JPH07135963A - 微生物の分離方法および微生物個体数の計測方法 - Google Patents
微生物の分離方法および微生物個体数の計測方法Info
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- JPH07135963A JPH07135963A JP30703493A JP30703493A JPH07135963A JP H07135963 A JPH07135963 A JP H07135963A JP 30703493 A JP30703493 A JP 30703493A JP 30703493 A JP30703493 A JP 30703493A JP H07135963 A JPH07135963 A JP H07135963A
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Abstract
分子有機物により、微生物担持担体または他の微生物個
体と結合した状態で存在する土壌、活性汚泥、水底泥ま
たはバイオリアクタ等の微生物系に、セルラーゼ、グル
クロニダーゼ等の該不溶性高分子有機物の分解酵素を作
用させ、結合状態にある微生物個体を分離する。 【効果】 培養工程を経ることなく、結合物質である不
溶性高分子有機物を効率的に分解することができるの
で、懸濁液やバイオリアクタ液等から培養条件の不明な
又は特異的培養条件が必要な微生物をも極めて簡便、短
時間に高収率、高純度で分離回収することが可能とな
る。
Description
泥等の懸濁液やリアクタ内液等のように、微生物個体が
微小粒子や固定用担体に付着している系や微生物個体が
フロックを形成している系中に存在する該微生物個体
を、各個体に単離する技術に関し、特に、単離手段とし
ての微生物の培養処理が不要で、簡単な操作でかつ短時
間で微生物個体を高収率、高純度で分離回収する微生物
の分離方法、およびその方法により、微生物個体数の計
数を簡便にかつ高精度に行う微生物個体数の計測方法に
関する。
化学的な方法とは異なる、微生物や酵素を使った有用物
質の生産や有害物質の分解の可能性が盛んに検討される
ようになるにつれ、既存の化学工学的な生産の長所を保
ちつつ遺伝子工学的な生産を行うことを目的として微生
物の研究が盛んになり、例えば高温、低温、高アルカ
リ、高水圧といった特殊な環境の中で生息し活動する微
生物も研究されている。
様な微生物が生息し、上記のような性質を持つ微生物も
存在している可能性がある、土壌懸濁液や下水・廃水処
理槽の活性汚泥や川・湖・海などの底泥から種々の微生
物を単離してその能力について研究したり、その機能に
関する情報が書き込まれたDNAを抽出する技術が、遺
伝子工学の基礎的な研究のみならず、応用技術分野の更
なる発展に大変重要になってきた。
が必要であるが、現在主に用いられている微生物の分離
回収方法は、土壌や活性汚泥や川、湖、海などの底泥を
適当な緩衝液に混ぜた懸濁液を希釈して目的にあった成
分を含む寒天倍地上に塗布し、目的にあった環境に培地
を数日間静置して培養し、増殖してきた微生物のコロニ
ーを選抜して、更に集積培養して濃度を高めてから遠心
などで沈殿させて回収する方法である。
方法の場合、多種多様な微生物の殆どは培養条件さえ不
明であるので、土壌、活性汚泥、底泥等からの懸濁液中
の99〜99.9%は寒天培地上で増殖させ分離するこ
とは困難であると言われている。従って、サンプリング
した懸濁液の中にいくら有用な微生物がいたとしても大
部分は回収不可能であるのが実情である。また、比較的
培養条件を推定し易い廃水処理槽内の活性汚泥にして
も、たとえ培養条件が設定できても、実際の槽内の条件
と実験室の培地内の条件の微妙な差から、実験培地の微
生物種の比率が変わってしまう可能性が高く、活性汚泥
内の優先種を培地内の優先種として回収できない場合が
ある。
泥などの懸濁液から培養工程を省いて直接微生物を分離
