JPH0712155A - 湿式摩擦伝動装置の損傷防止方法およびその装置 - Google Patents

湿式摩擦伝動装置の損傷防止方法およびその装置

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JPH0712155A
JPH0712155A JP18082993A JP18082993A JPH0712155A JP H0712155 A JPH0712155 A JP H0712155A JP 18082993 A JP18082993 A JP 18082993A JP 18082993 A JP18082993 A JP 18082993A JP H0712155 A JPH0712155 A JP H0712155A
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temperature
sensor
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rotating body
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JP18082993A
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Inventor
Kichiji Sato
吉治 佐藤
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D66/00Arrangements for monitoring working conditions, e.g. wear, temperature
    • F16D2066/001Temperature
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2500/00External control of clutches by electric or electronic means
    • F16D2500/30Signal inputs
    • F16D2500/304Signal inputs from the clutch
    • F16D2500/30404Clutch temperature
    • F16D2500/30405Estimated clutch temperature

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 クラッチの温度状態を精度よく把握して、発
熱による損傷を防ぐことを目的とする。 【構成】 クラッチ10の入力軸12の回転速度を入力
軸センサ15で、出力軸16の回転速度を出力軸センサ
17で、出力軸16の伝達トルクをトルクセンサ19
で、クラッチ10に流入するエンジンオイルの温度を油
温センサ34でそれぞれ検出して、それらの検出信号を
演算処理装置40に入力する、演算処理装置40の接触
部温度演算器44は前記検出信号に基いてクラッチプレ
ート18の温度を演算して比較部50に入力する、比較
部50では基準値と比較して基準値以上であると警報を
発する、また接触部温度演算器44で演算した温度は内
外周温度演算器48に入力され、内外周温度演算器48
はクラッチプレート18の内外周の温度差を演算し比較
部50に出力し比較部50はクラッチプレート18の内
外周の温度差が基準値以上であると警報を発する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動側と從動側とを摩
擦係合させて動力の伝動を行う摩擦伝動装置の損傷防止
方法に係り、特に建設機械のトランスミッションやリタ
ーダのクラッチ等のように、駆動側回転体と從動側回転
体とをすべり状態で使用し、両者の接触部に冷却流体を
供給する湿式摩擦伝動装置の損傷防止方法およびその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】摩擦クラッチは、駆動側回転体と從動側
回転体との接触圧力を変化させて動力伝達率を変え、従
