JPH07158403A - フィルム冷却構造 - Google Patents

フィルム冷却構造

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JPH07158403A
JPH07158403A JP6225464A JP22546494A JPH07158403A JP H07158403 A JPH07158403 A JP H07158403A JP 6225464 A JP6225464 A JP 6225464A JP 22546494 A JP22546494 A JP 22546494A JP H07158403 A JPH07158403 A JP H07158403A
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/12Blades
    • F01D5/14Form or construction
    • F01D5/18Hollow blades, i.e. blades with cooling or heating channels or cavities; Heating, heat-insulating or cooling means on blades
    • F01D5/186Film cooling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23PMETAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
    • B23P2700/00Indexing scheme relating to the articles being treated, e.g. manufactured, repaired, assembled, connected or other operations covered in the subgroups
    • B23P2700/06Cooling passages of turbine components, e.g. unblocking or preventing blocking of cooling passages of turbine components

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温のガス流に対する冷却空気の浸透を減少
させて、冷却効果を向上する。 【構成】 中空翼部には、壁部18を貫通する多数の冷
却通路38が、翼長方向に一列に並んで設けられてい
る。この冷却通路38は、内面22側に位置して冷却空
気の流量を調整する計量部52と、矢示50のガス流に
さらされる外面20側に位置する排出部56とから構成
されている。ガス流の下流側に位置する第4面としての
下流側面66は、冷却空気の流出方向に向かうにつれて
中心線39から遠ざかるように下流側に滑らかに湾曲し
ている。この湾曲した下流側面66により、通路出口7
1の流路面積が増大して冷却空気の流速が低下し、高温
のガス流に対する冷却空気の浸透が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却空気等の冷却流体
を薄膜状に放出して冷却を行うフィルム冷却(薄膜冷
却)構造に関し、特に、例えばガスタービンエンジンの
翼のように、高温のガス流にさらされる壁を冷却するフ
ィルム冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】軸流式ガスタービンエンジンのタービン
翼又は補助翼は、ガスタービンエンジンの燃焼室から排
気される高温のガス流に直接さらされる。燃焼室温度
(タービン入口温度)が上昇するにつれてガスタービン
エンジンの性能は向上するが、排気ガスの温度が、材質
や最大応力、要求寿命を考慮して定まる設計上の温度限
界を超えてしまう。これを防止すべく、翼の内部空洞
(インターナルキャビテイ)から、フィルム冷却を行う
べく形成された多数の小さな冷却通路を介して、翼の外
面に冷却空気を流出させ、この冷却空気によって翼を冷
却している。この冷却フィルムは、各冷却通路から流出
される冷却空気の流れ(ダウンストリーム)によって翼
