JPH07136702A - Cr含有継目無鋼管の製造方法 - Google Patents
Cr含有継目無鋼管の製造方法Info
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- JPH07136702A JPH07136702A JP15558594A JP15558594A JPH07136702A JP H07136702 A JPH07136702 A JP H07136702A JP 15558594 A JP15558594 A JP 15558594A JP 15558594 A JP15558594 A JP 15558594A JP H07136702 A JPH07136702 A JP H07136702A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Cr含有継目無鋼管の製造方法を提供する。
【構成】 重量比でCr:2〜27%を含有してなる連続鋳
造鋳片を素材としてCr含有継目無鋼管を製造するに際
し、この素材に長辺と短辺の比が 1.6〜3.0 である矩形
の断面形状を有する連続鋳造鋳片を用い、この鋳片を通
常圧延によって丸ビレットとなし、この丸ビレットを傾
斜ロールとプラグによって穿孔するときに、下記式 εn =ln(tn/tn-1) で定義される穿孔中の歪εn の絶対値|εn |がプラグ
先端より10mmの位置からプラグ後端に向かう位置におい
て|εn |≦0.015 となるように製造することにより、
内面欠陥発生率の少ないCr含有継目無鋼管を製造可能と
する。
造鋳片を素材としてCr含有継目無鋼管を製造するに際
し、この素材に長辺と短辺の比が 1.6〜3.0 である矩形
の断面形状を有する連続鋳造鋳片を用い、この鋳片を通
常圧延によって丸ビレットとなし、この丸ビレットを傾
斜ロールとプラグによって穿孔するときに、下記式 εn =ln(tn/tn-1) で定義される穿孔中の歪εn の絶対値|εn |がプラグ
先端より10mmの位置からプラグ後端に向かう位置におい
て|εn |≦0.015 となるように製造することにより、
内面欠陥発生率の少ないCr含有継目無鋼管を製造可能と
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重量比で2%以上のCr
を含有するCr含有継目無鋼管の製造方法に係り、特にボ
イラ,油井,ガス井,化学プラントさらには機械構造用
など多岐にわたって用いられる2 1/4Cr鋼,SUS 30
4, 316, 321などのステンレス鋼継目無鋼管の製造方法
に関する。
を含有するCr含有継目無鋼管の製造方法に係り、特にボ
イラ,油井,ガス井,化学プラントさらには機械構造用
など多岐にわたって用いられる2 1/4Cr鋼,SUS 30
4, 316, 321などのステンレス鋼継目無鋼管の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】継目無鋼管は、中実の丸形ビレットを傾
斜式ロールとプラグを用いて穿孔し、その後、マンドレ
ルミル圧延方式と呼ばれるマンドレルバーを用いた圧延
および3つの穴形ロールからなる熱間絞り装置による縮
径と伸延を組合せた加工から成形されるか、または、プ
ラグミル方式と呼ばれる2つの穴形ロールとプラグによ
る圧延,傾斜式ロールとプラグによる摩管,および2つ
の穴形ロールによる縮径加工から成形されるのが一般的
である。
斜式ロールとプラグを用いて穿孔し、その後、マンドレ
ルミル圧延方式と呼ばれるマンドレルバーを用いた圧延
および3つの穴形ロールからなる熱間絞り装置による縮
径と伸延を組合せた加工から成形されるか、または、プ
ラグミル方式と呼ばれる2つの穴形ロールとプラグによ
