JPH07122230A - 二次イオン質量分析計 - Google Patents
二次イオン質量分析計Info
- Publication number
- JPH07122230A JPH07122230A JP5288630A JP28863093A JPH07122230A JP H07122230 A JPH07122230 A JP H07122230A JP 5288630 A JP5288630 A JP 5288630A JP 28863093 A JP28863093 A JP 28863093A JP H07122230 A JPH07122230 A JP H07122230A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- voltage
- stable region
- ion
- ions
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 150000002500 ions Chemical group 0.000 claims abstract description 61
- 238000010884 ion-beam technique Methods 0.000 claims abstract description 7
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims description 7
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 claims description 2
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 claims description 2
- 230000005684 electric field Effects 0.000 abstract description 19
- 238000001819 mass spectrum Methods 0.000 abstract description 11
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 abstract description 6
- 238000000926 separation method Methods 0.000 abstract description 2
- 230000002708 enhancing effect Effects 0.000 abstract 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 9
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 4
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 229910052581 Si3N4 Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 1
- 239000012212 insulator Substances 0.000 description 1
- 238000004949 mass spectrometry Methods 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 230000007935 neutral effect Effects 0.000 description 1
- HQVNEWCFYHHQES-UHFFFAOYSA-N silicon nitride Chemical compound N12[Si]34N5[Si]62N3[Si]51N64 HQVNEWCFYHHQES-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 125000006850 spacer group Chemical group 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Electron Tubes For Measurement (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 分解能の高い、質量数の近接した試料物質を
分離同定することのできる二次イオン質量分析計を提供
する。 【構成】 真空チャンバ内に設けられた高速粒子線発生
源1と、該発生源1から生じる高速粒子線9からなる一
