JPH07150512A - 路面融雪装置の制御方法 - Google Patents

路面融雪装置の制御方法

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JPH07150512A
JPH07150512A JP29931693A JP29931693A JPH07150512A JP H07150512 A JPH07150512 A JP H07150512A JP 29931693 A JP29931693 A JP 29931693A JP 29931693 A JP29931693 A JP 29931693A JP H07150512 A JPH07150512 A JP H07150512A
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裕志 合田
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聖司 永田
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正樹 三上
Hajime Onoda
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Hidetaka Hasebe
英孝 支部
Keizo Okawa
敬三 大川
Ichiro Takasaki
一郎 高崎
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Hokkaido Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯湯槽内の温水を地域の周囲環境に見合った
適正温度範囲内の温度レベルにしてランニングコストを
下げた路面融雪装置の制御方法。 【構成】 地域に応じた融雪モード時に第1路面負荷Q
SNと、風速Va および外気温度Ta に応じた凍結防止お
よび予熱モード時の第2路面負荷QV を定める。降雪時
はQ=QSNとし、非降雪時はQ=QV とする。採熱源温
度Tx で定まる熱源機能力QG を決め、路面設定温度T
g を定める。このTG とQから適正温度範囲の下限値T
L を定め、QG とQから余剰熱Qe を定め、このTL
e で上限値TH を定める。ある路面負荷の範囲内では
これら上下限値の双方またはいずれか一方に限界値温度
を定める。温水温度Tが適正温度範囲外にある時、熱源
機の運転状態を変えて、温度Tを適正温度範囲内(TL
<T<TH )にもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、路面融雪装置の制御
方法、特に熱源機で加温された温水を循環ポンプにより
貯湯槽に循環させ、この貯湯槽中の温水の一部を送水ポ
ンプにより融雪路面に設けた路面パイプを経て循環させ
る構造の路面融雪装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の路面融雪装置としては、
例えば、文献:小林 裕一 他“空気熱源ヒートポンプ
式ロードヒーティング実証試験”「寒地技術シンポジウ
ム’87講演論文集」(1987年11月18,19,
20日),第209〜214頁にその一例が提案されて
いる。
【0003】この従来の路面融雪装置の一例の構成を図
2に概略的なブロック図で示し、その制御方法を図3の
(A)および(B)に制御フロー図として示す。この従
来装置は、4要素制御型の装置であり、外気温度、路面
温度、降雪の有無および路面水分をセンサで測定して熱
源機のオン/オフを制御するものであった。このため、
路面パイプ中を流れる温水温度の制御は積極的には行っ
ていなかった。図において、10は熱源機であり、通
常、温水ボイラ、電気式ヒートポンプ等が用いられてい
る。この従来例では、熱源機10を電気式を用いたヒー
トポンプとしてありこの熱源機10は、加温した温水を
上流循環パイプ12aを介して貯湯槽14へ給湯する。
この貯湯槽14に貯湯された温水16は下流循環パイプ
12bに設けた循環ポンプ18によって熱源機10へと
戻される。一方、貯湯槽14内に貯湯された温水16の
一部を、送水ポンプ20によって、上流送水パイプ22
a、融雪路面に埋設させた路面パイプ22bおよび下流
パイプ22cを経て貯湯槽へと還流させる。
【0004】ヒートポンプ系である貯湯槽14の温水1
6の温度制御は温度センサ24と温水温度制御装置26
とで主として行う。図3の(A)に示す制御フローから
も理解できるように、貯湯槽14内の温水の適正温度
(または目標温度)を例えばT0 (℃)と設定してお
き、温度センサ24で貯湯槽14内の下流送水パイプ2
2cからの戻り温水の流入する付近の現在温度T(℃)
を測定し、この測定温度Tと設定温度T0 との比較を温
水温度制御装置26で行い、この比較の結果に応じた発
・停信号を熱源機10に出力する。すなわち、この制御
装置26は、温水温度の方が高ければ熱源機10を停止
させ、温水温度の方が低ければ熱源機10を駆動させる
信号を発生する。
【0005】一方、ロードヒーティング系での融雪路面
への温度制御は、外気温度、降雪、路面水分および路面
温度をそれぞれのセンサ(図中これらのセンサをまとめ
てセンサ部28として示す)で検出してこれらの情報を
路面温度制御装置30で処理してその結果得られた制御
信号で送水ポンプ20の起動・停止を制御して、路面温
度を、降雪のときには融雪路面温度T1 例えば4℃に、
その他の条件のときには路面予熱温度T2 例えば2℃
に、制御するように構成したものである。
【0006】この融雪路面の温度制御は、従来、例えば
図3の(B)に示す制御フローに従って、行われてい
る。この制御方法によれば、センサで測定した外気温度
が一定温度以上であるときは、送水ポンプ20を停止す
る信号を出力する。この外気温度が一定温度以下であっ
て、降雪センサおよび路面水分センサの測定結果が非降
雪でしかも路面水分がなけれ(路面水分が無いことは凍
結していないし、また、凍結のおそれが無いことを意味
する。)ば、送水ポンプ20を予熱運転モードに設定す
る。そして、路面温度センサで測定した温度が非降雪時
の設定温度例えば2℃よりも高い時には、送水ポンプ2
0を停止させ、反対に設定温度よりも低いときには、送
水ポンプ20を運転状態にして、路面温度をこの設定温
度にする。
【0007】一方、降雪時であるかまたは路面に水分が
あると判断された場合には、送水ポンプ20が融雪モー
ドで運転され、路面温度を路面温度センサで監視しなが
ら、路面温度が融雪設定温度例えば4℃になるまで送水
ポンプ20を運転する。
【0008】このように、上述した従来の路面融雪装置
の制御方法では、降雪の有無に拘らず、貯湯槽中の温水
温度を一定の目標値T0 となるように常に制御してお
り、また、ロードヒーティング系では、予め,降雪時の
融雪路面温度を一定の設定温度T1 例えば4℃に設定し
ておき、非降雪時の路面予熱温度を一定の設定温度T2
例えば2℃にそれぞれ設定して、降雪時または非降雪時
には、路面温度がそれぞれの設定温度となるように、送
水ポンプの起動停止制御を行っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来装置およびその制御方法では、この装置の設置箇所の
周囲環境に適した温度管理を行っておらず、すなわち、
環境変化に応じて変化する路面からの放熱量(これを路
面負荷または路面熱負荷という。単位はkcal/m2
h(キロカロリー/平方メートル・時間)である。)と
は無関係に、貯湯槽内の温水の温度を一定に維持してい
るにすぎない。
【0010】このため、従来装置および制御方法によれ
ば、常時、貯湯槽内の温水温度を一定温度T0 とするよ
うに、熱源機をオン/オフさせているので、路面負荷が
低い状況下、例えば路面が乾燥していてかつ雪が降って
いないとき等には、貯湯槽内の温水温度を設定温度T0
よりも低い温度とした方が熱源機の稼働効率やヒートポ
ンプの熱効率上遥かに有利である場合であっても、熱源
機を稼働させて余分な温水加温を行うこととなり、従っ
て、路面融雪装置全体のランニングコストの面から考え
ると、この従来装置および制御方法は頗る不経済であっ
た。
【0011】この発明は、上述した従来の問題点を出来
るだけ解消しようとしてなされたものであり、従って、
この発明の目的は、貯湯槽内の温水の温度を、この路面
融雪装置を設置した地域の周囲環境に見合った温度レベ
ルにしてランニングコストを下げることが出来る路面融
雪装置の制御方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】この目的の達
成を図るため、この発明の路面融雪装置の制御方法によ
れば、次のような特徴を有する。
【0013】この方法では、熱源機で加温された温水を
循環ポンプにより貯湯槽に循環させ、この貯湯槽中の温
水の一部を送水ポンプにより融雪路面に設けた路面パイ
プを経て循環させる構造の路面融雪装置を制御する。
【0014】この制御には (イ)地域に応じた、融雪モード時の路面放熱量(以
下、この路面放熱量を第1路面負荷QSNと称する。)を