る圧延,傾斜式ロールとプラグによる摩管,および2つ
の穴形ロールによる縮径加工から成形されるのが一般的
である。
【0003】この素材となる中実丸ビレットには、現在
ほとんど連続鋳造方式によって製造された材料が充当さ
れており、その充当方法は矩形素材(以下、ブルームと
いう)から圧延によって丸形とするか、または丸形の素
材(以下、丸ビレットという)を鋳込みのままで用いる
かの2通りに分けられる。上記方法により継目無鋼管を
製造する場合、通常の炭素鋼または低合金鋼はほとんど
問題なく造管されるが、Cr含有量が重量比で2%以上の
高Cr材料の場合には、連続鋳造ブルームまたは丸ビレッ
トの中心部に普通鋼または低合金鋼に比べて大きなキャ
ビティが生じ易く、これが丸ビレットの場合はそのまま
残存し、またブルームの場合にも圧延時に十分圧着せ
ず、これらから充当された丸ビレットを用いて穿孔する
とき、その中心部にプラグにより穿孔される前に傾斜ロ
ールによるもみ割れ(以下、マンネスマン割れという)
に起因する大きな空隙が生じ、この部分がプラグと傾斜
ロールにより圧延されても内面欠陥として残存する場合
が多い。
ほとんど連続鋳造方式によって製造された材料が充当さ
れており、その充当方法は矩形素材(以下、ブルームと
いう)から圧延によって丸形とするか、または丸形の素
材(以下、丸ビレットという)を鋳込みのままで用いる
かの2通りに分けられる。上記方法により継目無鋼管を
製造する場合、通常の炭素鋼または低合金鋼はほとんど
問題なく造管されるが、Cr含有量が重量比で2%以上の
高Cr材料の場合には、連続鋳造ブルームまたは丸ビレッ
トの中心部に普通鋼または低合金鋼に比べて大きなキャ
ビティが生じ易く、これが丸ビレットの場合はそのまま
残存し、またブルームの場合にも圧延時に十分圧着せ
ず、これらから充当された丸ビレットを用いて穿孔する
とき、その中心部にプラグにより穿孔される前に傾斜ロ
ールによるもみ割れ(以下、マンネスマン割れという)
に起因する大きな空隙が生じ、この部分がプラグと傾斜
ロールにより圧延されても内面欠陥として残存する場合
が多い。
【0004】このような穿孔時のマンネスマン割れのた
め、従来Cr含有量の高い連続鋳造素材を欠陥なく穿孔す
ることは困難とされており、中心部にキャビティの生じ
難い鋼塊素材が用いられてきた。しかし、最近の連続鋳
造技術の進歩により、中心部のキャビティ発生もかなり
抑制されるようになったので、現在では連続鋳造素材も
充当されるようになってきているが、連続鋳造素材を用
いた場合、一般的にはかなり高い比率の内面欠陥の発生
が避けられず、これらを手入れにより除去して最終製品
としている。
め、従来Cr含有量の高い連続鋳造素材を欠陥なく穿孔す
ることは困難とされており、中心部にキャビティの生じ
難い鋼塊素材が用いられてきた。しかし、最近の連続鋳
造技術の進歩により、中心部のキャビティ発生もかなり
抑制されるようになったので、現在では連続鋳造素材も
充当されるようになってきているが、連続鋳造素材を用
いた場合、一般的にはかなり高い比率の内面欠陥の発生
が避けられず、これらを手入れにより除去して最終製品
としている。
【0005】このようなステンレス鋼組成の継目無鋼管
をマンネスマン圧延方式で製造するに当たって、連続鋳
造素材を適用する場合の穿孔時における内面欠陥を防止
する方法として、例えば特開昭61−140301号公報に開示
されている。その内容は、C:0.32wt%以下、N: 0.4
wt%以下に制限したステンレス鋼組成により、傾斜圧延
方式造管加工に供する継目無ステンレス鋼管用丸ビレッ
トにつき、該丸ビレットの断面積に対して3倍以上に当
たる長方形断面をなし、その長短辺の長さ比が 2.5以
上、その長辺の長さは1100mm以下であって、短辺の長さ
