JPH07138090A - 混晶の液相成長方法及び装置 - Google Patents
混晶の液相成長方法及び装置Info
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- JPH07138090A JPH07138090A JP28107793A JP28107793A JPH07138090A JP H07138090 A JPH07138090 A JP H07138090A JP 28107793 A JP28107793 A JP 28107793A JP 28107793 A JP28107793 A JP 28107793A JP H07138090 A JPH07138090 A JP H07138090A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶質を熱対流で輸送し、大きな速度で混晶単
結晶を成長させる。 【構成】 二重筒状容器20に収容した融液30を、外
筒部21を介して高周波加熱コイル11で加熱し、可動
床23により下方から冷却する。融液30内に熱対流3
3が生じ、上層部にある微結晶32が種結晶ウエハ31
側に輸送され、混晶単結晶34として晶出する。 【効果】 ソース部からシード部に溶質が迅速に移動
し、混晶単結晶34の成長速度が早くなる。得られた混
晶単結晶34は、従来の混晶に比較して厚いことから、
複数枚の混晶基板にスライシングできる。
結晶を成長させる。 【構成】 二重筒状容器20に収容した融液30を、外
筒部21を介して高周波加熱コイル11で加熱し、可動
床23により下方から冷却する。融液30内に熱対流3
3が生じ、上層部にある微結晶32が種結晶ウエハ31
側に輸送され、混晶単結晶34として晶出する。 【効果】 ソース部からシード部に溶質が迅速に移動
し、混晶単結晶34の成長速度が早くなる。得られた混
晶単結晶34は、従来の混晶に比較して厚いことから、
複数枚の混晶基板にスライシングできる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光素子用混晶等の化
合物半導体として使用される混晶を液相成長させる方法
及び装置に関する。
合物半導体として使用される混晶を液相成長させる方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数種の半導体間にできる混晶は、バン
ド構造が各成分単体の中間形態をとり、結晶の格子定数
もほぼベガードの法則に従った中間値をとる。この特性
を利用して、発光素子における直接遷移型バンド構造域
での波長制御やヘテロ接合の形成等に広く使用されてい
る。従来法によって形成される混晶は、ほとんどが単体
基板結晶の上にエピタキシャル成長させた薄膜状であ
り、厚いウエハ状の混晶は稀である。厚いウエハ上の混
晶は、発光ダイオードの光透過基板として有用である。
たとえば、GaAs基板結晶上にGa1-x Alx As系
混晶を無偏析的に厚くエピタキシャル成長させた後、基
板GaAsを研磨除去し、混晶部分のみを二次基板とし
て使用する。このとき、光透過性基板部分を半球状に加
工すると、空気との界面における全反射が防止される。
ド構造が各成分単体の中間形態をとり、結晶の格子定数
もほぼベガードの法則に従った中間値をとる。この特性
を利用して、発光素子における直接遷移型バンド構造域
での波長制御やヘテロ接合の形成等に広く使用されてい
る。従来法によって形成される混晶は、ほとんどが単体
基板結晶の上にエピタキシャル成長させた薄膜状であ
り、厚いウエハ状の混晶は稀である。厚いウエハ上の混
晶は、発光ダイオードの光透過基板として有用である。
たとえば、GaAs基板結晶上にGa1-x Alx As系
混晶を無偏析的に厚くエピタキシャル成長させた後、基
板GaAsを研磨除去し、混晶部分のみを二次基板とし
て使用する。このとき、光透過性基板部分を半球状に加
工すると、空気との界面における全反射が防止される。
【0003】AlAs成分をほぼ一定に保った条件下で
Ga1-x Alx As系混晶を無偏析的に厚く成長させる
ため、種々の方法が提案されている。たとえば、特開昭
51−20081号公報では、融液と基板との間に温度
