JPH07119731A - すべり軸受構造 - Google Patents
すべり軸受構造Info
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- JPH07119731A JPH07119731A JP5314673A JP31467393A JPH07119731A JP H07119731 A JPH07119731 A JP H07119731A JP 5314673 A JP5314673 A JP 5314673A JP 31467393 A JP31467393 A JP 31467393A JP H07119731 A JPH07119731 A JP H07119731A
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- JP
- Japan
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- bearing
- housing
- connecting rod
- coating layer
- sliding bearing
- Prior art date
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C9/00—Bearings for crankshafts or connecting-rods; Attachment of connecting-rods
- F16C9/04—Connecting-rod bearings; Attachments thereof
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/02—Parts of sliding-contact bearings
- F16C33/04—Brasses; Bushes; Linings
- F16C33/06—Sliding surface mainly made of metal
- F16C33/08—Attachment of brasses, bushes or linings to the bearing housing
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C17/00—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
- F16C17/02—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
- F16C17/022—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with a pair of essentially semicircular bearing sleeves
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/22—Internal combustion engines
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 すべり軸受構造のフレッチング摩耗防止。
【構成】 ハウジング10と軸受3の何れかの表面に、
四フッ化エチレンを主成分とする固体潤滑材を含むコー
ティング層5、6を設けたものであって、軸受のハウジ
ング側表面とハウジングの軸受側表面粗さ方向を異なら
せたすべり軸受構造。これにより、コーティング層5、
6が設けられた側の表面谷部から剥がれにくくなり、フ
レッチング摩耗防止が達成できる。また、軸受構造の軸
方向端部に遮断手段20を設けてコーティング層部位へ
の潤滑油の出入を防止し、コーティング層摩耗を防止し
た。
四フッ化エチレンを主成分とする固体潤滑材を含むコー
ティング層5、6を設けたものであって、軸受のハウジ
ング側表面とハウジングの軸受側表面粗さ方向を異なら
せたすべり軸受構造。これにより、コーティング層5、
6が設けられた側の表面谷部から剥がれにくくなり、フ
レッチング摩耗防止が達成できる。また、軸受構造の軸
方向端部に遮断手段20を設けてコーティング層部位へ
の潤滑油の出入を防止し、コーティング層摩耗を防止し
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コネクティングロッド
の大端部に嵌着されるコネクティングロッド軸受または
主軸受部等に用いられる滑り軸受部構造に関するもので
ある。
の大端部に嵌着されるコネクティングロッド軸受または
主軸受部等に用いられる滑り軸受部構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】コネクティングロッドは、ピストンとク
ランクシャフトを連結し、ピストンの往復運動をクラン
クシャフトの回転運動として伝達するものである。コネ
クティングロッドの大端部にはコネクティングロッド軸
受を介してクランクシャフトが挿入される。これらコネ
クティングロッド軸受にはCu−Pb系のケルメットメ
タルあるいはAl−Sn系のアルミニウム合金メタル等
が用いられるが、多くの場合鋼板等からなる裏金と重ね
合わせ耐久性の向上が図られる。コネクティングロッド
はつねに圧縮と引張りの繰り返し荷重を受ける。そのた
め、コネクティングロッドの大端部に嵌着されるコネク
ティングロッド軸受等の滑り軸受の裏金とコネクティン
グロッドの間には、フレッチングコロージョンが発生す
る。フレッチングコロージョンとは腐食性環境にある材
料の荷重をかけられた接触面に振動または相対運動が繰
り返し加えられたとき、接触部に孔または、溝状の損傷
が生じる現象をいう。最近の自動車エンジンにおいては
高出力や高回転化が図られ、また低燃費に伴って低粘度
のオイルが使用され、また、ハウジング、コネクティン
グロッド材としてアルミニウム合金等の軽量材料が使用
されることから軸受にとっては、より厳しい条件となっ
てきており、一層の性能向上が望まれている。このよう
な厳しい条件下においては、裏金とこれを支持するハウ
ジングとの間でフレッチング摩耗を生じ、その結果、摩
耗粉末が裏金表面で堆積し、成長すると軸受の最表面が
部分的に盛り上がって軸受内で強い片当たり状態とな
り、その部分で集中荷重が発生してハウジングが早期に
疲労破壊することがあった。
ランクシャフトを連結し、ピストンの往復運動をクラン
クシャフトの回転運動として伝達するものである。コネ
クティングロッドの大端部にはコネクティングロッド軸
受を介してクランクシャフトが挿入される。これらコネ
