JPH0714630B2 - 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法

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JPH0714630B2
JPH0714630B2 JP2054507A JP5450790A JPH0714630B2 JP H0714630 B2 JPH0714630 B2 JP H0714630B2 JP 2054507 A JP2054507 A JP 2054507A JP 5450790 A JP5450790 A JP 5450790A JP H0714630 B2 JPH0714630 B2 JP H0714630B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、粉末状の熱可塑性樹脂を含浸させた長繊維の
間にネット状面材を挿入し熱圧着して積層する繊維強化
熱可塑性樹脂シートの製造方法に関する。
(従来の技術) 連続した多数の長繊維を流動床に導入してこれに粉末状
の熱可塑性樹脂を含浸させ、これを加熱して上記粉末状
の熱可塑性樹脂を溶融することにより繊維強化熱可塑性
樹脂シートを製造する方法は知られている。
このようにして得られた繊維強化熱可塑性樹脂シート
は、長尺複合成形体等のプリプレグ状芯材として用いら
れ、これらの複合成形体は波板や雨樋等の建材製品等に
広く用いられている。
ところで、連続した多数の長繊維を用いると、長繊維が
一方向に配向しているため強度に方向性があり、例え
ば、長尺複合成形体が雨樋である場合、樋耳部や樋本体
角部の強度が不充分で、使用中に樋耳部や樋本体角部が
変形もしくは破損するという問題があった。
(本発明が解決しようとする課題) そこで、本発明者は、連続した多数本の長繊維を流動床
に導入して粉末状の熱可塑性樹脂を含浸させてなる少な
くとも二枚の樹脂含浸繊維材を作り、この少なくとも二
枚の樹脂含浸繊維材の間にネット状面材を挿入し熱圧着
して繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ることを試みた。
その結果、得られた繊維強化熱可塑性樹脂シートは、強
度の方向性が改善され、例えば、雨樋等の複合成形体の
複合芯材として用いても樋耳部や樋本体角部が長繊維の
方向にそって割れるということがなくなった。
しかしながら、二枚の樹脂含浸繊維材の間にネット状面
材を挿入して加熱されたピンチロールで粉末状の熱可塑
性樹脂を溶融させて圧着するときに、第2図に示すよう
に樹脂含浸繊維材a内の溶融した粉末状樹脂がピンチロ
ールbで扱かれてバンクcを発生する。このバンクcが
ピンチロールbの入り口で発生すると、挿入されるネッ
ト状面材dがバンクcの流動により揺れ動き、網目の形
状を正確に保持して挿入することができず、ネットが折
れたり、曲がったり、ネットの目付けピッチが不均一な
状態で熱圧着されて積層され、均一な厚みの繊維強化熱
可塑性樹脂シートeを得ることができず、しかも一旦ネ
ットが折れたり、曲がったりして挿入されると、ネット
状面材dの蛇行が始まり、そのまま成形されてしまい連
続成形が困難であるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
で、その目的とするところは、少なくとも二枚の樹脂含
浸繊維材の間にネット状面材を挿入して熱圧着するとき
に、ネットの目付けピッチを均一に保ってネット状面材
をスムースに挿入し連続成形を可能にした繊維強化熱可
塑性樹脂シートの製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法は、連
続した多数本の長繊維を流動床に導入して粉末状の熱可
塑性樹脂を含浸させてなる少なくとも二枚の樹脂含浸繊
維材を作り、この少なくとも二枚の樹脂含浸繊維材の間
にネット状面材を挿入して加熱し、粉末状の熱可塑性樹
脂が半溶融状態のときにピンチローラーで圧着し、然る
後、粉末状の熱可塑性樹脂が溶融状態になるまで加熱し
て圧着することを特徴とし、そのことにより上記の目的
が達成される。
以下、図面を参照しながら、本発明を説明する。
第1図において、11は連続した多数本の長繊維である。
