JPH07158073A - 法面用鋼性枠部材、及びこれを用いた法面緑化工法 - Google Patents

法面用鋼性枠部材、及びこれを用いた法面緑化工法

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JPH07158073A
JPH07158073A JP30554993A JP30554993A JPH07158073A JP H07158073 A JPH07158073 A JP H07158073A JP 30554993 A JP30554993 A JP 30554993A JP 30554993 A JP30554993 A JP 30554993A JP H07158073 A JPH07158073 A JP H07158073A
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slope
frame member
steel frame
vegetation
slopes
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JP30554993A
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Yuzo Ito
雄造 伊藤
Eiji Yoshino
英次 吉野
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Ibiden Industries Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Industries Co Ltd
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 施工性に優れた植生枠を形成するための法面
用鋼性枠部材及びこれを用いた法面緑化工法を提供する
こと。 【構成】 水平状基部11と垂直状翼部12とが一体的
に連結された状態の法面用鋼性枠部材1であって、水平
状基部11は両端部又は一端部において突出したジョイ
ント用の突端部支圧プレート111を有し、支圧プレー
ト111は略中央部においてアンカー挿入孔110を有
し、垂直状翼部12は横長状の1枚又は2並列の平板状
物よりなり、端面形状がコ字状、逆T字状、L字状のい
ずれかの形状である鋼性枠材1、部及びこれを用いた法
面緑化工法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既設のコンクリート吹
付面等の法面おいて施工性が優れた植生枠を形成するた
めの法面用鋼性枠部材及びこれを用いた法面緑化工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のロックボルト工法は、図24に示
す如く、地山3に穴30をあける削孔工程(1)と、こ
の穴30内に加圧ホース38を介してモルタルセメント
等のグラウト材39を充填するグラウト材充填工程
(2),(3)と、次いで穴30及び、グラウト材39
内にロックボルト7を打設するアンカー打設工程(4)
と、前記ロックボルト7の頭部70に台座76及びナッ
ト75等の締め付け具を用いロックボルト7を定着する
アンカーヘッド取付工程(5)とよりなる。
【0003】前記ロックボルト7は、一般に法面2と地
山3(地盤)との構造物を連結して、これらの構造物が
受ける応力を地盤側に伝達する役割を果たしている。
【0004】それゆえ、ロックボルト7は、岩盤等の固
結強度の大きい地盤に対して応力を伝達するため、岩盤
アンカー又はロックアンカーとも呼ばれている。
【0005】上記ロックボルト工法は、一般に地盤が沖
積層、粘土質土壌等の未固結地盤である場合や風化又は
浸食による崩壊が予想される軟弱地盤である場合に適用
される、比較的施工性及び経済性に優れ、且つ安全性の
高い工法である。
【0006】また、前記ロックボルト工法は、法面2が
急勾配ないし垂直面である場合やトンネル天井などの補
強のために適用され、狭い土地の有効利用、掘削土量を
出来るだけ少なくすることにも有効な土木工法の一つで
ある。
【0007】図24に示す如く、前記ロックボルト7
は、法面2より突出した部分をアンカー頭部70と称
し、法面2の地山3側の軟弱地盤等の不安定層300は
引張部Cと称し、前記グラウト材39を充填固化させた
部分を定着部Dと称することもある。
【0008】前記法面2の地山3側において、図31に
示す如く、空洞部301や湧水部302が存在する場合
は、前記地盤は崩壊し易い軟弱地盤等の不安定層300
を形成することになる。
【0009】一方、従来、コンクリート吹付面、モルタ
ル吹付面等の硬質法面2を緑化するに当っては 例えば
ウイングロック植生工法(図26)、グリーンポケット
工法(図27)、配筋構造ユニット工法(図30)、植
生ウォール工法(図29)等が採用されている。
【0010】上記ウイングロック植生工法は、図26に
示すごとく、例えば勾配が1:0.5よりも比較的緩や
かなコンクリート吹付面、モルタル吹付面等の法面2に
一定のピッチで穴(貫通孔)20を設け、この穴20の
所定孔に羽根板付のロックボルト7(図26参照)を打
設し、次いでこのロックボルト7の上端部まで基盤砂4
を法面2上に吹付け、その上面に金網51を補助アンカ
ー701により取付け、種子,堆肥等の有機系混合物を
吹付けて有機系植物表層59を形成する方法(例えば特
公平3−68174号公報)である。
【0011】また、上記グリーンポケット工法は、図2
7に示すごとく、例えば勾配が1:0.5よりも比較的
急なコンクリート吹付面、モルタル吹付面等の法面2
に、一定の大きさ(例えばヨコ0.2〜0.6m×タテ
0.2〜0.4m)で比較的大きな打抜き窓21を形成
し、この窓21を形成した部分にグリーンポケットと称
する、吹付部41、客土袋42、安全マット43、リブ
ネット44、排水口40等からなる植生部を形成する工
法(例えば特公昭58−42335号公報)である。
【0012】そして、上記配筋構造ユニット工法は、図
30に示す如く、縦筋94及び横筋95を結合して井桁
状に形成した複数個の枠組筋92と、複数本の縦主筋9
1とよりなり、縦主筋91には所要間隔毎に係合部93
を形成するとともに横筋95の単部には連結部96を形
成し、前記係合部93と連結部96とを回動自在に結合
するものである(実公昭58−28028号公報参
照)。
【0013】上記植生ウォール工法は、法面緑化と土留
工を兼ねた大型ブロック積工法であり、図29に示す如
く、特殊な所定形状を呈する大型ブロック8を布積状
(図29(ロ)参照)に積み上げ、この大型ブロック8
の空洞部80内に緑化基盤材や土砂を充填して植生する
緑化方法である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、次のような問題がある。前記ウイングロッ
ク植生工法においては、多数の羽根板付のロックボルト
7を打設する作業が煩雑である。
【0015】また、金網51(図26参照)を張設する
作業に長時間を要する場合には、サンドベース層4Aの
形成後で有機系植生表層59の形成前において降雨があ
ると、サンドベース層4Aの一部が流亡するおそれがあ
る。
【0016】一方、前記グリーンポケット工法において
は、図27、図28に示すごとく、法面2に切削機等を
用いて比較的大きな窓21を明けてグリーンポケットを
形成する。そのため作業が煩雑で多大な労力と、コンク
リート吹付面を取り壊した残材28の除去作業とを必要
とし、コスト高となる。
【0017】一方、前記植生ウォール工法は、これに使
用する大型ブロック8の運搬や積み上げ作業が煩雑で、
多大の労力を必要とする。そのため、かかる作業は長時
間を要し、また比較的緩やかな硬質法面には適用できな
い場合がある。つまり、この工法は表土勾配が1:0.
