JPH071531B2 - 薄膜磁気ヘツドスライダおよびその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘツドスライダおよびその製造方法Info
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- JPH071531B2 JPH071531B2 JP61076578A JP7657886A JPH071531B2 JP H071531 B2 JPH071531 B2 JP H071531B2 JP 61076578 A JP61076578 A JP 61076578A JP 7657886 A JP7657886 A JP 7657886A JP H071531 B2 JPH071531 B2 JP H071531B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気デイスク装置用の薄膜磁気ヘツドスライダ
に係り、特に磁気デイスクの寿命を向上させるスライダ
とその製造方法に関する。
に係り、特に磁気デイスクの寿命を向上させるスライダ
とその製造方法に関する。
磁気デイスク記憶装置の分野においては、増大する高記
録密度化の要請に応えるために磁気デイスクと磁気ヘツ
ドの浮上隙間の狭小化が進み、また磁気特性がよい薄膜
磁気ヘツドや薄膜デイスクの実用化が検討されている。
録密度化の要請に応えるために磁気デイスクと磁気ヘツ
ドの浮上隙間の狭小化が進み、また磁気特性がよい薄膜
磁気ヘツドや薄膜デイスクの実用化が検討されている。
薄膜磁気ヘツド・スライダはその端面に薄膜素子が設け
られて磁気デイスク表面に接して保持され、高速回転す
る磁気デイスク表面に生じる空気流によつて磁気デイス
ク面上に浮上する機能を有する。したがつて、スライダ
は、磁気デイスク回転の起動・停止時には過渡的に磁気
デイスクと摺動する。さらに、浮上隙間の狭小化(0.1
〜0.3μm)によつてスライダと磁気デイスクの予期し
ない接触,摺動の機会がますます多くなる。このため、
スライダの接触,摺動によつて受ける磁気デイスクの損
傷が問題となつている。特に、薄膜デイスクの場合には
大きな問題となる。すなわち、薄膜デイスクの磁性材の
厚さは極めて小さい(0.05〜0.1μm)ので、許容され
る損傷の大きさは極めて小さくなる。このため、スライ
ダとしては、磁気デイスクに損傷を与えないものが強く
望まれている。
られて磁気デイスク表面に接して保持され、高速回転す
る磁気デイスク表面に生じる空気流によつて磁気デイス
ク面上に浮上する機能を有する。したがつて、スライダ
は、磁気デイスク回転の起動・停止時には過渡的に磁気
デイスクと摺動する。さらに、浮上隙間の狭小化(0.1
〜0.3μm)によつてスライダと磁気デイスクの予期し
ない接触,摺動の機会がますます多くなる。このため、
スライダの接触,摺動によつて受ける磁気デイスクの損
傷が問題となつている。特に、薄膜デイスクの場合には
大きな問題となる。すなわち、薄膜デイスクの磁性材の
厚さは極めて小さい(0.05〜0.1μm)ので、許容され
る損傷の大きさは極めて小さくなる。このため、スライ
ダとしては、磁気デイスクに損傷を与えないものが強く
望まれている。
従来のスライダとしては、代表的には特公昭58−5470号
公報に開示されたAl2O3/TiC焼結体がある。Al2O3/TiC焼
結体は加工性がよく、薄膜磁気ヘツドを歩留りよく加工
製造するには好適であるが、前述の磁気デイスクに与え
る損傷に関しては必ずしも満足のいく材料ではなかつ
た。
公報に開示されたAl2O3/TiC焼結体がある。Al2O3/TiC焼
結体は加工性がよく、薄膜磁気ヘツドを歩留りよく加工
製造するには好適であるが、前述の磁気デイスクに与え
る損傷に関しては必ずしも満足のいく材料ではなかつ
た。
この問題を解決するために、例えば特開昭58−150122号