の外面に境界層を形成し、この結果、高温の排気ガス流
と翼の外面との間に冷却空気の膜という防護物が生成さ
れる。冷却通路の軸線と翼の外面とがなす角度と、各冷
却通路の出口において翼の外面を流れる高温の排気ガス
流の流動方向とは、フィルム冷却の効果に影響を与える
重要な要素である。各冷却通路の出口からの距離が遠く
なるほどフィルム冷却の効果は急速に低下するため、可
能な限り遠く、可能な限り広範囲に亘って、フィルム冷
却の効果を高く維持することは、フィルム冷却構造の最
終目標である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】コンプレッサの作動流
体である空気の一部を抜き取って冷却空気に利用するた
め、この抜き取り(抽気)がエンジンの効率低下を招く
ということは、最小量の冷却空気を用いてエンジンの翼
を冷却しなければならない当業者によく知られているこ
とである。従って、翼の設計者は、許される最大の冷却
空気流量を用いて全てのエンジンの翼を冷却する、とい
う問題に直面する。高温の排気ガス流に向けて翼の内部
空洞から個々の冷却通路を介してそれぞれ排気される冷
却空気の流量は、計量部(メータリングエリア)、即
ち、冷却通路の最小横断面積によって制御される。通
常、この計量部は、冷却通路と内部空洞とが交差する箇
所の近傍に位置する。所与の翼の内部空洞より導かれる
全てのオリフィスと冷却通路との計量部の結合は、翼の
外面と内部空洞との間の所与の差圧において、冷却空気
の総流量を制限する。翼の設計者は、冷却通路の大きさ
や冷却通路間の間隔のみならず、冷却通路の形状や配置
方向をも指定しなければならず、そのような翼の全ての
部分(冷却通路の大きさ、間隔、形状、配置方向)は、
設計上の温度限界下で維持される。理論上、翼の設計者
は、翼の全ての外面を冷却空気のフィルムによって覆う
ことを望む。しかし、通常、冷却通路の出口から離れた
冷却空気は、ただちに各冷却通路の出口から流れ出る細
長い冷却フィルムを形成する。この細長い冷却フィルム
(ストリップ)は、高温のガス流に対して垂直となる冷
却通路の幅寸法と同様の幅寸法を有する。各冷却通路
は、翼の構造上の完全さをある程度損なうため、冷却通
路の数量及び大きさ、各冷却通路間の間隔には自ずと制
限が課せられる。しかし、これらの制限は、冷却フィル
ムの切れ目(ギャップ)、又は冷却効果の低い部分のい
ずれか又は双方の発生を招くため、これにより翼に高温
箇所(ホットスポット)が生じる。この翼の高温箇所
は、タービンエンジンの使用温度を制限する一つの要素
となる。
【0004】翼の構造上の完全さを著しく損なわず、要
求される冷却空気の流量を減じることなく、フィルム冷
却効果を改善する手段が必要である。
【0005】そこで、本発明に係るフィルム冷却構造
は、高温のガス流から保護するための冷却フィルムを形
成する冷却通路形状の改善を目的とする。
【0006】また、本発明の他の目的は、少量の冷却空
気をフィルム状に広げることができる比較的短い間隔の
冷却通路を有し、これにより翼の外面を広範囲に覆うこ
とができるようにしたフィルム冷却構造の提供にある。
【0007】本発明のさらなる目的は、高温のガス流へ
浸透する冷却空気を最小限にできる角度で冷却空気を送
出することができる冷却通路を備えたフィルム冷却構造
の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明に係るフ
ィルム冷却構造は、所定方向に流れる高温のガス流にさ
らされる外面と冷却流体を満たした内部空洞を画成する
内面とを有する壁部と、これら内面と外面とを連通して
設けられ、高温のガス流に向けて外面に接続された通路
出口を介して内面側の冷却流体を外面側に流出させる多
数の冷却通路とを備え、前記各冷却通路は、前記内面に
接続して設けられ、冷却流体供給部からの冷却流体を滑
らかに流入させると共に冷却流体流量を制御する計量部
と、前記通路出口に接続して設けられ、長手方向に伸び
る軸線を有し、その入口が前記通路出口の反対側に位置
して前記計量部に接続された排出部とを含んで構成さ
れ、前記排出部は、互いに離間して対向する第1面及び
第2面と互いに離間して対向する第3面及び第4面とを