勾配を付け、多量の融液から混晶を一定温度で晶出させ
ている。この方法では、融液と基板との間に有効に温度
勾配を付けるため、成長用反応管の基板保持位置部分に
冷却機構を設けている。また、日本物理学会誌「応用物
理」第44巻第9号(1975年)第971〜978頁
「液相エピタキシャル法によるGa1-x Alx As厚膜
の成長」では、予め調製した原料を融液表面に浮かべる
ため、未溶解のGaAs固体の過剰量を混入した溶液を
一旦高温に保持し、次いで所定温度まで降温することに
より、液面に原料混晶を晶出浮遊させている。原料混晶
が液面に浮遊している融液に温度勾配を付け、温度勾配
に応じた溶解度の変化を利用して溶質を基板上に拡散輸
送させる。これにより、所定組成の混晶を晶出させてい
る。また、成長層組成の制御法についても開示されてい
る。
Ga1-x Alx As系混晶を無偏析的に厚く成長させる
ため、種々の方法が提案されている。たとえば、特開昭
51−20081号公報では、融液と基板との間に温度
勾配を付け、多量の融液から混晶を一定温度で晶出させ
ている。この方法では、融液と基板との間に有効に温度
勾配を付けるため、成長用反応管の基板保持位置部分に
冷却機構を設けている。また、日本物理学会誌「応用物
理」第44巻第9号(1975年)第971〜978頁
「液相エピタキシャル法によるGa1-x Alx As厚膜
の成長」では、予め調製した原料を融液表面に浮かべる
ため、未溶解のGaAs固体の過剰量を混入した溶液を
一旦高温に保持し、次いで所定温度まで降温することに
より、液面に原料混晶を晶出浮遊させている。原料混晶
が液面に浮遊している融液に温度勾配を付け、温度勾配
に応じた溶解度の変化を利用して溶質を基板上に拡散輸
送させる。これにより、所定組成の混晶を晶出させてい
る。また、成長層組成の制御法についても開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の混晶成長法で
は、融液に含まれている溶質を拡散によって種結晶側に
供給している。そのため、混晶の成長が拡散速度によっ
て律速され、大きな成長速度で厚い晶出層を得ることが
困難であった。具体的には、良好なエピタキシャル成長
層が得られる成長速度は、1μm/分以下の極めて遅い
速度である。種結晶基板の表面近傍における融液の過飽
和度を高く保つとき、成長速度を大きくすることができ
る。高い過飽和度を得るためには、特開昭50−105
374号公報で開示されているように、基板表面から融
液内部に向かって急峻な温度勾配を付けることが必要と
される。しかし、急峻な温度勾配を安定条件下で維持す
ることは困難である。過飽和度は、特開昭49−110
578号公報で開示されているように、融液の温度を降
下させながら成長を継続させることにより、ある程度ま
で高めることができる。この場合、晶出温度の低下によ
り混晶の成分が偏析し、成長層の厚み方向に関する組成
変化が生じる欠点がある。しかも、大き過ぎる降温速度
では、融液に過冷却が生じ易く、成長層が細胞状のモザ
イク構造になってしまう欠点がある。
は、融液に含まれている溶質を拡散によって種結晶側に
供給している。そのため、混晶の成長が拡散速度によっ
て律速され、大きな成長速度で厚い晶出層を得ることが
困難であった。具体的には、良好なエピタキシャル成長
層が得られる成長速度は、1μm/分以下の極めて遅い
速度である。種結晶基板の表面近傍における融液の過飽
和度を高く保つとき、成長速度を大きくすることができ
る。高い過飽和度を得るためには、特開昭50−105
374号公報で開示されているように、基板表面から融
液内部に向かって急峻な温度勾配を付けることが必要と
される。しかし、急峻な温度勾配を安定条件下で維持す
ることは困難である。過飽和度は、特開昭49−110
578号公報で開示されているように、融液の温度を降
下させながら成長を継続させることにより、ある程度ま
で高めることができる。この場合、晶出温度の低下によ
り混晶の成分が偏析し、成長層の厚み方向に関する組成
変化が生じる欠点がある。しかも、大き過ぎる降温速度
では、融液に過冷却が生じ易く、成長層が細胞状のモザ
イク構造になってしまう欠点がある。
【0005】結果として、基板結晶上に成長させ得る混
晶層は、24時間程度かけて成長させた場合でも1.4