次ビームを試料に照射する手段と、該試料から放出する
二次イオン10を四重極電極によって分離同定する手段
4,5,6,7と、該四重極電極4に前記二次イオン1
0を分離同定する直流電圧U及び高周波交流電圧Vを印
加する手段12とを備え、該直流電圧U及び高周波交流
電圧Vはマシュー方程式の安定解を与える第2安定領域
から導出されるものであることを特徴とする。
分離同定することのできる二次イオン質量分析計を提供
する。 【構成】 真空チャンバ内に設けられた高速粒子線発生
源1と、該発生源1から生じる高速粒子線9からなる一
次ビームを試料に照射する手段と、該試料から放出する
二次イオン10を四重極電極によって分離同定する手段
4,5,6,7と、該四重極電極4に前記二次イオン1
0を分離同定する直流電圧U及び高周波交流電圧Vを印
加する手段12とを備え、該直流電圧U及び高周波交流
電圧Vはマシュー方程式の安定解を与える第2安定領域
から導出されるものであることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二次イオン質量分析計に
係り、特に高速粒子線からなる一次ビームを試料に照射
して、該試料から放出する二次イオンを分離同定するこ
とにより試料物質の質量を計測する二次イオン質量分析
計に関する。
係り、特に高速粒子線からなる一次ビームを試料に照射
して、該試料から放出する二次イオンを分離同定するこ
とにより試料物質の質量を計測する二次イオン質量分析
計に関する。
【0002】
【従来の技術】イオンの質量分析に、四重極電極の電場
条件を利用した質量分析器が用いられることが古くから
知られている(例えば、藤永他、「マスフィルタ」、真
空11巻4号(1968年)、1〜8頁)。又、四重極
電極の電場条件におけるイオン軌道の安定性の解析につ
いての検討結果が発表されている(廣木他、「四重極子
質量分析計におけるイオンの軌道解析(I)」、真空3
5巻12号(1992年)、8〜16頁)。
条件を利用した質量分析器が用いられることが古くから
知られている(例えば、藤永他、「マスフィルタ」、真
空11巻4号(1968年)、1〜8頁)。又、四重極
電極の電場条件におけるイオン軌道の安定性の解析につ
いての検討結果が発表されている(廣木他、「四重極子
質量分析計におけるイオンの軌道解析(I)」、真空3
5巻12号(1992年)、8〜16頁)。
【0003】二次イオンを弁別するための四重極質量分
離器の詳細を図2に示す。図中符号11は四重極電極、
12は直流及び高周波交流電圧印加用の電源、13は四
重極電場を通過する特定質量の二次イオンである。符号
5は、2次電子増倍管であり入射するイオンの量が電流
に変換され検出される。質量分離部の四重極電極11
は、断面外周が凸双曲線(または円弧)をなす4本の金
属柱を、凸双曲面(または円弧面)が向かい合うように
絶縁物のスペーサーを用いて互いに平行に精度良く組み
立てたもので、これら4本の金属柱が取り囲む空間にい
わゆる四重極電場ができる構造となっている。
離器の詳細を図2に示す。図中符号11は四重極電極、
12は直流及び高周波交流電圧印加用の電源、13は四
重極電場を通過する特定質量の二次イオンである。符号
5は、2次電子増倍管であり入射するイオンの量が電流
に変換され検出される。質量分離部の四重極電極11
は、断面外周が凸双曲線(または円弧)をなす4本の金
属柱を、凸双曲面(または円弧面)が向かい合うように
絶縁物のスペーサーを用いて互いに平行に精度良く組み
立てたもので、これら4本の金属柱が取り囲む空間にい
わゆる四重極電場ができる構造となっている。
【0004】四重極電極11のイオン弁別の基本は、4
本の四重極電極11に加えた電圧によって、イオンにマ
シューの運動方程式に従った運動をさせることにある。
図2のように結線して、四重極電極に囲まれた空間に交
流と直流を重ね合わせた電場をつくると、中心軸に沿っ
て入射したイオンは、交流および直流電場の強さ、交流
の周波数、イオンの質量電荷比m/eなどがある条件を
満たした場合に限り四重極電場内を発散せずにx、y方
向に振動しながらz方向に進み、イオン検出部に到達す
る。該特定条件を満たすイオン以外はx、y方向に振動
する過程で過剰振動をなし、四重極電極に衝突して取り
去られる。
本の四重極電極11に加えた電圧によって、イオンにマ
シューの運動方程式に従った運動をさせることにある。
図2のように結線して、四重極電極に囲まれた空間に交
流と直流を重ね合わせた電場をつくると、中心軸に沿っ
て入射したイオンは、交流および直流電場の強さ、交流
の周波数、イオンの質量電荷比m/eなどがある条件を
満たした場合に限り四重極電場内を発散せずにx、y方
