JPH07163868A - 充填エレメント、パック、パックの構築方法及び充填物の気化冷却装置への装着方法 - Google Patents

充填エレメント、パック、パックの構築方法及び充填物の気化冷却装置への装着方法

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JPH07163868A
JPH07163868A JP6142056A JP14205694A JPH07163868A JP H07163868 A JPH07163868 A JP H07163868A JP 6142056 A JP6142056 A JP 6142056A JP 14205694 A JP14205694 A JP 14205694A JP H07163868 A JPH07163868 A JP H07163868A
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Peter B Bosman
バリー ボスマン ピーター
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Watermeyer T C Group Inc
Original Assignee
TC WATERMEYER GROUP Inc
Watermeyer T C Group Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、気化冷却装置用はね返し/滴下パ
ックに関し、該パックはエキスパンデッドメタル又はプ
ラスチックシートからなる充填エレメント10及び12
を備えている。該充填エレメント10及び12は、使用
時に於いて、パックの幅及び奥行を決定する充填エレメ
ントの幅及び長さを有する充填エレメントからなるスタ
ックを冷却装置内に形成するように配置されている。充
填エレメント10及び12の各々は傾斜面を有してお
り、該傾斜面の傾斜度は変化し、使用時において傾斜面
の第1領域が水平面に対して十分傾いて滴下面として機
能し、傾斜面の第2領域が十分水平に近い状態になり、
且つ前記スタック内の上方にある他の充填エレメントか
ら十分に離間してはね返し面の機能を果たす。 【効果】 本発明に従えば、はね返し式パックシステム
及び滴下式パックシステムの双方の特徴を備え、高い熱
伝達的材料効率を有する気化冷却装置用のパックが提供
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、充填エレメント(pack
ing element)、パック(pack)、パックの構築方法、及び
充填物(packing)を気化冷却装置に設置する方法に関
する。気化冷却装置とは、水等の液体を冷却剤として使
用し空気等の気体を冷却することや、気体を冷却剤とし
て使用して液体を冷却すること、及び/又は気体を加湿
することを目的として使用される装置である。
【0002】直交流型及び向流型の構造を有する強制通
風型又は自然通風型湿式冷却塔は、本発明が対象とす
る、空気を冷却剤として用い、水を冷却するための気化
冷却装置の1例である。特に本発明は、冷却装置用の充
填物に関する。本発明は本質的に気化冷却装置それ自
体、又はそのパックや充填物に関するものであり、本発
明に関する説明が冷却塔についてのみなされているから
といって、本発明の用途が冷却塔に限定されるものでは
なく、他の種々の冷却用設備に用いることができるので
ある。
【0003】
【従来の技術及びその問題点】湿式冷却塔及び冷却塔と
同じ原理で機能する気化冷却装置用の充填物には、いく
つかの異なるタイプのものが存在する。これらには、
“水膜式(film)パック”、“滴下式(trickle)パッ
ク”、及び“はね返し式(splash)パック”を備える充
填物が含まれる。湿式冷却塔に於ける水膜式パック及び
滴下式パックは、水の冷却を促進するために、水の流れ
る表面積を増やすことにより、水の露出面積を増大させ
る。他方、はね返し式パックに於いては、衝突面が設け
られており、水がこの面に衝突し、比較的小さな飛沫に
分散し、もって水の露出面積が増大して冷却が促進され
る。
【0004】純粋なはね返し式パック構造においては、
水平状のはね返し面が設けられている。はね返し式パッ
クに於いて、水膜式パックと同様の冷却効果を得るため
には、より大きな体積が必要とされる。水膜式パックに
は多数の薄板が設けられており、該薄板に様々な形状の
波形を設けてその表面積を増やし、1ユニット容積当た
りの表面積をできるだけ大きくすることができる。冷却
すべき水が薄い膜となって該薄板の表面に広がることに
より、ユニット容積当たり最大の空気/水の接触が達成
される。
【0005】滴下式パックは、水膜式パックと類似する
構造を持つが、水を広がるための連続表面を設ける代わ
りに、本質的に垂直な開口を有するシート又は格子を、
互いに隣接させて設ける。水滴は、飛沫の移動する距離
を延長するよう構成された線条を滴下する。滴下式パッ
クの格子は、水膜式パックの薄板と同様に波形を設ける
