JPH07153403A - 液体金属イオン源およびイオン電流の安定化方法 - Google Patents
液体金属イオン源およびイオン電流の安定化方法Info
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- JPH07153403A JPH07153403A JP5297900A JP29790093A JPH07153403A JP H07153403 A JPH07153403 A JP H07153403A JP 5297900 A JP5297900 A JP 5297900A JP 29790093 A JP29790093 A JP 29790093A JP H07153403 A JPH07153403 A JP H07153403A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】液体金属イオン源のエミッタ表面を覆うイオン
材料の表面に付着した不純物を取り除き、長時間安定し
たイオン放出を可能にし、かつ、液体金属イオン源の実
質的な長寿命化を実現する。 【構成】液体金属イオン源1のエミッタ2表面を覆うイ
オン材料3に対して、電子放出をするフィラメント4と
不活性ガス7をノズル11から供給する手段とによりイ
オン化して照射し、該不活性ガスイオンの照射により上
記イオン材料表面に付着している不純物、特に、炭素系
スラグを取り除き、エミッタ表面のイオン材料の清浄化
を行い、放出イオン電流の安定化を図る。
材料の表面に付着した不純物を取り除き、長時間安定し
たイオン放出を可能にし、かつ、液体金属イオン源の実
質的な長寿命化を実現する。 【構成】液体金属イオン源1のエミッタ2表面を覆うイ
オン材料3に対して、電子放出をするフィラメント4と
不活性ガス7をノズル11から供給する手段とによりイ
オン化して照射し、該不活性ガスイオンの照射により上
記イオン材料表面に付着している不純物、特に、炭素系
スラグを取り除き、エミッタ表面のイオン材料の清浄化
を行い、放出イオン電流の安定化を図る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集束イオンビーム装置
のイオン源として用いられる液体金属イオン源に係り、
特に、その液体金属イオン源から長時間、安定したイオ
ン放出を実現する方法、装置ならびにこれを用いた集束
イオンビーム装置に関するものである。
のイオン源として用いられる液体金属イオン源に係り、
特に、その液体金属イオン源から長時間、安定したイオ
ン放出を実現する方法、装置ならびにこれを用いた集束
イオンビーム装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体金属イオン源(Liquid Metal Ion S
ource:以下LMISと略記)は、イオンが点状領域か
ら放出されるため高輝度であり、放出イオンを直径0.
1μm以下で、かつ、高電流密度のイオンビーム、いわ
ゆる、集束イオンビーム(Focused Ion Beam:以下、F
IBと略記)にすることができるイオン源として知られ
ている。
ource:以下LMISと略記)は、イオンが点状領域か
ら放出されるため高輝度であり、放出イオンを直径0.
1μm以下で、かつ、高電流密度のイオンビーム、いわ
ゆる、集束イオンビーム(Focused Ion Beam:以下、F
IBと略記)にすることができるイオン源として知られ
ている。
【0003】LMISの概略構成は、例えば、イシタニ
(T. Ishitani)らが論文集『ジャーナル・オブ・ヴァ
キューム・サイエンス・アンド・テクノロジー』第A2
巻、(1984年)第1365頁から第1369頁に記
載の『デヴェロップメント・オブ・ボロン・リクィッド
・メタル・アイアン・ソース』(Journal of VacuumSci
ence and Technology, A2, (1984) 1365-1369, “Devel
opment of Boron Liquid Metal Ion Source”)なる論
文(公知例1)で示されている。図2において、イオン
化すべき材料21を溶融状態にするためのヒータ22
と、このヒータ22から供給される溶融状態の上記イオ
ン材料21のイオン23をその先端から放出するように
配置された針状電極のエミッタ24と、このエミッタ2
4の先端に高電界を集中させることによってイオン23
を引出すための引出し電極25とから構成されている。
溶融状態のイオン材料21をエミッタ24先端まで濡れ
させた後、引出し電極25に高電圧を印加していくと、
あるしきい電圧でエミッタ24先端の溶融状態のイオン
材料21はテーラーコーンと呼ばれる円錐形状となり、
その先端から電界電離過程や電界蒸発過程によってイオ
ン23が放出される。また、26、26′は、イオン材
料21を加熱溶融させるための電力を加熱電源27から
ヒータ22に伝える電流導入端子であり、27′は引出
し電源、27″は放出イオンを加速させるための加速電
源である。
(T. Ishitani)らが論文集『ジャーナル・オブ・ヴァ
キューム・サイエンス・アンド・テクノロジー』第A2
巻、(1984年)第1365頁から第1369頁に記
載の『デヴェロップメント・オブ・ボロン・リクィッド
・メタル・アイアン・ソース』(Journal of VacuumSci
ence and Technology, A2, (1984) 1365-1369, “Devel
opment of Boron Liquid Metal Ion Source”)なる論
文(公知例1)で示されている。図2において、イオン
化すべき材料21を溶融状態にするためのヒータ22
と、このヒータ22から供給される溶融状態の上記イオ
ン材料21のイオン23をその先端から放出するように
配置された針状電極のエミッタ24と、このエミッタ2
4の先端に高電界を集中させることによってイオン23
を引出すための引出し電極25とから構成されている。
溶融状態のイオン材料21をエミッタ24先端まで濡れ
させた後、引出し電極25に高電圧を印加していくと、
あるしきい電圧でエミッタ24先端の溶融状態のイオン
材料21はテーラーコーンと呼ばれる円錐形状となり、
その先端から電界電離過程や電界蒸発過程によってイオ
ン23が放出される。また、26、26′は、イオン材
料21を加熱溶融させるための電力を加熱電源27から
ヒータ22に伝える電流導入端子であり、27′は引出
し電源、27″は放出イオンを加速させるための加速電
源である。
【0004】もっと簡単な構成例として、フィラメント
タイプのLMISを図3に示す。30はエミッタ、31
はヒータ、32、32′は電流導入端子、33はイオン
材料、34は絶縁碍子である。勿論、このようなLMI
Sはイオン放出のためには真空容器28、35内に設置
されている。
タイプのLMISを図3に示す。30はエミッタ、31
はヒータ、32、32′は電流導入端子、33はイオン
材料、34は絶縁碍子である。勿論、このようなLMI
Sはイオン放出のためには真空容器28、35内に設置
されている。
【0005】LMISからは多くの金属イオンを放出さ
せることができるが、FIB応用の現状に注目すると、
その大半がガリウム(以下、Gaと記載)イオンを利用
している。理由は、Gaの融点、蒸気圧が低いためにイ
オン材料として取扱いやすいためと、放出イオン電流が
比較的安定で、応用に耐えるだけの長寿命を有している
ためである。
せることができるが、FIB応用の現状に注目すると、
その大半がガリウム(以下、Gaと記載)イオンを利用
している。理由は、Gaの融点、蒸気圧が低いためにイ
オン材料として取扱いやすいためと、放出イオン電流が
比較的安定で、応用に耐えるだけの長寿命を有している
ためである。
【0006】一方、FIB技術の潜在能力は広範囲に及
び、半導体プロセスにおけるリソグラフィやイオン注
入、エッチング、デポジションなどを、マスクを用いる
ことなく局所的に行うことができる。材料分野では、二
次イオン質量分析(SIMS)にFIBを利用すること
で、試料表面のサブミクロン領域の組成分析が可能とな
る。また、FIB照射によるスパッタリングを利用し
て、特定領域の断面をFIBで露出させ、その場でその
断面を観察する断面加工方法も注目されている。
び、半導体プロセスにおけるリソグラフィやイオン注
入、エッチング、デポジションなどを、マスクを用いる
ことなく局所的に行うことができる。材料分野では、二
次イオン質量分析(SIMS)にFIBを利用すること
で、試料表面のサブミクロン領域の組成分析が可能とな
る。また、FIB照射によるスパッタリングを利用し
て、特定領域の断面をFIBで露出させ、その場でその
断面を観察する断面加工方法も注目されている。
【0007】このようなLMISに要求される条件は、
上記の利用分野に関わらず、常に高安定で、かつ、長時
間、イオンを放出し続けることである。
上記の利用分野に関わらず、常に高安定で、かつ、長時
間、イオンを放出し続けることである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】LMISを搭載したF
IB装置に見られる最大の問題点は、FIB電流の不安
定である。図4(a)は正常時、(b)はイオン電流の
不安定時のエミッタ先端の様子を示す。電流不安定をも
たらす要因は、LMISにおけるエミッタ40先端部で
のイオン放出部(テーラーコーン41)の揺らぎであ
る。この揺らぎは酸化物などのスラグ43がイオン材料
42表面に付着し、このスラグ43がエミッタ先端まで
浮遊し、テーラーコーン41の安定形成を阻害したり、
位置を変動させたりするために放出イオン44が安定せ
ず、FIBの位置、電流値ともに長時間安定に保持でき
なくなるのである。
IB装置に見られる最大の問題点は、FIB電流の不安
定である。図4(a)は正常時、(b)はイオン電流の
不安定時のエミッタ先端の様子を示す。電流不安定をも
たらす要因は、LMISにおけるエミッタ40先端部で
