JPH0714697Y2 - 非接触シール装置 - Google Patents
非接触シール装置Info
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- JPH0714697Y2 JPH0714697Y2 JP1990017275U JP1727590U JPH0714697Y2 JP H0714697 Y2 JPH0714697 Y2 JP H0714697Y2 JP 1990017275 U JP1990017275 U JP 1990017275U JP 1727590 U JP1727590 U JP 1727590U JP H0714697 Y2 JPH0714697 Y2 JP H0714697Y2
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- Japan
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- fluid
- sealing
- sealing end
- region
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Description
本考案は、タービン,ブロワ,遠心分離機等の主として
高圧気体を扱う回転機器において使用される非接触シー
ル装置に関するものである。
高圧気体を扱う回転機器において使用される非接触シー
ル装置に関するものである。
従来のこの種の非接触シール装置は、一般に、第6図に
示す如く、シールケース1側に静止密封環3を軸線方向
摺動可能に保持すると共に回転軸2側に回転密封環5を
固定して、両密封環3,5の対向端面における衝合部分で
ある静止側密封端面3aと回転側密封端面5aとが、両密封
端面3a,5a間に高圧側密封流体による流体膜を介在させ
た状態で相対回転されることにより、高圧側密封流体領
域Hと低圧側密封流体領域Lとを遮蔽シールするように
構成されている。 かかる従来装置にあっては、両密封端面3a,5aの相対回
転に伴って、回転密封環5の端面に形成したスパイラル
状の動圧発生溝19により両密封端面3a,5a間に動圧を発
生させ、これと静止密封環3に作用する高圧側密封流体
による背圧及びスプリング6による押圧力とをバランス
させることによって、両密封端面3a,5aを流体膜を介し
て非接触状態に保持させるのである。
示す如く、シールケース1側に静止密封環3を軸線方向
摺動可能に保持すると共に回転軸2側に回転密封環5を
固定して、両密封環3,5の対向端面における衝合部分で
ある静止側密封端面3aと回転側密封端面5aとが、両密封
端面3a,5a間に高圧側密封流体による流体膜を介在させ
た状態で相対回転されることにより、高圧側密封流体領
域Hと低圧側密封流体領域Lとを遮蔽シールするように
構成されている。 かかる従来装置にあっては、両密封端面3a,5aの相対回
転に伴って、回転密封環5の端面に形成したスパイラル
状の動圧発生溝19により両密封端面3a,5a間に動圧を発
生させ、これと静止密封環3に作用する高圧側密封流体
による背圧及びスプリング6による押圧力とをバランス
させることによって、両密封端面3a,5aを流体膜を介し
て非接触状態に保持させるのである。
ところで、上記した従来装置にあっては、動圧発生溝19
が、密封端面3a,5aから食み出して高圧側密封流体領域
Hに開口19aされたもので、両密封端面3a,5aの相対回転
により高圧側密封流体を開口部19aから密封端面3a,5a間
に導入させ且つ内周方向にポンピングさせうる形状のも
のとされていることから、静止側密封端面3aが歪んで両
密封端面3a,5aの平行性が損なわれた場合、両密封端面3
a,5aが平行状態(以下「適正状態」という)にある場合
に比して、両密封端面3a,5a間の動圧が、外周側におい
て小さく且つ内周側において大きくなるように変化す
る。その結果、静止密封端面3aには回転側密封端面5aと