し回収する方法が考えられるが、しかし、これらの微生
物含有液は、微生物を培養した液体培地と違い、微生物
以外の様々な固形物を含有しているので、かかる液から
そのまま濾過や遠心沈殿などの方法で微生物を回収する
ことは大変困難である。また、微生物が何らかの物質を
分泌して固形物に付着して棲息していたり、互いに凝集
してフロックを形成している場合は、濾過や遠心沈殿に
よって微生物を回収することは不可能である。このた
め、従来は往復振盪機、ブレンダ、ホモジナイザ、超音
波破砕機等を使って、懸濁液を強力に攪拌し物理的に微
生物を固形物から剥離し、または微生物同士を分散させ
てバラバラにする方法が主に採用されてきた。しかし、
この方法は一般に採用されているにも拘らず、実は、こ
の方法で微生物のどの程度が一体剥離されているのかは
っきりしていない。また、攪拌を長時間強力にすればす
るほど、多くの微生物が剥離することは予想がつくが、
余り強力すぎると、微生物自身も粉砕されて原型を止め
なくなる恐れがある。特に、細微生物よりも巨大な酵
母、微細藻類、原生動物が簡単に粉砕されてしまうのは
容易に想像がつく。
は、種々の微生物(同定されていない場合が多い)の培
養条件が判明しないことから、全ての微生物をその生存
比率を変えることなく培養して分離回収することができ
ず、またブレンダ等を用いて強力に攪拌すると物理的に
弱い微生物から粉砕されてしまうことから、やはり全て
の微生物をその存在比率を変えることなく分離回収する
ことができないので、土壌中等に存在する培養条件の不
明な有用微生物を有効に回収することはほとんど不可能
であった。一方、培養工程を省いて土壌等に懸濁液から
直接微生物を分離回収する方法では、微生物は通常状態
において何等かの固形物に付着しているか、または互い
に凝集しフロックを形成しているので、濾過や遠心分離
等の手段では有効に分離することができない。
収する他にも、懸濁液やバイオリアクタ中の状態や生物
活性を評価するために個体数を計数することも大変重要
である。この液中の微生物を直接計数する方法として
は、P.C.T. JonesとJ.E. Molisonが開発した、懸濁液に
溶融した寒天を混合して攪拌した後、血球計算盤上に薄
膜状に固定して染色し顕微鏡で計数する方法が一般的で
ある(このJonse-Molison 法については『土壌微生物実
験法』、土壌微生物研究会編、養賢社、p143〜15
4参照)。
件が不明であっても計測できる利点があるが、分離が不
十分で一部の微生物しか回収できなければ、それを顕微
鏡などで計数し個体数を算出したところで殆ど意味をな
さないという、微生物の分離回収が困難なことに起因す
る問題がある。また、土壌・活性汚泥、底泥などの懸濁
液や固定化担体を含むリアクタ内液を直接顕微鏡で計数
しようとしても、微生物が固形物に付着していたり、フ
ロックを形成して固まっていたりすると、正確に数える
ことができない。また、サンプル液中に微小粒子が多量
に存在すると血球計算盤上に寒天薄膜を作ることすら不
可能になる。
ば、個体数の測定には一般に適当に希釈して寒天培地上
に塗布して培養し、増殖してきた微生物のコロニーを計
数する稀釈平板法が一般に行われる。この方法は、シャ
ーレと恒温室さえ有れば測定できるという点では顕微鏡
で直接計数するJonse-Molison 法より簡便であるが、培
養を開始してから結果が得られるまで数日から数週間も
かかるという問題があり、また増殖条件が合致するもの
しか計数することはできない。
術の実情に鑑み、微生物以外の固形物に付着している微
生物や微生物同士が凝集してフロックを形成している微
生物に対して、微生物個体間や微生物と担体間に介在す
る物質を分解する特定の手段を適用することにより、培
養工程を経ることなく、個々の微生物個体を効率的に分
離状態にすることを可能とし、懸濁液やバイオリアクタ
液等から微生物を高収率、高純度で分離回収することを
目的とする。