動側の出力を任意に変えることができるため、例えば車
両の降坂時に使用するリターダ、建設機械におけるトラ
ンスミッション、または消防自動車の放水ポンプの動力
と走行動力を得るために、エンジンの出力を分割して伝
達する動力分割伝動装置(パワーデバイダ)等、各種の
機械、装置の動力伝達用や制動用に広く用いられてい
る。
【0003】ところで、トランスミッションのインチン
グ操作時やリターダ、パワーデバイダなどは、クラッチ
を常にすべり状態に保持して使用するため、摩擦熱によ
りクラッチの駆動側回転体と從動側回転体との接触部が
発熱して高温となり、クラッチのクラッチ板であるプレ
ートが熱応力のため変形したり、ディスク面の熱損傷、
熱による劣化等が生ずる。
【0004】クラッチの熱損傷は、主として駆動側回転
体と從動側回転体とが接触する接触部の温度によって判
定できる。また、多板クラッチのように回転体が板状で
あるプレート(ディスク)によって構成してある場合、
プレート温度TP ばかりでなく、プレートの内周側の温
度と外周側の温度との差ΔTP によっても損傷を生じ
る。すなわち、図4に示したようにプレート温度TP
許容値を越えると、プレート面の熱劣化、焼付、移着、
ライナなどの接着部の剥がれ等の損傷が発生する。ま
た、プレートの内周側と外周側との温度差ΔTP が許容
値を越えると、熱膨張の差によってプレートが皿のよう
に撓んだ変形をし、偏摩耗をしたり、相手方のプレート
(ディスク)を傷つけたりする。
【0005】このため、このようなすべり摩擦を利用す
る伝動装置においては、冷却剤である潤滑油(エンジン
オイル)などによって回転接触部を冷却するとともに、
適性に取扱、操作を行うように、一般に取扱い説明書を
作成し、取扱い説明書において適正な使用方法(例えば
リターダの場合、降坂勾配や車両重量などの負荷に対応
させて使用可能な連続すべり時間または降坂距離)を解
説している。
【0006】図5は、リターダの取扱い説明書の一部を
示すもので、降坂時における車両速度の求め方を示して
いる。すなわち、例えば降坂距離を1500m、走行抵
抗が−11%(勾配抵抗−13%、ころがり抵抗+2
%)である場合、車載重が32トン(車両総重量約62
トン)であるときに、図をグラフをA→B→C→Dと辿
って、車両の走行速度が40km/hとなるようにリタ
ーダを使用すべきことを示しており、一般にこのような
図と説明文によって使用条件を規定している。
【0007】さらに、クラッチのオイル出口部における
クラッチから流出する潤滑油の温度を測定し、この油温
が許容値を越えたときに、その旨を赤色ランプで表示し
たり、警報ブザーを鳴らすなどの注意信号を発生するよ
うにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の取扱い
説明書において負荷に対応させて連続すべり時間または
降坂距離を規定する方法は、負荷の度合いの判断がオペ
レータに任されているため、精度が悪く、また取扱い説
明書を無視した無謀な取扱いに対しても保護することが
できない。
【0009】一方、潤滑油の出口温度を検出してオペレ
ータに警告を与える方法は、クラッチに流入する潤滑油
の温度が低い場合、クラッチの接触部における発熱によ
り潤滑油の温度上昇が大きく、潤滑油のクラッチ流入温
度と流出温度との温度差がかなりあって、クラッチに損
傷が生じているにもかかわらず、流入温度が低いために
クラッチから流出する潤滑油自体の温度がそれほど高く
ないため、クラッチの損傷を見逃してしまうおそれがあ
る。特に始動直後、急に高負荷にてクラッチをすべらせ
て使用する場合などは、クラッチの損傷を見逃しやす
い。
【0010】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、回転接触部の温度状態を精度よ
く把握でき、発熱による損傷を防ぐことができる湿式摩
擦伝動装置の損傷防止方法およびその装置を提供するこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る湿式摩擦伝
動装置の損傷防止方法の第1は、駆動側回転体と從動側
