JPH07147986A - ヒトパルボウイルス遺伝子、それによってコ−ドされるポリペプチド及び用途 - Google Patents

ヒトパルボウイルス遺伝子、それによってコ−ドされるポリペプチド及び用途

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JPH07147986A
JPH07147986A JP4281017A JP28101792A JPH07147986A JP H07147986 A JPH07147986 A JP H07147986A JP 4281017 A JP4281017 A JP 4281017A JP 28101792 A JP28101792 A JP 28101792A JP H07147986 A JPH07147986 A JP H07147986A
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Osamichi Yamazaki
修道 山崎
Yasuko Matsunaga
泰子 松永
Naokazu Takeda
直和 武田
Zenji Matsuura
善治 松浦
Hiroyuki Ogawa
博之 小川
Hideharu Shimizu
英晴 清水
Kunio Kamata
公仁夫 鎌田
Daisuke Kurosawa
大介 黒沢
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Denka Co Ltd
Denka Seiken Co Ltd
Original Assignee
Denka Seiken Co Ltd
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒトパルボウイルス抗原蛋白の大量培養を可
能にし、また、高感度に検体中のヒトパルボウイルス又
は抗ヒトパルボウイルス抗体を測定することを可能たら
しめる手段を提供すること。 【構成】 式(1)で示される新規ヒトパルボウイルス
遺伝子、それがコードするポリペプチド及びこれを利用
するヒトパルボウイルス又は抗ヒトパルボウイルス抗体
の測定系を提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、急性赤芽球ろう、慢性
骨髄不全、流産、胎児水腫、肝障害、出血熱、関節炎や
リウマチなど種々の疾患の病因にかかわる新規なヒトパ
ルボウイルスの遺伝子、それがコードするポリペプチド
及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】パルボウイルスは、一本鎖の直鎖DNA
ゲノムを有し、ゲノムの各末端はパリンドロミック(Pa
llindromic)DNA配列の存在により、特徴的なヘアピ
ンループ構造を持つ最小のウイルス群(Parvoviridae
科)に属する。
【0003】Parvoviridae科ウイルスの粒子は立方対称
形で、Cubic symmetry を示し、32個のキャプソメア
(capsomere )を持ち、直径約20〜25nm の小型のウイ
ルスで、エンベロープを保有せず、エーテル抵抗性であ
る。また熱、乾燥などに比較的耐性のウイルスである
〔Intervirology,23,61-73(1985)〕。ウイルスの複製と
カプシッドの形成は感染細胞の核内で行われる。
【0004】脊椎動物のパルボウイルスは自律性及び欠
損性の群に分類される。
【0005】自律性のパルボウイルス<パルボウイルス
属(Parvovirus)>は、宿主細胞に複製を継続しうる
が、欠損性のパルボウイルス<デペンドウイルス(Depe
ndovirus)>はヘルパーウイルスによるコインフェクシ
ョンが必要となる。自律性の動物パルボウイルスには、
ウシ(BPV )、ブタ(PPV )、イヌ(CPV)、ネコ(FPL
V)、ラット(H-1 )、ミンク(ADV )、及びヒト(HPV
)が知られており、一般に病原性は似ているがこれら
のウイルス間で免疫学的な交叉性は見出されていない。
そこで、ヒトパルボウイルスの診断や疫学調査さらに
ワクチンの開発を行う場合、そのウイルスがヒトパルボ
ウイルス由来であることが重要である。
【0006】ヒトパルボウイルスは、1975年に輸血用血
液中に偶然発見された〔Lancet,i:72-73(1975)〕が、病
原性は不明であった。その後、鎌状赤血球貧血に生じた
急性赤芽球ろうがヒトパルボウイルスによるものである
ことが報告された〔Lancet,i:664-665(1981)〕。また、
小児に流行する伝染性紅斑症の病因ウイルスであること
が確認され〔Lancet,i:1378(1983) 〕、それが感染源と
なり成人にも感染が及び、関節炎を主症状とする病気が
起こることが分かった。さらに伝染性紅斑流行後に胎児
水腫で流産した症例が報告され〔Lancet,ii:1033-1034
(1984) 〕、妊婦のヒトパルボウイルス感染が死産や胎
児水腫の原因となることが証明され、わが国においても
ヒトパルボウイルス感染による胎児死亡例が報告された
〔日本産婦人科学会誌,40:99-100(1988)〕。そして、健
常成人においても、不定の発疹症、出血熱様疾患、関節
炎の原因となるところが知られ〔医学の歩み,142:530-5
32(1987)〕、最近ではリウマチとの関係も推測されてい
る〔Arch.Intern.Med.148:2587-2589(1988) 〕。
【0007】以上のように、ヒトパルボウイルスは、臨
床的にきわめて興味深いウイルスであり、人の生命に影
響を与えることもありうることから、治療や予防対策の
必要性が明確となってきている。
【0008】しかしながら、ヒトパルボウイルスは、人
の初代骨髄細胞を用いイン ビトロでの培養からはじま
り、慢性骨髄性白血病の患者から得られた赤血球細胞や
胎児肝細胞中の赤芽細胞を用いた培養が可能であるが、
産業上利用するに充分な培養系はまだ見つかっていな
い。そのため、ヒトパルボウイルス抗原の取得が困難で
あり、診断系の一般化が遅れており、臨床検査が容易に
行えないのが現状である。
【0009】一般的にヒトパルボウイルスは経鼻感染に
より起こるが、非日常的には輸血と血液製剤の注入によ
り感染する。感染標的細胞は赤芽球系の前駆細胞である
ことがイン ビトロの造血幹細胞培養系で証明された
〔Nature,302:426-429(1983)〕。
【0010】ヒトパルボウイルスが感染した場合、1周
間後にウイルス血症となるが発熱、筋肉痛、倦怠感が現
れるだけで、感染後約2〜3週間目から紅斑や関節痛等
の症状が観察される。これらの症状はウイルス抗体によ
る免疫複合体によるものであると考えられている。その
ため、症状が現れる頃にはウイルスは殆ど駆逐されてい
るため、ウイルス抗原の検出は困難である。
【0011】従ってヒトパルボウイルス感染の証明は、
ウイルス抗原の検出が困難であるため、血清中に抗ヒト
パルボウイルス抗体を検出することによって行われてい
る。
【0012】ヒトパルボウイルスの診断は、伝染性紅斑
流行時のウイルス血症の血清より、ウイルス粒子を精製
し、それを抗原として、抗原抗体反応系を用いた以下の
方法により限られた施設で行われているにすぎない。免
疫電気向流法〔医学の歩み,135:317-318(1985)〕、エン
ザイムイムノアッセイ法〔医学の歩み,134:909-910(198
5)〕、ラジオイムノアッセイ法〔感染症学雑誌,58:1213
-1220(1985) 〕。しかし、免疫電気向流法は検出感度が
低く、エンザイムイムノアッセイ法やラジオイムノアッ
セイ法を用いた場合ウイルス抗原量の不足が問題にな
る。
【0013】このような状況から、有用かつ大量のウイ
ルス抗原の取得がヒトパルボウイルスの診断系の開発に
有用かつ不可欠である。
【0014】一般的にウイルス抗原の取得方法は、細胞
培養でウイルスを増殖させる方法、もしくは、遺伝子組
換え法、たとえばウイルス遺伝子をクローニングして、
抗原蛋白や非感染性のウイルス粒子を大量に発現させる
方法に大別される。
【0015】細胞培養系は、慢性骨髄性白血病の患者か
ら得られた赤芽球系細胞〔J.Infect.Dis.160:548(198
9)〕、胎児肝細胞中の赤芽球細胞〔J.Virol.63:2422-24
26(1989)〕など限定的な細胞系のみで培養が可能であ
る。しかしウイルスの回収率はきわめて低く、また、通
常の骨髄中にはウイルス標的細胞がきわめて少なく、新
鮮初代培養以外の培養が困難であり、細胞培養系は使用
範囲に制限がある。最近、株化細胞の1つに感受性が確
認されたが、この系ではウイルスの増殖率はきわめて低
い〔臨床と微生物,16:177-186(1989) 〕。この様に、ヒ
トパルボウイルスの細胞培養系を用いた方法で、ヒトパ
ルボウイルス抗原を有用かつ大量に取得することは不可
能である。
【0016】一方、遺伝子組換え法によってウイルス抗
原を有用かつ大量に発現させて取得するためには、ヒト
パルボウイルスの遺伝子が必要である。現在、ヒトパル
ボウイルスに感染した鎌形赤血球貧血患者血清由来のヒ
トパルボウイルスB19株遺伝子の全配列が報告されて
いる〔J.Virol.,58:921-936(1986) 〕。この米国でクロ
ーン化されたヒトパルボウイルス遺伝子の塩基配列の解
析から、ウイルス構造蛋白質としてウイルス粒子を構成
するのは、VP−1(分子量約84KDa )及びVP−2
(分子量約58KDa )の2種類の蛋白質のみであり、ヒト
パルボウイルスに感染した宿主がこれらVP−1及びV
P−2を標的として抗原抗体反応を惹起することが確か
められている〔J.Virol.,61:2627(1987)〕。
【0017】そこで、伝染性紅斑患者血清からPCR法
によりヒトパルボウイルス構造蛋白遺伝子の一部を増幅
し、クローニングした報告例〔特開平4−88985〕
やヒトパルボウイルス構造タンパク質遺伝子の一部の遺
伝子領域から、大腸菌で発現させた抗原によるエンザイ
ムイムノアッセイを用いた報告例〔J.Clin.Microbiol.,
30:305-311(1992)〕がある。
【0018】しかし、これらはヒトパルボウイルス構造
遺伝子の一部分の報告例であり、ヒトパルボウイルス構
造タンパク質の一部分を利用したにすぎない。そして、
このエンザイムイムノアッセイを用いたヒトパルボウイ
ルス抗体検出は、伝染性紅斑患者血清より精製したヒト
パルボウイルス粒子を抗原として用いたRIAよりも検
出率が低くかった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ヒトパルボウイルス抗原蛋白の大量培養を可能に
し、また、高感度に検体中のヒトパルボウイルス又は抗
ヒトパルボウイルス抗体を測定することを可能たらしめ
る手段を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
ヒトパルボウイルスの非構造遺伝子及び構造遺伝子をコ
ードする遺伝子領域を得るため検討した結果、従来公知
のヒトパルボウイルス遺伝子と、アミノ酸レベル及びD
NAレベルでいくつか構造の異なる新規な、また診断系
の開発に有用な、たとえばヒトパルボウイルスのウイル
ス粒子様構造物(Empty particle) の作製も可能な、非
構造遺伝子及び構造遺伝子を含むヒトパルボウイルス遺
伝子領域を得ることができ、かつこの遺伝子領域から発
現させた完全長の構造タンパク質VP−1、VP−2に
よるエンザイムイムノアッセイを用いた検討の結果、ヒ
トパルボウイルスの構造タンパク質VP−1とVP−2
の免疫学的反応の違いを見出し、さらに Empty particl
e を用いたエンザイムイムノアッセイが、ヒトパルボウ
イルス粒子を用いたエンザイムイムノアッセイと同等な
検出感度及び特異性であることを見いだし、さらに昆虫
細胞Sf9よりTn5の方がヒトパルボウイルス蛋白の
発現量が多いことを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0021】すなわち、本発明は、上記式(1)で表さ
れるヒトパルボウイルス遺伝子を提供する。また、本発
明は、上記式(2)のアミノ酸配列をコードするヒトパ
ルボウイルスVP―1構造遺伝子を提供する。さらに、
本発明は、上記式(3)のアミノ酸配列をコードするヒ
トパルボウイルスVP―2構造遺伝子を提供する。ま
た、本発明は、上記式(4)のアミノ酸配列をコードす
るヒトパルボウイルス非構造(NS)遺伝子を提供す
る。さらに本発明は、上記本発明のいずれかの遺伝子を
含み、宿主細胞内で該遺伝子を発現することができる組
換えベクターを提供する。さらにまた、本発明は、上記
本発明の組換えベクターにより形質転換された形質転換
体を提供する。また、本発明は、前記式(2)ないし
(4)のいずれかで示されるアミノ酸配列を有するポリ
ペプチドを提供する。さらに、本発明は、これらのポリ
ペプチドから構成されるヒトパルボウイルスのウイルス
粒子様構造物を提供する。また、本発明は、上記本発明
のいずれかのポリペプチド又は上記本発明のウイルス粒
子様構造物を免疫原として用いて抗体を作製し、該抗体
を用いる免疫測定により検体中のヒトパルボウイルスを
検出する方法を提供する。さらに、本発明は、上記本発
明のいずれかのポリペプチド又は上記本発明のウイルス
粒子様構造物を抗原として用い、免疫測定法により検体
中の抗ヒトパルボウイルス抗体を検出する方法を提供す
る。さらに、本発明は、上記式(1)で示される遺伝子
の一部とそれぞれハイブリダイズする1対のオリゴヌク
レオチドを用いてPCR法により式(1)で示される遺
伝子又はその一部を増幅し、該増幅された遺伝子又はそ
の一部を検出することから成る、検体中のヒトパルボウ
イルスの検出方法を提供する。
【0022】後でより詳細に説明するが、上記式(1)
ないし(4)で示される遺伝子の塩基配列は従来から公
知のヒトパルボウイルス遺伝子の塩基配列とは異なって
おり、新規なものである。この完全長遺伝子を利用して
ポリペプチドを発現させ、それを利用した免疫測定によ
り検体中のヒトパルボウイルス又は抗ヒトパルボウイル
ス抗体の検出を感度良く行うことができる。なお、これ
らの遺伝子は、各式に記載した完全長のものを用いるこ
とが好ましいが、これらの一部を欠いていても同程度に
高感度の検出が可能と成ることがあろうことは当業者に
よって議論の余地なく認識されることである。従って、
これらの遺伝子の一部が欠失し、置換し又は挿入があっ
たとしても、式(1)ないし(4)の遺伝子と同様に用
いることができるものは式(1)ないし(4)に記載さ
れたものと実質的に同一であり、本発明の範囲内に入る
ものと解釈する。
【0023】上述のように、本発明は、上記本発明の遺
伝子を含み、宿主細胞内で該遺伝子を発現することがで
きる組換えベクターを提供する。このような組換えベク
ターは、市販のベクターのクローニング部位に上記遺伝
子を常法により挿入することにより容易に調製すること
ができる。ベクターとしては、pUC19のような大腸
菌用ベクターを用いることもできるし、また、後述の実
施例で明らかになるように、バキュロウイルスベクター
(J. General Virology, Vol.68, pp.1233-1250, 1987)
を用いることも好ましい。
【0024】本発明の形質転換体は、上記本発明の組換
えベクターで宿主細胞を常法により形質転換することに
より得られる。宿主細胞は、構築した組換えベクターの
宿主を利用する。すなわち、大腸菌用ベクターに遺伝子
を挿入して組換えベクターを構築した場合には大腸菌が
宿主となる。また、バキュロウイルスベクターを用いて
組換えベクターを構築した場合には昆虫細胞を好ましく
用いることができる。昆虫細胞としては特にTn5(In
vitrogen社製High Five (商品名))が好ましく用いら
れる。
【0025】上述のように、本発明は、前記式(2)な
いし(4)のアミノ酸配列を有するポリペプチドを提供
する。なお、上記と同様に、式(2)ないし(4)に記
載されたアミノ酸配列を有するポリペプチドの一部が欠
失し、置換し又は挿入があったとしても、式(2)ない
し(4)に記載されたアミノ酸を有するポリペプチドと
同様に用いることができるものは式(2)ないし(4)
に記載されたアミノ酸を有するポリペプチドと実質的に
同一であり、本発明の範囲内に入るものと解釈する。下
記実施例で具体的に述べるように、これらのポリペプチ
ドからヒトパルボウイルスのウイルス粒子様構造物を構
築することができ、このウイルス粒子様構造物も本発明
の範囲に含まれる。
【0026】これらのポリペプチド又はウイルス粒子様
構造物を抗原として用いて、検体中の抗ヒトパルボウイ
ルス抗体を免疫測定により検出することができる。免疫
測定方法自体はこの分野において周知であり、本発明に