この長繊維11としては、長尺の多数本のフイラメントか
らなる集束体であって、ガラス繊維をはじめ、カーボン
繊維、アルミナ繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊
維、ナイロン繊維などのロービングが好適に用いられ
る。
多数本の長繊維11は、ボビンから繰り出され長手方向に
帯状に配列されて、多孔質の底板31を備えた流動床30に
導入される。長繊維11は、通常、流動床30に導入される
前か、或いは、図のように流動床30の中で解繊具32によ
り解繊される。
流動床30には、粉末状の熱可塑性樹脂12が空気圧により
多孔質の底板31の上方に吹き上げられて浮遊状態に保た
れている。粉末状の熱可塑性樹脂12の粒子径は、一般に
10〜300μm程度とされる。そして、流動床30に導入さ
れた多数本の長繊維11に、浮遊状態にある粉末状の熱可
塑性樹脂12が含浸され、かくして樹脂含浸繊維材10aが
作られる。この樹脂含浸繊維材10aは、最終的に複合芯
材10を構成する。
粉末状の熱可塑性樹脂12としては、塩化ビニール樹脂、
塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、酢
酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、オレ
フイン系樹脂などの合成樹脂が用いられる。
樹脂含浸繊維材10aは、図示のように少なくとも二枚作
られる。この少なくとも二枚の樹脂含浸繊維材10aの間
にネット状面材10bが挿入され、加熱された一対のピン
チロール40に通され、そこで少なくとも二枚の樹脂含浸
繊維材10aとネット状面材10bとが圧着される。このと
き、一対のピンチロール40により樹脂含浸繊維材10aの
粉末状の熱可塑性樹脂12が半溶融状態になるまで加熱さ
れ、ネット状面材10bに二枚の樹脂含浸繊維材10aがサン
ドイッチの積層状態で接着される。
ネット状面材10bとしては、ガラス繊維をはじめ、カー
ボン繊維、アルミナ繊維、アラミド繊維、ポリエステル
繊維、ナイロン繊維等を用いてネット状に形成したもの
が用いられる。ネットは、縦糸と横糸を一本ずつ交互に
交叉させて絡ませた絡み織のもの、或いは縦糸と横糸を
接着剤で固定して形成したものであって、ネットの目付
けピッチは通常1〜10mm程度のものが用いられる。
熱可塑性樹脂12の半溶融状態とは、熱可塑性樹脂12の粉
末状同志が融着し始める状態で、通常、熱可塑性樹脂12
の溶融成形温度より10〜50℃低い温度であって、解繊し
た長繊維11とネット状面材が接着される状態をいう。
樹脂含浸繊維材10aの熱可塑性樹脂12が半溶融状態であ
ると、二枚の樹脂含浸繊維材10aとネット状面材10bとが
ピンチロール40に通されて熱圧着されるときに、粉末状
の熱可塑性樹脂12は流動しないので、ピンチロール40の
挿入側にバンクが発生せず、ネット状面材10bが網目の
形状を保った状態で挿入され熱接着される。
このように、二枚の樹脂含浸繊維材10aの間にネット状
面材10bを挿入して圧着した後、加熱圧着ローラー50で
半溶融状態の熱可塑性樹脂12が完全に溶融するまで加熱
し圧着すると、繊維強化熱可塑性樹脂シート10が得られ
る。繊維強化熱可塑性樹脂シート10は図のように冷却ピ
ンチロール60で冷却してから一旦巻き取ってもよいが、
巻き取ることなく次の工程に連続的に供給してもよい。
(作用) 本発明方法においては、二枚の樹脂含浸繊維材の間にネ
ット状面材を挿入して加熱し、粉末状の熱可塑性樹脂が
半溶融状態のときにピンチローラーで圧着すると、多数
本の長繊維に含浸された粉末状の熱可塑性樹脂の粉末粒
子同志が融着し、長繊維と面材ネットを接合する。とこ
ろが、長繊維に含浸された粉末状の熱可塑性樹脂が半溶
融状態であるため樹脂が流動し難く、従って、ピンチロ
ーラーによって樹脂含浸繊維材から樹脂が扱かれてピン
チロールの挿入側にバンクが発生するということがな
く、ネット状面材を網目の形状を保った状態で挿入し熱
接着することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例及び比較例を示す。
実施例1 本実施例では、第1図に示す方法で製造した。
先ず、塩化ビニール樹脂(信越化学工業(株)製,商品