解手段を用いることにより、微生物個体数の計数を簡便
にかつ高精度に行うことである。
発明は、微生物個体が、該微生物の分泌した不溶性高分
子有機物により、微生物担持担体または他の微生物個体
と結合した状態で存在する微生物系に、該不溶性高分子
有機物の分解酵素を作用させ、結合状態にある微生物個
体を分離することを特徴とする微生物の分離方法であ
る。微生物が分泌した不溶性高分子有機物を分解する酵
素を、微生物担持担体または他の微生物個体と結合した
状態で存在する微生物系(「微生物結合体」という。)
に作用させることにより、従来のように培養工程を経る
ことなく、結合物質である不溶性高分子有機物を効率的
に分解することができるので、懸濁液やバイオリアクタ
液等から培養条件の不明な又は特異的培養条件が必要な
微生物をも極めて簡便、短時間に高収率、高純度で分離
回収することが可能となる。
て、添加する分解酵素が、多糖類分解酵素、タンパク質
分解酵素およびペクチン質分解酵素から選ばれる1種ま
たは2種以上である微生物の分離方法である。微生物結
合体に介在する結合物質は、微生物の種類により各種多
糖類やタンパク質からなる不溶性高分子有機物で構成さ
れており、これら有機物を有効に分解する酵素を選択し
作用させることにより、微生物の分離効率を向上させる
ことができる。
て、選ばれる1種または2種以上の分解酵素が、セルラ
ーゼ、ヘミセルラーゼ、グルクロニダーゼ、アミラー
ゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼのいずれかである微生
物の分離方法である。好ましくはこれらの酵素を用いる
ことにより、一層効率的な微生物個体の分離ができる。
て、微生物系が、土壌、活性汚泥または水底泥の懸濁液
である微生物の分離方法である。土壌等を上記分離方法
の対象とすることにより、生存している可能性がある有
用な微生物結合体から微生物個体を分離回収することが
可能となる。
て、微生物系が、バイオリアクタの固定化担体を含むリ
アクタ液である微生物の分離方法である。バイオリアク
タを上記分離方法の対象とすることにより、分離対象の
有用な微生物結合体から微生物個体を分離回収すること
が可能となる。
離された微生物を含む処理液を回収し、得られた回収液
を用いて平板希釈法または染色法により微生物系中の微
生物個体数を計測する微生物個体数の計測方法である。
上記の分離方法を用いることにより、結合体を形成して
いる微生物個体数を平板希釈法または染色法により簡便
にかつ正確に計測することができる。
件も不明な有用微生物の分離回収が極めて困難である原
因が、微生物が土壌粒子等に付着するために、また微生
物同士が凝集しフロックを形成するために分泌する不溶
性の高分子有機物にあり、この不溶性高分子物質は一定
の分解酵素により分解除去することが可能であることを
見出し本発明に至ったものである。かかる不溶性高分子
有機物が何であるかは分析、同定されているわけではな
く、また微生物の種類により異るが、セルラーゼやヘミ
セルラーゼ等の多糖類分解酵素、プロテアーゼやコラゲ
ナーゼ等のタンパク質分解酵素、ペクチナーゼ等のペク
チン質分解酵素等により、効果的に分解除去可能であっ
た。特に、セルラーゼ、グルクロニダーゼまたはプロテ
アーゼをそれぞれ主成分とした酵素、更にはそれぞれを
組合せた複合酵素は有効で、高分子有機物はセルロース
やグルクロニド成分を主体とする多糖類であり、更にタ
ンパク質を含有するものであることが判る。多糖類分解
酵素等は土壌中にも存在しているが、微生物の分泌する
高分子物質を分解する程には活性が高くないか存在量そ
のものが少なく、微生物はあまり影響を受けていない。
放線菌、酵母、かび、きのこ、微細藻類、原生動物等を
いい、天然に存在するもの、バイオテクノロジー技術の
応用により得られたものを含み、生息場所等は問わな
い。
の微生物個体と結合した状態で存在する微生物系は、自
然界、人工的環境下で極自然に生じ得るものであり、特