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、はね
返し式パックシステム及び滴下パックシステムのそれぞ
れの特徴を組み合わせることにより、高い冷却効率を達
成する充填システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、幅、奥
行、及び長さ寸法を有する気化冷却装置用のパックであ
って、使用時に於いては冷却装置内でスタックを形成す
るよう配置された開口材料製の充填エレメントを備えて
おり、充填エレメントの個数はパックの前記長さを決定
し、該充填エレメントは、パックの前記幅及び前記奥行
を決定する実幅及び実奥行寸法を有し、複数の充填エレ
メントの各々は該各々の充填エレメントの幅又は長さに
対応する方向(D)に沿って変化する傾斜度を有する傾
斜面を備えているので、該各々の充填エレメントは、そ
の実幅又は実長さより大きい輪郭沿いに測った幅又は輪
郭沿いに測った長さを有し、使用時に於いて前記複数の
充填エレメントの各々の前記傾斜面の第1領域は、水平
面に対して十分傾いて滴下面として機能し、該傾斜面の
第2領域は、十分水平面に近い状態にあり、且つ前記ス
タックに於ける他の上部充填エレメントから十分に離間
してはね返し面として機能することを特徴とするはね返
し/滴下組み合わせパックが提供される。
【0008】パックの前記長さは、使用時に於いては高
さ寸法であることが理解できる。
【0009】さらに本発明に従えば、幅、奥行、及び高
さ寸法を有しており、開口材料からなる充填エレメント
のスタック層を備えた気化冷却装置用充填物であって、
該層の数によって該充填物の高さが決定され、充填エレ
メントは実幅及び実長さ寸法を有し、且つ該実幅、実長
さ、及び各層に於ける充填エレメントの個数が充填物の
幅及び奥行を決定し、複数の層の各々の充填エレメント
は、該各々の充填エレメントの幅又は長さに対応する方
向(D)に沿って変化する傾斜度を有する傾斜面を備え
ているので、該各々の充填エレメントは、その実幅又は
実長さより大きい輪郭幅又は輪郭長さを有し、十分に傾
いて滴下面として機能する第1面と、水平面に十分近い
状態にあり、上部層の他の充填エレメントから十分に離
間してはね返し面を構成する第2面とを前記複数の充填
エレメントの各々に設けるように配置された充填エレメ
ントを有することを特徴とするはね返し/滴下組み合わ
せ充填物が提供される。
【0010】複数の充填エレメントの内、前記第1の充
填エレメントの傾斜面は、1方向に湾曲する湾曲面であ
ってもよく、また第2の充填エレメントの傾斜面は、他
の方向に湾曲する湾曲面であってもよく、前記第1及び
第2充填エレメントは、使用中のパックを通過する液体
が連続的に分散することを促進し、液体が凝集するのを
防止するように構成されていることを特徴とする。
【0011】“凝集する”との語は、液体がパックの1
以上の領域に集中し、同じパックの下方の充填エレメン
ト表面に容易に再分散できない状況を言う。
【0012】上下に隣合う充填エレメントは、パック又
は充填物の幅方向に位置合わせされていても、互い違い
に配置されていてもよい。
【0013】充填エレメントは、実質的に平面視正方形
でも、少なくとも充填エレメントの1つが他の充填エレ
メントに対して略90゜の向きを有するように配置され
てパックを構成してもよい。つまり該一つの充填エレメ
ントの傾斜面がその幅方向に変化する傾斜度を有し、他
の充填エレメントの傾斜面は、該充填エレメントの長手
方向に変化する傾斜度をそれぞれ有するように構成する
ことができる。またその長手方向及び幅方向の配置を逆
にすることもできる。
【0014】充填物は、上述したように複数のパックを
備え、その内の少なくとも一つは他のパックに対して略
90゜の向きを有し、つまり少なくとも1つのパックの
充填エレメントの傾斜面は、該充填エレメントの各々の
幅又は長さに対応する第1方向に変化する傾斜度を有
し、他のパックの充填エレメントの傾斜面は、該第1方
向に対して実質的に90゜の角度を成す第2方向に変化
するようにしてもよい。
【0015】前記複数の充填エレメントは、開口材料か
らなる曲げシートを備えていてもよく、該シートはパッ
ク内で互いに又は他のシートと接続されて該複数のシー
トの曲げ状態を維持する。
【0016】第2充填エレメントは、反転した第1充填
エレメントを備えていてもよい。
【0017】前記第1充填エレメント及び第2充填エレ
メントの各々は、折曲部と、弓状面を規定する湾曲部を
有する開口シートを備えていてもよく、該第1及び第2
充填エレメントの折曲部は互い違いに配置されていても
よい。
【0018】本発明に係るパックは、滴下式及びはね返
し式パック双方の特徴を組み合わせたものとなってい
る。従って充填エレメントは、使用時に於いて開口全体
に液体の膜が形成されることを防止することができるよ
う十分大きい開口寸法を有する。さらに該開口の空隙率
及び大きさは、パックが直交流型環境にて使用される
か、又は向流型の環境にて使用されるかによって異な