のイオン放出部(テーラーコーン41)の揺らぎであ
る。この揺らぎは酸化物などのスラグ43がイオン材料
42表面に付着し、このスラグ43がエミッタ先端まで
浮遊し、テーラーコーン41の安定形成を阻害したり、
位置を変動させたりするために放出イオン44が安定せ
ず、FIBの位置、電流値ともに長時間安定に保持でき
なくなるのである。
【0009】エミッタ先端に付着したスラグを除去する
従来方法として、数10μA以上の大電流のイオンを
放出させる方法(以下、大電流放出法と記載)、イオ
ン材料を通常動作温度よりさらに加熱する方法(以下、
加熱処理法と記載)がある。『特開平3−289034
号』(公知例2)では、液体金属イオン源の安定化操作
方法について、ある期間、通常の動作温度条件よりも高
温に保つことで安定化を図る方法が開示されている。
従来方法として、数10μA以上の大電流のイオンを
放出させる方法(以下、大電流放出法と記載)、イオ
ン材料を通常動作温度よりさらに加熱する方法(以下、
加熱処理法と記載)がある。『特開平3−289034
号』(公知例2)では、液体金属イオン源の安定化操作
方法について、ある期間、通常の動作温度条件よりも高
温に保つことで安定化を図る方法が開示されている。
【0010】大電流放出法は、エミッタ先端部に堆積し
た不純物の一部を大電流のイオンと共にイオン材料表面
から離脱させることで清浄なイオン材料面を露出させ、
放出イオン電流の安定性を回復するものである。しか
し、この方法では、離脱するスラグはエミッタ先端部の
みであるため、イオン電流の改善は一時的にしかすぎ
ず、再び電流は不安定になり、頻繁に大電流放出を施さ
なければならない。また、エミッタ全域のスラグを除去
するためには多大の時間を要する。さらに、大電流放出
によって、イオン照射を受けたアパチャ、引出し電極等
から二次イオンや二次中性粒子が放出され、これがイオ
ン材料表面にスラグとして再付着するので、長時間の大
電流放出法は逆効果となる。このため、この大電流放出
法はFIB装置においては、実用上最適な方法ではなか
った。
た不純物の一部を大電流のイオンと共にイオン材料表面
から離脱させることで清浄なイオン材料面を露出させ、
放出イオン電流の安定性を回復するものである。しか
し、この方法では、離脱するスラグはエミッタ先端部の
みであるため、イオン電流の改善は一時的にしかすぎ
ず、再び電流は不安定になり、頻繁に大電流放出を施さ
なければならない。また、エミッタ全域のスラグを除去
するためには多大の時間を要する。さらに、大電流放出
によって、イオン照射を受けたアパチャ、引出し電極等
から二次イオンや二次中性粒子が放出され、これがイオ
ン材料表面にスラグとして再付着するので、長時間の大
電流放出法は逆効果となる。このため、この大電流放出
法はFIB装置においては、実用上最適な方法ではなか
った。
【0011】次に、加熱処理法は、例えば、Ga−LM
ISにおいて、イオン電流が不安定に陥った時に、Ga
表面に形成されたGa酸化物を、500〜600℃程度
に高温加熱することで、酸化ガリウムを蒸発、除去させ
て清浄なGa表面を作る方法である。しかし、この方法
では、一部の酸化物の除去はできたが、イオン電流の不
安定さを完全に回復することはできなかった。
ISにおいて、イオン電流が不安定に陥った時に、Ga
表面に形成されたGa酸化物を、500〜600℃程度
に高温加熱することで、酸化ガリウムを蒸発、除去させ
て清浄なGa表面を作る方法である。しかし、この方法
では、一部の酸化物の除去はできたが、イオン電流の不
安定さを完全に回復することはできなかった。
【0012】そこで発明者らは、イオン電流が不安定に
なる原因について調べたので、以下に、その結果を示
す。
なる原因について調べたので、以下に、その結果を示
す。
【0013】図5は、イオン電流の不安定時、大電
流(100μA、5秒間)放出直後、および加熱(約
500℃)処理直後に測定したエミッタ部のイオン材料
表面のオージェスペクトルである。では、Ga以外の
不純物としてO(酸素)やC(炭素)が存在するのが確
認できる。はと大差なく、エミッタ先端部に限定し
た分析(図示せず)ではOやCの量は少なく、Gaが露
出していることが確認できたが、なおエミッタには大半
のOやCが残存しているため、短時間のうちに状態に
戻る可能性が高い。また、については、不純物がCの
みで、加熱処理によって、Oが除去できていることがわ
かり、従来法の効果を確認した結果である。これらか
らに共通していることは、いずれの場合もCが残存し
ていることである。このことから、テーラーコーンの安
定維持を阻害する因子として、Cが大きく関与している
ことが分かった。
流(100μA、5秒間)放出直後、および加熱(約
500℃)処理直後に測定したエミッタ部のイオン材料
表面のオージェスペクトルである。では、Ga以外の
不純物としてO(酸素)やC(炭素)が存在するのが確
認できる。はと大差なく、エミッタ先端部に限定し
た分析(図示せず)ではOやCの量は少なく、Gaが露
出していることが確認できたが、なおエミッタには大半
のOやCが残存しているため、短時間のうちに状態に
戻る可能性が高い。また、については、不純物がCの
みで、加熱処理によって、Oが除去できていることがわ
かり、従来法の効果を確認した結果である。これらか
らに共通していることは、いずれの場合もCが残存し
ていることである。このことから、テーラーコーンの安
定維持を阻害する因子として、Cが大きく関与している
ことが分かった。
【0014】加熱によってOが除去でき、Cは除去でき
ないことをさらに明らかに示したのが図6である。これ
はエミッタ温度を徐々に昇温させ、その時のOとCのオ
ージェ信号強度変化を示している。ここで、C/Gaは
Gaピークに対するCピークの相対比を、O/Gaは、
Oの相対比を示す。Oは500℃程度で殆ど除去できる
のに対し、Cは除去できない。また、600℃以上加熱
するとイオン材料の蒸発が活発により、LMISの寿命
を短命に終わらせるばかりか、蒸発物が絶縁碍子に蒸着
して絶縁破壊を起こす、また、Gaとエミッタのタング
ステンとが化学反応を起こしエミッタ先端が丸くなる、
など別の問題を引き起こすため、これ以上の加熱は不適
当である。
ないことをさらに明らかに示したのが図6である。これ
はエミッタ温度を徐々に昇温させ、その時のOとCのオ
ージェ信号強度変化を示している。ここで、C/Gaは
Gaピークに対するCピークの相対比を、O/Gaは、
Oの相対比を示す。Oは500℃程度で殆ど除去できる
のに対し、Cは除去できない。また、600℃以上加熱
するとイオン材料の蒸発が活発により、LMISの寿命
を短命に終わらせるばかりか、蒸発物が絶縁碍子に蒸着
して絶縁破壊を起こす、また、Gaとエミッタのタング
ステンとが化学反応を起こしエミッタ先端が丸くなる、
など別の問題を引き起こすため、これ以上の加熱は不適
当である。
【0015】従って、従来の大電流放出や加熱処理で
は、イオン電流を完全に回復させることはできなかっ
た。従って、長時間にわたるLMISの運転後、イオン
材料表面にある程度の炭素系化合物のスラグが一旦付着
すると、上記従来方法では、これを積極的に除去するこ
とはできなかった。このため、リザーバ内に、たとえ累
積5000時間のイオン放出に耐えうる量のイオン材料
が充填されていても、例えば、1000時間程度の運転
でテーラーコーンの安定維持を阻害するだけの炭素系ス
ラグが付着すると、イオン電流が不安定となり実用でき
なくなる。この場合、実用寿命は1000時間となる。
従って、安定放出寿命をこれ以上に延ばすためには、付
着した炭素系スラグを積極的に除去する方法が必要であ
ることが分かった。
は、イオン電流を完全に回復させることはできなかっ
た。従って、長時間にわたるLMISの運転後、イオン
材料表面にある程度の炭素系化合物のスラグが一旦付着
すると、上記従来方法では、これを積極的に除去するこ
とはできなかった。このため、リザーバ内に、たとえ累
積5000時間のイオン放出に耐えうる量のイオン材料
が充填されていても、例えば、1000時間程度の運転
でテーラーコーンの安定維持を阻害するだけの炭素系ス
ラグが付着すると、イオン電流が不安定となり実用でき
なくなる。この場合、実用寿命は1000時間となる。
従って、安定放出寿命をこれ以上に延ばすためには、付
着した炭素系スラグを積極的に除去する方法が必要であ
ることが分かった。
【0016】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、液体金属イオン源のエミッタを覆うイオン
材料表面に形成された炭素系スラグを、大電流イオン放
出や加熱処理などによらずに効率良く除去して、長時間
安定にイオン放出のできる液体金属イオン源とその安定
化方法、イオン材料の充填方法ならびにこれを搭載した
FIB装置を提供することを目的とする。
れたもので、液体金属イオン源のエミッタを覆うイオン
材料表面に形成された炭素系スラグを、大電流イオン放
出や加熱処理などによらずに効率良く除去して、長時間
安定にイオン放出のできる液体金属イオン源とその安定
化方法、イオン材料の充填方法ならびにこれを搭載した
FIB装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明においては、まず、液体金属イオン源(LM
IS)のエミッタを覆う第1のイオン材料の表面に、第
2のイオンを照射する。このために、熱電子を放出する
フィラメントと第2イオン材料のガスを導入するガス供
給手段とからなる第2イオン発生源を設ける。この場
合、第2イオン発生源はエミッタに対してほぼ垂直方向
にイオン照射できるように、かつ、複数個設け、また、
この第2イオンを集束するイオンビーム集束手段を設け
る。また、上記フィラメントをエミッタ軸を中心とする
環状に設けることもできる。そして、この第2イオンに
は、不活性ガスイオン、オゾンイオン、あるいは酸素イ
オンのいずれかが用いられ、特に、不活性ガスイオンの