3〜0.5には最適であるが、1:0.5よりも緩やか
な硬質法面には不適当である。
【0018】また、前記配筋構造ユニット工法は、地山
面の凹凸に対応できる特色があるものの、施工現場にお
いて、かかる配筋を組み立てる作業は煩雑で長時間を要
する場合がある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明の採った手段は、実施例におい
て使用する図面符号を用いて説明すると、「水平状基部
11と垂直状翼部12とが一体的に連結された状態で形
成された法面用鋼性枠部材1であって、上記水平状基部
11は、両端部又は一端部において突出した状態のジョ
イント用の突端部14又は支圧プレート111を有し、
該支圧プレート111は略中央部においてアンカー挿入
孔110を有し、上記垂直状翼部12は、横長状の1枚
又は2並列の平板状物よりなり、端面形状がコ字状、逆
T字状、L字状のいずれかの形状であることを特徴とす
る法面用鋼性枠部材。」である。
【0020】また、請求項2に係る発明の採った手段
は、「垂直状翼部12のスパン長Lが2〜6mであるこ
とを特徴とする法面用鋼性枠部材1。」である。
【0021】請求項3に係る発明の採った手段は、垂直
状翼部12の高さHが8〜30cmであることを特徴と
する法面用鋼性枠部材1。」である。
【0022】請求項4に係る発明の採った手段は、「法
面用鋼性枠部材1は、凹凸状のリブ付き鋼板、又はアル
ミニウム合金板であることを特徴とするもの。」であ
る。
【0023】請求項5に係る発明の採った手段は、「法
面用鋼性枠部材1の材質は、繊維強化プラスチック、エ
ンジニアプラスチック等の鋼性及び弾性を有するプラス
チックス材料であることを特徴とするもの。」である。
【0024】請求項6に係る発明の採った手段は、「水
平状基部11又は垂直状翼部12は、板幅Wが8〜30
cmで、板厚みが1〜4mmでの透孔板、エキスパンド
メタル,合成樹脂製状シート等の網目板であることを特
徴とする法面用鋼性枠部材1。」である。
【0025】請求項7に係る発明の採った手段は、「水
平状基部11、垂直状翼部12は法面当接部17におい
て法面凹凸部25に密着させるための注入用袋部120
を有することを特徴とする法面用鋼性枠部材1。」であ
る。
【0026】請求項8に係る発明の採った手段は、「法
面2に穴20をあけ、これらの所定穴上においてロック
ボルト挿入孔110を有する水平状基部11と垂直状翼
部12とが一体的に形成された法面用鋼性枠部材1の支
圧プレート111を相互に交叉状に重ね合わせロックボ
ルト7及びナット76で締め付けて2〜4個の法面用鋼
性枠部材1を連結して多数の格子状又は三角形状の植生
枠10を形成し、その後基盤砂4を吹付けてサンドベー
ス層4Aを形成し、この上に厚層基材5を吹付けて2層
構造からなる植生深床層4Bを形成し、植生枠10内に
植生することを特徴とする法面緑化工法。」である。
【0027】請求項9に係る発明の採った手段は、「各
スパン長Lが2〜6mの斜め格子状体であることを特徴
とする法面緑化工法。」である。
【0028】請求項10に係る発明の採った手段は、
「上記植生枠10は、法面凹凸部25に密着させるため
の注入用袋部120内に流体物46を注入充填したもの
を有することを特徴とする法面緑化工法。」である。
【0029】請求項11に係る発明の採った手段は、
「サンドベース層4Aの厚みが6〜20cmであること
を特徴とする法面緑化工法。」である。
【0030】請求項12に係る発明の採った手段は、
「植生深床層4Bは、厚みが8〜30cmであることを
特徴とする法面緑化工法。」である。
【0031】上記水平状基部11、垂直状翼部12は、
法面2に対して裏面が直接当接する部分(法面当接部1
7)を有する。そのため、法面2上に法面凸部25(図
12参照)が存在する場合においては、法面当接部17
において法面凹凸部25と密着させるための注入用袋部
120を有するものであることが好ましい。これによ
り、植生枠10は法面凹凸部25等に密着させた状態で
設置することができる。
【0032】また、上記水平状基部11、垂直状翼部1
2は、エキスパンドメタル、合成樹脂製網状体等の網目
板であることが好ましい。これにより、網目板が有する
可撓性(フレキシビリティ)により法面2の凹凸面等の
各種形状に変形対応して、植生枠10を形成することが
できる。
【0033】また、上記水平状基部11、垂直状翼部1
2が、透孔板(図14参照)であることが好ましい。こ
れにより、法面用鋼性枠部材1に可撓性が付与され、ま
た軽量となる。
【0034】また、上記水平状基部11は、上記透孔板
又は網目板である場合には、補強用リブ116、117
(図17(ロ)参照)を有することが好ましい。これに
より、水平状基部11の機械的強度等の剛性が増大し、
耐久性が向上する。
【0035】上記水平状基部11と垂直状翼部12とが
一体的に連結された状態で形成された態様としては、例
えばプレス加工成形又は溶接等の接合手段により、水平
状基部11と垂直状翼部12とが一体的に連結された端
部形状がコ字状、逆T字状、L字状のいずれかの形状に
法面用鋼性枠部材1が成形されているものがある。上記
ジョイント用の突端部14は、垂直状翼部12とT字状
に連結され、支圧プレート111と連結させるための突
起部115を有するものであることが好ましい。これに
より、突端部14と支圧プレート111との連結が容易
かつ確実となる。
【0036】上記両端部又は一端部において突出した状
態のジョイント用の支圧プレート111としては、例え
ば正方形ないし長方形の板状物が上記水平状基部11と
略同一の水平面上において延在しており、法面用鋼性枠
部材1の相互の連結部および支圧プレート73(図24
(5)参照)の両機能を果たすものがある。