向に振動しながらz方向に進み、イオン検出部に到達す
る。該特定条件を満たすイオン以外はx、y方向に振動
する過程で過剰振動をなし、四重極電極に衝突して取り
去られる。
【0005】四重極電場におけるイオンの運動は、次の
マシュー方程式により説明される。
マシュー方程式により説明される。
【数1】
【0006】ここで、aとqは各々以下の通りである。
【数2】 ただし、e:電子の電荷、U:直流電圧、V:交流電
圧、m:イオンの質量、r0 :電場半径、ω:角周波数 マシュー方程式の解は、無限時間の間、イオンが一定振
幅を越えない安定化軌道をたどる安定解と、時間ととも
に振幅が無限に増大する不安定解とに分けられる。マシ
ュー方程式の解が安定かどうかは、安定解を与えるa、
qの関係を(a、q)平面に図示したマシュー線図によ
り判別できる。マシュー線図を図3(A)に示し、第1
安定領域を符号Iで、第2安定領域を符号IIで、第3安
定領域を符号III で示す。又、第1安定領域拡大図を図
3(B)に、第2安定領域拡大図を図3(C)に示す。
圧、m:イオンの質量、r0 :電場半径、ω:角周波数 マシュー方程式の解は、無限時間の間、イオンが一定振
幅を越えない安定化軌道をたどる安定解と、時間ととも
に振幅が無限に増大する不安定解とに分けられる。マシ
ュー方程式の解が安定かどうかは、安定解を与えるa、
qの関係を(a、q)平面に図示したマシュー線図によ
り判別できる。マシュー線図を図3(A)に示し、第1
安定領域を符号Iで、第2安定領域を符号IIで、第3安
定領域を符号III で示す。又、第1安定領域拡大図を図
3(B)に、第2安定領域拡大図を図3(C)に示す。
【0007】イオンが四重極電場内を通過する条件は、
マシュー線図の安定領域に基づく。ある質量を持つイオ
ンは、r0 、ω、U、V値が決められると(a、q)平
面上に1点が定まる。式(2)からa/2q=U/Vの
関係が与えられるが、この式は(a、q)平面の原点を
通り勾配がUとVの比で決まる直線であって、質量数に
無関係に定まる。このU/Vの比を決めると、全ての異
なった質量のイオンはこの直線上に並ぶことになる。こ
れを質量走査線14と呼ぶ。質量走査線14上に並ぶイ
オンのうち、安定領域内の線上に並ぶ質量のイオンのみ
が四重極電場を通過できる。従って、質量走査線14の
勾配(U/V)を変化させ、質量走査線の安定領域と重
なる部分(Δm)を小さくすることで、ある特定の質量
のイオン13のみ、四重極電場を通過させることができ
る。
マシュー線図の安定領域に基づく。ある質量を持つイオ
ンは、r0 、ω、U、V値が決められると(a、q)平
面上に1点が定まる。式(2)からa/2q=U/Vの
関係が与えられるが、この式は(a、q)平面の原点を
通り勾配がUとVの比で決まる直線であって、質量数に
無関係に定まる。このU/Vの比を決めると、全ての異
なった質量のイオンはこの直線上に並ぶことになる。こ
れを質量走査線14と呼ぶ。質量走査線14上に並ぶイ
オンのうち、安定領域内の線上に並ぶ質量のイオンのみ
が四重極電場を通過できる。従って、質量走査線14の
勾配(U/V)を変化させ、質量走査線の安定領域と重
なる部分(Δm)を小さくすることで、ある特定の質量
のイオン13のみ、四重極電場を通過させることができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これまでは、交流及び
直流の電圧があまり高くなくてもよいという理由などか
ら、専ら第1安定領域に基づく電場条件が使用されてき
た。しかし、図3(B)に示すように、第1安定領域の
形状は下方に著しく幅広くなっているため、質量走査線
が14’のようになると、ΔmはΔm’となり、検出幅
Δmが急激に大きくなりやすい。そのため、直流電圧U
や交流電圧Vが少しでも変動すると、Δmは大きく変動
する。安定した分解能を得るためには直流電圧や交流電
圧の電源を安定させることが必要となるが、それには限
界がある。このため、電場条件に第1安定領域を用いた
従来型の四重極質量分析器は分解能が低く、質量数の近
接した二次イオン質量スペクトルの分離ができないとい
う問題点があった。
直流の電圧があまり高くなくてもよいという理由などか
ら、専ら第1安定領域に基づく電場条件が使用されてき
た。しかし、図3(B)に示すように、第1安定領域の
形状は下方に著しく幅広くなっているため、質量走査線
が14’のようになると、ΔmはΔm’となり、検出幅
Δmが急激に大きくなりやすい。そのため、直流電圧U
や交流電圧Vが少しでも変動すると、Δmは大きく変動
する。安定した分解能を得るためには直流電圧や交流電
