JPH07159400A - メバロン酸の測定方法 - Google Patents

メバロン酸の測定方法

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JPH07159400A
JPH07159400A JP5310538A JP31053893A JPH07159400A JP H07159400 A JPH07159400 A JP H07159400A JP 5310538 A JP5310538 A JP 5310538A JP 31053893 A JP31053893 A JP 31053893A JP H07159400 A JPH07159400 A JP H07159400A
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JP
Japan
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mevalonic acid
column
dehydromevalonolactone
measuring
acid
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JP5310538A
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Kazumi Gondo
一美 権藤
Shingo Ito
信吾 伊藤
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S R L KK
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S R L KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 血漿、尿等からなる検体中のメバロン酸を酸
処理して、UV吸収等による検出が容易なデヒドロメバ
ロノラクトンに導いた後、該デヒドロメバロノラクトン
を液体クロマトグラフィーで分析することにより、検体
中のメバロン酸を測定する。 【効果】 検体中のメバロン酸は簡便な操作によりデヒ
ドロメバロノラクトンに効率的に変換可能であり、該デ
ヒドロメバロノラクトンは特殊な前処理(例えば、従来
のGC−MS処理に必要なトリメチルシリル化、シリカ
ゲルカラムによる精製)を必須とすることなく、UV検
出器等を用いて液体クロマトグラフィーにより簡便に測
定可能であるため、高感度および良好な測定精度・安定
性でメバロン酸を測定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メバロン酸の測定方法
に関し、より詳しくは検体中のメバロン酸をUV吸収等
による検出が容易なデヒドロメバロノラクトンに導いた
後、液体クロマトグラフィーで測定するメバロン酸の測
定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年食事の西欧化等により、狭心症、心
筋梗塞等の虚血性心疾患は日本を始めとするアジア諸国
でも増加する傾向にあるため、その予防ないし治療の重
要性も年々増大している。これらの虚血性心疾患予防の
観点からは、その原因となる基礎疾患たる動脈硬化症の
予防ないし治療が重要である。
【0003】今日、動脈硬化症の成因に関しては、高脂
血症、特に高コレステロール血症が重要な危険因子であ
ることは、病理学、生理学、生化学、および疫学のいず
れの面の研究からも疑いがない。したがって、高コレス
テロール血症の治療は、動脈硬化症予防の基礎として極
めて重要性が高い。
【0004】一般に、血中に存在するコレステロール
は、食物由来のコレステロールと、体内で生合成される
コレステロールとからなる。高コレステロール血症の治
療の目的で、今日では種々のコレステロール降下薬が開
発されているが、これらの薬物の作用機序は多様(例え
ば、コレステロール生合成阻害、コレステロール吸収阻
害等)である。したがって、高コレステロール血症の治
療指針(どの薬物をどのように用いるか)を得るために
は、個々の症例においてコレステロール生合成量を評価
することが極めて重要となる。
【0005】従来、コレステロール生合成量の評価は、
被検者に14C−コレステロールを投与して、血中の14
の比活性を追跡するターンオーバー法(Turnover stud
y)、あるいは食物中と便および尿中の中性ステロール
を測定するバランス法(Balance study )により算出さ
れていたが、これらの方法は被検者に著しい苦痛を与え
るのみならず、測定の労力が極めて多大であるため、こ
れらのターンオーバー法ないしバランス法を日常の臨床
に用いることは極めて困難であった。
【0006】一方、近年コレステロール合成の中間体の
血中濃度あるいは尿中排泄量からコレステロール生合成
量を推定することが提案され、スクアレン、メチルステ
ロール、ラストステロール、およびメバロン酸の測定が
臨床上有意義であるとされている。これらのうち、構造
式を下記(化1)に示すメバロン酸(Proc. Natl. Aca
d. Sci., USA,79,3037−3041,1982年
を参照)は、HMG−CoA還元酵素(コレステロール
生合成経路の律速酵素)の直接反応生成物であるのみな
らず、該メバロン酸の合成はコレステロール生合成の律
速段階とされている。したがって、コレステロール生合
成量の評価において、メバロン酸を測定することは極め
て重要である。
【0007】このメバロン酸の定量は、現在GC−MS
(ガスクロマトグラフ質量分析計)法又はラジオエンザ
イム法により行われている(医学と薬学、27(4)
939−945、1992年)が、このようにして求め
た血中メバロン酸値と、前記したバランス法により求め
たコレステロール合成量とは、良い相関を示すことが報
告されている(J. Clin. Invest., 74、795−80
4、1984年)。
【0008】
【化1】
【0009】上記ラジオエンザイム法においては、[γ
32P]ATPを用いて、測定すべき検体中のメバロン
酸をリン酸化して5−[γ−32P]Phosphpomevalonate
とし、内部標準として5−Phosphpo[14C]mevalonate
を加えた後、イオン交換カラムにかけて分離した5−Ph
osphpomevalonateの32P/14C比に基づき、検体中のメ
バロン酸を定量している(Journal of Lipid Research
20、716〜728、1979年)。
【0010】一方、上記GC−MS法においては、検体
に特殊な内部標準物質(β−ヒドロキシ−β−エチル−
δ−バレロラクトン)を加え、リン酸緩衝液でpH2.