おいては、従来より周知の種々の免疫測定方法、すなわ
ち、用いる標識に基づいて分類すれば酵素免疫分析法、
放射免疫分析法、蛍光抗体分析法その他を採用すること
ができ、また、測定形式で分類すれば競合法、サンドイ
ッチ法その他を採用することができる。なお、本願発明
者らは、ヒトパルボウイルスに感染した患者の体内にお
いて、抗VP−2抗体が感染初期に多く存在し、感染後
期に急速に減少するのに対し、抗VP−1抗体は感染初
期には少ないが感染後期に多く存在し、抗体価が下がる
のが遅いことを見出した。従って、VP−1とVP−2
ポリペプチドの混合物を抗原として用いて免疫測定を行
えば、感染の初期でも後期でも抗ヒトパルボウイルス抗
体を検出することができ、検出率を高めることができ
る。この場合、VP−1とVP−2の混合比率は10:
1ないし1:10が好ましく、さらには1:2ないし
1:4が好ましい。なお、上記ウイルス粒子様構造物は
VP−1とVP−2ポリペプチドの両方を含むので、こ
れを抗原として用いることにより上記検出率向上効果を
もたらすことができる。また、抗VP−1IgG抗体と
抗VP−2IgG抗体の反応性及び抗体量に差があるの
で、VP−1抗原固相プレート及びVP−2抗原固相プ
レートを用いたIgG抗体検出により、IgG抗体検出
のみで感染の時期を推測することが可能となった。
【0027】また、上記ポリペプチド又はウイルス粒子
様構造物を免疫原として用いて常法によりこれらのポリ
ペプチド又はウイルス粒子様構造物に体する抗体を作製
し、この抗体を用いて免疫測定法により検体中のヒトパ
ルボウイルスを検出することもできる。免疫測定法とし
ては、上記と同様周知のいずれのものをも採用すること
ができる。
【0028】また、上述のように、本発明は、上記式
(1)で示される遺伝子の一部とハイブリダイズする1
対のオリゴヌクレオチドを用いてPCR法により式
(1)で示される遺伝子又はその一部を増幅し、増幅さ
れた遺伝子又はその一部を検出することから成る、検体
中のヒトパルボウイルスの検出方法を提供する。この方
法に用いられるDNAプライマー(オリゴヌクレオチ
ド)としては、特に限定されないが、下記のDNAプラ
イマー群1及びDNAプライマー群2の中からそれぞれ
少なくとも1種ずつ選ばれるもの好ましく用いることが
できる。 DNAプライマー群1 D-1: GCTGCCATGTGGGAGCTTCTAATC D-4: TTCCCGCCTTATGCAAATGGGCAGC DNAプライマー群2 U-2: GTGTTAGGCTGTCTTATAGGTACA U-4: CTTGTATTCATGGTCTACTAAC
【0029】以下、本発明を、より具体的に詳細に説明
するが、本発明は下記に記載のものに限定されるもので
はない。
【0030】1.ヒトパルボウイルスの非構造遺伝子及
び構造遺伝子を含む遺伝子領域 ヒトパルボウイルスは、長さ約 5.4 kbの直鎖の一本
鎖DNAゲノムを有するウイルスで、ゲノムの各末端は
パリンドロミック(Pallindromic)DNA配列により、
特徴的なヘアピンループ構造で終わっている。
【0031】ヒトパルボウイルスの非構造遺伝子及び構
造遺伝子を含む遺伝子領域を得るには、例えば、伝染性
紅斑(EI)患者の血清より、ショ糖密度勾配遠心によ
って精製したウイルス粒子から常法によってヒトパルボ
ウイルスDNAを抽出精製してクローニングを行う。
【0032】また、次の方法も可能である。それは、欧
米で報告されたヒトパルボウイルスB19のAu株遺伝
子配列〔J.Virol.58:921-936(1986)〕やWi株〔Virolo
gy,157:534-538(1987)〕に基づき合成したDNAプライ
マーを使用して、ポリメラーゼ連鎖反応〔PCR法;Na
ture,324:163(1986)〕によって目的とするヒトパルボウ
イルスの非構造遺伝子及び構造遺伝子を含む遺伝子領域
を増幅することができる。
【0033】具体的には、たとえば、精製したヒトパル
ボウイルスDNAに、該遺伝子の部分配列から成るDN
Aプライマーと該遺伝子に相補的な部分配列から成るD
NAプライマーの2種のDNAプライマーをアニーリン
グさせ、常法に従って、該DNAプライマー間のDNA
を増幅させる。
【0034】最も好ましいプライマーは、上記した通り
である。このプライマーを用いてPCRを行うとヒトパ
ルボウイルスの非構造遺伝子及び構造遺伝子を含む遺伝
子領域を増幅することができる。得られたDNA断片
を、たとえばpUC19(宝酒造社製)などの様な一般
的なクローニングベクター等に組み込んで、得られたク
ローンからプラスミドDNAを抽出し、該ベクターに組
み込まれているDNA配列をジデオキシ法等により決定
することにより、目的とするヒトパルボウイルスの非構
造遺伝子及び構造遺伝子を含む遺伝子領域の全塩基配列
を決めることが出来る。
【0035】本発明によれば、ヒトパルボウイルスの非
構造遺伝子及び構造遺伝子を含む遺伝子領域は、前記式
(1)で示される塩基配列を有しており、また構造遺伝
子VP−1は前記式(2)で示される塩基配列及びアミ
ノ酸配列を、また構造遺伝子VP−2は前記式(3)で
示される塩基配列及アミノ酸配列を、また非構造遺伝子
NSは、前記式(4)で示される塩基配列及びアミノ酸
配列を有していた。これら前記式(1)〜前記式(4)
で表される塩基配列中、塩基レベルで41箇所、アミノ
酸レベルで10〜13箇所が、公知のヒトパルボウイル
スB19株(Au株、Wi株)の配列と異なっていた。
【0036】2.ヒトパルボウイルス構造タンパク質V
P−1やVP−2及び非構造タンパク質NSの作製及び
それを用いた抗原、抗体検出系の構築 ウイルス構造タンパク質としてウイルス粒子に存在して
いるのは、量的に少ないVP−1(84KDa)と量的
に多くウイルス粒子の主体をなしているVP−2(58
KDa)であり、VP−1、VP−2に対して宿主は抗
体を産生する。よって、このVP−1、VP−2抗原を
用いることによりヒトパルボウイルスに対する抗体を検
出することが出来る。
【0037】ヒトパルボウイルスのVP−1,VP−2
抗原を得るためには、ヒトパルボウイルス抗原を確保し
なければならない。しかし、現在までヒトパルボウイル
スの細胞培養系は、特殊な遺伝的疾患患者の骨髄細胞を
用いた報告例がある[Blood.70:384-391(1987)]にすぎ
ず、またウイルスの回収率はきわめて悪いため、実際に
はその使用範囲にも限度があった。
【0038】そこで、本発明のヒトパルボウイルス非構
造遺伝子及び構造遺伝子を含む遺伝子領域を用いて以下
のようにして完全長のヒトパルボウイルス構造タンパク
質VP−1、VP−2を作製した。
【0039】ヒトパルボウイルス非構造遺伝子及び構造
遺伝子を含む遺伝子領域、前記式(1)やヒトパルボウ
イルス構造遺伝子VP−1、前記式(2)及びヒトパル
ボウイルス構造遺伝子VP−2、前記式(3)をタンパ
ク質発現させるのに最も都合がよい制限酵素等により切
断し、原核細胞(例えば大腸菌など)発現ベクターや真
核細胞(例えばCHO細胞など)発現ベクター、昆虫細
胞(例えばSf9,Tn5など)発現ベクターに再クロ
ーニングを行い発現させる。
【0040】発現された完全長のヒトパルボウイルス構
造タンパク質VP−1、VP−2は、不溶性になってお
り精製には困難を要していた。そこで、尿素バッファー
で可溶化し、適当な吸着、イオン交換、分子ふるい、疎
水、等電点、クロマトグラフィーを組み合わせて発現蛋
白を精製し、完全長のヒトパルボウイルス構造タンパク
質VP−1、VP−2を得た。
【0041】発現させ、精製した完全長のヒトパルボウ
イルス構造タンパク質VP−1、VP−2を炭酸バッフ
ァー(pH9.5 )で至適濃度に希釈してから、ELISA
用ポリスチレンマイクロプレートに固相して、ヒトパル
ボウイルス抗体検出エンザイムイムノアッセイ試薬を試
作した。
【0042】この試作したエンザイムイムノアッセイ試
薬を用いて、伝染性紅斑患者の抗ヒトパルボウイルスI
gG抗体の経時変化を調べ以下の事が分かった。完全長
のヒトパルボウイルス構造タンパク質VP−1、VP−
2に対するIgG抗体は共に出現するが、完全長のヒト
パルボウイルス構造タンパク質VP−1に対するIgG
抗体の方が、完全長のヒトパルボウイルス構造タンパク
質VP−2に対するIgG抗体より抗体量の持続性は長
いことが分かった。
【0043】ここで、完全長のヒトパルボウイルス構造
遺伝子VP−2のタンパク質のコード領域は、完全長の
ヒトパルボウイルス構造遺伝子VP−1のC末端部分に
完全に含まれている。そこで、以前よりヒトパルボウイ
ルスの抗体検出には、ヒトパルボウイルス構造タンパク
質VP−1のみで十分可能であると思われていた。
【0044】しかし、完全長のヒトパルボウイルス構造
タンパク質VP−1とVP−2の免疫学的な反応性に違
いがあることが分かったので、ヒトパルボウイルスのよ
り確実な診断には、完全長のヒトパルボウイルス構造タ
ンパク質VP−1のみではなく完全長のヒトパルボウイ
ルス構造タンパク質VP−2も必要であることが分かり
本発明に至った。
【0045】3.バキュロウイルスを用いた Empty par
ticle の発現、精製及び Emptyparticle を用いた抗体
検出系の構築 ヒトパルボウイルスの粒子は、構造タンパク質VP−
1、VP−2で構成されていることが知られている。
〔J.Virol.,58:921-936(1986) 〕そして、構造タンパク
質VP−1、VP−2をそれぞれ単独に同一細胞で発現
させると、構造タンパク質VP−1、VP−2が同一細
胞内でウイルス粒子様構造物(Empty particle)を作る
ことが分かった。〔Proc.Natl.Acad.Sci.USA,86:7601-7
605(1989) 〕
【0046】そこで、バキュロウイルスによる発現系を
用いて、ウイルス粒子様構造物の発現を行った。Empty
particleの発現は、本発明のヒトパルボウイルス非構造
遺伝子及び構造遺伝子を含む遺伝子領域を用いて以下の
方法で行った。
【0047】ヒトパルボウイルス非構造遺伝子及び構造
遺伝子を含む遺伝子領域、前記式(1)やヒトパルボウ
イルス構造遺伝子VP−1、前記式(2)及びヒトパル
ボウイルス構造遺伝子VP−2、前記式(3)を完全長
のVP−1及び完全長のVP−2タンパク質の発現に最
も都合がよい制限酵素等により切断し、真核細胞(例え
ばCHO細胞など)発現ベクター、昆虫細胞(例えばS
f9、Tn5など)発現ベクターに再クローニングして
発現させる。
【0048】次いで、昆虫細胞(Sf9、Tn5)を用
いたヒトパルボウイルス蛋白の発現検討より、Tn5細
胞を用いた方がSf9細胞を用いるより発現量が多いこ
とを確認した。
【0049】発現された Empty particle は、ウイルス
粒子様構造を取っているため、ウイルス粒子の精製法が
適用できる。例えば、ショ糖密度勾配遠心法や塩化セシ
ウム密度勾配遠心法等で精製できる。
【0050】発現させ、精製した Empty particle を炭
酸バッファー(pH9.5 )及びPBS等で至適濃度に希釈
してから、ELISA用ポリスチレンマイクロプレート
に固相して、ヒトパルボウイルス抗体検出エンザイムイ
ムノアッセイ試薬を作製した。
【0051】また、発現させ、精製した Empty particl
e をPBS等により至適濃度まで希釈して、Empty part
icle キャプチャー法によるエンザイムイムノアッセイ
試薬を作製した。
【0052】この試作したエンザイムイムノアッセイ試
薬により、伝染性紅斑流行時の血清を用いたヒトパルボ
ウイルス抗体検出を行った。その結果、患者血清中から
精製したヒトパルボウイルス粒子を用いたエンザイムイ
ムノアッセイとほぼ同等な検出感度及び特異性が得られ
た。従って、本発明であるバキュロウイルス発現蛋白Em
pty particleを用いたエンザイムイムノアッセイ試薬
は、最も検出感度及び特異性が高いので、従来よりも確
実でかつ臨床学的に有意義なヒトパルボウイルス抗体検
出試薬であることが分かった。
【0053】
【発明の効果】本発明のヒトパルボウイルス非構造遺伝
子及び構造遺伝子を含む遺伝子領域は、その全配列ある
いはPCR法で得られるDNA断片を公知の発現ベクタ
ーに導入し、該発現ベクターで形質転換した宿主細胞内
で発現させることにより、ラジオイムノアッセイ法、エ
ンザイムイムノアッセイ法等の診断に使用し得る組換え
抗原を得ることができる。また、ヒトパルボウイルス構
造遺伝子VP−1に対するIgG抗体は、ヒトパルボウ
イルス構造遺伝子VP−2に対するIgG抗体に比べ、
抗体量の持続性が長いことに基づいて、IgG抗体だけ
でも感染時期の推測が可能なヒトパルボウイルス抗体検
出系の開発を行うことが出来る。また、感染初期におい
てはヒトパルボウイルス構造タンパク質VP−2に対す
る抗体の方がヒトパルボウイルス構造タンパク質VP−
1に対する抗体より抗体量が多い場合が多々あることに
基づいて、ヒトパルボウイルス構造タンパク質VP−
1、VP−2を混合することにより、従来の抗ヒトパル
ボウイルス抗体検出系よりも検出率が高いヒトパルボウ
イルス抗体検出試薬を開発することが出来る。また、バ
キュロウイルス発現蛋白 Empty particle を用いたエン
ザイムイムノアッセイが、ヒトパルボウイルス粒子を用
いたエンザイムイムノアッセイと同等な検出感度及び特
異性を示していることから、従来よりも確実でかつ臨床
学的に有意義なヒトパルボウイルス抗体検出試薬を開発
することが出来る。また、昆虫細胞(Sf9、Tn5)
を用いた発現量の検討から、Tn5細胞を用いた方がS
f9細胞を用いるより発現量が多いことを見い出し、ヒ
トパルボウイルス抗原の高収量な大量発現系を確立する
ことが出来る。
【0054】以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳
しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0055】
【実施例】実施例1 ヒトパルボウイルス遺伝子のクローニング (1)ヒトパルボウイルスゲノムDNAの調製 伝染性紅斑流行時にヒトパルボウイルスに感染した患者
二人の血清(血清No.8及びNo.10 )各々約200 μl をリ
ン酸緩衝生理食塩水〔PBS〕(pH7.2) で10倍に希釈
した。希釈した血清に最終濃度100μg/mlのプロ
テインネースKと最終濃度1%のドデシル硫酸ナトリウ
ム〔SDS〕を加え、37℃で約1時間反応させた。次
いで、この反応液を等量に分け、TE飽和フェノール、
クロロホルム及びイソアミルアルコール(25:24:
1)を等量加えて混合した。混合後、15,000rp
m、約10分間遠心分離して上清を回収した。回収した
上清に最終濃度1 μg/mlのグリコーゲンを加え、さらに
上清の1/10量の3M酢酸ナトリウムを加えた後、全溶液
の2.5倍量のエタノールを加えて、−20℃で一晩静
置してエタノール沈澱を行った。
【0056】エタノール沈澱溶液を15,000rp
m、約10分間遠心分離した。沈澱を70%エタノール
で洗浄後、乾固させた。乾固後、TEバッファー(10mM
Tris-HCl(pH7.5)-1mM EDTA )20μlに溶解した。
【0057】(2)ヒトパルボウイルス遺伝子の増幅及
び塩基配列の決定 実施例1−(1)で得たヒトパルボウイルスゲノムDN
A溶液1 μl を用いて、Saiki らの方法[Nature,324:1
63(1986)]に従い、Gene Amp PCR Reagent Kit(宝酒造
社製)を用いたPCR法で、ヒトパルボウイルス非構造
遺伝子及び構造遺伝子を含む遺伝子領域を増幅した。即
ち、50mM KCl,10mM Tris−HCl
(pH8.3),5mMMgCl2 ,0.1% ゼラチ
ンを含む反応液中にヒトパルボウイルスDNA溶液1μ
lと下記の2種類のDNAプライマーそれぞれ100p
moles及びTaqポリメラーゼ5ユニットを加え、
最終量100μlとした。 D-4: TTCCCGCCTTATGCAAATGGGCAGC U-2: GTGTTAGGCTGTCTTATAGGTACA 図1に2種類のDNAプライマー位置を示した。増幅断
片はヒトパルボウイルス非構造遺伝子及び構造遺伝子を
含む遺伝子領域(F)、ヒトパルボウイルス構造伝子を
含む遺伝子領域(VP)、ヒトパルボウイルス非構造遺
伝子を含む遺伝子領域(NS)を含む。
【0058】この反応液を(95℃、1分)−(55
℃、2分)−(72℃、3分)のサイクルで増幅反応を
30サイクル行った後、さらに72℃、5分ポリメラー
ゼ反応を行わせ、DNAの伸長反応を完全にした。反応
終了液を1%アガロースゲル電気泳動で分画した結果、
約4.7KbのPCR増幅産物を確認した。この約4.