場合には、アルゴン、キセノン、クリプトンなどが用い
られる。
に、本発明においては、まず、液体金属イオン源(LM
IS)のエミッタを覆う第1のイオン材料の表面に、第
2のイオンを照射する。このために、熱電子を放出する
フィラメントと第2イオン材料のガスを導入するガス供
給手段とからなる第2イオン発生源を設ける。この場
合、第2イオン発生源はエミッタに対してほぼ垂直方向
にイオン照射できるように、かつ、複数個設け、また、
この第2イオンを集束するイオンビーム集束手段を設け
る。また、上記フィラメントをエミッタ軸を中心とする
環状に設けることもできる。そして、この第2イオンに
は、不活性ガスイオン、オゾンイオン、あるいは酸素イ
オンのいずれかが用いられ、特に、不活性ガスイオンの
場合には、アルゴン、キセノン、クリプトンなどが用い
られる。
【0018】次に、上記の第2イオン発生源の代りにラ
ジカル発生源を設け、第1イオン材料の表面にラジカル
を照射する。このとき、特に、水素ラジカルを用いると
よい。
ジカル発生源を設け、第1イオン材料の表面にラジカル
を照射する。このとき、特に、水素ラジカルを用いると
よい。
【0019】以上のような装置により、LMISの放射
イオン電流が不安定に陥ったとき、LMISのエミッタ
を覆う第1のイオン材料の表面に、第2のイオン、ラジ
カル、あるいはガスを照射、または、上記エミッタを覆
う第1イオン材料をグロー放電中に露出させることによ
って、上記エミッタを覆う第1イオン材料の表面を清浄
化して、LMISから放射されるイオン電流の安定化を
図る。このとき、LMISの動作を一旦停止してエミッ
タを接地電位とし、このエミッタに上記の不活性ガスイ
オンなどを照射して清浄化する。また、第2イオン発生
用のフィラメントが環状の場合には、エミッタに負の高
電圧を印加して、エミッタに第2イオンを照射すること
もできる。さらに、第2イオン発生源をエミッタに対し
てほぼ垂直に設置した場合には、上記第2イオン発生
源、もしくはエミッタを相対的にエミッタ軸に対して回
転させ、エミッタ表面全周に均一にイオン照射をする。
イオン電流が不安定に陥ったとき、LMISのエミッタ
を覆う第1のイオン材料の表面に、第2のイオン、ラジ
カル、あるいはガスを照射、または、上記エミッタを覆
う第1イオン材料をグロー放電中に露出させることによ
って、上記エミッタを覆う第1イオン材料の表面を清浄
化して、LMISから放射されるイオン電流の安定化を
図る。このとき、LMISの動作を一旦停止してエミッ
タを接地電位とし、このエミッタに上記の不活性ガスイ
オンなどを照射して清浄化する。また、第2イオン発生
用のフィラメントが環状の場合には、エミッタに負の高
電圧を印加して、エミッタに第2イオンを照射すること
もできる。さらに、第2イオン発生源をエミッタに対し
てほぼ垂直に設置した場合には、上記第2イオン発生
源、もしくはエミッタを相対的にエミッタ軸に対して回
転させ、エミッタ表面全周に均一にイオン照射をする。
【0020】そして、このようなイオン電流の安定化の
動作は、LMISを搭載したイオンビーム装置におい
て、全放出イオン電流、試料面に達するイオンビーム電
流、またはLMISの累積動作時間のうちの少なくとも
一つをモニタし、これらのイオン電流の変動幅や経時変
化の量が予め定められた値を超えた場合には、イオン放
出を一旦停止し、上記の各種のイオン電流安定化操作を
実施する。
動作は、LMISを搭載したイオンビーム装置におい
て、全放出イオン電流、試料面に達するイオンビーム電
流、またはLMISの累積動作時間のうちの少なくとも
一つをモニタし、これらのイオン電流の変動幅や経時変
化の量が予め定められた値を超えた場合には、イオン放
出を一旦停止し、上記の各種のイオン電流安定化操作を
実施する。
【0021】一方、LMISのエミッタへのイオン材料
の充填は、真空容器内でエミッタを溶融した金属イオン
材料に浸漬して付着させるが、このとき、エミッタに液
体金属が付着した直後に、エミッタに上記の安定化方法
を実施して、エミッタ上のイオン材料表面に浮遊する不
純物を事前に除去することができる。また、上記の溶融
金属イオン材料をエミッタに付着させる前に、上記イオ
ン材料の表面に上記の安定化方法を実施し、溶融金属イ
オン材料自身の表面に浮遊する不純物を予め除去するこ
ともできる。
の充填は、真空容器内でエミッタを溶融した金属イオン
材料に浸漬して付着させるが、このとき、エミッタに液
体金属が付着した直後に、エミッタに上記の安定化方法
を実施して、エミッタ上のイオン材料表面に浮遊する不
純物を事前に除去することができる。また、上記の溶融
金属イオン材料をエミッタに付着させる前に、上記イオ
ン材料の表面に上記の安定化方法を実施し、溶融金属イ
オン材料自身の表面に浮遊する不純物を予め除去するこ
ともできる。
【0022】そして、以上のようにイオン電流の安定化
されたLMISを、試料の微細領域の凹部形成加工や二
次イオン質量分析を行う集束イオンビーム装置に搭載す
る。
されたLMISを、試料の微細領域の凹部形成加工や二
次イオン質量分析を行う集束イオンビーム装置に搭載す
る。
【0023】
【作用】本発明は、LMISにおける不安定な放出イオ
ン電流を回復させる方法と、それを実現するLMIS、
また、そのLMISを搭載したFIB装置を提供するも
ので、具体的には、不安定電流の原因であるエミッタ先
端付近に浮遊する不純物、特に炭素系スラグを除去する
方法を提供するものである。
ン電流を回復させる方法と、それを実現するLMIS、
また、そのLMISを搭載したFIB装置を提供するも
ので、具体的には、不安定電流の原因であるエミッタ先
端付近に浮遊する不純物、特に炭素系スラグを除去する
方法を提供するものである。
【0024】まず、図7(a)は、不純物が付着してい
ない理想的なエミッタ先端部、(b)は不純物が付着し
た場合、(c)は集束不活性ガスイオンビーム照射時の
エミッタ先端部を示す。51は液体金属(溶融イオン材
料)、53は不純物、54は放出イオンである。(a)
の状態でイオン放出を開始しても、長時間運転の後には
(b)のようにエミッタ50先端には不純物53が付着
する。不純物53は酸化膜や炭化膜などであり、溶融状
態のイオン材料51の露出部分が少なくなってくる。こ
の不純物53の形成によってテーラーコーン52が位置
変動を起こしたり、エミッタ先端でのイオン化電界強度
が変化するためにイオン電流が不安定になる。そこで、
図(c)のように、本発明による、少なくともエミッタ
先端部に向けて不活性ガスイオン56を照射する方法に
より、不純物53は55のようにスパッタリングや化学
反応によって除去される。これによってエミッタ部は再
び図(a)の理想的なエミッタに戻り、安定したイオン
放出が可能となる。
ない理想的なエミッタ先端部、(b)は不純物が付着し
た場合、(c)は集束不活性ガスイオンビーム照射時の
エミッタ先端部を示す。51は液体金属(溶融イオン材
料)、53は不純物、54は放出イオンである。(a)
の状態でイオン放出を開始しても、長時間運転の後には
(b)のようにエミッタ50先端には不純物53が付着
する。不純物53は酸化膜や炭化膜などであり、溶融状
態のイオン材料51の露出部分が少なくなってくる。こ
の不純物53の形成によってテーラーコーン52が位置
変動を起こしたり、エミッタ先端でのイオン化電界強度
が変化するためにイオン電流が不安定になる。そこで、
図(c)のように、本発明による、少なくともエミッタ
先端部に向けて不活性ガスイオン56を照射する方法に
より、不純物53は55のようにスパッタリングや化学
反応によって除去される。これによってエミッタ部は再
び図(a)の理想的なエミッタに戻り、安定したイオン
放出が可能となる。
【0025】不活性ガスイオンの照射方法は種々あり、
集束したビーム状にしても良いし、エミッタ自身をコレ
クタ電極として、発生した不活性ガスイオンを積極的に
取り込む方法も有効である。この場合、フィラメントは
エミッタの周囲に設置して加熱し、不活性ガスを流入さ
せつつ、フィラメント電位に対して負の電位をエミッタ
に印加することにより、不活性ガスはイオン化されてエ
ミッタの全周を照射する。これにより、液体金属表面に
浮遊する炭素系膜などの不純物を除去することができ
る。導入するガスはアルゴンの他、クリプトンやキセノ
ンなどでもよい。また、不活性ガスをイオンの状態で照
射する以外に、エミッタ近傍に電極を設置し、その電極
間での不活性ガスのグロー放電を発生させ、少なくとも
エミッタをそのグロー放電中に浸漬させることで、エミ
ッタを覆うイオン材料表面に付着した不純物を除去する
こともできる。
集束したビーム状にしても良いし、エミッタ自身をコレ
クタ電極として、発生した不活性ガスイオンを積極的に
取り込む方法も有効である。この場合、フィラメントは
エミッタの周囲に設置して加熱し、不活性ガスを流入さ
せつつ、フィラメント電位に対して負の電位をエミッタ
に印加することにより、不活性ガスはイオン化されてエ
ミッタの全周を照射する。これにより、液体金属表面に
浮遊する炭素系膜などの不純物を除去することができ
る。導入するガスはアルゴンの他、クリプトンやキセノ
ンなどでもよい。また、不活性ガスをイオンの状態で照
射する以外に、エミッタ近傍に電極を設置し、その電極
間での不活性ガスのグロー放電を発生させ、少なくとも
エミッタをそのグロー放電中に浸漬させることで、エミ
ッタを覆うイオン材料表面に付着した不純物を除去する
こともできる。
【0026】ここで、上述の方法が良好な結果をもたら
すことを実証する実験結果について説明する。図8は、
オージェ電子分析装置の試料室内にGa−LMISを設
置して得られた全放出イオン電流の安定性と、エミッタ
先端部の成分の関係を示す図である。イオン電流変動の
図における横軸は時間であり、縦軸は平均電流に対する
相対変動を示す。測定時期は、安定放出時、長時間
イオン放出の後にイオン電流が不安定に陥った時、不
安定放出となったLMISを約500℃に加熱した直
