JPH07142748A - 封止用シートとそれを用いた太陽電池並びに太陽電池モジュール - Google Patents

封止用シートとそれを用いた太陽電池並びに太陽電池モジュール

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JPH07142748A
JPH07142748A JP5149672A JP14967293A JPH07142748A JP H07142748 A JPH07142748 A JP H07142748A JP 5149672 A JP5149672 A JP 5149672A JP 14967293 A JP14967293 A JP 14967293A JP H07142748 A JPH07142748 A JP H07142748A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】太陽電池用に適しており、安価でありながら高
い信頼性を有し、且つ生産性も極めて高い封止用シート
を提供し、そしてこの封止用シートを用いた太陽電池や
太陽電池モジュールを実現するものである。 【構成】封止用シートとしてポリイソブチレン系樹脂か
らなる水蒸気バリヤー層と、高分子樹脂層とを積層した
ことを特徴とするものであり、積層形態として水蒸気バ
リアー層を高分子樹脂層の間に挿入すること、高分子樹
脂層上に水蒸気バリア層を塗布形成すること、高分子樹
脂層、水蒸気バリアー層、接着性高分子樹脂層をこの順
に積層することが採用されるものである。また太陽電池
や太陽電池モジュールとしては、上記封止用シートを裏
面封止用に用いるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安価で且つ耐環境性能
の高い封止用シートと、それを用いた太陽電池並びに太
陽電池モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば太陽電池モジュールを屋外で用い
る場合、機械的強度や耐環境性能を高めて信頼性を確保
するため、太陽電池を強化ガラスや金属基板上に合成樹
脂を用いて封入する構造が一般的に用いられている。具
体的にはラミネート方法によるものであり、強化ガラス
上にエチレンビニルアセテート共重合体(以下EVAと
記す)シート、太陽電池、EVAシート、アルミニウム
箔をフッ化ビニルシートで挟んだシート(以下アルミテ
ドラーと記す)をこの順に積層して加熱圧着したり、特
にアモルファスシリコンのような薄膜太陽電池の場合に
は、図5として示すように強化ガラス基板10上に直接
太陽電池11を形成し、この上にEVAシート12、ア
ルミテドラー13を積層し加熱圧着を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構造
は、アルミテドラーを用いているのでモジュールの信頼
性が高く、且つ生産性が極めて高いという優れた特長を
有している。しかしながら一方ではこのアルミテドラー
が高価であるため、前述の優れた特長とともに、モジュ
ール価格が高価なものになってしまうという問題点をも
併せ持っているのである。太陽電池はクリーンなエネル
ギー源として商用電源の代替が期待されており、安価で
ありながら高い信頼性が同時に要求されることから、こ
のような要求に合致する裏面封止用シートの実現が太陽
電池の普及のためにも切望されているのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
問題点を解決し、太陽電池用に適しており、安価であり
ながら高い信頼性を有し、且つ生産性も極めて高い封止
用シートを提供し、そしてこの封止用シートを用いた太
陽電池や太陽電池モジュールを実現するものである。上
記課題を解決した本発明の要旨は、封止用シートとして
ポリイソブチレン系樹脂からなる水蒸気バリヤー層と、
高分子樹脂層とを積層したことを特徴とするものであ
り、積層形態として水蒸気バリアー層を高分子樹脂層の