7KbのPCR増幅産物をGeneclean II[BIO101社製]
でDNAを回収した後、さらにDNA Blunting Kit(宝酒
造製)を用いて平滑化した。
【0059】次にpUC19 5μgを制限酵素SmaI 5ユニ
ットで37℃、2時間消化後、アルカリフォスファター
ゼ(BRL 社製)で5’末端を脱リン酸化した。
【0060】上記PCR増幅断片とpUC19 断片をLigati
on Kit(宝酒造社製)を用いて結合させ、CaCl2
〔Molecular Cloning,p250 Cold Spring Harbar Labora
tory〕によって大腸菌XL1-Blueに導入した。得られた形
質転換体を適当に10個選択、Birnboimらのアルカリ―
SDS法〔Nucleic Acids Res.,7:1513(1979) 〕でDN
Aを精製し、制限酵素マッピングによりPCR増幅断片
を有するクローン(血清No.10 由来:pUC19/F8、血清N
o.8由来:pUC19/C2と命名)を得た。なお、これらの形
質転換体(Escherichia coli XL1-Blue(pUC19/F8) 及び
Escherichia coliXL1-Blue(pUC19/C2) とそれぞれ命名
した)は、工業技術院微生物工業技術研究所に寄託され
ており、その受託番号は、それぞれ微工研菌寄第131
25号及び微工研菌寄第13124号である。
【0061】得られたクローンからプラスミドDNAを
精製し、各PCR増幅断片について、Sequenase Versio
n 2.0 DNA Sequencing Kit(United State Biochemical
Corporation 製)或いはABI社製DNAシーケンサ
ー373Aで塩基配列を決定した(図2〜図10)。そ
の結果、非構造遺伝子及び構造遺伝子を含む遺伝子領域
は、4,677 bp、構造遺伝子を含む遺伝子領域は、2,756
bp、非構造遺伝子を含む遺伝子領域は、3,383 bpであっ
た。そこで、アメリカ及びヨーロッパで解析された既知
のヒトパルボウイルス遺伝子配列(前述)との比較を行
った(表1〜3)。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】表1〜3より、式(1)〜(4)で表され
る塩基配列及びアミノ酸配列中、塩基レベルで41箇
所、アミノ酸レベルで10〜13箇所が、公知のヒトパ
ルボウイルスB19株(Au株、Wi株)と異なってい
た。またこの結果より、ヒトパルボウイルスは欧米と日
本との間で地域差の存在が示唆され、本発明である式
(1)〜式(4)は、新規なヒトパルボウイルス遺伝子
であることが見いだされた。
【0066】実施例2 大腸菌を用いたVP−1及びV
P−2抗原の発現 (1)マルチクローニング部位を有する発現ベクターの
作成 特開平4―82900に記載のPL プロモーター発現ベ
クター pPLN-CSF214C△9 5μg を制限酵素NdeI及びH
indIII それぞれ5unitsで37℃、2時間消化後、1%
アガロースゲル電気泳動で3.5Kb のDNA断片を分画
し、Geneclean IIでDNAを回収した。次にpUC19 を同
様に制限酵素NdeI及びHindIII で消化後、1%アガロー
スゲル電気泳動を行ない、0.27Kbの断片を回収した。3.
5Kb の断片と0.27Kbの断片をLigation Kit(宝酒造社
製)を用いて結合させ、大腸菌JM109に導入した。
【0067】得られた形質転換体を適当に10個選択、
アルカリ―SDS法でDNAを精製し、制限酵素NdeI及
びHindIII によるマッピングにより目的のプラスミドpP
LN-MCSを取得した(図11)。
【0068】(2)VP−2抗原発現ベクターの作製 実施例1で得られたプラスミドpUC19/F8 5μg を制限酵
素HindIII 5unitsで37℃、2時間消化後、1%アガロ
ースゲル電気泳動で5.1Kb のDNA断片を分画し、Gene
clean IIでDNAを回収した。この断片を自己結合さ
せ、大腸菌JM109に導入した。得られた形質転換体を適
当に10個選択、アルカリ―SDS法でDNAを精製
し、制限酵素PstI及びHindIII によるマッピングにより
目的のプラスミドpVP を取得した。
【0069】プラスミドpVP 10μg を制限酵素EcoRI 10
units で37℃、2時間消化し、フェノール抽出―エタ
ノール沈澱を行なった。DNAを溶解後、制限酵素PstI
1unitで37℃、10分間部分消化し、1%アガロース
ゲル電気泳動を行なった。1.8Kb の断片を分画し、Gene
clean IIでDNAを回収した。次にプラスミドpPLN-MCS
5μg を制限酵素NdeI及びEcoRI それぞれ10units で3
7℃、2時間消化後、1%アガロースゲル電気泳動で3.
5Kb のDNA断片を分画し、Geneclean IIでDNAを回
収した。さらにDNAシンセサイザーを用いて、以下に
示すオリゴヌクレオチドを合成した。 5'-TATGACTTCAGTGAATTCTGCA-3' 5'-GAATTCACTGAAGTCA-3' 上記オリゴヌクレオチドをそれぞれMEGALABEL (宝酒造
社製)を用いて5’末端をリン酸化した後、リン酸化オ
リゴヌクレオチドをアニールした。
【0070】1.8Kb の断片、3.5Kb の断片及びアニール
したオリゴヌクレオチドを結合させ、大腸菌N4830-1 に
導入した。得られた形質転換体を適当に24個選択、ア
ルカリ―SDS法でDNAを精製し、制限酵素NdeI,Pst
I 及びEcoRI によるマッピングにより目的のプラスミド
pVP200を取得した(図12)。
【0071】(3)VP−1抗原発現ベクターの作製 プラスミドpVP 10μg を制限酵素HindIII とBamHI でそ
れぞれ10units で37℃、2時間消化後、1%アガロー
スゲル電気泳動で1.5Kb のDNA断片を分画し、Genecl
ean IIでDNAを回収した。次にプラスミドM13mp19 RF
5μg も同様に制限酵素HindIII と BamHIで1%アガロ
ースゲル電気泳動を行ない、7.2Kb の断片を回収した。
1.5Kb 及び7.2Kb の断片を結合させた後、大腸菌JM109
に感染させた。組換えファージの選択はXgal存在下、La
cZを指標として行った。White plaqueを適当に12個選
択、大腸菌JM109 に再感染させた。アルカリ―SDS法
でRF型DNAを精製し、制限酵素HindIII 及びBamHI
によるマッピングにより目的のプラスミドp19-VPを取得
した。
【0072】次にプラスミドp19-VPを大腸菌JM109 に感
染させ、ファージを取得した。これより一本鎖ファージ
DNAを精製した。また変異導入プライマーとして以下
の配列からなるオリゴヌクレオチドを合成した。 5'- TTACTCATATGCTACAAAGCTTGGCG -3' 一本鎖ファージDNAと変異導入プライマーをアニール
した後、T7-GEN(UnitedStates Biochemical Corporati
on(USB) 社製)を用いて部位特異的変異(site-directe
d mutagenesis )を行った。site-directed mutagenesi
s の方法はUSB 社のプロトコールに従った。変異導入部
位は図13に示す通りである。得られたファージを適当
に24個選択し、大腸菌JM109 を再感染させた。アルカ
リ―SDS法でRF型DNAを精製し、制限酵素NdeIに
よるマッピング及びDNA sequencingにより目的のプラス
ミドmp19-VP1を取得した。
【0073】プラスミドmp19-VP1 20 μg を制限酵素Nd
eIとBglIでそれぞれ20units で37℃、2時間消化後、
1%アガロースゲル電気泳動で0.6Kb のDNA断片を分
画し、Geneclean IIでDNAを回収した。プラスミドpV
P 10μg を制限酵素BstXI 10units で55℃、2時間消
化後、さらに制限酵素BglI 10unitsで37℃、2時間消
化し1%アガロースゲル電気泳動で1.7Kb のDNA断片
を分画し、GenecleanIIでDNAを回収した。さらにプ
ラスミドpVP200 10 μg を制限酵素BstXI 20units で5
5℃、2時間消化後、さらに制限酵素NdeI 20unitsで3
7℃、2時間消化後、1%アガロースゲル電気泳動で3.
8Kb のDNA断片を分画し、GenecleanIIでDNAを回
収した。上記0.6Kb 、1.7Kb 及び3.8Kb のDNA断片を
結合させ、大腸菌N4830-1 に導入した。得られた形質転
換体を適当に20個選択、アルカリ―SDS法でDNA
を精製し、制限酵素NdeI、BstXI 及びPvuII によるマッ
ピングにより目的のプラスミドpVP100を取得した(図1
4)。
【0074】(4)VP−1及びVP−2抗原の発現 大腸菌N4830-1[pVP100] 及び大腸菌N4830-1[pVP200] を
50μg/ml Ampicilinを含むLB培地1mlで30℃、1
6時間培養した。前培養液1mlを新しいLB培地10
0mlに接種した。30℃、約3時間培養後、予め65
℃に暖めたLB培地100mlを加え、42℃でさらに
3時間培養した。培養後、遠心分離し菌体を回収した。
【0075】菌体の一部をPhosphate Buffered-Saline
(PBS)に懸濁し超音波破砕機で菌体を破砕した後、Laemm
li の方法〔Nature,227:680(1970)〕に従ってSDS―
ポリアクリルアミドゲル電気泳動〔SDS−PAGE〕
を行った。泳動後、伝染性紅斑患者血清を用いてウエス
タンブロッティング〔Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,76:311
6-3120(1979)〕を行った。その結果、分子量84,000及び
58,000の位置に反応した。従ってVP−1及びVP−2
抗原の発現が確認された。
【0076】また超音波破砕処理した菌体を5,500gで1
0分間遠心分離し、上清画分と沈澱画分に分離した。そ
れぞれの画分をSDS―ポリアクリルアミドゲル電気泳
動しコマシュー・ブリリアント・ブルー(CBB) で染色し
た結果、VP−1及びVP−2抗原は沈澱画分に見ら
れ、インクルージョン・ボディを形成していた。
【0077】(5)VP−1及びVP−2抗原発現大腸
菌の培養 大腸菌N4830-1[pVP100] を50μg/ml Ampicilinを含むL
B培地2mlで30℃、7時間培養した。次に2L発酵
槽を用いて1LのJAR 培地(0.7% Na2HPO4, 0.3% KH2PO
4, 0.5% (NH4)2SO4, 0.1% クエン酸ナトリウム、 0.02%
MgSO4・7H2O,2.5%グルコース、 0.4% 酵母抽出物、 0.