後、更に、不安定放出となったLMISのエミッタに
対してArイオン照射を行った場合、の4者であり、そ
れぞれエミッタ先端のオージェスペクトルと、全放出イ
オン電流変動の関係を示している。不安定イオン放出時
には、イオン電流の平均電流が10%以上も変動し、こ
の時のエミッタ先端には炭素や酸素の存在がオージェス
ペクトルからわかる。また、約500℃の加熱で酸素の
ピークは消滅するが、炭素のピークは消えない。この時
のイオン電流は高安定状態に回復はしていない。つま
り、加熱だけでは消滅しない炭素系の存在がイオン電流
の安定性を阻害していることを示している。一方、加熱
後にArイオン照射を施すと、酸素と炭素のピークは消
滅し、イオン電流は1%以内の高安定状態となる。これ
らの結果から、Ga表面上に付着した酸素や炭素は放出
イオン電流の安定性に大きく影響し、これらは加熱だけ
ではなく、スパッタ除去することによって、初めて安定
なイオン放出が回復できることが分る。
すことを実証する実験結果について説明する。図8は、
オージェ電子分析装置の試料室内にGa−LMISを設
置して得られた全放出イオン電流の安定性と、エミッタ
先端部の成分の関係を示す図である。イオン電流変動の
図における横軸は時間であり、縦軸は平均電流に対する
相対変動を示す。測定時期は、安定放出時、長時間
イオン放出の後にイオン電流が不安定に陥った時、不
安定放出となったLMISを約500℃に加熱した直
後、更に、不安定放出となったLMISのエミッタに
対してArイオン照射を行った場合、の4者であり、そ
れぞれエミッタ先端のオージェスペクトルと、全放出イ
オン電流変動の関係を示している。不安定イオン放出時
には、イオン電流の平均電流が10%以上も変動し、こ
の時のエミッタ先端には炭素や酸素の存在がオージェス
ペクトルからわかる。また、約500℃の加熱で酸素の
ピークは消滅するが、炭素のピークは消えない。この時
のイオン電流は高安定状態に回復はしていない。つま
り、加熱だけでは消滅しない炭素系の存在がイオン電流
の安定性を阻害していることを示している。一方、加熱
後にArイオン照射を施すと、酸素と炭素のピークは消
滅し、イオン電流は1%以内の高安定状態となる。これ
らの結果から、Ga表面上に付着した酸素や炭素は放出
イオン電流の安定性に大きく影響し、これらは加熱だけ
ではなく、スパッタ除去することによって、初めて安定
なイオン放出が回復できることが分る。
【0027】次に、水素ラジカルを照射して、イオン材
料表面の炭素を炭化水素系ガスに変えて除去する方法も
ある。水素ラジカルは水素イオンや水素原子に比べて活
性であるので、材料表面に衝突すると表面元素と反応し
やすい。例えば、Ga表面に炭化膜が付着していると、
水素ラジカルと炭素で炭化水素系のガスを生成し、Ga
表面から離脱する。この方法は、化学反応を利用するも
のなので、基盤のエミッタ材料に損傷を与えることな
く、効率良く炭素を除去することができる。
料表面の炭素を炭化水素系ガスに変えて除去する方法も
ある。水素ラジカルは水素イオンや水素原子に比べて活
性であるので、材料表面に衝突すると表面元素と反応し
やすい。例えば、Ga表面に炭化膜が付着していると、
水素ラジカルと炭素で炭化水素系のガスを生成し、Ga
表面から離脱する。この方法は、化学反応を利用するも
のなので、基盤のエミッタ材料に損傷を与えることな
く、効率良く炭素を除去することができる。
【0028】また、水素を用いる方法として、ラジカル
以外に水素グロー放電をエミッタ先端で生じさせ、エミ
ッタ表面のイオン材料に浮遊する炭素系スラグを炭化水
素系ガスに変化させて、除去する方法も同様の効果をも
たらす。
以外に水素グロー放電をエミッタ先端で生じさせ、エミ
ッタ表面のイオン材料に浮遊する炭素系スラグを炭化水
素系ガスに変化させて、除去する方法も同様の効果をも
たらす。
【0029】さらに、オゾンや酸素イオンをイオン材料
に照射し、溶融イオン材料に浮遊した炭素と化合させて
炭酸ガスとして離脱させる方法がある。酸素イオン照射
により、溶融イオン材料の一部が酸化されるが、酸化物
は加熱することにより除去できる。例えば、イオン材料
がGaの場合、酸化ガリウムは約500℃で除去するこ
とができる。
に照射し、溶融イオン材料に浮遊した炭素と化合させて
炭酸ガスとして離脱させる方法がある。酸素イオン照射
により、溶融イオン材料の一部が酸化されるが、酸化物
は加熱することにより除去できる。例えば、イオン材料
がGaの場合、酸化ガリウムは約500℃で除去するこ
とができる。
【0030】以上に述べたように、LMISにおいて放
出イオン電流が不安定になったとき、上記の不活性ガス
イオン、水素ラジカル、オゾンや酸素イオンなどをエミ
ッタに照射することによって、エミッタを覆うイオン材
料表面を清浄化することができ、放出イオン電流の安定
性を回復することができる。
出イオン電流が不安定になったとき、上記の不活性ガス
イオン、水素ラジカル、オゾンや酸素イオンなどをエミ
ッタに照射することによって、エミッタを覆うイオン材
料表面を清浄化することができ、放出イオン電流の安定
性を回復することができる。
【0031】
(実施例1)本実施例1は、最も簡単な構造であイオン
材料表面をスパッタ洗浄できるLMISに関するもの
で、エミッタ近傍の概略構成図を図1に示す。1はLM
IS、2はエミッタ、3はイオン材料、4はフィラメン
ト、5は引出し電極、7は不活性ガス、8は不活性ガス
イオンである。
材料表面をスパッタ洗浄できるLMISに関するもの
で、エミッタ近傍の概略構成図を図1に示す。1はLM
IS、2はエミッタ、3はイオン材料、4はフィラメン
ト、5は引出し電極、7は不活性ガス、8は不活性ガス
イオンである。
【0032】フィラメント4はタングステン細線でリン
グ状に成形されており、引出し電極5と同電位である。
フィラメント4の両端は真空容器9外で加熱電源(図示
せず)に接続され、約2000℃まで加熱できる。
グ状に成形されており、引出し電極5と同電位である。
フィラメント4の両端は真空容器9外で加熱電源(図示
せず)に接続され、約2000℃まで加熱できる。
【0033】不活性ガス7は、タンク10からバルブ1
2、減圧弁、流量計(図示せず)などを経てノズル11
から流出される。今回は不活性ガス種としてアルゴンを
用いた。
2、減圧弁、流量計(図示せず)などを経てノズル11
から流出される。今回は不活性ガス種としてアルゴンを
用いた。
【0034】次に、イオン電流の安定化手順を示す。ま
ず、LMISの放出イオン電流が不安定になった時、イ
オン放出を停止させる。LMIS1の設置されたイオン
源室13とイオンビーム光学系または試料室をバルブ
(図示せず)で遮断し、装置内の真空度の劣化を極力防
止する。フィラメント4に徐々に電流を流し、白熱状態
にする一方、LMIS1のエミッタ2にはフィラメント
4に対して負電位を印加する。次に、バルブ12を調節
しつつ、タンク10内の不活性ガス(アルゴン)7をノ
ズル11より徐々にリークさせ、フィラメント4から放
出された熱電子との衝突によってイオン化させる。正の
アルゴンイオン8は負電位のエミッタ2に向かって加速
され、イオン材料3の表面に衝突しスパッタする。この
ような手順により、イオン材料3表面に浮遊する不純
物、特に、イオン電流の安定性に影響を大きく及ぼす炭
素系スラグを除去することができる。
ず、LMISの放出イオン電流が不安定になった時、イ
オン放出を停止させる。LMIS1の設置されたイオン
源室13とイオンビーム光学系または試料室をバルブ
(図示せず)で遮断し、装置内の真空度の劣化を極力防
止する。フィラメント4に徐々に電流を流し、白熱状態
にする一方、LMIS1のエミッタ2にはフィラメント
4に対して負電位を印加する。次に、バルブ12を調節
しつつ、タンク10内の不活性ガス(アルゴン)7をノ
ズル11より徐々にリークさせ、フィラメント4から放
出された熱電子との衝突によってイオン化させる。正の
アルゴンイオン8は負電位のエミッタ2に向かって加速
され、イオン材料3の表面に衝突しスパッタする。この
ような手順により、イオン材料3表面に浮遊する不純
物、特に、イオン電流の安定性に影響を大きく及ぼす炭
素系スラグを除去することができる。
【0035】本実施例によれば、エミッタ2自身の温度
は通電加熱などによって高める必要はないので、セシウ
ムのように蒸気圧が高く、加熱によってイオン材料の消
耗の激しいイオン材料についても室温で適用することが
でき、余分な消耗が回避できる。さらに、エミッタ2を
覆うイオン材料3の厚みは1μm程度もあるため、基盤
材であるエミッタ2自体にまで損傷を与えることはな
い。
は通電加熱などによって高める必要はないので、セシウ
ムのように蒸気圧が高く、加熱によってイオン材料の消
耗の激しいイオン材料についても室温で適用することが
でき、余分な消耗が回避できる。さらに、エミッタ2を
覆うイオン材料3の厚みは1μm程度もあるため、基盤
材であるエミッタ2自体にまで損傷を与えることはな
い。
【0036】ここでは不活性ガスイオンの一例としてア
ルゴンを用いたが、ネオン、キセノン、クリプトンであ
っても同様の効果をもたらす。
ルゴンを用いたが、ネオン、キセノン、クリプトンであ
っても同様の効果をもたらす。
【0037】また、フィラメントの設置方法も上記に限
らず種々考えられるが、本発明の意図するところは不活
性ガスをイオン化させ、不活性ガスイオンをエミッタに
衝突させることにあるので、これら以外の改変は当業者
にとっては容易である。次に、その改変例の一例を図9
に示す。
らず種々考えられるが、本発明の意図するところは不活
性ガスをイオン化させ、不活性ガスイオンをエミッタに
衝突させることにあるので、これら以外の改変は当業者
にとっては容易である。次に、その改変例の一例を図9
に示す。
【0038】図9は、フィラメント14を、エミッタ2
を中心軸にしてエミッタ2を囲むように設置した例であ
る。この構成では、フィラメント14近傍で発生したイ
オン8は等方的にエミッタ2に衝突し、イオン材料3表