公報に開示された方法が提案されている。これは、スラ
イダの磁気デイスクとの摺動面に、MoS2,C等の潤滑性物
質をコートする方法である。潤滑性物質のコーテイング
によつて確かに磁気デイスクの寿命は向上させる。しか
し薄くコートしたのでは効果が長続きせず、逆に厚くコ
ートしたのでは実質的な浮上空隙が大きくなるので、記
録密度を向上する上で不利である。
公報に開示された方法が提案されている。これは、スラ
イダの磁気デイスクとの摺動面に、MoS2,C等の潤滑性物
質をコートする方法である。潤滑性物質のコーテイング
によつて確かに磁気デイスクの寿命は向上させる。しか
し薄くコートしたのでは効果が長続きせず、逆に厚くコ
ートしたのでは実質的な浮上空隙が大きくなるので、記
録密度を向上する上で不利である。
一方、それ自体が磁気デイスクに与える損傷が少ないス
ライダとしては、例えば特開昭58−121179号公報に開示
されたZrO2焼結体が提案されている。この材料は確かに
接触,摺動によつて磁気デイスクの与える損傷が小さく
なつている。しかしながら、スライダの微小な浮上隙間
を保つた長期の連続運転においては、磁気デイスクの寿
命は必らずしも十分なものではなかった。
ライダとしては、例えば特開昭58−121179号公報に開示
されたZrO2焼結体が提案されている。この材料は確かに
接触,摺動によつて磁気デイスクの与える損傷が小さく
なつている。しかしながら、スライダの微小な浮上隙間
を保つた長期の連続運転においては、磁気デイスクの寿
命は必らずしも十分なものではなかった。
以上述べたように、従来のスライダでは磁気デイスクの
寿命に問題があつた。すなわち、スライダの磁気デイス
ク摺動面に潤滑膜をコートする方法は、磁気デイスクの
長寿命化と高記録密度化の両立が困難である。一方、摺
動性に改善が見られるZrO2焼結体を用いた場合でも、実
用においては必ずしも十分な磁気デイスクの寿命が得ら
れない。これは、ZrO2焼結体が電気絶縁体であるため
に、静電引力によつて大気中塵埃が付着し、これが浮上
中のスライダと磁気デイスクの予期しない接触を引き起
し、スライダと磁気デイスクの接触頻度が大きくなるた
めである。
寿命に問題があつた。すなわち、スライダの磁気デイス
ク摺動面に潤滑膜をコートする方法は、磁気デイスクの
長寿命化と高記録密度化の両立が困難である。一方、摺
動性に改善が見られるZrO2焼結体を用いた場合でも、実
用においては必ずしも十分な磁気デイスクの寿命が得ら
れない。これは、ZrO2焼結体が電気絶縁体であるため
に、静電引力によつて大気中塵埃が付着し、これが浮上
中のスライダと磁気デイスクの予期しない接触を引き起
し、スライダと磁気デイスクの接触頻度が大きくなるた
めである。
本発明の目的は、浮上空隙の狭小化ができ、かつ長期に
わたつて磁気デイスクに損傷を与えない薄膜磁気ヘツド
用スライダを提供することにある。
わたつて磁気デイスクに損傷を与えない薄膜磁気ヘツド
用スライダを提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本発明者らは、ZrO2焼結体
に導電性を付与する努力を重ね、本発明をなすに至つ
た。すなわち、スライダ材料の内部に少なくともCを含
む結晶粒界相を内在させることにより上記目的を達成で
きることを見出した。
に導電性を付与する努力を重ね、本発明をなすに至つ
た。すなわち、スライダ材料の内部に少なくともCを含
む結晶粒界相を内在させることにより上記目的を達成で
きることを見出した。
以下に本発明を詳細に述べる。
本発明の目的を達成するために、スライダ材料の母材と
してはZrO2を用いる。本発明者らは、Cを添加したZrO2
の焼成において、適度な焼成温度とC含有量、及び焼成
雰囲気を選ぶことによりCを含む相が結晶粒界に生成さ
れ、しかも内部に気孔を含まない焼結体が得られること