【0037】上記アンカー挿入孔は、ロックボルト7の
直径よりも若干大きい直径を有し、上記ジョイント用の
支圧プレート111の略中央部に位置している。また、
上記支圧プレート111は、法面当接部17において法
面凹凸部25に密着させるための注入用袋部16を有す
ることが好ましい。これにより、支圧プレート111を
法面凹凸部25と密着させることができる。
【0038】上記法面用鋼性枠部材1の端面形状は、予
め工場等で加工されプレハブ化されたコ字状、逆T字
状、L字状のいずれかの形状を有し、例えば鋼板、透孔
板、網目板等の各種材料からなるコ字状のもの(図7参
照)、L字状のもの(図16(イ)参照)、逆T字状の
もの(図7,図22参照)等のいずれかの形状のものが
ある。そして、上記コ字状のものには、各所において略
H状形のスペーサー15(図3(ロ)参照)をコ字状溝
121の内側に嵌め込んで使用することが好ましい(図
3(イ)参照)。これにより、運搬中又は施工中におけ
る法面用鋼性枠部材1の変形を防止できる。上記スペー
サー15は、例えば偏平状のH形を有し、両翼部151
と連結部152とよりなる。
【0039】上記水平状基部11のスパン長Lは、2〜
6mであることが好ましい。これにより一辺が2〜6m
の格子状又は三角形状からなる植生枠10が形成できる
(図3(イ)参照)。これにより、比較的面積の大きい
格子状三角形等の植生枠10を容易に多数連続形成する
ことがであきる。
【0040】上記垂直状翼部12の高さHは、8〜30
cmであることが好ましい。これは、サンドベース層4
A、厚層基材5の厚みに対応し、これらを法面上で保持
できる。
【0041】上記植生枠10は、四角形または三角形状
を呈し、縦枠と横枠又は一辺が2〜6mの略同一の枠内
寸法(スパン長L)を有することが好ましい。これによ
り、比較的大きい面積の枠内裸地部を有する植生枠10
を形成することができる。
【0042】上記法面用鋼性枠部材1は、例えば耐食性
に優れた溶融亜鉛メッキが施された鋼板又はアルミニウ
ム合金板であることが好ましい。これにより、加工性、
耐久性に優れた法面用鋼性枠部材1を構成することがで
きる。
【0043】上記法面用鋼性枠部材1の材質は、繊維強
化プラスチック、エンジニアプラスチック等の鋼性及び
弾性を有するプラスチックス材料であることが好まし
い。これにより、加工性、耐久性、弾性に優れた法面用
鋼性枠部材1を構成することができる。
【0044】上記水平状基部11、垂直状翼部12は、
板幅Wが8〜30cmで、板厚みが1〜4mmの透孔
板、エキスパンドメタル、合成樹脂製網状体等の網目板
であることが好ましい。これにより、軽量で鋼性、弾性
に優れた法面用鋼性枠部材1を構成することができる。
【0045】上記水平状基部11、垂直状翼部12は、
法面当接部17において法面凹凸部25に密着させるた
めの注入用袋部120を有するものであることが好まし
い。これにより、注入用袋部120内にセメントミルク
等の流動体46を注入して法面2の凹凸形状に対応し、
植生枠10の法面当接部17を法面凹凸部25に密着さ
せることができる(図11,図12参照)。
【0046】なお、注入用袋部120としては、例えば
耐久性、弾性を有する合成樹脂からなり、流動体46の
注入口を有する袋状物を接着剤等により接合されたもの
を用いる。
【0047】上記斜め格子状体の植生枠10は、豪雨等
の多量降雨時において水平状基部11及び垂直状翼部1
2により形成される排水用樋121(コ字状)又は逆T
字状、L字状のコーナーL字部のL型排水溝により、余
剰水を容易に下方(矢印)へ流水させるよう構成するこ
とができる。そのため、法面2上の余剰水を効率良く排
水するには、斜め格子状体(図4、図5参照)を形成す
ることが好都合である。
【0048】前記穴20は、直径が例えば20〜60m
mで、既設のコンクリート吹付面、モルタル吹付面等の
法面2の厚み(T1)7〜30cm位の全体を貫通した
穴であり、その穿孔法としては各種の削岩機86を用い
る。また、穴20は1m2 当り、例えば4〜10個程度
設ける。ここで、該穴20のうち、例えば四角形又は菱
形の格子状(図2参照)を呈するよう該四角形又は菱形
の各頂点である所定の位置にロックボルト7を打設す
る。そして、残りの他の穴20には、例えば地山3側の
浸透水31を効率良く集めて法面側へ導入し易くするた
めの導水管(例えば毛細管作用を有する植生用筒体)を
嵌挿したり、基盤砂4を充分に注入充填することが好ま
しい。
【0049】前記基盤砂4は、例えば既設のコンクリー
ト吹付面、モルタル吹付面等の勾配が比較的緩かな
(1:0.5以下)法面2の表面にエアー圧送機84等
を用いて吹付ける。これにより、例えば厚みが6〜20
cmのサンドベース層4Aを形成する。
【0050】前記砂は、例えば粒径が0.2〜2.0m
mの粗砂、0.02〜0.2mmの細砂、0.002〜
0.02mmの微砂等が適当な割合で混合された川砂、
山砂を用いる。また、山砂には粒径が0.02mm未満
のシルト(粘土)が含有されることがある。
【0051】前記厚層基材5は、有機系活性肥料、鉱物
焼成軽量材、腐植酸物質、高分子凝集剤と植物種子とよ
りなることが好ましい。
【0052】上記有機系活性肥料としては、例えばバー
ク堆肥、ピートモス、腐葉土(緑肥)等の各種植物系再
生利用材がある。
【0053】上記高分子凝集剤としては、例えばアクリ
ル系樹脂、ポリビニル系(PVC)樹脂、メラミン樹脂
等の粘着性高分子材料がある。
【0054】上記鉱物焼成軽量材としては、例えば真珠
岩焼成発泡体、黒曜石焼成発泡体、ひる石焼成発泡体、
珪藻土発泡粒等がある。
【0055】上記腐植酸物質としては、例えばヤシガ
ラ、稲ワラ、落葉、オガクズ、緑肥等の各種植物系再生
利用材がある。
【0056】前記植物種子としては、例えば芝生、ケン