間に挿入すること、高分子樹脂層上に水蒸気バリア層を
塗布形成すること、高分子樹脂層、水蒸気バリアー層、
接着性高分子樹脂層をこの順に積層することが採用され
るものである。そして前記水蒸気バリヤー層の厚さは
0.01mm以上1.0mm以下とすることが有効であ
り、また水蒸気バリヤー層や高分子樹脂層あるいは接着
性高分子樹脂層に紫外線吸収材料を混入したり、高分子
樹脂層を130°C以上の耐熱性を有するものにしたり
することも効果的である。さらに接着性高分子樹脂層と
しては、エチレンビニルアセテート共重合体またはポリ
ビニルブチラールが採用されるものである。
【0005】また太陽電池や太陽電池モジュールとして
は、上記封止用シートを裏面封止用に用いるものであ
る。
【0006】
【作用】本発明の封止用シートは、ポリイソブチレン系
樹脂からなる水蒸気バリアー層と高分子樹脂層とを積層
しているので、これにより水蒸気の進入を遮断する。こ
の封止用シートは、水蒸気バリアー層を高分子樹脂層の
間に挿入させたり、高分子樹脂層上に塗布形成したり、
あるいは高分子樹脂層と接着性高分子樹脂層の間に設け
ることによって作製される。ここで水蒸気バリアー層の
厚みを0.01mm以上1.0mm以下とすれば、コス
トと信頼性との両立に好都合となる。そして水蒸気バリ
ヤー層や高分子樹脂層あるいは接着性高分子樹脂層に紫
外線吸収材料を混入したり、130°C以上の耐熱性と
することにより、光と熱に対する耐久性が向上する。さ
らに接着性高分子樹脂層へのエチレンビニルアセテート
共重合体またはポリビニルブチラールの利用は、本封止
用シートを太陽電池モジュール等の裏面封止用途として
用いる際に、太陽電池モジュールの生産性の点で好都合
となる。
【0007】
【実施例】以下このような本発明の詳細を、太陽電池に
用いた際の具体的実施例に基づいて説明する。図1には
本発明の第1実施例における太陽電池の断面構造を示し
ている。図例のものは500mm×500mm、厚さ4
mmの強化ガラス1上にアモルファスシリコン太陽電池
素子2を形成し、厚さ1mmの2枚のポリエチレンテレ
フタレートシート(以下PETと記す)からなる高分子
樹脂層3、3間に厚さ0.1mmのポリイソブチレン系
樹脂(以下PIB樹脂と記す)からなる水蒸気バリヤー
層4を挿入して封止用シート5とし、これを厚さ0.4
mmのEVAシート6によって真空ラミネート法を用い
て上記強化ガラス1に加熱接着したものである。
【0008】このPIB樹脂は、典型的には分子内に少
なくとも1つの官能基(X)を有するイソブチレン系ポ
リマーと、官能基(X)と反応し得る官能基(Y)を分
子内に少なくとも2個有する硬化剤との反応により生成
する樹脂が使用できる。官能基(X)は、生成樹脂の弾
性を保持するという点からは末端にあることが好まし
い。好ましい代表例としては、末端に炭素−炭素の2重
結合を有するイソブチレンポリマーと、2つ以上のヒド
ロシリル基を有する化合物との付加反応生成物があげら
れる。このような例は、特開平3−95266号に示さ
れている。例えば硬化剤として、分子内にヒドロシリル
基を2つ以上有する環状シロキサン等のポリシロキサン
化合物が好ましい。一例として、3級クロル末端ポリイ
ソブチレンとトリメチルアリルシランや1,9−デカジ
エンとの反応によって生成されたポリイソブチレンオリ
ゴマーと、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラ
シロキサンと1,9−デカジエンとの反応生成物からな
る硬化剤との組成物が使用できる。
【0009】続く図2は、本発明の第2実施例における
太陽電池の断面構造を示したものである。図例のものは
500mm×500mm、厚さ4mmの強化ガラス1上
にアモルファスシリコン太陽電池素子2を形成し、厚さ
0.1mmのPETシートからなる高分子樹脂層3上に
厚さ0.1mmのPIB樹脂からなる水蒸気バリヤー層
4を塗布形成して封止用シート5とし、これを厚さ0.