設定するステップと、(ロ)融雪路面の付近での風速V
a とこの融雪路面の付近での外気温度Ta とに応じた、
凍結防止および予熱モード時の路面放熱量(以下、この
路面放熱量を第2路面負荷QV と称する。)を定めるス
テップと、(ハ)降雪時には前述した第1路面負荷QSN
に応じた、また非降雪時には前述した第2路面負荷QV
に応じた、貯湯槽中の温水の適正温度範囲の上限値TH
および下限値TL をそれぞれ定めるステップと、(ニ)
この貯湯槽中の温水の現在温度Tを、この温水の適正温
度範囲内にするために、上述の熱源機を起動または停止
するか、或いはこの熱源機の加温能力を増大または減少
させるステップとを含むことを特徴とする。
【0015】この発明の制御方法によれば、路面融雪装
置の設置地域の周辺環境に応じた、現時点での路面放熱
量Q(路面負荷の総称)を先ず決定する。この路面放熱
量Qには、地域に応じて定められる融雪モード時の第1
路面負荷QSNと、その地域での風速と外気温度とを考慮
した凍結防止および予熱モードのための第2路面負荷Q
V とがあり、第1路面負荷を地域毎に決められている値
としてメモリに予め登録しておけば、この地域を設定す
るだけでこの第1路面負荷をメモリから読み出すことが
できる。
【0016】一方、第2路面負荷は、風速および外気温
度の関数として与えられているので、この式を適当なメ
モリに登録しておき、測定された風速および外気温度
(これら風速および外気温度は、一定時間内の平均値と
するのが好ましい。)を用いて、この式から算出する。
或いは、予め、予想される風速および外気温度毎にこの
式で算出された値を第2路面負荷の値として適当なメモ
リにテーブル状に格納しておいて、該当する風速および
外気温度に対応する第2路面負荷をメモリから読み出し
出来るようにしてもよい。
【0017】さらに、貯湯槽内の温水の、第1および第
2路面負荷(QSNおよびQV )に対応した上限および下
限温度(下限値TL および上限値TH )を与える式が経
験により求められている。下限値を与える式は、第1ま
たは第2路面負荷(QSNまたはQV )の関数であり、上
限値を与える式は、この下限値と第1または第2路面負
荷(QSNまたはQV )との関数である。これら上下限値
を与える式を適当なメモリに登録しておき、第1および
第2路面負荷(QSNおよびQV )が決定される毎に、こ
れらの式を用いて下限値TL および上限値TH を算出す
ることが出来る。或いは、予め、予想されるこれら第1
および第2路面負荷(QSNおよびQV )に対応した上限
値および下限値をこれらの式を用いて算出しておき、こ
れらの値を適当なテーブルメモリ或いはその他のメモリ
に読み出し自在に格納しておいてもよい。このようにし
ておけば、これら第1および第2路面負荷(QSNおよび
V )が得られると、これらの値に相当する下限値およ
び上限値をメモリから読み出すことが出来る。
【0018】このようにして、現時点での路面負荷(Q
SNまたはQV )に対応した、上限値TH および下限値T
L 間の温度範囲が貯湯槽中の温水の適正温度範囲として
得ることが出来る。次に、現時点での貯湯槽内の温水の
実際の温度Tを測定してこの温度Tが、求めた適正温度
範囲内にあるか否かを判定する。この判定の結果、この
測定温度Tが適正温度範囲の上限値TH よりも高い場合
には、熱源機を停止させる。その結果、温水温度が下が
り適温範囲となる。一方、判定の結果、この測定温度T
が適正温度範囲の下限値TL よりも低い場合には、熱源
機を起動或いはその加温能力を増大させて温水温度を上
げて適温範囲とする。この熱源機の起動、停止或いは加
温能力の増減は、熱源機の回転制御や、燃焼量制御や或
いは電気式熱源機の場合にはインバータ制御で行うこと
が出来る。
【0019】このように、この発明の制御方法によれ
ば、貯湯槽内の温水の温度を、現時点での周囲環境すな
わち現時点での路面負荷状態に応じた、適正温度範囲内
にもたらすことが出来る。
【0020】また、この発明の実施例では、好ましく
は、(ハ)のステップより前に、熱源機の熱源機能力Q
G を、この熱源機がヒートポンプ式であるときは採熱源
温度Tx に応じた熱源機能力QGHとして定めるか、また
はこの熱源機がボイラ式であるときは採熱源温度Tx
実質的に影響されないボイラ能力QGBとして定めるステ
ップを含む。そして、この(ハ)のステップにおいて、
上述した上限値TH を下限値TL といずれかの定められ
た熱源機能力QGHまたはQGBとを用いて定めるのが良
い。このようにすれば、使用する熱源機の種類に応じ
た、熱源機能力に見合った上下限値を設定できる。尚、
採熱源温度は、空気より採熱する場合には外気温度と
し、水より採熱する場合には水温とし、地中より採熱す
る場合には地温とする。
【0021】また、この発明の好適実施例によれば、上
述した(ハ)のステップで、第1または第2路面負荷
(QSNまたはQV )の大きさに応じて、上限値TH を熱
源機の過剰稼働を防止出来る第1限界温度THHに固定
し、下限値TL を路面融雪装置の融雪の立ち上がり時間
を許容時間内に確保するための第2限界温度TLLに固定
し、またはこの下限値TL を融雪路面に対する無駄な加
温を回避するための第3限界温度TLHに固定するステッ
プを含むのが良い。この場合、これら第1,2および3
の各限界値は、この発明が適用される路面融雪装置およ
び使用する熱源機の稼働条件によって予め定めることが
出来るので、予めこれらの値をメモリに読み出し自在に
格納しておき、上述した各上限値および下限値が求めら
れた後に、上限値TH を第1限界温度THHと比較して上
限値TH ≧第1限界温度THHである場合には、この上限
値を強制的に第1限界温度THHにする。下限値TL につ
いても第2および第3限界温度(TLLおよびTLH)と比
較してTL ≦TLLである場合には、この下限値TL を強
制的に第2限界温度TLLに設定する。また、TL ≧TLH
である場合には、この下限値TL を強制的に第3限界温
度TLHに設定する。
【0022】このように構成すれば、路面負荷に応じて
求められた上限値TH が高温であり過ぎたり、または下
限値TL が低温であり過ぎたりして、かえって路面融雪
装置の稼働上好ましくない状態(熱源機の過剰稼働、装
置の立ち上がり時間の遅延または融雪路面への無駄な加
温)となってしまうのを回避することが出来る。
【0023】また、この発明の実施例において、測定さ
れた貯湯槽内の温水の現在温度Tが下限値TL よりも低
くかつ熱源機が停止している場合には、熱源機を起動さ
せて熱源機を低速加温状態にするのが好適である。ま
た、この現在温度Tが上限値TH よりも高くかつ熱源機
が運転中である場合には、熱源機を停止させるのが好適
である。また、この現在温度Tが上限値TH よりも低く
かつ熱源機が運転中である場合に、上述した第1または
第2路面負荷(QSNまたはQV )が熱源機能力QG と地
域依存係数f1 との積以下である場合には、この熱源機
を低速加温状態にし、または第1または第2路面負荷
(QSNまたはQV )が熱源機能力QG と地域依存係数f
1 との積よりも大きい場合には、この熱源機を高速加温
状態にするのが好適である。このように構成すれば、熱
源機の運転或いは停止状態およびまたは測定された温水
の温度Tと上限値または下限値との比較結果に応じて、
熱源機によって、貯湯槽への温水の加温制御を、周囲環
境条件に加えて熱源機の稼働状態を加味して、すなわち
きめ細かく、行うことが出来る。
【0024】また、この発明の実施例では、好ましく
は、第2路面負荷を計算するための路面温度設定値TG
を設定しておき、この設定値TG と外気温度Ta とを比
較し、この外気温度Ta が路面設定温度TG 以上である
とき、この路面融雪装置の制御が誤動作しないようにす
るために、上述した第2路面負荷QV をQV =0にする
のが良い。このようにすれば、実際の測定された風速お
よび外気温度で求めた第2路面負荷QV が負となる場合
に、このQV を強制的にゼロ(0)設定することによっ
て、制御が誤動作となるのを防止することが出来る。
【0025】尚、この発明の実施に当たり、下記に掲げ
るような設定を行うのが好適である。
【0026】先ず、第1路面負荷QSNを1〜300kc
al/m2 hの範囲内の値とするのが好適である。
【0027】また、AおよびBをそれぞれ路盤構造に依
存して定まる定数および係数とし、Tg を路面設定温度
(℃)とし、およびTa を外気温度(℃)とするとき、
第2路面負荷QV を QV =(A+B・Va )・(Tg −Ta ) kcal/
2 h とするのが好適である。
【0028】また、熱源機がヒートポンプ式である場合
には、CおよびDをこの熱源機に固有な係数とし、また
Eをこの熱源機に固有な定数とするとき、熱源機能力Q
G を QG =QGH=(C・Tx 2 +D・Tx +E) kcal
/m2 h とするのが好適である。この場合、熱源機のヒートポン
プの熱源機能力QG を上記式で表すことが困難な場合に
は、採熱源温度Tx に対応する熱源機能力QG を予め求
めておいて、測定された採熱源温度Tx に対応する熱源