回転体との接触部の接触圧力を変化させて動力伝達率を
変える湿式摩擦伝動装置の損傷防止方法において、前記
駆動側回転体の回転速度と、從動側回転体の回転速度
と、接触部を冷却する流体の入口温度と、接触部のトル
ク容量とから、前記接触部の温度を求め、この温度が基
準値以上のとき注意信号を出力することを特徴としてい
る。接触部の温度は、接触部の半径方向の異なる2点の
温度差であってもよい。
【0012】本発明に係る湿式摩擦伝動装置の損傷防止
方法の第2は、駆動側回転体と從動側回転体との接触部
の接触圧力を変化させて動力伝達率を変える湿式摩擦伝
動装置の損傷防止方法において、前記駆動側回転体の回
転速度と、從動側回転体の回転速度と、接触部を冷却す
る流体の入口温度と、前記接触部の接触圧とから前記接
触部の温度を求め、この温度が基準値以上のとき注意信
号を出力することを特徴としている。
【0013】また、本発明に係る湿式摩擦伝動装置の損
傷防止方法の第3は、駆動側回転体と從動側回転体との
接触部の接触圧力を変化させて動力伝達率を変える湿式
摩擦伝動装置の損傷防止方法において、前記駆動側回転
体の回転速度と、從動側回転体の回転速度と、接触部を
冷却する流体の入口温度と、前記接触部の接触圧を制御
する制御弁への指令電流とから前記接触部の温度を求
め、この温度が基準値以上のとき注意信号を出力するこ
とを特徴としている。
【0014】上記第1の損傷防止方法を実施する湿式摩
擦伝動装置の損傷防止装置は、駆動側回転体と從動側回
転体との接触部の接触圧力を変化させて動力伝達率を変
える湿式摩擦伝動装置の損傷防止装置において、前記駆
動側回転体の回転速度を計測する駆動側速度センサと、
從動側回転体の回転速度を計測する従動側速度センサ
と、接触部を冷却する流体の入口温度を計測する温度セ
ンサと、出力軸のトルクを測定するトルクセンサと、前
記駆動側速度センサと前記從動側速度センサと前記温度
センサと前記トルクセンサとの検出信号に基いて、接触
部の温度を求める接触部温度演算部と、この接触部温度
演算部が求めた前記接触部の温度を予め定めた許容温度
と比較し、警報器に作動信号を出力する比較部とを有す
るように構成してある。
【0015】そして、上記第2の損傷防止方法を実施す
る損傷防止装置は、駆動側回転体と從動側回転体との接
触部の接触圧力を変化させて動力伝達率を変える湿式摩
擦伝動装置の損傷防止装置において、前記駆動側回転体
の回転速度を計測する駆動側速度センサと、從動側回転
体の回転速度を計測する従動側速度センサと、接触部を
冷却する流体の入口温度を計測する温度センサと、接触
部を加圧する油圧を測定する油圧センサと、前記駆動側
速度センサと前記從動側速度センサと前記温度センサと
前記油圧センサとの検出信号に基いて、接触部の温度を
求める接触部温度演算部と、この接触部温度演算部が求
めた前記接触部の温度を予め定めた許容温度と比較し、
警報器に作動信号を出力する比較部とを有するように構
成してある。
【0016】そして、上記第3の損傷防止方法を実施す
る損傷防止装置は、駆動側回転体と從動側回転体との接
触部の接触圧力を変化させて動力伝達率を変える湿式摩
擦伝動装置の損傷防止装置において、前記駆動側回転体
の回転速度を計測する駆動側速度センサと、從動側回転
体の回転速度を計測する従動側速度センサと、接触部を
冷却する流体の入口温度を計測する温度センサと、接触
部を加圧する油圧を制御する制御弁の指令電流と前記駆
動速度センサと前記從動速度センサと前記温度センサと
の検出信号に基いて、接触部の温度を求める接触部温度
演算部と、この接触部温度演算部が求めた前記接触部の
温度を予め定めた許容温度と比較し、警報器に作動信号
を出力する比較部とを有するように構成してある。
【0017】
【作用】上記の如く構成した本発明の湿式摩擦伝動装置
の損傷防止方法は、駆動側回転体と從動側回転体の回転
速度と、接触部を冷却する流体の流入温度と、接触部の
トルクとから接触部の温度と、接触部の内周側と外周側
の温度差を求めるようにしているため、接触部の温度
と、接触部の温度差を的確に知ることができ、接触部の
発熱による損傷を確実に防止することができる。