接続してなり、前記第4面は他の各面よりも高温のガス
流の下流側に位置すると共に、前記通路出口の方向に向
けて前記軸線から離れるように湾曲して形成されている
ことを特徴としている。
【0009】
【作用】本発明によれば、冷却されるべき壁部を貫通し
て設けられた各冷却通路は、高温のガス流にさらされる
壁部の外面に開口した出口を有する排出部と、この排出
部と協働して連続した冷却流体の流れを生成する計量部
を有している。また、この排出部は、冷却用流体の流出
方向に垂直な断面が矩形状をなし、ガス流の上流側に位
置する第3面とガス流の下流側に位置する第4面とは、
互いに離間して対向し、第1面及び第2面を介して接続
されている。この下流側に位置する第4面は、計量部か
らの距離が増大するに従って第3面との対向距離が増大
するような所定の曲率で湾曲している。第4面を湾曲し
て形成しているため、第3面と第4面との間を広く確保
して、通路出口の流路面積を増大することができる。こ
れにより、冷却流体の流速が低下する。また、冷却空気
は、湾曲した第4面に沿って流れるため、分流の発生が
防止される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例をガスタービンエンジ
ンのタービン翼に用いた場合を例に挙げて、図1〜図4
を参照しつつ説明する。
【0011】図1及び図2には、本発明の実施例に係る
フィルム冷却構造を具体化したタービン翼10が示され
ている。このタービン翼10は、中空翼部12と付け根
部14とを含み、中空翼部12は付け根部14から縦方
向又は翼長方向に伸びて形成されている。プラットフォ
ーム16は中空翼部12の基底に設けられ、この中空翼
部12は外面20と内面22とを有する壁部18を含ん
でいる。この内面22は、縦方向に伸びるリブ30,3
2によって、互いに隣接する複数の縦穴部24,26,
28に分割された内部空洞(インターナルキャビテイ)
を明確化している。付け根部14内の通路34,36
は、縦穴部24,26,28に連通して、冷却流体供給
部を構成している。タービン翼10をガスタービンエン
ジンのタービン部のようなものに用いる場合、コンプレ
ッサから抽出した空気(抽気)のような好ましい供給源
からの加圧された冷却空気は、各通路34,36内に供
給され、各縦穴部24,26,28内を加圧する。前記
中空翼部12は、吸込側(低圧側)100に設けられた
冷却通路38の列と、リーディングエッジ102の近傍
に設けられた冷却通路42の列と、圧力側(高圧側)1
04に設けられた冷却通路44の列との、縦方向に配置
された冷却通路の列を含んでいる。そして、これら各冷
却通路38,42,44は、その入口が内面22に開口
し、その出口が外面20に開口している。また、吸込側
100の外面20にも縦方向に伸びるスロット40が設
けられ、このスロット40には、縦一列に配置された内
面22から伸びる複数の通路41を介して冷却空気が供
給されるようになっている。なお、発明の理解に資すべ
く、図1及び図2ではタービン翼10を簡略化してお
り、図中に示す冷却通路列の数、各列を構成する冷却通
路の数、各冷却通路列間の間隔は専ら表示のためのもの
で、これらの数値によって限定されない。
【0012】前記各冷却通路38,42,44は、いず
れか好ましい手段によって形成されるものである。この
好ましい手段の一つとして、通路形状に合わせて形成さ
れた電極を用いる放電加工機(EDM)がよく知られて
いる。よく知られているように、複数の冷却通路は、冷
却通路の形状に沿って形成され、共通のコモンベースに
接続された複数の近接した「歯」を有する「くし形」電
極を用いることによって、同時に形成される。
【0013】図1〜図3中の矢示50は、中空翼部12
の外面20上を流れる高温の排気ガスの流れの方向(即
ち流線)を示している。本発明の説明のために、中空翼
部12の吸込側100又は圧力側104のいずれかを流
れる高温のガスの流れ方向は、下流方向が考慮されてい
る。従って、外面20の吸込側100又は圧力側104
のいずれの点においても、下流への流れは中空翼部12
の表面に接触し、おそらく不規則な流れが発生する翼端
又はプラットフォーム16の近傍を除いて、この下流へ
の流れは実質的に中空翼部12の翼長方向に対して垂直