を見出し本発明に至つた。すなわち焼成温度が1650℃未
満では、いかなるC含有量に対しても前記結晶粒界相は
生じないので、焼成温度は1650℃以上であることが必要
である。逆に焼成温度が2000℃を越えては、焼結体の結
晶粒が極めて大きくなるため、加工によつて生じるチツ
ピングが大きくなり好ましくなく、焼成コストの上から
も問題がある。なお、チツピングの問題を防ぐために
は、結晶粒径は5μm以下であることが必要である。し
たがつて焼成温度は1650℃〜2000℃がよい。
してはZrO2を用いる。本発明者らは、Cを添加したZrO2
の焼成において、適度な焼成温度とC含有量、及び焼成
雰囲気を選ぶことによりCを含む相が結晶粒界に生成さ
れ、しかも内部に気孔を含まない焼結体が得られること
を見出し本発明に至つた。すなわち焼成温度が1650℃未
満では、いかなるC含有量に対しても前記結晶粒界相は
生じないので、焼成温度は1650℃以上であることが必要
である。逆に焼成温度が2000℃を越えては、焼結体の結
晶粒が極めて大きくなるため、加工によつて生じるチツ
ピングが大きくなり好ましくなく、焼成コストの上から
も問題がある。なお、チツピングの問題を防ぐために
は、結晶粒径は5μm以下であることが必要である。し
たがつて焼成温度は1650℃〜2000℃がよい。
一方、C含有量が0.2重量%未満ではCの一部または大
半はZrO2と反応してZrC結晶粒を生じてしまうので効果
はなく、前記結晶粒界相を生じるためには0.2重量%以
上のC含有量が必要である。逆にC含有量が2重量%を
越えると、CはZrO2の焼結を著しく妨げるため、焼結体
内部に気孔が残つてしまい、スライダの如き精密加工が
必要な材料として好ましくない。したがつて、C含有量
は0.2〜2重量%がよい。また、焼成雰囲気が酸化性の
場合には、添加したCはCOないしCO2ガスとなつて離散
するため、焼成雰囲気は非酸化性であることが必要であ
る。
半はZrO2と反応してZrC結晶粒を生じてしまうので効果
はなく、前記結晶粒界相を生じるためには0.2重量%以
上のC含有量が必要である。逆にC含有量が2重量%を
越えると、CはZrO2の焼結を著しく妨げるため、焼結体
内部に気孔が残つてしまい、スライダの如き精密加工が
必要な材料として好ましくない。したがつて、C含有量
は0.2〜2重量%がよい。また、焼成雰囲気が酸化性の
場合には、添加したCはCOないしCO2ガスとなつて離散
するため、焼成雰囲気は非酸化性であることが必要であ
る。
スライダ材の微視的な均一性を得るためにはCを含む相
を結晶粒界に均一に生成せしめるのがよい。このために
は焼成前に、CとZrO2粉末を極めて均一に混合しなけれ
ばならない。このためには熱分解してCを生じる有機物
を適当な溶媒に溶かして、ZrO2粉末と混合するのが望ま
しい。
を結晶粒界に均一に生成せしめるのがよい。このために
は焼成前に、CとZrO2粉末を極めて均一に混合しなけれ
ばならない。このためには熱分解してCを生じる有機物
を適当な溶媒に溶かして、ZrO2粉末と混合するのが望ま
しい。
生成したCを含有相は、導電性を有するために、この相
が結晶粒界に存在することによつて、焼結体全体が導電
性を有するようになる。この結果、スライダの帯電が防
止されるので、静電引力によるスライダへの大気中の塵
埃付着が減少する。スライダへの塵埃付着は、浮上中の
スライダの浮上安定性を乱し、スライダとデイスクの予
期しない接触を引き起す最も大きな原因の一つである。
したがつて、スライダの導電性によつて磁気デイスクの
運転寿命を長くすることができる。
が結晶粒界に存在することによつて、焼結体全体が導電
性を有するようになる。この結果、スライダの帯電が防
止されるので、静電引力によるスライダへの大気中の塵
埃付着が減少する。スライダへの塵埃付着は、浮上中の
スライダの浮上安定性を乱し、スライダとデイスクの予
期しない接触を引き起す最も大きな原因の一つである。