機能力QG を用いれば良い。
【0029】さらに、Fを融雪路面と温水間の伝熱抵抗
R(m2 h℃/kcal)、温水流量I(l/m2 h)
および路面パイプ中の不凍液の比熱Cf (kcal/℃
l)に依存する係数とし、および第1および第2路面負
荷(QSNおよびQV )をQで代表して表すとき、 下限値TL を TL =(Tg +F・Q)℃ とするのが好適である。
【0030】また、Sa を融雪面積(m2 )とし、Gは
路面パイプ中の不凍液の比熱Cf (kcal/℃l)、
貯湯槽が貯える温水の容積W(l)および熱源機の運転
継続時間(H)に依存する係数とし、Qe を熱源機の余
剰熱(kcal/h)とし、および第1および第2路面
負荷(QSNおよびQV )をQで代表してあらわすとき、 上限値TH を TH =(TL +G・Qe ) ℃および Qe =(QG −Q)・Sa kcal/h とするのが好適である。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
つき説明する。
【0032】先ず、図1の(A)および(B)と、図4
とを参照してこの発明の路面融雪装置の制御方法の基本
的な説明を行い、その次に具体的実施例につき説明す
る。
【0033】[基本的説明]図1の(A)は、この発明
が適用される路面融雪装置の基本的概念図であり、図1
の(B)は、その制御フローである。
【0034】この発明が適用される路面融雪装置は、主
として、熱源機10と、貯湯槽14と、循環パイプ12
(上流循環パイプ12aおよび下流循環パイプ12b)
と、これに設けた循環ポンプ18と、送水パイプ22
(上流送水パイプ22a、路面パイプ22bおよび下流
送水パイプ22c)と、これに設けられた送水ポンプ2
0と、貯湯槽内の温水温度を測定する温度測定装置(温
度センサとも称する。)24とを具えており、この熱源
機10で加温された温水を循環ポンプ18により貯湯槽
14に循環させ、この貯湯槽14中の温水16の一部を
送水ポンプ20により融雪路面に設けた路面パイプ22
bを経て循環させる構造となっている。
【0035】そして、この発明が適用される路面融雪装
置は、この融雪装置を設置するまたは設置した地域の周
囲環境条件を測定する主センサ部50を具えており、こ
の主センサ部として、風速測定装置(風速センサ)5
2、採熱源温度測定装置(採熱源温度センサ)53、外
気温度測定装置(外気温度センサ)54および降雪測定
装置(降雪センサ)56を設けている。さらに、これら
各装置52,53,54,56および温度センサ24で
の測定結果に基づいて熱源機10にこの熱源機を起動ま
たは停止させるか、或いはこの熱源機の加温能力を増大
または減少させるため制御信号を発生する制御信号発生
部100を具えている。
【0036】このような構成の路面融雪装置の制御信号
発生部100は、マイクロコンピュータで構成する。従
って、CPU(中央処理装置)、メモリ、入出力装置、
その他所要の構成要素を具えていて、これらの全部或い
は一部を、設計に応じて、後で説明する降雪判定手段、
路面放熱量決定部、上下限温度決定部、制御信号発生回
路で共用させることができるし、或いは、それぞれを個
別に設けておいてもよい。尚、ここでは、CPU中のメ
モリおよびもしあるならばCPU外のメモリを併せてメ
モリ部と称する。このメモリ部には、この路面融雪装置
での処理に必要な、予め得られている情報を読み出しお
よび書き換え自在に格納しておくか、或いはキーボード
その他の適当な、例えばセンサ等の測定手段等の外部入
力部からの所要の情報を、もし必要であるならばA/D
変換器を経て、読み出しおよび書き換え自在に書き込む
ことが出来るし、さらに、制御信号発生部内で得られた
情報等も読み出しおよび書き換え自在に書き込むことが
出来る。このようなメモリ部に対する情報の書き込みお
よび読み出し自体に関する処理は、マイクロコンピュー
タを利用した制御装置では周知事項であるので、特に必
要である場合を除き、その詳細な説明は省略する。
【0037】さらに、この路面融雪装置には、タイマー
60や、キーボード或いはテンキーその他の外部入力装
置70を設けておき、これらからの外部情報をA/D変
換器82を経て制御信号発生部100へ入力させること
が出来るように構成してある。また、この制御信号発生
部100からはD/A変換器84を経て熱源機10およ
び循環ポンプ18へ、これらに対する制御信号をそれぞ
れ供給することが出来るように構成してある。そして、
当然のことであるが、上述したこれらの電気的構成部分
は、電源(図示せず)からそれぞれ所定の電力が供給さ
れて、互いに所要の同期がとられて動作するようにして
おくが、この点の構成自体にこの発明の特徴があるので
はないので、その説明は省略する。
【0038】この路面融雪装置の基本的動作につき概略
的に説明する。装置の電源をオンにする。主センサ50
の風速センサ52、採熱源温度センサ53、外気温度セ
ンサ54、降雪センサ56が作動して情報を制御信号発
生部100へ送る。一方、従来と同様に、センサ部28
の路面温度測定装置(路面温度センサ)32および路面
水分測定装置(水分センサ)34も作動するので、外気
温度センサ54および降雪センサ56からの情報と併せ
てこれらセンサ32および34から情報を路面温度制御
装置30へ送り、従来と同様に、送水ポンプ20の制御
を行う。
【0039】次に、入力装置70を操作して、この路面
融雪装置の設定地域情報を入力すると、制御信号発生部
100は、この指定された地域に応じた、融雪モード時
の路面放熱量(以下、この路面放熱量を第1路面負荷Q
SNと称する。)を特定の値に設定する(ステップ1(以
下、ステップを単にSで表す。従って、ステップ1はS
1となる)。この第1路面負荷QSNは、経験に基づいて
地域毎にどの程度の値であるか予めわかっているので、
制御信号発生部100のメモリ部に格納しておけば読み
出すことが出来る。
【0040】一方、風速センサ52および外気温度セン
サ54から、融雪路面の付近での風速Va およびこの融
雪路面の付近での外気温度Ta の情報が制御信号発生部
100に入力するので、これら風速Va (例えば一定時
間の平均風速)および外気温度Ta (例えば一定期間の
平均気温)に応じた、凍結防止および予熱モード時の路
面放熱量(以下、この路面放熱量を第2路面負荷QV
称する。)を定める(S2)。この第2路面負荷Q
V は、風速Va および温度Ta の関数として求められて
いるので、この関数式に関連する情報を制御信号発生部
100のメモリ部に格納しておき、これら情報Va およ
びTa が入力されてきたとき、この式に関連する情報を
読み出してきて必要な演算を行って第2路面負荷を定め
ることが出来る。或いは、これら両情報Va およびTa
の値の種々の組み合わせに対応した第2路面負荷を予め
求めておいて、これらをメモリ部に表(テーブル)にし
て格納しておいて、両情報が入力されたときメモリ部か
ら直接読み出せるようにしておくことも出来る。
【0041】また、降雪センサ56から制御信号発生部
100へ降雪情報が入力されてきているので、降雪の有
無を判断できる。この判断の結果、降雪時には第1路面
負荷QSNに応じた、貯湯槽中の温水の適正温度範囲の上
限値TH および下限値TL を定め、また非降雪時には前
述した第2路面負荷QV に応じた、貯湯槽中の温水の適
正温度範囲の上限値TH および下限値TL を定める(S
3)。既に説明した通り、貯湯槽内の温水の、第1およ
び第2路面負荷(QSNおよびQV )に対応した上限およ
び下限温度(下限値TL および上限値TH )を与える式
が求められている。これら下限値および上限値を与える
式に関する情報を制御信号発生部100のメモリ部に格
納しておき、第1および第2路面負荷(QSNおよび
V )が決定される毎に、これら情報を読み出して演算
を行って下限値TL および上限値THを算出することが
出来る。或いは、予想されるこれら第1および第2路面
負荷(QSNおよびQV )に対応した上限値および下限値
をこれら式を用いて予め算出しておき、これらの算出し
た値をメモリ部に読み出し自在に表に格納しておいても
よい。このようにしておけば、これら第1および第2路
面負荷(QSNおよびQV)が得られると、これら値に相
当する下限値および上限値をメモリ部から読み出すこと
が出来る。
【0042】次に、貯湯槽14中の温水16の現在温度
Tは、温度センサ24によって制御信号発生部100に
入力されている。この現在温度Tを、この温水16の周
囲環境に応じた適正温度範囲内にするために、上述の熱
源機10を起動または停止するか、或いはこの熱源機1
0の加温能力を増大または減少させる(S4)。このた
め、この温度Tが、求めた適正温度範囲内にあるか否か
を判定する。この判定の結果、この測定温度Tが適正温
度範囲の上限値TH よりも高い場合には、制御信号発生
部100から熱源機10へとこの熱源機10を停止させ
る制御信号を熱源機10へ送る。一方、判定の結果、こ
の測定温度Tが適正温度範囲の下限値TL よりも低い場
合には、この制御信号発生部100から熱源機を起動或
いはその加温能力を増大させる制御信号を熱源機10へ