タッキー31、クリーピング、チモシー、ヤマハギ等が
ある。
【0057】上記サンドベース層4Aは、厚みが6〜2
0cmであることが好ましい。これにより、植物6の根
張りが良くなり、植物6の生育が良くなる(図19参
照)。
【0058】上記植生深床層4Bは、厚みが8〜30c
mであることが好ましい。これにより、比較的背丈の大
きい植物6を植生枠10内に植生(栽)させることがで
きる。
【0059】また、前記サンドベース層4Aを構成する
バインダーとしては、例えば各種セメント、水ガラス、
石膏、その他有機系高分子物質等がある。
【0060】上記法面用鋼性枠部材1は、水平状基部1
1、垂直状翼部12において凹凸状のリブ125(図
7,図17(ロ)〜図18参照)を有することが好まし
い。これにより、法面用鋼性枠部材1の剛性が向上し、
しかも該法面用鋼性枠部材1の耐久性が増す。また、水
平状基部11、垂直状翼部12の断面が増大してその応
力抵抗が増し、水平状基部11、垂直状翼部12の板厚
みを薄くすることができ、その結果軽量となる。
【0061】上記ロックボルト7は、例えば頭部70に
おいてナット75を螺合するための螺条溝700を有
し、また頭部下方において支圧プレート111の略中央
部においてアンカー挿入孔110を有する(図11〜図
18参照)。これにより、ロックボルト7を介して、例
えば2〜4個の法面用鋼性枠部材1により、相互の支圧
プレート111を交叉状に重ね合わせロックボルト7及
びナット75で締め付けて相互に連結することができ
る。これにより、植生枠10の交点強度が向上すること
になる。
【0062】上記逆T字状の前方側に存在するL字状部
分には、例えば植生袋、客土袋43(図27参照)等か
らなる植生部を形成するための資材、例えば植生袋、客
土袋を載置できるような大きさを有することが好まし
い。これにより、上記L字状部分に形成した植生部は、
従来のグリーンポケット工法におけるポケット部、また
は植生ウォール工法における大型ブロックの空洞部とし
ての機能を有し、従来のこれらの工法における植生部の
代わりをなすことができる。
【0063】上記ジョイント用の支圧プレート111
は、例えば鋼材、アルミニウム合金等の金属材料、強化
プラスチックス材料、またはエンジニアリングプラスチ
ックス材料等の弾性かつ剛性を有する材料により、構成
することが好ましい。
【0064】前記法面2は、例えば既設の老朽化しつつ
あるコンクリート吹付面、モルタル吹付面、または擁壁
面、硬質岩盤等である。
【0065】前記グラウト材39としては、例えばセメ
ントミルク、モルタル等がある。一方、上記ロックボル
ト7は、アンカー長が1〜5mであることが好ましい。
これにより、ロックボルト7は地山3側において空洞部
301、湧水部302等の軟弱地盤等である不安定層3
00が一部存在する場合においても、この不安定層30
0を容易にロックボルト補強することができる。
【0066】また、上記法面用鋼性枠部材1は、端面形
状がコ字状(図7参照)、逆T字状(図11,図22参
照)、またはL字状(図16(イ)〜図18参照)のい
ずれかの形態で一体的にプレス加工されているものであ
ることが好ましい。これにより、上記法面用鋼性枠部材
1の作製が容易となり、安価となる。上記形態部分に対
してサンドベース層4A等の荷重が作用した時、L字状
の部分がクギ抜き工としての役割をなすことになる。ま
た、これにより、サンドベース層4A、植生深床層4B
を確実に保持することができる。
【0067】
【発明の作用】以上のようにして構成した本発明の法面
用鋼性枠部材及びこれを用いた法面緑化工法の作用につ
き、実施例の図面符号を用いて説明する。
【0068】本発明の法面用鋼性枠部材1においては、
水平状基部11は両端部又は一端部において突出した状
態のジョイント用の突端部14又は支圧プレート111
を有している。そのため、2〜4個の法面用鋼性枠部材
1の各支圧プレート111を、ロックボルト7及びナッ
ト75等の締め付け具を用いて相互に連結することによ
り、法面2上において、例えば斜め格子状又は三角形状
の連続した植生枠10を容易に多数形成することができ
る(図5参照)。また、各植生枠10は、相互にロック
ボルト7を介して強固に連結されているため、サンドベ
ース層4A等を強固に保持することができる。
【0069】また、ロックボルト7の頭部70におい
て、上記ジョイント部の支圧プレート111をナット7
5、台座76等の締め付け具を介して、法面2に対して
固定し地山3側においてアンカー本体71を挿入し、補
強鉄筋等の如くロックボルト補強しており、ロックボル
ト7の両端を支圧プレート111及びグラウト材39で
取り付け固定している。
【0070】これにより、ロックボルト7の頭部70の
支圧効果をもたらし、また地山3側におけるロックボル
ト補強とロックボルト7の両端部の固定による地山3の
軟弱地盤等の不安定層300の締め付け補強効果をもた
らしている。
【0071】これは、ロックボルト7におけるアンカー
本体71が有する引張抵抗力、剪断抵抗力、曲げ抵抗力
等で地山側の一部に存在する軟弱地盤等の不安定層30
0をアンカー効果して安定化するとともに、コンクリー
ト吹付面、またはモルタル吹付面等の法面2に対して締
め付け固定した支圧プレート111の支圧効果によるも
のである。
【0072】そのため、本発明の法面緑化工法によれ
ば、地山3側の一部に存在する軟弱地盤等の不安定層3
00を地盤強化し安定化させることができると共に、亀
裂29等が生じ始めた老朽化しつつある法面2(図31
参照)を効率良く修復して補強することができる。
【0073】一方、上記法面用鋼性枠部材1における垂
直状翼部12により、サンドベース層4Aおよび厚層基
材5を保持することにより、法面2を安定化すると共に