4mmのEVAシート6によって真空ラミネート法を用
いて上記強化ガラス1に加熱接着したものである。
【0010】このように、水蒸気バリヤー層4を塗布形
成する場合に用いられるポリイソブチレンオリゴマー
は、通常平均分子量で500〜100000、好ましく
は2000〜20000のものがよく、通常はポリブテ
ンのような可塑剤と混合して100〜50000ポアズ
程度の粘度に調整して使用される。そして特に本実施例
においては、特開平3−152164号に記載されてい
る分子末端に炭素−炭素2重結合を有する分子量約50
00のポリイソブチレンオリゴマーと、特開平3−95
266号に記載されている複数個のヒドロシリル基を含
有するシクロヘキサン化合物による硬化剤と、無機質充
填剤を含む組成物をPETシートからなる高分子樹脂層
3上に塗布し、これを加熱硬化することにより封止用シ
ート5を形成した。
【0011】さらに図3として、本発明の第3実施例に
おける太陽電池の断面構造を示している。これは図2に
示した第2実施例と同一構造ではあるが、封止用シート
として予め接着性高分子樹脂層を設けてあるものを用い
ている点で異なる。即ち図例のものは500mm×50
0mm、厚さ4mmの強化ガラス1上にアモルファスシ
リコン太陽電池素子2を形成し、厚さ0.1mmのPE
Tシートからなる高分子樹脂層3、厚さ0.1mmのP
IB樹脂からなる水蒸気バリヤー層4、接着性高分子樹
脂層7となる厚さ0.4mmのEVAシートをこの順に
積層して封止用シート5とし、これを真空ラミネート法
を用いて直接上記強化ガラス1に加熱接着したものであ
る。
【0012】次いで本発明にかかる封止用シート5の信
頼性を、上記3つの実施例による太陽電池にフレームと
出力端子を設け、図4に示す太陽電池モジュールの構造
とした上で評価した。図例のものは、前述の図1〜3に
示す太陽電池2を形成した強化ガラス1上に、本発明の
封止用シート5を真空ラミネート法を用いて加熱接着
し、出力端子ボックス8とフレーム9を取り付けたもの
である。この際の比較用としては、従来技術による太陽
電池モジュールを用いた。この比較用太陽電池モジュー
ルは、図4において封止用シート5を図5に示したアル
ミテドラー13に置換したものである。そしてこの信頼
性試験は主として耐環境性能の評価を目的として行い、
80°C、湿度95%下の環境条件下で1000時間放
置してその間の出力変化によって評価し、この試験時間
と出力特性との関係を表1に示している。尚、出力の測
定はAM1.5、1kW/m2 の疑似太陽光下で測定
し、初期値に対する変化率で評価した。
【0013】
【表1】
【0014】表1から明らかなように、本発明の封止用
シート5を用いた場合でも従来品と比較して測定誤差以
上の有意差は見られず、本発明の封止用シート5が高い
信頼性、特に耐環境性能を有していることがわかる。
【0015】以上一連の実施例においては水蒸気バリヤ
ー層4の厚さをいずれも0.1mmとしたが、0.01
mm以上1.0mm以下、さらに望ましくは、0.02
mm以上0.5mm以下であれば所望の効果は得られ
る。即ち層厚が薄い場合には、ピンホール等によって水
蒸気透過性能が低下し、逆に厚い場合には材料コストが
嵩んで高価になってしまうため、層厚を上記範囲内に設
定することが重要となるのである。また、特に紫外線に
対する耐久性が要求される場合には、高分子樹脂層3や
水蒸気バリヤー層4、あるいは接着性高分子樹脂層7内
に紫外線吸収材料を混入しておくこともできる。この紫
外線吸収材料は、これらの各層のうち少なくとも一層に
混入させておけば事足りるが、特に強い紫外線に晒され
る場合には、紫外線吸収材料の混入層を2層以上設ける
ことも有効である。また特に激しい周囲環境が想定され
る場合には、前記紫外線吸収材料の有無にかかわらず、
2層以上の水蒸気バリヤー層4と高分子樹脂層3とを交
互に積層させることも有効である。さらに本封止用シー
ト5を太陽電池用途に用いる場合には、接着材としてE
VAやポリビニルブチラール等を用いて真空ラミネート
法によって加熱圧着するため、高分子樹脂層3には通常
130°C以上、好ましくは150°C以上の耐熱性が
あることが望ましい。
【0016】上記の実施例では、特にアモルファスシリ
コンによる太陽電池および太陽電池モジュールの例とし
て示したが、結晶系太陽電池の裏面または表面封止材と
して用いることもできる。また結晶系太陽電池モジュー
ルの裏面封止材としても有用である。この場合は強化ガ