4% カザミノ酸, 0.4%ヒスチジン, 0.4%イソロイシン,
0.4%バリン, 50μg/mlアンピシリン)で30℃、約16
時間培養した。さらに70L発酵槽を用いてJAR 培地
(40L)で35℃で培養した。O.D.550=5 に達した
時、カザミノ酸を終濃度2%、ヒスチジン、イソロイシン
及びバリンをそれぞれ終濃度0.4%になるように添加した
後、42℃、3時間培養した。
【0078】培養液は限外ろ過装置で濃縮後、菌体を5
Lの破砕buffer(50mM Tris-HCl(pH8.0),10mM EDTA, 30
mM NaCl )に懸濁した。Manton Gaulin ホモジナイザー
を用いて菌体を破砕した(7,500PSI × 3回)。次に
5,500gで30分間遠心分離し沈澱を集めた。この沈澱を
2.5LのDetergent buffer(50mM Tris-HCl(pH8.0),
50mM NaCl, 10mM EDTA, 0.5% Triton X-100 )に懸濁、
4℃、30分間攪はんの後、5,500gで15分間遠心分離
し沈澱を集めた。このDetergent bufferによる懸濁−遠
心分離操作を3回行った。得られた沈殿(インクルージ
ョン・ボディ;IBs)は−20℃に保存した。
【0079】大腸菌N4830-1[pVP200] についても同様に
行い、インクルージョン・ボディを得た。
【0080】(6)VP−1及びVP−2抗原の精製 実施例2−(5)で得たVP−1のインクルージョン・
ボディ、湿重量50mgを1ml のIBs 溶解バッファー(8M尿
素,10mM DTT,1mM EDTA,20mM Tris-HCl(pH7.0))に溶解
した。この溶液を1ml のSDS サンプルbuffer(130mM Tr
is-HCl(pH6.8),4% SDS, 15% Ficoll Type400 (Pharmac
ia 社製), 10% β−メルカプトエタノール, 0.002%ブ
ロムフェノール)と混合し、80℃、20分間の熱処理を行
なった。このサンプルからProSieve Gel System (FMC
社製)を用いてVP−1抗原を精製した。使用説明書に
従って、電気泳動を行い分子量ごとにサンプル中のタン
パクを分画し、VP−1抗原を含む部分のみを切り出
し、抽出バッファー(8M尿素, 10mM DTT, 1mM EDTA, 20
mM Tris-HCl(pH7.0))でゲル中より抽出した。なおゲル
板は14.5cm x 16.5cm x 2mm のものを用いた。抽出した
タンパクをPharst System (Pharmacia 社製)を用い電
気泳動を行い銀染色した結果、VP−1抗原の分子量位
置(84、000)にのみバンドを認めた。VP−2抗原につい
ても同様に精製し、VP−2抗原の分子量位置(58、000)
にのみバンドを認めた。
【0081】実施例3 VP−1抗原誘導体の作製 (1)VP−1抗原誘導体ベクターの作製 本発明の式(2)のVP−1抗原(781アミノ酸)の
N末端側46アミノ酸及びC末端側98アミノ酸欠失さ
せたVP−1抗原誘導体(637アミノ酸)を作製し
た。
【0082】実施例1−(2)で得たpUC19/F8 20 μg
を制限酵素Ssp I 20単位で37℃、2時間消化後、1%
アガロースゲル電気泳動で約1.9Kb のVP−1DNA断
片を分画し、Geneclean IIでDNAを回収した。
【0083】次にプラスミドpKK233-2(ファルマシア
製) 5μg を制限酵素Nco I 5単位で37℃、2時間消
化後、末端をBlunting Kit(宝酒造社製)で平滑末端と
した。
【0084】約1.9Kb の断片とベクターをLigation Kit
を用いて結合させ、大腸菌XL1-Blueに導入した。得られ
た形質転換体を適当に10個選択、アルカリ―SDS法
でDNAを精製し、制限酵素PstI及びHindIII によるマ
ッピングにより目的のプラスミドpVP300を取得した(図
15)。
【0085】(2)VP−1抗原誘導体の発現 大腸菌XL1-Blue[pVP300]を50μg/mlアンピシリンを含む
LB培地1mlで37℃、16時間培養した。前培養液
1mlを新しいLB培地100mlに接種した。37
℃、約2時間培養後、終濃度1mM IPTGになるように添加
後、37℃でさらに3時間培養した。培養後、実施例2
−(4)で示した方法で発現状況を調べた結果、VP−
1抗原誘導体(VP−1/SspI抗原と命名)もイン
クルージョン・ボディを形成していることが確認され
た。さらにウエスタンブロッティング及び蛍光抗体間接
法により、分子量70,000の位置に反応した。従ってVP
−1/SspI抗原もVP−1、VP−2抗原と同じく
抗原性を有することがわかった。
【0086】実施例4 バキュロウイルスを用いたVP
−1及びVP−2抗原の発現 (1)組換え転移ベクターの作製 実施例1−(2)で得たpUC19/F4 20 μg を制限酵素Hi
ndIII 20units で37℃、2時間消化後、1%アガロー
スゲル電気泳動で2.5Kb のVP−1DNA断片を分画
し、Geneclean IIでDNAを回収した。回収したVP−
1断片をBluntingKitで平滑末端とした。
【0087】同様にpUC19/F8 20 μg を制限酵素HpaII
とSalIでそれぞれ20units で37℃、2時間消化後、1
%アガロースゲル電気泳動で1.8Kb のVP−2DNA断
片を分画し、Geneclean IIでDNAを回収した。VP−
2断片をBlunting Kitで平滑末端とした。
【0088】一方転移ベクターpAcYM1[J.Gen.Virol.,6
8:1233(1987)] 5μg を制限酵素BamHI で37℃、2時
間消化後、Blunting Kitで平滑末端とした。さらにアル
カリフォスファターゼ(BRL 社製)で5’末端の脱リン
酸化を行った。
【0089】VP―1及びVP―2断片をそれぞれpAcY
M1を結合させた後、大腸菌XL1-Blueに感染させた。得ら
れた形質転換体を適当に20個選択、アルカリ―SDS
法でDNAを精製し、制限酵素によるマッピングにより
目的のプラスミドpAcVP1、pAcVP2 を取得した(図1
6)。
【0090】(2)組換えウイルスの作製 φ35mmディッシュ(住友ベ−クライト社製)を用
い、夜蛾幼虫由来株化細胞:Sf9(Spodopterd frugiperd
a) 細胞は、10% 牛胎児血清(FCS) を含む培地(TC-10
0、またはGrace's 培地)で、夜蛾幼虫由来株化細胞:Tn
5:(Trichoplusia ni)細胞は、無血清培地(TC-100、ま
たはGrace's 培地)で3〜4日培養した。次いで、φ3
5mmディッシュ(住友ベ−クライト社製)を用い、1
×106 /ディッシュ、培地量約1.5ml になる様に前記
述の培養細胞を調整した。この状態で30〜40分静置
した後、無菌的に上記培地を取り去り1.5ml 無血清培地
(EX-CELL 400 またはGrace's 培地)に交換した。
【0091】ここにAcNPV (キンウラバ亜科、Autograp
ha californica nuclear polyhedorosis virus)DNA
約20ng/ μl を1 μl 、転移ベクター2-3 μg/μl 濃度
を1μl 、滅菌蒸留水6 μl の計8 μl 及びリポフェク
チン(BRL社製)5 μl 、滅菌蒸留水3 μl の計8 μ
l をエッペンドルフチューブ内でおだやかに混和した
後、上記無血清培地中に1滴ずつ静かに全体に滴下した
(コ・トランスフェクション)。そしてモイスチャーチ
ャンバー内へ収納し、26〜26.5℃で3日間培養し
た。
【0092】コ・トランスフェクション後、3日目の培
養上清約1ml をチューブに移しそれらの各20μl を用い
て10-1〜10-3まで希釈しそれらの100 μl を1×106
/ディッシュ(φ35mm)に調整した細胞に接種し約1
時間静置して吸着させる。その後、ウイルス液を捨て1
%低融点寒天(Sea Plaque:宝酒造社製)2m
l を重層し、凝固した後更に1ml の培地(Sf9細胞の
場合は10%FCSを含むTC-100またはGrace's 培地を用い、
Tn5細胞の場合はTC-100またはGrace's の無血清培地
を用いる。)を重層し26〜26.5℃で3〜4日培養
後、10mMリン酸緩衝塩溶液(10mM PBS)中0.01%(W/V)ニュ
ートラルレッドを1ml 加えプラークを染色し透明な組換
え体を選択した。
【0093】プラ−クアッセイによって得た組換え体と
思われるプラークをパスツールピペットによってゲルご
と採取し、それらを細胞培養用培地400 μl に浮遊し十
分攪拌を行った後、約3000rpm、約5分間の条件
でアガロ−スゲルを沈澱させ、上清をプラ−クアッセイ
時同様10-1〜10-3までそれぞれの培地(Sf9細胞の場
合は10%FCSを含むTC-100またはGrace's 培地を用い、T
n5細胞の場合はTC-100またはGrace's の無血清培地を
用いる。)で希釈し、低融点寒天を用いて同様にプラ−
クアッセイを行い組換えウイルスを純化した。
【0094】プラ−ク純化(plaque purif
y)によって得られた組換え体の力価を細胞に感染させ
ることで上昇させた。この時も同様にφ35mmディッシ
ュに約1×106 /ディッシュのSf9細胞及びTn5
細胞を用意し、約30分間静置後培地の大部分を捨てそ
こに得られた組換え体を約100 μl 加え、更に約15分
間隔でおだやかに振盪混和を行い計4回、約1時間にわ
たってこの操作を行った。
【0095】次に、Sf9細胞の場合は 10% FCSを含む
培地(TC-100またはGrace's )を、Tn5細胞の場合は
無血清培地(TC-100またはGrace's )を1.5ml 加え、3
〜4日間培養を行う。この時得られた上清を用いて75
cm2 培養ビン2本を用いて、同様に細胞を用意し、既
に1度力価を上げてある組換えウイルス液1ml を接種
し、3〜4日間の培養の後、得られた上清を構造遺伝子
発現用の高力価組換え体とした。
【0096】φ35mmディッシュに約1×106 /ディ
ッシュで細胞数を調整し培地の大部分を吸引し、そこに
高力価組換え体(約1x107pfu/ml )をM.0.I.5〜10に
なる様に接種し約15分間隔で穏やかに振盪しながら計
4回、1時間にわたりこの操作を続けた。
【0097】その後、培地(Sf9細胞の場合は10%FCS
を含むTC-100またはGrace's 培地を用い、Tn5細胞の
場合はTC-100またはGrace's の無血清培地を用いる。)
を0.5-1ml 加え3〜4日間、26〜26.5℃で培養し
ヒトパルボウイルス構造遺伝子(VP−1、VP−2及
びVP−1 + VP−2)の発現を行った。
【0098】発現蛋白は、伝染性紅斑患者血清より精製
したヒトパルボウイルス粒子を対照として、10% S
DS−PAGE用い20mAで約2時間電気泳動後、CB
B 染色を行い、その分子量と発現量の確認を行った。そ
の結果、ヒトパルボウイルスのVP−1、VP−2と同
分子量の発現蛋白が確認された。またTn5細胞を用い
た方がSF−9細胞を用いるよりも発現量が多いことが
分かった。
【0099】抗原性の確認は、伝染性紅斑患者血清を用
いたウエスタンブロッティング及び蛍光抗体間接法で行
った。その結果、発現蛋白質と特異的に反応するバンド
の存在と蛍光発色が確認され、発現蛋白がヒトパルボウ
イルス構造蛋白質VP−1、VP−2であることを確認
した。
【0100】(3)ヒトパルボウイルス発現蛋白質 Emp
ty particle の精製と電子顕微鏡を用いた Empty parti
cle の確認 昆虫細胞Sf9、Tn5等を用いて、好ましくはTn5
細胞を用いて、表面積75cm2 のプラスティック製細
胞培養用ボトル(住友ベ−クライト社製)により大量に
ヒトパルボウイルス構造蛋白質を発現させ精製に供し
た。大量発現させた発現蛋白質(75cm2 プラスティ
ック製細胞培養用ボトル20本分)はピペッティングに
よって細胞培養液を用いて培養細胞ごとハ−ベストし容
量500mlの遠心沈澱用ボトル(日立社製)2本に移
し(約300ml)これらを1000〜3000rpm
,20℃,15分間の遠心条件で細胞成分を沈澱させ
上清は廃棄した。沈澱細胞はPBS(−)(りん酸緩衝
食塩液、日水製薬社製)またはHanks'BSS (ハンクス緩
衝塩類液,自家製)10mlに浮遊させ充分混和した後
−80℃の超低温冷凍庫を用いて2〜3回の凍結融解操
作を行った。次に凍結融解後の細胞浮遊液を5本のプラ
スティック製スピッツ管(栄研器材社製)に各々2ml
分注し100〜500W,0℃,5〜20分間の条件で
超音波処理(オリンパス社製)を合計2〜4回行った。
この際、各細胞浮遊液から約50μlずつ各々採取し、
スライドグラス上に滴下した後カバ−グラスを置き倍率
200倍にて光学顕微鏡(Nikon社製)により観察
し細胞の破砕状態を確認した。ここで細胞浮遊液から細
胞成分を分離する為に約10000rpm,20℃,1
5分間の遠心沈澱を行った。この操作によって得られた
上清約10mlをサンプルとして次の精製操作を行っ
た。まず、超遠心用13PAチュ−ブ(日立工機社製)
に40%シュクロ−ス(W/V )(PBS(-)またはHanks'BS
S に浮遊)(ナカライテスク社製)を2〜3ml分注し
これらシュクロ−ス クッションの上へ上記サンプルを
重層し約35000rpm,20℃,16〜20時間超
遠心を行い微量雑蛋白質を除外すると共にヒトパルボウ
イルス発現蛋白質を沈澱させた。沈澱させたヒトパルボ
ウイルス発現蛋白質は13PAチュ−ブ管底に接着して
いる為PBS(-)各2mlを滴下しピペッティング及び振と
うにより充分混和した。更にこの時肉眼で大分子が確認
されるため100〜500W,0℃,2〜10分間の超
音波処理を行い浮遊溶液とした。次に、予め超純水(mi
li-Q ミリポア社)に密度1.2,1.3,1.4(g
/cm3 )となる様調製したCsCl溶液(ナカライテスク社
製)を密度の大きい順にチュ−ブの管底から2,5,2
ml各々重層しグラジエントをプレフォ−ミングした後
サンプル2mlを2本の超遠心チュ−ブに重層し約35
000rpm,20℃,40〜45時間の条件下で一度
目の超遠心による精製を行った。超遠心後、各サンプル
をおよそ20本のフラクションにペリスタポンプ等を用
いて分離し、抗VP1モルモット抗体(1.5μg/m
l)固相化プレ−ト及び抗VP1モルモットPOD標識
抗体(自家製)を用いて抗原検索を行った。その結果、
横軸にフラクションNO. を縦軸にO.D.492/63
0nmでの測定結果をグラフ化した場合1峰性のカ−ブ
が得られた為ピ−クの存在するフラクションを用いて同
様に二回目の超遠心操作及び抗原検索を行った。この
際、各フラクションに於けるCsClの重量パ−セントを糖
度計(ATAGO 社製)により測定しレファレンスとなる密
度1.2,1.3,1.4(g/cm3 )の各CsCl溶液の重
量パ−セントの値から各フラクション溶液の密度を換算
しグラフ化した。この時、横軸にはフラクションNo. を
縦軸には各フラクションの密度値をとった。その結果、
チュ−ブの管底から管口に向かって密度が低下する関係
が確認された。更にこれらの関係から抗原を含むフラク
ション溶液の密度は、約1.3g/cm3 であることが確認
された。次にこのサンプルを13PAチュ−ブ内でPBS
(-)によって15〜20倍に希釈し約35000rp
m,20℃, 10〜20時間超遠心を行いヒトパルボ
ウイルス精製発現蛋白質を沈澱させた。これらの発現蛋
白質は最終的に1〜2mlPBS(-)に浮遊し発現蛋白質原
液とした。電子顕微鏡による確認は、上記発現蛋白液を
試料とし、4% Uranic acetate により陰性染色を行