その全面において芝生、ツタ類、低木等を効率良く植生
(栽)することができる。
【0074】そのため、本発明の法面緑化工法によれ
ば、法面用鋼性枠部材1の連結部において強固に交点連
結するアンカー工を併用し、更に法面2および地山3側
軟弱地盤等の不安定層300をアンカー効果すると共
に、この法面2上に形成した鋼性枠部材1の接点強度を
増大した植生枠10を形成し、法面2の表層部全面を効
率良く緑化して景観を良くすることができる。上記法面
当接部17において、法面凹凸部に密着させるための注
入用袋部120を有する場合においては、この注入用袋
部120内にセメントミルク等の流動体46を注入充填
することにより、法面当接部17を法面凹凸部25に密
着させることができる。
【0075】また、法面用鋼性枠部材1の端面形状がコ
字状である場合には、該コ字部が排水溝の機能を発揮
し、一時的な多量の降雨等に対する浸食防止用の樋とし
ての役割を果たす。また、端面形状が逆T字状、又はL
字状の前方側コーナーL字部も同様の排水機能を発揮す
る。また、法面用鋼性枠部材1は上記いずれかの形状に
予め工場等で加工されプレハブ化されているため、施工
現場における組み付け工程が少なくなり施工性が工場す
る。
【0076】従って、本発明の法面用鋼性枠部材1及び
これを用いた法面緑化工法は、高速道路、急斜面地、造
成地等におけるコンクリート吹付面またはモルタル吹付
面等の法面2に対して、従来のウイングロック植生工法
(図26)による法面全体の緑化効果と、従来のロック
ボルト工法(図25)による地山内部の崩壊防止等のア
ンカー効果効果とを同時に発揮し実現することができ
る。
【0077】
【実施例】
(実施例1)本発明の実施例である法面用鋼性枠部材に
つき、図1〜15を用い、また図19、図24および図
25を参照して説明する。本例においては、先ず図19
に示す如く、例えば高速道路等の近傍に既存するコンク
リート吹付面またはモルタル吹付面等の法面2(厚みが
10cm前後)に削岩機を用いて穴20を多数設ける。
これらの穴20は、孔径が40〜60mmで法面2に1
2 当り5〜7個設ける。
【0078】そして、法面2は、例えば亀裂29(図3
1参照)等が一部生じつつあるような老朽化状態にある
勾配が1:0.5よりも緩やかな斜面を対象とする。な
お、法面2に凹凸がある場合には、予めコンクリート又
はモルタルを法面2に対して吹付けて全面を平滑にして
おく。
【0079】次に、図4、図5、図7に示す如く、例え
ば4個の法面用鋼性枠部材1の支圧プレート111のア
ンカー挿入孔110に対して、ロックボルト7を打設
し、略斜め格子状にアンカー配列にする。なお、法面用
鋼性枠部材1の縦枠と横枠とのスパン長Lは約2mであ
る。また、各枠の高さHは、約15cmである。
【0080】一方、法面2の一部に法面凹凸部25が残
存する場合には、上記法面用鋼性枠部材1(図7)に代
えて、図11、図12に示す如く、両端部又は一端部に
おいて突出した状態のジョイント用の突端部14を有
し、かつ法面凹凸部25に密着させるための注入用袋部
120を有する法面用鋼性枠部材1を使用することもで
きる。これにより、法面凹凸部25に密着させた植生枠
10を形成することができる。また、上記法面用鋼性枠
部材1の一部として、図13〜図15に示す如く、水平
状基部11、垂直状翼部12が透孔板又は網目板よりな
る軽量で弾性に富んだ鋼性枠部材1を用いる。これによ
り、植生枠10の形成作業が一層迅速容易になると共
に、法面2の凹凸に対応して植生枠10の形状を若干変
形することができる。
【0081】ここで、図24、図25に示す如く、穴2
0及び、地山3における削孔穴30内には、モルタルセ
メント又はセメントミルク等のグラウト材39を充填す
る。
【0082】また、ここで注目すべきことは、上記法面
2に穴20を設けるに当り、図31に示す如く地山3側
の一部に空洞部301、湧水部302等の軟弱地盤等の
不安定層300が存在する場合には、上記穴20よりホ
ース38を介してセメントミルク等のグラウト材39を
圧入充填して、軟弱地盤等の不安定層300を補強し安
定化させる。
【0083】図1〜図5に示す如く、法肩に設けた基準
線19より出発して下方(矢印方向)に向かって順次三
角形状又は格子状の植生枠10を連続的に形成する。こ
れにより、斜め格子状の植生枠10(図5)を連続的に
形成することができる。
【0084】そして、図24(1)〜(5)に示す如
く、上記ロックボルト7のアンカー本体71をグラウト
材39を充填した穴20内に挿入した後グラウト材39
を固化させて、軟弱地盤等の不安定層300であった引
張部Cを、上記支圧プレート111と定着部Dにより締
め付け固定させた。 一方、図5(イ)に示す如く、上
記ロックボルト7の頭部70においては、ナット75お
よび台座76等の締め付け具を用いて支圧プレート73
を法面2の表面に対して圧締することにより取り付け固
定する。
【0085】次いで、図19に示す如く、アンカー頭部
70の近傍位置まで、基盤砂4を法面2に対して圧送機
で吹付けて厚みが約12cmのサンドベース層4Aを形
する。なお、ロックボルト7を打設したこれ以外の穴2
0には、予め導水管(図示略)を嵌挿したり、基盤砂4
を充分に注入充填しておく。また、図6に示す如く、コ
字状溝121内には基盤砂4のみを注入しておく。これ
により、法面用鋼性枠部材1(図5)を全部被覆できる
埋め殺し工法が可能となり、法面2の景観が向上する。
【0086】そして、図19に示す如く、前記サンドベ
ース層4Aの上方には厚みが約3cmの厚層基材5を吹
付ける。これにより、トータル厚みが、約15cmの2
層からなる植生深床層4Bが形成される。
【0087】その結果、図19に示す如く、上記植生深
床層4Bには、例えば芝生、ツタ類、ヤマハギ等が植生