0とした後放置してメバロノラクトン(化2)に変換
し、これを有機溶剤で抽出・乾固し、トリメチルシリル
化した後、GC−MSにおけるマスフラグメントグラフ
ィーの手法を用いて測定している(医学と薬学、27
(4)、939−945、1992年)。
【0011】
【化2】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ラ
ジオエンザイム法においては、放射性物質を用いる点に
難点があるのみならず、前処理が煩雑であり、またグリ
コル酸の妨害により高い測定値を与える傾向がある。
【0013】また、上記GC−MS法においては、用い
るGC−MS自体への投資(1台で数千万円程度)が必
要で、しかもそのメインテナンスおよび実際の測定操作
のためには専任のオペレーターが必要となるため、実際
にGC−MSを設置可能な施設はかなり制限される。し
たがって、このGC−MS法は、メバロン酸測定方法と
して広く一般的に利用できる方法とは言えない。
【0014】更には、GC−MSは生体成分の分析手法
としては感度不足の傾向があるばかりでなく、前処理が
煩雑であり、またその精度・安定性は充分とは言い難
い。加えて、従来のGC−MS法においては、実用的な
測定精度を得ようとすると、上記した特殊な内部標準物
質(β−ヒドロキシ−β−エチル−δ−バレロラクト
ン)を用いて回収率を補正することが必須となる。
【0015】したがって本発明の目的は、前処理が簡便
なメバロン酸の測定方法を提供することにある。
【0016】本発明の他の目的は、感度が良好で、しか
も測定精度・安定性も良好なメバロン酸の測定方法を提
供することにある。
【0017】本発明の更に他の目的は、広く一般的に利
用可能なメバロン酸の測定方法を提供することにある。
【0018】本発明の更に他の目的は、装置コストおよ
びランニングコストがともに低いメバロン酸の測定方法
を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、検体中のメバロン酸に所定の処理を施すことによ
り、該メバロン酸を、UV吸収等による検出が容易なデ
ヒドロメバロノラクトン(化3)に簡便且つ効率的に変
換可能であることを見い出した。本発明者は更に研究を
続けた結果、このようにして得た検体中のデヒドロメバ
ロノラクトンが、液体クロマトグラフィーにより簡便に
測定可能であることを見出した。
【0020】
【化3】
【0021】本発明のメバロン酸の測定方法は上記知見
に基づくものであり、より詳しくは、検体中のメバロン
酸をデヒドロメバロノラクトンに導いた後、該デヒドロ
メバロノラクトンを液体クロマトグラフィーで測定する
ことを特徴とするものである。
【0022】
【作用】本発明において、検体中のメバロン酸(化1)
は簡便な操作(例えば、酸処理)によりラクトン化、脱
水してデヒドロメバロノラクトン(化3)に効率的に変
換することが可能である。
【0023】更には、このデヒドロメバロノラクトンは
特殊な前処理(例えば、GC−MS処理に必要なトリメ
チルシリル化、シリカゲルカラムによる精製)を必須と
することなく、例えば、UV検出器を用いる液体クロマ
トグラフィーにより簡便に測定可能であるため、本発明
によれば、良好な感度で、しかも良好な測定精度・安定
性でメバロン酸を測定することが可能となる。
【0024】本発明のメバロン酸測定法の典型例におけ
る操作手順および従来のGC−MSによるメバロン酸測
定法における操作手順を、それぞれ図1のフローチャー
トに示す。図1のフローチャートに示したように、本発
明によれば、有機溶媒抽出後のシリカカラムによる精製
が必須でなくなり、クロマトグラフィー測定の前処理が
簡単なものとなる。したがって本発明によれば、従来の
GC−MS法に比べて極めて簡便なメバロン酸測定が可
能となる。
【0025】本発明における液体クロマトグラフィーと
して高性能液体クロマトグラフィー(High-performance
liquid chromatography;HPLC)を用いた場合であ
っても、その装置コストはせいぜい数百万円程度であ
り、しかも上記GC−MSとは異なり、メインテナンス
が簡便で、実際の測定操作に専任のオペレーターを必須
としないため、本発明によれば、装置コストおよびラン
ニングコストをともに抑制したメバロン酸の測定方法が
提供される。
【0026】本発明において液体クロマトグラフィーに
より分析されるデヒドロメバロノラクトン(化3)の紫
外部吸収は非常に強く(モル吸光係数がメバロン酸の数
十倍から数百倍)、上記UV検出の際に(例えば波長2
10nmに比べて)妨害物質が少ない長波長側(例え
ば、215nm以上の波長)が使用可能となるため、よ
り高感度且つ高精度のメバロン酸測定が可能となる。
【0027】更には、本発明においては、従来のGC−
MS法におけるような特殊な内部標準物質(β−ヒドロ
キシ−β−エチル−δ−バレロラクトン)を用いる回収
率の補正が必須でないため、このような回収率の補正を
行うことなく充分に正確で安定した測定値を得ることが
できる。
【0028】上述したように、本発明によれば、装置コ
ストおよびランニングコストがともに低く、しかも広く
一般的に利用可能なメバロン酸の測定方法が提供され
る。
【0029】以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本