定条件下で生ずるものには限定されない。例えば、土壌
中、廃水処理槽等の活性汚泥中、川・湖・海等の水底泥
中に生息する微生物は通常、微生物個体が土壌粒子や動
植物の死骸由来の残渣等、種々雑多なものを担持担体と
して着生し結合体を形成し、また、微生物同士が凝集し
てフロックを形成したり、更にフロックが担持担体に結
合した状態で生存している。また、バイオリアクタ内に
の固体担体に担持された微生物も結合体を形成してい
る。このように微生物の多くは何かに着生して生存する
のが普通であるが、これらを包含した微生物系を対象と
する。
のが、不溶性の高分子有機物である。この高分子物質に
より微生物は強固に担体に着生し結合体を形成するが、
かかる結合体をブレンダー等による物理的操作で分解す
ることは極めて困難であり、また溶剤等を用いる化学的
操作によれば微生物自体を破壊する可能性もある。酵素
処理によれば、微生物自体を破壊することなく、ほぼ選
択的に該高分子物質を分解除去できるので、極めて好都
合である。
する条件に上記微生物系を調整することにより、効率的
に酵素反応を行うことができるが、酵素作用中に微生物
が増殖し又は死滅し、微生物種の比率が変化しないよう
な条件下で行うのがよい。かかる条件は用いる酵素、対
象とする微生物等により相違するので、適宜選定すれば
よい。例えば、処理対象となる微生物系を溶液状または
懸濁液状とするため、採取したサンプルを酵素の至適p
H(セルラーゼの場合4〜6)に調整した緩衝液等で希
釈し、固形物濃度5〜20重量%程度に調整し、分解酵
素を添加してから比較的大きい粒子、沈澱物や浮遊物等
の固形物を濾別除去しておき酵素の至適温度(セルラー
ゼの場合40〜50℃)に設定した恒温室で2〜16時
間程度振盪させて反応を行い、その後、遠心分離(30
00〜5000rpm、10秒〜1分程度)に付して微
小土壌粒子等を沈澱させ上澄み液を回収すれば、バラバ
ラに分離した状態の微生物の集合体を得ることができ
る。酵素の反応時間は短過ぎれば結合物質を分解でき
ず、一方長過ぎれば微生物が増殖したり、死滅して分解
したりする。従って、反応終了後は、微生物個体数の計
測等、次の工程に速やかに移行するとよい。
ルラーゼ、ヘミセルラーゼ、グルクロニダーゼ、アミラ
ーゼ、グルカナーゼ、キシラナーゼ等の多糖類分解酵
素、プロテアーゼ、コラゲナーゼ等のタンパク質分解酵
素およびペクチナーゼ、ペクチントランスエリミナーゼ
等のペクチン質分解酵素から選ばれる1種または2種以
上が好ましく、中でも、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、
グルクロニダーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ペクチ
ナーゼから1種以上を用いるとよい。特に、セルラーゼ
を主成分としキシラナーゼやペクチナーゼ等を含有する
複合酵素、グルクロニダーゼやプロテアーゼを主成分と
する複合酵素は有効であり、更に該セルラーゼとグルク
ロニダーゼやプロテアーゼを組合せ主成分とした複合酵
素は有効である。添加量は用いる酵素の種類、生存する
微生物量等により異るが、通常、希釈された懸濁液に対
して、例えばセルラーゼではセルラーゼ活性として10
00U/ml以上、好ましくは10000U/ml以
上、また、プロテアーゼではプロテアーゼ活性として1
00U/ml以上、好ましくは1000U/ml以上が
目安となり、両者を混合して用いてもよい。また、グル
クロニダーゼでは、それを主成分とする粗精製酵素で、
10mg/ml以上、好ましくは100mg/ml以上
が目安となる。分解酵素の添加量が少な過ぎると結合物
を分解することがでない。一方上限は特に制限されない
が多過ぎるても分解程度のそれ以上の向上は認められな
い。
あるが、本発明の分離方法によれば、全微生物個体数の
約10〜90%程度はほぼ完全に分離された状態にする