い、倍率50000倍にして透過型電子顕微鏡(日立
製)で検鏡した。その結果、図17に示したような約2
3nmの中空円型のウイルス様構造物いわゆる”Empty
particle”の存在を確認した。
【0101】実施例5 大腸菌発現抗原VP−1、VP
−2抗原を用いた抗ヒトパルボウイルスIgG抗体検出 (1)VP−1、VP−2抗原固相プレートの作製 実施例2−(6)に記載の大腸菌で発現されたVP−
1、VP−2抗原を50mM炭酸バッファー(pH9.5) で各々
1-10μg/ml濃度に希釈し、ポリスチレン平型マイクロプ
レート(ヌンク社製)に100 μl/ウェルで分注し、4℃
で一晩静置した。18時間以上静置したマイクロプレー
トを最終濃度0.05% Tween20 を含むPBS200 μl/ウェル
で3〜4回洗浄後、最終濃度0.05% 牛血清アルブミン(B
SA) と0.05% Tween20 を含む10mM PBS 200μl/ウェル加
えて4℃一晩静置し、VP−1、VP−2固相マイクロ
プレートを作製した。
【0102】(2)伝染性紅斑患者血清を用いた抗ヒト
パルボウイルスIgG抗体検出 前記述の抗原固相マイクロプレートウエル中のプレート
保存液を除いた後、伝染性紅斑患者血清を0.05% BSA と
0.05% Tween20 を含む10mM PBSで200倍に希釈し、そ
の100 μl を抗原固相マイクロプレートのウエルに加
え、室温(15℃〜25℃)で約1時間反応させた。反
応後、0.05% Tween20 含む5mM PBS 200 μl/ウェルで3
〜4回洗浄した。ついで、0.05% Tween20 含む5mM PBS
で約40000倍に希釈した抗ヒトIgGヤギパーオキ
シダーゼ標識抗体(MBL社)を100 μl/ウェル加え、
室温で約1時間反応させた。反応後、0.05% Tween20 含
む5mM PBS 200 μl/ウェルで3〜4回洗浄した。洗浄
後、3.3mg/ml O−フェニレンジアミン含む0.1M
クエン酸−リン酸緩衝液(pH 5.0)に、0.02% 過酸化水素
水を加えた基質液を100 μl/ウェル加えて室温で約30
分間反応させた。反応後、1.5N硫酸を100 μl/ウェ
ル加えて反応を停止させ、マイクロプレート用比色計を
用いて 主波長492nm、副波長630nmで各ウエ
ルのO. D. 値を測定した(表5)。
【0103】
【表5】 ウイルス粒子は患者血清より精製。
【0104】この結果より完全長ヒトパルボウイルス構
造タンパク質VP−1を用いたエンザイムイムノアッセ
イの方が完全長ヒトパルボウイルス構造タンパク質VP
−2を用いたエンザイムイムノアッセイよりもIgG抗
体検出率が高かった。
【0105】しかし、完全長ヒトパルボウイルス構造タ
ンパク質VP−1に対する反応性よりも、完全長ヒトパ
ルボウイルス構造タンパク質VP−2に対する反応性の
強い血清が存在することが分かったので、ヒトパルボウ
イルス構造タンパク質VP−1のみでなくヒトパルボウ
イルス構造タンパク質VP−2を至適濃度に加え、好ま
しくはVP−1を1 〜10μg/ml、VP−2を1 〜20μg/
ml加え、実施例5−(1)の方法でELISA用マイク
ロプレートに固相した。そこで、VP−1抗原を用いた
エンザイムイムノアッセイでは陰性、VP−2抗原を用
いたエンザイムイムノアッセイでは陽性になる血清を用
い、VP−1とVP−2抗原を混合固相したマイクロプ
レートを用いたIgG抗体検出を行った(表6)。
【0106】
【表6】 その結果、VP−1またはVP−2抗原のどちらか一方
にしか強く反応しない血清も効率よく検出することが出
来た。即ちVP−1(またはVP−2)抗原を用いたエ
ンザイムイムノアッセイは陽性で、完全長ヒトパルボウ
イルス構造タンパク質VP−2(またはVP−1)抗原
を用いたエンザイムイムノアッセイは陰性であった血清
が、VP−1とVP−2抗原を混合したエンザイムイム
ノアッセイでは、すべて陽性になることが判明した。
【0107】(3)VP−1抗原誘導体を用いた抗パル
ボウイルスIgG抗体検出 実施例3−(2)に記載の大腸菌で発現されたVP−1
抗原誘導体を50mM炭酸バッファー(pH9.5) で各々1-10μ
g/ml濃度に希釈し、ポリスチレン平型マイクロプレート
(ヌンク社製)に100 μl/wellで分注し、4℃で一晩静
置した。18時間以上静置したマイクロプレートを最終
濃度0.05% Tween20 を含むPBS 200μl/wellで3〜4回
洗浄後、最終濃度0.05% 牛血清アルブミン(BSA) と0.05
% Tween20 を含む10mM PBS 200μl/well加えて4℃一晩
静置し、VP−1抗原誘導体固相マイクロプレートを作
製した。
【0108】次いで伝染性紅斑流行時の血清を用い、前
記マイクロプレートによる抗パルボウイルスIgG抗体
検出を行った。はじめにVP−1抗原誘導体固相マイク
ロプレートウエル中のプレート保存液を除き、その後伝
染性紅斑患者血清を0.05% BSA と0.05% Tween20 を含む
10mM PBSで200倍に希釈し、その100 μl を抗原固相
マイクロプレートのウエルに加え、室温(15℃〜25
℃)で約1時間反応させた。反応後、0.05% Tween20 含
む5mM PBS 200 μl/wellで3〜4回洗浄した。ついで、
0.05% Tween20 含む5mM PBS で約40000倍に希釈し
た抗ヒトIgGヤギパーオキシダーゼ標識抗体(MBL
社)を100 μl/well加え、室温で約1時間反応させた。
反応後、0.05% Tween20 含む5mM PBS 200 μl/wellで3
〜4回洗浄した。洗浄後、3.3mg/ml O−フェニレンジ
アミン含む0.1M クエン酸−リン酸緩衝液(pH 5.0)
に、0.02% 過酸化水素水を加えた基質液を100 μl/well
加えて室温で約30分間反応させた。反応後、1.5N
硫酸を100 μl/well加えて反応を停止させ、マイクロプ
レート用比色計を用いて 主波長492nm、副波長6
30nmで各ウエルのO. D. 値を測定した(表4)。
【0109】
【表4】 ウイルス粒子は患者血清より精製。
【0110】この結果よりウイルス粒子を用いたエンザ
イムイムノアッセイよりも抗ヒトパルボウイルスIgG
抗体検出率がかなり低いことが分かった。また、実施例
5−(2)の結果から、完全長ヒトパルボウイルス構造
タンパク質VP−1を用いたエンザイムイムノアッセイ
の方が部分発現であるVP−1抗原誘導体を用いたエン
ザイムイムノアッセイより抗ヒトパルボウイルスIgG
抗体検出率が高く、かつウイルス粒子を用いたエンザイ
ムイムノアッセイとの一致率も高いことが分かった。こ
のことは同じ発現抗原、例えばVP−1抗原とVP−1
抗原誘導体の場合、抗原部位の数及び立体構造が抗ヒト
パルボウイルスIgG抗体検出率の差の原因であると思
われた。よって、エンザイムイムノアッセイに用いる発
現抗原としては、抗原部位の数及び立体構造がウイルス
粒子の抗原部位の数及び立体構造に近いという条件が重
要となる。従って、同じ発現抗原でも部分発現抗原よ
り、完全長発現抗原の方が前記条件を満たしていると思
われた。
【0111】(4)伝染性紅斑患者血清を用いた抗ヒト
パルボウイルスIgG抗体の経時的変化の検討 実施例5−(1)記載の抗原固相マイクロプレートを用
い、実施例5−(2)記載のエンザイムイムノアッセイ
法で、伝染性紅斑患者血清の抗ヒトパルボウイルスIg
G抗体の経時的変化を調べた(図18)。なお、VP−
1は5μg/mlで、VP−2は10μg/mlで、M
ixはVP−1を5μg/ml、VP−2を10μg/
mlで固相した。
【0112】その結果、VP−1、VP−2抗原に対す
るIgG抗体は共に出現するが、VP−1抗原に対する
IgG抗体の方が、VP−2抗原に対するIgG抗体よ
り抗体量の持続性は長いことが分かった。
【0113】ところで、VP−2抗原のタンパク質のコ
ード領域は、VP−1抗原のC末端部分に完全に含まれ
ている。そこで、以前よりヒトパルボウイルスの抗体検
出には、VP−1抗原のみで十分可能であると思われて
いた。しかし、VP−1とVP−2抗原は免疫学的な反
応性に違いがあることが分かり、かつIgG抗体量の持
続性にも違いがあることが分かり、ヒトパルボウイルス
のより確実な診断には、VP−1抗原のみを用いたエン
ザイムイムノアッセイではなく、VP−2抗原も加えた
エンザイムイムノアッセイが必要であることが分かっ
た。即ちVP−1及びVP−2抗原混合系の方がVP−
1またはVP−2抗原単独系よりもヒトパルボウイルス
に対するIgG抗体の検出率は高くなることが判明し
た。
【0114】実施例6 大腸菌発現抗原VP−1、VP
−2抗原を用いた抗ヒトパルボウイルスIgM抗体検出 (1)抗ヒトパルボウイルス構造タンパク質VP−1、
VP−2抗体に対するパーオキシダーゼ標識 実施例2−(6)に記載の大腸菌で発現されたVP−
1、VP−2抗原各々200 μg/ml 1mlと完全アジュバン
ト(Difco社製)1ml を等量混合し、エマルジョン
を作製して、モルモットに免疫した。ついで不完全アジ
ュバント(Difco社製)1ml を前述の抗原溶液と等
量混合しエマルジョンを作製して2回追加免疫した。追
加免疫した後、モルモットを全採血した。その血液を血
清分離し、硫安分画後、50mM Tris-HCl(pH7.6)で4℃、
一晩透析した。次ぎに50mM Tris-HCl(pH7.6)で平衡化し
たDEAEセファロースクロマトグラフィーにかけ、U
V波長280nmでモニタリングし、O. D. のピーク
を集めて、DEAE精製IgG抗体画分とした。
【0115】このIgG抗体画分を過ヨーソ酸改良法
〔酵素免疫測定法,2:91(1982)〕でパーオキシダーゼ標
識した。即ちパーオキシダーゼ4mg/mlになるようによう
に蒸留水で溶解した。ついで、0.1M 過ヨーソ酸ナトリ
ウム 0.2mlを加え、室温で約20分反応させ、1mM 酢酸
ナトリウム緩衝液(pH4.0) で一晩透析した。透析後、0.
2M 炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.5) を0.02ml加え、pH9-
9.5 にすると同時に前記述で精製したIgG抗体を8mg
加えた。
【0116】室温で約2時間反応させ、4mg/ml 水酸化
ホウ素ナトリウムを0.1ml 加え、4℃で約2時間反応さ
せた。反応後、10mM リン酸バッファーを用いてセファ
クリルS−200によるゲル濾過を行い、UV波長28
0nmでモニタリングしてパーオキシダーゼ標識抗体画
分を集めた。
【0117】(2)伝染性紅斑流行時の血清88検体を
用いた抗ヒトパルボウイルスIgM抗体検出 抗ヒトIgMモノクローナル抗体(MILS社製)を50
mM 炭酸バッファー(pH9.5) で500〜1000倍に希
釈し、ヌンク社製ポリスチレン平型分割マイクロプレー
ト(高結合タイプ)に100 μl/ウェル 分注し、4℃、
18時間以上静置した。静置後、マイクロプレートを0.
05% Tween20 含む5mM PBS 200 μl/ウェルで3〜4回洗
浄後、0.5% BSAと0.05% Tween20 含む5mM PBS 200 μl/
ウェル加えて4℃、一晩静置し、抗ヒトIgMモノクロ
ーナル固相マイクロプレートを作製した。ついで、この
抗ヒトIgMモノクローナル抗体固相マイクロプレート
を用いて、抗ヒトパルボウイルスIgM抗体検出試薬を
試作した。
【0118】次に、この試作した抗ヒトパルボウイルス
IgM抗体検出試薬を用いて、伝染性紅斑流行時の血清
88検体を用いた抗ヒトパルボウイルスIgM抗体検出
を行った。前記述の抗原固相マイクロプレートウエル中
のプレート保存液を除き、ついで、伝染性紅斑患者血清
を0.2% BSAと0.05% Tween20 含む10mM PBSで200倍に
希釈し、その100 μl を前記述の抗ヒトIgMモノクロ
ーナル抗体固相マイクロプレートに100 μl/ウェル加
え、室温(15℃〜25℃)で約1時間反応させた。反応
後、0.05% Tween20 含む5mM PBS 200 μl/ウェルで3〜
4回洗浄した。ついで、前記述で精製した完全長のヒト
パルボウイルス構造タンパク質VP−1、VP−2を0.
5% BSAと0.05% Tween20 を含む5mM PBS で5 μg/ml濃度
に希釈し100μl/ウェル加え、室温で約1時間反応させ
た。反応後、0.05% Tween20 を含む5mM PBS 200 μl/ウ
ェルで3〜4回洗浄した。0.5% BSAと0.05% Tween20 を
含む5mM PBS で2000〜5000倍に希釈した前記
述、実施例5−(1)のVP−1、VP−2抗原に対す
るパーオキシダーゼ標識モルモット抗体を100 μl/ウェ
ル加え、室温で約1時間反応させた。反応後、0.05% Tw
een20 を含む5mM PBS 200μl/ウェルで3〜4回洗浄し
た。洗浄後、3.3mg/ml O−フェニレンジアミンを含む
0.1M クエン酸−リン酸緩衝液(pH5.0) に、終濃度0.02
% の過酸化水素水を加えた基質液を100 μl/ウェル加え
て室温で約30分間反応させた。反応後、1.5N硫酸を10
0 μl/ウェル加えて反応を停止させ、マイクロプレート
用比色計で主波長492nm、副波長630nmを用い
て各ウエルのO. D. 値を測定した(表7)。
【0119】
【表7】
【0120】その結果、伝染性紅斑患者血清より精製し
たヒトパルボウイルス粒子を用いた抗ヒトパルボウイル
スIgM抗体検出エンザイムイムノアッセイと比較した
ところ、検出感度がやや低いものの特異性は高かった。
【0121】従って、本発明である大腸菌で発現させた
構造タンパク質は、抗ヒトパルボウイルスIgM抗体検
出に有用である事が分かった。
【0122】実施例7 バキュロウイルス発現蛋白 Emp
ty particle を用いた抗ヒトパルボウイルスIgG抗体
検出 (1)バキュロウイルス発現蛋白 Empty particle 固相
プレートの作製 実施例4−(3)に記載のバキュロウイルス発現蛋白 E
mpty particle を10mMPBS(pH7.2)で各々
0.1〜10μg/ml濃度に希釈し、ポリスチレン平
型マイクロプレート(ヌンク社製)に100μg/ウェ
ルで分注し、4℃で1〜2日間静置した。1〜2日間静
置したマイクロプレートを最終濃度0.05%Twee
n20 を含むPBS 200μl/ウェルで3〜4回
洗浄後、最終濃度0.05% 牛血清アルブミン(BS
A)と0.05%Tween20を含む10mMPBS
200μl/ウェル加えて4℃一晩静置し、バキュロ
ウイルス発現抗原Empty particles 固相マイクロプレー
トを作製した。
【0123】(2)伝染性紅斑患者血清88検体を用い
た抗ヒトパルボウイルスIgG抗体検出 前記述の抗原固相マイクロプレートウエル中のプレート
保存液を除いた後、伝染性紅斑患者血清を0.5%BS
Aと0.05%Tween20を含む10mMPBS
(pH7.2)で200倍に希釈し、その100μlを
抗原固相マイクロプレートのウエルに加え、室温(15
℃〜25℃)で約1時間反応させた。反応後、0.05
%Tween20を含む5mMPBS 200μl/ウ
ェルで3〜4回洗浄した。ついで、0.05%Twee
n20を含む5mMPBSで約20000〜40000
倍に希釈した抗ヒトIgGヤギパーオキシダーゼ標識抗
体(MBL社)を100μl/ウェル加え、室温で約1
時間反応させた。反応後、0.05%Tween20を
含む5mMPBS 200μl/ウェルで3〜4回洗浄
した。洗浄後、3.3mg/mlの O−フェニレンジ
アミン含む0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液(pH5.