の間隔を外周側において狭めようとする方向のモーメン
トが作用することになる。 したがって、静止側密封端面3aが、両密封端面3a,5aの
間隔が外周方向に漸次拡大するような状態(以下「内高
状態」という)に歪んだ場合には、上記モーメントの作
用によって、内高状態から適正状態に自動的に復元修正
されることになる。 しかし、静止側密封端面3aが、両密封端面3a,5aの間隔
が内周方向に漸次拡大するような状態(以下「外高状
態」という)に歪んだ場合には、上記モーメントが静止
密封端面3aの歪みを却って増大させるべく作用する。す
なわち、このモーメントによって、両密封端面3a,5aの
間隔が内周側においては更に拡大され、外周側において
両密封端面3a,5aが接触せしめられることになる。した
がって、シール機能が大幅に低下し、特に、外周側にお
いては密封端面3a,5aが接触破損して、シール機能が停
止する虞れがある。このような問題は、高圧側密封流体
領域における流体圧力が高くなるに従ってより顕著とな
る。 本考案は、かかる点に鑑み、静止密封端面が歪んで両密
封端面が外高状態又は内高状態に変位した場合にも、両
密封端面間における動圧変化により適正状態に自動的に
復元させ、常に、良好且つ安定したシール機能を発揮さ
せることができる非接触シールを提供することを目的と
するものである。
が、密封端面3a,5aから食み出して高圧側密封流体領域
Hに開口19aされたもので、両密封端面3a,5aの相対回転
により高圧側密封流体を開口部19aから密封端面3a,5a間
に導入させ且つ内周方向にポンピングさせうる形状のも
のとされていることから、静止側密封端面3aが歪んで両
密封端面3a,5aの平行性が損なわれた場合、両密封端面3
a,5aが平行状態(以下「適正状態」という)にある場合
に比して、両密封端面3a,5a間の動圧が、外周側におい
て小さく且つ内周側において大きくなるように変化す
る。その結果、静止密封端面3aには回転側密封端面5aと
の間隔を外周側において狭めようとする方向のモーメン
トが作用することになる。 したがって、静止側密封端面3aが、両密封端面3a,5aの
間隔が外周方向に漸次拡大するような状態(以下「内高
状態」という)に歪んだ場合には、上記モーメントの作
用によって、内高状態から適正状態に自動的に復元修正
されることになる。 しかし、静止側密封端面3aが、両密封端面3a,5aの間隔
が内周方向に漸次拡大するような状態(以下「外高状
態」という)に歪んだ場合には、上記モーメントが静止
密封端面3aの歪みを却って増大させるべく作用する。す
なわち、このモーメントによって、両密封端面3a,5aの
間隔が内周側においては更に拡大され、外周側において
両密封端面3a,5aが接触せしめられることになる。した
がって、シール機能が大幅に低下し、特に、外周側にお
いては密封端面3a,5aが接触破損して、シール機能が停
止する虞れがある。このような問題は、高圧側密封流体
領域における流体圧力が高くなるに従ってより顕著とな
る。 本考案は、かかる点に鑑み、静止密封端面が歪んで両密
封端面が外高状態又は内高状態に変位した場合にも、両
密封端面間における動圧変化により適正状態に自動的に
復元させ、常に、良好且つ安定したシール機能を発揮さ
せることができる非接触シールを提供することを目的と
するものである。
この課題を解決した本考案のメカニカルシールは、特
に、何れか一方の密封端面に、円周方向に連続又は断続
して延びる環状の流体導入溝を形成し、該流体導入溝を
有する密封環に、流体導入溝を高圧側密封流体領域に連
通させる連通孔を形成し、何れか一方の密封端面に、半
径方向において密封端面から食み出さず且つ流体導入溝
による流体導入領域から外周方向及び内周方向に食み出
しており、両密封端面の相対回転により高圧側密封流体
を前記流体導入領域から外周方向及び内周方向にポンピ
ングさせうる動圧発生溝を形成したものである。
に、何れか一方の密封端面に、円周方向に連続又は断続
して延びる環状の流体導入溝を形成し、該流体導入溝を