【0018】
【実施例】本発明に係る湿式摩擦伝動装置の損傷防止方
法およびその装置の好ましい実施例を、添付図面に従っ
て詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る
湿式摩擦伝動装置の損傷防止装置の説明図である。
【0019】図1において、クラッチ10は、例えばリ
ターダの湿式多板クラッチであって、駆動側となる入力
軸12に設けた複数のディスク14と、從動側となる出
力軸16に設けた複数のプレート18とがケース20に
収納してある。これらクラッチ板であるディスク14と
プレート18とはドーナツ状の円板からなり、面と面と
が相互に接触して入力軸12の動力を出力軸16に伝達
するようになっている。前記入力軸12の近傍には入力
軸回転センサ15、出力軸16の近傍には出力軸回転セ
ンサ17とトルクセンサ19が設けてあり、入力軸12
の回転速度と出力軸16の回転速度とクラッチトルクが
検出できるようにしてある。
【0020】クラッチ板であるデイスク14とプレート
18との接触圧力は後述するクラッチ圧指令器42から
の指令電流iによって制御される。すなわち、クラッチ
圧指令器42から指令電流iが制御弁30に出力される
と、指令電流iに応じた油圧(クラッチ油圧PC ' )が
管路31を介してクラッチピストン(図示していない)
に作用して、デイスク14とプレート18との接触圧力
(クラッチ圧PC )を定める。クラッチ圧PC は、クラ
ッチピストンの面積AP とすれば、
【数1】PC =PC ' ×AP より求められる。一方、ケース20には、冷却用流体で
あるエンジンオイルをケース20内に流入させる流入口
と、ディスク14とプレート18とを冷却したエンジン
オイルをケース20から流出させる流出口とが形成して
ある(いずれも図示せず)。そして、流入口には、管路
24を介してオイルクーラ26が接続してあり、オイル
ポンプ27の吐出したエンジンオイルがオイルクーラ2
6によって冷却されたのち、ケース20内に流入するよ
うになっている。また、ケース20に設けた流出口は、
管路28を介してオイルタンク29に連通し、ケース2
0内のエンジンオイルをオイルタンク29に戻すことが
できるようにしてある。なお、管路24のケース20の
流入口の近くには油温センサ34が設けてあり、クラッ
チ10に流入するエンジンオイルの温度(流入温度
i )を検出できるようにしてある。
【0021】入力軸回転センサ15、出力軸回転センサ
17、トルクセンサ19、油温センサ34のそれぞれの
検出信号は演算処理装置40に入力するようになってい
る。この演算処理装置40は、制御弁30に指令信号を
発信してクラッチデイスク14とプレート18の接触圧
(クラッチ圧PC )を制御するクラッチ圧指令器42
と、入力軸回転センサ15、出力軸回転センサ17、ト
ルクセンサ19、油温センサ34のそれぞれの検出信号
とが入力する接触部温度演算器44と、接触部温度演算
器44の出力側に設けた比較部50、比較部50の出力
が入力するOR回路58とを有している。
【0022】接触部温度演算部44は、入力軸回転セン
サ15が検出した入力軸回転速度ω1 と出力軸回転セン
サ17が検出した出力軸回転速度ω2 とトルクセンサ1
9が検出したクラッチトルクTC と油温センサ34が検
出した油温Ti とに基いてプレート18の温度TP を求
めるプレート温度演算器46と、油温センサ34が検出
した油温Ti とプレート温度演算器46が求めたプレー
ト18の温度TP との差ΔTを求める内外周温度差演算
器48とから構成されている。
【0023】比較部50は、プレート温度演算器46の
出力信号が入力する第1比較部52と、内外周温度差演
算器48の出力信号が入力する第2比較器54とを備え
るとともに、これらの比較器52、54は比較のための
基準信号(TPOとΔTPO)を記憶している基準メモリ5
6を有している。この基準値メモリ56は、プレート1
8の許容限界温度TPO(例えば、315°C)を格納し
ているプレート許容限界温度記憶部と、プレート18の
許容限界内外周温度差ΔTPO(例えば、120°C)を
格納している許容限界内外周温度差記憶部とからなって