はつくろうとする丸ビレットの外径に対し少なくとも40
mmは大きい連続鋳造スラブから、その長辺方向の圧下量
が 120mm/パス以上の条件下の熱間圧延により、丸ビレ
ットの外径に対し少なくとも30mmは大きい短辺をもつ方
形断面のブルームをつくる中間段階を経て、このブルー
ムに熱間圧延を施し丸ビレットに加工することを特徴と
する傾斜圧延方式による継目無ステンレス鋼管用丸ビレ
ットの製造方法である。
をマンネスマン圧延方式で製造するに当たって、連続鋳
造素材を適用する場合の穿孔時における内面欠陥を防止
する方法として、例えば特開昭61−140301号公報に開示
されている。その内容は、C:0.32wt%以下、N: 0.4
wt%以下に制限したステンレス鋼組成により、傾斜圧延
方式造管加工に供する継目無ステンレス鋼管用丸ビレッ
トにつき、該丸ビレットの断面積に対して3倍以上に当
たる長方形断面をなし、その長短辺の長さ比が 2.5以
上、その長辺の長さは1100mm以下であって、短辺の長さ
はつくろうとする丸ビレットの外径に対し少なくとも40
mmは大きい連続鋳造スラブから、その長辺方向の圧下量
が 120mm/パス以上の条件下の熱間圧延により、丸ビレ
ットの外径に対し少なくとも30mmは大きい短辺をもつ方
形断面のブルームをつくる中間段階を経て、このブルー
ムに熱間圧延を施し丸ビレットに加工することを特徴と
する傾斜圧延方式による継目無ステンレス鋼管用丸ビレ
ットの製造方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭61−140301に示される方法で丸ビレットを製造した
場合には、確かに穿孔時の管内面欠陥は防止することが
できるが、長辺の長さaと短辺の長さbとの比a/bの
下限が 2.5と大きいため、丸ビレット圧延時の幅圧下時
の座屈の問題は完全に解決されずに残り、また連続鋳造
素材から丸ビレットに圧延する際の圧下比に制限がある
ため製造される丸ビレットの寸法が制限されるという課
題がある。
開昭61−140301に示される方法で丸ビレットを製造した
場合には、確かに穿孔時の管内面欠陥は防止することが
できるが、長辺の長さaと短辺の長さbとの比a/bの
下限が 2.5と大きいため、丸ビレット圧延時の幅圧下時
の座屈の問題は完全に解決されずに残り、また連続鋳造
素材から丸ビレットに圧延する際の圧下比に制限がある
ため製造される丸ビレットの寸法が制限されるという課
題がある。
【0007】本発明は、上記のような課題を解消したCr
含有継目無鋼管の製造方法を提供することを目的とす
る。
含有継目無鋼管の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく、鋭意実験・研究を重ねた結果、穿孔時
の傾斜ロールとプラグによる被穿孔材の歪分布が管内面
欠陥の発生に大きな影響を与えることを見出し、この知
見に基づいて本発明を完成させるに至った。すなわち、
本発明の要旨とするところは、重量比でCr:2〜27%を
含有してなる連続鋳造鋳片を素材としてCr含有継目無鋼
管を製造するに際し、この素材に長辺と短辺の比が 1.6
〜3.0 である矩形の断面形状を有する連続鋳造鋳片を用
い、この鋳片を通常圧延によって丸ビレットとなし、こ
の丸ビレットを傾斜ロールとプラグによって穿孔すると
きに、下記式で定義される穿孔中の歪εn の絶対値|ε
n |がプラグ先端より10mmの位置からプラグ後端に向か
う位置において|εn|≦0.015 であることを特徴とす
るCr含有継目無鋼管の製造方法。
題を解決すべく、鋭意実験・研究を重ねた結果、穿孔時
の傾斜ロールとプラグによる被穿孔材の歪分布が管内面
欠陥の発生に大きな影響を与えることを見出し、この知
見に基づいて本発明を完成させるに至った。すなわち、