したがつて、スライダの導電性によつて磁気デイスクの
運転寿命を長くすることができる。
本発明においては、Cを含む相の少なくとも一部は非晶
質にすることができる。このことは、次の利点を有す
る。すなわち、Cを含む非晶質相は、母材のZrO2結晶と
比べて機械的強度が弱いため、摺動によつて優先的に摩
耗する。この結果、磁気デイスクとの摺動によつてスラ
イダの摺動面に極めて微細なCの摩耗粉が介在するよう
になり、これが潤滑材となつて摺動特性を一層向上する
のである。また、非晶質相の存在は、スライダの硬度を
軟かくするために、接触による磁気デイスクの損傷がよ
り小さくなる。
質にすることができる。このことは、次の利点を有す
る。すなわち、Cを含む非晶質相は、母材のZrO2結晶と
比べて機械的強度が弱いため、摺動によつて優先的に摩
耗する。この結果、磁気デイスクとの摺動によつてスラ
イダの摺動面に極めて微細なCの摩耗粉が介在するよう
になり、これが潤滑材となつて摺動特性を一層向上する
のである。また、非晶質相の存在は、スライダの硬度を
軟かくするために、接触による磁気デイスクの損傷がよ
り小さくなる。
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されない。
本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1 粉粒径が0.1μmのZrO2粉末(但し、8mol%のY2O3が固
溶したもの)に対し、0,0.2,0,4,2.0,4.0,5.0重量%の
ノボラツク・フエノール樹脂をアセトンに溶かして添加
し、ボールミルによつて48時間混練した。ノボラツク・
フエノール樹脂は熱分解によつて添加量の約50重量%の
Cを生じる。得た混合物は乾燥後、金型で圧粉成形し、
ホツトプレス焼成に供した。ホツトプレス焼成は、試料
を黒鉛型に装填し、10-4Torrの真空雰囲気中で黒鉛型を
高周波誘導加熱しつつ、黒鉛型に油圧プレスで荷重をか
け試料を500kgf/cm2の圧力で圧縮して行つた。焼成は18
00℃で1時間行つた。
溶したもの)に対し、0,0.2,0,4,2.0,4.0,5.0重量%の
ノボラツク・フエノール樹脂をアセトンに溶かして添加
し、ボールミルによつて48時間混練した。ノボラツク・
フエノール樹脂は熱分解によつて添加量の約50重量%の
Cを生じる。得た混合物は乾燥後、金型で圧粉成形し、
ホツトプレス焼成に供した。ホツトプレス焼成は、試料
を黒鉛型に装填し、10-4Torrの真空雰囲気中で黒鉛型を
高周波誘導加熱しつつ、黒鉛型に油圧プレスで荷重をか
け試料を500kgf/cm2の圧力で圧縮して行つた。焼成は18
00℃で1時間行つた。
こうして得た焼結体は、まず、Cの含有量を分析した。
次に電子顕微鏡を用いて焼結体の微構造を観察した。さ
らに焼結体はラツプ盤で表面を研磨して顕微鏡で観察
し、気孔の有無を調べた。また電気抵抗率を測定した。
第1表はこれらの結果を示したものである。電子顕微鏡
による観察においては、結晶粒界相でのCの有無はエネ
ルギ・ロス測定法で調べ、結晶粒界相の結晶性は、回折
パターン観察におけるハロー現象の有無によつて調べ
た。
次に電子顕微鏡を用いて焼結体の微構造を観察した。さ
らに焼結体はラツプ盤で表面を研磨して顕微鏡で観察
し、気孔の有無を調べた。また電気抵抗率を測定した。
第1表はこれらの結果を示したものである。電子顕微鏡
による観察においては、結晶粒界相でのCの有無はエネ
ルギ・ロス測定法で調べ、結晶粒界相の結晶性は、回折
パターン観察におけるハロー現象の有無によつて調べ
た。
第1表より、0.2重量%以上のCを含む本発明品(試料
番号2,3,4)ではCを含む粒界相が存在することがわか
る。また、この粒界相の生成によつて焼結体の電気抵抗
率が著しく低下することがわかる。一方、2重量%以下
のCを含む本発明品では気孔が見られないのに対し、2.
