JPH07119729A - ボールジョイント連接桿及びその製造方法 - Google Patents

ボールジョイント連接桿及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 継ぎ目のない中空体の連接桿を使用すること
により、懸架装置の軽量化とコストダウンとを図る。 【構成】 円管2を所定形状に湾曲させて連接桿1を形
成する。さらに、連接桿1の一端を偏平に押圧成形して
板状取付部5を形成し、この取付部5に貫通孔を明けて
ボールジョイント8を嵌め込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、支持体と可動体とを連
接する懸架装置のボールジョイント連接桿及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車のフレームとホイ
ールとを連接する独立懸架装置(インデペンデントサス
ペンション)には、ボールジョイント連接桿が幅広く使
用されている。図11及び図12は、マックファーソン
型独立懸架装置に用いるボールジョイント連接桿の一例
を示している。この連接桿50は、鋼板を断面コ字状に
プレス成形して成るアーム51に補強板52を溶接付け
した後、コンプレッションロッド53とプレート54並
びにブッシュ管55を溶接付けし、アーム51の一端に
はボールジョイント56を備え、他の取付端部にはブッ
シュ57,57を取り付けたものである。また、図13
及び図14は、マルチリンク独立懸架装置に用いるボー
ルジョイント連接桿の一例を示している。これは、前記
アーム51に相当する部分をコンプレッションアーム6
1(図13参照)とラテラルロアアーム62(図14参
照)との2部材で構成するものであり、それぞれボール
ジョイント63を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者の連接
桿50では、4つのプレス成形部品が溶接付けされてお
り、接合部において断面係数が不連続となること、溶接
により歪みの発生や材質変化を伴うこと等から強度的に
弱いものとなり易い。言い換えると、補強板の重ね合わ
せによる重量増や材料費増を招くとともに、各部材の加
工費も増加する。また、後者の連接桿では、各アーム6
1,62が細長い湾曲形状であるために鋳造あるいは鍛
造品としているのが一般的であるが、各アームの断面形
状は、生産技術上、H型や角型にせざるを得ず、軽量化
が難しい。従って、これらのことから、より安価な連接
桿の提供が阻害されている。
【0004】そこで本発明は、継ぎ目のない中空体の連
接桿を提供し、懸架装置の軽量化とコストダウンとを図
ることを、解決すべき技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このために、以下のよう
なボールジョイント連接桿及びその製造方法を創作し
た。すなわち、請求項1に係る発明は、支持体と可動体
とを連接する懸架装置のボールジョイント連接桿であっ
て、管状材料にて形成された桿本体の一端を偏平状に成
形して取付部を形成し、この取付部にボールジョイント
を取り付けたことを特徴とし、請求項2に係る発明は、
支持体と可動体とを連接する懸架装置のボールジョイン
ト連接桿であって、管状材料にて形成された桿本体の開
口端部に、ボールスタッドのソケットが挿着される筐体
を一体に成形したことを特徴としている。また、請求項
3に係る発明においては、管状材料の一端にはパイロッ
ト孔を形成しておき、その管状材料の内部に前記パイロ
ット孔を塞ぎ得る大きさの押出部材を位置せしめ、この
押出部材を包み込むように前記管状材料を圧搾して殻状
部と鍔状部とを形成した後、前記押出部材を前記パイロ
ット孔から押し出して筒状部を成形することを特徴とし
ている。
【0006】
【作用】上記のボールジョイント連接桿は、管状材料に
て桿本体が形成されて軽量化されたものであり、桿本体
には継ぎ目がないため断面形状が長手方向に連続的に変
化し、かつ、ボールジョイント取付部が偏平状に成形さ
れて所定主軸に関する断面係数が大きくなっている。ま
た、桿本体の開口端部に筐体を一体に成形したもので
は、ボールジョイント取付部の構成が簡素化されてい
る。なお、押出部材を包み込むように管状材料を圧搾し
て殻状部と鍔状部とを形成した後、押出部材をパイロッ
ト孔から押し出して筒状部を成形することにより、ボー
ルジョイント連接桿を容易に製造することができる。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図を参照しながら説明す