mm程度の厚みに止まっている。この厚みに起因した制
約のため、基板部分を研磨除去した混晶層から得られる
混晶ウエハは、せいぜい1枚であり、複数枚の混晶ウエ
ハを切り出すことはできない。また、数十時間以上連続
して成長を行わせるとき、融液成分、特にAs等の蒸発
による組成変化の影響が大きく現れ、得られた混晶ウエ
ハの品質安定性が劣化する。本発明は、このような問題
を解消すべく案出されたものであり、混晶ソースとなる
微結晶を上層部に浮遊させた融液に熱対流を強制的に発
生させ、熱対流によって微結晶を種結晶側に輸送するこ
とにより、大きな成長速度で種結晶表面に厚い混晶を成
長させることを目的とする。
晶層は、24時間程度かけて成長させた場合でも1.4
mm程度の厚みに止まっている。この厚みに起因した制
約のため、基板部分を研磨除去した混晶層から得られる
混晶ウエハは、せいぜい1枚であり、複数枚の混晶ウエ
ハを切り出すことはできない。また、数十時間以上連続
して成長を行わせるとき、融液成分、特にAs等の蒸発
による組成変化の影響が大きく現れ、得られた混晶ウエ
ハの品質安定性が劣化する。本発明は、このような問題
を解消すべく案出されたものであり、混晶ソースとなる
微結晶を上層部に浮遊させた融液に熱対流を強制的に発
生させ、熱対流によって微結晶を種結晶側に輸送するこ
とにより、大きな成長速度で種結晶表面に厚い混晶を成
長させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の液相成長方法
は、その目的を達成するため、容器外殻を形成する外筒
部内に流通孔が側壁に形成された内筒部を配置した二重
筒状容器に融液を収容し、該融液の上層部に混晶ソース
を微結晶として晶出浮遊させ、前記内筒部の内部に下方
から挿入された可動床で前記種結晶ウエハを前記二重筒
状容器の底部近傍位置に保持し、前記外筒部を介した加
熱及び前記可動床を介した冷却により前記内筒部の外側
を上昇し内側を下降する熱対流を発生させ、前記融液の
上層部にある前記微結晶を前記熱対流で前記種結晶側に
輸送し、前記種結晶の上に混晶として晶出させることを
特徴とする。また、液相成長装置は、容器外殻を形成す
る外筒部の内部に、前記外筒部よりも高さが小さく、側
壁に流通孔が形成された内筒部を配置した二重筒状容器
と、前記内筒部の内部に設けられ、前記二重筒状容器の
底部近傍位置で種結晶を保持する可動床と、前記二重筒
状容器に収容された融液を前記外筒部を介して加熱する
加熱手段とを備え、該加熱手段による加熱及び前記可動
床による冷却で、前記内筒部の外側を上昇し内側を下降
する熱対流を前記融液に発生させることを特徴とする。
可動床は、昇降及び回転可能に内筒部の内部に下方から
挿入され、頂面に種結晶保持部が形成されている。
は、その目的を達成するため、容器外殻を形成する外筒
部内に流通孔が側壁に形成された内筒部を配置した二重
筒状容器に融液を収容し、該融液の上層部に混晶ソース
を微結晶として晶出浮遊させ、前記内筒部の内部に下方
から挿入された可動床で前記種結晶ウエハを前記二重筒
状容器の底部近傍位置に保持し、前記外筒部を介した加
熱及び前記可動床を介した冷却により前記内筒部の外側
を上昇し内側を下降する熱対流を発生させ、前記融液の
上層部にある前記微結晶を前記熱対流で前記種結晶側に
輸送し、前記種結晶の上に混晶として晶出させることを
特徴とする。また、液相成長装置は、容器外殻を形成す
る外筒部の内部に、前記外筒部よりも高さが小さく、側
壁に流通孔が形成された内筒部を配置した二重筒状容器
と、前記内筒部の内部に設けられ、前記二重筒状容器の
底部近傍位置で種結晶を保持する可動床と、前記二重筒
状容器に収容された融液を前記外筒部を介して加熱する
加熱手段とを備え、該加熱手段による加熱及び前記可動
床による冷却で、前記内筒部の外側を上昇し内側を下降
する熱対流を前記融液に発生させることを特徴とする。
可動床は、昇降及び回転可能に内筒部の内部に下方から
挿入され、頂面に種結晶保持部が形成されている。
【0007】本発明に従った液相成長装置は、たとえば
図1に示した構造をもち、石英ガラス製の反応管10内
に黒鉛製の二重筒状融液ホルダー20を配置している。
反応管10は、周囲が高周波加熱コイル11,抵抗加熱