し、法面用鋼性枠部材1を基盤砂4、厚層基材5等によ
り埋め殺し(全被覆)することにより法面2の上面全体
を効率良く緑化し景観を良くすることができた。
【0088】ここで、上記基盤砂4としては、微砂、粗
砂、細砂等が適当に混合された川砂を用いる。そして、
基盤砂4は、川砂89重量%と、水7重量%と、セメン
ト等のバインダー2重量%と、バーク堆肥等の緑化基盤
材1.5重量%と残部0.5重量%が固形肥料、微量要
素(モリブデン、硼酸等)等の植物生育材によりなる砂
質系混合物により構成する。これにより、植物6の根張
りの良いサンドベース層4Aが形成される。前記厚層基
材5は、バーク堆肥、ピートモス、パーライト、腐食
土、ヤシガラ繊維等の植物基材に、前記芝生等の植物種
子を混合したものにより構成する。この厚層基材5は、
主として植物種子の発芽に適した植物床となるものであ
る。
【0089】一方、前記サンドベース層4Aの毛管孔隙
量を、所定の方法により測定したところ、その平均値
(n=10)が35±2容量%であった。
【0090】そのため前記穴20を通じて地山3よりサ
ンドベース層4Aへ導入された浸透水31が基盤砂4の
毛管孔隙間を毛管現象の作用で移動するサンドドレーン
効果をもたらし、サンドベース層4Aは植物6の生育に
最適の三相分布を呈することになる。
【0091】また、サンドベース層4A及び厚層基材5
からなる2層構造の植生深床層4Bにおいては、植物6
の生育が促進され、特にサンドベース層4Aの厚みが1
2〜15cmであるため植物6の根張りが良くなる。ま
た、根61により植生深床層4Bが法面2上で安定に保
持され、またコ字状溝121の排水口により豪雨などの
一時的な多量の水の移動に対しても崩壊しない安定した
植生深床層4Bが形成される。また、法面用鋼性枠部材
1の水平状基部11と法面2上の平滑なコンクリート又
はモルタル面とは密着することになるため、植生枠10
内の基盤砂4等が流出することがない。
【0092】一方、本例においては、図9、図10に示
す如く、穴20にはロックボルト7を挿入し補強鉄筋等
の如くアンカー効果しており、該ロックボルト7の両端
を支圧プレート111及びグラウト材39で取り付け固
定している。
【0093】これにより、ロックボルト7の頭部70の
支圧効果をもたらし、また地山側におけるアンカー効果
とロックボルト7の両端部の固定による地山3の軟弱地
盤等の不安定層300の締め付け効果をもたらしてい
る。
【0094】そのため、本発明の法面用鋼性枠部材1を
用いた法面緑化工法によれば、地山3側の一部に存在す
る軟弱地盤等の不安定層300を地盤強化して、安定化
させることができると共に、法面2上に新たに吹付けた
コンクリート、モルタル、基盤砂4等により、亀裂29
等が生じ始めた老朽化しつつある法面2の表面(図31
参照)を、効率良く修復して補強することができる。
【0095】(実施例2)本例は、図16〜図19に示
す如く、垂直状翼部12が20cm、スパン長Lが2m
で、端面形状がL字状の法面用鋼性枠部材1を用いて、
法面2上に比較的簡易に格子状の植生枠10を多数連続
形成できる法面緑化工法を実施するものである。即ち、
上記端面形状がコ字状の法面用鋼性枠部材1(図7)に
代えて、L字状の法面用鋼性枠部材1(図16〜図1
8)を用い、図21に示す如く、箱型状の植生枠10を
形成する。
【0096】まず、実施例1と同様に法面2上には、コ
ンクリート又はモルタル28を吹付けて、法面全体を略
平滑にする。そして、穴20をあけた後、この穴20上
において法面用鋼性枠部材1の各2枚の端部を直交させ
てコーナー部13を形成し、このコーナー部13におい
てジョイント用の支圧プレート111をそれぞれ2枚づ
つ重ね合わせてロックボルト7をこの支圧プレート11
1のアンカー挿入孔110内に挿入してボルト75を螺
着する。
【0097】これにより、図21に示す如く比較的簡単
な方法で箱型状の植生枠10を形成することができる。
そして、各植生枠10をそれぞれ隣設することにより、
斜め格子状の植生枠10(図5)を連続的に形成する。
なお、法面用鋼性枠部材1は、透孔125を有するもの
(図16(ロ)、図(イ)参照)、網目板(図17
(ロ)参照)、フレーム116,126を有するもの
(図17(ロ)、図18参照)を用いることもできる。
【0098】次いで、実施例1と同様に、植生枠10内
には、まず基盤砂4を吹付け厚みが約15cmのサンド
ベース層4Aを形成する。次いで、その上には厚層基材
5を吹付けて全体の厚みが約20cmの2層構造の植生
深床層4Bを形成する(図19参照)。
【0099】そして、上記ロックボルト7で接点補強さ
れた法面用鋼性枠部材1を形成することにより、サンド
ベース層4Aおよび厚層基材5を強固に保持し、これら
の下方移動防止及び滑り止めを達成しつつ、法面2の全
面において芝生、ツタ類、低木等を効率良く植生(栽)
することができる。
【0100】そのため、本発明の法面用鋼性枠部材1及
びこれを用いた法面緑化工法によれば、法面2および地
山3側の軟弱地盤等の不安定層300をアンカー効果す
ると共に、この法面2の表層部全面を効率良く緑化して
景観を良くすることができる。
【0101】従って、本発明の法面緑化工法は、コンク
リート吹付面またはモルタル吹付面等の比較的急勾配の
法面2において、従来のウイングロック植生工法による
法面全体の緑化効果と、従来のロックボルト工法による
地山内部のアンカー効果効果とを同時に発揮することが
できる。
【0102】また、本例では比較的軽量でプレハブ化さ
れた法面用鋼性枠部材1を用いることもできるため、枠
組みが簡単で剛性に優れた植生枠10を容易に形成する
こともできる。
【0103】(実施例3)本例は、図22に示す如く、
垂直状翼部12の高さHが25cm、スパン長Lが2.