クティングロッド軸受にはCu−Pb系のケルメットメ
タルあるいはAl−Sn系のアルミニウム合金メタル等
が用いられるが、多くの場合鋼板等からなる裏金と重ね
合わせ耐久性の向上が図られる。コネクティングロッド
はつねに圧縮と引張りの繰り返し荷重を受ける。そのた
め、コネクティングロッドの大端部に嵌着されるコネク
ティングロッド軸受等の滑り軸受の裏金とコネクティン
グロッドの間には、フレッチングコロージョンが発生す
る。フレッチングコロージョンとは腐食性環境にある材
料の荷重をかけられた接触面に振動または相対運動が繰
り返し加えられたとき、接触部に孔または、溝状の損傷
が生じる現象をいう。最近の自動車エンジンにおいては
高出力や高回転化が図られ、また低燃費に伴って低粘度
のオイルが使用され、また、ハウジング、コネクティン
グロッド材としてアルミニウム合金等の軽量材料が使用
されることから軸受にとっては、より厳しい条件となっ
てきており、一層の性能向上が望まれている。このよう
な厳しい条件下においては、裏金とこれを支持するハウ
ジングとの間でフレッチング摩耗を生じ、その結果、摩
耗粉末が裏金表面で堆積し、成長すると軸受の最表面が
部分的に盛り上がって軸受内で強い片当たり状態とな
り、その部分で集中荷重が発生してハウジングが早期に
疲労破壊することがあった。
【0003】この問題を解決する方策としては、(a)
コネクティングロッドの剛性をアップする、(b)コネ
クティングロッドと軸受背面の間に油膜を形成する、
(c)軸受の張り高さをアップすること、(d)軸受背
面のハウジング面にポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)コーティング、あるいはすべり軸受の裏金の表面
等にPTFEを含んだNi、およびCo複合めっき(特
開平2−89813公報)を施すこと、(e)ポリアミ
ドイミドからなるコーティング層を設けること、等が考
えられる。
コネクティングロッドの剛性をアップする、(b)コネ
クティングロッドと軸受背面の間に油膜を形成する、
(c)軸受の張り高さをアップすること、(d)軸受背
面のハウジング面にポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)コーティング、あるいはすべり軸受の裏金の表面
等にPTFEを含んだNi、およびCo複合めっき(特
開平2−89813公報)を施すこと、(e)ポリアミ
ドイミドからなるコーティング層を設けること、等が考
えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(a)は重量
増加につながり、フリクションに悪影響を及ぼすもので
あり、(b)は、技術的に困難であり、(c)は、あま
り効果がなく、いずれも決定的な解決策とはならない。
また、上記(d)のように、裏金の最表面等に、PTF
EとNiおよびCoの少なくとも1種とから実質的にな
る複合めっき層を設けたものは、フレッチング摩耗を著
しく減少する効果が得られるものの、長時間にわたって
フレッチング摩耗を完全に防止できるものではなく、近
年の厳しい使用環境に対応するものではない。また、
(e)のポリアミドイミドからなるコーティング層につ
いても、厳しい条件下で軸受とハウジング間に潤滑油が
侵入した場合、ポリアミドイミドの相手面への移着が阻
害され、その移着できなかった摩耗粉が油で排出され耐
久性(耐摩耗性、密着性)が不充分となる場合がある。
本発明は、コネクティングロッド軸受または、主軸受等
に用いられる滑り軸受にフレッチング摩耗が発生し、コ
ネクティングロッドあるいは、主軸受ハウジングが早期
に疲労破壊することがあるという前記の問題を解決する
ためになされたものであって近年の滑り軸受の厳しい使
用環境においてもフレッチング摩耗をほぼ完全に防止す
ることのできる、耐久性に優れた滑り軸受構造を提供す
ることを目的とする。
増加につながり、フリクションに悪影響を及ぼすもので
あり、(b)は、技術的に困難であり、(c)は、あま
り効果がなく、いずれも決定的な解決策とはならない。
また、上記(d)のように、裏金の最表面等に、PTF
EとNiおよびCoの少なくとも1種とから実質的にな
る複合めっき層を設けたものは、フレッチング摩耗を著
しく減少する効果が得られるものの、長時間にわたって
フレッチング摩耗を完全に防止できるものではなく、近
年の厳しい使用環境に対応するものではない。また、
(e)のポリアミドイミドからなるコーティング層につ
いても、厳しい条件下で軸受とハウジング間に潤滑油が
侵入した場合、ポリアミドイミドの相手面への移着が阻
害され、その移着できなかった摩耗粉が油で排出され耐
久性(耐摩耗性、密着性)が不充分となる場合がある。
本発明は、コネクティングロッド軸受または、主軸受等
に用いられる滑り軸受にフレッチング摩耗が発生し、コ
ネクティングロッドあるいは、主軸受ハウジングが早期
に疲労破壊することがあるという前記の問題を解決する
ためになされたものであって近年の滑り軸受の厳しい使
用環境においてもフレッチング摩耗をほぼ完全に防止す
ることのできる、耐久性に優れた滑り軸受構造を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のすべり軸受構造は次の(1)、(2)のすべ
り軸受構造から成る。 (1)ハウジングと、その内側に設けられる、裏金が軟
鋼板からなる軸受とからなり、軸受のハウジング側表面
とハウジングの軸受側表面との何れか一方のみに、固体
潤滑材を含有する合成樹脂ベースのコーティング層を設
けたすべり軸受構造であって、前記軸受のハウジング側
表面の表面粗さの方向と前記ハウジングの軸受側表面の
表面粗さの方向とを互いに異ならせたすべり軸受構造。
また、コーティング層を設けた側の下地表面粗さはボー
リング加工形状からなり、2.5〜7μmRZ、ピッチ
が0.05〜0.1mmとされ、他の側の下地表面粗さ
は研磨加工形状からなり、粗さは1〜5μmRZである
ことが望ましい。 (2)ハウジングと、その内側に設けられる裏金が軟鋼
板からなる軸受とからなり、軸受のハウジング側表面と
ハウジングの軸受側表面との何れか一方に、固体潤滑材
を含有する合成樹脂ベースのコーティング層を設けたす
べり軸受構造であって、軸受とハウジングとの間を外部
と遮断する遮断手段を備えたすべり軸受構造。上記遮断
手段は、軸受の軸方向端部に、半径方向外向きに形成さ
れたつばから成っていてもよいし、あるいは、ハウジン
グの軸方向端部に、半径方向内向きに形成されたつばか
らなっていてもよい。
の本発明のすべり軸受構造は次の(1)、(2)のすべ