体等の加熱手段で取り囲まれており、内部に石英質のガ
ス導入管12が配置されている。ガス導入管12から、
水素気流等の還元性ガス又は不活性ガスが反応管10の
内部に送り込まれる。融液ホルダー20は、外筒部21
の内側に内筒部22を配置し、内筒部22の内側に円柱
状の可動床23を設けている。外筒部21は、融液30
を収容する容器の外殻を構成し、底部が石英質の筒状サ
ポート24で支持されている。内筒部22は、溢流堰と
して働くように外筒部21より低く、外筒部21の底壁
と一体化されている。外筒部21の下部に相当する位置
で、内筒部22の側面に流通孔25が形成されている。
内筒部22の筒状脚部26は、外筒部21と可動床23
との間の環状間隙に差し込まれ、可動床23に対するガ
イドとしての機能を持つ。
図1に示した構造をもち、石英ガラス製の反応管10内
に黒鉛製の二重筒状融液ホルダー20を配置している。
反応管10は、周囲が高周波加熱コイル11,抵抗加熱
体等の加熱手段で取り囲まれており、内部に石英質のガ
ス導入管12が配置されている。ガス導入管12から、
水素気流等の還元性ガス又は不活性ガスが反応管10の
内部に送り込まれる。融液ホルダー20は、外筒部21
の内側に内筒部22を配置し、内筒部22の内側に円柱
状の可動床23を設けている。外筒部21は、融液30
を収容する容器の外殻を構成し、底部が石英質の筒状サ
ポート24で支持されている。内筒部22は、溢流堰と
して働くように外筒部21より低く、外筒部21の底壁
と一体化されている。外筒部21の下部に相当する位置
で、内筒部22の側面に流通孔25が形成されている。
内筒部22の筒状脚部26は、外筒部21と可動床23
との間の環状間隙に差し込まれ、可動床23に対するガ
イドとしての機能を持つ。
【0008】可動床23は、ヒートシンクとしての作用
を呈することから、熱伝導性の良好な黒鉛焼結体材料、
特に不純物濃度の低い原子炉用中性子吸収体として使用
されるBフリーの黒鉛やガラス状カーボンで被覆した耐
熱鋼等の材質で作製される。また、適宜の冷媒を循環さ
せる冷却機構を内蔵しても良い。可動床23は、ピスト
ン状又はスピンドル状の構造を持ち、頂面で種結晶ウエ
ハ31を保持する。可動床23は、容器底部に設けた軸
孔から差し込まれ、昇降及び回転するように適宜の駆動
手段(図示せず)に接続されている。融液ホルダー20
に収容された融液30は、高周波加熱コイル11による
加熱で昇温する。融液30は、過剰な溶質と共に高温域
まで加熱されることによって調製される。このとき、可
動床23を上昇させ、種結晶ウエハ31を融液30の液
面上方に維持する。成分調製された融液30を降温させ
る過程で、混晶の過飽和部分が微結晶32となって晶出
する。晶出した微結晶32は、微結晶集合体又は多結晶
体として、比重差のため融液30の上層部に浮遊し、或
いは外筒21の内壁面に固着する。この状態で可動床2
3を下降させ、種結晶ウエハ31を外筒部21の底部近
傍に位置させる。種結晶ウエハ31は、可動床23の昇
降量を調整することにより、成長面が常に最適位置に維
持される。また、可動床31を回転させることにより、
種結晶ウエハ31の近傍にある融液30の温度が均一化
される。
を呈することから、熱伝導性の良好な黒鉛焼結体材料、
特に不純物濃度の低い原子炉用中性子吸収体として使用
されるBフリーの黒鉛やガラス状カーボンで被覆した耐
熱鋼等の材質で作製される。また、適宜の冷媒を循環さ
せる冷却機構を内蔵しても良い。可動床23は、ピスト
ン状又はスピンドル状の構造を持ち、頂面で種結晶ウエ
ハ31を保持する。可動床23は、容器底部に設けた軸
孔から差し込まれ、昇降及び回転するように適宜の駆動
手段(図示せず)に接続されている。融液ホルダー20
に収容された融液30は、高周波加熱コイル11による
加熱で昇温する。融液30は、過剰な溶質と共に高温域
まで加熱されることによって調製される。このとき、可
動床23を上昇させ、種結晶ウエハ31を融液30の液
面上方に維持する。成分調製された融液30を降温させ
る過程で、混晶の過飽和部分が微結晶32となって晶出
する。晶出した微結晶32は、微結晶集合体又は多結晶
体として、比重差のため融液30の上層部に浮遊し、或
いは外筒21の内壁面に固着する。この状態で可動床2