る。先ず、第1実施例を説明する。図1及び図2に示す
連接桿1は、前述のマックファーソン型独立懸架装置に
用いるボールジョイント連接桿50(図11参照)に相
当するものである。すなわち、連接桿1は、円管2を曲
げ加工して所定形状に湾曲させた後、円管2の一端を圧
搾して円柱部3を形成し、円管2の中程を偏平(断面ト
ラック状)に変形させて接合面4を形成し、さらに、円
管2の先端を偏平に押圧成形して板状取付部5を形成し
たものである。なお、取付部5の外縁部5aは折り曲げ
て補強フランジとしている。そして、接合面4には先端
にブッシュ管6を備えたブラケット7の基端部を溶接付
けする一方、取付部5には板面に垂直に貫通孔5bを明
けてボールジョイント8を嵌め込んでいる。
【0008】上記の連接桿1は、管状材料(円管2)を
各部の断面形状が連続的に変化するように変形させたも
のであり、かつ偏平にした部分では所定主軸に関する断
面係数がその分大きくなっているから、強度上好まし
く、従って、従来の中実材料を使用したもの等に比べ、
軽量化を図ることができる。
【0009】次に、第2実施例を説明する。図3に示す
連接桿10は、その先端にボールジョイント11を一体
的に備えたものである。すなわち、所定形状に湾曲する
円管12の先端部が偏平に成形され、その先端部には、
ソケット11aが挿着される略円筒状の筐体13が一体
に成形されている。このソケット11aは、合成樹脂や
焼結合金等の成形品で、ボールスタッド11bのボール
部を回動自在に支持するためのものである。なお、その
他は、前述の連接桿1(図1及び図2参照)の構成と同
様である。以下、筐体13の加工方法について、図4〜
図7を参照して説明する。
【0010】図4に示すように、円管12の端部に、予
め、パイロット孔14を明け、その円管12に鋼球15
(押出部材ともいう)を挿入してパイロット孔14上に
位置せしめる。そして、半球面16a,17aを有する
下金型16と上金型17とで円管12の端部を押圧して
鋼球15を封じ込むことによって球状の殻状部とその周
りの偏平な鍔状部とを形成する。この状態を図5に示
す。次に、上記のようにした円管12の端部を、図6に
示すように、鋼球15を取り出し得る径の孔18aを有
する下金型18と、パイロット孔14に挿通し得る突棒
19aを有する上金型19との間に挟んで固定した後、
突棒19aを押下して鋼球15を上記殻状部から下方に
押し出し、円筒部12a(筒状部ともいう)を形成す
る。
【0011】この後、図7に示す断面形状の下金型2
0、ポンチ21及び上金型22により、上記殻状部の上
半分と円筒部12aとを成形し直して筐体13を形成す
る。なお、この筐体13は、図3に示すように、盲板2
3とボールスタッド11bとソケット11aとが挿入さ
れたうえで、その開口部がかしめられるようになってい
る。
【0012】以上のようにして製造される連接桿10
は、円管12の端部を塑性加工した筐体13にボールス
タッド11b、ソケット11a等を組み込むようにした
ものであるから、従来のボールジョイントにおける外ケ
ース等の付属部品が不要になるとともに、部品加工や組
付け作業の重複を避けることができる。
【0013】次に、第3実施例を説明する。図8及び図
9に示す連接桿30は、図示形状に湾曲した円管32の
先端にボールジョイント31を一体的に備えるととも
に、円管32の中程にブラケット33を連結ピン34に
て取り付けたものである。以下、連接桿30の製造方法
を工程順に説明する。図10参照、先ず、真直な円管3
2の先端部32aを所定径に圧搾加工し、さらに、その
先端を若干大径に圧搾加工する。その後、先端部32a
の先端をスタンピング(叩き)加工して筐体36を所定
の寸法精度に仕上げる。次に、筐体36に盲板37、ソ
ケット38及びボールスタッド39を嵌め込んだ後、筐
体36の開口端部をかしめることでボールジョイント3
1の組み込みが完了する。
【0014】そして、円管32の先端部32aを、図8
及び図9に示す所定形状に曲げる。さらに、円管32に
マンドレル(図示省略)を挿入して全体の曲げ加工をし
た後、その円管32の基端部32bを円柱状に圧搾加工
する(図8参照)。次に、所定形状に湾曲した円管32
を、図外の金型にて押圧して偏平に成形し直してブラケ
ット取付部32cとするとともに、この部分の断面係数
を大きくする。そして、最終工程では、ブラケット取付
部32cに孔を明けて連結ピン34にてブラケット33
を取り付ける。なお、図8中、33aはブッシュ管であ
る。
【0015】上記のように構成した連接桿30は、ブッ