5mで端面形状が逆T字状の法面用鋼性枠部材1を用い
て、従来のグリーンポケット工法(図27参照)及び植
生ウォール工法(図29参照)に代えて、簡便な法面緑
化工法を実施するものである。
【0104】また、本例においては、法面用鋼性枠部材
1の植生枠10においては、川砂88重量%と水7.0
重量%と、セメント等のバインダー2.5重量%と、バ
ーク堆肥等の緑化基盤材2.0重量%と残部が固形肥
料、微量要素等の植物生育材および植物種子等からなる
バインダーリッチの基盤砂4を用いて、厚みが約20c
mのサンドベース層4Aを形成した。
【0105】そして、サンドベース層4Aの上には厚層
基材4を吹付け、2層構造からなる全体の厚みが25c
mの植生深床層4Bを形成した(図19参照)。
【0106】一方、植生枠10の相互間に形成されるコ
字状溝(図示略)には、実施例1と同様にコンクリート
又はモルタル28を予め吹付け充填しておくことによ
り、従来のグリーンポケット工法(図27参照)におけ
る吹付部41と同様の効果を有するコンクリート枠(図
6参照)を形成することができる。
【0107】これにより、従来のグリーンポケット工法
及び植生ウォール工法(図29参照)に代わる、簡便な
植生深床層4Bを形成することができる。
【0108】これは、上記逆T字状の法面用鋼性枠部材
1の垂直状翼部12の高さHが約25cmと比較的高い
ものであり、水平状基部11がこの垂直状翼部12を両
サイドから安定良く支える逆T字状をなしているからで
ある。そのため、本例によれば、実施例1,2よりも比
較的勾配が急な法面2において、簡便な工法により深さ
が実施例1,2よりも若干深い植生枠を形成することに
よって、厚みが約25cmの植生深床層4Bを形成でき
るのである。
【0109】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に係る発明
においては、実施例1においても例示した如く、「水平
状基部11と垂直状翼部12とが一体的に連結された状
態で形成された法面用鋼性枠部材1であって、上記水平
状基部11は両端部又は一端部において突出した状態の
ジョイント用の突端部14又は支圧プレート111を有
し、該支圧プレート111は略中央部においてアンカー
挿入孔110を有し、上記垂直状翼部12は横長状の1
枚又は2並列の平板状よりなり、端面形状がコ字状、逆
T字状、L字状のいずれかの形状である法面用鋼性枠部
材1。」に特徴があり、これにより支圧プレート111
を相互にロックボルト7を介して容易に連結しプレハブ
化された法面用鋼性枠部材1により比較的容易に植生枠
10を法面2上に施工性良く形成することができる。
【0110】請求項2に係る法面用鋼性枠部材1によれ
ば、スパン長Lが2〜6mであるため、比較的大きな格
子状又は三角形状の植生枠10を連続的に施工性良く形
成することができる。
【0111】請求項3に係る法面用鋼性枠部材1によれ
ば、垂直状翼部12の高さHが8〜30cmと、比較的
高いため、サンドベース層4Aと厚層基材5とよりなる
2層構造の厚みが8〜30cmの植生深床層4Bを容易
に形成することができる。
【0112】請求項4に係る法面用鋼性枠部材1によれ
ば、凹凸状のリブ付き鋼板又はアルミニウム合金板であ
るため、耐久性、鋼性に優れる。
【0113】請求項5に係る法面用鋼性枠部材1によれ
ば、材質が繊維強化プラスチック、エンジニアプラスチ
ック等の剛性及び弾性を有するプラスチックス材料であ
るため、法面2の凹凸面に対応して若干変形できる植生
枠10を形成することができる。
【0114】請求項6に係る法面用鋼性枠部材1によれ
ば、水平状基部11、垂直状翼部12の板厚みが1〜4
mmの透孔板、網目板であるため、軽量で弾性に優れ
る。
【0115】請求項7に係る法面用鋼性枠部材1によれ
ば、水平状基部11、垂直状翼部12の法面当接部17
において法面凹凸部25と密着する注入用袋部120を
有するため、法面凹凸部25の形状に対応して変化でき
る植生枠10を形成することができる。
【0116】請求項8に係る法面緑化工法によれば、予
め端部形状がコ字状、逆T字状、L字状のいずれかの形
状に成形されプレハブ化された法面用鋼性枠部材1を用
いるため、植生枠10の組み付けが容易で施工性に優れ
る。また、ロックボルト7により各支圧プレート111
を容易に連結して植生枠10を組むことができるため、
地山3側の軟弱地盤等の不安定層300をアンカー効果
すると共に、法面用鋼性枠部材1により2層構造の植生
深床層4Bを強固に保持して、法面2の表面全体を効率
良く、しかも施工性良く緑化することができる。
【0117】また、請求項8に係る法面緑化工法によれ
ば、地山3側の一部に存在する空洞部301、湧水部3
02等の軟弱地盤等の不安定層300を確実にアンカー
効果することができる。
【0118】請求項9に係る法面緑化工法によれば、各
スパン長Lが2〜6mと比較的大きな斜め格子状体の植
生枠10を連続的に施工性良く形成することができる。
【0119】請求項10に係る法面緑化工法によれば、
法面当接部17において法面凹凸部25に密着させるた
めの注入用袋部120内に流体物46を注入充填した状
態の法面用鋼性枠部材1を用いるため、法面凹凸部25
上における植生枠10の組み付けが容易となると共に法
面2に密着した状態で固定し、施工性に優れる。
【0120】請求項11に係る法面緑化工法によれば、
サンドベース層4Aの厚みが6〜20cmであるため、
植物6の根張りが良くなり、植物6の生育が向上する。
【0121】請求項12に係る法面緑化工法によれば、
植生深床層4Bの厚みが8〜30cmであるため、従来
のグリーンポケット工法、植生ブロック工法に代わる比
較的簡便な工法により深床の植生枠10を容易に施工性
良く形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係る法面用鋼性枠部材を用いて
連続形成した植生枠の斜視図である。
【図2】 実施例1における格子状の植生枠の平面図
である。
【図3】 実施例1における他の態様の植生枠の平面
図(イ)及びこれに用いるスペーサーの斜視図(ロ)で
ある。
【図4】 実施例1における格子状の植生枠の斜視図
である。