ことが可能であると推定される。
微生物は、サンプル中に存在していた全種類の微生物で
あり、微生物種の比率等は原則的には変化しないから、
次に述べる微生物個体数の計測方法に好適である。更
に、フロック状に固まった微生物をバラバラにできるの
で、回収微生物から有用なものを選択的に取出す際に
は、培養条件が判っていれば、その条件で選択的に培養
することにより、一度のスクリーニングで目的の微生物
を単離することができる。
微生物個体数を計測する方法について説明する。この技
術はバイオリアクタ内の微生物数の変化を把握し操作状
況を把握する上で極めて有効である。従来の技術では微
生物個体数の把握は、微生物が結合体を形成することか
ら正確さを欠き、状況判断を的確に行うことができなか
った。本発明の分離方法によれば、微生物はバラバラに
なっているので、特別な操作を施すことなく公知の計数
測定法を採用しても正確に数の計測が可能となる。例え
ば、平板希釈法や染色法が代表的である。染色法の一例
を挙げれば、まず、上述の分離方法により回収された微
生物液を検査に必要なだけ濃縮(例えば107個/ml
程度の菌濃度)した後、濃縮液にホルマリン液(4%程
度)を等量添加して微生物を固定し、更に紫外線等で蛍
光発色する色素で染色し、必要により共雑物を除去し、
適当に希釈して血球計数盤上に滴下して蛍光顕微鏡で観
察すれば、微生物数を正確にカウントすることができ
る。用いる色素等は公知のものでよく、特に限定される
ものではない。
量:含水比81.4)のpHが4.6になるようにリン
酸第一ナトリウムとリン酸第二ナトリウムを混合した約
0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液(あらかじめ2気圧
120℃30分で滅菌)を15ml入れてブレンダーで
30秒攪拌し、土壌懸濁液を作成した。この懸濁液を1
ml取り(この中に含まれる土壌は500mg)、容積
約5mlの蓋付き試験管に入れ、あらかじめ蒸留水1m
l当りセルラーゼを主成分とする粉末酵素(糸状菌トリ
コデルマ・ビリデの生産するセルラーゼを主成分とする
複合酵素:明治製菓社製、商品名『明治セルラーゼT
P』)を20mg(セルラーゼ活性として12000
U)溶解させ0.45μの孔径のフィルタで濾過して固
形物を除去した酵素液1mlを、さきの蓋付き試験管に
添加し、40℃の恒温室で2時間振とうした。その後、
蓋付き試験管を5000rpmで30秒間軽く遠心して
土壌粒子を沈殿除去し、上澄み液1.5mlを回収し
た。この上澄み液を遠心濃縮して、液量を50mlにし
た後、等量の4%のホルマリンで固定し、更に紫外線を
当てると蛍光を発する色素であるエチジウムプロミドで
染色した。これを1時間静置して上澄み液中に残留して
いた微小土壌粒子を沈殿除去した後、適当に希釈(10
0倍量)して血球計数盤に滴下して蛍光顕微鏡で観察し
て微生物が何かに付着したりフロックを形成したりする
ことなく浮遊していることを確かめると同時に個体数を
計数した。その結果、土壌1g(湿重)から約3×10
8個の菌が回収できることが確かめられた。
を蓋付き試験管に入れ、あらがじめ蒸留水でグルクロニ
ダーゼを主成分とする粉末酵素(シグマ社製、商品名
『アバロン アセトン パウダー』)を1ml当り10
0mg(活性量不明)を溶解させ、遠心処理して不純物
を沈澱除去した後、0.45μの孔径のフィルタで濾過
して固形物を除去したものを500μl添加して、約2
5℃の実験室で2時間振とうした。その後、実施例1と
同様の方法で染色し個体数を計数した。その結果、菌の
結合体は観察されず、土壌1g(湿重)から約9×10
8個の菌が回収できることが確かめられた。
を蓋付き試験管に入れ、あらかじめ蒸留水1ml当りプ
ロテアーゼを主成分とする粉末酵素(天野製薬社製、商
品名『プロテアーゼAアマノ』)を50mg(プロテア
ーゼ活性として500U)溶解させ0.45μmの孔径
のフィルタで濾過して固形物を除去したものを1ml添
