JPH07122143B2 - 電子励起によるプロセス装置 - Google Patents

電子励起によるプロセス装置

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JPH07122143B2
JPH07122143B2 JP14265691A JP14265691A JPH07122143B2 JP H07122143 B2 JPH07122143 B2 JP H07122143B2 JP 14265691 A JP14265691 A JP 14265691A JP 14265691 A JP14265691 A JP 14265691A JP H07122143 B2 JPH07122143 B2 JP H07122143B2
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JP
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space
diaphragm
electrons
electron beam
plasma
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慎三 森田
毅 長縄
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名古屋大学長
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子励起によって所定の
プロセスを実行する装置、特に電子線によって励起して
プラズマを発生させて、半導体集積回路の製造、薄膜の
作成、表面処理などに広く使用されているプラズマCV
D装置やプラズマエッチング装置などとして使用するこ
とができるプラズマプロセス装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上述したようにプラズマプロセス装置は
様々な技術分野において広く利用されているが、さらに
より多くの分野での利用を目指して、新しいプラズマ源
の開発、その診断技術、制御性の改善などが種々行われ
ている。
【0003】電子線励起プラズマプロセス装置は、低い
イオン温度のプラズマが得られることから、半導体の低
損傷エッチングや、モノマガスを電子線で励起して有機
薄膜を合成するのに有益なプラズマ源を提供することが
期待されている。中でも、高分子より成る隔膜を介した
電子線励起プラズマ源は、電子線源とプラズマ反応槽と
が隔膜によって分離されており、したがって反応槽に対
して外部から自由に制御できるプラズマプロセス装置の
実現が可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、隔膜
を介した電子線励起プラズマプロセス装置は、従来から
炭酸ガスレーザの励起法として知られているが、電子線
源として作用する空間と、プラズマ反応槽として作用す
る空間との圧力は一般に差がある。すなわち、電子線の
発生源では電子の平均自由行程を長くし、プラズマ反応
槽に到るまでのエネルギーの減少を防ぐために高真空に
する必要があり、一方モノマを注入するプラズマ反応槽
においては成膜の効率などの関係から電子線源ほど高真
空にしないことが望ましい。このように電子線源とプラ
ズマ反応槽とのガス圧差を保持し、安定な放電を維持す
るためには、高分子よりなる隔膜の膜厚が一般に数10
μmと厚く、したがって電子の加速電圧も数10万V以
上と高いことから、加速用電源が大型になるとともに透
過性のX線に対する対策が必要となることから大規模な
装置となり、プラズマプロセス装置として利用するには
実用性が低いという欠点がある。
【0005】そこで、隔膜を使用しないで、差動排気で
電子線源容器と、プラズマ反応容器とのガス圧差を維持
する方法や、反応ガスジェットを電子線で励起する方法
が提案され、これによって電子線加速電圧の低下が実現
されている。しかし、これらの従来の解決法では、処理
すべき基板上でのプロセスの一様性を得ることが難しい
とともに反応制御に対する制約が大きいという欠点があ
る。
【0006】本発明の目的は、上述した従来の欠点を軽
減し、膜厚の薄い隔膜を使用することによって電子線加
速電圧を低減し、装置の小型化を実現でき、しかも電子
線源として作用する空間と、電子線によって励起されて
プラズマ状態を生成する空間とを完全に分離することが
でき、したがってプロセスの一様性を確保することがで
きるとともに反応制御に対する制約も少ない電子線によ
るプロセス装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電子線によるプ
ロセス装置は、電子を発生する第1の空間と、この第1