有する密封環に、流体導入溝を高圧側密封流体領域に連
通させる連通孔を形成し、何れか一方の密封端面に、半
径方向において密封端面から食み出さず且つ流体導入溝
による流体導入領域から外周方向及び内周方向に食み出
しており、両密封端面の相対回転により高圧側密封流体
を前記流体導入領域から外周方向及び内周方向にポンピ
ングさせうる動圧発生溝を形成したものである。
回転軸が回転して両密封端面が相対回転せしめられる
と、流体導入溝から密封端面間に導入された高圧側密封
流体は、流体導入領域から外周方向に食み出す動圧発生
溝部分により外周方向にポンピングされ且つ流体導入領
域から内周方向に食み出す動圧発生溝部分により内周方
向にポンピングされて、密封端面間に流体膜を形成す
る。 而して、動圧発生溝が高圧側密封流体を流体導入領域か
ら外周方向及び内周方向に分流してポンピングさせるも
のであり且つ密封端面から食み出さないものであること
から、密封端面間の間隙が変化すると、密封端面間の動
圧は、流体導入領域では殆ど変位しないが、その外周側
領域及び内周側領域では密封端面間の間隙変化に対応し
て増減変化することになる。すなわち、外周側領域又は
内周側領域では、密封端面間の間隙が小さくなると動圧
は増大し、逆に小さくなると動圧は減少することにな
る。 したがって、静止側密封端面が歪んで密封端面が外高状
態となると、適正状態にある場合に比して、密封端面間
の動圧が外周側領域では増大し且つ内周側領域では減少
し、静止側密封端面には、密封端面間の間隙を外周側領
域においては増大させ且つ内周側領域においては減少さ
せる方向のモーメントが作用する。その結果、密封端面
は外高状態から適正状態に復元修正されることになる。 逆に、静止側密封端面が歪んで密封端面が内高状態とな
ると、適正状態にある場合に比して、密封端面間の動圧
が外周側領域では減少し且つ内周側領域では増大し、静
止側密封端面には、密封端面間の間隙を外周側領域にお
いては減少させ且つ内周側領域においては増大させる方
向のモーメントが作用する。その結果、密封端面は内高
状態から適正状態に復元修正されることになる。
と、流体導入溝から密封端面間に導入された高圧側密封
流体は、流体導入領域から外周方向に食み出す動圧発生
溝部分により外周方向にポンピングされ且つ流体導入領
域から内周方向に食み出す動圧発生溝部分により内周方
向にポンピングされて、密封端面間に流体膜を形成す
る。 而して、動圧発生溝が高圧側密封流体を流体導入領域か
ら外周方向及び内周方向に分流してポンピングさせるも
のであり且つ密封端面から食み出さないものであること
から、密封端面間の間隙が変化すると、密封端面間の動
圧は、流体導入領域では殆ど変位しないが、その外周側
領域及び内周側領域では密封端面間の間隙変化に対応し
て増減変化することになる。すなわち、外周側領域又は
内周側領域では、密封端面間の間隙が小さくなると動圧
は増大し、逆に小さくなると動圧は減少することにな
る。 したがって、静止側密封端面が歪んで密封端面が外高状
態となると、適正状態にある場合に比して、密封端面間
の動圧が外周側領域では増大し且つ内周側領域では減少
し、静止側密封端面には、密封端面間の間隙を外周側領
域においては増大させ且つ内周側領域においては減少さ
せる方向のモーメントが作用する。その結果、密封端面
は外高状態から適正状態に復元修正されることになる。 逆に、静止側密封端面が歪んで密封端面が内高状態とな
ると、適正状態にある場合に比して、密封端面間の動圧
が外周側領域では減少し且つ内周側領域では増大し、静
止側密封端面には、密封端面間の間隙を外周側領域にお
いては減少させ且つ内周側領域においては増大させる方
向のモーメントが作用する。その結果、密封端面は内高
状態から適正状態に復元修正されることになる。
以下、本考案の構成を第1図〜第3図に示す実施例に基
づいて具体的に説明する。 第1図に示す非接触シール装置おいて、1は高圧側密封
流体領域(例えば、タービン等の機内である高圧ガス領