3を下降させ、種結晶ウエハ31を外筒部21の底部近
傍に位置させる。種結晶ウエハ31は、可動床23の昇
降量を調整することにより、成長面が常に最適位置に維
持される。また、可動床31を回転させることにより、
種結晶ウエハ31の近傍にある融液30の温度が均一化
される。
【0009】融液30は、高周波加熱コイル11によっ
て外筒部21の外表面から加熱され、ヒートシンクとし
て働く可動床23によって下方から冷却される。内筒部
22の筒状脚部26も、同様にヒートシンクとして働
く。そのため、融液30に、上層部が高温で下層部が低
温の温度勾配が付けられる。また、融液30内に、矢印
で示すように、外筒部21の内壁に沿った上昇流及び内
筒部22内における下降流からなる熱対流33が発生す
る。融液30の上層部に浮遊している微結晶32は、熱
対流33によって融液30に溶解して下層部に運ばれ、
種結晶ウエハ31の表面に晶出し、成長混晶単結晶34
となる。混晶単結晶34を晶出することにより低濃度に
なった融液30は、流通孔25を経て外筒部21に流出
し、上昇流となって融液30の上層部に流動する。上昇
した融液30は、上層部の微結晶32を溶し込み、高濃
度融液となった後、種結晶ウエハ31に向かって下降す
る。この循環流により、融液30の上層部では微結晶3
3が溶し込まれ、下層部では混晶単結晶34が晶出す
る。
て外筒部21の外表面から加熱され、ヒートシンクとし
て働く可動床23によって下方から冷却される。内筒部
22の筒状脚部26も、同様にヒートシンクとして働
く。そのため、融液30に、上層部が高温で下層部が低
温の温度勾配が付けられる。また、融液30内に、矢印
で示すように、外筒部21の内壁に沿った上昇流及び内
筒部22内における下降流からなる熱対流33が発生す
る。融液30の上層部に浮遊している微結晶32は、熱
対流33によって融液30に溶解して下層部に運ばれ、
種結晶ウエハ31の表面に晶出し、成長混晶単結晶34
となる。混晶単結晶34を晶出することにより低濃度に
なった融液30は、流通孔25を経て外筒部21に流出
し、上昇流となって融液30の上層部に流動する。上昇
した融液30は、上層部の微結晶32を溶し込み、高濃
度融液となった後、種結晶ウエハ31に向かって下降す
る。この循環流により、融液30の上層部では微結晶3
3が溶し込まれ、下層部では混晶単結晶34が晶出す
る。
【0010】
【作用】外筒部21と内筒部22との間にある融液30
は、十分な量のソース混晶を飽和状態まで溶解する高温
に高周波化熱コイル11で加熱されている。他方、内筒
部22の内部にある融液30は、溶かし込んだ溶質が晶
出する温度まで、ヒートシンクとして働く可動床23及
び筒状脚部26で冷却されている。その結果、融液30
の上層部にあるソース部から下層部にあるシード部へ溶
質が迅速に輸送される。内筒部22の内部及び外部にお
ける融液30の温度差に起因する熱対流33のため、ソ
ース部からシード部までの距離が長くなっても、十分な
輸送量が確保される。ソース部からシード部までの距離
を長くすると、融液30の収容量が増し生産能力を大き
くできることは勿論、より大きな温度差をソース部とシ
ード部との間に付けることができる。その結果、従来法
に比較して10倍以上早い成長速度で混晶単結晶34が
成長する。種結晶ウエハ31を保持した可動床23は、
回転及び/又は下降によって結晶成長界面周辺の温度条
件を均一化する。そのため、混晶単結晶34の外形が対
称に制御されると共に、固液界面の位置を最適に保ちな
がら成長を継続することができる。したがって、高品質
で大型の厚肉混晶が得られる。
は、十分な量のソース混晶を飽和状態まで溶解する高温
に高周波化熱コイル11で加熱されている。他方、内筒
部22の内部にある融液30は、溶かし込んだ溶質が晶
出する温度まで、ヒートシンクとして働く可動床23及
び筒状脚部26で冷却されている。その結果、融液30
の上層部にあるソース部から下層部にあるシード部へ溶
質が迅速に輸送される。内筒部22の内部及び外部にお
ける融液30の温度差に起因する熱対流33のため、ソ
ース部からシード部までの距離が長くなっても、十分な
輸送量が確保される。ソース部からシード部までの距離
を長くすると、融液30の収容量が増し生産能力を大き