の空間で発生された電子による励起によって所定のプロ
セスを実行する第2の空間と、これら第1および第2の
空間を隔離し、電子を透過させる隔膜と、この隔膜の、
前記第1の空間側に、前記隔膜を支持するように配置さ
れ、第1および第2の空間の差圧を支持し且つ電子を透
過するメッシュ状の差圧支持部材とを具えたことを特徴
とするものである。このような隔膜は、例えば、膜厚が
0.5〜1.5μmのポリエステルフィルムを以て形成
することができる。また、前記隔膜の、少なくとも前記
第2の空間側の表面に導電膜をコーティングし、金属を
以て形成したメッシュと導電膜とをともに接地するのが
好適である。勿論、この場合には加速用電源の正極側を
接地するとともに負極側を陰極に接続し、陽極は接地す
る。
【0008】
【作用】上述した本発明の電子連記によるプロセス装置
においては、きわめて厚さが薄く、したがって電子の透
過性が高い隔膜を使用して電子発生源である第1の空間
と、例えばプラズマ反応槽として作用する第2の空間と
を隔離しているので、2000〜5000Vと言った低
い加速電圧で十分な電流密度を得ることができ、したが
って小形の加速用電源を用いることができるとともに透
過性のX線が発生しないのでその防護をする必要がな
く、装置全体を小規模なものとすることができる。
【0009】また、隔膜の第1空間側に隣接して金属メ
ッシュを配置して差圧を支持するように構成しているの
で、第2の空間の圧力が第1の空間の圧力よりも高くな
っても厚さの薄い隔膜が破損するようなことはない。さ
らに、隔膜の第2の空間に面する片側または両側に導電
膜をコーティングし、この導電膜および金属メッシュを
同一の電位点に接続することによって、隔膜が電子の帯
電によって絶縁破壊するのを有効に防止することができ
る。
【0010】
【実施例】図1は本発明による電子線によるプロセス装
置の一実施例の構成を示す線図的な断面図であり、本例
ではプラズマCVD装置として構成したものである。電
子源として作用する第1の空間を画成するガラス容器1
を設け、これを真空装置に連結し、その内部を10-5Torr
程度の高真空に維持して電子の平均自由行程を長くする
ようにする。ガラス容器1の内部には、電子放射源とし
て作用するタングステンヒータ2と、このタングステン
ヒータから放出される電子を加速するメッシュ状の陽極
3とを配置する。本例では、タングステンヒータ2を加
速用電源4の負極に接続し、その正極は接地する。ま
た、陽極3も接地する。
【0011】タングステンヒータ1は絶縁トランス5を
介してスライダック6に接続し、このスライダックをA
C100Vの商用電源に接続する。スライダック6によ
ってダングステンヒータ1を流れる電流を調整して所定
の温度に加熱して熱電子を放出させるようにする。
【0012】ガラス容器1から放射される電子によって
励起されてプラズマを発生する第2の空間を画成する反
応槽7を、隔膜8を介してガラス容器に連結する。隔膜
8は、厚さが1.5μmのポリエステルフィルム8aの
両側に厚さ約0.1μm以下のアルミニュウム導電膜8
bおよび8cを蒸着して形成したものである。また、隔
膜8の、電子線源側には、差圧を支持するための金属メ
ッシュ9を配置する。本例では、この金属メッシュ9は
60ライン/インチ〜100ライン/インチの銅製のメ
ッシュを以て構成する。60ライン/インチ〜100ラ
イン/インチの銅製のメッシュの電子線透過面積割合は
それぞれ75%および50%である。また、図1に示す
ように導電膜8bおよび8c並びに金属メッシュ9は接
地する。
【0013】反応槽7には基板保持用フランジ10を介
して基板11を取り付ける。本例では反応ガスとしてス
チレンガスを反応槽7を経て循環させて、基板11上に
スチレンの薄膜を生成するものであり、基板はKBrを
以て構成する。また、スチレン蒸気の圧力は0.3〜
0.5Torrの範囲で調整するようにする。
【0014】タングステンヒータ2から放出される熱電
子は加速用電源4の作用によって加速され、メッシュ状
の陽極3、差圧支持用の金属メッシュ9および隔膜8を
透過して反応槽7に注入され、反応槽を循環するスチレ
ンガスを励起してプラズマを発生させ、基板11の表面
にスチレン膜を生成することができる。
【0015】上述したように、電子源として作用するガ
ラス容器1によって画成される第1の空間と、反応槽7
によって画成される第2の空間とは隔膜8によって隔離
されており、またこの隔膜8の第1の空間側に隣接して
差圧支持用の金属メッシュ9が配置されているため、第
1の空間を高真空とし、第2の空間をこれよりも高い圧
力として差圧を発生させても隔膜8が破壊されるような
ことはない。したがって、隔膜8を構成する高分子フィ
ルム8aの厚さをきわめて薄くすることができので、加
