Alの成分比x
は0.3とした。層11と層15の厚さは2ないし3μmとし
た。また、層12の厚さは0.2μm、層14の厚さは0.5μm
とした。
GaAs基板10による光吸収を防ぐために、選択性エッチン
グを用いて素子中央部付近の基板10を除去して、半径約
25μmの円孔部18を形成した。また接合部の面積を低減
して接合容量を小さくするために、上面からn型層11に
達するエッチングを行い、基板10の円孔部18と中心がほ
ぼ一致する半径約40μmの円筒部19を除いて、層12〜15
および層11の表面の一部を除去した。層10の下面には、
円孔部18を除いて全面に電極20を形成した。また、円筒
形に残された層15の上面には、中心部の半径約25μmの
円の外部に電極21を形成した。
グを用いて素子中央部付近の基板10を除去して、半径約
25μmの円孔部18を形成した。また接合部の面積を低減
して接合容量を小さくするために、上面からn型層11に
達するエッチングを行い、基板10の円孔部18と中心がほ
ぼ一致する半径約40μmの円筒部19を除いて、層12〜15
および層11の表面の一部を除去した。層10の下面には、
円孔部18を除いて全面に電極20を形成した。また、円筒
形に残された層15の上面には、中心部の半径約25μmの
円の外部に電極21を形成した。
以上の構成の光双安定素子の電極20,21間に、上部電極2
1が正となる順方向に電圧を印加した上で、素子下面の
円孔部18を経由して、この円孔部の径よりわずかに小さ
いスポット径に集中された波長約8500Åのレーザ光を、
層界面に垂直に照射した。電極間の印加電圧が3Vの時こ
の素子は照射光パワーを10μW程度迄増大すると、低透
過状態から高透過状態へスイッチングした。この後、光
照射を停止しても高透過状態が維持され、この素子は光
双安定性を示した。この素子は印加電圧を0V迄低減する
ことにより低透過状態に復帰した。スイッチング速度は
1ns以下で、従来例に比べて2桁以上の高速動作が得ら
れた。
1が正となる順方向に電圧を印加した上で、素子下面の
円孔部18を経由して、この円孔部の径よりわずかに小さ
いスポット径に集中された波長約8500Åのレーザ光を、
層界面に垂直に照射した。電極間の印加電圧が3Vの時こ
の素子は照射光パワーを10μW程度迄増大すると、低透
過状態から高透過状態へスイッチングした。この後、光
照射を停止しても高透過状態が維持され、この素子は光
双安定性を示した。この素子は印加電圧を0V迄低減する
ことにより低透過状態に復帰した。スイッチング速度は
1ns以下で、従来例に比べて2桁以上の高速動作が得ら
れた。
次に第2図を用いて本発明の第2の実施例を説明する。
第2図は本発明の第2の実施例を示す斜視図である。こ
の実施例の層構造(層10〜層15)は第1図に示した第1
の実施例と全く同一である。この層構造の上面にストラ
イプ状のSiO2保護膜を形成した上で上面からエッチング
を行い、幅2μmのストライプ状部分の外部の部分を層
12〜15および層11の表面の一部に至るまで除去して、ス
トライプ状のメサ部29を形成した。さらにこのメサ部29
の上部にSiO2膜を残したままMOCVD法により高抵抗AlxGa
1-xAs層領域30を成長し、上述のメサ部29を埋め込ん
だ。この時もAl組成xは0.3に選んだ。次に、メサ上部
のSiO2膜を除去した上で、この多層構造の上面および下
面の全面にそれぞれ電極21および20を形成した。
第2図は本発明の第2の実施例を示す斜視図である。こ
の実施例の層構造(層10〜層15)は第1図に示した第1
の実施例と全く同一である。この層構造の上面にストラ
イプ状のSiO2保護膜を形成した上で上面からエッチング
を行い、幅2μmのストライプ状部分の外部の部分を層
12〜15および層11の表面の一部に至るまで除去して、ス
トライプ状のメサ部29を形成した。さらにこのメサ部29
の上部にSiO2膜を残したままMOCVD法により高抵抗AlxGa
1-xAs層領域30を成長し、上述のメサ部29を埋め込ん
だ。この時もAl組成xは0.3に選んだ。次に、メサ上部
のSiO2膜を除去した上で、この多層構造の上面および下
面の全面にそれぞれ電極21および20を形成した。
埋め込まれたストライプ状のメサ部分の端部が接してい
る多層構造結晶の端面は、層界面に垂直なへき開を行う
ことにより形成され、一対の互いに平行な平坦面となっ
ている。この平坦面には無反射コーティングを施した。