0)に、0.02%過酸化水素水を加えた基質液を10
0μl/ウェル加えて室温で約30分間反応させた。反
応後、1.5N硫酸を100μl/ウェル加えて反応を
停止させ、マイクロプレート用比色計を用いて 主波長
492nm、副波長630nmで各ウエルのO. D. 値
を測定した(表8)。
【0124】
【表8】
【0125】この結果より、伝染性紅斑患者血清中より
精製したヒトパルボウイルス粒子を用いたIgG抗体検
出エンザイムイムノアッセイとバキュロウイルス発現蛋
白Empty particle を用いたIgG抗体検出エンザイム
イムノアッセイの成績を比較したところ、陽性一致率が
100%で陰性一致率も100%であった。以上より、
バキュロウイルス発現蛋白 Empty particle を用いたI
gG抗体検出エンザイムイムノアッセイは、検出感度及
び特異性ともに、文献など他のヒトパルボウイルスIg
G抗体検出エンザイムイムノアッセイよりも高いので、
より確実なIgG抗体検出が可能と成った。
【0126】実施例8 バキュロウイルス発現蛋白 Emp
ty particles を用いた抗ヒトパルボウイルスIgM抗
体検出 (1)抗バキュロウイルス発現蛋白 Empty particles
抗体に対するパーオキシダーゼ標識 実施例4−(3)に記載のバキュロウイルス発現蛋白 E
mpty particles 各々10〜500μg/mlを1ml
と完全アジュバント(Difco社製)1mlを等量混
合し、エマルジョンを作製して、モルモットに免疫し
た。ついで不完全アジュバント(Difco社製)1ml
を前述の抗原溶液と等量混合しエマルジョンを作製して
2回追加免疫した。追加免疫した後、モルモットを全採
血した。その血液を血清分離し、硫安分画後、50mM
Tris−HCl(pH7.6)で4℃、一晩透析し
た。次に50mM Tris−HCl(pH7.6)で
平衡化したDEAEセファロースクロマトグラフィーに
かけ、UV波長280nmでモニタリングし、O. D.
のピークを集めて、DEAE精製IgG抗体画分とし
た。
【0127】このIgG抗体画分を過ヨーソ酸改良法
〔酵素免疫測定法,2:91(1982)〕でパーオキシダーゼ標
識した。即ちパーオキシダーゼ4mg/mlになるよう
にように蒸留水で溶解した。ついで、0.1M 過ヨー
ソ酸ナトリウム 0.2mlを加え、室温で約20分反
応させ、1mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.0)
で一晩透析した。透析後、0.2M 炭酸ナトリウム緩
衝液(pH9.5)を0.02ml加え、pH9〜9.
5にすると同時に前記述で精製したIgG抗体を8mg
加えた。
【0128】室温で約2時間反応させ、4mg/ml水
酸化ホウ素ナトリウムを0.1ml加え、4℃で約2時
間反応させた。反応後、10mM リン酸バッファーを
用いてセファクリルS−200によるゲル濾過を行い、
UV波長280nmでモニタリングしてパーオキシダー
ゼ標識抗体画分を集めた。
【0129】(2)伝染性紅斑流行時の血清88検体を
用いた抗ヒトパルボウイルスIgM抗体検出 抗ヒトIgMモノクローナル抗体(MILS社製)を5
0mM炭酸バッファー(pH9.5)で500〜100
0倍に希釈し、ヌンク社製ポリスチレン平型分割マイク
ロプレート(高結合タイプ)に100μl/ウェル分注
し、4℃、18時間以上静置した。静置後、マイクロプ
レートを0.05%Tween20含む5mMPBS
200μl/ウェルで3〜4回洗浄後、0.5%BSA
と0.05%Tween20含む5mMPBS 200
μl/ウェル加えて4℃、一晩静置し、抗ヒトIgMモ
ノクローナル固相マイクロプレートを作製した。つい
で、この抗ヒトIgMモノクローナル抗体固相マイクロ
プレートを用いて、抗ヒトパルボウイルスIgM抗体検
出試薬を試作した。
【0130】次に、この試作した抗ヒトパルボウイルス
IgM抗体検出試薬を用いて、伝染性紅斑流行時の血清
88検体を用いた抗ヒトパルボウイルスIgM抗体検出
を行った。はじめに、前記述の抗ヒトIgMモノクロー
ナル抗体固相マイクロプレートウエル中のプレート保存
液を除いた。ついで、伝染性紅斑患者血清を0.2%B
SAと0.05%Tween20含む10mM PBS
で200倍に希釈し、前記述の抗ヒトIgMモノクロー
ナル抗体固相マイクロプレートに100μl/ウェル加
え、室温(15℃〜25℃)で約1時間反応させた。反
応後、0.05%Tween20含む5mMPBS 2
00μl/ウェルで3〜4回洗浄した。ついで、前記述
で精製したバキュロウイルス発現抗原 Empty particles
を0.5%BSAと0.05%Tween20含む5m
MPBSで0.05〜5.0μg/ml濃度に希釈し、
それを100μl/ウェル加え、室温で約1時間反応さ
せた。反応後、0.05%Tween20を含む5mM
PBS 200μl/ウェルで3〜4回洗浄した。0.
5%BSAと0.05%Tween20を含む5mMP
BSで2000〜20000倍に希釈した前記述、実施
例8−(1)のバキュロウイルス発現抗原 Empty parti
cle に対するパーオキシダーゼ標識モルモット抗体を1
00μl/ウェル加え、室温で約1時間反応させた。反
応後、0.05%Tween20を含む5mMPBS
200μl/ウェルで3〜4回洗浄した。洗浄後、3.
3mg/ml O−フェニレンジアミンを含む0.1M
クエン酸−リン酸緩衝液(pH5.0)に、終濃度
0.02%の過酸化水素水を加えた基質液を100μl
/ウェル加えて室温で約30分間反応させた。反応後、
1.5N硫酸を100μl/ウェル加えて反応を停止さ
せ、マイクロプレート用比色計で主波長492nm、副
波長630nm を用いて各ウエルのO. D. 値を測定
した(表9)。
【0131】
【表9】
【0132】この結果より、伝染性紅斑患者血清中より
精製したヒトパルボウイルス粒子を用いたIgM抗体検
出エンザイムイムノアッセイとバキュロウイルス発現蛋
白Empty particle を用いたIgM抗体検出エンザイム
イムノアッセイの成績を比較したところ、陽性一致率が
100%で陰性一致率も100%であった。
【0133】以上より、バキュロウイルス発現蛋白 Emp
ty particle を用いたIgM抗体検出エンザイムイムノ
アッセイは、検出感度及び特異性ともに、文献などのヒ
トパルボウイルス抗体検出エンザイムイムノアッセイよ
りも高いので、より確実な抗体検出が可能となった。
【0134】実施例9 ヒトパルボウイルス抗原検出 (1)VP−1、VP−2抗原に対する抗体固相マイク
ロプレートの作製 実施例6−(1)記載の抗ヒトパルボウイルスモルモッ
ト抗体を50mM 炭酸バッファー(pH9.5)で、
0.1〜5.0μl/mlに希釈した。希釈後、ポリス
チレン平型マイクロプレート(ヌンク社製)に100μ
l/ウェル分注し、4℃で18時間以上静置した。静置
後、マイクロプレートを0.05%Tween20を含
む5mMPBS 200μl/ウェルで3〜4回洗浄
後、0.5%BSAと0.05% Tween20を含
む5mMPBSを200μl/ウェル加えて4℃一晩静
置し、抗体固相マイクロプレートを作製した。
【0135】(2)伝染性紅斑流行時の血清を用いたヒ
トパルボウイルス抗原検出 次に、抗体固相プレートを用いて、伝染性紅斑流行時の
血清によるヒトパルボウイルス抗原検出を行った。前記
述の抗体固相マイクロプレートウエル中のプレート保存
液を除き、ついで、伝染性紅斑流行時の血清を0.2%
BSAと0.05%Tween20含む10mMPBS
で200倍に希釈し、前記述の抗ヒトパルボウイルス抗
体固相マイクロプレートに100μl/ウェル加え、室
温(15℃〜25℃)で約1時間反応させた。反応後、
0.05%Tween20を含む5mMPBS 200
μl/ウェルで3〜4回洗浄した。
【0136】0.05%BSAと0.05%Tween
20を含む5mMPBSで2000〜5000倍に希釈
したVP−1、VP−2抗原に対するパーオキシダーゼ
標識モルモット抗体を100μl/ウェル加え、室温で
約1時間反応させた。反応後、0.05%Tween2
0 含む5mMPBS 200μl/ウェルで3〜4回
洗浄した。
【0137】洗浄後、3.3mg/ml O−フェニレンジア
ミンを含む0.1M クエン酸−リン酸緩衝液(pH
5.0)に、終濃度0.02%の過酸化水素水を加えた
基質液を100μl/ウェル加えて室温で約30分間反
応させた。反応後、1.5N硫酸を100μl/ウェル
加えて反応を停止させ、マイクロプレート用比色計で主
波長492nm、副波長630nm を用いて各ウエル
のO. D. 値を測定した(表10)。
【0138】
【表10】
【0139】抗ヒトパルボウイルスモノクローナル抗体
固相マイクロプレートを用いたエンザイムイムノアッセ
イ〔第37回日本ウイルス学会総会抄録(1989)〕を陽性
コントロールとした。
【0140】その結果、VP−1、VP−2抗原で免疫
した抗ヒトパルボウイルス抗体を用いたヒトパルボウイ
ルス抗原検出は有用であることが分かった。
【0141】実施例10 PCR法によるヒトパルボウ
イルス遺伝子の検出 伝染性紅斑流行時の血清を用い、実施例1−(1)記載
の方法によりヒトパルボウイルスDNAを抽出した。次
に下記のDNAプライマー群1及びDNAプライマー群
2の中からヒトパルボウイルスのPCR増幅プライマー
DNA対(D-4とU-2 及びD-1 とU-4 )を用いて実施例
1−(2)記載の方法に従い、ヒトパルボウイルス遺伝
子領域を増幅した。なお図1に4種類のプライマーの位
置を示す。
【0142】DNAプライマー群1 D-1: GCTGCCATGTGGGAGCTTCTAATC D-4: TTCCCGCCTTATGCAAATGGGCAGC DNAプライマー群2 U-2: GTGTTAGGCTGTCTTATAGGTACA U-4: CTTGTATTCATGGTCTACTAAC D-4 とU-2 のプライマーで増幅させた場合、4.6Kb の増
幅断片が得られ、一方、D-1 とU-4 のプライマーで増幅
させた場合、2.6Kb の増幅断片が得られた(表11)。
【0143】
【表11】
【0144】表11の結果より、ヒトパルボウイルスD
NA断片の増幅と実施例9−(2)のエンザイムイムノ
アッセイ抗原検出の結果が一致していた事により、ヒト
パルボウイルス遺伝子の塩基配列をもとに、DNAプラ
イマーを作製し、PCR法で増幅させたDNA断片を検
出することで、ヒトパルボウイルス遺伝子の検出が出来
ることを見いだした。
【0145】以下に明細書及び図中のポリペプチド及び
塩基配列等の符号及び記号は以下の通りであるほか、慣
用的に当該分野で用いられるものである。
【0146】
【表12】
【0147】
【表13】
【0148】HPV :ヒトパルボウイルス DNA :デオキシリボ核酸 RNA :リボ核酸 EDTA:エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム IPTG:イソプロピルβ- D- ガラクトシド Xgal:5- ブロモ−4- クロロ−3- インドリル−
β- D- ガラクトシド PCR :ポリメラーゼ・チェーン・リアクション Apr :アンピシリン耐性遺伝子 LacZ:β- ガラクトシダーゼ遺伝子 VP−1:ヒトパルボウイルス構造タンパク質遺伝子V
P−1 VP−2:ヒトパルボウイルス構造タンパク質遺伝子V
P−2 NS :ヒトパルボウイルス非構造遺伝子 N’ :Nタンパク質のN末端の33個のアミノ酸に
対応するλファージNタンパク質遺伝子 Ptac :Tacプロモーター PL :PL プロモーター
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遺伝子のクローニング領域を示した概
略図である。
【図2】本発明の遺伝子の塩基配列及びその遺伝子がコ
ードするポリペプチドのアミノ酸配列の最初の部分を示
したものである。
【図3】図2の続きの配列を示す図である。
【図4】図3の続きの配列を示す図である。
【図5】図4の続きの配列を示す図である。
【図6】図5の続きの配列を示す図である。
【図7】図6の続きの配列を示す図である。
【図8】図7の続きの配列を示す図である。
【図9】図8の続きの配列を示す図である。
【図10】図9の続きの配列を示す図である。
【図11】プラスミドpPLN-MCSの構築の模式図である。
【図12】プラスミドpVP200の構築の模式図である。
【図13】VP−1発現ベクター作製時の部位特異的変
異を示した模式図である。
【図14】プラスミドpVP100の構築の模式図である。
【図15】プラスミドpVP300の構築の模式図である。
【図16】プラスミドpAcVP1、pAcVP2 の構築の模式図
である。
【図17】バキュロウイルスによって産生されたウイル
ス粒子様構造物の電子顕微鏡写真である。
【図18】伝染性紅斑患者のVP−1、VP−2に対す
るIgG抗体の経時変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/10 C12P 21/02 9282−4B C12Q 1/68 A 9453−4B 1/70 9453−4B G01N 33/53 D 33/569 L //(C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12Q 1/68 C12R 1:91) (72)発明者 松浦 善治 埼玉県上福岡市福岡1−3−5−406 (72)発明者 小川 博之 東京都町田市森野5−25−18 電気化学町 田寮 (72)発明者 清水 英晴 東京都町田市玉川学園4−16−44 (72)発明者 鎌田 公仁夫 新潟県五泉市南本町1丁目2番2号 デン カ生研株式会社新潟工場内 (72)発明者 黒沢 大介 新潟県五泉市南本町1丁目2番2号 デン カ生研株式会社新潟工場内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表されるヒトパルボウイ
    ルス遺伝子。 【化1】 式(1) 10 20 30 40 50 60 TTCCCGCCTT ATGCAAATGG GCAGCCATTT TAAGTGTTTT ACTATAATTT TATTGGTCAG 70 80 90 100 110 120 TTTTGTAACG GTTAAAATGG GCGGAGCGTA GGCGGGGACT ACAGTATATA TAGCACGGCA 130 140 150 160 170 180 CTGCCGCAGC TCTTTCTTTC TGGGCTGCTT TTTCCTGGAC TTTCTTGCTG TTTTTTGTGA 190 200 210 220 230 240 GCTAACTAAC AGGTATTTAT ACTACTTGTT AACATACTAA CATGGAGCTA TTTAGAGGGG 250 260 270 280 290 300 TTCTTCAAGT TTCTTCTAAT GTTCTGGACT GTGCTAACGA TAATTGGTGG TGCTCTTTAC 310 320 330 340 350 360 TGGATTTAGA CACTTCTGAC TGGGAACCAC TAACTCATAC TAACAGACTA ATGGCAATAT 370 380 390 400 410 420 ACTTAAGCAG TGTGGCTTCT AAGCTTGACT TTACCGGGGG GCCACTAGCA GGGTGCTTGT 430 440 450 460 470 480 ACTTTTTTCA AGTAGAATGT AACAAATTTG AAGAAGGCTA TCATATTCAT GTGGTTATTG 490 500 510 520 530 540 GGGGGCCAGG GTTAAATCCC AGAAACCTCA CTGTGTGTGT AGAGGGGTTA TTTAATAATG 550 560 570 580 590 600 TACTTTATCA CCTTGTAACT GAAAATGTGA AGCTAAAATT TTTGCCAGGM ATGACTACAA 610 620 630 640 650 660 AAGGCAAATA CTTTAGAGAT GGAGAGCAGT TTATAGAAAA CTATTTAATG AAAAAAATAC 670 680 690 700 710 720 CTTTAAATGT TGTATGGTGT GTTACTAATA TTGATGGATA TATAGATACC TGTATTTCTG 730 740 750 760 770 780 CTACTTTTAG AAGGGGAGCT TGCCATGCCA AGAAACCCCG CATTACCACA GCCATAAATG 790 800 810 820 830 840 ATACTAGTAG TGATGCTGGG GAGTCTAGCG GCACAGGGGC AGAGGTTGTG CCATTTAATG 850 860 870 880 890 900 GGAAAGGAAC TAAGGCTAGC ATAAAGTTTC AAACTATGGT AAACTGGCTG TGTGAAAACA 910 920 930 940 950 960 GAGTGTTTAC AGAGGATAAG TGGAAACTAG TTGACTTTAA CCAGTACACT TTACTAAGCA 970 980 990 1000 1010 1020 GTAGTCACAG TGGAAGTTTT CAAATTCAAA GTGCACTAAA ACTAGCAATT TATAAAGCAA 1030 1040 1050 1060 1070 1080 CTAATTTAGT GCCTACTAGC ACATTTTTAT TGCATACAGA CTTTGAGCAG GTTATGTGTA 1090 1100 1110 1120 1130 1140 TTAAAGACAA TAAAATTGTT AAATTGTTAC TTTGTCAAAA CTATGACCCC CTATTGGTGG 1150 1160 1170 1180 1190 1200 GGCAGCATGT GTTAAAGTGG ATTGATAAAA AATGTGGCAA AAAAAATACA CTGTGGTTTT 1210 1220 1230 1240 1250 1260 ATGGGCCGCC AAGTACAGGA AAAACAAACT TGGCAATGGC CATTGCTAAA