送る。そして熱源機10は、これら制御信号によって、
温水16の温度Tを適正温度範囲内にもたらす方向に運
転され、上述したS1〜S4のステップを繰り返すこと
により、現在温度Tを確実に適正温度範囲内にすること
が出来る。
【0043】[具体的実施例の説明]図4は、制御信号
発生部100の構成の一例を説明するためのブロック図
である。図5は、この発明で求められる路面負荷と貯湯
槽の温水の、環境に応じた適正温度範囲との関係を説明
するための説明図である。図6〜図9は、この発明の具
体的実施例の説明に供する一連の制御フローである。
【0044】制御信号発生部の構成例の説明 この発明の理解を容易にするため、先ず、路面融雪装置
の制御信号発生部100の構成例につき説明する。
【0045】制御信号発生部100は、メモリ部11
0、降雪判定手段120、路面放熱量決定部130、上
下限温度決定部140および制御信号発生回路150と
を具えている。
【0046】メモリ部110は、制御信号発生部100
の内部で実行される処理に必要な、予め判っている情
報、新たに外部から入力される情報、内部処理で得られ
た情報その他の情報を、所要に応じて書き換えおよび読
み出し自在に書き込み出来る構成となっており、既に説
明した通り、CPUのメモリ以外に必要に応じてCPU
外に設けたメモリも含んでいても良い。メモリとして
は、RAM、ROM、或いはその他設計に応じた任意の
メモリを使用することが出来る。
【0047】このメモリ部110に書き込まれる情報と
して、例えば、風速情報、採熱源温度情報、外気温度情
報、降雪情報、路面温度情報、路面温度設定情報、路面
水分情報、タイマー60からのタイマー情報、入力装置
70からの各種指定情報、温水温度情報、第1および第
2路面負荷を求めるに必要な式に関する情報またはこれ
ら第1および第2路面負荷自体の情報、上限値および下
限値を求めるに必要な式に関する情報または上限値およ
び下限値自体の情報、第1、第2および第3限界温度情
報,熱源機能力情報その他の情報がある。
【0048】降雪判定手段120は、降雪センサ56か
らの信号に基づいて降雪の有無を判定する手段である。
【0049】路面放熱量決定部130は、第1路面放熱
量(第1路面負荷)QSNと第2路面負荷(第2路面放熱
量)QV とを決定する第1および第2路面負荷決定手段
132および134を具え、さらに、この路面融雪装置
の制御の誤動作を防止するための制御誤動作防止手段1
36を具えている。この第1路面負荷QSNは、地域に応
じた、融雪モード時の路面放熱量であるので、予め、ど
の地域ではどの程度の大きさかであるかが判っている。
そのため、この第1路面負荷QSNの、路面融雪装置の設
定予定地域に対応した値をメモリ部110に書き込んで
おく。このQSNを、おおよそ1〜300kcal/m2
hの範囲に設定しておけば、だいたいの設置予定地域を
カバーすることが出来る。ちなみに、札幌地域では、第
1路面負荷QSNは、約230kcal/m2 hである。
尚、上述したQSNおよびQV を総称して単に路面負荷Q
と称する場合がある。
【0050】第2路面負荷QV は、凍結防止および予熱
モード時の路面放熱量であり、しかも上述した風速セン
サ52で測定された融雪路面の付近での平均風速V
a (m/s)と上述した外気温度センサ56で測定され
た融雪路面の付近での平均外気度Ta (℃)とに依存し
た量であり、経験により例えば次式で与えられている
(例えば、文献:改定第11班「空気調和・衛生工学便
覧II空調設備篇」空気調和・衛生工学会編,II−1
36頁,昭和62年発行)。
【0051】QV =(A+B・Va )・(Tg −Ta
kcal/m2 h 但し、AおよびBをそれぞれ路盤構造に依存して定まる
定数および係数とし、Tg を路面設定温度(℃)とす
る。
【0052】さらに、この路面放熱量決定部130の制
御誤動作防止手段136は、第2路面負荷の計算のため
の路面温度設定値TG と外気温度Ta とを比較し、この
外気温度Ta が路面設定温度TG 以上であるとき、上述
した第2路面負荷QV をQV=0にする。この手段13
6により、実際の測定された風速および外気温度で求め
た第2路面負荷QV が負となってしまう場合に、このQ
V を強制的にゼロ(0)と設定することによって、路面
融雪装置の制御が誤動作となるのを防止することが出来
る。
【0053】上下限温度決定部140は、上述した降雪
判定手段120での判定結果に応じた、貯湯槽14中の
温水16の適正温度範囲の上限値TH および下限値TL
を、上述したメモリ部110に書き込まれている上下限
値情報に基づいて、それぞれ定める。この決定部140
は、熱源機能力出力手段141と、上下限値出力手段1
43、大小比較手段145および限界温度固定手段14
7を具え、さらにこの限界温度固定手段147には第1
温度比較手段149を設けてある。
【0054】熱源機能力出力手段141は、周囲環境に
加えて、使用する熱源機10の能力QG をも考慮して、
貯湯槽14の温水16の温度制御を行うために設けた手
段である。熱源機10がヒートポンプ式かボイラ式かに
よって、熱源機能力が採熱源温度Tx の影響を受けるか
否かが大きく違ってくるので、ヒートポンプ式熱源機の
場合には、ヒートポンプ式熱源機の能力QGH(kcal
/m2 h)とし、またボイラ式熱源機の場合には、ボイ
ラ式熱源機の能力QGB(kcal/m2 h)として出力
する。この場合、好ましくは、熱源機能力QGHを採熱源
温度Tx に依存した熱源機能力とするのが良い。例え
ば、この熱源機能力QGHとして、経験により理論的に求
められている次式で与えるのが好適である。
【0055】QGH=(C・Tx 2 +D・Tx +E) k
cal/m2 h 但し、CおよびDをこの熱源機の固有の係数とし、およ
びEをこの熱源機の固有の定数とする。
【0056】この場合、QGHを採熱源温度Tx の関数と
して表現することが困難である特性を有するヒートポン
プについては、採熱源温度Tx に対する熱源機能力の値
を予め求めてこれをメモリ部に格納しておき、測定され
た採熱源温度Tx に対応する熱源機能力をメモリ部から
読み出して与えるようにすることも出来る。
【0057】また、ボイラ式の場合には、熱源機の規格
によって能力QGBが決まる。
【0058】上下限値出力手段143は、路面温度設定
値TG と路面負荷Q(QSNまたはQV )とに依存する下
限値TL を出力すると共に、この下限値TL と熱源機能
力QG (QGHまたはQGB)とに主として依存した上限値
H を出力する。この路面温度設定値TG は、路面放熱
量QV を算出するために設定する値であって環境に応じ
た値として設定でき、この値は予めメモリ部110に読
み出し自在に格納しておいても良いし、或いは外部から
入力させても良い。
【0059】これら下限値TL および上限値TH は、経
験に基づいて理論的に、例えば次式でそれぞれ与えられ
るので、これらの式に従って得られる下限値および上限
値を設定するのが好適である。
【0060】TL =(Tg +F・Q) ℃ 但し、Fを融雪路面と温水間の伝熱抵抗R(m2 h℃/
kcal)、温水流量I(l/m2 h)および路面パイ
プ中の不凍液の比熱Cf(kcal/℃l)に依存する
係数とする。
【0061】TH =(TL +G・Qe ) ℃ Qe =(QG −Q)・Sa kcal/h 但し、Sa を融雪面積(m2 )とする。Gを、路面パイ
プ中の不凍液の比熱Cf (kcal/℃l)、貯湯槽が
貯える温水の容積W(l)および熱源機の運転継続時間
(H)に依存する係数とする。Qe を熱源機の余剰熱
(kcal/h)とする。
【0062】大小比較手段145は、熱源機能力QG
路面負荷Qとの大小を比較する手段であり、この比較を
行う理由は、熱源機能力QG が路面負荷Qより小となっ
ていると、路面融雪装置の制御が誤動作状態となる場合
もあるので、これを回避するためである。この比較の結
果を限界値温度固定手段147へ送る。
【0063】この限界値温度固定手段147は、この大
小比較手段145からの比較結果に応じ、かつメモリ部
110に書き込まれている限界温度情報に基づいて、上
限値TH および下限値TL が、適正温度範囲外にあると
きに、これら上限値TH および下限値TL に対して制限
を加える。これらの制限は、上限値TH を熱源機10の
過剰稼働を防止出来る第1限界温度THHに固定したり、
また、下限値TL を路面融雪装置の融雪の立ち上がり時
間を許容時間内に確保するための第2限界温度TLLに固
定するか或いは下限値TL を融雪路面に対する無駄な加
温を回避するための第3限界温度TLHに固定したりする
ことである。
【0064】この場合、限界値温度固定手段147に
は、上限値TH と第1限界温度THHとの高低を比較し、
および下限値TL と第2および第3限界値温度(TLL
よびTLH)との高低を比較する第1温度比較手段を含ま
せるのが好適である。
【0065】これら第1,2および3の各限界温度の情
報(THH,TLLおよびTLH)は、路面融雪装置およびこ
れに使用する熱源機の種類等で予め設定することが出来
るので、これら情報をメモリ部110に読み出し自在に