発明を詳細に説明する。
【0030】(検体)メバロン酸が含まれる可能性を有
する検体である限り、ヒトを始めとする動物の体液(例
えば、血液、リンパ液、尿等)を特に制限なく使用する
ことができる。検体としてヒト血液を用いる場合、通常
は血漿又は血清を用いることが好ましい。本発明におい
て、検体は必要に応じて緩衝液等の液体で希釈して用い
ることができる。
【0031】(デヒドロメバロノラクトンへの変換)上
記検体中のメバロン酸(化1)を、一定の効率(収率)
でデヒドロメバロノラクトン(化3)に変換(ラクトン
化・脱水)することが可能である限り、メバロン酸をデ
ヒドロメバロノラクトンに変換する手段は特に制限され
ないが、該変換操作が簡便な点からは、酸を検体に添加
することによりメバロン酸をデヒドロメバロノラクトン
に変換することが好ましい。
【0032】上記酸としては、ブレンステッド酸、ルイ
ス酸、固体酸(イオン交換樹脂等)等のいずれも使用可
能であるが、後処理が容易な点からは、ブレンステッド
酸、特に強酸を用いることが好ましい。このような強酸
としては、例えば、塩酸、硫酸、過塩素酸が好適に使用
できる。脱水効力、安定性の点からは、過塩素酸が特に
好ましく使用される。
【0033】上記酸を用いる場合、検体がpH2以下
(更には0.5〜1.0)程度の酸性になる程度の量を
検体に添加することが好ましい。検体として血漿、血清
を用いる場合には、除蛋白効率を考慮してpHは低め
(例えば0.5程度)とすることが好ましい。一方検体
として尿を用いる場合には、pHは高め(例えば1.0
程度)でよい。上記酸として過塩素酸を用いる場合、例
えば、検体(血清、尿等)1.0mlに対して、10%
過塩素酸水溶液を0.2〜1ml程度(更には0.4〜
0.5ml程度)用いることが好ましい。
【0034】本発明者の実験によれば、このような酸処
理によりメバロン酸のラクトン化はかなり進行するが、
該ラクトンの脱水は、主に、後述するような乾固時(例
えばN2 雰囲気下)に進行することが観察されている。
また、この乾固の際に少量の酸を存在させた場合、脱水
効率が向上することが観察されている。
【0035】(ラクトン化・脱水後の処理)上記ラクト
ン化(除蛋白)により検体中にメバロノラクトンを生成
させた後、該メバロノラクトンを溶媒により抽出して液
体クロマトグラフィー分析用の試料を作成することが、
メバロン酸測定の精度向上および液体クロマトグラフの
機器メインテナンス(試料導入口、カラムの汚染防止
等)の点から好ましい。
【0036】この抽出操作に用いる溶媒としては、常温
(25℃)で液体であり、且つ、水への溶解性が低い抽
出用溶媒(例えば、有機溶媒)を特に制限なく使用する
ことが可能である。沸点等の点からは、例えばジエチル
エーテル、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル等
が好ましく使用できる。溶媒の毒性および引火性の点か
らは、酢酸エチルが特に好ましく用いられる。この抽出
前に、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等の塩を水相に
加えることが抽出率の向上の点から好ましい。本発明者
の実験によれば、硫酸ナトリウムを用いた場合(後述す
る実施例1の)、抽出率が塩無添加時の約2倍、塩化ナ
トリウム添加時の約1.5倍に向上することが観察され
た。
【0037】本発明においては、このように抽出処理を
行った後、抽出用溶媒相を濃縮・乾固させてデヒドロメ
バロノラクトンを生成させることが好ましい。この濃縮
・乾固の際に、少量の酸を存在させることにより、メバ
ロノラクトンからデヒドロメバロノラクトンへの脱水反
応の効率が向上する。
【0038】本発明においては、上記濃縮・乾固の後、
後述するような液体クロマトグラフィー用の移動相に再
溶解することが好ましい。測定対象物の変性を抑制する
点からは、この濃縮・乾固操作は不活性ガス(例えば、
窒素)雰囲気下で行うことが好ましい。
【0039】上記濃縮、乾固操作の前に、必要に応じ
て、溶媒相の遠心分離処理を行ってもよい。このような
遠心分離を行うことは、メバロン酸測定の精度向上およ
び液体クロマトグラフの機器メインテナンスの点から好
ましい。この場合の遠心分離条件としては、450〜6
50G程度の加速度(半径18cm程度のローターを用
いた場合、1500〜1800rpm程度の回転数)を
用いることが好ましい。
【0040】(メバロノラクトン抽出前の遠心分離)上
記メバロノラクトンの抽出前に、必要に応じて検体に遠
心分離操作を施すことにより、上記ラクトン化・脱水処
理による副生成物(例えば、タンパク質の酸変性物)等
を除去してもよい。このような遠心分離を行うことは、
メバロン酸測定の精度向上および液体クロマトグラフの
機器メインテナンスの点から好ましい。この場合の遠心
分離条件としては、12000〜14000G程度の加
速度(半径7cm程度のローターを用いた場合、120
00〜13000rpm程度の回転数)を用いることが
好ましい。
【0041】(液体クロマトグラフィー測定)本発明に
おいては、液体クロマトグラフィーとして所謂オープン
カラムクロマトグラフィーを用いることも可能である
が、測定精度および測定再現性の点からは、高性能液体
クロマトグラフィー(HPLC)が好適に用いられる。
【0042】(カラム)液体クロマトグラフィーにおい