り軸受構造から成る。 (1)ハウジングと、その内側に設けられる、裏金が軟
鋼板からなる軸受とからなり、軸受のハウジング側表面
とハウジングの軸受側表面との何れか一方のみに、固体
潤滑材を含有する合成樹脂ベースのコーティング層を設
けたすべり軸受構造であって、前記軸受のハウジング側
表面の表面粗さの方向と前記ハウジングの軸受側表面の
表面粗さの方向とを互いに異ならせたすべり軸受構造。
また、コーティング層を設けた側の下地表面粗さはボー
リング加工形状からなり、2.5〜7μmRZ、ピッチ
が0.05〜0.1mmとされ、他の側の下地表面粗さ
は研磨加工形状からなり、粗さは1〜5μmRZである
ことが望ましい。 (2)ハウジングと、その内側に設けられる裏金が軟鋼
板からなる軸受とからなり、軸受のハウジング側表面と
ハウジングの軸受側表面との何れか一方に、固体潤滑材
を含有する合成樹脂ベースのコーティング層を設けたす
べり軸受構造であって、軸受とハウジングとの間を外部
と遮断する遮断手段を備えたすべり軸受構造。上記遮断
手段は、軸受の軸方向端部に、半径方向外向きに形成さ
れたつばから成っていてもよいし、あるいは、ハウジン
グの軸方向端部に、半径方向内向きに形成されたつばか
らなっていてもよい。
【0006】
【作用】上記(1)の本発明のすべり軸受構造において
は、軸受のハウジング側表面とハウジングの軸受側表面
とで表面粗さ方向を異ならせたので、コーティング層
が、それが設けられた側の表面谷部から剥がれにくくな
り、その結果、フレッチング摩耗防止を達成できる。こ
の場合、もしも表面粗さ方向が同一だと、一方の側の表
面谷部と他方の側の表面山部が係合してしまい、コーテ
ィング層が剥ぎとられてしまう。また、表面粗さを、一
方をボーリング加工条痕とし、それを2.5〜7μmR
Z、ピッチ0.05〜0.1mmとするとともに、他側
を研磨加工痕とし、粗さを1〜5μmRZとすることに
より、表面粗さ形成を容易とするとともに、フレッチン
グ摩耗防止効果をさらに向上できる。上記(2)の本発
明のすべり軸受構造においては、遮断手段が設けられた
ことによりコーティング面への潤滑油の出入がないた
め、コーティング樹脂の相手面への移行のオイルによる
阻害がなく、かつコーティング樹脂の摩耗粉の流出もな
く、耐久性が向上する。また、遮断手段が軸受の軸方向
端部に軸受に一体に形成されれば軸受の剛性アップにな
りフレッチングがさらに生じにくくなる。また、軸受、
ハウジングに別体の遮断手段を付加的に設ける場合は、
従来のコネクティングロッドに設計変更を要さずに適用
可能となる。
は、軸受のハウジング側表面とハウジングの軸受側表面
とで表面粗さ方向を異ならせたので、コーティング層
が、それが設けられた側の表面谷部から剥がれにくくな
り、その結果、フレッチング摩耗防止を達成できる。こ
の場合、もしも表面粗さ方向が同一だと、一方の側の表
面谷部と他方の側の表面山部が係合してしまい、コーテ
ィング層が剥ぎとられてしまう。また、表面粗さを、一
方をボーリング加工条痕とし、それを2.5〜7μmR
Z、ピッチ0.05〜0.1mmとするとともに、他側
を研磨加工痕とし、粗さを1〜5μmRZとすることに
より、表面粗さ形成を容易とするとともに、フレッチン
グ摩耗防止効果をさらに向上できる。上記(2)の本発
明のすべり軸受構造においては、遮断手段が設けられた
ことによりコーティング面への潤滑油の出入がないた
め、コーティング樹脂の相手面への移行のオイルによる
阻害がなく、かつコーティング樹脂の摩耗粉の流出もな
く、耐久性が向上する。また、遮断手段が軸受の軸方向
端部に軸受に一体に形成されれば軸受の剛性アップにな
りフレッチングがさらに生じにくくなる。また、軸受、
ハウジングに別体の遮断手段を付加的に設ける場合は、
従来のコネクティングロッドに設計変更を要さずに適用
可能となる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図1〜図9を参照
して説明する。まず、全実施例に共通な構成を、たとえ
ば図1を参照して説明する。以下の説明では、すべり軸
受構造として、図1に示すような内燃機関のコネクティ
ングロッド大端部を例にとるが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。コネクティングロッド大端部の場合
は、すべり軸受構造のハウジングはコネクティングロッ
ド10(コネクティングロッド本体1およびキャップ
2)であり、軸受はコネクティングロッド大端穴に嵌着
される2つ割りの軸受3である。以下、ハウジング10
をコネクティングロッド10と記載するかもしれない。
コネクティングロッド10は材質がアルミ合金、または
スチールで、軸受は、裏金が軟鋼板(冷間圧延鋼板であ
るSPCC)で、その内面側(クランクピンに接触する
側)に形成された軸受合金7がアルミニウム系軸受合金
または銅系軸受合金からなる。アルミニウム系軸受合金
としては、とくに限定されるものではないが、たとえば
Alに3〜20wt%のSnと、10wt%以下のS
i、2.5wt%以下のCuおよび/またはMg、5w
t%以下のPbを含有させたものを使用する。銅系軸受
合金としては、Sn−Pb−Cu系のバビットメタル、
Cu−Pb系のケルメットメタルが使用され、ケルメッ
トメタルは通常オーバレイメッキをして使用される。コ
ネクティングロッド10または軸受3の互いに接触する
側の面の何れか一方に、固体潤滑材を含有する合成樹脂
ベースのコーティング層5、6(コネクティングロッド
10に形成された場合が5、軸受3の場合が6)が形成
される。固体潤滑材としては、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)、MoS2 、グラファイトのうち、少
なくとも1種類が用いられ、この固体潤滑材をコーティ
ング層の全重量比で5%以下、望ましくは1〜3wt%
含むようにする。ベースの樹脂はポリアミドイミドであ
る。
して説明する。まず、全実施例に共通な構成を、たとえ
ば図1を参照して説明する。以下の説明では、すべり軸
受構造として、図1に示すような内燃機関のコネクティ
ングロッド大端部を例にとるが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。コネクティングロッド大端部の場合
は、すべり軸受構造のハウジングはコネクティングロッ
ド10(コネクティングロッド本体1およびキャップ
2)であり、軸受はコネクティングロッド大端穴に嵌着
される2つ割りの軸受3である。以下、ハウジング10
をコネクティングロッド10と記載するかもしれない。
コネクティングロッド10は材質がアルミ合金、または