本発明の要旨とするところは、重量比でCr:2〜27%を
含有してなる連続鋳造鋳片を素材としてCr含有継目無鋼
管を製造するに際し、この素材に長辺と短辺の比が 1.6
〜3.0 である矩形の断面形状を有する連続鋳造鋳片を用
い、この鋳片を通常圧延によって丸ビレットとなし、こ
の丸ビレットを傾斜ロールとプラグによって穿孔すると
きに、下記式で定義される穿孔中の歪εn の絶対値|ε
n |がプラグ先端より10mmの位置からプラグ後端に向か
う位置において|εn|≦0.015 であることを特徴とす
るCr含有継目無鋼管の製造方法。
【0009】εn =ln(tn/tn-1) ここで、 tn-1:プラグ先端より10mmの位置からプラグ後端に向か
う任意の位置Pn-1における肉厚(mm) tn :位置Pn-1からプラグ後端側に1mm離れた位置Pnに
おける肉厚(mm) である。
う任意の位置Pn-1における肉厚(mm) tn :位置Pn-1からプラグ後端側に1mm離れた位置Pnに
おける肉厚(mm) である。
【0010】なお、連続鋳造鋳片は重量比でCr:2〜27
%、C:0.22%以下、Si:1.00%以下、Mn:2.00%以
下、P:0.040 %、S:0.030 %と、残部Feおよび不可
避的不純物を含有してもよく、さらにNi:16.00 %以
下、Mo:3.50%以下を1種または2種含有するようにし
てもよい。
%、C:0.22%以下、Si:1.00%以下、Mn:2.00%以
下、P:0.040 %、S:0.030 %と、残部Feおよび不可
避的不純物を含有してもよく、さらにNi:16.00 %以
下、Mo:3.50%以下を1種または2種含有するようにし
てもよい。
【0011】
【作 用】図1は、被穿孔材の穿孔時の歪の定義を説明
する模式図である。図において、中実の丸ビレット1を
一対の傾斜ロール2,2とプラグ3を用いて穿孔する
際、プラグ3の先端部3aのパスラインPL上における
位置P0での穿孔時の肉厚tがt0であるとして、そのパス
ラインPL上の任意の1mm間隔の2位置Pn-1とPnにおけ
る肉厚tをtn-1,tnとすると、位置Pnにおける歪εn は
下記(1)式により定義される。
する模式図である。図において、中実の丸ビレット1を
一対の傾斜ロール2,2とプラグ3を用いて穿孔する
際、プラグ3の先端部3aのパスラインPL上における
位置P0での穿孔時の肉厚tがt0であるとして、そのパス
ラインPL上の任意の1mm間隔の2位置Pn-1とPnにおけ
る肉厚tをtn-1,tnとすると、位置Pnにおける歪εn は
下記(1)式により定義される。
【0012】 εn =ln(tn/tn-1) ……………(1) 本発明者らの実験によると、プラグ3の先端部3aから
後端部3bに向かうすべてのパスラインPL上の位置に
おける歪εn の絶対値|εn |の最大歪量が管内面欠陥
の発生と深い因果関係のあることが判明した。すなわ
ち、穿孔時のプラグ形状と設定を適正化することによ
り、連続鋳造素材の長辺と短辺の比が 1.6以上であれば
丸ビレット圧延時の圧下比に関係なく2〜27%のCrを含
有する継目無鋼管を著しく低い内面欠陥発生率で製造す
ることが可能であることを確認したのである。
後端部3bに向かうすべてのパスラインPL上の位置に
おける歪εn の絶対値|εn |の最大歪量が管内面欠陥
の発生と深い因果関係のあることが判明した。すなわ
ち、穿孔時のプラグ形状と設定を適正化することによ
り、連続鋳造素材の長辺と短辺の比が 1.6以上であれば
丸ビレット圧延時の圧下比に関係なく2〜27%のCrを含
有する継目無鋼管を著しく低い内面欠陥発生率で製造す
ることが可能であることを確認したのである。
【0013】以下に、本発明のCr含有量の限定理由を説
明する。Crは、耐食性, 高温耐酸化性および高温耐水素