いる。そして、演算処理装置40の出力となるOR回路
58の出力信号は、警報装置60に入力し、スピーカ6
2と表示ランプ64とを作動させる。
【0024】上記の如く構成した第1実施例において
は、油温センサ34がオイルクーラ26によって冷却さ
れ、クラッチ10に流入するエンジンオイルの流入温度
i を検出し、演算処理装置40のプレート温度演算器
46と、内外周温度差演算器48に入力する。入力軸回
転センサ15が検出した入力軸回転速度ω1 と出力軸回
転センサ17が検出した出力軸回転速度ω2 とトルクセ
ンサ19が検出したクラッチトルクTC が、演算処理装
置40のプレート温度演算器46に入力する。
【0025】プレート温度演算器46は、油温センサ3
4と入力軸回転センサ15と出力軸回転センサ17とト
ルクセンサ19が検出した検出信号が入力してくると、
【数2】 TPi+1=TPi+Δt・1/CγV(q'1−q’2 ) に基づいて、プレート18の温度を求める。上式に於い
て、TPiはプレート18の温度i時間後の温度、TPi+1
はTPiより時間Δt(0,1sec)後のプレート18
の温度、Cはプレート18の比熱、γはプレート18の
比重、q'1はディスク14とプレート18の摩擦発熱
量、q' 2 は冷却用流体による冷却熱量である。また、
ディスク14とプレート18の摩擦発熱量q'1と冷却用
流体による冷却熱量q'2は、
【数3】q'1=a2 ・g q'2=αm・(TP −Ti ) に基いて求められる。上式に於いて、a2 は定数、gは
ディスク14とプレート18の摩擦発熱率、αmはプレ
ート18と冷却用流体との間の熱伝動率、TPはプレー
ト18の温度であり、初期の温度はエンジンオイルの温
度(流入温度Ti )と同じ温度である。ディスク14と
プレート18の摩擦発熱率gは、
【数4】g=TC ・|ω1 −ω2 |/Ad に基いて求められる。上式に於いて、TC は前述したト
ルクセンサ19が検出したクラッチトルクであり、Ad
はディスク14とプレート18の接触部の全面積すなわ
ち、接触して摩擦熱を発生させる全面積である。
【0026】以上説明したようにして求められたプレー
ト温度TP を比較部50の第1比較器52と内外周温度
差演算器48に入力する。
【0027】内外周温度差演算器48は、次式に基いて
プレート18の内外周温度差ΔTPを求める比較部50
の第2比較器54に入力する。
【数5】ΔTP =TP −TiP は前述したとおりプレート18の温度であり、Ti
は前述したとおりエンジンオイルの温度(流入温度)で
あり、プレート18の内周温度はエンジンオイルの温度
(流入温度)はTi と等しい。
【0028】第1比較器52は、プレート温度演算器4
6の求めたプレート温度TP が入力してくると、基準値
メモリ56のプレート許容限界温度TPOを読み出し、プ
レート温度TP と比較する。そして、
【数6】TP ≧TPO であると、OR回路58に”H”を出力する。また、第
2比較器54は、内外周温度差演算器48が求めた内外
周温度差ΔTP を基準値メモリ56の許容限界内外周温
度差ΔTPOと比較し、
【数7】ΔTP ≧ΔTPO であると、OR回路58に”H”を出力する。
【0029】OR回路58は、第1比較器52または第
2比較器54のいずれかから”H”が入力してくると、
警報装置60に作動信号を出力し、スピーカ62からブ
ザーによる警報音を発生させるとともに、例えば赤色の
警報ランプ64を点滅し、クラッチ10が発熱によって
損傷を生じる危険な状態にあることをオペレータに告知
する。
【0030】なお、
【数8】TP <TPO であると、第1比較器52と第2比較器54のいずれも
が”L”を出力している場合には、OR回路58は”
L”を出力し、警報装置はクラッチ10が安全または正
常であることを示す緑色のランプ64が点灯している。
【0031】このように、実施例においては、クラッチ
10の入力軸12と出力軸16の回転速度ω1 ,ω2
クラッチトルクTC と流入温度Ti とからクラッチ10
のプレート温度TP 、プレート18の内外周温度差ΔT
P を求めているためクラッチの発熱による損傷を確実に