域)Hと低圧側密封流体領域(例えば、タービン等の機
外である大気領域)Lとを区画するシールケース、2は
シールケース1を洞貫する回転軸、3はシールケース1
に保持環4を介して軸線方向摺動可能に保持された静止
密封環、5は静止密封環3に対向して回転軸2に固定さ
れて回転密封環、6はシールケース1と保持環4との間
に介挿されて、静止密封環3を回転密封環5へと押圧附
勢するスプリングである。この実施例のものでは、静止
密封環3がカーボン等の軟質材で、また回転密封環5が
WC,SiC等の硬質材で夫々成形されている。 而して、静止密封環3の端面である静止側密封端面3aに
は、第1図及び第2図に示す如く、半径方向における略
中央位に位置せしめて、円周方向に連続する環状の流体
導入溝7が形成されている。この実施例では、流体導入
溝7を溝幅0.5〜5mm,溝深さ0.5〜5mmとした断面方形状
のものとしているが、流体導入溝7の断面形状は例えば
三角形状等であってもよい。この場合においても、溝幅
つまり開口幅及び溝深さは上記寸法に設定しておくこと
が好ましい。 また、静止密封環3には、第1図に示す如く、円周方向
に等間隔を隔てて、外周面から流体導入溝7に至る複数
の連通孔8…(一のみ図示)が穿設されていて、流体導
入溝7を高圧密封流体領域Hに連通させている。したが
って、流体導入溝7から両密封環3,5間に高圧側密封流
体が導入される。なお、連通孔8…の数は適宜に設定さ
れるが、通常2,3個でよい。 さらに、回転密封環5の端面における静止側密封端面3a
が衝合する環状部分(つまり静止側密封端面3aと同一形
状をなす環状部分)である回転側密封端面5aには、第1
図及び第2図に示す如く、半径方向において回転側密封
端面5aから食み出さず且つ流体導入溝7による流体導入
領域Qから外周方向及び内周方向に食み出す動圧発生溝
9が形成されている。この実施例では、この動圧発生溝
9は、第2図に示す如く、頂部が流体導入領域Qに位置
して回転軸2の回転方向(矢印A方向)に向くV形状溝
が円周方向に並列するヘリンボーン形状のものとされて
いる。したがって、両密封端面3a,5aが相対回転される
と、流体導入溝7から導入された高圧側密封流体は、流
体導入領域Qから外周方向に食み出している動圧発生溝
部分9aにより外周方向にポンピングされ、流体導入領域
Qから内周方向に食み出している動圧発生溝部分9bによ
り内周方向にポンピングされるようになっている。動圧
発生溝9の幅bは、密封端面3a,5aの幅Bに対してb/B=
0.2〜0.8となるように設定しておくことが好ましく、そ
の溝深さは1〜20μmに設定しておくことが好ましい。 以上のように構成された非接触シール装置にあっては、
回転軸3が矢印A方向に回転して、両密封端面3a,5aが
相対回転せしめられると、流体導入溝7から密封端面3
a,5a間に導入された高圧側密封流体が動圧発生溝9によ
り外周方向及び内周方向にポンピングされて、両密封端
面3a,5a間に高圧側密封流体による流体膜が形成され
る。すなわち、両密封端面3a,5a間に動圧発生溝9によ
り発生する動圧と、静止密封環3に作用する背圧つまり
保持環4の背面に作用する高圧側密封流体による圧力
と、スプリング6による附勢力とがバランスされて、両
密封端面3a,5aが流体膜を介在した平行な非接触状態に
保持され(第3図(A)参照)、両密封端面3a,5aにお
いて高圧側密封流体領域Hと低圧密封流体領域Lとを遮
蔽シールする。 そして、第3図(A)に示す適正状態から、静止密封端
面3aが歪んで外高状態に変化すると、同図(B)に示す
如く、密封端面3a,5a間の間隔は流体導入領域Qより外
周側の領域Rにおいては減少し且つ内周側の領域Sにお
いては増大することから、密封端面3a,5a間の動圧P
1は、適正状態における動圧P0に比して、外周側領域R
では増大し且つ内周側領域Sでは減少する。その結果、
静止側密封端面3aには反時計回り方向のモーメントM1が
作用して、密封端面3a,5aが適正状態に復元修正され