て用いるカラムとしては、メバロン酸(化1)、メバロ
ノラクトン(化2)およびデヒドロメバロノラクトン
(化3)相互の分離が可能なものであれば、特に制限さ
れない。本発明においては、順相クロマトグラフィー用
のカラム、逆相クロマトグラフィー用カラムのいずれも
使用可能であるが、デヒドロメバロノラクトン(他の2
者より低極性)について良好な分離が得やすい点から
は、逆相クロマトグラフィー用カラムを用いることが好
ましい。
【0043】本発明において、分析の均一性ないし再現
性の点からは、上記カラムを構成する吸着担体として
は、いわゆる化学結合型の充填剤が好ましく用いられ、
特にオクタデシルシリル(C18、ODS)基等のアルキ
ルシリル基を化学結合させたシリカゲルが特に好ましく
用いられる。
【0044】(カラムスイッチング)本発明に用いる液
体クロマトグラフィーの手法は特に制限されないが、夾
雑物の妨害の抑制および/又は分析時間の短縮化の点か
らは、単一のカラムを用いるよりも、カラムスイッチン
グの手法により複数のカラムを切り換えて用いることが
好ましい。ここに、「カラムスイッチング」とは、複数
のカラムを用いる液体クロマトグラフィーであって、一
方のカラム(A)への測定すべき成分の吸着ないし溶出
に応じて、他方のカラム(B)への移動相の流路および
上記カラム(A)とこのカラム(B)との接続のうち
の、少なくとも一方を変化させる手法をいう(このカラ
ムスイッチングの詳細については、例えば、山辺武郎
「超高速液体クロマトグラフィー」、101〜120
頁、産業図書、1989年を参照することができる)。
【0045】本発明において使用可能なカラムスイッチ
ングの手法は特に制限されないが、例えば、第1カラム
(プレカラム)において予備的に分離された分画のう
ち、必要な分画のみを第2カラム(メインカラム)にお
いて精密に分離するカラムスイッチングの手法が好適に
使用可能である。このような態様においては、不要な分
画は第2カラムをバイパスさせて高速に分析システムか
ら溶出させることにより、全体の分析時間を短縮でき
る。この場合、夾雑物の分析システムからの迅速な排出
を計りつつ、デヒドロメバロノラクトンを含む分画を精
密に分析することが容易な点からは、移動度の異なる複
数の移動相を用いることが好ましい。更に、必要に応じ
て、分離特性の異なる複数のメインカラムを含む3以上
のカラムを用いてもよく、また複数の切り換えバルブを
用いて溶媒組成の迅速な変化を容易としてもよい。
【0046】本発明において、例えば尿中のメバロン酸
を測定する場合、通常のIsocratic法(単一のカラム、
単一の移動相組成)により分析する際には、検体中の夾
雑物質の存在に起因して、分析時間がやや長く(例え
ば、1検体の分析当たり30〜60分間程度)なる。ま
た、複数検体の連続分析においては、以前に注入した検
体に由来するピークが、次に注入した検体のピークと重
なる可能性も生じる。
【0047】一方、分析時間の短縮化のためにグラジェ
ント法(移動相の組成を変化させる)を用いた場合に
は、デヒドロメバロノラクトン溶出後のカラム洗浄、カ
ラムコンディショニングの時間が逆に長くなる傾向があ
るため、例えば1検体当たりの分析時間が、約40分以
上となる。
【0048】これに対して、前述したカラムスイッチン
グの手法を用い、複数のカラムに対応させて複数種類の
移動相組成を用いた場合には、夾雑物質を迅速に分離し
つつデヒドロメバロノラクトンを精密に分析することが
容易となるため、例えば1検体当たりの分析時間が16
〜20分程度となる。特に複数検体の連続分析において
は、前の検体の未同定成分の影響を次の検体の分析にお
いて著しく小さくできるため、短い分析時間で安定した
ルーチン分析が可能となる。
【0049】本発明においては、夾雑物の妨害の抑制お
よび分析時間の短縮の点からは、例えば、2種類のカラ
ムおよび2種類の移動相を用いて、以下のようなカラム
スイッチングを行うことが好ましい。
【0050】図2のブロック図を参照して、オートサン
プラー1からサンプルを注入する前には、切り換えバル
ブ2はバルブ位置Aに設定されている。この場合、第1
の移動相は、第1のポンプ3から、オートサンプラー
1、プレカラム(第1のカラム)4、および切り換えバ
ルブ2を通って、ドレインへと送液される。この場合、
第2の移動相は、第2のポンプ5から送液され、メイン
カラム(第2のカラム)6、および検出器7を通ってそ
のままドレインへと送液される。
【0051】オートサンプラー1にサンプルが注入され
た後、所定の時点(プレカラム4からデヒドロメバロノ
ラクトンを含む分画の溶出が始まる時点)に至るまで
は、切り換えバルブ2は上記バルブ位置Aのままであ
る。すなわち、上記サンプルはプレカラム4によって粗
分離されて、デヒドロメバロノラクトンを含む分画より
前にプレカラム4から溶出する分画は、切り換えバルブ
2を通った後ドレインに送られる。
【0052】一方、オートサンプラー1にサンプルが注
入された後、所定の時点(プレカラム4からデヒドロメ
バロノラクトンを含む分画の溶出が始まる時点)におい
て、切り換えバルブ2はバルブ位置Bに設定され(図
3)、プレカラム4から溶出したデヒドロメバロノラク
トンを含む分画は、切り換えバルブ2を通って更にメイ
ンカラム6で精密に分離され、検出器7で検出された後
ドレインに送られる。