速電源3の電圧を2000〜5000Vと低くしてもき
わめて電流密度の高い電子線を反応槽7に注入すること
ができる。そのため加速用電源4を小規模なものとする
ことができるとともに透過性の高い有害なX線も発生し
ないので装置としての安全性も高いものとなる。
【0016】さらに、隔膜8のポリエステルフィルム8
aの両側にコーティングした導電膜8bおよび8cを金
属メッシュ9とともに接地したため、ポリエステルフィ
ルムに帯電する電荷によって絶縁破壊するのを有効に防
止することができる。
【0017】図2は本発明によるプラズマプロセス装置
の動作を確認するための実験装置の構成を示す線図的断
面図である。本例において前例と同様の部分には前例と
同じ符号を付けて示し、その説明は省略する。
【0018】本例ではメッシュ状の陽極3の代わりに円
筒状の陽極21をガラス容器1内に配置し、反応槽7内
には基板11の代わりに電極22を配置し、この電極を
電流計23を介して接地し、反応槽に注入される電流を
測定できるように構成した。ガラス容器1の内部を10-5
Torr程度以下の高真空に維持し、反応槽7の内部はほぼ
0.2Torrに減圧した。
【0019】タングステンヒータ2を加熱するために直
流電源24を設け、可変抵抗25によってタングステン
ヒータへの通電を調整した。また、タングステンヒータ
2を流れる電流を電流計26で測定できるように構成し
た。
【0020】タングステンヒータ2から放出される熱電
子を加速するための加速電圧は、絶縁トランス5の2次
側に得られる電圧を整流器27で整流して作成した。ま
た、加速電圧の値を電圧計28で測定できるように構成
した。
【0021】ガラス容器1と反応槽7とを隔膜8によっ
て隔離するが、本実験例では2種類の隔膜8を使用し
た。すなわち、第1の隔膜は厚さ0.5μmのポリエス
テルフィルム8aのみを以て構成し、第2の隔膜は厚さ
1.5μmのポリエステルフィルム8aの、反応槽側の
表面に厚さ0.1μm以下のアルミニュウム導電膜8b
をコーティングして構成した。
【0022】また、隔膜8を支持する金属メッシュ9も
2種類使用した。すなわち、60ライン/インチおよび
100ライン/インチの銅製のメッシュを使用した。い
ずれの場合でも金属メッシュ9は接地した。また、1.
5μmのポリエステルフィルム8aの片側にコーティン
グした導電膜8bも接地した。
【0023】上述したように構成して加速電圧を200
0Vから6500Vまで変化させたときに、反応槽7内
に配置した電極22に注入される電子線束による電流を
電流計23を用いて測定した結果を図3および図4のグ
ラフに示す。図3は膜厚0.5μmのポリエステルフィ
ルム8aのみで隔膜8を構成した場合を示し、図4は厚
さ1.5μmのポリエステルフィルム8aの片側に導電
膜8bをコーティングした隔膜8を使用した結果を示す
ものであり、両グラフにおいて曲線Aは60ライン/イ
ンチの金属メッシュ9を使用した場合を示し、曲線Bは
100ライン/インチの金属メッシュ9を使用した場合
を示すものである。
【0024】図3に示すように、0.5μmの隔膜8と
60ライン/インチの金属メッシュ9を使用した場合、
加速電圧を2000V以上に上げると電極22に電流が
急激に流れ始め、約5000Vで電流が120μAに達
したところで隔膜8が破損し、電子線源側の圧力が急増
した。この場合の電子線束の直径は約3mmであり、し
たがって電流密度は1.7mA/cm2 に達した。この
値は通常のグロー放電の電流密度にほぼ等しいものであ
る。
【0025】上記の実験結果から明らかなように、本発
明のプラズマプロセス装置においては、2000〜50
00Vの低い加速電圧で1mA/cm2 以上の電流密度
を有する電子線束がガラス容器1から隔膜8を透過して
反応槽7へ注入されていることが確認され、この電子線
によって反応ガスの励起、基板表面の励起、処理などが
十分可能であることがわかる。
【0026】本発明は上述した実施例にのみ限定される
ものではなく、幾多の変更や変形が可能である。例え
ば、上述した例では電子放出源としてタングステンヒー
タを使用し、これから放出される熱電子を利用するよう
にしたが、LaB6などの高効率熱電子放出源や、光などの
高エネルギー電磁波によって励起された電子、電界放出
電子、電子やイオンの衝突による2次電子、放電による
電子などすべての電子を利用することができ、使用する
電子源は、電子密度、電子源の面積、電子流の時間変化
などの特性に応じて選択することができる。
【0027】また、反応槽に注入される電子密度が大き
い場合には、隔膜に大きな空間電荷が発生して破損する
恐れがあるので、隔膜に帯電した電荷を除去するために
反応槽内に接地した電極を配置することもできる。この
場合、この電極に有機物が堆積されるのを防ぐために電