となる。
【0014】本発明に係る改良された冷却通路は、中空
翼部12の吸込側100に翼長方向に沿って配設された
通路38として示され、図3及び図4では拡大して示さ
れている。なお、冷却通路38を中空翼部12の吸込側
100に設ける場合を例示しているが、これに限定され
るものではない。本発明が、一方の面が冷却用流体で満
たされると共に他方の面が冷却用流体よりも低い圧力の
高温の流体にさらされる、加圧された隔室又はチャンバ
を有する比較的薄い壁の冷却に有効であることは、明白
である。
【0015】図3を参照すると、本発明に係る冷却通路
38の1つが示されており、この冷却通路38は、厚さ
寸法Tを有する壁部18を貫通して設けられている。こ
の壁部18は湾曲しているが、本実施例では壁部18が
平坦であることを考慮しているため、この曲率は、冷却
通路38の大きさに比較してほんのわずかなものとなっ
ている。この冷却通路38は、計量部52と該計量部5
2に続く排出部56という連続した流れ関係を有してい
る。なお、本実施例では、計量部52を略矩形状に形成
しているが、本発明にとってその断面形状は重要ではな
く、例えば円形状や楕円形状に形成してもよい。計量部
52は、冷却空気の流れ方向に対して垂直な最小断面積
を有する冷却通路38の一部分として定義される。冷却
空気は、冷却通路38の軸線に沿って流れ、計量部52
の断面の幾何学的中心を通る中心線39に触れる。冷却
通路38の長さ寸法Lは、中心線39が外面20,内面
22と交差する2点間の距離である。ここで、「軸方
向」とは、内面22から外面20に向けて中心線39に
沿って流れる冷却空気の流れ方向をいう。さらに、排出
部56と結合して用いられる「下流側面」とは、通路出
口71上を流れる高温ガス流の流れである矢示50に向
けて略開口する排出部56の面66をいう。この下流側
面66が外面20と交差する箇所は、以下で述べるよう
に通路出口71の下流側エッジ73として定義される。
【0016】計量部52を通過する冷却空気の流量が減
少するように、計量部52の長さ寸法L1は、好ましく
は短くなっている。特に、この長さ寸法L1は、計量部
52の断面の有効径寸法を約3倍した長さよりも短いの
が好ましい。計量部52の長さ寸法L1は、計量領域が
明確である限り短いほど良い。また、排出部56の長さ
寸法L2は、冷却通路38の長さ寸法Lと計量部52の
長さ寸法L1との差分に等しい。壁部18は、一定の厚
さ寸法Tを有する平坦面となるように形成されるため、
下記数1が成立する。
【0017】
【数1】L2=L−L1=(T/sinα1)−L1 計量部52の入口58は、壁部18の内面22で冷却通
路38の入口60に連通しており、冷却用空気はここか
ら供給される。計量部52の出口62は、排出部56の
入口と一致する。この排出部56は、一対の離間した第
4の面としての下流側面66,第3の面としての上流側
面68を含んでいる。この面68は、翼長又は縦方向と
平行である。また、この面68は、中心線39に対して
も平行になっている。
【0018】図4に示すように、排出部56は、面6
6,68間に亘って設けられ、互いに対向する第1の面
としての一方の側面70,第2の面としての他方の側面
72を有する。これら各側面70,72のいずれか又は
双方も、計量部52の出口から通路出口71に向けて中
心線39から外れた経路に沿って伸びている。また、各
側面70,72は、平坦又は凸湾曲状に形成されてい
る。これら各側面70,72は、角張ったコーナとは対
照的な滑らかなコーナ74,76として示すように、そ
の長手方向に沿って下流側面66と滑らかに接続されて
いる。よく知られているように、本実施例による滑らか
なコーナ74,76は、排出部56内に冷却空気を均一
に流入させることの助けとなる。薄い壁を有する小さな
翼(例えば約0.76ミリ(0.03インチ))においては、全
ての冷却通路の計量部の断面積の総和は制限を受け、各
計量部の大きさは実用上の理由から制限を受けるため、
本実施例では、翼長方向に並んだ冷却通路の通路出口
が、従来技術によるものよりも、互いにより近接するの
を許している。
【0019】再び図3を参照すると、各面66,68
は、略下流方向(ガス流の流れ方向)に伸びている。上