アタック性の改善のため広い範囲で添加され、このCrの
含有により従来の断面形状の連続鋳造素材を用い、通常
の方法でマンネスマン圧延方式により穿孔, 圧延すると
継目無鋼管に内面欠陥が発生し易くなるが、2%未満で
は従来の断面形状,穿孔方法によっても内面欠陥の発生
がないので、とくに本発明を適用する必要がなく、また
27%を超える場合にはキャビティとは異なる熱応力割れ
が発生し易くなり、この欠陥は本発明では防止できない
ので2〜27%の範囲に限定した。
明する。Crは、耐食性, 高温耐酸化性および高温耐水素
アタック性の改善のため広い範囲で添加され、このCrの
含有により従来の断面形状の連続鋳造素材を用い、通常
の方法でマンネスマン圧延方式により穿孔, 圧延すると
継目無鋼管に内面欠陥が発生し易くなるが、2%未満で
は従来の断面形状,穿孔方法によっても内面欠陥の発生
がないので、とくに本発明を適用する必要がなく、また
27%を超える場合にはキャビティとは異なる熱応力割れ
が発生し易くなり、この欠陥は本発明では防止できない
ので2〜27%の範囲に限定した。
【0014】つぎに、連続鋳造矩形断面素材の長辺aと
短辺bの比a/bを限定した理由について説明する。図
2は重量比でC:0.20%, Si:0.45%, Mn:0.50%, C
r:13.1%, P:0.018%, S:0.002%を含み残部Feと
不可避的不純物からなるa/bを変えた連続鋳造矩形断
面素材を用い、圧延により直径 110mmの丸形ビレットと
して、それを傾斜ロールとプラグによる穿孔中にプラグ
の先端から10mmの位置よりプラグ後端に向かうすべての
位置で前記(1)式で定義されるεn の絶対値|εn |の
最大値が0.0139で穿孔し、その後マンドレルミル圧延と
熱間外径絞り伸延加工により外径42.7mmφ, 肉厚 4.5mm
tの継目無鋼管を製造したときのa/bと内面欠陥発生
率の関係を示したものである。
短辺bの比a/bを限定した理由について説明する。図
2は重量比でC:0.20%, Si:0.45%, Mn:0.50%, C
r:13.1%, P:0.018%, S:0.002%を含み残部Feと
不可避的不純物からなるa/bを変えた連続鋳造矩形断
面素材を用い、圧延により直径 110mmの丸形ビレットと
して、それを傾斜ロールとプラグによる穿孔中にプラグ
の先端から10mmの位置よりプラグ後端に向かうすべての
位置で前記(1)式で定義されるεn の絶対値|εn |の
最大値が0.0139で穿孔し、その後マンドレルミル圧延と
熱間外径絞り伸延加工により外径42.7mmφ, 肉厚 4.5mm
tの継目無鋼管を製造したときのa/bと内面欠陥発生
率の関係を示したものである。
【0015】まず、a/bの下限を 1.6に限定したの
は、図2に示すように、本発明の穿孔条件下ではa/b
が1.6以上で内面欠陥の発生は激減するが、1.6未満の場
合は内面欠陥が多発するからである。つぎに、a/bの
上限を 3.0に限定したのは、図2より明らかなように、
内面欠陥に対するa/bの効果は 2.4で飽和し、a/b
が 3.0を超えるときには、これを丸ビレットに圧延する
工程において、長辺側を幅圧下する際に、幅中央部に座
屈によるしわ疵を発生させ易くなることによる。
は、図2に示すように、本発明の穿孔条件下ではa/b
が1.6以上で内面欠陥の発生は激減するが、1.6未満の場
合は内面欠陥が多発するからである。つぎに、a/bの
上限を 3.0に限定したのは、図2より明らかなように、
内面欠陥に対するa/bの効果は 2.4で飽和し、a/b
が 3.0を超えるときには、これを丸ビレットに圧延する
工程において、長辺側を幅圧下する際に、幅中央部に座
屈によるしわ疵を発生させ易くなることによる。
【0016】上記2つの理由により、a/bを 1.6〜3.