極をタングステンヒータを以て構成して1000°C以
上の温度に加熱するのが望ましい。さらに、反応槽に外
部より磁界を印加することによって電子による反応ガス
の励起確率を増大するようにすることもできる。
【0028】上述した実施例では本発明のプラズマプロ
セス装置をプラズマCVD装置として使用してスチレン
膜を生成するものとしたが、他の高分子膜を生成するこ
ともできるし、電子を固体表面に照射してエッチング等
の種々の表面処理を行ったり、加工を行ったりすること
もできる。また、電子は必ずしも連続的に照射する必要
はなく、間欠的に照射することもできる。
【0029】
【発明の効果】上述したように本発明の電子励起による
プロセス装置においては、電子源として作用する第1の
空間と、例えばプラズマプロセスを実施する反応槽とし
て作用する第2の空間とを電子透過性の高いきわめて薄
い隔膜によって隔離し、この隔膜の電子源側に隣接して
金属メッシュを配置して差圧を支持するようにしたた
め、隔膜を厚さが0.5〜1.5μmときわめて薄く、
電子の透過性が高い高分子膜を以て構成することができ
るので、低い加速電圧で大きな電流密度を有する電子流
を電子源側から隔膜を透過して反応槽に注入することが
できる。このような隔膜を配置することによって第2の
空間の圧力を第1の空間の圧力とは無関係に設定するこ
とができ、したがってプロセス制御に対する制約がなく
なる。また、加速電圧を低くすることができるので加速
電源を小型とすることができるとともに透過性のX線が
発生することがないからそれに対する防護をする必要が
ないので装置全体を小規模なものとすることができる。
【0030】また、上述した隔膜の、少なくとも反応槽
側の表面に導電膜をコーティングし、この導電膜および
金属メッシュを接地することによって隔膜に帯電する電
荷によって隔膜が絶縁破壊するのを有効に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明によるプラズマプロセス装置の一
実施例の構成を示す線図的断面図である。
【図2】図2は本発明によるプラズマプロセス装置の動
作を確認するための実験装置の構成を示す線図的断面図
である。
【図3】図3は図2に示す実験装置における加速電圧と
電子線電流との関係を示すグラフである。
【図4】図4は図2に示す実験装置における加速電圧と
電子線電流との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ガラス容器 2 タングステンヒータ 3 メッシュ状陽極 4 加速用電源 5 絶縁トランス 6 スライダック 7 反応槽 8 隔膜 8a ポリエステルフィルム 8b,8c 導電膜 9 差圧支持用金属メッシュ 10 基板保持用フランジ 11 基板 21 円筒状陽極 22 電極 23 電流計 24 加熱用直流電源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子を発生し、高真空に維持される第1
    の空間を画成する第1の容器と、この第1の空間で発生
    された電子による励起によって所定のプロセスを実行す
    る第2の空間を画成する第2の容器と、これら第1およ
    び第2の容器で画成される第1および第2の空間を隔離
    し、電子を透過させる隔膜と、この隔膜の前記第1の空
    間側に、前記隔膜を支持するように配置され、第1空間
    および第2空間の差圧を支持し且つ電子を透過するメッ
    シュ状の差圧支持用部材とを具えたことを特徴とする電
    子励起によるプロセス装置。
  2. 【請求項2】 前記差圧支持用部材を金属メッシュを以
    て構成し、前記第1および第2の空間を隔離する隔膜
    の、少なくとも前記第2の空間側の表面に導電膜をコー
    ティングし、前記金属メッシュおよび導電膜を接地した
    ことを特徴とする請求項1記載の電子励起によるプロセ
    ス装置。
  3. 【請求項3】 前記隔膜の膜厚を、0.5〜1.5μm
    としたことを特徴とする請求項1記載の電子励起による
    プロセス装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の空間に反応ガスを循環させ、
    第1の空間からの電子線で励起してプラズマを発生させ
    るように構成したことを特徴とする請求項1記載の電子
    励起によるプロセス装置。
JP14265691A 1991-05-20 1991-05-20 電子励起によるプロセス装置 Expired - Lifetime JPH07122143B2 (ja)

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