スチールで、軸受は、裏金が軟鋼板(冷間圧延鋼板であ
るSPCC)で、その内面側(クランクピンに接触する
側)に形成された軸受合金7がアルミニウム系軸受合金
または銅系軸受合金からなる。アルミニウム系軸受合金
としては、とくに限定されるものではないが、たとえば
Alに3〜20wt%のSnと、10wt%以下のS
i、2.5wt%以下のCuおよび/またはMg、5w
t%以下のPbを含有させたものを使用する。銅系軸受
合金としては、Sn−Pb−Cu系のバビットメタル、
Cu−Pb系のケルメットメタルが使用され、ケルメッ
トメタルは通常オーバレイメッキをして使用される。コ
ネクティングロッド10または軸受3の互いに接触する
側の面の何れか一方に、固体潤滑材を含有する合成樹脂
ベースのコーティング層5、6(コネクティングロッド
10に形成された場合が5、軸受3の場合が6)が形成
される。固体潤滑材としては、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)、MoS2 、グラファイトのうち、少
なくとも1種類が用いられ、この固体潤滑材をコーティ
ング層の全重量比で5%以下、望ましくは1〜3wt%
含むようにする。ベースの樹脂はポリアミドイミドであ
る。
【0008】つぎに、各実施例に特有な構成、作用を説
明する。上記(1)の発明は実施例1〜3に対応し、上
記(2)の発明は実施例4〜5に対応する。まず、上記
(1)の発明に係る実施例1〜3を説明する。 (実施例1)図1は、本実施例で用いた水平2分割型の
滑り軸受とコネクティングロッドであって、図2は滑り
軸受の2−2断面図であり、図3はコネクティングロッ
ドの3−3断面図である。滑り軸受は図2に示すように
アルミニウム系軸受合金層7と軟鋼板(SPCC)から
なる裏金3を重ねあわせたものである。滑り軸受3の裏
金のコネクティングロッド側表面に、ボーリング加工に
より、摺動方向と直交方向に、表面粗さ5μmRZ、ピ
ッチ0.07mmの表面仕上加工を施し、その裏金の表
面には、四フッ化エチレン(PTFEとも記す)を主成
分とする固体潤滑剤を15wt%含有する、変性ポリア
ミドイミド(ポリアミドイミドあるいはポリアミド樹
脂、Nメチルピロリドン(NMP)およびキシレン(溶
剤)の混合物である。)をエアスプレーにより吹きつ
け、その後乾燥、さらに160℃で30分間の焼成を行
ない、コーティング層を10μm形成した。また、材質
がアルミ合金のコネクティングロッド10の大端部の内
面に、研磨加工により摺動方向と平行方向に表面粗さ1
μmRZの表面加工を施し、その表面には、濃度200
g/lの硫酸浴を用いて、温度5℃、電流密度1A/d
m2、時間20分の陽極酸化処理を施すことにより、厚
さ10μm、硬さHV350の酸化皮膜(アルマイト
層)を形成した。このときコネクティングロッドの大端
部の表面粗さは3μmRZであった。
明する。上記(1)の発明は実施例1〜3に対応し、上
記(2)の発明は実施例4〜5に対応する。まず、上記
(1)の発明に係る実施例1〜3を説明する。 (実施例1)図1は、本実施例で用いた水平2分割型の
滑り軸受とコネクティングロッドであって、図2は滑り
軸受の2−2断面図であり、図3はコネクティングロッ
ドの3−3断面図である。滑り軸受は図2に示すように
アルミニウム系軸受合金層7と軟鋼板(SPCC)から
なる裏金3を重ねあわせたものである。滑り軸受3の裏
金のコネクティングロッド側表面に、ボーリング加工に
より、摺動方向と直交方向に、表面粗さ5μmRZ、ピ
ッチ0.07mmの表面仕上加工を施し、その裏金の表
面には、四フッ化エチレン(PTFEとも記す)を主成
分とする固体潤滑剤を15wt%含有する、変性ポリア
ミドイミド(ポリアミドイミドあるいはポリアミド樹
脂、Nメチルピロリドン(NMP)およびキシレン(溶
剤)の混合物である。)をエアスプレーにより吹きつ
け、その後乾燥、さらに160℃で30分間の焼成を行
ない、コーティング層を10μm形成した。また、材質
がアルミ合金のコネクティングロッド10の大端部の内
面に、研磨加工により摺動方向と平行方向に表面粗さ1
μmRZの表面加工を施し、その表面には、濃度200
g/lの硫酸浴を用いて、温度5℃、電流密度1A/d
m2、時間20分の陽極酸化処理を施すことにより、厚
さ10μm、硬さHV350の酸化皮膜(アルマイト
層)を形成した。このときコネクティングロッドの大端
部の表面粗さは3μmRZであった。
【0009】(実施例2)滑り軸受3を実施例1と同様
に製作した。コネクティングロッド10は、材質がアル
ミ合金のコネクティングロッドの大端部の内面に研磨加
工により摺動方向と平行方向に表面加工を施した。この
ときのコネクティングロッド10の大端部の表面粗さは
3μmRZ、硬さはHV200であった。
に製作した。コネクティングロッド10は、材質がアル
ミ合金のコネクティングロッドの大端部の内面に研磨加
工により摺動方向と平行方向に表面加工を施した。この
ときのコネクティングロッド10の大端部の表面粗さは
3μmRZ、硬さはHV200であった。
【0010】(実施例3)滑り軸受3を実施例1と同様
に製作した。コネクティングロッド10は、材質が機械
構造用炭素鋼(S55)のコネクティングロッドの大端
部の内面に研磨加工により摺動方向と平行方向に表面加
工を施した。このときのコネクティングロッド10の大
端部の表面粗さは3μmRZ、硬さはHV250であっ
た。
に製作した。コネクティングロッド10は、材質が機械
構造用炭素鋼(S55)のコネクティングロッドの大端
部の内面に研磨加工により摺動方向と平行方向に表面加
工を施した。このときのコネクティングロッド10の大
端部の表面粗さは3μmRZ、硬さはHV250であっ
た。
【0011】(比較例)比較例として滑り軸受の裏金の
表面形状および加工方向の異なるものをまた、コネクテ
ィングロッドの大端部の内面の表面形状および加工方向
が異なるものをそれぞれ製作した。実施例および比較例
として製作した滑り軸受とコネクティングロッドをまと
めて表1および表2、表3に示す。
表面形状および加工方向の異なるものをまた、コネクテ
ィングロッドの大端部の内面の表面形状および加工方向
が異なるものをそれぞれ製作した。実施例および比較例
として製作した滑り軸受とコネクティングロッドをまと
めて表1および表2、表3に示す。
【0012】
【表1】
【表2】
【表3】
【0013】次に製作した滑り軸受とコネクティングロ
ッドを組付け、4気筒2000ccエンジンを用いて1
80Hrの連続高速耐久試験を実施し、フレッチング発
生面積を測定した。結果を図4に示す。図4より本発明