0 の範囲に限定した。さらに、丸ビレットを傾斜ロール
とプラグによって穿孔する時に、前記(1)式で定義され
る穿孔中の歪εn の絶対値|εn |がプラグ先端より10
mmの位置から、プラグ後端に向かうすべての位置で|ε
|<0.0150となるように限定したのは、図3に示すよう
に|ε|<0.0150から管内面欠陥の発生率は激減し、|
ε|>0.015 のときには内面不良発生率が高いからであ
る。
0 の範囲に限定した。さらに、丸ビレットを傾斜ロール
とプラグによって穿孔する時に、前記(1)式で定義され
る穿孔中の歪εn の絶対値|εn |がプラグ先端より10
mmの位置から、プラグ後端に向かうすべての位置で|ε
|<0.0150となるように限定したのは、図3に示すよう
に|ε|<0.0150から管内面欠陥の発生率は激減し、|
ε|>0.015 のときには内面不良発生率が高いからであ
る。
【0017】ここで、図3は、重量比でC:0.20%, S
i:0.45%, Mn:0.50%, Cr:13.1%, P: 0.018%,
S: 0.002%を含み残部Feと不可避的不純物からなるa
/b=1.87の連続鋳造素材を用い、圧延により直径 110
mmφの丸ビレットとして、それを傾斜ロールとプラグに
よる穿孔中にプラグの先端から10mmの位置よりプラグ後
端に向かうすべての位置における、前記(1)式で定義さ
れるεn の絶対値|εn|の最大値を変化させて穿孔
し、その後マンドレルミル圧延と熱間外径絞り伸延加工
により直径42.7mmφ, 肉厚 4.5MMtの継目無鋼管を製造
したときのa/bと内面欠陥発生率と|εn |の最大値
との関係を示したものである。
i:0.45%, Mn:0.50%, Cr:13.1%, P: 0.018%,
S: 0.002%を含み残部Feと不可避的不純物からなるa
/b=1.87の連続鋳造素材を用い、圧延により直径 110
mmφの丸ビレットとして、それを傾斜ロールとプラグに
よる穿孔中にプラグの先端から10mmの位置よりプラグ後
端に向かうすべての位置における、前記(1)式で定義さ
れるεn の絶対値|εn|の最大値を変化させて穿孔
し、その後マンドレルミル圧延と熱間外径絞り伸延加工
により直径42.7mmφ, 肉厚 4.5MMtの継目無鋼管を製造
したときのa/bと内面欠陥発生率と|εn |の最大値
との関係を示したものである。
【0018】また、|εn |の最大値を示す穿孔時の位
置をプラグ先端より10mmの位置からプラグ後端に向かっ
て限定したのは、プラグ先端から10mm以内の位置におい
ては穿孔時の温度が高く、この範囲の歪はかなり大きく
ても内面欠陥の発生につながらないからである。しかし
ながら、プラグ先端から10mmの位置よりプラグ後端の部
分では、プラグへの抜熱により穿孔時の被穿孔材の温度
が下がり、したがって変形能が劣化するため、この範囲
の歪は本特許により限定される歪の範囲内、すなわち|
εn |≦0.0150でなければならない。
置をプラグ先端より10mmの位置からプラグ後端に向かっ
て限定したのは、プラグ先端から10mm以内の位置におい
ては穿孔時の温度が高く、この範囲の歪はかなり大きく
ても内面欠陥の発生につながらないからである。しかし
ながら、プラグ先端から10mmの位置よりプラグ後端の部
分では、プラグへの抜熱により穿孔時の被穿孔材の温度
が下がり、したがって変形能が劣化するため、この範囲
の歪は本特許により限定される歪の範囲内、すなわち|
εn |≦0.0150でなければならない。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
表1に示す化学組成の材料を連続鋳造により、表2に示
すa/bの矩形または丸形の鋼片とした後、矩形断面の
ものは圧延により、丸形状のものは鋳込みのままで、直
径 110mmφの継目無鋼管用の素材ビレットとし、このビ
レットを傾斜ロールとプラグにより穿孔するに際して、
前記(1)式で定義される歪εn の絶対値|εn |のプラ
グ先端から10mmの位置からプラグ後端に向かうすべての
位置での最大値が表2に示す値となるようにして穿孔
し、その後、マンドレルミル圧延,熱間外径絞り伸延加
工により、外径:42.7mmφ, 肉厚: 4.5mmtの継目無鋼
管を製造した。
表1に示す化学組成の材料を連続鋳造により、表2に示
すa/bの矩形または丸形の鋼片とした後、矩形断面の
ものは圧延により、丸形状のものは鋳込みのままで、直
径 110mmφの継目無鋼管用の素材ビレットとし、このビ
レットを傾斜ロールとプラグにより穿孔するに際して、
前記(1)式で定義される歪εn の絶対値|εn |のプラ
グ先端から10mmの位置からプラグ後端に向かうすべての
位置での最大値が表2に示す値となるようにして穿孔
し、その後、マンドレルミル圧延,熱間外径絞り伸延加