防止することができる。
【0032】図2は、本発明の第2実施例に係る湿式摩
擦伝動装置の損傷防止装置の説明図である。
【0033】図2において、図1に示して符号と同じ符
号は同じ装置または部品等を示すので説明を省略する。
第1実施例でトルクセンサ19でクラッチトルクTC
検出したが第2実施例は油圧センサ32をクラッチ油圧
回路31に設けて油圧を検出して演算処理装置40のプ
レート温度演算器46に入力する。そして、てクラッチ
トルクTC は、
【数9】TC =a1 ・μ・AP ・PC に基いて求められる。上式において、a1 は定数であ
り、μはデスク14とプレート18との間の摩擦係数で
あり、AP はデスク14とプレート18を押し付けるピ
ストンの面積であり、PC はピストンを加圧する油圧で
ある。したがって、ピストンの面積AP と油圧PC を掛
けた値はデスク14とプレート18を接触させる圧力と
なる。デスク14とプレート18との間の摩擦係数μ
は、
【数10】μ=f1 (ω1 ,ω2 ) すなわち、摩擦係数μは、入力軸回転速度ω1 と出力軸
回転速度ω2 の関数として求められる。
【0034】以上のように、油圧センサ32が検出した
油圧PC が演算処理装置40のプレート温度演算器46
に入力するとクラッチトルクTC が求められ、以下図1
に示す第1実施例で説明した作動と同じくプレート温度
演算器46はプレート温度T0 を求め、プレート温度T
0 を比較部50の第1比較器52と内外周温度差演算器
48に入力する。
【0035】内外周温度差演算器48は内外周温度差Δ
P を求め、内外周温度差ΔT0 を比較部50の第2比
較器54に入力する。
【0036】第1比較器52は、プレート温度演算器4
6の求めたプレート温度TP が入力してくると、基準値
メモリ56のプレート許容限界温度TPOを読み出し、プ
レート温度TP と比較する。そして、
【数11】TP ≧TPO であると、OR回路58に”H”を出力する。また、第
2比較器54は、内外周温度差演算器48が求めた内外
周温度差ΔTP を基準値メモリ56の許容限界内外周温
度差ΔTPOと比較し、
【数12】ΔTP ≧ΔTPO であると、OR回路58に”H”を出力する。
【0037】OR回路58は、第1比較器52または第
2比較器54のいずれかから”H”が入力してくると、
警報装置60に作動信号を出力し、スピーカ62からブ
ザーによる警報恩を発生させるとともに、例えば赤色の
警報ランプ64を点滅し、クラッチ10が発熱によって
損傷を生じる危険な状態にあることをオペレータに告知
する。
【0038】なお、
【数13】TP <TPO であると、第1比較器52と第2比較器54のいずれも
が”L”を出力している場合には、OR回路58は”
L”を出力し、警報装置はクラッチ10が安全または正
常であることを示す緑色のランプ64が点灯している。
【0039】このように、実施例においては、クラッチ
10の入力軸12と出力軸16の回転速度ω1 ,ω2
クラッチ油圧PC と流入温度Ti とからクラッチ10の
プレート温度TP 、プレート18の内外周温度差ΔTP
を求めているためクラッチの発熱による損傷を確実に防
止することができる。
【0040】図3は、本発明の第3実施例に係る湿式摩
擦伝動装置の損傷防止装置の説明図である。
【0041】図3において、図1に示して符号と同じ符
号は同じ装置または部品等を示すので説明を省略する。
第1実施例でトルクセンサ19でクラッチトルクTC
検出したが第3実施例はクラッチ油圧を制御する制御弁
30にクラッチ圧指令を出力するクラッチ圧指令部42
の指令電流を検出してクラッチトルクTC を求める。
【0042】クラッチ圧指令器42は制御弁30にクラ
ッチ圧指令電流iを出力するとともにプレート温度演算
器46にも出力する。
【0043】プレート温度演算器46にクラッチ圧指令
電流iが出力されると、プレート温度演算器46はクラ
ッチ圧指令電流iと油圧PC の関係を記憶しているメモ
リより油圧PC を読み出す、油圧PC が読み出される
と、クラッチトルクTC は次式により求められる。