【0053】デヒドロメバロノラクトンを含む分画がメ
インカラム6に移り終えた後に、切り換えバルブ2はバ
ルブ位置Aに戻され(図2)、デヒドロメバロノラクト
ンを含む分画より後にプレカラム4から溶出する分画
は、切り換えバルブ2を通った後ドレインに送られる。
【0054】(検出器)本発明においては、液体クロマ
トグラフィーの検出器として、公知のものを特に制限な
く使用することが可能である。より具体的には例えば、
吸光光度検出器(紫外および/又は可視)、蛍光検出器
(FL)、示差屈折検出器(RI)、赤外吸光光度検出
器(IR)、質量分析(MS)検出器等を使用すること
ができる。
【0055】簡便性および感度のバランスの点からは、
本発明においては、吸光光度検出器を用いることが好ま
しい。この吸光光度検出における測定波長は特に制限さ
れないが、検出の選択性の点からは、215nm以上の
波長を用いることが好ましく、220〜240nm(特
に230nm附近)の波長を用いることが更に好まし
い。
【0056】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
【0057】
【実施例】実施例1 (デヒドロメバロノラクトンの構造確認)市販のメバロ
ン酸標準品(化1)に対して、後述するような検体と同
様の処理を施し、デヒドロメバロノラクトン(化3)が
生成することを確認した。
【0058】すなわち、市販のメバロン酸標準品(試薬
特級、Sigma社製)1.0mlに10%過塩素酸水
溶液を0.4ml加え、室温(22〜25℃)で10分
間撹拌して反応させた。反応生成物に1Mリン酸緩衝液
(pH=2.0)を5ml加え、無水硫酸ナトリウム約
3gを加えた後、10mlの酢酸エチルで抽出した。こ
のようにして得られた有機相を、窒素気流下50℃で乾
固させた。
【0059】得られた残渣を0.3mlのプレカラム移
動相に溶解した後、下記の条件下でHPLCにより精製
した。
【0060】HPLC装置:商品名Intelligent PumpL
−6200、日立製作所製 カラム:逆相クロマトグラフィー用カラム(商品名:In
tersil−80A、ジーエルサイエンス社製、C18−OD
Sシリカゲルを含む化学結合型カラム)、 直径
4.6mm、長さ250mm カラム温度:25℃ 移動相:8mMリン酸緩衝液(1.3%のテトラヒドロ
フランを含む) 流量:0.8ml/min 検出器:紫外/可視吸光光度検出器(SPD−10A、
島津製作所製)、測定波長:230nm 注入量:50μl 上記により精製した試料を重クロロホルム(CDC
3 )に溶解した後、プロトンNMR(商品名:XL−
300、Varian社製)により分析した。得られた
NMRスペクトルを図4に示す。
【0061】上記図4のスペクトルには、メチル
(a)、メチレン(bおよびc)、メチン(d)に対応
するピークがそれぞれ認められる。これらのピークの化
学シフトは、文献(Ajit Sanghivi ら、Biochem. Bioph
ys. Acta.,444,727−733,1976年)記載
の副生成物Δ2 −3−CH3 −Mevalonic acid lactone
(デヒドロメバロノラクトン;化3)と良く一致してい
る。
【0062】上記各ピークの積分値は、図4に示したよ
うに、それぞれ45.0:30.7:31.5:15.
0であった。(化3)に示した構造(a:b:c:d=
3:2:2:1)は、これらの積分値からも支持され
る。
【0063】実施例2 (メバロン酸標準品および検体の分析)検体(血漿又は
尿)中のメバロン酸をデヒドロメバロノラクトンに導い
た後、HPLCにより分析した。
【0064】すなわち、検体(血漿又は尿)(ないし上
記したメバロン酸標準品の所定量)1.0mlに10%
過塩素酸水溶液を0.4ml加え、振盪機(商品名:Mi
croTube MixerMT−360、株式会社トミー精工製)
を用いて室温で10分間振盪して反応させた後、遠心分
離機(商品名:マイクロ冷却遠心機1700、久保田社
製、ローター半径:7.3cm)を用いて4℃、117
50G(12000rpm)の条件で15分間遠心処理
した。
【0065】上記遠心処理後の上清1.0mlに、1M
リン酸緩衝液(pH=2.0)を5ml加え、無水硫酸
ナトリウム3gを加えた後、振盪機(特注品、池田理化
社製)を用いて10mlの酢酸エチルと振盪して、検体
中のメバロノラクトンを酢酸エチルで抽出した。次い
で、遠心分離機(商品名:H−107S、国産遠心機社
製、ローター半径:18cm)を用いて450G(15
00rpm)の条件で遠心分離して有機相を回収した。
この有機相9mlを窒素気流下50℃で乾固させた。こ
の乾固操作の際、乾固に用いた試験管内壁を0.1%の
過塩素酸を含有する酢酸エチルで2〜3回程度洗浄し
て、未反応のメバロン酸の脱水・ラクトン化を完了させ
た。
【0066】このようにして得られた残渣を0.25m
lの下記移動相1(2.5%CH3CNを含有する8m
Mリン酸緩衝液、pH=2.2)に溶解した後、下記の
条件下でHPLCにより分析した。
【0067】HPLC装置:商品名Intelligent PumpL
−6200、日立製作所製 プレカラム:逆相クロマトグラフィー用カラム(商品
名:LQ−D Type 、ラボコーテック社製、C18−OD
Sシリカゲルを含む化学結合型カラム) 直