る多層構造結晶の端面は、層界面に垂直なへき開を行う
ことにより形成され、一対の互いに平行な平坦面となっ
ている。この平坦面には無反射コーティングを施した。
この実施例では、多重量子井戸層13は、AlxGa1-xAs層1
2,14および高抵抗AlxGa1-xAs層領域30に埋め込まれたス
トライプ状領域を構成しているが、その屈折率は外部の
AlxGa1-xAs領域より数%大きいため、光導波路として機
能する。そこでこの光導波路の一方の端面に波長約8500
Åのレーザ光を集束させて入射させ、他方の端面から出
射される透過光のパワーを測定した。電極20,21間の印
加電圧が約3Vの時、入射させる光パワーを除々に増大さ
せると入射パワーが約1μWで、低透過状態から高透過
状態へのスイッチングを生じた。この高透過状態は光入
射を停止しても維持され、この実施例の素子も光双安定
性を示した。スイッチングの速度は0.5ns以下で高速の
動作が得られた。
2,14および高抵抗AlxGa1-xAs層領域30に埋め込まれたス
トライプ状領域を構成しているが、その屈折率は外部の
AlxGa1-xAs領域より数%大きいため、光導波路として機
能する。そこでこの光導波路の一方の端面に波長約8500
Åのレーザ光を集束させて入射させ、他方の端面から出
射される透過光のパワーを測定した。電極20,21間の印
加電圧が約3Vの時、入射させる光パワーを除々に増大さ
せると入射パワーが約1μWで、低透過状態から高透過
状態へのスイッチングを生じた。この高透過状態は光入
射を停止しても維持され、この実施例の素子も光双安定
性を示した。スイッチングの速度は0.5ns以下で高速の
動作が得られた。
以上の実施例は、材料としていずれもGaAsおよびAlGaAs
の組み合わせで製作されたが、InPとInGaAsPなどの組み
合わせによっても同様な効果が得られることは明らかで
ある。
の組み合わせで製作されたが、InPとInGaAsPなどの組み
合わせによっても同様な効果が得られることは明らかで
ある。
以上説明したように、この本発明による光双安定素子に
おいては、その中に含まれる量子井戸構造部に印加され
る電圧の変化が、ショックレーダイオード構造の非線形
電流−電圧特性によってもたらされるため、従来技術が
必要とした高い抵抗の接続が不要であり、従って高速動
作が可能になる。
おいては、その中に含まれる量子井戸構造部に印加され
る電圧の変化が、ショックレーダイオード構造の非線形
電流−電圧特性によってもたらされるため、従来技術が
必要とした高い抵抗の接続が不要であり、従って高速動
作が可能になる。
なお、この発明による光双安定素子は、その高透過状
態、すなわちショックレーダイオードのon状態において
は電流が流れるが、その電流が過度に大きくなることを
防ぐために電源とこの光双安定素子との間に抵抗素子を
介在させても良い。また、同じ目的のためにあらかじめ
層15と電極21の間、あるいは層11と層10の間に高抵抗の
AlGaAs層を導入しても良い。これらの方法で素子外部あ
るいは内部に導入する抵抗の大きさは、高々1kΩ以下で
十分であり、従来技術によるセルフ・エレクトロ・オプ
ティック−デバイスが必要とした1MΩ程度に比べて十分
に小さいので、本発明による光双安定素子の特長である
高速性を著しく損なうことはない。
態、すなわちショックレーダイオードのon状態において
は電流が流れるが、その電流が過度に大きくなることを
防ぐために電源とこの光双安定素子との間に抵抗素子を
介在させても良い。また、同じ目的のためにあらかじめ
層15と電極21の間、あるいは層11と層10の間に高抵抗の
AlGaAs層を導入しても良い。これらの方法で素子外部あ
るいは内部に導入する抵抗の大きさは、高々1kΩ以下で
十分であり、従来技術によるセルフ・エレクトロ・オプ
ティック−デバイスが必要とした1MΩ程度に比べて十分
に小さいので、本発明による光双安定素子の特長である
高速性を著しく損なうことはない。
以上詳細に述べてきたように、本発明によれば、低パワ
ーの光照射により素子内部に組み込まれた量子井戸構造
部に印加される電圧の高速度の変化がもたらされ、この
量子井戸構造部の光透過特性が変化できるため、低い光
パワーで動作しかつ高速動作が可能な光双安定素子が得
られる。
ーの光照射により素子内部に組み込まれた量子井戸構造
部に印加される電圧の高速度の変化がもたらされ、この