る。 逆に、静止側密封端面3aの歪みにより適正状態から内高
状態に変化すると、第3図(C)に示す如く、密封端面
3a,5a間の間隔は外周側領域Rにおいては増大し且つ内
周側領域Sにおいては減少することから、密封端面3a,5
a間の動圧P2は、適正状態における動圧P0に比して、外
周側領域Rでは減少し且つ内周側領域Sでは増大する。
その結果、静止側密封端面3aには時計回り方向のモーメ
ントM2が作用して、密封端面3a,5aが適正状態に復元修
正される。 ところで、本考案に係る非接触シールにおいては、高圧
側密封流体を動圧発生溝19から密封端面3a,5a間に導入
させるようにした従来装置と異なって、高圧側密封流体
を連通孔8…を介して流体導入溝7から導入させるよう
にしているから、回転軸2が停止されている静止時にお
いても、高圧側密封流体領域Hに一定以上の圧力が作用
すると、密封端面3a,5a間に静圧効果が働いて、密封端
面3a,5a間の負荷が軽減され或いは密封端面3a,5aが非接
触状態に保持されることになる。したがって、圧力作用
下においては、回転軸2の発停時における密封端面3a,5
a間の負荷を大幅に軽減し得て、装置寿命の向上等を図
ることができる。 なお、本考案に係るメカニカルシールは上記実施例に限
定されず、本考案の基本原理を逸脱しない範囲内におい
て適宜に改良,変更することができる。 例えば、上記実施例とは逆に、流体導入溝7を回転密封
環5に形成し、動圧発生溝9を静止密封環3に形成する
ようにしてもよい。また、第4図及び第5図に示す如
く、両溝7,9を共に静止密封環3に形成するようにして
もよい。勿論、両溝7,9を回転密封環5に形成するよう
にしてもよい。但し、現実的には密封環3,5の材質,加
工性を考慮して、流体導入溝7(及び連通孔8…)はカ
ーボン等の軟質材からなる密封環に形成するようにし、
動圧発生溝9はWC,SiC等の硬質材らなる密封環に形成す
るようにしておくことが好ましい。 また、流体導入溝7は円周方向に断続する環状溝として
もよい。この場合、連通孔8…は各流体導入溝部分に対
応して設けておくことが必要である。 また、動圧発生溝9は、上記した如きヘリンボーン形状
のものに限定されず、両密封端面3a,5aの相対回転によ
り流体導入溝7から導入された密封流体を外周方向及び
内周方向に分流してポンピングできるようなものであれ
ばよく、例えば所謂レイリーステップ(Rayleigh−Ste
p)により前記した動圧発生溝部分9a,9bによると同様の
機能を発揮させうるように構成したものでもよい。
づいて具体的に説明する。 第1図に示す非接触シール装置おいて、1は高圧側密封
流体領域(例えば、タービン等の機内である高圧ガス領
域)Hと低圧側密封流体領域(例えば、タービン等の機
外である大気領域)Lとを区画するシールケース、2は
シールケース1を洞貫する回転軸、3はシールケース1
に保持環4を介して軸線方向摺動可能に保持された静止
密封環、5は静止密封環3に対向して回転軸2に固定さ
れて回転密封環、6はシールケース1と保持環4との間
に介挿されて、静止密封環3を回転密封環5へと押圧附
勢するスプリングである。この実施例のものでは、静止
密封環3がカーボン等の軟質材で、また回転密封環5が
WC,SiC等の硬質材で夫々成形されている。 而して、静止密封環3の端面である静止側密封端面3aに
は、第1図及び第2図に示す如く、半径方向における略
中央位に位置せしめて、円周方向に連続する環状の流体
導入溝7が形成されている。この実施例では、流体導入
溝7を溝幅0.5〜5mm,溝深さ0.5〜5mmとした断面方形状
のものとしているが、流体導入溝7の断面形状は例えば
三角形状等であってもよい。この場合においても、溝幅
つまり開口幅及び溝深さは上記寸法に設定しておくこと
が好ましい。 また、静止密封環3には、第1図に示す如く、円周方向
に等間隔を隔てて、外周面から流体導入溝7に至る複数
の連通孔8…(一のみ図示)が穿設されていて、流体導