面に陰になる部分はなく、イオン材料3表面が一様に洗
浄される。本例の場合、フィラメント14は引出し電極
5のエミッタ2先端に最も近い面から離れて設置されて
いるため、フィラメント14を引出し電極5と常に同電
位にしておいても、通常のイオン放出時、エミッタ2先
端に集中すべき電位分布に影響を及ぼすことはない。
を中心軸にしてエミッタ2を囲むように設置した例であ
る。この構成では、フィラメント14近傍で発生したイ
オン8は等方的にエミッタ2に衝突し、イオン材料3表
面に陰になる部分はなく、イオン材料3表面が一様に洗
浄される。本例の場合、フィラメント14は引出し電極
5のエミッタ2先端に最も近い面から離れて設置されて
いるため、フィラメント14を引出し電極5と常に同電
位にしておいても、通常のイオン放出時、エミッタ2先
端に集中すべき電位分布に影響を及ぼすことはない。
【0039】(実施例2)本実施例2は、LMISのエ
ミッタに不活性ガスイオンを集束ビーム状にして照射で
きるように第2のイオン発生源に集束レンズを1組有し
たLMISの例である。図10はその概略構成図であ
る。
ミッタに不活性ガスイオンを集束ビーム状にして照射で
きるように第2のイオン発生源に集束レンズを1組有し
たLMISの例である。図10はその概略構成図であ
る。
【0040】Arイオン源102から放出されたイオン
103は、集束レンズ104によってエミッタ部108
で直径1mm程度のビームに成形できる。このArイオ
ン源102は、LMIS101を備えたイオン源室10
5とは、不活性ガスイオンビーム103の通過する細口
107を介して隔離されている。Arイオン源102は
真空排気口(図示せず)、不活性ガスを貯溜したタンク
10、ガス流量を調節するバルブ12、イオン化するた
めのフィラメント106などからなり、Arイオン源1
02に導入したArガスを熱電子によりイオン化し、集
束レンズ104により集束イオンビーム103にして、
エミッタ108に照射できる。Arイオン源102はL
MISから遠ざかっているため、エミッタ108、引出
し電極109などの複雑な構造のLMIS101とは構
造的に干渉せずに構成できるという利点を有する。
103は、集束レンズ104によってエミッタ部108
で直径1mm程度のビームに成形できる。このArイオ
ン源102は、LMIS101を備えたイオン源室10
5とは、不活性ガスイオンビーム103の通過する細口
107を介して隔離されている。Arイオン源102は
真空排気口(図示せず)、不活性ガスを貯溜したタンク
10、ガス流量を調節するバルブ12、イオン化するた
めのフィラメント106などからなり、Arイオン源1
02に導入したArガスを熱電子によりイオン化し、集
束レンズ104により集束イオンビーム103にして、
エミッタ108に照射できる。Arイオン源102はL
MISから遠ざかっているため、エミッタ108、引出
し電極109などの複雑な構造のLMIS101とは構
造的に干渉せずに構成できるという利点を有する。
【0041】具体的数値として、電子の加速電圧は10
0V、導入するArガス圧は約1×10~2(Tor
r)、Arイオンビームのスポット径は約1mm、照射
時間は約1分である。Arイオンビームのスポット径が
小さいため、エミッタ108のみを照射することがで
き、エミッタ108近傍の引出し電極109等のLMI
S構成部品をスパッタすることがない。このようなAr
イオンビーム照射により、イオン材料の表面は洗浄され
る。その後、イオン源室に残留したArガスを排気し、
超高真空状態になったことを確認してイオン放出を再開
する。
0V、導入するArガス圧は約1×10~2(Tor
r)、Arイオンビームのスポット径は約1mm、照射
時間は約1分である。Arイオンビームのスポット径が
小さいため、エミッタ108のみを照射することがで
き、エミッタ108近傍の引出し電極109等のLMI
S構成部品をスパッタすることがない。このようなAr
イオンビーム照射により、イオン材料の表面は洗浄され
る。その後、イオン源室に残留したArガスを排気し、
超高真空状態になったことを確認してイオン放出を再開
する。
【0042】(実施例3)上記実施例では、エミッタを
覆う液体金属に向けてArイオンビームを一方向の横か
ら照射した。この場合、イオン照射を受けた部分のみス
パッタエッチングされるため、イオン照射を受けない裏
面の不純物は除去できない。そこで、本実施例では、実
施例2で示したArイオン源を3個設け、3方向からA
rイオンビーム照射を施すことで、残留する不純物領域
を最小にした。図11では2個のみを図示し、102、
102′がイオン源、103、103′がイオンビー
ム、111、111′は真空容器壁であり、集束レン
ズ、ガス供給手段などは省略されている。勿論、3個よ
り多くのイオン源を設けても当初の目的は達成される
が、それぞれのイオン源に加速電源、Arガス導入手段
などが必要なため、経済的、構造的観点から、2個乃至
4個が最適である。
覆う液体金属に向けてArイオンビームを一方向の横か
ら照射した。この場合、イオン照射を受けた部分のみス
パッタエッチングされるため、イオン照射を受けない裏
面の不純物は除去できない。そこで、本実施例では、実
施例2で示したArイオン源を3個設け、3方向からA
rイオンビーム照射を施すことで、残留する不純物領域
を最小にした。図11では2個のみを図示し、102、
102′がイオン源、103、103′がイオンビー
ム、111、111′は真空容器壁であり、集束レン
ズ、ガス供給手段などは省略されている。勿論、3個よ
り多くのイオン源を設けても当初の目的は達成される
が、それぞれのイオン源に加速電源、Arガス導入手段
などが必要なため、経済的、構造的観点から、2個乃至
4個が最適である。
【0043】(実施例4)本実施例4は、1個の水素ラ
ジカル源と、FIB光軸中心に一回転できるLMISと
から構成されたFIB装置である。この実施例では、L
MISがFIB光軸中心に回転できるため、洗浄用のラ
ジカル源が一個でエミッタの全表面を洗浄することがで
きる。図12を用いて説明する。
ジカル源と、FIB光軸中心に一回転できるLMISと
から構成されたFIB装置である。この実施例では、L
MISがFIB光軸中心に回転できるため、洗浄用のラ
ジカル源が一個でエミッタの全表面を洗浄することがで
きる。図12を用いて説明する。
【0044】60はLMIS、61はエミッタ、62は
LMISの回転機構、63は水素ラジカル源、64は水
素ラジカルビームである。
LMISの回転機構、63は水素ラジカル源、64は水
素ラジカルビームである。
【0045】水素ラジカル源63は図13に示すよう
に、水素導入手段であるタンク67、バルブ68、ヒー
タ65、加熱電源70から成り、真空容器69外から徐
々に導入した水素ガスをヒータ65によって加熱したセ
ラミックパイプ71を通過させ、ラジカル化する。セラ
ミックパイプ71の先端は口径約0.5mmのノズルで
あり、ヒータ65の温度は約1800℃であった。この
水素ラジカル源63はベローズ66を介しているため、
セラミックパイプ71の先端の移動が容易である。ま
た、必要に応じてエミッタ先端に近づけ、不要時には退
避させることも可能である。
に、水素導入手段であるタンク67、バルブ68、ヒー
タ65、加熱電源70から成り、真空容器69外から徐
々に導入した水素ガスをヒータ65によって加熱したセ
ラミックパイプ71を通過させ、ラジカル化する。セラ
ミックパイプ71の先端は口径約0.5mmのノズルで
あり、ヒータ65の温度は約1800℃であった。この
水素ラジカル源63はベローズ66を介しているため、
セラミックパイプ71の先端の移動が容易である。ま
た、必要に応じてエミッタ先端に近づけ、不要時には退
避させることも可能である。
【0046】このような水素ラジカル64はエミッタ6
1に集中的に照射され、エミッタ61を覆う溶融イオン
材料に浮遊する炭素系スラグを炭化水素系ガスに変化さ
せ、イオン材料から離脱させることができる。これによ
って、イオン電流の不安定要因となるイオン材料に浮遊
する炭素系スラグを除去することができ、結果的に、イ
オン電流の安定性を回復することができる。
1に集中的に照射され、エミッタ61を覆う溶融イオン
材料に浮遊する炭素系スラグを炭化水素系ガスに変化さ
せ、イオン材料から離脱させることができる。これによ
って、イオン電流の不安定要因となるイオン材料に浮遊
する炭素系スラグを除去することができ、結果的に、イ
オン電流の安定性を回復することができる。
【0047】(実施例5)実施例4と同様の効果は、水
素ガスを用いてグロー放電を起こしても達成できる。つ
まり、実施例4におけるラジカル源を用いて、ガス供給
部を加熱せずに水素を供給する。イオン電流が不安定に
陥った時、水素ガス供給ノズルから水素を導入するが、
この時、真空排気系は粗引き排気系だけを動作させ、微
量リークバルブで調整しながら、イオン源室内の真空度
を約0.4Torrにする。ここでエミッタに約400
から600Vの負電圧を印加すると、エミッタを取り囲
むように濃桃色のグロー放電が起きる。この状態で約1
0分間放置すると、導入した水素はグロー放電によりイ
オン化され、エミッタに衝突してイオン材料表面の炭素
と結合し、炭化水素系のガスに変化してイオン材料表面
から離脱し、清浄なイオン材料面が形成される。結果的
に、イオン電流の高安定性を回復させることができた。
素ガスを用いてグロー放電を起こしても達成できる。つ
まり、実施例4におけるラジカル源を用いて、ガス供給
部を加熱せずに水素を供給する。イオン電流が不安定に
陥った時、水素ガス供給ノズルから水素を導入するが、
この時、真空排気系は粗引き排気系だけを動作させ、微
量リークバルブで調整しながら、イオン源室内の真空度
を約0.4Torrにする。ここでエミッタに約400
から600Vの負電圧を印加すると、エミッタを取り囲
むように濃桃色のグロー放電が起きる。この状態で約1
0分間放置すると、導入した水素はグロー放電によりイ