の実施例1〜3は、いずれも比較例1〜11に比べフレ
ッチング発生面積は非常に少なく良好であることがわか
る。実施例1〜3は、コネクティングロッドの材質を変
えたものである。実施例1は、陽極酸化処理を施すこと
により、表面性状を適正化したものであり、この表面性
状によりフレッチング摩耗の発生を防止するとともに、
アルマイト層が形成されているためにコネクティングロ
ッド自身の耐摩耗性が著しく向上しているため、実施例
2に比べフレッチング発生面積は非常に少なくなる。ま
た、実施例3は、コネクティングロッド材質をスチール
材(S55)とした場合であるが、アルミ合金の場合と
同様、良好である。
ッドを組付け、4気筒2000ccエンジンを用いて1
80Hrの連続高速耐久試験を実施し、フレッチング発
生面積を測定した。結果を図4に示す。図4より本発明
の実施例1〜3は、いずれも比較例1〜11に比べフレ
ッチング発生面積は非常に少なく良好であることがわか
る。実施例1〜3は、コネクティングロッドの材質を変
えたものである。実施例1は、陽極酸化処理を施すこと
により、表面性状を適正化したものであり、この表面性
状によりフレッチング摩耗の発生を防止するとともに、
アルマイト層が形成されているためにコネクティングロ
ッド自身の耐摩耗性が著しく向上しているため、実施例
2に比べフレッチング発生面積は非常に少なくなる。ま
た、実施例3は、コネクティングロッド材質をスチール
材(S55)とした場合であるが、アルミ合金の場合と
同様、良好である。
【0014】ここで実施例1〜3で上記のような結果が
得られた理由について説明する。フレッチング発生面積
が非常に少なかった理由として最も効果が大きいのは、
滑り軸受とコネクティングロッドの表面形状の組み合わ
せである。まず、滑り軸受3の裏金の表面(コーティン
グ層の下地)の表面形状については、フレッチング摩耗
がコーティング層が摩耗・はく離などによりなくな
り、下地が露出するとフレッチングが発生する、フレ
ッチング摩耗はすべり方向および金属×金属の接触をし
ている方向に成長するということをふまえ、コーティン
グ層の長期残存と、フレッチング摩耗の成長防止のた
め、滑り軸受とコネクティングロッドの表面形状を直交
するように配し、滑り軸受側(コーティング層の下地)
には、ボーリング形状となる表面形状を設けた。このよ
うな表面形状にすることにより、滑り軸受側には、谷間
に残存しているコーティング材が、コネクティングロッ
ド側には、滑り軸受側から移着したコーティング材が有
効に作用し、コーティング材の長寿命化がはかれる。ま
た、直交する表面形状によりフレッチングが発生しても
それ以上の成長を断ちきることができる。
得られた理由について説明する。フレッチング発生面積
が非常に少なかった理由として最も効果が大きいのは、
滑り軸受とコネクティングロッドの表面形状の組み合わ
せである。まず、滑り軸受3の裏金の表面(コーティン
グ層の下地)の表面形状については、フレッチング摩耗
がコーティング層が摩耗・はく離などによりなくな
り、下地が露出するとフレッチングが発生する、フレ
ッチング摩耗はすべり方向および金属×金属の接触をし
ている方向に成長するということをふまえ、コーティン
グ層の長期残存と、フレッチング摩耗の成長防止のた
め、滑り軸受とコネクティングロッドの表面形状を直交
するように配し、滑り軸受側(コーティング層の下地)
には、ボーリング形状となる表面形状を設けた。このよ
うな表面形状にすることにより、滑り軸受側には、谷間
に残存しているコーティング材が、コネクティングロッ
ド側には、滑り軸受側から移着したコーティング材が有
効に作用し、コーティング材の長寿命化がはかれる。ま
た、直交する表面形状によりフレッチングが発生しても
それ以上の成長を断ちきることができる。
【0015】つぎに、滑り軸受3とコネクティングロッ
ド10の表面形状の限定理由を述べる。まず、滑り軸受
の表面粗さについて2.5μm〜7μmRZとした理由
は次の通りである。図6に示すように、表面粗さが2.
5μmRZより小さい場合は、粗さの谷間に残存するコ
ーティング材が非常に少なくなり、また、コーティング
層の密着力が悪化するため、コーティング材の長寿命化
がはかれない。これは、油の侵入によりコーティング材
の排出が大となるためである。一方、表面粗さが7μm
RZより大きい場合は、コーティング層の膜厚10μm
に対し、下地粗さが大きいため、コーティング層が摩耗
してくると早期に下地が露出し、コーティング材がコネ
クティングロッド側へ移着する前に金属×金属の接触を
するため、フレッチング摩耗が発生しやすくなる。
ド10の表面形状の限定理由を述べる。まず、滑り軸受
の表面粗さについて2.5μm〜7μmRZとした理由
は次の通りである。図6に示すように、表面粗さが2.
5μmRZより小さい場合は、粗さの谷間に残存するコ
ーティング材が非常に少なくなり、また、コーティング
層の密着力が悪化するため、コーティング材の長寿命化
がはかれない。これは、油の侵入によりコーティング材
の排出が大となるためである。一方、表面粗さが7μm
RZより大きい場合は、コーティング層の膜厚10μm
に対し、下地粗さが大きいため、コーティング層が摩耗
してくると早期に下地が露出し、コーティング材がコネ
クティングロッド側へ移着する前に金属×金属の接触を
するため、フレッチング摩耗が発生しやすくなる。
【0016】次に滑り軸受の表面粗さのピッチを0.0
5mm〜0.10mmとした理由は次の通りである。図
7に示すように、表面粗さのピッチが0.05mmより
小さい場合は、金属×金属の接触をする面積が増加し、
フレッチング摩耗が発生しやすくなる。一方、表面粗さ
のピッチが0.10mmより大きい場合は、樹脂コーテ
ィング層が摩耗してくると金属接触する面積が非常に少
ないため、局部的に面圧が高くなり、その部分での凝
着、フレッチング摩耗が発生しやすくなる。
5mm〜0.10mmとした理由は次の通りである。図
7に示すように、表面粗さのピッチが0.05mmより
小さい場合は、金属×金属の接触をする面積が増加し、
フレッチング摩耗が発生しやすくなる。一方、表面粗さ
のピッチが0.10mmより大きい場合は、樹脂コーテ
ィング層が摩耗してくると金属接触する面積が非常に少
ないため、局部的に面圧が高くなり、その部分での凝
着、フレッチング摩耗が発生しやすくなる。
【0017】粗さの方向としては、摺動方向に対し直交
方向とした。摺動方向に対し、粗さの方向を平行方向と
すると、フレッチング摩耗の成長が防止できずフレッチ
ング摩耗発生面積が増加する。一方、直交方向とするこ
とにより、粗さの谷間に残存したコーティング材が摺動