5重量%のCを含む焼結体(試料番号6)では、気孔が
存在している。気孔が存在することの焼結体は一定の加
工条件でスライダ形状に加工を試みたところ、欠けや穴
が多数発生し、スライダとして不適当であつた。
番号2,3,4)ではCを含む粒界相が存在することがわか
る。また、この粒界相の生成によつて焼結体の電気抵抗
率が著しく低下することがわかる。一方、2重量%以下
のCを含む本発明品では気孔が見られないのに対し、2.
5重量%のCを含む焼結体(試料番号6)では、気孔が
存在している。気孔が存在することの焼結体は一定の加
工条件でスライダ形状に加工を試みたところ、欠けや穴
が多数発生し、スライダとして不適当であつた。
生成した粒界相には、電子顕微鏡による観察の結果、C
を含む非晶質相が認められた。
を含む非晶質相が認められた。
第1図は、本発明によるZrO2焼結体の典型的な破面の走
査型電子顕微鏡写真である。ZrO2結晶粒の間にCを含む
粒界相が認められる。
査型電子顕微鏡写真である。ZrO2結晶粒の間にCを含む
粒界相が認められる。
実施例2 実施例1に記載と同様のZrO2粉末に対し、2.0重量%の
ノボラツク・フエノール樹脂をアセトンに溶かして添加
し、ボールミルによつて48時間混練した。得た混合物
は、乾燥後、金型で圧粉成形し、実施例1に記載と同様
の方法でホツトプレス焼成した。ただし、焼成温度は16
00℃,1650℃,1800℃,2000℃,2050℃と5通りで行なつ
た。
ノボラツク・フエノール樹脂をアセトンに溶かして添加
し、ボールミルによつて48時間混練した。得た混合物
は、乾燥後、金型で圧粉成形し、実施例1に記載と同様
の方法でホツトプレス焼成した。ただし、焼成温度は16
00℃,1650℃,1800℃,2000℃,2050℃と5通りで行なつ
た。
得た焼結体は、実施例1に記載と同様の方法で、C含有
量,微構造,電気抵抗率を調べた。さらに結晶粒径の大
きさを調べた。第2表はこれらの結果である。
量,微構造,電気抵抗率を調べた。さらに結晶粒径の大
きさを調べた。第2表はこれらの結果である。
第2表より、焼成温度が1650℃以上の本発明品(試料番
号8,4,9)では、Cを含む粒界相が存在することがわか
る。また、この相の生成によつて、焼結体の電気抵抗率
が著しく低下することがわかる。一方、焼成温度が2000
℃を越える2050℃(試料番号10)では、結晶粒径が9.1
μmと大きくなつている。この焼結体は、スライダ形状
に加工を試みたところ、粒径に匹敵する大きなチツピン
グが発生しスライダとして不適当であつた。
号8,4,9)では、Cを含む粒界相が存在することがわか
る。また、この相の生成によつて、焼結体の電気抵抗率
が著しく低下することがわかる。一方、焼成温度が2000
℃を越える2050℃(試料番号10)では、結晶粒径が9.1
μmと大きくなつている。この焼結体は、スライダ形状
に加工を試みたところ、粒径に匹敵する大きなチツピン
グが発生しスライダとして不適当であつた。
電子顕微鏡による観察の結果、生成した粒界相にはCを
含む非晶質が観察された。
含む非晶質が観察された。
実施例3 実施例1で得た試料番号1〜5,7〜9の焼結体を用い
て、第2図に示すようにスライダに加工した。第2図は
薄膜磁気ヘツド・スライダの一例を示す斜視図であり、
スライダは薄膜素子形成面3と磁気デイスク摺動面4を
有している。
て、第2図に示すようにスライダに加工した。第2図は
薄膜磁気ヘツド・スライダの一例を示す斜視図であり、
スライダは薄膜素子形成面3と磁気デイスク摺動面4を
有している。
加工して得たスライダの磁気デイスクの寿命に対する特
性は次の方法で調べた。まずスライダは磁気デイスク摺
動面を磁気デイスクにのせてジンバルバネによつて磁気
デイスク面上に保持した。次いで、磁気デイスクをスラ
イダ位置での周速が40m/secとなる回転数で回転させ、
スライダを0.3μm浮上させ、30秒後に磁気デイスクは
回転停止した。以上の磁気デイスクの回転の起動,停止
を反復し磁気デイスクの損傷によつてジンバルバネに急
激な負荷がかかるまでの時間を測定した。磁気デイスク
は、Fe2O3磁性粉とAl2O3フイラー粉が混練された有機物
樹脂が磁性層としてAl製円板の表面に塗布された塗布型
デイスクを用いた。
性は次の方法で調べた。まずスライダは磁気デイスク摺
動面を磁気デイスクにのせてジンバルバネによつて磁気
デイスク面上に保持した。次いで、磁気デイスクをスラ
イダ位置での周速が40m/secとなる回転数で回転させ、
スライダを0.3μm浮上させ、30秒後に磁気デイスクは