オン化され、エミッタに衝突してイオン材料表面の炭素
と結合し、炭化水素系のガスに変化してイオン材料表面
から離脱し、清浄なイオン材料面が形成される。結果的
に、イオン電流の高安定性を回復させることができた。
【0048】(実施例6)本実施例は、FIB装置に、
図9に示した引出し電極にフィラメントを有するGa−
LMISを搭載した例である。
図9に示した引出し電極にフィラメントを有するGa−
LMISを搭載した例である。
【0049】本実施例で示すFIB装置は、試料の微細
領域の断面を観察するための加工をする装置である。F
IBを試料面に照射すると、FIBの持つエネルギで試
料がスパッタリングされ、図14のように、FIB90
を矩形形状に走査させると、矩形凹部91が形成でき
る。この例では、凹部91の内側面は、3層配線構造と
して観察することができる。このような用途でFIBを
操作する場合、所望の位置の断面を形成するためには、
FIBが常に高安定でなければならない。従来、この種
のFIB装置では、イオン電流が変動し始めると、上記
の加工工程を一旦停止し、大電流のイオン放出をさせる
か、エミッタ加熱してエミッタ先端の状態を変化させ、
イオン電流の回復を待っていた。しかし、一旦、大電流
放出や加熱処理を行なうとエミッタ先端に保持されたイ
オン材料の状態が大きく変化し、引出し電圧が大きく変
化し、それに伴い、処理前と同様の集束性を持つFIB
を再現するためには、集束レンズ電圧などの面倒な調整
をしなければならなかった。
領域の断面を観察するための加工をする装置である。F
IBを試料面に照射すると、FIBの持つエネルギで試
料がスパッタリングされ、図14のように、FIB90
を矩形形状に走査させると、矩形凹部91が形成でき
る。この例では、凹部91の内側面は、3層配線構造と
して観察することができる。このような用途でFIBを
操作する場合、所望の位置の断面を形成するためには、
FIBが常に高安定でなければならない。従来、この種
のFIB装置では、イオン電流が変動し始めると、上記
の加工工程を一旦停止し、大電流のイオン放出をさせる
か、エミッタ加熱してエミッタ先端の状態を変化させ、
イオン電流の回復を待っていた。しかし、一旦、大電流
放出や加熱処理を行なうとエミッタ先端に保持されたイ
オン材料の状態が大きく変化し、引出し電圧が大きく変
化し、それに伴い、処理前と同様の集束性を持つFIB
を再現するためには、集束レンズ電圧などの面倒な調整
をしなければならなかった。
【0050】そこで、実施例1で示したGa−LMIS
を搭載し、イオン電流不安定時に、上記処理を行なった
ところ、イオン材料には大きな影響を与えることなく不
純物のみを除去することができ、引出し電圧等の諸条件
は処理前と全く同じで、処理前の工程を続行することが
できた。
を搭載し、イオン電流不安定時に、上記処理を行なった
ところ、イオン材料には大きな影響を与えることなく不
純物のみを除去することができ、引出し電圧等の諸条件
は処理前と全く同じで、処理前の工程を続行することが
できた。
【0051】このような効果は、上述の実施例で示した
水素グロー放電が可能なLMISを二次イオン質量分析
装置に搭載した場合にも得られた。特に、二次イオン質
量分析の場合、分析結果がFIBの位置変動、電流変動
に大きく影響されるため、FIBの安定性は強く望まれ
ていた。本実施例では、100時間毎の水素グロー放電
を施すことにより、常に高安定FIBで精密な分析を実
施することが可能であった。
水素グロー放電が可能なLMISを二次イオン質量分析
装置に搭載した場合にも得られた。特に、二次イオン質
量分析の場合、分析結果がFIBの位置変動、電流変動
に大きく影響されるため、FIBの安定性は強く望まれ
ていた。本実施例では、100時間毎の水素グロー放電
を施すことにより、常に高安定FIBで精密な分析を実
施することが可能であった。
【0052】以上、実施例1から6に示したLMISや
FIB装置に共通することは、イオン電流の不安定時
に、エミッタを覆うイオン材料表面をスパッタするか化
学反応を利用して不純物である炭素系スラグを除去し、
イオン電流の安定化を図ったものである。一方、従来の
加熱や大電流イオン放出法による電流の安定化は一時的
なものであり、LMISの安定動作時間を飛躍的に延ば
すことはできなかった。これに対して、本発明による方
法によれば、溶融イオン材料表面に浮遊する酸化物は勿
論、炭素系スラグまで除去することができるため、寿命
はリザーバ内に充填されたイオン材料が枯渇するまで延
ばすことができる。たとえば、リザーバ内に約10mg
のGaを充填し、全放出イオン電流を1μAに設定して
放出させると、Gaが枯渇するまでの真の寿命は約50
00時間と試算できる。これに対し、約2000時間毎
にアルゴンスパッタをFIB装置内で施すことによって
炭素系膜の影響が除去でき、真の寿命まで2、3回のア
ルゴンイオン照射を施すことで、寿命を期待どおりに向
上させることができた。更なる長寿命のLMISを得る
ためには、リザーバ容量を大きくすると共に、エミッタ
洗浄用のスパッタイオン源を併用すれば良いことは明ら
かである。この時、たとえば、Gaのように室温で溶融
状態の材料については、リザーバを加熱する必要がない
ので、リザーバの大容量化に伴う問題が生じることがな
く、長寿命化が図れるという利点を有する。
FIB装置に共通することは、イオン電流の不安定時
に、エミッタを覆うイオン材料表面をスパッタするか化
学反応を利用して不純物である炭素系スラグを除去し、
イオン電流の安定化を図ったものである。一方、従来の
加熱や大電流イオン放出法による電流の安定化は一時的
なものであり、LMISの安定動作時間を飛躍的に延ば
すことはできなかった。これに対して、本発明による方
法によれば、溶融イオン材料表面に浮遊する酸化物は勿
論、炭素系スラグまで除去することができるため、寿命
はリザーバ内に充填されたイオン材料が枯渇するまで延
ばすことができる。たとえば、リザーバ内に約10mg
のGaを充填し、全放出イオン電流を1μAに設定して
放出させると、Gaが枯渇するまでの真の寿命は約50
00時間と試算できる。これに対し、約2000時間毎
にアルゴンスパッタをFIB装置内で施すことによって
炭素系膜の影響が除去でき、真の寿命まで2、3回のア
ルゴンイオン照射を施すことで、寿命を期待どおりに向
上させることができた。更なる長寿命のLMISを得る
ためには、リザーバ容量を大きくすると共に、エミッタ
洗浄用のスパッタイオン源を併用すれば良いことは明ら
かである。この時、たとえば、Gaのように室温で溶融
状態の材料については、リザーバを加熱する必要がない
ので、リザーバの大容量化に伴う問題が生じることがな
く、長寿命化が図れるという利点を有する。
【0053】上記実施例ではイオン材料としてGaのみ
を示したが、Gaに限らずAu、Ag、As、B、B
e、Cu、Fe、Ge、In、Sn、P、Pt、Pdの
うちの単体元素や、これらのうちの少なくとも一元素を
含む合金に対しても、同様の効果を期待することができ
る。
を示したが、Gaに限らずAu、Ag、As、B、B
e、Cu、Fe、Ge、In、Sn、P、Pt、Pdの
うちの単体元素や、これらのうちの少なくとも一元素を
含む合金に対しても、同様の効果を期待することができ
る。
【0054】(実施例7)本実施例は、エミッタ作成時
の坩堝に貯留された液体金属表面のスラグを除去するた
めに、不活性ガスイオン発生源を備えたイオン材料付着
装置である。
の坩堝に貯留された液体金属表面のスラグを除去するた
めに、不活性ガスイオン発生源を備えたイオン材料付着
装置である。
【0055】エミッタにイオン材料を付着させる方法
は、エミッタを超高真空中で加熱洗浄し、溶融状態のイ
オン材料に浸漬させる。この方法は、エイ・ワグナが論
文集ジャーナル・オブ・ヴァキューム・サイエンス・ア
ンド・テクノロジーの第16(6)巻、(1979年)
の第1871頁から第1874頁(A. Wagner, Journal
of Vacuum Science and Technology, 16(6), (1979) 18
71-1874)(公知例3)において図15に示す方法を開
示している。110はLMIS、112はイオン材料、
113は坩堝、114はイオン材料を溶融させるための
ヒータであり、ヒータ114によって、イオン材料11
2を溶解させた後に、LMIS110を降下させ、溶融
状態のイオン材料112に浸漬し、付着させる。しか
し、このようなイオン材料付着装置では、予め溶融状態
にしてあるイオン材料112表面に酸化物などのスラグ
が浮遊している場合が多く、エミッタの浸漬の際にこの
スラグがエミッタに付着し、LMISとしては不良品が
出来あがる場合が多い。
は、エミッタを超高真空中で加熱洗浄し、溶融状態のイ
オン材料に浸漬させる。この方法は、エイ・ワグナが論
文集ジャーナル・オブ・ヴァキューム・サイエンス・ア
ンド・テクノロジーの第16(6)巻、(1979年)
の第1871頁から第1874頁(A. Wagner, Journal
of Vacuum Science and Technology, 16(6), (1979) 18
71-1874)(公知例3)において図15に示す方法を開
示している。110はLMIS、112はイオン材料、
113は坩堝、114はイオン材料を溶融させるための
ヒータであり、ヒータ114によって、イオン材料11
2を溶解させた後に、LMIS110を降下させ、溶融
状態のイオン材料112に浸漬し、付着させる。しか
し、このようなイオン材料付着装置では、予め溶融状態
にしてあるイオン材料112表面に酸化物などのスラグ
が浮遊している場合が多く、エミッタの浸漬の際にこの
スラグがエミッタに付着し、LMISとしては不良品が
出来あがる場合が多い。
【0056】そこで、図16のように、イオン材料付着
装置に、溶融状態にあるイオン材料に浮遊するスラグの
除去手段として、不活性ガスイオン発生源115を搭載
した。エミッタを高温加熱洗浄した後、不活性ガスイオ