入溝7を高圧密封流体領域Hに連通させている。したが
って、流体導入溝7から両密封環3,5間に高圧側密封流
体が導入される。なお、連通孔8…の数は適宜に設定さ
れるが、通常2,3個でよい。 さらに、回転密封環5の端面における静止側密封端面3a
が衝合する環状部分(つまり静止側密封端面3aと同一形
状をなす環状部分)である回転側密封端面5aには、第1
図及び第2図に示す如く、半径方向において回転側密封
端面5aから食み出さず且つ流体導入溝7による流体導入
領域Qから外周方向及び内周方向に食み出す動圧発生溝
9が形成されている。この実施例では、この動圧発生溝
9は、第2図に示す如く、頂部が流体導入領域Qに位置
して回転軸2の回転方向(矢印A方向)に向くV形状溝
が円周方向に並列するヘリンボーン形状のものとされて
いる。したがって、両密封端面3a,5aが相対回転される
と、流体導入溝7から導入された高圧側密封流体は、流
体導入領域Qから外周方向に食み出している動圧発生溝
部分9aにより外周方向にポンピングされ、流体導入領域
Qから内周方向に食み出している動圧発生溝部分9bによ
り内周方向にポンピングされるようになっている。動圧
発生溝9の幅bは、密封端面3a,5aの幅Bに対してb/B=
0.2〜0.8となるように設定しておくことが好ましく、そ
の溝深さは1〜20μmに設定しておくことが好ましい。 以上のように構成された非接触シール装置にあっては、
回転軸3が矢印A方向に回転して、両密封端面3a,5aが
相対回転せしめられると、流体導入溝7から密封端面3
a,5a間に導入された高圧側密封流体が動圧発生溝9によ
り外周方向及び内周方向にポンピングされて、両密封端
面3a,5a間に高圧側密封流体による流体膜が形成され
る。すなわち、両密封端面3a,5a間に動圧発生溝9によ
り発生する動圧と、静止密封環3に作用する背圧つまり
保持環4の背面に作用する高圧側密封流体による圧力
と、スプリング6による附勢力とがバランスされて、両
密封端面3a,5aが流体膜を介在した平行な非接触状態に
保持され(第3図(A)参照)、両密封端面3a,5aにお
いて高圧側密封流体領域Hと低圧密封流体領域Lとを遮
蔽シールする。 そして、第3図(A)に示す適正状態から、静止密封端
面3aが歪んで外高状態に変化すると、同図(B)に示す
如く、密封端面3a,5a間の間隔は流体導入領域Qより外
周側の領域Rにおいては減少し且つ内周側の領域Sにお
いては増大することから、密封端面3a,5a間の動圧P
1は、適正状態における動圧P0に比して、外周側領域R
では増大し且つ内周側領域Sでは減少する。その結果、
静止側密封端面3aには反時計回り方向のモーメントM1が
作用して、密封端面3a,5aが適正状態に復元修正され
る。 逆に、静止側密封端面3aの歪みにより適正状態から内高
状態に変化すると、第3図(C)に示す如く、密封端面
3a,5a間の間隔は外周側領域Rにおいては増大し且つ内
周側領域Sにおいては減少することから、密封端面3a,5
a間の動圧P2は、適正状態における動圧P0に比して、外
周側領域Rでは減少し且つ内周側領域Sでは増大する。
その結果、静止側密封端面3aには時計回り方向のモーメ
ントM2が作用して、密封端面3a,5aが適正状態に復元修
正される。 ところで、本考案に係る非接触シールにおいては、高圧
側密封流体を動圧発生溝19から密封端面3a,5a間に導入
させるようにした従来装置と異なって、高圧側密封流体
を連通孔8…を介して流体導入溝7から導入させるよう
にしているから、回転軸2が停止されている静止時にお
いても、高圧側密封流体領域Hに一定以上の圧力が作用
すると、密封端面3a,5a間に静圧効果が働いて、密封端
面3a,5a間の負荷が軽減され或いは密封端面3a,5aが非接
触状態に保持されることになる。したがって、圧力作用
下においては、回転軸2の発停時における密封端面3a,5
a間の負荷を大幅に軽減し得て、装置寿命の向上等を図
ることができる。 なお、本考案に係るメカニカルシールは上記実施例に限