流側面68は中空翼部12の外面20と角度α1をもっ
て交差し、下流側面66は外面20と角度α2をもって
交差している。冷却空気が高温のガス流に入り込むとい
う浸透(ペネトレーション)が著しい場合、通路出口7
1からの冷却空気で形成されるフィルムとして外面20
上に滞留するのとは対照的に、冷却空気は、中空翼部1
2の外面20からただちに吹き流されてしまうため、垂
直な流れ方向における冷却空気のガス流に対する浸透を
最小限とすべく、前記角度α1は、40度を越えない浅
い角度(好ましくは30度以下)であるべきである。こ
こで、「垂直な流れ方向」とは、通路出口71において
外面20と垂直な方向をいう。下流側面66,上流側面
68が外面20とそれぞれ交差する箇所は、下流側エッ
ジ73,上流側エッジ75になっている。ここで、下流
側面66は矢示50で示されるガス流の上流側を向き、
上流側面68はガス流の下流側を向いている。
【0020】図3において、線Cは中心線39と平行な
線であり、また、線Aは、本発明に係る下流側面66が
平坦であり、中心線39から角度δ1で離間すると仮定
した場合の線である。ここで、下流側面66は、計量部
52と第1のエッジ106で交差すると共に、外面20
と第2のエッジたる下流側エッジ73と交差し、これら
のエッジ106,73間を結んだものが線Bとなる。従
って、図3において、線Bは、本発明に係る下流側面6
6が平坦であり、中心線から角度δ2で離間すると仮定
した場合の線を表している。好ましくは、角度δ1の値
は5〜約10度であり、角度δ2の値は12〜20度で
ある。
【0021】角度δ1の値は、以下に述べる2つの競合
する事項を考慮して定められるものである。まず、角度
δ1を大きくすると、通路出口71の流路面積が増大す
るため、高温のガス流に向けて送風される冷却空気の流
速が低下する。当業者ならば理解できるように、冷却空
気の流速が低下すると、矢示50で示される高温のガス
流に向けて突入する冷却空気の浸透が減少し、これによ
りフィルム冷却の効果が増大する。従って、冷却空気の
流速の観点からは、下流側面66が中心線39から離れ
る角度δ1,δ2を大きくするのが好ましい。しかし、他
方、下流側面66の平坦部が中心線39から離間する角
度δ1を10度を越えて大きくすると、冷却空気の流れ
に分流が生じるため、排出部56内において冷却空気中
に乱流が発生する。冷却通路出口71の送風において、
この乱流は、冷却空気と高温のガス流との混合を増加さ
せるため、フィルム冷却の効果が低下する。従って、角
度δ1を約10度に限定し、角度δ2が角度δ1を越える
ように設定する従来技術では、許容できない乱流が発生
してしまう。
【0022】本発明によれば、図3に示す如く、湾曲し
た下流側面66を有する排出部56によって、上述した
分流の問題を解決することができる。この下流側面66
は、通路出口71に向かうにつれて中心線39から離間
するように湾曲し、その湾曲の曲率は、通路出口71へ
向かう軸方向で増大している。この下流側面66は、下
記数2で示される曲率Rを有する円柱の周面の一部とし
て定義される。
【0023】
【数2】
【0024】ここで、前記数2中、Tは上述した通り壁
部18の厚さ寸法であり、α1は中心線39が外面20
と交差する角度であり、L1は上述した通り計量部52
の長さ寸法であり、δ1は排出部56の入口において下
流側面66が中心線39から離間する角度であり、δ2
は好ましい流路面積を形成すべく設定された線Bと中心
線39とのなす角度である。
【0025】従って、既知の範囲の通路出口を有する従
来技術による冷却通路に対して、流路面積の30%増を
希望する場合、設計者が、まず最初に、そのような広い
流路面積を形成するための角度δ2を決定すると、他の
全ての変数は既知のため、この角度δ2を上記数2に代
入することにより、本発明における曲率Rを正しく求め
ることができる。
【0026】計量部52の出口62の近傍に接する下流
側面66は、まず最初に、5〜約10度の角度δ1をも
って中心線39から離間し、線Aは出口62の近傍で下
流側面66に接する。そして、この下流側面66は、線
Aとの接触点と外面20との間に亘って、外面20と角
度δ2をもって交差し、上述した曲率Rに従って線Aか
ら離間している。本発明による下流側面66は、冷却空