ン発生源115から不活性ガスイオンを照射し、溶融状
態にあるイオン材料表面の洗浄を行なった。ここで用い
た不活性ガス種はアルゴンである。この工程によって、
エミッタに付着したイオン材料表面には、スラグの極端
に少ない良品のLMIS110が作成できた。
装置に、溶融状態にあるイオン材料に浮遊するスラグの
除去手段として、不活性ガスイオン発生源115を搭載
した。エミッタを高温加熱洗浄した後、不活性ガスイオ
ン発生源115から不活性ガスイオンを照射し、溶融状
態にあるイオン材料表面の洗浄を行なった。ここで用い
た不活性ガス種はアルゴンである。この工程によって、
エミッタに付着したイオン材料表面には、スラグの極端
に少ない良品のLMIS110が作成できた。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る液体
金属イオン源、およびそのイオン電流の安定化方法にお
いては、液体金属イオン源のエミッタの表面を覆うイオ
ン材料の表面に付着した不純物、特に、炭素系スラグを
イオンやラジカルなどの照射により除去することによ
り、長時間安定したイオン放出を可能にし、かつ、液体
金属イオン源の実質的な長寿命化を実現した。
金属イオン源、およびそのイオン電流の安定化方法にお
いては、液体金属イオン源のエミッタの表面を覆うイオ
ン材料の表面に付着した不純物、特に、炭素系スラグを
イオンやラジカルなどの照射により除去することによ
り、長時間安定したイオン放出を可能にし、かつ、液体
金属イオン源の実質的な長寿命化を実現した。
【図1】本発明に係る一実施例を示す図であり、特に、
Arイオン源を備えた液体金属イオン源周辺の概略構成
図である。
Arイオン源を備えた液体金属イオン源周辺の概略構成
図である。
【図2】一般的な液体金属イオン源の構成を説明するた
めの概略図である。
めの概略図である。
【図3】一般的な液体金属イオン源の別の構成を説明す
るための概略図である。
るための概略図である。
【図4】安定放出時と、不安定放出時のエミッタ先端の
状況を説明するための図で、(a)は安定時、(b)は
不安定時を示す。
状況を説明するための図で、(a)は安定時、(b)は
不安定時を示す。
【図5】エミッタ部のイオン材料表面のオージェ分析結
果を示す図である。はイオン電流の不安定時、は大
電流放出直後、は加熱処理直後のスペクトルを示す。
果を示す図である。はイオン電流の不安定時、は大
電流放出直後、は加熱処理直後のスペクトルを示す。
【図6】液体金属イオン源に見られる問題点を説明する
ための図で、イオン材料がガリウムの場合のエミッタ温
度と、エミッタ先端の成分(CとO)の関係を示したも
のである。
ための図で、イオン材料がガリウムの場合のエミッタ温
度と、エミッタ先端の成分(CとO)の関係を示したも
のである。
【図7】イオン電流の不安定化を引き起こす原因と、こ
の原因を排除する方法を説明するための模式図で、
(a)は理想状態、(b)は不安定動作時を示し、
(c)は不純物除去用のビームを照射している状態を示
している。
の原因を排除する方法を説明するための模式図で、
(a)は理想状態、(b)は不安定動作時を示し、
(c)は不純物除去用のビームを照射している状態を示
している。
【図8】は安定放出時、は不安定時、は加熱処理
後、は不安定時にエミッタにスパッタエッチングを施
した場合の、各エミッタ先端のオージェスペクトルとイ
オン電流の変動とを対応付けた図である。
後、は不安定時にエミッタにスパッタエッチングを施
した場合の、各エミッタ先端のオージェスペクトルとイ
オン電流の変動とを対応付けた図である。
【図9】環状フィラメントを備えたLMISの構成例を
説明するための図である。
説明するための図である。
【図10】本発明に係る実施例のうち、別の実施例を説
明するための図である。
明するための図である。
【図11】本発明に係る実施例のうち、さらに別の実施
例を説明するための図である。
例を説明するための図である。
【図12】本発明に係る実施例のうち、さらに別の実施
例を説明するための図である。
例を説明するための図である。
【図13】本発明に係る実施例4で用いた水素ラジカル
源の構造を説明するための図である。
源の構造を説明するための図である。
【図14】FIBを用いて微細な凹部を形成した例を説
明するための図である。
明するための図である。
【図15】LMISのエミッタにイオン材料を付着させ
る従来方法を示す図である。
る従来方法を示す図である。
【図16】本発明に係る実施例のうち、LMISのエミ
ッタにイオン材料を付着させる装置であり、溶融イオン
材料表面の不純物を除去するためのイオン発生源を備え
たイオン材料充填装置の概略構成図である。
ッタにイオン材料を付着させる装置であり、溶融イオン
材料表面の不純物を除去するためのイオン発生源を備え
たイオン材料充填装置の概略構成図である。
1、60、101、110…LMIS(液体金属イオン
源) 2、24、30、40、50、61、108…エミッタ 3、21、33、112…イオン材料 4、14、106…フィラメント 5、25、109…引出し電極 7…不活性ガス 8、56、103、103′…不活性ガスイオン 9、28、35、69、111…真空容器 10、67…タンク 11、71…ノズル 12、68…バルブ 13、105…イオン源室 21…イオン化すべき材料 22…ヒータ 23、44、54…イオン 26、26′、32、32′…電流導入端子 27…加熱電源 27′…引出し電源 27″…加速電源 31…ヒータ 34…絶縁碍子 41、52…テーラーコーン 42、51…液体金属(溶融イオン材料) 43、53…スラグ 55…不純物 62…回転機構 63…水素ラジカル源 64…水素ラジカルビーム 65…ヒータ 66…ベローズ 70…加熱電源 90…FIB 91…矩形凹部 102、102′…Arイオン源 104…集束レンズ 107…細口 113…坩堝 114…ヒータ 115…不活性ガスイオン発生源
源) 2、24、30、40、50、61、108…エミッタ 3、21、33、112…イオン材料 4、14、106…フィラメント 5、25、109…引出し電極 7…不活性ガス 8、56、103、103′…不活性ガスイオン 9、28、35、69、111…真空容器 10、67…タンク 11、71…ノズル 12、68…バルブ 13、105…イオン源室 21…イオン化すべき材料 22…ヒータ 23、44、54…イオン 26、26′、32、32′…電流導入端子 27…加熱電源 27′…引出し電源 27″…加速電源 31…ヒータ 34…絶縁碍子 41、52…テーラーコーン 42、51…液体金属(溶融イオン材料) 43、53…スラグ 55…不純物 62…回転機構 63…水素ラジカル源 64…水素ラジカルビーム 65…ヒータ 66…ベローズ 70…加熱電源 90…FIB 91…矩形凹部 102、102′…Arイオン源 104…集束レンズ 107…細口 113…坩堝 114…ヒータ 115…不活性ガスイオン発生源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横川 賢悦 東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内
Claims (25)
- 【請求項1】第1のイオン材料と、該第1のイオン材料
を保持するためのリザーバと、上記第1のイオン材料を
溶融するための加熱手段と、上記リザーバから供給され
る溶融状態の上記第1のイオン材料で表面が濡らされる
エミッタと、該エミッタ先端から第1のイオン材料のイ
オンを放出させるための電界を作る引出し電極、とから
なる液体金属イオン源において、少なくとも上記エミッ
タを覆う第1イオン材料に第2のイオンを照射するため
の第2イオン発生源を有することを特徴とする液体金属
イオン源。 - 【請求項2】上記第2イオン発生源が、熱電子を放出す
るフィラメントと、第2イオン材料のガスを導入するガ
ス供給手段とからなることを特徴とする請求項1に記載
の液体金属イオン源。 - 【請求項3】上記第2イオン発生源が、上記液体金属イ
オン源におけるエミッタ軸に対してほぼ垂直方向から上
記エミッタに第2イオンビームを照射するように配置さ
れたことを特徴とする請求項1または2に記載の液体金
属イオン源。 - 【請求項4】上記第2イオン発生源が複数個で構成され
たことを特徴とする請求項3に記載の液体金属イオン
源。 - 【請求項5】上記第2イオン発生源から放射される第2
イオンを集束するイオンビーム集束手段を有することを
特徴とする請求項1から4までのいずれかの項に記載の
液体金属イオン源。 - 【請求項6】上記第2イオン源におけるフィラメント
が、上記液体金属イオン源のエミッタ軸を中心とする環
状に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の液体
金属イオン源。 - 【請求項7】上記第2イオン発生源から放射される第2
イオンが、不活性ガスイオン、オゾンイオン、酸素イオ
ンのいずれかであることを特徴とする請求項1から6ま
でのいずれかの項に記載の液体金属イオン源。 - 【請求項8】上記不活性ガスが、アルゴン、キセノン、
クリプトンのいずれかであることを特徴とする請求項7
に記載の液体金属イオン源。 - 【請求項9】第1のイオン材料と、該第1のイオン材料
を保持するためのリザーバと、上記第1のイオン材料を
溶融するための加熱手段と、上記リザーバから供給され
る溶融状態の上記第1のイオン材料で表面が濡らされる
エミッタと、該エミッタ先端からイオンを放出させるた
めの電界を作る引出し電極、とからなる液体金属イオン
源において、少なくとも上記エミッタを覆う第1のイオ
ン材料にラジカルを照射するためのラジカル発生源を有
することを特徴とする液体金属イオン源。 - 【請求項10】上記ラジカル発生源から発生するラジカ
ルが、水素ラジカルであることを特徴とする請求項9に
記載の液体金属イオン源。 - 【請求項11】上記エミッタを濡らす第1のイオン材料