圧の電源を安定させることが必要となるが、それには限
界がある。このため、電場条件に第1安定領域を用いた
従来型の四重極質量分析器は分解能が低く、質量数の近
接した二次イオン質量スペクトルの分離ができないとい
う問題点があった。
【0009】本発明は係る従来技術の問題点に鑑み為さ
れたもので、分解能が高く、質量数の近接した二次イオ
ンの質量スペトトルの分離を行うことのできる二次イオ
ン質量分析計を提供することを目的とする。
れたもので、分解能が高く、質量数の近接した二次イオ
ンの質量スペトトルの分離を行うことのできる二次イオ
ン質量分析計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】本発明の二次イオン質量
分析計は、真空チャンバ内に設けられた高速粒子線発生
源と、該発生源から生じる高速粒子線からなる一次ビー
ムを試料に照射する手段と、該試料から放出する二次イ
オンを四重極電極によって分離同定する手段と、該四重
極電極に前記二次イオンを分離同定する直流電圧及び高
周波交流電圧を印加する手段とを備え、該直流電圧及び
高周波交流電圧はマシュー方程式の安定解を与える第2
安定領域から導出されるものであることを特徴とする。
分析計は、真空チャンバ内に設けられた高速粒子線発生
源と、該発生源から生じる高速粒子線からなる一次ビー
ムを試料に照射する手段と、該試料から放出する二次イ
オンを四重極電極によって分離同定する手段と、該四重
極電極に前記二次イオンを分離同定する直流電圧及び高
周波交流電圧を印加する手段とを備え、該直流電圧及び
高周波交流電圧はマシュー方程式の安定解を与える第2
安定領域から導出されるものであることを特徴とする。
【0010】
【作用】四重極電極に印加する直流電圧(U)及び高周
波交流電圧(V)は、マシュー方程式の安定解を与える
第2安定領域から選択されるので、第1安定領域を適用
した場合と比較して分解能を飛躍的に高めることが可能
となる。従って、質量数の近接した二次イオンの質量ス
ペクトルを分離することが可能となる。
波交流電圧(V)は、マシュー方程式の安定解を与える
第2安定領域から選択されるので、第1安定領域を適用
した場合と比較して分解能を飛躍的に高めることが可能
となる。従って、質量数の近接した二次イオンの質量ス
ペクトルを分離することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【0012】図1は二次イオン質量分析計の説明図であ
る。図中、符号1は高速原子ビームあるいはイオンビー
ムを放出するビーム源、2は分析管、3は試料、4は四
重極質量分離器、5は二次電子増倍管、6は増幅器、7
はレコーダ、8は真空ポンプ、9は高速原子ビームある
いはイオンビーム、10は二次イオンである。符号12
は、四重極電極に直流電圧(U)及び高周波電圧(V)
を印加する電源である。
る。図中、符号1は高速原子ビームあるいはイオンビー
ムを放出するビーム源、2は分析管、3は試料、4は四
重極質量分離器、5は二次電子増倍管、6は増幅器、7
はレコーダ、8は真空ポンプ、9は高速原子ビームある
いはイオンビーム、10は二次イオンである。符号12
は、四重極電極に直流電圧(U)及び高周波電圧(V)
を印加する電源である。
【0013】この装置の動作は次の通りである。真空ポ
ンプ8によって、分析管2内、四重極質量分離器4内を
十分に排気する。ビーム源1から高速原子ビームあるい
はイオンビーム9を放出させ、試料を衝撃する。ビーム
9により衝撃された試料から二次イオン10が放出さ
れ、これが第2安定領域を電場条件に持つ四重極電極か
らなる四重極質量分離器4により弁別されて、特定質量
のイオンのみが選択されて二次電子増倍管5に入る。こ
こでイオンは電子に変換され、増幅器6を経て出力され
レコーダ7に記録される。この様に二次イオン10が質
量別に分離され分析がなされるのである。
ンプ8によって、分析管2内、四重極質量分離器4内を
十分に排気する。ビーム源1から高速原子ビームあるい
はイオンビーム9を放出させ、試料を衝撃する。ビーム
9により衝撃された試料から二次イオン10が放出さ
れ、これが第2安定領域を電場条件に持つ四重極電極か
らなる四重極質量分離器4により弁別されて、特定質量
のイオンのみが選択されて二次電子増倍管5に入る。こ
こでイオンは電子に変換され、増幅器6を経て出力され
レコーダ7に記録される。この様に二次イオン10が質
量別に分離され分析がなされるのである。
【0014】四重極電極11は、電極表面がメタライズ
処理されている窒化シリコン等のセラミック部材によっ
て構成されている。このため、寸法精度が高く、熱膨脹