回転停止した。以上の磁気デイスクの回転の起動,停止
を反復し磁気デイスクの損傷によつてジンバルバネに急
激な負荷がかかるまでの時間を測定した。磁気デイスク
は、Fe2O3磁性粉とAl2O3フイラー粉が混練された有機物
樹脂が磁性層としてAl製円板の表面に塗布された塗布型
デイスクを用いた。
第3表は、測定結果を示す。第3表より、Cを含有する
粒界相を含み、電気抵抗率が108Ωcm以下のZrO2焼結体
(試料番号3,4,5,8,9)は、そうでない従来のZrO2焼結
体(試料番号1,2,7)と較べ、磁気デイスクの寿命を少
なくとも約2倍以上長くすることがわかる。
粒界相を含み、電気抵抗率が108Ωcm以下のZrO2焼結体
(試料番号3,4,5,8,9)は、そうでない従来のZrO2焼結
体(試料番号1,2,7)と較べ、磁気デイスクの寿命を少
なくとも約2倍以上長くすることがわかる。
なお、本発明のZrO2としては部分安定化ZrO2を用いるこ
ともできる。
ともできる。
部分安定化ZrO2(以下PSZ)は優れた耐摩耗性,靱性等
を有するセラミツクスとして注目を集めている。しかし
ながら、その実用化に対しては次の点が大きな問題点と
なつている。すなわちPSZは加工性が極めて悪い。PSZは
耐摩耗性,靱性がよいという機械的特性を有するため、
逆に加工する場合には、極めて加工が困難であり、コス
ト高となるのである。この点を解決するため焼成後に加
工部分を残さないようにしようとしても、成形体は焼成
前後で数10%の寸法変化(収縮)をするため、高精度の
寸法制御は困難である。このためPSZは優れた機械的特
性を有しながらも、高精度品,複雑形状品等への実用化
が難しかつた。
を有するセラミツクスとして注目を集めている。しかし
ながら、その実用化に対しては次の点が大きな問題点と
なつている。すなわちPSZは加工性が極めて悪い。PSZは
耐摩耗性,靱性がよいという機械的特性を有するため、
逆に加工する場合には、極めて加工が困難であり、コス
ト高となるのである。この点を解決するため焼成後に加
工部分を残さないようにしようとしても、成形体は焼成
前後で数10%の寸法変化(収縮)をするため、高精度の
寸法制御は困難である。このためPSZは優れた機械的特
性を有しながらも、高精度品,複雑形状品等への実用化
が難しかつた。
本発明によれば、Cの添加によりPSZに導電性をもたせ
ることができる。この結果、PSZの放電加工が可能とな
り、高精度品、複雑形状品の加工が可能となるのであ
る。しかも、Cの添加量はせいぜい2%以下であるため
に、PSZの優れた機械的特性を全く損うことがない。さ
らにPSZの耐摩耗性に加えて、Cによる潤滑性も加えら
れるという特長を有する。
ることができる。この結果、PSZの放電加工が可能とな
り、高精度品、複雑形状品の加工が可能となるのであ
る。しかも、Cの添加量はせいぜい2%以下であるため
に、PSZの優れた機械的特性を全く損うことがない。さ
らにPSZの耐摩耗性に加えて、Cによる潤滑性も加えら
れるという特長を有する。
このPSZは摺動部材として好適であり、例えば車輪の軸
受けやベアリング部材またはノズル部材等として好適で
あるが、とくに導電性を有し帯電をを防止することがで
きるため、磁気テープのガイドローラ等の磁気機器の摺
動部材として好適である。
受けやベアリング部材またはノズル部材等として好適で
あるが、とくに導電性を有し帯電をを防止することがで
きるため、磁気テープのガイドローラ等の磁気機器の摺
動部材として好適である。
本発明によれば、長期にわたって磁気デイスクに損傷を
与えないスライダ材を得ることができるので、薄膜磁気
ヘツドの浮上隙間を小さくして、磁気デイスク記憶装置
の記録密度を向上し、かつ磁気デイスクの寿命を長くす
るのに効果がある。
与えないスライダ材を得ることができるので、薄膜磁気
ヘツドの浮上隙間を小さくして、磁気デイスク記憶装置
の記録密度を向上し、かつ磁気デイスクの寿命を長くす
るのに効果がある。
第1図は本発明によるZrO2焼結体の結晶の粒子構造を示
す走査型電子顕微鏡写真である。 第2図は、薄膜磁気ヘツド・スライダの一例を示す斜視
図である。 1…Cを含む粒界相、2…ZrO2の結晶粒、3…薄膜素子
形成面、4…磁気デイスク摺動面。
す走査型電子顕微鏡写真である。 第2図は、薄膜磁気ヘツド・スライダの一例を示す斜視
図である。 1…Cを含む粒界相、2…ZrO2の結晶粒、3…薄膜素子