名TK600)100重量部に、可塑剤としてエポキシ化大豆油
(アデカ・アーガス化学(株)製,商品名アデイカサイ
ザー)4重量部、安定剤として錫系安定剤(三共有機合
成(株)製,商品名SN7−461K)6重量部、滑剤として
ワックス0.9重量部を配合して粉末状の塩化ビニール樹
脂の混和物を得た。この塩化ビニール樹脂の混混和物を
流動床30に所定量投入しておく。
次に、4400Texのガラスロービング(日本電気硝子
(株)製,#4400)を3.5mm間隔で長手方向に8本配列
配列させ流動床30に導入して、そこで解繊しながら空気
圧で吹き上げられて浮遊状態にある粉末状の塩化ビニー
ル樹脂12を含浸させ、幅300mmの樹脂含浸繊維材10aを二
枚作った。
この二枚の樹脂含浸繊維材10aの間に、ネットの目付け
ピッチ5.0mmで厚さ0.10mmの絡み折りタイプのガラスネ
ット(ユニチカ(株)製,ユーエムガラスL30)を挿入
し、これを表面温度170℃のピンチロール40通して熱圧
着した。引き続いて表面温度200℃の加熱圧着ロール50
に通して樹脂を完全に溶融させて圧着し、冷却ピンチロ
ール60で冷却しながら引き取り、ガラス含有量47重量%
で、厚さ0.35〜0.40mm、幅300mm、長さ50mの芯材として
の繊維強化熱可塑性樹脂シート10を巻重体にして得た。
このときのライン速度は0.4m/minであった。また、表面
温度170℃のピンチロール40に通されて熱圧着された粉
末状の塩化ビニール樹脂12は樹脂温度140℃で完全に溶
融していなかったが、粉末同志が結合しあいガラスロー
ビングとガラスネットを接合していた。また、表面温度
200℃の加熱ピンチロール50に通されて熱圧着された塩
化ビニール樹脂12は、加熱ピンチロール50を通過直後観
察すると樹脂温度が200℃で樹脂が完全に溶融してい
た。
このようにして得られた繊維強化熱可塑性樹脂シート12
は、ガラスネットの積層状態を観察するとガラスネット
の目付けピッチが4.9〜5.1mmであり、折れや曲がりが見
られず均質に成形されていた。
比較例1 ピンチロール40の表面温度を210℃(粉末状の樹脂温度1
85℃)としたこと以外は実施例1と同じである。得られ
た繊維強化熱可塑性樹脂シートは、ガラス含有量47重量
%で、厚さ0.34〜39mm、幅300mm、長さ50mであるが、積
層された状態のガラスネットの目付けピッチが1.5〜14.
0mmでバラツキが大きく、繊維の折れや曲がりが部分的
にみられた、波板や雨樋などの補強芯材に用いることが
できなかった。
(発明の効果) 本発明繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法は、以上
の通りの構成となされているので、樹脂含浸繊維材の間
にネット状面材を挿入して熱圧着するときに、ネットの
繊維が折れたり、曲がったり、ネットの目付けピッチが
不均一な状態で熱圧着されるということがなくなる。従
って、ネット状面材を支障なく樹脂含浸繊維材の間にス
ムースに挿入して熱圧着により積層することができ長時
間にわたって連続成形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法
の説明図、第2図は従来例を説明する概略図である。 符号の説明 10……繊維強化熱可塑性樹脂シート、10a……樹脂含浸
繊維材、10b……ネット状面材、11……長繊維、12……
熱可塑性樹脂、30……流動床、40……ピンチロール、50
……加熱圧着ロール、60……冷却ピンチロール。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続した多数本の長繊維を流動床に導入し
    て粉末状の熱可塑性樹脂を含浸させてなる少なくとも二
    枚の樹脂含浸繊維材を作り、この少なくとも二枚の樹脂
    含浸繊維材の間にネット状面材を挿入して加熱し、粉末
    状の熱可塑性樹脂が半溶融状態のときにピンチローラー
    で圧着し、然る後、粉末状の熱可塑性樹脂が溶融状態に
    なるまで加熱して圧着することを特徴とする繊維強化熱
    可塑性樹脂シートの製造方法。
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