ラス等の透明基板上にEVA等の接着性高分子樹脂シー
ト、結晶系太陽電池、接着性高分子樹脂シートを順に積
層し、さらに本発明の封止用シートを積層して真空ラミ
ネート法によって加熱接着させることにより、安価で且
つ耐環境性の高い結晶系太陽電池モジュールを得ること
ができる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明の封止用シートは、
ポリイソブチレン系樹脂からなる水蒸気バリヤー層と高
分子樹脂層とを積層しているため、安価でありながら耐
環境性能に優れたものとなるのである。そしてこの封止
用シートは水蒸気バリヤー層を高分子樹脂層の間に挿入
したり、高分子樹脂層上に水蒸気バリア層を塗布形成し
たり、また高分子樹脂層、水蒸気バリアー層、接着性高
分子樹脂層をこの順に積層したりして作製できるので、
大量生産にも適したものとなっている。さらに前記高分
子樹脂層中に紫外線吸収材を混入することにより、耐紫
外線性能を向上させることができる。そして高分子樹脂
層の耐熱性を130°C以上とすることにより、例えば
太陽電池用途に用いる場合に従来からの真空ラミネート
方法が使用できるので、製造工程を変えることなく耐環
境性能の高い太陽電池や太陽電池モジュールを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を太陽電池への応用例とし
て表した断面説明図
【図2】本発明の第2実施例を太陽電池への応用例とし
て表した断面説明図
【図3】本発明の第3実施例を太陽電池への応用例とし
て表した断面説明図
【図4】本発明の封止用シートを用いた太陽電池モジュ
ールの構造例を表す断面説明図
【図5】従来の封止用シートを用いた太陽電池構造を表
す断面説明図
【符号の説明】
1、10 強化ガラス 2、11 太陽電
池素子 3 高分子樹脂層 4 水蒸気バリヤ
ー層 5 封止用シート 6、7、12 EVAシート 8 出力端子ボックス 9 フレーム 13 アルミテドラー

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイソブチレン系樹脂からなる水蒸気バ
    リヤー層と、高分子樹脂層とを積層したことを特徴とす
    る封止用シート。
  2. 【請求項2】水蒸気バリアー層を高分子樹脂層の間に挿
    入したことを特徴とする請求項1記載の封止用シート。
  3. 【請求項3】高分子樹脂層上に水蒸気バリア層を塗布形
    成したことを特徴とする請求項1記載の封止用シート。
  4. 【請求項4】高分子樹脂層、水蒸気バリアー層、接着性
    高分子樹脂層をこの順に積層したことを特徴とする請求
    項1記載の封止用シート。
  5. 【請求項5】接着性高分子樹脂層がエチレンビニルアセ
    テート共重合体またはポリビニルブチラールであること
    を特徴とする請求項4記載の封止用シート。
  6. 【請求項6】接着性高分子樹脂層に紫外線吸収材料を混
    入したことを特徴とする請求項4または5記載の封止用
    シート。
  7. 【請求項7】水蒸気バリヤー層の厚さが0.01mm以
    上1.0mm以下であること特徴とする請求項1〜6の
    いずれか1項に記載の封止用シート。
  8. 【請求項8】水蒸気バリヤー層の少なくとも一層に紫外
    線吸収材料を混入したことを特徴とする請求項1〜7の
    いずれか1項に記載の封止用シート。
  9. 【請求項9】高分子樹脂層の少なくとも一層に紫外線吸
    収材料を混入したことを特徴とする請求項1〜8のいず
    れか1項に記載の封止用シート。
  10. 【請求項10】高分子樹脂層が130°C以上の耐熱性
    を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の封止用シート。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    封止用シートを用いて封止したことを特徴とする太陽電
    池。
  12. 【請求項12】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    封止用シートを用いて裏面を封止したことを特徴とする
    太陽電池モジュール。
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