径4.6mm、長さ30mm メインカラム:逆相クロマトグラフィー用カラム(商品
名:Intersil−80A、ジーエルサイエンス社製、C18
−ODSシリカゲル)、直径4.6mm、長さ250m
m カラム温度:25℃ 第1の移動相:2.5%アセトニトリル(CH3 CN)
を含有する8mMリン酸緩衝液(pH=2.2) 第2の移動相:1.3%テトラヒドロフランを含有する
8mMリン酸緩衝液(pH=2.2) 流量:0.8ml/min 検出器:紫外/可視吸光光度検出器(測定波長:230
nm) 注入量:50μl 上記HPLC分析においては、上述した2種類のカラム
および2種類の移動相を用いて、以下のようなカラムス
イッチングによる分析を行った。
【0068】図2を参照して、オートサンプラー1にサ
ンプルが注入される前、およびサンプルが注入された後
3.5分未満では、切り換えバルブ2をバルブ位置Aに
設定し、上記サンプルをプレカラム4によって粗分離し
て、デヒドロメバロノラクトンを含む分画より前に溶出
する分画を、切り換えバルブ2を通過させた後ドレイン
に送液した。
【0069】一方、オートサンプラー1にサンプルが注
入された後、3.5分の時点で切り換えバルブ2をバル
ブ位置Bに設定し(図3)、プレカラム4から溶出した
デヒドロメバロノラクトンを含む分画を、切り換えバル
ブ2を通過させ、メインカラム6で精密に分離して、検
出器7で検出した後ドレインに送液した。
【0070】上記デヒドロメバロノラクトンを含む分画
がメインカラム6に移り終えた後(オートサンプラー1
にサンプルが注入された後、4.5分の時点)、切り換
えバルブ2をバルブ位置Aに戻し(図2)、デヒドロメ
バロノラクトンを含む分画より後にプレカラム4から溶
出する分画を、切り換えバルブ2を通過させた後ドレイ
ンに送液した。
【0071】メバロン酸(標準品)100ng/mlお
よび1ng/mlをそれぞれ上記サンプルとして用いた
場合に、得られたHPLCクロマトグラム(デヒドロメ
バロノラクトンのピーク)を図5に示す。図5中、「In
te. ATT 」は、検出器感度のアテニュエーション(atte
nuation )を示す(Inte. ATT が小さい程、検出器の感
度が高い)。
【0072】更に、検体たる血漿2種類(Aおよび
B)、および尿2種類(AおよびB)をそれぞれ上記サ
ンプルとして用いた場合に、得られたHPLCクロマト
グラムをそれぞれ図6および図7に示す。これらの図中
においては、デヒドロメバロノラクトンのピークがD−
MVLの記号で示されている。
【0073】実施例3 (検量線の直線性)上記メバロン酸(標準品)の濃度と
して、5ng/ml、10ng/ml、50ng/m
l、100ng/ml、500ng/ml、1000n
g/ml、2000ng/ml、および4000ng/
mlの8種類のサンプルを用いた以外は、実施例1と同
様にしてHPLC分析を行った。
【0074】このようにして得られたデヒドロメバロノ
ラクトンのHPLCピーク高さ(縦軸;μV)と、メバ
ロン酸標準品濃度(横軸;ng/ml)との関係を、下
記(表1)および図8のグラフ(検量線)に示す。
【0075】
【表1】
【0076】上記表1および図8に示したように、本発
明の測定法により、メバロン酸標準品濃度とHPLCピ
ーク高さとの関係について、原点を通る良好な直線関係
が得られた。
【0077】実施例4 (標準品測定値の再現性)上記メバロン酸(標準品)の
濃度として、50ng/mlのサンプルを用い、同様の
測定を8回繰り返した(N=8)以外は、実施例1と同
様にしてHPLCで分析を行った。
【0078】このようにして得られたHPLCピーク高
さ(μV)の測定値を下記(表2)に示す。
【0079】
【表2】
【0080】上記した8回の測定により、X(平均値)
=1394.6μV、SD(標準偏差)=40.4μ
V、CV=SD/X(平均値)=2.90%と良好な再
現性が得られた。
【0081】実施例5 (血漿測定値の同時再現性)上記サンプルとして、血漿
検体CおよびDを用い、同様の測定を8回繰り返した
(N=8)以外は、実施例1と同様にしてHPLCで分
析を行った。
【0082】このような測定で得られたHPLCピーク
高さ(μV)の測定値を、実施例3で得られた検量線を
用いてメバロン酸濃度に換算した。このようにして得ら
れたメバロン酸濃度値を下記(表3)に示す。
【0083】
【表3】
【0084】上記表3に示したように、前記8回の測定
により、血漿CおよびDのいずれについても良好な再現
性が得られた。
【0085】<血漿C> X(平均値)=6.2ng/ml SD(標準偏差)=0.20ng/ml CV=SD/X(平均値)=3.2% <血漿D> X(平均値)=15.9ng/ml SD(標準偏差)=0.49ng/ml CV=SD/X(平均値)=3.1%実施例6 (尿測定値の同時再現性)上記サンプルとして、尿検体
CおよびDを用い、同様の測定を8回繰り返した(N=
8)以外は、実施例1と同様にしてHPLCで分析を行
った。
【0086】このような測定で得られたHPLCピーク
高さ(V)の測定値を、実施例3で得られた検量線を用
いてメバロン酸濃度に換算した。このようにして得られ
たメバロン酸濃度値を下記(表4)に示す。
【0087】
【表4】
【0088】上記した表4に示したように、前記8回の
測定により、測定した尿CおよびDのいずれについても
良好な再現性が得られた。