加して、40℃の恒温室で2時間振盪した。その後、実
施例1と同様の方法で染色し個体数を計数した。その結
果、菌の結合体は検出されず、土壌1g(湿重)から約
2×108個の菌が回収できることが確かめられた。
を蓋付き試験管に入れ、実施例1と同様に蒸留水に溶解
して濾過したセルラーゼ(明治製菓社製、商品名『明治
セルラーゼTP』)を20mg、濾過した液状のアミラ
ーゼ(ノボノルディスクバイオインダストリー社製、商
品名『ターマミル』)を500μl添加して、40℃の
恒温室で2時間振とうした。その後、実施例1と同様の
方法で染色し個体数を計数した。その結果、菌の結合体
は観察されず、土壌1g(湿重)から約6×108 個の
菌が回収できることが確かめられた。
を蓋付き試験管に入れ、実施例1と同様に蒸留水に溶解
して濾過したセルラーゼ(明治製菓社製、商品名『明治
セルラーゼTP』)を20mg、蒸留水に溶解し濾過し
たプロテアーゼ(天野製薬社製、商品名『プロテアーゼ
Aアマノ』)を50mg添加して、40℃の恒温室で2
時間振盪した。その後、実施例1と同様の方法で染色し
個体数を計数した。その結果、菌の結合体は検出され
ず、土壌1g(湿重)から約1×109個の菌が回収で
きることが確かめられた。
を蓋付きの試験管に入れ、何も添加せず、40℃の恒温
室で2時間振とうした。その後、実施例1と同様の方法
で染色し個体数を計数した。その結果、菌の結合体が観
察され、土壌1g(湿重)からは約3×107個の菌が
回収されたが、菌数は実施例1の10%、実施例2の6
%、実施例3の15%に過ぎなかった。
を蓋付きの試験管に入れ、あらかじめ2気圧120℃、
30分で失活させたセルラーゼ(明治製菓社製、商品名
『明治セルラーゼTP』)20mgを実施例1と同様に
蒸留水に溶解して濾過した後に添加して、40℃の恒温
室で2時間振盪した。その後、実施例1と同様の方法で
染色し個体数を計数した。その結果、菌の結合体が観察
され、土壌1g(湿重)からは約4×107 個の菌が回
収されたが、菌数は実施例1の13%、実施例2の7%
に過ぎなかった。
1mmの多孔質ゼオライト(三興建装社製、商品名『レ
インボーサンド』)100gを含む培養液200mlを
充填した容積約300mlのバイオリアクタを10日間
運転しゼオライトに十分微生物が付着したのを確かめ
た。その後、リアクタ内を攪拌した状態でゼオライトも
含めて10mlの微生物懸濁液を採取した。これとpH
が4.6になるようにリン酸第一ナトリウムとリン酸第
二ナトリウムを混合した約1Mのリン酸ナトリウム緩衝
液1mlを容積約30mlの蓋付き試験管に入れ、実施
例1と同様に蒸留水に溶解して濾過したセルラーゼ(明
治製菓社製、商品名『明治セルラーゼTP』)を40m
gを添加して、40℃の恒温室で2時間振とうした。そ
の後、実施例1と同様の方法で染色し個体数を計数し
た。その結果、菌の結合体は観察されず、サンプル1m
l当たり約5×108個の菌が回収でき、リアクタ全体
で1×1010個の菌がいることが確かめられた。
クタから10mlの微生物懸濁液を蓋付き試験管に採取
し、約1Mのリン酸ナトリウム緩衝液1mlのみ添加し
て、40℃の恒温室で13時間振とうした。その後、実
施例1と同様の方法で染色し個体数を計数した。その結
果、菌の結合体が観察され、サンプル1ml当たり約8
×106個の菌が回収できたが、菌数は実施例6の2%
弱にしか過ぎなかった。
クタを一度静置してゼオライトを沈殿させた後、10m
lの上澄み微生物懸濁液と約1Mのリン酸ナトリウム緩
衝液1mlを蓋付き試験管に入れ、実施例1と同様に蒸
留水に溶解してて濾過したセルラーゼ(明治製菓社製、
商品名『明治セルラーゼTP』)を40mgを添加し
て、40℃の恒温室で13時間振とうした。その後、実
施例1と同様の方法で染色し個体数を計数した。その結
果、菌の結合体が観察され、サンプル1ml当たり約4
×103個の菌が回収できたが、僅かに実施例6の0.