予め格納しておく。そして、大小比較手段145で熱源
機能力QG と路面負荷Qとの大小の比較を行った後、限
界値温度固定手段147は、メモリ部110にアクセス
を行って、これより限界温度情報(THH,TLLおよびT
LH)を読み出す。限界値温度固定手段147の第1温度
比較手段149において、上下限値出力手段143から
の上下限値情報(TL およびTH )と、メモリ部110
から読み出した限界温度情報(THH,TLLおよびTLH
とを比較する。上限値TH が対応する限界温度THHより
高温であるときは、この上限値をこの限界値温度THH
固定する。また、下限値TL が対応する限界値温度TLL
よりも低くまたTLHよりも高い場合には、それぞれ、こ
の下限値を限界値温度TLLおよびTLHに固定する。この
ように構成しておけば、既に説明したように、路面負荷
Q(QSNまたはQV )に応じて求められた上限値TH
高温であり過ぎたり、または下限値TL が低温であり過
ぎたりして、かえって路面融雪装置がその稼働上好まし
くない状態(熱源機の過剰駆動、装置の立ち上がり時間
の遅延または融雪路面への無駄な加温)となってしまう
のを回避することが出来る。
【0066】次に、制御信号発生回路150は、第2温
度比較手段152と制御信号発生手段154とを具えて
いる。この回路150の第2温度比較手段152では、
温水温度測定装置(温水センサ)24で測定された、貯
湯槽14中の温水16の現在温度Tが、上述の上下限温
度決定部140で決定された、この温水16の適正温度
範囲(TL <T<TH )内にあるかどうかの温度比較を
行う。その結果が制御信号発生手段154に送られ、こ
れより、上述の温度比較の結果に応じて、この温水16
の温度を上述の適正温度範囲内にもたらすための、或い
はその温度範囲に維持するための制御信号を熱源機10
従ってその駆動部(図示せず)に送る。このようにして
おけば、測定された貯湯槽14の温水16の現在の温度
Tが上限値TH より高い場合には、この温水温度を下げ
るために熱源機10を停止またはその加温能力を減少さ
せるための制御信号をこの制御信号発生手段154から
熱源機10へと出力させることが出来る。一方、現在の
温水温度Tが下限値TL よりも低い場合には、この温水
温度を高めるために熱源機10へとこれを起動またはそ
の加温能力を増大させるための制御信号を出力すること
が出来る。従って、測定された貯湯槽14の温水16の
現在温度Tが高すぎたり、或いは低すぎたりした場合に
は、自動的に制御して現存温度Tを周囲環境条件によっ
て定められた適正温度範囲内にもたらしたり、或いはそ
の温度範囲内に維持したりすことが出来る。
【0067】路面融雪装置の制御方法の一実施例の説明 次に、図6〜9の制御フロー図をも参照して、この発明
の制御の一実施例につき説明する。制御信号発生部10
0のメモリ部110には、装置の動作前に判っている必
要な情報を書き込んであるものとする。これらの情報と
して、例えば、第1路面負荷QSN(可変定数:例えば1
〜300 kcal/m2 h)、第2路面負荷QV を算
出するに必要な式に関する情報、路面設定温度Tg (可
変定数:例えば2℃)、熱源機能力QG を算出するに必
要な式に関する情報、ボイラ能力(可変定数:例えば0
〜100%)、上限値TH ,下限値TL および余剰熱Q
eをそれぞれ算出するのに必要な式に関する情報、第
1,第2および第3温度限界値THH,TLLおよびT
LH(可変定数:例えば、THH,TLLおよびTLHともに0
〜50℃)、路面と路面パイプ中の温水との間の伝熱抵
抗R(例えば、0.1367m2 h℃/kcal)、運
転継続時間(可変定数:例えば0〜5.0時間)、不凍
液比熱Cf (例えば、0.5〜1.0kcal/℃
l),地域特性による可変係数f1 (例えば0〜2.0
0)、融雪面積Sa (例えば、1〜500m2 )所要の
係数や定数その他の情報がある。
【0068】この実施例では、採熱源を空気として、採
熱源センサ53と外気温度センサ54とを共用する例に
つき説明する(従って、Ta =Tx )。また、路面融雪
装置を札幌地域に設置すると仮定する。従って、第1路
面負荷QSNは、230kcal/m2 hとする。第2路
面負荷QV は、既に説明した式QV =(A+B・Va
・(Tg −Ta )に従って、第2路面負荷決定手段13
4で演算して求めるとし、適正温度範囲の下限値T
L は、式TL =(Tg +F・Q)に従って、余剰熱Qe
は、式Qe =(QG −Q)・Sa に従って、および適正
温度範囲の上限値TH は、式TH =(TL +G・Qe
に従ってそれぞれ上下限値出力手段143で演算する。
また、この実施例では、例えばTg を2℃とし、THH
37℃とし、TLHを30℃とし、およびTLLを20℃と
設定するものとする。
【0069】路面融雪装置の電源(図示せず)をオンす
ると、この発明の制御が開始(スタート)し、この制御
はこの電源をオフにするまで継続して行われる。制御動
作がスタートすると、風速センサ52から風速情報
a 、外気温度センサ54から外気温度情報Ta 、降雪
センサ56から降雪情報および温度センサ24から貯湯
槽14内の温水温度の情報Tが、A/D変換器82を経
て制御信号発生部100に入力する(S10)。これら
の情報は、所要に応じて、一定の時間間隔で、メモリ部
110に書き換え可能な状態で書き込まれる。
【0070】外部入力装置70から、例えば、地域指定
すなわち札幌地域指定情報、温水流量I(例えば、20
l/m2 h)、貯湯槽容量W(例えば、8000l)、
融雪面積Sa (例えば、360m2 )、路面設定温度T
g の指定情報、熱源機がヒートポンプ式であることを指
定する情報その他の所要の情報を入力する。制御信号発
生部100の第1路面負荷決定手段132にこの地域指
定信号が入力されてくる。この指定信号が入力される
と、メモリ部110から、上述の指定信号に対応した特
定の第1路面負荷QSNの情報(230kcal/m
2 h)を読み出し、この読み出された情報を上下限温度
決定部140へ送る(S12)。
【0071】一方、第2路面負荷決定手段134では、
外気温度Ta の情報および路面設定温度Tg の指定情報
が入ってくると、メモリ部110からQV =(A+B・
a)・(Tg −Ta )の情報を読み出してきてこの式
の演算を行って、第2路面負荷情報QV を算出し、その
結果QV を出力するとともに、所要に応じて一旦メモリ
部110に格納する(S14)。尚、この実施例では、
例えば、f1 =1として、A=13.25およびB=
3.4とする。
【0072】また、上下限温度決定部140の熱源機能
力出力手段141では、熱源機指定情報と外気温度Ta
の情報が入ってくると、メモリ部110に対して情報の
読み出しが行われる。そして熱源機10がヒートポンプ
であるとの指定により、メモリ部110から熱源機能力
G をQGHを算出する式(QG =CTa 2 +DTa
E)が読み出され、演算が行われて熱源機能力QG を算
出して出力するとともに、所要に応じて一旦メモリ部1
10に格納する(S16)。尚、この実施例では、C=
−1.61、D=−1.93、およびE=244.44
とする。
【0073】次に、第2路面負荷QV を求めるときに読
み出された路面設定温度Tg の情報と測定された外気温
度Ta の情報とが制御誤動作防止手段136に入力さ
れ、この手段136において、両温度Tg およびTa
高低を比較する(S18)。この温度比較の結果、外気
温度Ta が路面設定温度Tg よりも低い場合には、次の
降雪の有無のステップ(S20)へ進む。しかし、Ta
がTg と等しいか或いはこれよりも高い場合には、第2
路面負荷QV がQV <0となり、その結果、ここで行う
路面融雪装置の制御が誤動作となるので、これを防止す
るために、強制的にQV =0と設定する(S20)。
【0074】次に、降雪センサ56から、降雪か非降雪
かの測定情報が制御信号発生部100の降雪判定手段1
20に入力してきているので、この降雪判定手段120
において測定情報に基づいて降雪か否かの判定を行い、
その判定結果を出力する(S22)。降雪であると判定
された場合には、降雪遅延タイマー60をオンにする指
令を降雪判定手段120からD/A変換器84を経てタ
イマー60へ送り、熱源機10および循環ポンプ18の
停止後、一定時間tだけ経過した後に、送水ポンプを停
止させるようにタイマー60をセットする(S24)。
一方、非降雪と判定された場合には、タイマー60がタ
イムアップしているかどうかを判定する(S26)。
【0075】ステップ(S24)後およびステップ(S
26)でタイムアップしていない(タイマーで設定した
送水ポンプの停止遅延時間tを経過していない)と判断
された場合には、これらの情報は、上下限温度決定部1
40の上下限値出力手段143に送られる。この上下限
値出力手段143では、路面負荷Qを第1路面負荷QSN
であると設定し、これを所要に応じてメモリ部110に
格納する(図7のS28)。また、S26でタイムアッ
プしている(タイマーで設定した送水ポンプの停止遅延
時間tを経過している。)場合には、降雪していないの