気を案内すべく、連続した滑らかな面に形成されている
ため、分流が生じる可能性が低下すると共に、著しい乱
流の発生を抑制しつつ、角度α2で冷却空気を排出する
のに十分な大きい角度で、冷却空気の流れを曲げること
ができる。平坦面同士が交差すると、これら平坦面に沿
った分流を促進する「段差(ステップ)」が生じるた
め、本発明により得られる角度α2は、2又は3の平坦
面を用いることにより得られる従来技術による角度α2
を越えて、湾曲した下流側面66に近づいている。
【0027】当業者であれば速やかに理解できるよう
に、下流側面66は、上述した曲率Rをもって中心線3
9から離間しつつ、ガス流の下流側に向けて湾曲するた
め、外面20に送風される冷却空気の角度α2は、下記
数3に示す如く、角度α1よりも十分小さい。
【0028】
【数3】α2=α1+δ1−2*δ2 本実施例によれば、従来技術でも用いられる側面70,
72間において、下流側エッジ73と上流側エッジ75
との間を、従来技術による冷却通路よりも広げることが
できるため、従来技術によりも広い流路面積で冷却空気
を排出することができる。通路出口71の流路面積が広
くなるため、従来技術よりも、排出される冷却空気の流
速が低下する。これに加えて、本実施例によれば、従来
技術よりも著しく小さい角度α2をもって、冷却空気を
高温のガス流に向けて送風することができる。
【0029】当業者であればただちに理解できるよう
に、本実施例によれば、垂直な流れ方向における冷却空
気の流速成分を従来技術よりも遅くしつつ、冷却空気を
送風することができる。これは、下流側面66が外面2
0と交差する入射角度α2を従来技術よりも小さくする
と共に、通路出口71の流路面積を従来技術よりも広く
したことによるものである。本実施例による湾曲した下
流側面66は、従来技術よりも小さい角度α2で、冷却
空気を高温のガス流に向けて排出するため、冷却空気の
ガス流に対する浸透を少なくすることができる。さら
に、本実施例による冷却通路38を形成しても、翼材の
量の変化を最小にできるため、タービン翼10の構造上
の完全さに著しい影響を与えることがない。
【0030】以上、本発明を好ましい実施例に即して説
明したが、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、
他の種々の変更や省略が可能である。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明に係るフィル
ム冷却構造によれば、冷却通路の通路出口を形成する4
つの面のうち、高温のガス流の下流側に位置する第4面
を、軸線から離間して湾曲させたため、通路出口の流路
面積を大きくして、冷却流体の流速を低下させることが
でき、この結果、高温のガス流に対する冷却流体の浸透
を減少させて、冷却効果を向上することができる。ま
た、滑らかに湾曲した第4面によって冷却流体を誘導す
ることができるため、冷却流体に乱流が生じるのを防止
でき、この結果、冷却効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルム冷却構造を具体化した中
空のタービン翼の一部破断の説明図である。
【図2】図1中の2−2線に沿った断面図である。
【図3】冷却通路の形状を図2中の3−3線に沿って示
す拡大断面図である。
【図4】図3中の4−4線に沿った断面図である。
【符号の説明】
12…中空翼部 18…壁部 20…外面 22…内面 24,26,28…内部空洞を分割した縦穴部(冷却流
体供給部) 38…冷却通路 52…計量部 56…排出部 58…計量部の入口 60…冷却通路の入口 62…計量部の出口 66…下流側面(第4面) 68…上流側面(第3面) 70…側面(第1面) 71…通路出口 72…側面(第2面) 73…下流側エッジ(第2のエッジ) 106…第1のエッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドナルド エル.デプトウィック アメリカ合衆国,フロリダ,パーム ビー チ ガーデンス,ハイ フライヤー ロー ド サウス 5683

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に流れる高温のガス流にさらさ