【0089】<尿C> X(平均値)=101.3ng/ml SD(標準偏差)=2.79ng/ml CV=SD/X(平均値)=2.75% <尿D> X(平均値)=455.5ng/ml SD(標準偏差)=12.01ng/ml CV=SD/X(平均値)=2.64%実施例7 (血漿サンプルを用いた添加回収試験)上記サンプルと
して、血漿検体EおよびFを用い、それぞれのサンプル
9容(容量部)にメバロン酸水溶液1容を加えて、添加
されたメバロン酸の濃度がそれぞれ0ng/ml、5n
g/ml、10ng/ml、および50ng/mlとな
るようにした後、実施例1と同様の測定を行った以外
は、実施例1と同様にしてHPLC分析を行い、それぞ
れのサンプルの定量値を求めた。
【0090】これらの測定においては、得られたデヒド
ロメバロノラクトンのHPLCピーク高さ(μV)を、
実施例3で得られた検量線を用いてメバロン酸濃度に換
算した。このようにして得られたメバロン酸定量値を下
記(表5)および図9のグラフに示す。
【0091】
【表5】
【0092】上記した表5において示した「回収率」
は、以下のように定義される数値である。
【0093】回収率(%) =100×{( 定量値) −( 添
加量0ng/ml の場合の定量値) }/添加量 上記表5および図9に示したように、測定した血漿Eお
よびFのいずれについても、良好な回収率が得られた。
【0094】実施例8 (尿サンプルを用いた添加回収試験)上記サンプルとし
て、尿検体EおよびFを用い、それぞれのサンプル9容
(容量部)にメバロン酸水溶液1容を加えて、添加され
たメバロン酸の濃度がそれぞれ0ng/ml、50ng
/ml、100ng/ml、および500ng/mlと
なるようにした後、実施例1と同様の測定を行った以外
は、実施例1と同様にしてHPLC分析を行い、それぞ
れのサンプルの定量値を求めた。
【0095】これらの測定においては、得られたデヒド
ロメバロノラクトンのHPLCピーク高さ(μV)を、
実施例3で得られた検量線を用いてメバロン酸濃度に換
算した。このようにして得られたメバロン酸定量値を下
記(表6)および図10のグラフに示す。
【0096】
【表6】
【0097】上記表6および図10に示したように、測
定した尿EおよびFのいずれについても、良好な回収率
が得られた。
【0098】実施例9 (HPLC法とGC−MS法との比較)以下の(表7)
に示す10種類のサンプル(血漿6種類、尿4種類)を
用いた以外は実施例1と同様にして本発明のHPLC法
によりメバロン酸を測定した。
【0099】一方、上記した10種類のサンプルを用
い、従来のGC−MS法(測定条件は、前述した文献:
医学と薬学、27(4)、939−945、1992年
と同様)によりメバロン酸を測定して、上記したHPL
C法のデータと比較した。上記測定により得られた測定
値を下記(表7)および図11のグラフに示す。
【0100】下記表7において、「+5ng/ml」等
の記載は、血漿又は尿9容にそれぞれ所定の濃度のメバ
ロン酸標準品水溶液1容を添加して、添加されたメバロ
ン酸の濃度が「表に記載された濃度」となるようにした
後、測定用のサンプルとして用いたことを示す。
【0101】
【表7】
【0102】上記図10のグラフに示したように、HP
LC法による測定値(x)と、GC−MSによる測定値
(y)とに関して、以下のような良好な相関関係(相関
係数γ=0.997)が得られた。
【0103】y=0.864x−1.27
【0104】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、検体中
のメバロン酸をデヒドロメバロノラクトンに導いた後、
該デヒドロメバロノラクトンを液体クロマトグラフィー
で測定するメバロン酸の測定方法が提供される。
【0105】本発明において、検体中のメバロン酸は簡
便な操作によりデヒドロメバロノラクトンに効率的に変
換可能であるのみならず、該デヒドロメバロノラクトン
は特殊な前処理(例えば、GC−MS処理に必要なトリ
メチルシリル化、シリカゲルカラムによる精製)を必須
とすることなく、液体クロマトグラフィー(例えば、U
V検出器を用いる)により簡便に測定可能である。した
がって本発明によれば、良好な感度で、しかも良好な測
定精度・安定性でメバロン酸を測定することが可能とな
る。
【0106】更に、本発明によれば、有機溶媒抽出後の
シリカカラムによる精製(従来のGC−MS法では必
須)が必須でなくなり、全体としてクロマトグラフィー
の前処理が簡便となるため、従来のGC−MS法に比べ
て極めて簡便なメバロン酸測定が可能となる。
【0107】本発明における液体クロマトグラフィーと
して高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を用い
たとしても、その装置コストはせいぜい数百万程度であ
り、しかも上記GC−MSとは異なり、メインテナンス
が簡便で、実際の測定操作に専任のオペレーターを必要
としない。したがって本発明によれば、装置コストおよ
びランニングコストがともに低いメバロン酸の測定方法
が提供される。
【0108】更には、本発明において液体クロマトグラ
フィーにより検出すべきデヒドロメバロノラクトンの紫
外部吸収は非常に強く(モル吸光係数がメバロン酸の数
十倍から数百倍)、上記UV検出の際に(例えば波長2