量子井戸構造部の光透過特性が変化できるため、低い光
パワーで動作しかつ高速動作が可能な光双安定素子が得
られる。
第1図は本発明の第1の実施例を説明する光双安定素子
の断面図、 第2図は本発明の第2の実施例を説明する光双安定素子
の斜視図である。 10……n型GaAs基板 11……n型AlxGa1-xAs層 12……p型AlxGa1-xAs層 13……p型多重量子井戸層 14……n型AlxGa1-xAs層 15……p型AlxGa1-xAs層 20……下部電極 21……上部電極
の断面図、 第2図は本発明の第2の実施例を説明する光双安定素子
の斜視図である。 10……n型GaAs基板 11……n型AlxGa1-xAs層 12……p型AlxGa1-xAs層 13……p型多重量子井戸層 14……n型AlxGa1-xAs層 15……p型AlxGa1-xAs層 20……下部電極 21……上部電極
Claims (1)
- 【請求項1】第1の導電型の第1の半導体層上に第2の
導電型の第2の半導体層、第1の導電型の第3の半導体
層および第2の導電型の第4の半導体層を順次積層して
なる半導体多層構造の上面と下面にそれぞれ電極を設置
したショックレーダイオード構造を有し、第2の半導体
層および第3の半導体層の接合面付近の、これらの半導
体層の少なくとも一方の少なくとも一部が、単一あるい
は多重の量子井戸構造を有し、しかもこの量子井戸構造
の光吸収端が、その外部領域の光吸収端に比べて長波長
側に位置することを特徴とする光双安定素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61030712A JPH0711656B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 光双安定素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61030712A JPH0711656B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 光双安定素子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62189439A JPS62189439A (ja) | 1987-08-19 |
| JPH0711656B2 true JPH0711656B2 (ja) | 1995-02-08 |
Family
ID=12311257
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61030712A Expired - Lifetime JPH0711656B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 光双安定素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0711656B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0797691B2 (ja) * | 1987-09-16 | 1995-10-18 | 光技術研究開発株式会社 | 光双安定半導体装置 |
| JPH01236670A (ja) * | 1988-03-17 | 1989-09-21 | Nec Corp | 半導体素子 |
| JP2863773B2 (ja) * | 1988-12-28 | 1999-03-03 | 科学技術振興事業団 | 面発光型半導体レーザ装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1248381A (en) * | 1982-10-01 | 1989-01-10 | Anis Husain | Selection and application of highly nonlinear optical media |
-
1986
- 1986-02-17 JP JP61030712A patent/JPH0711656B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62189439A (ja) | 1987-08-19 |
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