が、ガリウムであることを特徴とする請求項1から10
までのいずれかの項に記載の液体金属イオン源。 - 【請求項12】液体金属イオン源から放出されるイオン
電流の安定化方法において、該液体金属イオン源におけ
る少なくともエミッタを覆う第1のイオン材料に対し
て、第2のイオンまたはラジカル、またはガスを照射
し、上記エミッタを覆う第1のイオン材料の表面を清浄
化することを特徴とする上記液体金属イオン源における
イオン電流の安定化方法。 - 【請求項13】上記液体金属イオン源から放出されるイ
オン電流が不安定になったとき、上記液体金属イオン源
の動作を一旦停止して上記エミッタを接地電位とし、該
エミッタ近傍にある熱電子を放出させるフィラメントを
通電加熱し、ガス供給手段から不活性ガスを導入しつつ
該不活性ガスをイオン化し、該不活性ガスイオンを上記
エミッタに照射して、上記第1のイオン材料表面を清浄
化することを特徴とする請求項12に記載の液体金属イ
オン源におけるイオン電流の安定化方法。 - 【請求項14】上記液体金属イオン源から放出されるイ
オン電流が不安定になったとき、上記液体金属イオン源
における少なくとも上記エミッタに付着した第1のイオ
ン材料をグロー放電中に露出させることを特徴とする請
求項12に記載の液体金属イオン源におけるイオン電流
の安定化方法。 - 【請求項15】請求項6に記載の液体金属イオン源にお
いて、上記環状フィラメントからの熱電子で不活性ガス
をイオン化し、上記エミッタに負の高電圧を印加して、
上記不活性ガスイオンの衝撃により上記エミッタ上の第
1イオン材料表面を清浄化することを特徴とする液体金
属イオン源におけるイオン電流の安定化方法。 - 【請求項16】上記液体金属イオン源におけるエミッタ
を覆う第1イオン材料表面に対して、酸素ラジカルビー
ムを照射して、上記第1イオン材料の表面を清浄化する
ことを特徴とする請求項12に記載の液体金属イオン源
におけるイオン電流の安定化方法。 - 【請求項17】上記第2イオン発生源を上記液体金属イ
オン源のエミッタに対して横方向からイオン照射するよ
うに配置し、かつ、上記第2イオン発生源または上記エ
ミッタのいずれかを、上記エミッタ軸を軸として相対的
に回転できるようにしたことを特徴とする請求項12に
記載の液体金属イオン源におけるイオン電流の安定化方
法。 - 【請求項18】上記液体金属イオン源を搭載したイオン
ビーム装置において、全放出イオン電流、試料面に達す
るイオン電流、または上記液体金属イオン源の累積作動
時間のうちの少なくとも一つをモニタし、上記全放出イ
オン電流または上記試料照射イオン電流の変動幅、ある
いは経時変化が予め定められた値を超えた時に、一旦イ
オン放出を停止し、上記エミッタに向かってイオンまた
はラジカルを照射するか、上記エミッタをグロー放電中
に曝す工程を実施することを特徴とする請求項12に記
載の液体金属イオン源におけるイオン電流の安定化方
法。 - 【請求項19】上記第1イオン材料が、ガリウムである
ことを特徴とする請求項12から18までのいずれかの
項に記載の液体金属イオン源におけるイオン電流の安定
化方法。 - 【請求項20】液体金属イオン源のエミッタへのイオン
材料の充填方法において、真空容器内で上記エミッタに
溶融金属イオン材料を付着させる工程の中に、上記エミ
ッタに溶融金属を付着させた後に、該エミッタに不活性
ガスイオン、オゾンイオンのいずれかを照射して、上記
イオン材料表面に浮遊する不純物を除去する工程を含む
ことを特徴とするイオン材料の充填方法。 - 【請求項21】上記真空容器内で上記エミッタに液体金
属を付着させる工程において、該エミッタに溶融金属イ
オン材料を付着させる前に、該溶融金属イオン材料の表
面に不活性ガスイオン、オゾンイオンのいずれかを照射
して、上記溶融金属イオン材料表面に浮遊する不純物を
除去する工程を含むことを特徴とするイオン材料の充填
方法。 - 【請求項22】液体金属イオン源から放出される集束イ
オンビームによって試料の微細領域の凹部形成加工や二
次イオン質量分析を行なう集束イオンビーム装置におい
て、上記液体金属イオン源に、請求項1から11までの
いずれかの項に記載の液体金属イオン源を用いたことを
特徴とする集束イオンビーム装置。 - 【請求項23】請求項1または2に記載の液体金属イオ
ン源を用いた集束イオンビーム装置において、上記第2
イオン発生源が、真空排気口、不活性ガスの貯溜タン
ク、ガス流量を調節するバルブ、導入されたガスをイオ
ン化するための電子発生源、などにより構成されたこと
を特徴とする集束イオンビーム装置。 - 【請求項24】請求項3に記載の液体金属イオン源を用
いた集束イオンビーム装置において、上記第2イオン発
生源が、該第2イオン発生源から放出されたイオンが通
過する細口を除いて、上記液体金属イオン源を備えたイ
オン源室から隔離されていることを特徴とする集束イオ
ンビーム装置。 - 【請求項25】上記液体金属イオン源の第1イオン材料
が、ガリウムであることを特徴とする、請求項22、2
3または24に記載の集束イオンビーム装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5297900A JPH07153403A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 液体金属イオン源およびイオン電流の安定化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5297900A JPH07153403A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 液体金属イオン源およびイオン電流の安定化方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07153403A true JPH07153403A (ja) | 1995-06-16 |
Family
ID=17852564
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5297900A Pending JPH07153403A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 液体金属イオン源およびイオン電流の安定化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07153403A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010039728A (ko) * | 1999-07-22 | 2001-05-15 | 가와하라 하지메 | 이온 소스 |
| WO2012086419A1 (ja) * | 2010-12-22 | 2012-06-28 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子放出銃及び荷電粒子線装置 |
| JP2015052561A (ja) * | 2013-09-09 | 2015-03-19 | 富士通株式会社 | 二次イオン質量分析装置 |
| KR20210035731A (ko) | 2019-09-24 | 2021-04-01 | 가부시키가이샤 히다치 하이테크 사이언스 | 액체 금속 이온원 및 집속 이온 빔 장치 |
| CN112908813A (zh) * | 2021-02-09 | 2021-06-04 | 大束科技(北京)有限责任公司 | 一种灯丝镓离子结合装置及结合方法 |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP5297900A patent/JPH07153403A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010039728A (ko) * | 1999-07-22 | 2001-05-15 | 가와하라 하지메 | 이온 소스 |
| WO2012086419A1 (ja) * | 2010-12-22 | 2012-06-28 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子放出銃及び荷電粒子線装置 |
| JP5462958B2 (ja) * | 2010-12-22 | 2014-04-02 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子放出銃及び荷電粒子線装置 |
| US8835884B2 (en) | 2010-12-22 | 2014-09-16 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam apparatus with cleaning photo-irradiation apparatus |
| JP2015052561A (ja) * | 2013-09-09 | 2015-03-19 | 富士通株式会社 | 二次イオン質量分析装置 |
| KR20210035731A (ko) | 2019-09-24 | 2021-04-01 | 가부시키가이샤 히다치 하이테크 사이언스 | 액체 금속 이온원 및 집속 이온 빔 장치 |
| US11749493B2 (en) | 2019-09-24 | 2023-09-05 | Hitachi High-Tech Science Corporation | Liquid metal ion source and focused ion beam apparatus |
| CN112908813A (zh) * | 2021-02-09 | 2021-06-04 | 大束科技(北京)有限责任公司 | 一种灯丝镓离子结合装置及结合方法 |
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