方向に排出されるのを防止できるとともに、フレッチン
グ摩耗が発生しても摺動方向には成長しないため、フレ
ッチング摩耗の成長を断ち切ることができ、フレッチン
グ発生面積を最小限に抑えることができる。下地粗さの
加工形状としては、ボーリング加工形状とした。研磨加
工では金属×金属の接触点が多くなり、コーティング際
の占める面積が少ないため、フレッチング摩耗が発生し
やすい。ボーリング加工とすることにより、金属×金属
の接触点を最適化でき、かつ、粗さの谷間に残存するコ
ーティング材の面積を大きくすることができるため、フ
レッチング摩耗の発生を抑制できる。ボーリング加工形
状の代わりに旋削加工でも良い。
方向とした。摺動方向に対し、粗さの方向を平行方向と
すると、フレッチング摩耗の成長が防止できずフレッチ
ング摩耗発生面積が増加する。一方、直交方向とするこ
とにより、粗さの谷間に残存したコーティング材が摺動
方向に排出されるのを防止できるとともに、フレッチン
グ摩耗が発生しても摺動方向には成長しないため、フレ
ッチング摩耗の成長を断ち切ることができ、フレッチン
グ発生面積を最小限に抑えることができる。下地粗さの
加工形状としては、ボーリング加工形状とした。研磨加
工では金属×金属の接触点が多くなり、コーティング際
の占める面積が少ないため、フレッチング摩耗が発生し
やすい。ボーリング加工とすることにより、金属×金属
の接触点を最適化でき、かつ、粗さの谷間に残存するコ
ーティング材の面積を大きくすることができるため、フ
レッチング摩耗の発生を抑制できる。ボーリング加工形
状の代わりに旋削加工でも良い。
【0018】次にコネクティングロッド大端部の表面形
状の限定理由を述べる。まず、コネクティングロッド大
端部の表面粗さについては1μm〜5μmRZとした。
図8に示すように、表面粗さが1μmRZより小さい場
合は、滑り軸受からとれたコーティング材が移着しにく
く、表面粗さが5μmRZより大きい場合は、滑り軸受
のコーティング材への相手攻撃性が大きくなり、コーテ
ィング材の早期摩耗を生じフレッチング摩耗が発生しや
すくなる。粗さの方向としては、摺動方向に対し、平行
方向とした。摺動方向に対し、粗さの方向を直交方向と
すると、滑り軸受側のコーティング材に対しくさび作用
が生じ、コーティング材の摩耗を促進させる。一方、平
行方向とすることにより、コーティング材への攻撃性は
低減でき、かつ、フレッチング摩耗が発生したとしても
滑り軸受側とコネクティングロッド側の表面性状の交点
の部分で最小限にとどめることができる。表面形状とし
ては、研磨加工が望ましい。ボーリング加工あるいは旋
削加工では移着したコーティング材がほとんど粗さの谷
間に埋設されたしまい、滑り軸受側と金属×金属の接触
が主となり、フレッチング摩耗を発生しやすくなる。な
お、本実施例では、滑り軸受側にコーティング層を設け
たもので効果を述べたが、コーティング層の下地表面形
状がボーリング加工あるいは研磨過去からなる表面粗さ
2.5〜7μmRZ、ピッチ0.05mm〜0.10m
mであれば、コネクティングロッド側でも同様な効果が
得られるため、本実施例の逆の組合せも可能である。コ
ネクティングロッド側に本発明の滑り軸受の表面性状、
滑り軸受側に本発明のコネクティングロッドの表面性状
を施し、同じ耐久試験を行なっても同様な効果が得られ
ることも確認している。研磨加工の代わりに表面処理層
を形成しても良い。
状の限定理由を述べる。まず、コネクティングロッド大
端部の表面粗さについては1μm〜5μmRZとした。
図8に示すように、表面粗さが1μmRZより小さい場
合は、滑り軸受からとれたコーティング材が移着しにく
く、表面粗さが5μmRZより大きい場合は、滑り軸受
のコーティング材への相手攻撃性が大きくなり、コーテ
ィング材の早期摩耗を生じフレッチング摩耗が発生しや
すくなる。粗さの方向としては、摺動方向に対し、平行
方向とした。摺動方向に対し、粗さの方向を直交方向と
すると、滑り軸受側のコーティング材に対しくさび作用
が生じ、コーティング材の摩耗を促進させる。一方、平
行方向とすることにより、コーティング材への攻撃性は
低減でき、かつ、フレッチング摩耗が発生したとしても
滑り軸受側とコネクティングロッド側の表面性状の交点
の部分で最小限にとどめることができる。表面形状とし
ては、研磨加工が望ましい。ボーリング加工あるいは旋
削加工では移着したコーティング材がほとんど粗さの谷
間に埋設されたしまい、滑り軸受側と金属×金属の接触
が主となり、フレッチング摩耗を発生しやすくなる。な
お、本実施例では、滑り軸受側にコーティング層を設け
たもので効果を述べたが、コーティング層の下地表面形
状がボーリング加工あるいは研磨過去からなる表面粗さ
2.5〜7μmRZ、ピッチ0.05mm〜0.10m
mであれば、コネクティングロッド側でも同様な効果が
得られるため、本実施例の逆の組合せも可能である。コ
ネクティングロッド側に本発明の滑り軸受の表面性状、
滑り軸受側に本発明のコネクティングロッドの表面性状
を施し、同じ耐久試験を行なっても同様な効果が得られ
ることも確認している。研磨加工の代わりに表面処理層
を形成しても良い。
【0019】つぎに、本発明の前記(2)の発明(請求
項4〜6に対応)に係る実施例4〜6の構成、作用を図
10〜図14を参照して説明する。 (実施例4)図10は、図1のコネクティングロッド大
端部の断面を示しており、実施例4を示している。ハウ
ジング10(コネクティングロッド本体1、キャップ
2)と、軸受3との間の、コーティング層5、6が形成
されている部位への潤滑油の出入を防止するために、遮
断手段20が設けられている。遮断手段20は、ハウジ
ング10と軸受3からなるすべり軸受の軸方向端部に設
けられる。遮断手段20を設けたことにより、潤滑油の
コーティング層5、6の部位への出入が防止または抑制
される。潤滑油が侵入すると、コーティング層5、6の
摩耗を進行させ、コーティング樹脂の相手面への移行を
さまたげ、潤滑油とともに、ハウジング、軸受間部位か
ら排出されるため、すべり軸受のフレッチングコロージ
ョンを進行させるが、それを防止または抑制することが
できる。
項4〜6に対応)に係る実施例4〜6の構成、作用を図
10〜図14を参照して説明する。 (実施例4)図10は、図1のコネクティングロッド大
端部の断面を示しており、実施例4を示している。ハウ
ジング10(コネクティングロッド本体1、キャップ
2)と、軸受3との間の、コーティング層5、6が形成
されている部位への潤滑油の出入を防止するために、遮
断手段20が設けられている。遮断手段20は、ハウジ
ング10と軸受3からなるすべり軸受の軸方向端部に設