【数14】TC =a1 ・μ・AP ・PC に基いて求められる。上式において、a1 は定数であ
り、μはデスク14とプレート18との間の摩擦係数で
あり、AP はデスク14とプレート18を押し付けるピ
ストンの面積であり、PC はピストンを加圧する油圧で
ある。したがって、ピストンの面積AP と油圧PC を掛
けた値はデスク14とプレート18を接触させる圧力と
なる。デスク14とプレート18との間の摩擦係数μ
は、
【数15】μ=f1 (ω1 ,ω2 ) すなわち、摩擦係数μは、入力軸回転速度ω1 と出力軸
回転速度ω2 の関数として求められる。
【0044】クラッチトルクTC が求められると、以下
図1に示す第1実施例で説明した作動と同じくプレート
温度演算器46はプレート温度TP を求め、プレート温
度TP を比較部50の第1比較器52と内外周温度差演
算器48に入力する。
【0045】内外周温度差演算器48は内外周温度差Δ
P を求め、内外周温度差ΔTP を比較部50の第2比
較器54に入力する。
【0046】第1比較器52は、プレート温度演算器4
6の求めたプレート温度TP が入力してくると、基準値
メモリ56のプレート許容限界温度TPOを読み出し、プ
レート温度TP と比較する。そして、
【数16】TP ≧TPO であると、OR回路58に”H”を出力する。また、第
2比較器54は、内外周温度差演算器48が求めた内外
周温度差ΔTP を基準値メモリ56の許容限界内外周温
度差ΔTPOと比較し、
【数17】ΔTP ≧ΔTPO であると、OR回路58に”H”を出力する。
【0047】OR回路58は、第1比較器52または第
2比較器54のいずれかから”H”が入力してくると、
警報装置60に作動信号を出力し、スピーカ62からブ
ザーによる警報音を発生させるとともに、例えば赤色の
警報ランプ64を点滅し、クラッチ10が発熱によって
損傷を生じる危険な状態にあることをオペレータに告知
する。
【0048】なお、
【数18】TP <TPO であると、第1比較器52と第2比較器54のいずれも
が”L”を出力している場合には、OR回路58は”
L”を出力し、警報装置はクラッチ10が安全または正
常であることを示す緑色のランプ64が点灯している。
【0049】このように、実施例においては、クラッチ
10の入力軸12と出力軸16の回転速度ω1 ,ω2
クラッチ圧指令電流iと流入温度Ti とからクラッチ1
0のプレート温度TP 、プレート18の内外周温度差Δ
P を求めているためクラッチの発熱による損傷を確実
に防止することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば駆
動側回転体と從動側回転体の回転速度と、接触部を冷却
する流体の温度と、接触部のトルク容量とから接触部の
温度を求めて接触部の発熱状態を判断しているため、湿
式摩擦伝動装置の摩擦熱による損傷を防止することがで
きるとともに、従来の装置にトルクセンサを追加するだ
けでよい。
【0051】しかも、回転体の半径方向の異なる2点の
温度差を考慮していることより、板状回転体の内周側と
外周側との温度差による熱膨張の相違にも基づく、板状
回転体の皿形変形による損傷を防止できる。
【0052】また、接触部のトルク容量を、接触部の接
触圧力を定める油圧を測定することにより、トルク容量
を求めるので、従来の装置に油圧センサを追加するだけ
でよい。
【0053】さらに、接触部のトルク容量を、接触部の
接触圧力を定める油圧を制御する制御弁の指令電流によ
り求めるので、従来の装置にセンサを追加する必要はな
い。い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る湿式摩擦伝動装置の損傷防止
装置の説明図である。
【図2】第2実施例に係る湿式摩擦伝動装置の損傷防止
装置の説明図である。
【図3】第3実施例に係る湿式摩擦伝動装置の損傷防止
装置の説明図である。
【図4】湿式多板クラッチにおけるクラッチ板の温度ま
たはクラッチ板の内周側温度と外周側温度との温度差に
基づくクラッチの損傷モードを示す図である。
【図5】従来のリターダの取扱説明書に記載された降坂
時の車両速度の求め方を示す図である。