係数が小さいため、温度上昇が生じても寸法精度を高い
ままで維持することができる。
処理されている窒化シリコン等のセラミック部材によっ
て構成されている。このため、寸法精度が高く、熱膨脹
係数が小さいため、温度上昇が生じても寸法精度を高い
ままで維持することができる。
【0015】また、電源12は、従来の第1安定領域か
ら導出される直流電圧U及び高周波電圧Vに比較して、
数倍程度高い第2安定領域から導出される電圧U,Vを
供給できるようになっている。更に、第1安定領域と第
2安定領域の電圧を切替えて供給できるようになってい
る。このため、測定対象、目的に応じて、第1安定領域
と第2安定領域とを切替えて使用することができる。
ら導出される直流電圧U及び高周波電圧Vに比較して、
数倍程度高い第2安定領域から導出される電圧U,Vを
供給できるようになっている。更に、第1安定領域と第
2安定領域の電圧を切替えて供給できるようになってい
る。このため、測定対象、目的に応じて、第1安定領域
と第2安定領域とを切替えて使用することができる。
【0016】本実施例においては、4本の四重極電極に
より構成される電場条件に、第2安定領域の電場条件の
直流電圧U及び交流電圧Vを電源12から印加する。こ
れにより四重極電場内でイオンはx、y方向へ振動しな
がらz方向へ進行し、特定質量を有するイオンのみを検
出することができ、質量スペクトルとしてレコーダ7に
記録される。
より構成される電場条件に、第2安定領域の電場条件の
直流電圧U及び交流電圧Vを電源12から印加する。こ
れにより四重極電場内でイオンはx、y方向へ振動しな
がらz方向へ進行し、特定質量を有するイオンのみを検
出することができ、質量スペクトルとしてレコーダ7に
記録される。
【0017】図3(C)に示すように、第2安定領域の
形状は縦に細長く、かつその幅が非常に狭いため、検出
幅Δmの値はU/Vの値に関わらずほとんど変化しな
い。このため直流電圧Uや交流電圧Vが変動しても検出
幅Δmを一定に保ちやすい。上記電場条件に第2安定領
域を使用すると、第1安定領域を使用した場合と比べ
て、Δmを安定的に非常に小さくすることができ、分解
能を容易に飛躍的に高めることが可能となる。
形状は縦に細長く、かつその幅が非常に狭いため、検出
幅Δmの値はU/Vの値に関わらずほとんど変化しな
い。このため直流電圧Uや交流電圧Vが変動しても検出
幅Δmを一定に保ちやすい。上記電場条件に第2安定領
域を使用すると、第1安定領域を使用した場合と比べ
て、Δmを安定的に非常に小さくすることができ、分解
能を容易に飛躍的に高めることが可能となる。
【0018】図4に四重極電極に第1安定領域を適用し
た場合と、第2安定領域を適用した場合のD2 +、He+
が混在する試料の質量数4付近に対する質量スペクトル
を示す。第1安定領域を適用した場合、図4(A)に示
すように、幅の広い質量スペクトルピークが表われ、D
2 +、He+のピークは重なっており、分離できない状態
である。一方、第2安定領域を適用した場合、図4
(B)に示すように質量スペクトルのピーク幅が非常に
小さくなり、小数点以下2桁目での質量スペクトル分離
が行え、D2 +とHe+の識別が可能となる。
た場合と、第2安定領域を適用した場合のD2 +、He+
が混在する試料の質量数4付近に対する質量スペクトル
を示す。第1安定領域を適用した場合、図4(A)に示
すように、幅の広い質量スペクトルピークが表われ、D
2 +、He+のピークは重なっており、分離できない状態
である。一方、第2安定領域を適用した場合、図4
(B)に示すように質量スペクトルのピーク幅が非常に
小さくなり、小数点以下2桁目での質量スペクトル分離
が行え、D2 +とHe+の識別が可能となる。
【0019】同様の高い質量分解能を他の質量範囲に対
しても適用可能である。例えば、質量数28付近に第2
安定領域に基づく高い質量分解能を利用すると、N
2 +(質量数28.0062)、Co+(質量数27.9
949)、C2H4 +(質量数28.0312)、Si
+(質量数27.9769)といった質量が近接したイ
オンの分離・識別が可能である。このように、質量数の
近接した二次イオンを発生する試料の分析を容易に行
え、多くの情報を含んだ出力データを得ることができる
ようになる。即ち、第2安定領域の直流電圧U及び高周
波電圧Vは、第1安定領域と比較して、数倍程度大きく
なるが、分解能(検出幅)Δmを0.01AMU程度に
小さくすることができる。
しても適用可能である。例えば、質量数28付近に第2
安定領域に基づく高い質量分解能を利用すると、N
2 +(質量数28.0062)、Co+(質量数27.9
949)、C2H4 +(質量数28.0312)、Si