AGTGTTCCAG 1270 1280 1290 1300 1310 1320 TATATGGCAT GGTTAACTGG AATAATGAAA ACTTTCCATT TAATGATGTA GCAGGGAAAA 1330 1340 1350 1360 1370 1380 GCTTGGTGGT CTGGGATGAA GGTATTATTA AGTCTACAAT TGTAGAAGCT GCAAAAGCCA 1390 1400 1410 1420 1430 1440 TTTTAGGCGG GCAACCTACC AGGGTAGATC AAAAAATGCG TGGAAGTGTA GCTGTGCCTG 1450 1460 1470 1480 1490 1500 GAGTACCTGT GGTTATAACC AGCAATGGTG ATATTACTTT TGTTGTAAGC GGGAACACTA 1510 1520 1530 1540 1550 1560 CAACAACTGT ACATGCTAAA GCCTTAAAAG AGCGCATGGT AAAGTTAAAC TTTACTGTAA 1570 1580 1590 1600 1610 1620 GATGCAGCCC TGACATGGGG TTACTAACAG AGGCTGATGT ACAACAGTGG CTTACATGGT 1630 1640 1650 1660 1670 1680 GTAATGCACA AAGCTGGGAC CACTATGAAA ACTGGGCAAT AAACTACACT TTTGATTTCC 1690 1700 1710 1720 1730 1740 CTGGAATTAA TGCAGATGCC CTCCACCCAG ACCTCCAAAC CACCCCAATT GTCACAGACA 1750 1760 1770 1780 1790 1800 CCAGTATCAG CAGCAGTGGT GGTGAAAGCT CTGAAGAACT CAGTGAAAGC AGCTTTTTTA 1810 1820 1830 1840 1850 1860 ACCTCATCAC CCCAGGCGCC TGGAACACTG AAACCCCGCG CTCTAGTACG CCCATCCCCG 1870 1880 1890 1900 1910 1920 GGACCAGTTC AGGAGAATCA TTTGTCGGAA GCCCAGTTTC CTCCGAAGTT GTAGCTGCAT 1930 1940 1950 1960 1970 1980 CGTGGGAAGA AGCCTTCTAC ACACCTTTGG CAGACCAGTT TCGTGAACTG TTAGTTGGGG 1990 2000 2010 2020 2030 2040 TTGATTATGT GTGGGACGGT GTAAGGGGTT TACCTGTGTG TTGTGTGCAA CATATTAACA 2050 2060 2070 2080 2090 2100 ATAGTGGGGG AGGCTTGGGA CTTTGTCCCC ATTGCATTAA TGTAGGGGCT TGGTATAATG 2110 2120 2130 2140 2150 2160 GATGGAAATT TCGAGAATTT ACCCCAGATT TGGTGCGGTG TAGCTGCCAT GTGGGAGCTT 2170 2180 2190 2200 2210 2220 CTAATCCCTT TTCTGTGCTA ACCTGCAAAA AATGTGCTTA CCTGTCTGGA TTGCAAAGCT 2230 2240 2250 2260 2270 2280 TTGTAGATTA TGAGTAAAGA AAGTGGCAAA TGGTGGGAAA GTGATGATAA ATTTGCTAAA 2290 2300 2310 2320 2330 2340 GCTGKGTATC AGCAATTTGT GGAATTTTAT GAAAAGGTTA CTGGWACAGA CTTAGAGCTT 2350 2360 2370 2380 2390 2400 ATTCAAATAT TAAAAGATCA TTATAATATT TCTTTAGATA ATCCCCTAGA AAACCCATCC 2410 2420 2430 2440 2450 2460 TCTCTGTTTR ACTTAGTTGC TCGTATTAAA AATAACCTTA AAAACTCTCC AGACTTATAT 2470 2480 2490 2500 2510 2520 AGTCATCATT TTCAAAGTCA TGGACAGTTA TCTGACCACC CCCATGCCTT ATCATCCAGT 2530 2540 2550 2560 2570 2580 AGCAGTAATG CAGAACCTAG AGGAGAAAAT GCAGTATTAT CTAGTGAAGA CTTACACAAG 2590 2600 2610 2620 2630 2640 CCTGGGCAAG TTAGCGTACA ACTACCCGGT ACTAACTATG TTGGGCCTGG TAATGAGTTA 2650 2660 2670 2680 2690 2700 CAAGCTGGGC CCCCGCAAAG TGCTGTTGAC AGTGCTGCAA GGATTCATGA CTTTAGGTAT 2710 2720 2730 2740 2750 2760 AGCCAACTGG CTAAGTTGGG AATAAATCCA TATACTCATT GGACTGTAGC AGATGAAGAG 2770 2780 2790 2800 2810 2820 CTTTTAAAAA ATATAAAAAA TGAAACTGGG TTTCAAGCAC AAGTAGTAAA AGACTACTTT 2830 2840 2850 2860 2870 2880 ACTTTAAAAG GTGCAGCTGC CCCTGTGGCC CATTTTCAAG GAAGTTTGCC GGAAGTTCCC 2890 2900 2910 2920 2930 2940 GCTTACMACG CCTCAGAAAA ATACCCAAGC ATGACTTCAG TTAATTCTGC AGAAGCCAGC 2950 2960 2970 2980 2990 3000 ACTGGTGCAG GAGGGGGGGG CAGTAATCCT GTCAAAAGCA TGTGGAGTGA GGGGGCCACT 3010 3020 3030 3040 3050 3060 TTTAGTGCCA ACTCTGTAAC TTGTACATTT TCCAGACAGT TTTTAATTCC ATATGACCCA 3070 3080 3090 3100 3110 3120 GAGCACCATT ATAARGTGTT TTCTCCCGCA GCAAGTAGCT GCCACAATGC CAGTGGAAAA 3130 3140 3150 3160 3170 3180 GAGGCAAAGG TTTGCACCAT TAGTCCCATA ATGGGATACT CAACCCCATG GAGATATTTA 3190 3200 3210 3220 3230 3240 GATTTTAATG CTTTAAATTT ATTTTTTTCA CCTTTAGAGT TTCAGCACTT AATTGAAAAT 3250 3260 3270 3280 3290 3300 TATGGAAGCA TAGCTCCTGA TGCTTTAACT GTAACCATAT CAGAAATTGC TGTTAAGGAT 3310 3320 3330 3340 3350 3360 GTTACAGACA AAACTGGAGG GGGGGTACAG GTTACTGACA GCACTACAGG GCGCCTATGC 3370 3380 3390 3400 3410 3420 ATGTTAGTAG ACCATGAATA CAAGTACCCA TATGTGTTAG GGCAAGGTCA GGATACTTTA 3430 3440 3450 3460 3470 3480 GCCCCAGAAC TTCCTATTTG GGTATACTTT CCCCCTCAAT ATGCTTACTT AACAGTAGGA 3490 3500 3510 3520 3530 3540 GATGTTAACA CACAAGGAAT TTCTGGAGAC AGCAAAAAAT TAGCAAGTGA AGAATCAGCA 3550 3560 3570 3580 3590 3600 TTTTATGTTT TGGAACACAG TTCYTTTCAG CTTTTAGGTA CAGGAGGTAC AGCAACTATG 3610 3620 3630 3640 3650 3660 TCTTATAAGT TTCCTCCAGT GCCCCCAGAA AATTTAGAGG GCTGCAGTCA ACACTTTTAT 3670 3680 3690 3700 3710 3720 GAAATGTACA ATCCCTTATA CGGATCCCGC TTAGGGGTCC CTGACACATT AGGAGGTGAC 3730 3740 3750 3760 3770 3780 CCAAAATTTA GATCTTTAAC ACATGAAGAC CATGCAATTC AGCCCCAAAA CTTCATGCCA 3790 3800 3810 3820 3830 3840 GGGCCACTAG TAAACTCAGT GTCTACAAAG GAGGGAGACA GCTCTAATAC TGGAGCTGGA 3850 3860 3870 3880 3890 3900 AAAGCCTTAA CAGGCCTTAG CACAGGTACC TCGCAAAACA CTAGAATATC CTTACGSCCT 3910 3920 3930 3940 3950 3960 GGGCCAGTGT CTCAGCCATA CCACCACTGG GACACAGATA AATATGTCAC AGGAATAAAT 3970 3980 3990 4000 4010 4020 GCCATTTCTC ATGGTCAGAC CACTTATGGT AACGCTGAAG ACAAAGAGTA TCAGCAAGGA 4030 4040 4050 4060 4070 4080 GTGGGTAGAT TTCCAAATGA AAAAGAACAG CTAAAACAGT TACAGGGTTT AAACATGCAC 4090 4100 4110 4120 4130 4140 ACCTATTTYC CCAATAAAGG AACCCAGCAA TATACAGATC AAATTGAGCG CCCCCTAATG 4150 4160 4170 4180 4190 4200 GTGGGTTCTG TATGGAACAG AAGAGCCCTT CACTATGAAA GCCAGCTGTG GAGTAAAATT 4210 4220 4230 4240 4250 4260 CCAAATTTAG ATGACAGTTT TAAAACTCAG TTTGCAGCCT TAGGAGGATG GGGTTTGCAT 4270 4280 4290 4300 4310 4320 CAGCCACCTC CTCAAATATT TTTAAAAATA TTACCACAAA GTGGGCCAAT TGGAGGTATT 4330 4340 4350 4360 4370 4380 AAATCAATGG GAATTACTAC CTTAGTTCAG TATGCTGTGG GAATTATGAC AGTAACTATG 4390 4400 4410 4420 4430 4440 ACATTTAAAT TGGGGCCCCG TAAAGCTACG GGACGGTGGA ATCCTCAACC TGGAGTATAT 4450 4460 4470 4480 4490 4500 CCCCCGCACG CAGCAGGTCA TTTACCATAT GTACTATATG ACCCCACAGC TATAGATGCA 4510 4520 4530 4540 4550 4560 AAACAACACC ACAGACATGG ATATGAAAAG CCTGAAGAGT TGTGGACAGC CAAAAGCCGT 4570 4580 4590 4600 4610 4620 GTGCGCCCAT TGTAAACACT CCCCACCGTG CCCTCAGCCA GGATGCGTAA CTAAACGCCC 4630 4640 4650 4660 4670 4680 ACCAGTACCA CCCAGACTGT ACCTGCCCCC TCCTGTACCT ATAAGACAGC CTAACAC (ただし、式中、M は A または C、R は A または
    G、W は A または T、S は C または G、Y は C ま
    たは T、K は G または T の塩基を示す。)
  2. 【請求項2】 下記式(2)のアミノ酸配列をコードす
    るヒトパルボウイルスVP―1構造遺伝子。 【化2】 式(2) 1 10 Met Ser Lys Glu Ser Gly Lys Trp Trp Glu Ser Asp Asp Lys Phe 20 30 Ala Lys Ala X1 Tyr Gln Gln Phe Val Glu Phe Tyr Glu Lys Val 40 Thr Gly Thr Asp Leu Glu Leu Ile Gln Ile Leu Lys Asp His Tyr 50 60 Asn Ile Ser Leu Asp Asn Pro Leu Glu Asn Pro Ser Ser Leu Phe 70 X2 Leu Val Ala Arg Ile Lys Asn Asn Leu Lys Asn Ser Pro Asp 80 90 Leu Tyr Ser His His Phe Gln Ser His Gly Gln Leu Ser Asp His 100 Pro His Ala Leu Ser Ser Ser Ser Ser Asn Ala Glu Pro Arg Gly 110 120 Glu Asn Ala Val Leu Ser Ser Glu Asp Leu His Lys Pro Gly Gln 130 Val Ser Val Gln Leu Pro Gly Thr Asn Tyr Val Gly Pro Gly Asn 140 150 Glu Leu Gln Ala Gly Pro Pro Gln Ser Ala Val Asp Ser Ala Ala 160 Arg Ile His Asp Phe Arg Tyr Ser Gln Leu Ala Lys Leu Gly Ile 170 180 Asn Pro Tyr Thr His Trp Thr Val Ala Asp Glu Glu Leu Leu Lys 190 Asn Ile Lys Asn Glu Thr Gly Phe Gln Ala Gln Val Val Lys Asp 200 210 Tyr Phe Thr Leu Lys Gly Ala Ala Ala Pro Val Ala His Phe Gln 220 Gly Ser Leu Pro Glu Val Pro Ala Tyr X3 Ala Ser Glu Lys Tyr 230 240 Pro Ser Met Thr Ser Val Asn Ser Ala Glu Ala Ser Thr Gly Ala 250 Gly Gly Gly Gly Ser Asn Pro Val Lys Ser Met Trp Ser Glu Gly 260 270 Ala Thr Phe Ser Ala Asn Ser Val Thr Cys Thr Phe Ser Arg Gln 280 Phe Leu Ile Pro Tyr Asp Pro Glu His His Tyr Lys Val Phe Ser 290 300 Pro Ala Ala Ser Ser Cys His Asn Ala Ser Gly Lys Glu Ala Lys 310 Val Cys Thr Ile Ser Pro Ile Met Gly Tyr Ser Thr Pro Trp Arg 320 330 Tyr Leu Asp Phe Asn Ala Leu Asn Leu Phe Phe Ser Pro Leu Glu 340 Phe Gln His Leu Ile Glu Asn Tyr Gly Ser Ile Ala Pro Asp Ala 350 360 Leu Thr Val Thr Ile Ser Glu Ile Ala Val Lys Asp Val Thr Asp 370 Lys Thr Gly Gly Gly Val Gln Val Thr Asp Ser Thr Thr Gly Arg 380 390 Leu Cys Met Leu Val Asp His Glu Tyr Lys Tyr Pro Tyr Val Leu 400 Gly Gln Gly Gln Asp Thr Leu Ala Pro Glu Leu Pro Ile Trp Val 410 420 Tyr Phe Pro Pro Gln Tyr Ala Tyr Leu Thr Val Gly Asp Val Asn 430 Thr Gln Gly Ile Ser Gly Asp Ser Lys Lys Leu Ala Ser Glu Glu 440 450 Ser Ala Phe Tyr Val Leu Glu His Ser Ser Phe Gln Leu Leu Gly 460 Thr Gly Gly Thr Ala Thr Met Ser Tyr Lys Phe Pro Pro Val Pro 470 480 Pro Glu Asn Leu Glu Gly Cys Ser Gln His Phe Tyr Glu Met Tyr 490 Asn Pro Leu Tyr Gly Ser Arg Leu Gly Val Pro Asp Thr Leu Gly 500 510 Gly Asp Pro Lys Phe Arg Ser Leu Thr His Glu Asp His Ala Ile 520 Gln Pro Gln Asn Phe Met Pro Gly Pro Leu Val Asn Ser Val Ser 530 540 Thr Lys Glu Gly Asp Ser Ser Asn Thr Gly Ala Gly Lys Ala Leu 550 Thr Gly Leu Ser Thr Gly Thr Ser Gln Asn Thr Arg Ile Ser Leu 560 570 Arg Pro Gly Pro Val Ser Gln Pro Tyr His His Trp Asp Thr Asp 580 Lys Tyr Val Thr Gly Ile Asn Ala Ile Ser His Gly Gln Thr Thr 590 600 Tyr Gly Asn Ala Glu Asp Lys Glu Tyr Gln Gln Gly Val Gly Arg 610 Phe Pro Asn Glu Lys Glu Gln Leu Lys Gln Leu Gln Gly Leu Asn 620 630 Met His Thr Tyr Phe Pro Asn Lys Gly Thr Gln Gln Tyr Thr Asp 640 Gln Ile Glu Arg Pro Leu Met Val Gly Ser Val Trp Asn Arg Arg 650 660 Ala Leu His Tyr Glu Ser Gln Leu Trp Ser Lys Ile Pro Asn Leu 670 Asp Asp Ser Phe Lys Thr Gln Phe Ala Ala Leu Gly Gly Trp Gly 680 690 Leu His Gln Pro Pro Pro Gln Ile Phe Leu Lys Ile Leu Pro Gln 700 Ser Gly Pro Ile Gly Gly Ile Lys Ser Met Gly Ile Thr Thr Leu 710 720 Val Gln Tyr Ala Val Gly Ile Met Thr Val Thr Met Thr Phe Lys 730 Leu Gly Pro Arg Lys Ala Thr Gly Arg Trp Asn Pro Gln Pro Gly 740 750 Val Tyr Pro Pro His Ala Ala Gly His Leu Pro Tyr Val Leu Tyr 760 Asp Pro Thr Ala Ile Asp Ala Lys Gln His His Arg His Gly Tyr 770 780 Glu Lys Pro Glu Glu Leu Trp Thr Ala Lys Ser Arg Val Arg Pro 781 Leu (ただし、式中、X1は Gly または Val、X2は Asn ま