くできることは勿論、より大きな温度差をソース部とシ
ード部との間に付けることができる。その結果、従来法
に比較して10倍以上早い成長速度で混晶単結晶34が
成長する。種結晶ウエハ31を保持した可動床23は、
回転及び/又は下降によって結晶成長界面周辺の温度条
件を均一化する。そのため、混晶単結晶34の外形が対
称に制御されると共に、固液界面の位置を最適に保ちな
がら成長を継続することができる。したがって、高品質
で大型の厚肉混晶が得られる。
【0011】
【実施例】面方位(100)のGaAsを種結晶ウエハ
31として、黒鉛でできた直径25mmのピストン状可
動床23の頂面に固定した。1200gの金属Ga,7
7gのGaAs,2.3gの金属Al及びドーパントと
して0.7gの金属Znを、内径150mmの外筒部2
1及び内径40mmの内筒部22をもつ融液ホルダー2
0に装入した。そして、反応管10内を10%Ar含有
水素気流で置換した。反応管10の内部をAr含有水素
気流で完全に置換した後、高周波加熱コイル11に小電
流を供給しGaを溶融した。高周波加熱コイル11に供
給する電流を徐々に大きくすると、Al及びZnが完全
にGa融液に溶解し、次いでGaAsも次第に溶解し
た。この昇温過程で、融液30の温度が300℃よりあ
まり高くならないとき、種結晶ウエハ31が融液30の
液面上方に位置するように可動床23を上昇させた。
31として、黒鉛でできた直径25mmのピストン状可
動床23の頂面に固定した。1200gの金属Ga,7
7gのGaAs,2.3gの金属Al及びドーパントと
して0.7gの金属Znを、内径150mmの外筒部2
1及び内径40mmの内筒部22をもつ融液ホルダー2
0に装入した。そして、反応管10内を10%Ar含有
水素気流で置換した。反応管10の内部をAr含有水素
気流で完全に置換した後、高周波加熱コイル11に小電
流を供給しGaを溶融した。高周波加熱コイル11に供
給する電流を徐々に大きくすると、Al及びZnが完全
にGa融液に溶解し、次いでGaAsも次第に溶解し
た。この昇温過程で、融液30の温度が300℃よりあ
まり高くならないとき、種結晶ウエハ31が融液30の
液面上方に位置するように可動床23を上昇させた。
【0012】次いで、融液30を890℃まで昇温さ
せ、その温度に30分間保持した。高温保持により、G
aAsを含めほとんどの溶質が融液30に溶解した。調
製された融液30を、毎分2〜3℃の降温速度で840
℃まで冷却した。この冷却により、Ga1-x Alx As
混晶の過飽和分が微結晶32となって晶出し、融液30
の上層部に浮遊した。そこで、種結晶ウエハ31が融液
ホルダー20の底部近傍に位置するまで、可動床23を
下降させた。また、可動床23を毎分5〜6回転で回転
させ、種結晶ウエハ31周辺の温度条件を均一化した。
この状態を保持していると、融液30は、上層部の温度
が840℃になり、下層部の温度が705℃になった。
すなわち、上下方向に温度差135℃の温度勾配が生
じ、内筒部22の外側を上昇し内側を下降する熱対流3
3が融液ホルダー20内に定常的に生じた。炉上方から
浮遊微結晶32の動きを観察したモデル実験の結果から
推察される対流速度は大きく、毎分15サイクルに達し
ていた。
せ、その温度に30分間保持した。高温保持により、G
aAsを含めほとんどの溶質が融液30に溶解した。調
製された融液30を、毎分2〜3℃の降温速度で840
℃まで冷却した。この冷却により、Ga1-x Alx As
混晶の過飽和分が微結晶32となって晶出し、融液30
の上層部に浮遊した。そこで、種結晶ウエハ31が融液
ホルダー20の底部近傍に位置するまで、可動床23を
下降させた。また、可動床23を毎分5〜6回転で回転
させ、種結晶ウエハ31周辺の温度条件を均一化した。
この状態を保持していると、融液30は、上層部の温度
が840℃になり、下層部の温度が705℃になった。
すなわち、上下方向に温度差135℃の温度勾配が生
じ、内筒部22の外側を上昇し内側を下降する熱対流3
3が融液ホルダー20内に定常的に生じた。炉上方から
浮遊微結晶32の動きを観察したモデル実験の結果から
推察される対流速度は大きく、毎分15サイクルに達し
ていた。
【0013】種結晶ウエハ31上における混晶単結晶3