+(質量数27.9769)といった質量が近接したイ
オンの分離・識別が可能である。このように、質量数の
近接した二次イオンを発生する試料の分析を容易に行
え、多くの情報を含んだ出力データを得ることができる
ようになる。即ち、第2安定領域の直流電圧U及び高周
波電圧Vは、第1安定領域と比較して、数倍程度大きく
なるが、分解能(検出幅)Δmを0.01AMU程度に
小さくすることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明になる二次イオン質量分析計は、
高速原子線又はイオンビームを用いて試料から二次イオ
ンを放出させ、二次イオンを四重極電極のマシュー方程
式の第2安定領域の電場条件をもって弁別し、検出、分
析できるようにしたものである。従って分解能の高い質
量スペクトルを得られる。よって、従来に比べ、質量数
の近接した複雑な組成を持つ試料の分析が容易に行な
え、多くの情報を含んだデータを得ることができる。特
に電気的に中性な高速原子線を用いることにより、絶縁
体の試料に電荷の蓄積という問題を生じることなく、効
率的に二次イオンを放出させることができる。
高速原子線又はイオンビームを用いて試料から二次イオ
ンを放出させ、二次イオンを四重極電極のマシュー方程
式の第2安定領域の電場条件をもって弁別し、検出、分
析できるようにしたものである。従って分解能の高い質
量スペクトルを得られる。よって、従来に比べ、質量数
の近接した複雑な組成を持つ試料の分析が容易に行な
え、多くの情報を含んだデータを得ることができる。特
に電気的に中性な高速原子線を用いることにより、絶縁
体の試料に電荷の蓄積という問題を生じることなく、効
率的に二次イオンを放出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の二次イオン質量分析計の装
置構成を示す説明図。
置構成を示す説明図。
【図2】四重極質量分離器の説明図。
【図3】マシュー線図の説明図であり、(A)四半象元
を示し、(B)第1安定領域の部分拡大図、(C)第2
安定領域の部分拡大図。
を示し、(B)第1安定領域の部分拡大図、(C)第2
安定領域の部分拡大図。
【図4】分析結果の質量スペクトルの説明図であり、
(A)第1安定領域を適用した場合を示し、(B)第2
安定領域を適用した場合を示す。
(A)第1安定領域を適用した場合を示し、(B)第2
安定領域を適用した場合を示す。
1 ビーム源 2 分析管 3 試料 4 四重極質量分離器 5 二次電子増倍管 6 増幅器 7 レコーダー 8 高真空排気装置 9 高速原子ビームあるいはイオンビーム 10 二次イオン 11 四重極電極 12 直流及び交流電圧印加用電源 13 特定質量のイオン 14 質量走査線 15 第1安定領域 16 第2安定領域
Claims (5)
- 【請求項1】 真空チャンバ内に設けられた高速粒子線
発生源と、該発生源から生じる高速粒子線からなる一次
ビームを試料に照射する手段と、該試料から放出する二
次イオンを四重極電極によって分離同定する手段と、該
四重極電極に前記二次イオンを分離同定する直流電圧及
び高周波交流電圧を印加する手段とを備え、該直流電圧
及び高周波交流電圧はマシュー方程式の安定解を与える
第2安定領域から導出されるものであることを特徴とす
る二次イオン質量分析計。 - 【請求項2】 前記高速粒子線は,高速原子線であるこ
とを特徴とする請求項1記載の二次イオン質量分析計。 - 【請求項3】 前記高速粒子線は,イオン線であること
を特徴とする請求項1記載の二次イオン質量分析計。 - 【請求項4】 前記四重極電極は、電極表面がメタライ
ズ処理されているセラミック部材によって構成されたも
のであることを特徴とする請求項1記載の二次イオン質
量分析計。 - 【請求項5】 前記四重極電極に印加する直流電圧及び
高周波交流電圧を、前記マシュー方程式の安定解を与え
る第1安定領域にも切替え可能な手段を更に備えたもの
であることを特徴とする請求項1記載の二次イオン質量
分析計。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5288630A JPH07122230A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 二次イオン質量分析計 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5288630A JPH07122230A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 二次イオン質量分析計 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07122230A true JPH07122230A (ja) | 1995-05-12 |