【図5】 実施例1における連続形成した斜め格子状
の植生枠の平面図である。
【図6】 実施例1におけるコ字状溝内に基盤砂を充
填した状態を示す植生枠の斜視図である。
【図7】 実施例1に係る法面用鋼性枠部材の一部拡
大斜視図である。
【図8】 実施例1における法面用鋼性枠部材のジョ
イント用の支圧プレートを連結した状態を示す斜視図で
ある。
【図9】 実施例1におけるジョイント用の支圧プレ
ートを連結した状態の一部を示す断面図である。
【図10】 実施例1におけるジョイント用の支圧プレ
ートの連結した状態を多数示す断面図である。
【図11】 実施例1に係る法面用鋼性枠部材の法面凹
凸部密着用の注入袋部を有する状態を示す斜視図であ
る。
【図12】 実施例1に係る法面用鋼性枠部材に法面凹
凸部が密着用の注入用袋部を有する状態を示す側面図で
ある。
【図13】 実施例1に係る法面用鋼性枠部材を用いて
形成した他の態様の植生枠の斜視図である。
【図14】 実施例1に係る他の態様の法面用鋼性枠部
材の平面図である。
【図15】 実施例1に係る更に別の態様の法面用鋼性
枠部材の斜視図である。
【図16】 実施例2に係る法面用鋼性枠部材の一部拡
大斜視図である。
【図17】 実施例2に係る他の態様の法面用鋼性枠部
材の一部拡大斜視図である。
【図18】 実施例2に係る更に別の態様の法面用鋼性
枠部材の一部拡大斜視図である。
【図19】 実施例2により形成された植生枠の植生状
態を示す断面図である。
【図20】 実施例2に係る別の態様の法面用鋼性枠部
材の背面側の斜視図である。
【図21】 実施例2に係る法面用鋼性枠部材を用いて
形成された植生枠の斜視図である。
【図22】 実施例3に係る法面用鋼性枠部材の一部拡
大斜視図である。
【図23】 従来のロックボルト工法の各工程を示す説
明図である。
【図24】 従来のロックボルト工法において使用した
ロックボルト近傍の断面図である。
【図25】 従来のロックボルト工法のロックボルト近
傍の部分平面図である。
【図26】 従来のウイングロック植生工法による植生
状態を示す断面図である。
【図27】 従来のグリーンポケット工法による植生状
態を示す断面図である。
【図28】 従来のグリーンポケット工法の問題点を示
す説明図である。
【図29】 従来の植生ウォール工法による植生状態を
示す断面図(イ)及び大型ブロックの斜視図(ロ)であ
る。
【図30】 従来の配筋構造ユニット工法の説明図であ
る。
【図31】 従来の地山側の軟弱地盤等の不安定層を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 法面用鋼性枠部材 10 植生枠 11 水平状基部 12 垂直状翼部 120 注入用袋部 13 コーナー部 14 突端部 15 スペーサー 2 法面 20 穴 28 平滑なコンクリート又はモルタル面 3 地山 30 地山の削孔穴 4 基盤砂 4A サンドベース層 4B 植生深床層 5 厚層基材 6 植物 7 ロックボルト 71 アンカー本体 75 ボルト 76 台座

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平状基部と垂直状翼部とが一体的に連
    結された状態で形成された法面用鋼性枠部材であって、
    上記水平状基部は両端部又は一端部において突出した状
    態のジョイント用の突端部又は支圧プレートを有し、該
    支圧プレートは略中央部においてアンカー挿入孔を有
    し、上記垂直状翼部は横長状の1枚又は2並列の平板状
    物よりなり、端面形状がコ字状,逆T字状,L字状のい
    ずれかの形状であることを特徴とする法面用鋼性枠部
    材。
  2. 【請求項2】 上記垂直状翼部は、スパン長Lが2〜6
    mであることを特徴とする法面用鋼性枠部材。
  3. 【請求項3】 上記垂直状翼部は、高さHが8〜30c
    mであることを特徴とする法面用鋼性枠部材。
  4. 【請求項4】 上記法面用鋼性枠部材は、凹凸状のリブ
    付き鋼板又はアルミニウム合金板であることを特徴とす
    る法面用鋼性枠部材。
  5. 【請求項5】 上記法面用鋼性枠部材の材質は、繊維強
    化プラスチック、エンジニアプラスチック等の鋼性及び
    弾性を有するプラスチックス材料であることを特徴とす
    る法面用鋼性枠部材。
  6. 【請求項6】 上記水平状基部、垂直状翼部は、板幅W
    が8〜30cmで、板厚みが1〜4mmの透孔板、エキ
    スパンドメタル、合成樹脂製網状体等の網目板であるこ
    とを特徴とする法面用鋼性枠部材。
  7. 【請求項7】 上記水平状基部、垂直状翼部は、法面当
    接部において法面凹凸部に密着させるための注入用袋部
    を有するものであることを特徴とする法面用鋼性枠部
    材。
  8. 【請求項8】 法面に穴をあけ、これらの所定穴上にお
    いてアンカー挿入孔を有する水平状基部と垂直状翼部と
    が一体的に形成された法面用鋼性枠部材の支圧プレート
    を相互に交叉状に重ね合わせ、ロックボルト及びナット
    で締め付けて2〜4個の法面用鋼性枠部材を1単位とし
    て連結して、これにより複数の格子状又は三角形状の植
    生枠を形成し、その後基盤砂を吹付けてサンドベース層
    を形成し、この上に厚層基材を吹付けて2層構造からな
    る植生深床層を形成し、植生枠内に植生することを特徴
    とする法面緑化工法。
  9. 【請求項9】 上記植生枠は、各スパン長が2〜6mの
    斜め格子状体であることを特徴とする法面緑化工法。
  10. 【請求項10】 上記植生枠は、法面凹凸部に密着させ
    るための注入用袋部内に流体物を注入充填したものを有
    することを特徴とする法面緑化工法。
  11. 【請求項11】 上記サンドベース層は、厚みが6〜2
    0cmであることを特徴とする法面緑化工法。
  12. 【請求項12】 上記植生深床層は、厚みが8〜30c
    mであることを特徴とする法面緑化工法。
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