定されず、本考案の基本原理を逸脱しない範囲内におい
て適宜に改良,変更することができる。 例えば、上記実施例とは逆に、流体導入溝7を回転密封
環5に形成し、動圧発生溝9を静止密封環3に形成する
ようにしてもよい。また、第4図及び第5図に示す如
く、両溝7,9を共に静止密封環3に形成するようにして
もよい。勿論、両溝7,9を回転密封環5に形成するよう
にしてもよい。但し、現実的には密封環3,5の材質,加
工性を考慮して、流体導入溝7(及び連通孔8…)はカ
ーボン等の軟質材からなる密封環に形成するようにし、
動圧発生溝9はWC,SiC等の硬質材らなる密封環に形成す
るようにしておくことが好ましい。 また、流体導入溝7は円周方向に断続する環状溝として
もよい。この場合、連通孔8…は各流体導入溝部分に対
応して設けておくことが必要である。 また、動圧発生溝9は、上記した如きヘリンボーン形状
のものに限定されず、両密封端面3a,5aの相対回転によ
り流体導入溝7から導入された密封流体を外周方向及び
内周方向に分流してポンピングできるようなものであれ
ばよく、例えば所謂レイリーステップ(Rayleigh−Ste
p)により前記した動圧発生溝部分9a,9bによると同様の
機能を発揮させうるように構成したものでもよい。
以上の説明から容易に理解されるように、本考案の非接
触シール装置は、密封端面に歪みが生じて外高状態又は
内高状態となった場合にも、両密封端面間の動圧変化に
伴って発生するモーメントにより適正状態に復元修正さ
せるように工夫したものであるから、常に、密封端面を
適正状態に保持して、良好且つ安定したシール機能を発
揮させることができるものである。したがって、本考案
によれば、密封端面間の間隙を狭小に維持し得て、漏れ
量が少なく高圧条件下においても好適に使用できる非接
触シール装置を提供することができる。
触シール装置は、密封端面に歪みが生じて外高状態又は
内高状態となった場合にも、両密封端面間の動圧変化に
伴って発生するモーメントにより適正状態に復元修正さ
せるように工夫したものであるから、常に、密封端面を
適正状態に保持して、良好且つ安定したシール機能を発
揮させることができるものである。したがって、本考案
によれば、密封端面間の間隙を狭小に維持し得て、漏れ
量が少なく高圧条件下においても好適に使用できる非接
触シール装置を提供することができる。
第1図は本考案に係る非接触シール装置シールの一実施
例を示す半截断面図、第2図は第1図のII−II線断面
図、第3図(A)〜(B)は夫々両密封端面の相対回転
形態及び動圧分布を示す作用説明図であり、同図(A)
は適正状態を示し、同図(B)は外高状態を示し、同図
(C)は内高状態を示している。第4図は他の実施例を
示す第1図相当の半截断面図であり、第5図は第4図の
V−V線断面図である。第6図は従来技術を示す第1図
相当の半截断面図である。 1…シールケース、2…回転軸、3…静止密封環、3a…
静止側密封端面、5…回転密封環、5a…回転側密封端
面、7…流体導入溝、8…連通孔、9…動圧発生溝、9a
…動圧発生溝部分(流体導入領域から外周方向に食み出
した部分)、9b…動圧発生溝部分(流体導入領域から内
周方向に食み出した部分)、H…高圧側密封流体領域、
L…低圧側密封流体領域、Q…流体導入領域。
例を示す半截断面図、第2図は第1図のII−II線断面
図、第3図(A)〜(B)は夫々両密封端面の相対回転
形態及び動圧分布を示す作用説明図であり、同図(A)
は適正状態を示し、同図(B)は外高状態を示し、同図
(C)は内高状態を示している。第4図は他の実施例を
示す第1図相当の半截断面図であり、第5図は第4図の
V−V線断面図である。第6図は従来技術を示す第1図
相当の半截断面図である。 1…シールケース、2…回転軸、3…静止密封環、3a…
静止側密封端面、5…回転密封環、5a…回転側密封端
面、7…流体導入溝、8…連通孔、9…動圧発生溝、9a
…動圧発生溝部分(流体導入領域から外周方向に食み出