【符号の説明】 10 クラッチ 12 入力軸 14 デイスク 15 入力軸回転センサ 16 出力軸 17 出力軸回転センサ 18 プレート 19 トルクセンサ 30 制御弁 31 油圧回路 32 油圧センサ 34 油温センサ 40 演算処理装置 42 クラッチ圧指令器 44 演算処理部 46 プレート温度演算器 48 内外周温度差演算器 50 比較部 52,54 比較器 56 基準メモリ 58 OR回路 60 警報装置 62 スピーカ 64 表示ランプ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側回転体と從動側回転体との接触部
    の接触圧力を変化させて動力伝達率を変える湿式摩擦伝
    動装置の損傷防止方法において、前記駆動側回転体の回
    転速度と、從動側回転体の回転速度と、接触部を冷却す
    る流体の入口温度と、接触部のトルク容量とから、前記
    接触部の温度を求め、この温度が基準値以上のとき注意
    信号を出力することを特徴とする湿式摩擦伝動装置の損
    傷防止方法。
  2. 【請求項2】 前記接触部の温度は、前記接触部の半径
    方向の異なる2点の温度差であることを特徴とする請求
    項1に記載の湿式摩擦伝動装置の損傷防止方法。
  3. 【請求項3】 前記接触部のトルク容量を接触圧力より
    求めることを特徴とする請求項1または2記載の湿式摩
    擦伝動装置の損傷防止方法。
  4. 【請求項4】 前記接触部のトルク容量を接触圧を制御
    する制御弁の指令電流より求めることを特徴とする請求
    項1に記載の湿式摩擦伝動装置の損傷防止方法。
  5. 【請求項5】 駆動側回転体と從動側回転体との接触部
    の接触圧力を変化させて動力伝達率を変える湿式摩擦伝
    動装置の損傷防止装置において、前記駆動側回転体の回
    転速度を計測する駆動速度センサと、從動側回転体の回
    転速度を計測する従動側速度センサと、接触部を冷却す
    る流体の入口温度を計測する温度センサと、出力軸のト
    ルクを測定するトルクセンサと、前記駆動速度センサと
    前記從動速度センサと前記温度センサと前記トルクセン
    サとの検出信号に基いて、接触部の温度を求める接触部
    温度演算部と、この接触部温度演算部が求めた前記接触
    部の温度を予め定めた許容温度と比較し、警報器に作動
    信号を出力する比較部とを有することを特徴とする湿式
    摩擦伝動装置の損傷防止装置。
  6. 【請求項6】 駆動側回転体と從動側回転体との接触部
    の接触圧力を変化させて動力伝達率を変える湿式摩擦伝
    動装置の損傷防止装置において、前記駆動側回転体の回
    転速度を計測する駆動速度センサと、從動側回転体の回
    転速度を計測する従動側速度センサと、接触部を冷却す
    る流体の入口温度を計測する温度センサと、接触部を加
    圧する油圧を測定する油圧センサと、前記駆動側速度セ
    ンサと前記從動側速度センサと前記温度センサと前記油
    圧センサとの検出信号に基いて、接触部の温度を求める
    接触部温度演算部と、この接触部温度演算部が求めた前
    記接触部の温度を予め定めた許容温度と比較し、警報器
    に作動信号を出力する比較部とを有することを特徴とす
    る湿式摩擦伝動装置の損傷防止装置。
  7. 【請求項7】 出力軸のトルクを測定するトルクセンサ
    と、前記トルクセンサとの検出信号に代えて接触圧力を
    制御する油圧を計測する油圧センサと、油圧センサの検
    出信号としたことを特徴とする請求項5または6記載の
    湿式摩擦伝動装置の損傷防止装置。
  8. 【請求項8】 出力軸のトルクを測定するトルクセンサ
    と、前記トルクセンサとの検出信号に代えて接触圧力を
    制御する制御弁の指令電流としたことを特徴とする請求
    項5または6記載の湿式摩擦伝動装置の損傷防止装置。
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