形成面、4…磁気デイスク摺動面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大浦 正樹 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所小田原工場内 (72)発明者 長池 完訓 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所小田原工場内 (56)参考文献 特開 昭60−66361(JP,A) 実開 昭60−51666(JP,U)
Claims (5)
- 【請求項1】0.2〜2.0重量%のCを含む相がZrO2結晶粒
界に存在するZrO2焼結体から成ることを特徴とする薄膜
磁気ヘツドスライダ。 - 【請求項2】前記Cを含む相の少なくとも一部は非晶質
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
薄膜磁気ヘツドスライダ。 - 【請求項3】Cまたは熱分解してCを生じる有機物とZr
O2粉末との混合を、1650〜2000℃の温度で、非酸化性の
雰囲気中で焼成することを特徴とする薄膜磁気ヘツドス
ライダの製造方法。 - 【請求項4】前記有機物とZrO2粉末との混合は、前記有
機物を溶媒に溶かして行うことを特徴とする特許請求の
範囲第3項に記載の薄膜磁気ヘツドスライダの製造方
法。 - 【請求項5】前記有機物としてフエノール樹脂を用いる
ことを特徴とする特許請求の範囲第3項または第4項に
記載の薄膜磁気ヘツドスライダの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61076578A JPH071531B2 (ja) | 1986-04-04 | 1986-04-04 | 薄膜磁気ヘツドスライダおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61076578A JPH071531B2 (ja) | 1986-04-04 | 1986-04-04 | 薄膜磁気ヘツドスライダおよびその製造方法 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2321876A Division JPH0752484B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 磁気ディスク装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62234223A JPS62234223A (ja) | 1987-10-14 |
| JPH071531B2 true JPH071531B2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=13609144
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61076578A Expired - Lifetime JPH071531B2 (ja) | 1986-04-04 | 1986-04-04 | 薄膜磁気ヘツドスライダおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH071531B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2759456B2 (ja) * | 1987-03-30 | 1998-05-28 | 花王株式会社 | 磁気媒体記録装置 |
| JP3106210B2 (ja) * | 1991-03-29 | 2000-11-06 | ミネベア株式会社 | 浮動型磁気ヘッドスライダ |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6051666U (ja) * | 1983-09-14 | 1985-04-11 | 株式会社三協精機製作所 | 記録再生用磁気ヘツド |
| JPS6066361A (ja) * | 1984-04-12 | 1985-04-16 | Hitachi Metals Ltd | 磁気ヘツド |
-
1986
- 1986-04-04 JP JP61076578A patent/JPH071531B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62234223A (ja) | 1987-10-14 |
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