で、路面負荷Qを第2路面負荷QV に設定する(図7の
S30)。尚、このようなタイマー60は設計に応じて
適宜設ければ良く、このタイマー60を設けることによ
り、熱源機自体のオン/オフの回数を減らしたり、残雪
の融雪の場合に熱源機のオフを遅らせたり、或いはパラ
ッと雪が降った場合等には、熱源機を起動させたら少な
くとも10分程度の期間は熱源機を運転させる様にする
ことが出来る。タイマー60が設けられていない場合に
は、降雪時にQをQSNと指定し、非降雪時にQをQV
指定すれば良い。
【0076】このようにして定められた第1または第2
路面負荷(QSNまたはQV )の情報に基づいて、上下限
値出力手段143において上限値TH および下限値TL
が求められる。ここでは第1路面負荷QSNに設定されて
いる場合として一例を説明する。先ず、路面設定温度T
g が入力しおよび第1路面負荷QSNの情報が指定される
と、メモリ部110から下限値TL を求める式TL =T
g +F・Qの情報を読み出し、QをQSNにしてこの式の
演算を行ってTL =Tg +F・QSNを求める(S3
2)。次に、メモリ部110から余剰熱Qe を算出する
式Qe =(QG −Q)・Sa を読み出してきて、既に求
まっている熱源機能力QG =QGHと、第1路面負荷QSN
との情報とを用いて、QをQSNおよびQG をQGHにして
演算を行って余剰熱Qe =(QGH−QSN)・Sa を求め
て、これを所要に応じてメモリ部110に格納する(S
34)。次に、ここで求まった下限値TL および余剰熱
e の情報によってメモリ部110をアクセスして上限
値を求める式に関する情報を読み出して演算を行い、上
限値TH =TL +G・Qe =Tg +F・QSN+G((Q
GH−QSN)・Sa )=Tg +(F−G・Sa )QSN+G
・Sa ・QGHを求める(S36)。この上限値TH を所
要に応じてメモリ部110に格納する。尚、この実施例
では、例えば、F=0.161およびG=1/8000
とする。
【0077】ここで、図5を参照して、路面熱負荷すな
わち第1および第2路面負荷(代表してQで表す。)
(kcal/m2 h)と貯湯槽14内の温水16の設定
されるべき温度(℃)との関係につき説明する。図5に
おいて、横軸に路面熱負荷Qをプロットし、縦軸に温度
をプロットして示してある。上述の下限値TL はQの一
次関数であるので、その取り得る値は、例えば、図中実
線部分とその両側の点線部分からなる直線TL の線上に
あり、Tg およびFは一定値であるので、路面負荷Qが
定まれば一義的に定まる。一方、Tg ,F,G,Sa
一定値であり、さらに、熱源機能力は熱源機10のタイ
プが決まれば一定値となるので、上限値TH も路面負荷
Qの一次関数である。従って、例えば、上限値TH の値
は、実線部分と破線部分とからなる直線TH の線上にあ
り、路面負荷Qが定まれば一義的に定まる。例えば、下
限値TL は、第2路面負荷QSNが100,140,20
0,240に対して、それぞれ、TL1,TL2,TL3,T
L4の値をとる。また、上限値TH はこの第2路面負荷の
値に対して、それぞれ、TH1,TH2,TH3,TH4の値を
とる。
【0078】次に、熱源機能力QG と路面負荷Q(ここ
ではQSN)の両情報を大小比較手段145に送り、ここ
で両者の大小を比較する(図8のS38)。この比較の
結果、QG ≧Qである場合には、熱源機能力QG が大き
く現時点では加温温度を高める方向に熱源機10が稼働
していることを意味するので、その旨の信号を限界値温
度固定手段147に送る。
【0079】そして、この手段147の第1温度比較手
段149において、既に求められてメモリ部110に格
納されている上限値TH と、予めメモリ部110に記憶
させておいた貯湯槽14内の温水16の第1限界温度T
HHとを読み込んできて、両者の大小を比較する(図8の
S40)。この比較の結果、TH ≧THHである場合に
は、図5に示すように、例えば第1路面負荷QSNが20
0または240(kcal/m2 h)である場合には、
それぞれに対応して、温水16の温度TH がTH3(約3
8℃)とか或いはTH4(約40℃)とか第1限界温度T
HH=37℃よりも高い温度になるので、限界値固定手段
147において、これらの値TH3とか或いはTH4を強制
的にTHHにする(図5の矢印で示す方向に引き下げ
る。)(S42)。
【0080】このステップS42の後、TH <THHであ
ると判断されたときは、またはステップS38での比較
の結果がQG <Q(ここでは第1路面負荷QSN)と判断
されたとき(制御に誤動作が生じないことを意味してい
る。)は、次の下限値TL と第2限界温度TLLとの比較
ステップ(S44)に移る。TH <THHである場合の例
として、図5には、例えばQSNが100または140
(kcal/m2 h)のときの温度TH1(約32.5
℃)またはTH2(約35℃)を示してある。
【0081】第1温度比較手段149において、このス
テップS44の処理を行う。そのため、既に求められて
メモリ部110に格納されている下限値TL の情報と、
予めメモリ部110に記憶させておいた貯湯槽14内の
温水16の第2限界温度TLLの情報とを読み込んできて
両温度の比較を行う(S44)。この比較判断の結果、
例えばQが100(kcal/m2 h)であるときにT
L ≦TLLであると判断される場合には、下限値TL が第
2限界温度TLL=20℃よりも低い、例えば図5にTL1
で示したような温度(約18℃)となるので、融雪装置
の融雪の立ち上がり時間が長くなってしまうおそれがあ
る。従って、この立ち上がり時間を設計に応じて任意適
当に定められた許容時間内にするために、限界値温度固
定手段147において、この限界値TL を強制的に第2
限界温度TLLに引き上げ固定する(図5の矢印で示す方
向に引き上げる。)(S46)。
【0082】一方、Q(ここでは第1路面負荷QSN)が
140,200および240(kcal/m2 h)で
は、下限値TL はそれぞれTL2(約24.5℃),TL3
(約34℃)およびTL4(約41℃)であるので、TL
>TLLとなるため、この時点ではこの下限値TL に対し
ては既に求められたままの温度とすれば良い。
【0083】ところで、この下限値TL があまり高い温
度であると、熱源機10が路面融雪に対する無駄な加温
をすることになるので、この無駄な加温を予め回避する
必要がある。そのため、限界値温度固定手段147の第
1温度比較手段149において、この下限値TL と第3
限界温度TLHとを比較する(S48)。この実施例で
は、TLHを30℃として予め設定してメモリ部110に
登録してあるので、メモリ部110からTLHとTL とを
読み出してきて、この比較を行う。図5において、第1
路面負荷QSNが200とか240(kcal/m2 h)
であると、これに対応する温度はTL3(約34℃)およ
びTL4(約41℃)であるので、TL ≧TLHを満足する
ことになり、従って、限界値温度固定手段147におい
てこの下限値TL を第3限界温度TLH(30℃)に強制
的に固定する(図5に矢印で示す方向に引き下げる。)
(S50)。また、この比較でTL <TLHであると判断
される場合には、高温でなくて既に前のステップ(例え
ばS46)で判断されたTLLかTL =TL2かの場合であ
るので、そのまま次のステップ(S52)へ進めば良
い。
【0084】このように、このステップS36からS4
6までの限界値温度固定手段147での処理を路面負荷
Qの例示した値毎にまとめると次の通りとなる。
【0085】 路面負荷(kcal/m2 h):100 140 200 240 下限値TL (℃) :TLLL2LHLH 上限値TH (℃) :TH1H2HHHH 上述した処理を80から260(kcal/m2 h)ま
での連続する全ての路面負荷Qに対して行うとすると、
この実施例で得られる温水の適性温度範囲は、図5に実
線で示す折れ線I(上限値)と実線で示す折れ線II
(下限値)の間の温度となる。例えば、折れ線Iは、Q
=180(kcal/m2 h)までは直線TH と、この
値から上側は第1限界温度THHに固定された直線とから
成っている。また、折れ線IIは、Q=110(kca
l/m2 h)までは第2限界温度TLLに固定された直線
と、Q=110〜170(kcal/m2 h)までの直
線TL と、この値から上側の第3限界温度TLHに固定さ
れた直線とから成っている。
【0086】尚、図5に示した上述した下限値および上
限値の折れ線IおよびIIは、単なる一例であって、実
際には、図5に示した以外の種々の形の折れ線または直
線となる。
【0087】次に、貯湯槽14内の温水16の現実の温
度Tの制御を説明する。
【0088】上述したステップS50までにおいて、貯
湯槽内の温水の温度として制御すべき適正温度範囲が路
面負荷Qの値に対して決定される。そうすると、制御信
号発生回路150の第2温度比較手段152において、
測定された現在の温水温度Tと、決定された上下限値T
H およびTL との温度比較を行う。尚、この実施例で
は、Q=QSN=230(kcal/m2 h)の場合であ