4の成長速度は、厚みの増加速度で平均500μm/時
であった。2〜3時間ごとに1mmの割合で可動床23
を下方に移動し、成長部の固液界面位置を調節しなが
ら、48時間保持した。炉に対する電力供給を停止し、
可動床23を上方に移動させ、成長結晶23を融液30
の液面から出した。炉全体が冷却した後、成長結晶23
を炉外に取り出した。成長したGa1-x Alx As系の
混晶単結晶34は、上端部が尖った釣鐘状になってお
り、全体の高さが約15mmであった。混晶単結晶34
をスライシングし、厚み500μmの混晶ウエハを7枚
得た。混晶比xは、ウエハ面内及び各ウエハ間でほぼ均
一の値0.4を示し、発光素子用エピタキシャル基板と
して使用することができた。
4の成長速度は、厚みの増加速度で平均500μm/時
であった。2〜3時間ごとに1mmの割合で可動床23
を下方に移動し、成長部の固液界面位置を調節しなが
ら、48時間保持した。炉に対する電力供給を停止し、
可動床23を上方に移動させ、成長結晶23を融液30
の液面から出した。炉全体が冷却した後、成長結晶23
を炉外に取り出した。成長したGa1-x Alx As系の
混晶単結晶34は、上端部が尖った釣鐘状になってお
り、全体の高さが約15mmであった。混晶単結晶34
をスライシングし、厚み500μmの混晶ウエハを7枚
得た。混晶比xは、ウエハ面内及び各ウエハ間でほぼ均
一の値0.4を示し、発光素子用エピタキシャル基板と
して使用することができた。
【0014】なお、以上の実施例においては、融液30
を高周波加熱する場合を説明した。しかし、本発明はこ
れに拘束されるものではなく、二重筒状容器の外筒部を
外側から加熱するものである限り、抵抗加熱を始めとし
て他の加熱手段を採用することも可能である。また、成
長させる混晶としても、GaAs−AlAsに限ったも
のではない。たとえば、GaAs−InAs系,GaP
−InP系等の周期率表におけるV族元素を共通元素と
する他の混晶も、本発明に従って同様に成長させること
ができる。
を高周波加熱する場合を説明した。しかし、本発明はこ
れに拘束されるものではなく、二重筒状容器の外筒部を
外側から加熱するものである限り、抵抗加熱を始めとし
て他の加熱手段を採用することも可能である。また、成
長させる混晶としても、GaAs−AlAsに限ったも
のではない。たとえば、GaAs−InAs系,GaP
−InP系等の周期率表におけるV族元素を共通元素と
する他の混晶も、本発明に従って同様に成長させること
ができる。
【0015】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、融液内に強制的に発生させた熱対流によって溶質を
ソース部からシード部に輸送し、種結晶基板の上に混晶
を迅速に成長させている。熱対流は、ソース部からシー
ド部を大きく離すことを可能にすると共に、結晶成長部
の固液界面近傍における緩やかな温度勾配、換言すれば
濃度勾配を可能にする。その結果、従来法に比較して極
めて大型の混晶単結晶が容易に成長する。しかも、可動
床の回転や昇降によって固液界面近傍の温度均一性や適
正な界面位置が確保されるため、大型の結晶を成長させ
る場合にあっても形状制御が可能となる。得られた混晶
単結晶は、従来の混晶に比較して厚いことから数枚の混
晶基板に切り出すことができ、生産性を向上させる。
は、融液内に強制的に発生させた熱対流によって溶質を
ソース部からシード部に輸送し、種結晶基板の上に混晶
を迅速に成長させている。熱対流は、ソース部からシー
ド部を大きく離すことを可能にすると共に、結晶成長部
の固液界面近傍における緩やかな温度勾配、換言すれば
濃度勾配を可能にする。その結果、従来法に比較して極
めて大型の混晶単結晶が容易に成長する。しかも、可動
床の回転や昇降によって固液界面近傍の温度均一性や適
正な界面位置が確保されるため、大型の結晶を成長させ
る場合にあっても形状制御が可能となる。得られた混晶
単結晶は、従来の混晶に比較して厚いことから数枚の混
晶基板に切り出すことができ、生産性を向上させる。
【図1】 本発明実施例で使用した液相成長装置
10:反応管 11:高周波加熱コイル(加熱手段)
20:融液ホルダー(二重筒状容器) 21:外
筒部 22:内筒部 23:可動床 25:流通