けられる。遮断手段20を設けたことにより、潤滑油の
コーティング層5、6の部位への出入が防止または抑制
される。潤滑油が侵入すると、コーティング層5、6の
摩耗を進行させ、コーティング樹脂の相手面への移行を
さまたげ、潤滑油とともに、ハウジング、軸受間部位か
ら排出されるため、すべり軸受のフレッチングコロージ
ョンを進行させるが、それを防止または抑制することが
できる。
【0020】(実施例5)図11、図12、図13は本
発明の実施例5のすべり軸受構造とそこに設けられた遮
断手段20を示している。実施例5では、遮断手段20
は、軸受3側に設けられており、軸受3の軸方向両端部
に、半径方向外方に向って延びるつばとして設けられて
いる。つばの半径方向外方端部は、図11に示すよう
に、ハウジング10の内周面に溝21を形成して溝21
内に突入させてある。軸受3がつつ割りのためつばは溝
21内に突入する。遮断手段20は、図12に示すよう
に、軸受3の裏金部分と一体に形成されたものであって
もよく、あるいは図13に示すように、遮断手段20を
軸受3と別体の、周方向に2つ割りのリングから構成
し、このリングを軸受3の両端に、接着、溶接、融着、
摩擦接合などの適宜の方法で固定したものであってもよ
い。上記のように遮断手段20を軸受3に設けたことに
より、実施例4で述べたと同じようなフレッチングコロ
ージョン防止、抑制作用効果が得られるとともに、軸受
3の強度、剛性を増大でき、荷重が作用したとき変形が
少なくなってコーティング層5、6にかかる局部荷重も
低減し、それによってもフレッチングコロージョン防
止、抑制が促進される。
発明の実施例5のすべり軸受構造とそこに設けられた遮
断手段20を示している。実施例5では、遮断手段20
は、軸受3側に設けられており、軸受3の軸方向両端部
に、半径方向外方に向って延びるつばとして設けられて
いる。つばの半径方向外方端部は、図11に示すよう
に、ハウジング10の内周面に溝21を形成して溝21
内に突入させてある。軸受3がつつ割りのためつばは溝
21内に突入する。遮断手段20は、図12に示すよう
に、軸受3の裏金部分と一体に形成されたものであって
もよく、あるいは図13に示すように、遮断手段20を
軸受3と別体の、周方向に2つ割りのリングから構成
し、このリングを軸受3の両端に、接着、溶接、融着、
摩擦接合などの適宜の方法で固定したものであってもよ
い。上記のように遮断手段20を軸受3に設けたことに
より、実施例4で述べたと同じようなフレッチングコロ
ージョン防止、抑制作用効果が得られるとともに、軸受
3の強度、剛性を増大でき、荷重が作用したとき変形が
少なくなってコーティング層5、6にかかる局部荷重も
低減し、それによってもフレッチングコロージョン防
止、抑制が促進される。
【0021】(実施例6)図14、図15は、それぞ
れ、本発明の実施例6のすべり軸受構造とそこに設けら
れた遮断手段20を示している。実施例6では、遮断手
段20は、ハウジング10が設けられており、ハウジン
グ10の軸受装着穴の軸方向両端部に、半径方向内方に
向って延びる、周方向に2つ割りのつばとして設けられ
ている。図14の例では、ハウジング10の、軸方向両
端部に設けた遮断手段20は、アクリル樹脂からなるリ
ング状シール材からなり、ハウジング10に接着などに
より固定されている。アクリル樹脂は、耐油性、耐熱性
に優れ、紫外線硬化により優れたシール性能を有する。
したがって、コネクティングロッド大端部近傍の、高温
の潤滑油にさらされるという厳しい条件下でも、充分な
耐久性、シール性を発揮する。図15の例では、遮断手
段20は、ハウジング10とは別体の、周方向に2つ割
りのリングからなり、ハウジング10に形成された溝2
1内に嵌着されている。リングの材質はハウジング10
あるいは軸受3と同じ材質であってもよい。リングはハ
ウジング10に固定されてもよく、あるいは溝21に入
れられたまま固定されなくてもよい。上記のようにハウ
ジング10側にとりつけられる場合等では、実施例4の
作用効果が得られると共に、遮断手段20をハウジング
10、軸受3から別体に形成して後でとりつけることが
できるため、遮断手段20を従来のコネクティングロッ
ドにもとりつけることができる。また、遮断手段20の
材料選択、形状設定が比較的自由になるという作用、効
果が得られる。
れ、本発明の実施例6のすべり軸受構造とそこに設けら
れた遮断手段20を示している。実施例6では、遮断手
段20は、ハウジング10が設けられており、ハウジン
グ10の軸受装着穴の軸方向両端部に、半径方向内方に
向って延びる、周方向に2つ割りのつばとして設けられ
ている。図14の例では、ハウジング10の、軸方向両
端部に設けた遮断手段20は、アクリル樹脂からなるリ
ング状シール材からなり、ハウジング10に接着などに
より固定されている。アクリル樹脂は、耐油性、耐熱性
に優れ、紫外線硬化により優れたシール性能を有する。
したがって、コネクティングロッド大端部近傍の、高温
の潤滑油にさらされるという厳しい条件下でも、充分な
耐久性、シール性を発揮する。図15の例では、遮断手
段20は、ハウジング10とは別体の、周方向に2つ割
りのリングからなり、ハウジング10に形成された溝2
1内に嵌着されている。リングの材質はハウジング10
あるいは軸受3と同じ材質であってもよい。リングはハ
ウジング10に固定されてもよく、あるいは溝21に入
れられたまま固定されなくてもよい。上記のようにハウ
ジング10側にとりつけられる場合等では、実施例4の
作用効果が得られると共に、遮断手段20をハウジング
10、軸受3から別体に形成して後でとりつけることが
できるため、遮断手段20を従来のコネクティングロッ
ドにもとりつけることができる。また、遮断手段20の
材料選択、形状設定が比較的自由になるという作用、効
果が得られる。
【0022】
【発明の効果】請求項1によればハウジング、軸受の表
面粗さ方向を互いに異ならせたので、コーティング層
が、それが設けられた側の表面谷部から剥離しにくくな
り、その結果、フレッチング摩耗を長期使用中でも大幅
に抑制できる。請求項2によれば、表面粗さ形状が一側
をボーリング加工形状、他側を研磨加工形状とすること
により、フレッチング摩耗をさらに低減できる。請求項
3によれば、コーティング層を設けた側の表面粗さを
2.5〜7μmRZとするとともにピッチを0.05〜
0.1mmとし、他側の表面粗さを1〜5μmとしたの
で、フレッチング摩耗をさらに低減できる。請求項4に
よれば、ハウジングと軸受との間の隙間への潤滑油の出
入を防止、抑制でき、コーティング層の摩耗が進行する