って、TとしてT1 =45℃、T2 =32℃およびT3
=25℃の3つの場合を想定して説明する。図5にこれ
らの温度点をプロットして示してある。
【0089】先ず、メモリ部110から下限値TL を読
み出してきて、この下限値TL と測定温度Tとの比較を
行う(S52)。この実施例では、このQの値である
と、TL は第2限界温度TLH(30℃)であるので、T
3 <TLHである。従って、この場合には、温水温度T3
が適正温度範囲の下限値TLHよりも低いので、次のステ
ップS54において熱源機10が運転しているかどうか
をチェックし、運転中でなければ制御信号発生手段15
4から熱源機10の駆動部(図示せず)に起動信号を送
り(S56)、続いて、制御信号発生手段154からこ
の熱源機10を低回転または低燃焼状態で駆動させる制
御信号を駆動部に送る(S58)。このステップS58
の後、およびステップS54において、熱源機10が運
転中であると判断された場合には、次の上限値TH との
比較へ移る。
【0090】また、測定温度TがT1 (45℃)および
2 (32℃)の場合には、いずれもTL =TLH(30
℃)よりも高温であるので、ステップS52の判定後に
次の上限値TH との比較へ移る。
【0091】この上限値との比較をする前に、大小比較
手段145においてメモリ部110から熱源機能力QG
の情報を読み出してきて、ここで再度QG と路面負荷Q
(ここではQSN)との比較を行う(S60)。
【0092】この比較の結果、熱源機能力QG が路面負
荷Qよりも大である場合には、制御の誤動作が生ずるお
それがないので、測定温度Tと第1限界温度TH との比
較を行う(S62)。この実施例では、上限値TH がT
HH(37℃)である。従って、測定温度TがT≧T
H (=THH)となるのは、TがT1 (45℃)の場合で
ある。従って、測定温度がT1 であると、熱源機10が
過剰稼働となってしまうので、熱源機10が運転中と判
断された(S64)場合には、制御信号発生手段154
から熱源機10の運転を止める制御信号を熱源機10の
駆動部に出力する(S66)。S66の後、およびステ
ップS64で熱源機10が停止していると判断した場合
には、この制御を繰り返して行うか、または終了するか
の判断をし(S76)、繰り返す場合には最初のステッ
プS10へ戻り、繰り返さない場合には、この制御を終
了する。
【0093】一方、測定温度TがT2 (32℃)または
3 (25℃)であると、T<TH(=THH)であって
温水温度Tが低いため、熱源機10の過剰稼働のおそれ
はない。しかし、T=T3 の場合については既にステッ
プS52において判断されているので、このステップS
62で判断されるのはT=T2 の場合である。従って、
この場合にはこのT2 はTLH<T2 <THHを満足してい
るので、温水温度Tは適正温度範囲内にあり、そのまま
の温度を維持するようにすれば良い。従って、次に熱源
機10が運転中であるかどうか判断して(S68)、運
転中でなければステップS76を経て最初のステップS
10へ戻るか、この制御を終了する。もしこのステップ
S68で運転中であると判断された場合には、ここで再
度、熱源機10の稼働状態を見る。この場合には、大小
比較手段145におけるステップS70において、路面
負荷Q(この実施例では第1路面負荷QSN)が熱源機能
力に地域係数f1 を掛けた量QG ・f1 との比較を行
う。このf1 は、熱源機能力QG が経験に基づいた近似
式で与えられているので、路面融雪装置の設置地域によ
っては、微調整が必要となるためにこの判断ステップS
70にのみ導入してある。
【0094】このステップS70での判断の結果、Q≦
G ・f1 である場合には、熱源機の方の加温能力が路
面負荷、すなわち融雪路面での消費される熱量、よりも
大きいことを意味するので、熱源機を現状の回転速度或
いは燃焼状態で継続運転すると温水温度が上昇して危険
または無駄な加温状態となってしまうおそれがある。従
って、この場合には、比較結果を制御信号発生部150
の制御信号発生回路154へ送り、これより熱源機10
の駆動部へ、熱源機の回転を低速にするかまたは低燃焼
状態にするための制御信号を出力する(S74)。
【0095】このステップS70での判断の結果、Q>
G ・f1 である場合には、熱源機の加温能力が路面負
荷よりも小さいので、熱源機10の運転状態を現状のま
ま継続させると、温水温度が低下してしまい、融雪に障
害を来すおそれがある。従って、この場合には、この比
較結果を制御信号発生部150の制御信号発生回路15
4へ送り、これより熱源機10の駆動部へ、熱源機の回
転を高速にするかまたは高燃焼状態にするための制御信
号を出力する(S72)。このようなステップS72お
よびS74の後は、最初のステップS10へと戻る。
【0096】また、既に説明したステップS60の判断
において、QG <Qであると判断される場合には、温水
温度の上昇はないので、既に説明したステップS68へ
続ければ良い。
【0097】尚、上述したように最初のステップS10
へ戻るのは、周囲環境が刻々と変化するので、周囲条件
を測定して求めた種々の値も変化する。従って、この路
面負荷Qのうち第2路面負荷QV や、適正温度範囲の上
限値および下限値(TH およびTL )も変わってくるの
で、この変化に追従した路面融雪装置の制御を行わせる
ためである。
【0098】この発明は、上述した実施例にのみ限定さ
れるものではなく多くの変更を行い得ることが明らかで
ある。例えば、上述した実施例では、数値的条件につい
て述べたが、これら数値的条件は単なる一好適例であっ
て、これらの値以外であってもこの発明の目的・効果を
達成出来るので、設計およびまたは環境に合わせて、数
値条件を定めれば良い。また、上述した実施例では、路
面負荷Qを第1路面負荷QSNと設定した例につき説明し
たが、路面負荷Qを第2路面負荷QV と設定した場合で
あっても、下限値TL 、余剰熱Qe および上限値TH
値は変わるが、制御フロー自体はQSNの場合と同じであ
るので、路面負荷Qを第2路面負荷QVと設定した場合
の制御フローについての説明を省略する。また、上述し
た実施例では、第2路面負荷QV 、熱源機能力QG 、上
限値THおよび下限値TL を、メモリ部にこれらの算出
式に関する情報を格納して、外部から得られた情報を用
いて演算によりこれら値を求める例につき説明したが、
外部から得られる情報毎に第2路面負荷QV 、熱源機能
力QG 、上限値TH および下限値TL の各値を予め算出
しておいて、これら算出した値を外部情報と関連させて
メモリ部にテーブル状に格納しておいても良い。このよ
うにすれば、外部情報の入力後にこれら値を求めるため
の演算を行わないで、外部の風速や温度の情報に応答し
てメモリ部からそれに対応するデータすなわち値を直ち
に読み出すことが出来るとともに、制御装置自体の構成
も簡単となる。
【0099】また、上述した実施例では、処理の流れの
一例を説明したが、必ずしも図6〜9までに示した順序
通りの処理順序でなくてもよく、設計に応じて任意適当
に変更しても良い。
【0100】また、上述した実施例では、採熱源温度セ
ンサと外部温度センサとを共用する例につき説明した
が、両者を個別に設けて、Ta およびTx を測定してQ
V およびQG を求めて、制御を行ってもよい。
【0101】また、上述した実施例では、熱源機能力Q
G として、ヒートポンプ式の熱源機の熱源機能力QGH
した例につき説明したが、熱源機がボイラ式である場合
には、当然、熱源機能力QGHをボイラの熱源機能力QGB
に変えれば良い。
【0102】また、貯湯槽14については特に説明しな
かったが、この発明の実施例では、貯湯槽を、その内部
が互いに順次に連通している3室に分かれた構造のもの
を例に挙げている。この構造の貯湯槽は、本願人等が本
願と同日の出願において提案している構造の貯湯槽であ
る。この発明では、この貯湯槽とした場合と、従来の、
一室構造の貯湯槽とした場合とにおいて、制御方法は実
質的に変わらないので貯湯槽自体の説明は省略する。
【0103】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の路面融雪装置の制御方法によれば、路面負荷を
風速、採熱源温度、外気温度、降雪の有無等の周囲環境
条件によって定めて、この路面負荷に対応した貯湯槽の
温水温度の適正温度範囲を決め、測定された現実の温水
温度がこの適正温度範囲外にあるときは、この現実の温
水温度を適性温度範囲内へもたらすように熱源機を制御
している。従って、この発明によれば、採熱源温度、外
気温度、風速および降雪状態等の周囲環境の変化に追従
させて路面(熱)負荷を常時観察し、この路面負荷に対
応して貯湯槽内の温水温度を可変的に制御する。このよ
うに、路面融雪装置の稼働状態を制御できるので、過剰
稼働を防ぎ、また、路面負荷が低い状況化であってもそ
れに対応して温水加温を行える。従って、この発明によ
れば、路面融雪装置のランニングコストを低減させるこ
とが出来るという経済的な利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、この発明の路面融雪装置の制御方法