孔 30:融液 31:種結晶ウエハ 32:微
結晶 33:熱対流 34:成長した混晶単結晶
20:融液ホルダー(二重筒状容器) 21:外
筒部 22:内筒部 23:可動床 25:流通
孔 30:融液 31:種結晶ウエハ 32:微
結晶 33:熱対流 34:成長した混晶単結晶
Claims (4)
- 【請求項1】 容器外殻を形成する外筒部内に流通孔が
側壁に形成された内筒部を配置した二重筒状容器に融液
を収容し、該融液の上層部に混晶ソースを微結晶として
晶出浮遊させ、前記内筒部の内部に下方から挿入された
可動床で前記種結晶ウエハを前記二重筒状容器の底部近
傍位置に保持し、前記外筒部を介した加熱及び前記可動
床を介した冷却により前記内筒部の外側を上昇し内側を
下降する熱対流を発生させ、前記融液の上層部にある前
記微結晶を前記熱対流で前記種結晶側に輸送し、前記種
結晶の上に混晶として晶出させる液相成長方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の可動床は、昇降及び回転
可能に設けられ、頂面で種結晶を保持する請求項1記載
の液相成長方法。 - 【請求項3】 容器外殻を形成する外筒部の内部に、前
記外筒部よりも高さが小さく、側壁に流通孔が形成され
た内筒部を配置した二重筒状容器と、前記内筒部の内部
に設けられ、前記二重筒状容器の底部近傍位置で種結晶
を保持する可動床と、前記二重筒状容器に収容された融
液を前記外筒部を介して加熱する加熱手段とを備え、該
加熱手段による加熱及び前記可動床による冷却で、前記
内筒部の外側を上昇し内側を下降する熱対流を前記融液
に発生させる液相成長装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の可動床は、昇降及び回転
可能に内筒部の内部に下方から挿入され、頂面に種結晶
保持部が形成されている液相成長装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28107793A JPH07138090A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 混晶の液相成長方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28107793A JPH07138090A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 混晶の液相成長方法及び装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07138090A true JPH07138090A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17634007
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28107793A Withdrawn JPH07138090A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 混晶の液相成長方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07138090A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012121766A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Ihi Corp | 窒化ガリウム反応容器の撹拌方法及び装置 |
-
1993
- 1993-11-10 JP JP28107793A patent/JPH07138090A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012121766A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Ihi Corp | 窒化ガリウム反応容器の撹拌方法及び装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010130 |