008%に過ぎなかった。
不溶性高分子有機物を分解する酵素を、微生物結合体に
作用させることにより、従来のように培養工程を経るこ
となく、結合物質である不溶性高分子有機物を効率的に
分解することができるので、懸濁液やバイオリアクタ液
等から培養条件の不明な又は特異な培養条件が必要な微
生物をも極めて簡便、短時間に高収率、高純度で分離回
収することが可能となた。また、微生物結合体に介在す
る結合物質は、微生物の種類により各種多糖類やタンパ
ク質からなる不溶性高分子有機物で構成されており、こ
れら有機物を有効に分解する酵素を選択し作用させるこ
とにより、微生物の分離効率を向上させることができ
た。また、好ましくはセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、グ
ルコロニダーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ペクチナ
ーゼの1種以上を用いることにより、一層効率的な微生
物個体の分離ができた。また、土壌またはバイオリアク
タ等を上記分離方法の対象とすることにより、生存して
いる可能性がある有用な微生物結合体から微生物個体を
分離回収することが可能となる。また、上記の分離方法
を用いることにより、結合体を形成している微生物個体
数を平板希釈法または染色法により簡便にかつ正確に計
測することができる。
しただけでは土壌粒子などに付着して分離できなかった
微生物を分離でき、また、平板培養法のように、想定さ
れるまたは期待する様々な条件の寒天培地を用意して、
微生物懸濁液を塗布して数日培養する、といった操作を
行わなくても、簡単でしかも短時間に微生物を分離回収
でき、また培養条件が合わなかったためにコロニーを形
成できず回収できなかった微生物を分離回収できる。回
収された微生物は、多数が固まってフロックを形成した
りしていないので、平板稀釈法で正確に計数することが
でき、また、何かに付着したりフロックを形成したりし
ていないので、固定して染色すれば顕微鏡で正確に計数
することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 微生物個体が、該微生物の分泌した不溶
性高分子有機物により、微生物担持担体または他の微生
物個体と結合した状態で存在する微生物系に、該不溶性
高分子有機物の分解酵素を作用させ、結合状態にある微
生物個体を分離することを特徴とする微生物の分離方
法。 - 【請求項2】 請求項1において、添加する分解酵素
が、多糖類分解酵素、タンパク質分解酵素およびペクチ
ン質分解酵素から選ばれる1種または2種以上である微
生物の分離方法。 - 【請求項3】 請求項2において、選ばれる1種または
2種以上の分解酵素が、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、
グルクロニダーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ペクチ
ナーゼのいずれかである微生物の分離方法。 - 【請求項4】 請求項1において、微生物系が、土壌、
活性汚泥または水底泥の懸濁液である微生物の分離方
法。 - 【請求項5】 請求項1において、微生物系が、バイオ
リアクタの固定化担体を含むリアクタ液である微生物の
分離方法。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一項記載の微
生物の分離方法により分離された微生物を含む処理液を
回収し、得られた回収液を用いて平板希釈法または染色
法により微生物系中の微生物個体数を計測する微生物個
体数の計測方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30703493A JP3542366B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | 微生物の分離方法および微生物個体数の計測方法 |
| EP19940308364 EP0653492B1 (en) | 1993-11-15 | 1994-11-11 | Process for obtaining individual microorganisms, and applications of that process |
| DE1994626008 DE69426008T2 (de) | 1993-11-15 | 1994-11-11 | Verfahren zur Gewinnung von einzelnen Mikroorganismen und Anwendungen dieses Verfahrens |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP30703493A JP3542366B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | 微生物の分離方法および微生物個体数の計測方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07135963A true JPH07135963A (ja) | 1995-05-30 |
| JP3542366B2 JP3542366B2 (ja) | 2004-07-14 |
Family
ID=17964247
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30703493A Expired - Fee Related JP3542366B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | 微生物の分離方法および微生物個体数の計測方法 |
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| Country | Link |
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| JP (1) | JP3542366B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005097968A1 (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-20 | Bussan Nanotech Research Institute, Inc. | 細菌検出装置及び細菌検出方法 |
| WO2005098022A1 (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-20 | Bussan Nanotech Research Institute, Inc. | 細菌計数方法及び細菌計数装置 |
| CZ302995B6 (cs) * | 1999-02-02 | 2012-02-15 | Omya Development Ag | Zpusob kvantitativního a kvalitativního urcení mikrobiální kontaminace v suspenzích, emulzích nebo disperzích obsahujících minerální látky a/nebo pigmenty a/nebo výplnové látky a/nebo vláknité materiály |
-
1993
- 1993-11-15 JP JP30703493A patent/JP3542366B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CZ302995B6 (cs) * | 1999-02-02 | 2012-02-15 | Omya Development Ag | Zpusob kvantitativního a kvalitativního urcení mikrobiální kontaminace v suspenzích, emulzích nebo disperzích obsahujících minerální látky a/nebo pigmenty a/nebo výplnové látky a/nebo vláknité materiály |
| WO2005097968A1 (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-20 | Bussan Nanotech Research Institute, Inc. | 細菌検出装置及び細菌検出方法 |
| WO2005098022A1 (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-20 | Bussan Nanotech Research Institute, Inc. | 細菌計数方法及び細菌計数装置 |
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| Publication number | Publication date |
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| JP3542366B2 (ja) | 2004-07-14 |
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