    れる外面と冷却流体を満たした内部空洞を画成する内面
    とを有する壁部と、これら内面と外面とを連通して設け
    られ、高温のガス流に向けて外面に接続された通路出口
    を介して内面側の冷却流体を外面側に流出させる多数の
    冷却通路とを備え、前記各冷却通路は、 前記内面に接続して設けられ、冷却流体供給部からの冷
    却流体を滑らかに流入させると共に冷却流体流量を制御
    する計量部と、 前記通路出口に接続して設けられ、長手方向に伸びる軸
    線を有し、その入口が前記通路出口の反対側に位置して
    前記計量部に接続された排出部とを含んで構成され、 前記排出部は、互いに離間して対向する第1面及び第2
    面と互いに離間して対向する第3面及び第4面とを接続
    してなり、前記第4面は他の各面よりも高温のガス流の
    下流側に位置すると共に、前記通路出口の方向に向けて
    前記軸線から離れるように湾曲して形成されていること
    を特徴とするフィルム冷却構造。
  2. 【請求項2】 前記第4面は、前記計量部のすぐ近傍か
    ら少なくとも5度の角度δ1をもって前記軸線より離間
    するように形成したことを特徴とする請求項1に記載の
    フィルム冷却構造。
  3. 【請求項3】 前記第4面は、前記計量部と第1のエッ
    ジで交差すると共に、前記外面と第2のエッジで交差
    し、これら各エッジにより、所定の角度δ2をもって前
    記軸線から湾曲して離間する平面の境界を定めたことを
    特徴とする請求項2に記載のフィルム冷却構造。
  4. 【請求項4】 前記第4面は、円柱の周面の一部である
    ことを特徴とする請求項3に記載のフィルム冷却構造。
  5. 【請求項5】 前記軸線は40度以下の角度α1で前記
    外面と交差し、前記第4面は前記外面と角度α2で交差
    し、ここで、α2=α1+δ1−2*δ2であることを特徴
    とする請求項4に記載のフィルム冷却構造。
  6. 【請求項6】 前記角度δ2と角度δ1との差を、少なく
    とも5度にしたことを特徴とする請求項5に記載のフィ
    ルム冷却構造。
  7. 【請求項7】 前記軸線は実質的に前記第3面と平行で
    あり、前記第4面は前記第1のエッジのすぐ近傍で前記
    第3面から約10度までの角度で離間するようにしたこ
    とを特徴とする請求項6に記載のフィルム冷却構造。
  8. 【請求項8】 前記壁部は、中空翼部の外壁であること
    を特徴とする請求項1に記載のフィルム冷却構造。
  9. 【請求項9】 前記第4面は、前記計量部のすぐ近傍か
    ら少なくとも5度の角度δ1をもって前記軸線より離間
    するように形成したことを特徴とする請求項8に記載の
    フィルム冷却構造。
  10. 【請求項10】 前記第4面は、前記計量部と第1のエ
    ッジで交差すると共に、前記外面と第2のエッジで交差
    し、これら各エッジにより、所定の角度δ2をもって前
    記軸線から湾曲して離間する平面の境界を定めたことを
    特徴とする請求項9に記載のフィルム冷却構造。
  11. 【請求項11】 前記第4面は、円柱の周面の一部であ
    ることを特徴とする請求項10に記載のフィルム冷却構
    造。
  12. 【請求項12】 前記軸線は40度以下の角度α1で前
    記外面と交差し、前記第4面は前記外面と角度α2で交
    差し、ここで、α2=α1+δ1−2*δ2であることを特
    徴とする請求項11に記載のフィルム冷却構造。
  13. 【請求項13】 前記角度δ2と角度δ1との差を、少な
    くとも5度にしたことを特徴とする請求項12に記載の
    フィルム冷却構造。
  14. 【請求項14】 前記軸線は実質的に前記第3面と平行
    であり、前記第4面は前記第1のエッジのすぐ近傍で前
    記第3面から約10度までの角度で離間するようにした
    ことを特徴とする請求項13に記載のフィルム冷却構
    造。
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