ことを抑制し、油がコーティング材の相手面の移行のさ
またげとなることを防止し、摩耗コーティング材が油と
共に排出されることを防止して、フレッチング摩耗を抑
制できる。請求項5によれば、遮断手段によって軸受の
剛性を増大させて、フレッチング摩耗をさらに抑制でき
る。請求項6によれば、従来のコネクティングロッドに
も遮断手段をとりつけることができる。
面粗さ方向を互いに異ならせたので、コーティング層
が、それが設けられた側の表面谷部から剥離しにくくな
り、その結果、フレッチング摩耗を長期使用中でも大幅
に抑制できる。請求項2によれば、表面粗さ形状が一側
をボーリング加工形状、他側を研磨加工形状とすること
により、フレッチング摩耗をさらに低減できる。請求項
3によれば、コーティング層を設けた側の表面粗さを
2.5〜7μmRZとするとともにピッチを0.05〜
0.1mmとし、他側の表面粗さを1〜5μmとしたの
で、フレッチング摩耗をさらに低減できる。請求項4に
よれば、ハウジングと軸受との間の隙間への潤滑油の出
入を防止、抑制でき、コーティング層の摩耗が進行する
ことを抑制し、油がコーティング材の相手面の移行のさ
またげとなることを防止し、摩耗コーティング材が油と
共に排出されることを防止して、フレッチング摩耗を抑
制できる。請求項5によれば、遮断手段によって軸受の
剛性を増大させて、フレッチング摩耗をさらに抑制でき
る。請求項6によれば、従来のコネクティングロッドに
も遮断手段をとりつけることができる。
【図1】本発明の実施例1〜6のすべり軸受構造の斜視
図である。
図である。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿う断面図である。
【図4】表1に各実施例、比較例のフレッチング発生面
積に関するテスト結果の棒グラフである。
積に関するテスト結果の棒グラフである。
【図5】滑り軸受背面とコネクティングロッド大端面の
表面形状の方向性とフレッチング発生面積の関係を示す
グラフである。
表面形状の方向性とフレッチング発生面積の関係を示す
グラフである。
【図6】滑り軸受背面の表面粗さとフレッチング発生面
積の関係を示すグラフである。
積の関係を示すグラフである。
【図7】滑り軸受背面の表面粗さのピッチとフレッチン
グ発生面積の関係を示すグラフである。
グ発生面積の関係を示すグラフである。
【図8】コネクティングロッド大端部の表面粗さとフレ
ッチング発生面積の関係を示すグラフである。
ッチング発生面積の関係を示すグラフである。
【図9】滑り軸受背面とコネクティングロッド大端面の
表面形状とフレッチング発生面積の関係を示すグラフで
ある。
表面形状とフレッチング発生面積の関係を示すグラフで
ある。
【図10】本発明の実施例4に係るすべり軸受構造の断
面図である。
面図である。
【図11】本発明の実施例5のすべり軸受構造の部分断
面図である。
面図である。
【図12】実施例5の軸受の断面図である。
【図13】実施例5の軸受の図12とは異なる例の断面
図である。
図である。
【図14】本発明の実施例6のすべり軸受構造の部分断
面図である。
面図である。
【図15】実施例6のすべり軸受構造の、図14とは異
なる例の断面図である。
なる例の断面図である。
1 コネクティングロッド本体 2 キャップ 3 軸受(すべり軸受) 4 ボルト 5 合成樹脂ベースコーティング 6 合成樹脂ベースコーティング 7 軸受合金 10 コネクティングロッド(ハウジング) 11 アルマイト層 20 遮断手段 21 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 義彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 ハウジングと、その内側に設けられる、
裏金が軟鋼板からなる軸受とからなり、軸受のハウジン
グ側表面とハウジングの軸受側表面との何れか一方のみ
に、固体潤滑材を含有する合成樹脂ベースのコーティン
グ層を設けたすべり軸受構造であって、前記軸受のハウ
ジング側表面の表面粗さの方向と前記ハウジングの軸受
側表面の表面粗さの方向とを互いに異ならせたことを特
徴とするすべり軸受構造。 - 【請求項2】 前記コーティング層を設けた側の下地の
表面粗さの形状がボーリング加工形状あるいは旋削加工
形状からなり、他の側の下地の表面粗さの形状が研磨加
工形状あるいは表面処理層からなる請求項1記載のすべ
り軸受構造。 - 【請求項3】 前記コーティング層を設けた側の下地の
表面粗さが2.5〜7μmRZでそのピッチが0.05
〜0.1mmであり、他の側の下地の表面粗さが1〜5
μmRZである請求項1記載のすべり軸受構造。 - 【請求項4】 ハウジングと、その内側に設けられる裏
金が軟鋼板からなる軸受とからなり、軸受のハウジング
側表面とハウジングの軸受側表面との何れか一方に、固
体潤滑材を含有する合成樹脂ベースのコーティング層を
設けたすべり軸受構造であって、軸受とハウジングとの
間を外部と遮断する遮断手段を備えたことを特徴とする
すべり軸受構造。 - 【請求項5】 前記遮断手段が、前記軸受の軸方向端部
に、半径方向外向きに形成されたつばからなる請求項4
記載のすべり軸受構造。 - 【請求項6】 前記遮断手段が、前記ハウジングの軸方
向端部に、半径方向内向きに形成されたつばからなる請
求項4記載のすべり軸受構造からなる請求項4記載のす
べり軸受構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5314673A JP3070815B2 (ja) | 1993-09-03 | 1993-12-15 | すべり軸受構造 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21942093 | 1993-09-03 | ||
| JP5-219420 | 1993-09-03 | ||
| JP5314673A JP3070815B2 (ja) | 1993-09-03 | 1993-12-15 | すべり軸受構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07119731A true JPH07119731A (ja) | 1995-05-09 |
| JP3070815B2 JP3070815B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=26523107
Family Applications (1)
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