    たは Asp、X3は His または Asn を示す。
  3. 【請求項3】 下記式(3)のアミノ酸配列をコードす
    るヒトパルボウイルスVP―2構造遺伝子。 【化3】 式(3) 1 10 Met Thr Ser Val Asn Ser Ala Glu Ala Ser Thr Gly Ala Gly Gly 20 30 Gly Gly Ser Asn Pro Val Lys Ser Met Trp Ser Glu Gly Ala Thr 40 Phe Ser Ala Asn Ser Val Thr Cys Thr Phe Ser Arg Gln Phe Leu 50 60 Ile Pro Tyr Asp Pro Glu His His Tyr Lys Val Phe Ser Pro Ala 70 Ala Ser Ser Cys His Asn Ala Ser Gly Lys Glu Ala Lys Val Cys 80 90 Thr Ile Ser Pro Ile Met Gly Tyr Ser Thr Pro Trp Arg Tyr Leu 100 Asp Phe Asn Ala Leu Asn Leu Phe Phe Ser Pro Leu Glu Phe Gln 110 120 His Leu Ile Glu Asn Tyr Gly Ser Ile Ala Pro Asp Ala Leu Thr 130 Val Thr Ile Ser Glu Ile Ala Val Lys Asp Val Thr Asp Lys Thr 140 150 Gly Gly Gly Val Gln Val Thr Asp Ser Thr Thr Gly Arg Leu Cys 160 Met Leu Val Asp His Glu Tyr Lys Tyr Pro Tyr Val Leu Gly Gln 170 180 Gly Gln Asp Thr Leu Ala Pro Glu Leu Pro Ile Trp Val Tyr Phe 190 Pro Pro Gln Tyr Ala Tyr Leu Thr Val Gly Asp Val Asn Thr Gln 200 210 Gly Ile Ser Gly Asp Ser Lys Lys Leu Ala Ser Glu Glu Ser Ala 220 Phe Tyr Val Leu Glu His Ser Ser Phe Gln Leu Leu Gly Thr Gly 230 240 Gly Thr Ala Thr Met Ser Tyr Lys Phe Pro Pro Val Pro Pro Glu 250 Asn Leu Glu Gly Cys Ser Gln His Phe Tyr Glu Met Tyr Asn Pro 260 270 Leu Tyr Gly Ser Arg Leu Gly Val Pro Asp Thr Leu Gly Gly Asp 280 Pro Lys Phe Arg Ser Leu Thr His Glu Asp His Ala Ile Gln Pro 290 300 Gln Asn Phe Met Pro Gly Pro Leu Val Asn Ser Val Ser Thr Lys 310 Glu Gly Asp Ser Ser Asn Thr Gly Ala Gly Lys Ala Leu Thr Gly 320 330 Leu Ser Thr Gly Thr Ser Gln Asn Thr Arg Ile Ser Leu Arg Pro 340 Gly Pro Val Ser Gln Pro Tyr His His Trp Asp Thr Asp Lys Tyr 350 360 Val Thr Gly Ile Asn Ala Ile Ser His Gly Gln Thr Thr Tyr Gly 370 Asn Ala Glu Asp Lys Glu Tyr Gln Gln Gly Val Gly Arg Phe Pro 380 390 Asn Glu Lys Glu Gln Leu Lys Gln Leu Gln Gly Leu Asn Met His 400 Thr Tyr Phe Pro Asn Lys Gly Thr Gln Gln Tyr Thr Asp Gln Ile 410 420 Glu Arg Pro Leu Met Val Gly Ser Val Trp Asn Arg Arg Ala Leu 430 His Tyr Glu Ser Gln Leu Trp Ser Lys Ile Pro Asn Leu Asp Asp 440 450 Ser Phe Lys Thr Gln Phe Ala Ala Leu Gly Gly Trp Gly Leu His 460 Gln Pro Pro Pro Gln Ile Phe Leu Lys Ile Leu Pro Gln Ser Gly 470 480 Pro Ile Gly Gly Ile Lys Ser Met Gly Ile Thr Thr Leu Val Gln 490 Tyr Ala Val Gly Ile Met Thr Val Thr Met Thr Phe Lys Leu Gly 500 510 Pro Arg Lys Ala Thr Gly Arg Trp Asn Pro Gln Pro Gly Val Tyr 520 Pro Pro His Ala Ala Gly His Leu Pro Tyr Val Leu Tyr Asp Pro 530 540 Thr Ala Ile Asp Ala Lys Gln His His Arg His Gly Tyr Glu Lys 550 554 Pro Glu Glu Leu Trp Thr Ala Lys Ser Arg Val Arg Pro Leu
  4. 【請求項4】 下記式(4)のアミノ酸配列をコードす
    るヒトパルボウイルス非構造(NS)遺伝子。 【化4】 式(4) 1 10 Met Glu Leu Phe Arg Gly Val Leu Gln Val Ser Ser Asn Val Leu 20 30 Asp Cys Ala Asn Asp Asn Trp Trp Cys Ser Leu Leu Asp Leu Asp 40 Thr Ser Asp Trp Glu Pro Leu Thr His Thr Asn Arg Leu Met Ala 50 60 Ile Tyr Leu Ser Ser Val Ala Ser Lys Leu Asp Phe Thr Gly Gly 70 Pro Leu Ala Gly Cys Leu Tyr Phe Phe Gln Val Glu Cys Asn Lys 80 90 Phe Glu Glu Gly Tyr His Ile His Val Val Ile Gly Gly Pro Gly 100 Leu Asn Pro Arg Asn Leu Thr Val Cys Val Glu Gly Leu Phe Asn 110 120 Asn Val Leu Tyr His Leu Val Thr Glu Asn Val Lys Leu Lys Phe 130 Leu Pro Gly Met Thr Thr Lys Gly Lys Tyr Phe Arg Asp Gly Glu 140 150 Gln Phe Ile Glu Asn Tyr Leu Met Lys Lys Ile Pro Leu Asn Val 160 Val Trp Cys Val Thr Asn Ile Asp Gly Tyr Ile Asp Thr Cys Ile 170 180 Ser Ala Thr Phe Arg Arg Gly Ala Cys His Ala Lys Lys Pro Arg 190 Ile Thr Thr Ala Ile Asn Asp Thr Ser Ser Asp Ala Gly Glu Ser 200 210 Ser Gly Thr Gly Ala Glu Val Val Pro Phe Asn Gly Lys Gly Thr 220 Lys Ala Ser Ile Lys Phe Gln Thr Met Val Asn Trp Leu Cys Glu 230 240 Asn Arg Val Phe Thr Glu Asp Lys Trp Lys Leu Val Asp Phe Asn 250 Gln Tyr Thr Leu Leu Ser Ser Ser His Ser Gly Ser Phe Gln Ile 260 270 Gln Ser Ala Leu Lys Leu Ala Ile Tyr Lys Ala Thr Asn Leu Val 280 Pro Thr Ser Thr Phe Leu Leu His Thr Asp Phe Glu Gln Val Met 290 300 Cys Ile Lys Asp Asn Lys Ile Val Lys Leu Leu Leu Cys Gln Asn 310 Tyr Asp Pro Leu Leu Val Gly Gln His Val Leu Lys Trp Ile Asp 320 330 Lys Lys Cys Gly Lys Lys Asn Thr Leu Trp Phe Tyr Gly Pro Pro 340 Ser Thr Gly Lys Thr Asn Leu Ala Met Ala Ile Ala Lys Ser Val 350 360 Pro Val Tyr Gly Met Val Asn Trp Asn Asn Glu Asn Phe Pro Phe 370 Asn Asp Val Ala Gly Lys Ser Leu Val Val Trp Asp Glu Gly Ile 380 390 Ile Lys Ser Thr Ile Val Glu Ala Ala Lys Ala Ile Leu Gly Gly 400 Gln Pro Thr Arg Val Asp Gln Lys Met Arg Gly Ser Val Ala Val 410 420 Pro Gly Val Pro Val Val Ile Thr Ser Asn Gly Asp Ile Thr Phe 430 Val Val Ser Gly Asn Thr Thr Thr Thr Val His Ala Lys Ala Leu 440 450 Lys Glu Arg Met Val Lys Leu Asn Phe Thr Val Arg Cys Ser Pro 460 Asp Met Gly Leu Leu Thr Glu Ala Asp Val Gln Gln Trp Leu Thr 470 480 Trp Cys Asn Ala Gln Ser Trp Asp His Tyr Glu Asn Trp Ala Ile 490 Asn Tyr Thr Phe Asp Phe Pro Gly Ile Asn Ala Asp Ala Leu His 500 510 Pro Asp Leu Gln Thr Thr Pro Ile Val Thr Asp Thr Ser Ile Ser 520 Ser Ser Gly Gly Glu Ser Ser Glu Glu Leu Ser Glu Ser Ser Phe 530 540 Phe Asn Leu Ile Thr Pro Gly Ala Trp Asn Thr Glu Thr Pro Arg 550 Ser Ser Thr Pro Ile Pro Gly Thr Ser Ser Gly Glu Ser Phe Val 560 570 Gly Ser Pro Val Ser Ser Glu Val Val Ala Ala Ser Trp Glu Glu 580 Ala Phe Tyr Thr Pro Leu Ala Asp Gln Phe Arg Glu Leu Leu Val 590 600 Gly Val Asp Tyr Val Trp Asp Gly Val Arg Gly Leu Pro Val Cys 610 Cys Val Gln His Ile Asn Asn Ser Gly Gly Gly Leu Gly Leu Cys 620 630 Pro His Cys Ile Asn Val Gly Ala Trp Tyr Asn Gly Trp Lys Phe 640 Arg Glu Phe Thr Pro Asp Leu Val Arg Cys Ser Cys His Val Gly 650 660 Ala Ser Asn Pro Phe Ser Val Leu Thr Cys Lys Lys Cys Ala Tyr 670 671 Leu Ser Gly Leu Gln Ser Phe Val Asp Tyr Glu
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の遺伝子を含み、宿主細胞内で該遺伝子を発現すること
    ができる組換えベクター。
  6. 【請求項6】 前記遺伝子が、バキュロウイルスベクタ
    ー中に挿入されて成る請求項5記載の組換えベクター。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の組換えベクターにより形
    質転換された形質転換体。
  8. 【請求項8】 前記形質転換体の宿主が大腸菌である請
    求項7記載の形質転換体。
  9. 【請求項9】 前記形質転換体の宿主が昆虫細胞である
    請求項7記載の形質転換体。
  10. 【請求項10】 前記組換えベクターが請求項6記載の
    組換えベクターであり、前記形質転換体の宿主が昆虫細
    胞である請求項7記載の形質転換体。
  11. 【請求項11】 前記昆虫細胞がTn5細胞である請求
    項10記載の形質転換体。
  12. 【請求項12】 前記式(2)で示されるアミノ酸配列
    を有するポリペプチド。
  13. 【請求項13】 前記式(3)で示されるアミノ酸配列
    を有するポリペプチド。
  14. 【請求項14】 上記式(4)で示されるアミノ酸配列
    を有するポリペプチド。
  15. 【請求項15】 請求項13のポリペプチド単独又は請
    求項12のポリペプチドと請求項13のポリペプチドと
    から構成されるヒトパルボウイルスのウイルス粒子様構
    造物。
  16. 【請求項16】 請求項12又は13に記載のポリペプ
    チド又は請求項15記載のウイルス粒子様構造物を抗原
    として用い、免疫測定法により検体中の抗ヒトパルボウ
    イルス抗体を検出する方法。
  17. 【請求項17】 請求項12に記載のポリペプチドと請
    求項13に記載のポリペプチドとの混合物を抗原として
    用いる請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記2種類のポリペプチドの混合比率
    が1:10ないし10:1である請求項17記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 請求項12又は13に記載のポリペプ
    チド又は請求項15記載のウイルス粒子様構造物を免疫
    原として用いて抗体を作製し、該抗体を用いる免疫測定
    により検体中のヒトパルボウイルスを検出する方法。
  20. 【請求項20】 請求項1記載の遺伝子の一部とそれぞ
    れハイブリダイズする1対のオリゴヌクレオチドを用い
    てPCR法により請求項1記載の遺伝子又はその一部を
    増幅し、該増幅された遺伝子又はその一部を検出するこ
    とから成る、検体中のヒトパルボウイルスの検出方法。
  21. 【請求項21】 前記オリゴヌクレオチドは、下記のD
    NAプライマー群1及びDNAプライマー群2の中から
    それぞれ少なくとも1種ずつ選ばれる請求項18記載の
    検出方法。 DNAプライマー群1 D-1: GCTGCCATGTGGGAGCTTCTAATC D-4: TTCCCGCCTTATGCAAATGGGCAGC DNAプライマー群2 U-2: GTGTTAGGCTGTCTTATAGGTACA U-4: CTTGTATTCATGGTCTACTAAC
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