シュ部分が回動可能に支持されるから、支点をアーム
(円管32)の中性線上に置くことによってこの部分に
おける断面係数をより小さいものに設定することが可能
であり、独立懸架装置の重量軽減に資することができ
る。すなわち、前述の第1実施例の連接桿1では、ブラ
ケット7が円管2に溶接付けされているためにブッシュ
部分が剛支点となっており、連接桿30に比し、強度的
にみてより大きな断面係数を必要としているからであ
る。また、連接桿30は、円管32の開口端部を利用し
て筐体36を形成し、この筐体36にボールスタッド3
9、ソケット38等を組み込むようにしたものであるか
ら、従来のボールジョイントにおける外ケース等の付属
部品が不要になるとともに、部品加工や組付け作業の重
複を避けることができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、管状
材料にて連接桿を形成することにより、断面形状を長手
方向に連続的に変化させ、かつ偏平にした部分において
所定主軸に関する断面係数をその分大きくしたものであ
るから、従来のものと較べて大幅な重量軽減を図ること
ができる。さらに、この連接桿とボールジョイントの筐
体とを一体に成形することにより、部品点数の削減、材
料費並びに加工工数の節減を図ることができる。また、
押出部材を包み込むように管状材料の一端を圧搾して殻
状部と鍔状部とを形成した後、押出部材を押し出して筒
状部を成形することにより、連接桿の生産性を良くする
ことができる。従って、懸架装置の軽量化とコストダウ
ンとが可能になり、ひいては、自動車等のコストダウン
や燃費向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の連接桿を示し、(a)はその正面
図であり、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面
図、(d)はD−D断面図そして(e)はE−E断面図
である。
【図2】第1実施例の連接桿の要部を破断して示す側面
図である。
【図3】第2実施例の連接桿の要部を破断して示す側面
図である。
【図4】第2実施例の連接桿の筐体の加工法を説明する
図である。
【図5】第2実施例の連接桿の筐体の加工法を説明する
図である。
【図6】第2実施例の連接桿の筐体の加工法を説明する
図である。
【図7】第2実施例の連接桿の筐体の加工法を説明する
図である。
【図8】第3実施例の連接桿の正面図である。
【図9】第3実施例の連接桿の要部を破断して示す側面
図である。
【図10】第4実施例の連接桿の要部を破断して示す正
面図である。
【図11】従来例のマックファーソン型独立懸架装置に
用いるボールジョイント連接桿を示し、(a)はその正
面図、(b)はW−W断面図である。
【図12】図11に示すボールジョイント連接桿の要部
破断側面図である。
【図13】従来例のマルチリンク独立懸架装置に用いる
ボールジョイント連接桿を示し、(a)はその正面図、
(b)はX−X断面図、(c)はY−Y断面図である。
【図14】従来例のマルチリンク独立懸架装置に用いる
ボールジョイント連接桿を示し、(a)はその正面図、
(b)はZ−Z断面図である。
【符号の説明】
1,10,30 連接桿 2,12,32 円管 5 取付部 8,11,31 ボールジョイント

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と可動体とを連接する懸架装置の
    ボールジョイント連接桿であって、管状材料にて形成さ
    れた桿本体の一端を偏平状に成形して取付部を形成し、
    この取付部にボールジョイントを取り付けて成るボール
    ジョイント連接桿。
  2. 【請求項2】 支持体と可動体とを連接する懸架装置の
    ボールジョイント連接桿であって、管状材料にて形成さ
    れた桿本体の開口端部に、ボールスタッドのソケットが
    挿着される筐体を一体に成形して成るボールジョイント
    連接桿。
  3. 【請求項3】 管状材料の一端にはパイロット孔を形成
    しておき、その管状材料の内部に前記パイロット孔を塞
    ぎ得る大きさの押出部材を位置せしめ、この押出部材を
    包み込むように前記管状材料を圧搾して殻状部と鍔状部
    とを形成した後、前記押出部材を前記パイロット孔から
    押し出して筒状部を成形することを特徴とするボールジ
    ョイント連接桿の製造方法。
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