が適用される装置自体の基本的構成例を説明するための
構成概念図で、(B)は、この発明の制御方法の基本的
制御フローの図である。
【図2】従来の路面融雪装置およびその制御方法の説明
に供する構成概略図である。
【図3】(A)および(B)は、図2の構成の従来装置
での制御方法を説明するための制御フロー図である。
【図4】この発明の方法を実施するための、制御信号発
生部の説明に供する、制御信号発生部の構成図である。
【図5】この発明の制御方法の説明に供する、貯湯槽内
の温水温度設定例を示す図である。
【図6】この発明の実施例の制御フロー図である。
【図7】この発明の実施例の、図6に続く制御フロー図
である。
【図8】この発明の実施例の、図7に続く制御フロー図
である。
【図9】この発明の実施例の、図8に続く制御フロー図
である。
【符号の説明】
10:熱源機 12a:上流還流パイプ 12b:下流還流パイプ 14:貯湯槽 16:温水 18:還流ポンプ 20:送水ポンプ 22a:上流送水パイプ 22b:路面パイプ 22c:下流送水パイプ 24:温水温度測定装置 28:センサ部 30:路面温度制御装置 50:主センサ部 52:風速測定装置 53:採熱源温度測定装置 54:外気温度測定装置 56:降雪測定装置 60:タイマー 70:入力装置 82:A/D変換器 84:D/A変換器 100:制御信号発生部 110:メモリ部 120:降雪判定手段 130:路面放熱量決定部 132:第1路面負荷決定手段 134:第2路面負荷決定手段 136:制御誤動作防止手段 140:上下限温度決定部 141:熱源機能力出力手段 143:上下限値出力手段 145:大小比較手段 147:限界値温度固定手段 149:第1温度比較手段 150:制御信号発生回路 152:第2温度比較手段 154:制御信号発生手段
フロントページの続き (72)発明者 永田 聖司 北海道札幌市中央区北4条東5丁目373番 地 北海道瓦斯株式会社内 (72)発明者 三上 正樹 北海道札幌市中央区北4条東5丁目373番 地 北海道瓦斯株式会社内 (72)発明者 小野田 元 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 支部 英孝 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 大川 敬三 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 高崎 一郎 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源機で加温された温水を循環ポンプに
    より貯湯槽に循環させ、該貯湯槽中の前記温水の一部を
    送水ポンプにより融雪路面に設けた路面パイプを経て循
    環させる構造の路面融雪装置を制御するに当たり、 (イ)地域に応じた、融雪モード時の路面放熱量(以
    下、この路面放熱量を第1路面負荷QSNと称する。)を
    設定するステップと、 (ロ)前記融雪路面の付近での風速Va と前記融雪路面
    の付近での外気温度Ta とに応じた、凍結防止および予
    熱モード時の路面放熱量(以下、この路面放熱量を第2
    路面負荷QV と称する。)を定めるステップと、 (ハ)降雪時には前記第1路面負荷QSNに応じた、また
    非降雪時には前記第2路面負荷QV に応じた、前記貯湯
    槽中の前記温水の適正温度適囲の上限値TH および下限
    値TL をそれぞれ定めるステップと、 (ニ)前記貯湯槽中の前記温水の現在温度Tを、該温水
    の適正温度範囲内にするために、前記熱源機を起動また
    は停止するか、或いは該熱源機の加温能力を増大または
    減少させるステップとを含むことを特徴とする路面融雪
    装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の路面融雪装置の制御方
    法において、 前記(ハ)のステップより前に、前記熱源機の熱源機能
    力QG を、前記熱源機がヒートポンプ式であるときは採
    熱源温度Tx に応じた熱源機能力QGHとして定めるか、
    または前記熱源機がボイラ式であるときは前記採熱源温
    度Tx に実質的に影響されないボイラ能力QGBとして定
    めるステップを含み、 さらに、前記(ハ)のステップは、前記上限値TH を前
    記下限値TL といずれかの定められた熱源機能力(QGH
    またはQGB)とを用いて定めるステップと、 前記第1または第2路面負荷(QSNまたはQV )の大き
    さに応じて、前記上限値TH を前記熱源機の過剰稼働を
    防止出来る第1限界温度THHに固定し、前記下限値TL
    を前記路面融雪装置の融雪の立ち上がり時間を許容時間
    内に確保するための第2限界温度TLLに固定し、または
    前記下限値TL を前記融雪路面に対する無駄な加温を回
    避するための第3限界温度TLHに固定するステップとを
    含み、 Fを融雪路面と温水間の伝熱抵抗R(m2 h℃/kca
    l)、温水流量I(l/m2 h)および前記路面パイプ
    中の不凍液の比熱Cf (kcal/℃l)に依存する係
    数とし、および第1および第2路面負荷(QSNおよびQ
    V )をQで代表して表すとき、 前記下限値TL を TL =(Tg +F・Q)℃ とし、およびSa を融雪面積(m2 )とし、 Gを前記路面パイプ中の不凍液の比熱Cf (kcal/
    ℃l)、前記貯湯槽が貯える温水の容積W(l)および
    熱源機の運転継続時間(H)に依存する係数とし、 Qe を熱源機の余剰熱(kcal/h)とし、および第
    1および第2路面負荷(QSNおよびQV )をQで代表し
    てあらわすとき、 前記上限値TH を TH =(TL +G・Qe )℃および Qe =(QG −Q)・Sa kcal/h とすることを特徴とする路面融雪装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の路面融雪装置の制御方
    法において、 前記(ニ)のステップでは前記貯湯槽中の温水の前記現
    在温度Tと前記上限値TH とを比較するステップおよび
    該現在温度Tと前記下限値TL とを比較するステップ
    と、 前記現在温度Tが前記下限値TL よりも低くかつ前記熱
    源機が停止している場合には、該熱源機を起動させ該熱
    源機を低速加温状態にするステップと、 前記現在温度Tが前記上限値TH よりも高くかつ前記熱
    源機が運転中である場合には、該熱源機を停止するステ
    ップと、 前記現在温度Tが前記上限値TH よりも低くかつ前記熱
    源機が運転中である場合に、前記第1または前記第2路
    面負荷(QSNまたはQV )が前記熱源機能力QG と地域
    依存係数f1 との積以下である場合には、該熱源機を低
    速加温状態にし、または該第1または該第2路面負荷
    (QSNまたはQV )が前記熱源機能力と地域依存係数f
    1 との積よりも大きい場合には、該熱源機を高速加温状
    態にするステップとを含むことを特徴とする路面融雪装
    置の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の路面融雪装置の制御方
    法において、 前記(ハ)のステップより前に、前記熱源機の熱源機能
    力QG を、前記熱源機がヒートポンプ式であるときは前
    記採熱源温度Tx に応じた熱源機能力QGHとして定める
    か、または前記熱源機がボイラ式であるときは前記採熱
    源温度に実質的に影響されないボイラ能力QGBとして定
    めるステップと、 環境に応じた前記第2路面負荷の計算のために設定され
    る路面温度設定値TGと前記採熱源温度Tx とを比較
    し、該採熱源温度Tx が前記路面設定温度TG 以上であ
    るときは、路面融雪装置の制御の誤動作を防止するため
    に前記第2路面負荷QV をQV =0にするステップとを
    含み、 前記第1路面負荷QSNを地域に応じた定数とし、 AおよびBをそれぞれ路盤構造に依存して定まる定数お
    よび係数とし、Tg を路面設定温度(℃)とし、および
    a を外気温度(℃)とするとき、前記第2路面負荷Q
    V を QV =(A+B・Va )・(Tg −Ta )kcal/m
    2 h とし、 前記熱源機がヒートポンプ式である場合には、該熱源機
    の固有の係数をCおよびDとすると共に、該熱源機の固
    有の定数をEとするとき、前記熱源機能力QGを QG =QGH=(C・Tx 2 +D・Tx +E)kcal/
    2 h とするか、または該QG を前記熱源機温度Tx に対応し
    た値とすることを特徴とする路面融雪装置の制御方法。
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