10nmに比べて)妨害物質が少ない長波長側(例えば
215nm以上)が使用可能となるため、より高感度且
つ高精度のメバロン酸測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様(HPLC法)と、従来のGC
−MS法とのメバロン酸分析の操作手順を示すフローチ
ャートである。
【図2】本発明において好適に使用可能なカラムスイッ
チングの手法を説明するための模式図であり、2種類の
カラムにそれぞれ別個に移動相が送液する状態が示され
ている。
【図3】本発明において好適に使用可能なカラムスイッ
チングの手法を説明するための模式図であり、2種類の
カラムが直列に接続された状態が示されている。
【図4】本発明と同様の処理条件で得られたデヒドロメ
バロノラクトンのプロトンNMRスペクトルを示すチャ
ートである。
【図5】メバロン酸の標準品を本発明の方法により前処
理した後、HPLC分析することにより得られたクロマ
トグラムを示すチャートである。
【図6】検体たる血漿(2種類)を本発明の方法により
前処理した後、HPLC分析することにより得られたク
ロマトグラムを示すチャートである。
【図7】検体たる尿(2種類)を本発明の方法により前
処理した後、HPLC分析することにより得られたクロ
マトグラムを示すチャートである。
【図8】種々の濃度のメバロン酸標準品の水溶液を前処
理、HPLC分析して得られたデヒドロメバロノラクト
ンのHPLCピーク高さ(μV)と、上記メバロン酸濃
度との関係を示す検量線のグラフである。
【図9】血漿を測定用サンプルとして用いた場合の、メ
バロン酸添加回収試験の結果を示すグラフである。
【図10】尿を測定用サンプルとして用いた場合の、メ
バロン酸添加回収試験の結果を示すグラフである。
【図11】本発明のHPLC法によるメバロン酸濃度測
定値(ng/ml)と、従来のGC−MS法によるメバ
ロン酸濃度測定値(ng/ml)との相関関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1…オートサンプラー、2…切り換えバルブ、3…第1
のポンプ、4…プレカラム(第1のカラム)、5…第2
のポンプ、6…メインカラム(第2のカラム)、7…検
出器。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体中のメバロン酸をデヒドロメバロノ
    ラクトンに導いた後、該デヒドロメバロノラクトンを液
    体クロマトグラフィーで測定することを特徴とするメバ
    ロン酸の測定方法。
  2. 【請求項2】 前記メバロン酸を、酸の存在下でラクト
    ン化、脱水することにより前記デヒドロメバロノラクト
    ンに導く請求項1記載のメバロン酸の測定方法。
  3. 【請求項3】 前記酸がブレンステッド酸である請求項
    2記載のメバロン酸の測定方法。
  4. 【請求項4】 前記酸が強酸である請求項3記載のメバ
    ロン酸の測定方法。
  5. 【請求項5】 前記酸が過塩素酸である請求項4記載の
    メバロン酸の測定方法。
  6. 【請求項6】 前記メバロン酸を変換したメバロノラク
    トンを含む検体に対して溶媒による抽出操作を行うこと
    により、検体中の該メバロノラクトンを抽出した後、前
    記デヒドロメバロノラクトンに導く請求項1記載のメバ
    ロン酸の測定方法。
  7. 【請求項7】 前記メバロン酸を変換したメバロノラク
    トンを含む検体に対して遠心分離処理を行った後、溶媒
    による抽出操作を行う請求項6記載のメバロン酸の測定
    方法。
  8. 【請求項8】 前記液体クロマトグラフィーにおいて、
    紫外部における吸光度測定によりメバロン酸を検出する
    請求項1記載のメバロン酸の測定方法。
  9. 【請求項9】 前記紫外部における吸光度測定におい
    て、測定波長として215nm以上の波長を用いる請求
    項8記載のメバロン酸の測定方法。
  10. 【請求項10】 前記液体クロマトグラフィーにおいて
    第1および第2のカラムを含む複数のカラムを用い、該
    第1のカラムからのデヒドロメバロノラクトンを含む分
    画の溶出に対応させて、該第1のカラムの下流側に第2
    のカラムを直列に接続する請求項1記載のメバロン酸の
    測定方法。
  11. 【請求項11】 前記デヒドロメバロノラクトンを含む
    分画の第1のカラムから第2のカラムへの移動が終了し
    た後、該第2のカラムを第1のカラムから切り放し、第
    1および第2のカラムにそれぞれ別個に移動相を流す請
    求項10記載のメバロン酸の測定方法。
  12. 【請求項12】 前記液体クロマトグラフィーにおいて
    第1および第2の移動相を含む複数の移動相を用い、前
    記第1のカラムに第1の移動相を流し、前記第2のカラ
    ムに第2の移動相を流す請求項10記載のメバロン酸の
    測定方法。
  13. 【請求項13】 前記デヒドロメバロノラクトンを含む
    分画が第1のカラムから溶出している際にのみ、直列に
    接続した前記第1および第2のカラムに第1の移動相を
    流す請求項12記載のメバロン酸の測定方法。
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