工により、外径:42.7mmφ, 肉厚: 4.5mmtの継目無鋼
管を製造した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】なお、使用した穿孔時のプラグ形状,設定
および上記の|εn |の最大値を表3に示す。
および上記の|εn |の最大値を表3に示す。
【0025】
【表5】
【0026】表3に示す各寸法は図4に模式的に示すも
のである。これらの継目無鋼管に発生した連続鋳造時の
キャビティと偏析に起因する内面欠陥発生率を表2に併
せて示した。なお、本発明の好適条件のうち、|εn |
の最大値は本発明の範囲を満足しているがa/bが本発
明範囲外のものを比較例Iとして、またa/bは本発明
範囲内だが|εn |の最大値が本発明範囲外のものを比
較例IIとして、それぞれ表2に併せて示した。
のである。これらの継目無鋼管に発生した連続鋳造時の
キャビティと偏析に起因する内面欠陥発生率を表2に併
せて示した。なお、本発明の好適条件のうち、|εn |
の最大値は本発明の範囲を満足しているがa/bが本発
明範囲外のものを比較例Iとして、またa/bは本発明
範囲内だが|εn |の最大値が本発明範囲外のものを比
較例IIとして、それぞれ表2に併せて示した。
【0027】表2から明らかなように、連続鋳造鋼片の
断面形状と|εn |の最大値の両者とも本発明の範囲内
にある本発明例は、すべてキャビティと偏析に起因する
内面欠陥が著しく小さくなっていることがわかる。した
がって、前出特開昭61−140301号公報において、管内面
欠陥により不良とされた圧下比の範囲内にあっても、本
発明方法を実施すれば全く問題のない程度まで内面欠陥
が減少しているのがわかる。
断面形状と|εn |の最大値の両者とも本発明の範囲内
にある本発明例は、すべてキャビティと偏析に起因する
内面欠陥が著しく小さくなっていることがわかる。した
がって、前出特開昭61−140301号公報において、管内面
欠陥により不良とされた圧下比の範囲内にあっても、本
発明方法を実施すれば全く問題のない程度まで内面欠陥
が減少しているのがわかる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
Cr含有量が2〜27%の丸ビレットを穿孔するに際し、管
内面に発生する欠陥を抑制することが可能である。 し
たがって、将来著しい需要の増大が期待されているボイ
ラや油井, ガス井, 化学プラントなどのエネルギー関連
ならびに腐食流体輸送用鋼管や機械構造用鋼管などに、
低い製造コストで継目無鋼管を提供し得ることも可能に
した本発明の工業的価値は大きい。
Cr含有量が2〜27%の丸ビレットを穿孔するに際し、管
内面に発生する欠陥を抑制することが可能である。 し
たがって、将来著しい需要の増大が期待されているボイ
ラや油井, ガス井, 化学プラントなどのエネルギー関連
ならびに腐食流体輸送用鋼管や機械構造用鋼管などに、
低い製造コストで継目無鋼管を提供し得ることも可能に
した本発明の工業的価値は大きい。
【図1】本発明に用いた被穿孔材の穿孔時の歪の定義を
説明する模式図である。
説明する模式図である。
【図2】継目無鋼管穿孔圧延時の連続鋳造素材のキャビ
ティおよび偏析に起因する内面欠陥の発生率に及ぼす連
続鋳造素材の断面形状の影響を示す特性図である。
ティおよび偏析に起因する内面欠陥の発生率に及ぼす連
続鋳造素材の断面形状の影響を示す特性図である。
【図3】継目無鋼管穿孔圧延時のキャビティおよび偏析
に起因する内面欠陥の発生率に及ぼす|εn |の最大値
の影響を示す特性図である。
に起因する内面欠陥の発生率に及ぼす|εn |の最大値
の影響を示す特性図である。
【図4】ピアサプラグ形状と各部の寸法関係を示す模式
図である。
図である。
1 丸ビレット 2 傾斜ロール 3 プラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 厚見 卓也 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 増田 敏一 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 望月 亮輔 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内
Claims (3)
- 【請求項1】 重量比でCr:2〜27%を含有してなる
連続鋳造鋳片を素材としてCr含有継目無鋼管を製造する
に際し、この素材に長辺と短辺の比が 1.6〜3.0 である
矩形の断面形状を有する連続鋳造鋳片を用い、この鋳片
を通常圧延によって丸ビレットとなし、この丸ビレット
を傾斜ロールとプラグによって穿孔するときに、下記式