Family
ID=17732668
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5288630A Pending JPH07122230A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 二次イオン質量分析計 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07122230A (ja) |
-
1993
- 1993-10-25 JP JP5288630A patent/JPH07122230A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US11887832B2 (en) | Mass spectrometer | |
| EP0113207B1 (en) | Method of mass analyzing a sample by use of a quadrupole ion trap | |
| Von Zahn | Monopole spectrometer, a new electric field mass spectrometer | |
| US5814813A (en) | End cap reflection for a time-of-flight mass spectrometer and method of using the same | |
| Dawson et al. | Mass spectroscopy using RF quadrupole fields | |
| US6570153B1 (en) | Tandem mass spectrometry using a single quadrupole mass analyzer | |
| AU2004245031B2 (en) | Mass spectrometer and related ionizer and methods | |
| US4105917A (en) | Method and apparatus for mass spectrometric analysis at ultra-low pressures | |
| Liebl | Design of a combined ion and electron microprobe apparatus | |
| Jennings et al. | [2] Mass analyzers | |
| AU721973B2 (en) | Method of operating an ion trap mass spectrometer | |
| CN114616647B (zh) | 傅立叶变换质谱法的方法和系统 | |
| Agarwal et al. | A review on analyzers for mass spectrometry | |
| US20240136167A1 (en) | Mass spectrometer and method | |
| JP3048146B1 (ja) | アイソトポマ―質量分析装置 | |
| US20240404810A1 (en) | Mass spectrometer and method | |
| JPH0114665B2 (ja) | ||
| CN114730695A (zh) | 具有离子源的气体分析器系统 | |
| Medhe | Mass Spectrometry: Analysers an Important Tool | |
| Lemière | Mass analysers for LC-MS | |
| Li et al. | Chemical mass shifts in resonance ejection experiments in the quadrupole ion trap | |
| CN119069339B (zh) | 一种多极杆-四极杆耦合碰撞池 | |
| Matsuo et al. | Recent development of ion-optical studies for mass spectrometer and mass spectrograph design | |
| JPS5913151B2 (ja) | 四重極質量分析装置 | |
| JPH01137553A (ja) | 質量分析装置 |