した部分)、9b…動圧発生溝部分(流体導入領域から内
周方向に食み出した部分)、H…高圧側密封流体領域、
L…低圧側密封流体領域、Q…流体導入領域。
Claims (1)
- 【請求項1】シールケース側に静止密封環を軸線方向摺
動可能に保持すると共に回転軸側に回転密封環を固定し
て、両密封環の対向端面における衝合部分である静止側
密封端面と回転側密封端面とが、両密封端面間に高圧側
密封流体による流体膜を介在させた状態で相対回転され
ることにより、高圧側密封流体領域と低圧側密封流体領
域とを遮蔽シールするようにした非接触シール装置にお
いて、何れか一方の密封端面に、円周方向に連続又は断
続して延びる環状の流体導入溝を形成し、該流体導入溝
を有する密封環に、流体導入溝を高圧側密封流体領域に
連通させる連通孔を形成し、何れか一方の密封端面に、
半径方向において密封端面から食み出さず且つ流体導入
溝による流体導入領域から外周方向及び内周方向に食み
出しており、両密封端面の相対回転により高圧側密封流
体を前記流体導入領域から外周方向及び内周方向にポン
ピングさせうる動圧発生溝を形成したことを特徴とする
非接触シール装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990017275U JPH0714697Y2 (ja) | 1990-02-22 | 1990-02-22 | 非接触シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990017275U JPH0714697Y2 (ja) | 1990-02-22 | 1990-02-22 | 非接触シール装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03108972U JPH03108972U (ja) | 1991-11-08 |
| JPH0714697Y2 true JPH0714697Y2 (ja) | 1995-04-10 |
Family
ID=31520500
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1990017275U Expired - Lifetime JPH0714697Y2 (ja) | 1990-02-22 | 1990-02-22 | 非接触シール装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0714697Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4724699B2 (ja) * | 2007-09-25 | 2011-07-13 | 日本ピラー工業株式会社 | 非接触形メカニカルシール |
| JP5610856B2 (ja) * | 2010-06-04 | 2014-10-22 | ダイハツ工業株式会社 | 動弁装置 |
| WO2021246371A1 (ja) * | 2020-06-02 | 2021-12-09 | イーグル工業株式会社 | 摺動部品 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5026944A (ja) * | 1973-07-13 | 1975-03-20 | ||
| JPS50144157U (ja) * | 1974-05-20 | 1975-11-28 | ||
| JPS6163496U (ja) * | 1984-10-01 | 1986-04-30 |
-
1990
- 1990-02-22 JP JP1990017275U patent/JPH0714697Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03108972U (ja) | 1991-11-08 |
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