で定義される穿孔中の歪εn の絶対値|εn |がプラグ
先端より10mmの位置からプラグ後端に向かう位置におい
て|εn |≦0.015 であることを特徴とするCr含有継目
無鋼管の製造方法。 εn =ln(tn/tn-1) ここで、 tn-1:プラグ先端より10mmの位置からプラグ後端に向か
う任意の位置Pn-1における肉厚(mm) tn :位置Pn-1からプラグ後端側に1mm離れた位置Pnに
おける肉厚(mm) - 【請求項2】 連続鋳造鋳片は重量比でCr:2〜27
%、C:0.22%以下、Si:1.00%以下、Mn:2.00%以
下、P:0.040 %、S:0.030 %と、残部Feおよび不可
避的不純物を含有してなる請求項1記載のCr含有継目無
鋼管の製造方法。 - 【請求項3】 連続鋳造鋳片は重量比でさらにNi:1
6.00 %以下、Mo:3.50%以下を1種または2種含有し
てなる請求項2記載のCr含有継目無鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15558594A JPH07136702A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | Cr含有継目無鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15558594A JPH07136702A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | Cr含有継目無鋼管の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12062788A Division JPH01293909A (ja) | 1988-05-19 | 1988-05-19 | Cr含有継目無鋼管の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07136702A true JPH07136702A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=15609264
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15558594A Pending JPH07136702A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | Cr含有継目無鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07136702A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002224711A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-13 | Kawasaki Steel Corp | 継目無鋼管の製造方法 |
| CN104399752A (zh) * | 2014-10-15 | 2015-03-11 | 攀钢集团成都钢钒有限公司 | 无缝钢管生产方法 |
| WO2019047624A1 (zh) * | 2017-09-08 | 2019-03-14 | 苏州钢特威钢管有限公司 | 1Cr17铁素体不锈钢管的制备方法 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6147284A (ja) * | 1984-08-13 | 1986-03-07 | Olympus Optical Co Ltd | インクジエツトプリンタ |
| JPH0547284A (ja) * | 1991-08-08 | 1993-02-26 | Fuji Electric Co Ltd | 回路遮断器の外部操作ハンドル装置 |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP15558594A patent/JPH07136702A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6147284A (ja) * | 1984-08-13 | 1986-03-07 | Olympus Optical Co Ltd | インクジエツトプリンタ |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| WO2019047624A1 (zh) * | 2017-09-08 | 2019-03-14 | 苏州钢特威钢管有限公司 | 1Cr17铁素体不锈钢管的制备方法 |
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