る。直交流型の環境に於いては、開口の大きさは液体を
通過させるに十分なものであることを要する。向流型の
環境に於いては、液体と同時に開口を通って上方に流れ
る気体の圧力に抗して液体を該開口を通過させることが
できるほど十分なものでなければならない。同様の理由
から、直交流状態で使用される本発明に係るパックの充
填エレメントの空隙率は、向流状態下で使用される充填
エレメントのそれより一般的には低い。開口の寸法も、
個々の液体の性質や液体の状態(例えば、浄化度)よっ
て異なる。比較的小さい開口は、比較的きれいな水に適
しているが、比較的大きな開口であって比較的幅広の線
条は不純物の割合が大きい比較的汚れた水により適して
いる。
【0019】さらに充填エレメントの線条の太さは、効
果的な衝突を実現でき、又ははね返し領域に於いてはね
返し面を設けることができ、また充填エレメントの滴下
パック領域の表面全体を移動する液体の露出面積を効果
的に増加させることができる程度に十分大きい。しか
し、各充填エレメントの(線条の空隙率及び幅に左右さ
れる)頂部面積は、液体膜の形成(水膜式パックとして
使用する場合には好ましい)を防止するとともに、液体
が充填エレメントの滴下領域内の表面全体を流れ又は滴
るのを促進するために、ある程度制限されたものとなて
いる。
【0020】従って、はね返し/滴下組み合わせパック
用の充填エレメントのための開口、線条、及び空隙率の
寸法については、最適な値が存在する。
【0021】本発明発明に係るはね返し/滴下組み合わ
せパックは、上述したように、傾斜度が変化する傾斜面
を具備する充填エレメントを備える。従って、パック内
の隣接する(即ち、積層状態にある)充填エレメント間
の距離は変化する。隣接する充填エレメントの各領域
は、互いに接触させるか、比較的近接し合うようにする
こともでき、他の領域は、充填エレメント間を液体冷却
剤が落下して、隣り合った又は離れたところにある充填
エレメントに衝突して跳ね、十分に小さい飛沫が形成さ
れるように、互いに垂直方向に十分に離間している。従
って直近する充填エレメント間の最大距離は、水が落下
・衝突して飛沫を形成するためのエネルギーを蓄えるの
に必要とされる高さより小さくすることができる。なぜ
なら、開口の寸法及び充填エレメントの空隙率は、落下
する液体が隣り合う充填エレメントをしばしば衝突せず
に通過しても、下方の充填エレメントに衝突できるよう
な値になっているいるからである。
【0022】本発明に係る好適なはね返し/滴下パック
において、充填エレメントは、略0.6から略0.95
の範囲にある空隙率と、幅及び長さ寸法がそれぞれ略1
0mm及び30mmから略60mm及び略120mmの
均一な大きさを有する開口と、太さが略2mmから略1
0mmである線条とを備えており、上下に隣り合う第1
及び第2充填エレメントは、最も離間する点で、略75
mmから略600mm、より好ましくは100mmから
400mm、さらに好ましくは200mmから300m
m、互いに離間している。
【0023】本発明に従えば、気化冷却塔用のはね返し
/滴下組み合わせパックを構築する方法であって、可撓
性を有する開口材料のシートに折曲部を設けることによ
って夫々作製した第1及び第2充填エレメントを構築
し、使用時に於いて該第1及び第2充填エレメントを積
層状態にし、しかも各充填エレメントの少なくとも一部
分が弓状面を規定する湾曲部を有し、該弓状部領域がは
ね返し面及び滴下面としてそれぞれ機能するように、該
第1及び第2充填エレメントを接続する方法が提供され
る。
【0024】本発明に係る1実施例に於いて充填エレメ
ントは、前記第1及び第2充填エレメントのそれぞれの
折曲部が交互に配置されるように互いに接続される。
【0025】前記第1充填エレメントは、2つの折曲部
と1つの湾曲部を備えることができ、該折曲部は該湾曲
部を挟んで互いに離間しており、第2充填エレメント
は、2つの湾曲部材と1つの折曲部を備えることがで
き、該湾曲部は該折曲部を挟んで互いに離間している。
【0026】前記充填エレメントは、前記第1充填エレ
メントを前記第2充填エレメントの折曲部に取り付ける
ことによって接続することができる。好ましくは第1充
填エレメントの湾曲部は、第2充填エレメントの折曲部
に取り付けらる。若しくは、又はこれに加え、前記充填
エレメントは充填エレメントの1方がその側縁部を他方
の充填エレメントに接続されてもよい。
【0027】該充填エレメントが各曲部を交互に配置し
て設けられているきに、前記第1充填エレメントの側縁
部の少なくとも主要部が前記第2充填エレメントに接触
又は隣接するように前記第1及び第2充填エレメントを
構成するシートの曲部を形成することができる(例え
ば、それぞれの相対的な構成及び位置について)。好ま
しくは、曲部を挟んだ方向に於ける第1充填エレメント
の相対向する側縁部間の距離は、実質的に第2充填エレ
メントの対応する対向側縁部間の距離と同じであり、充
填エレメントがそれぞれの曲部を交互に配置して設けら
れているときに、第1充填エレメントの前記側縁部が、
第2充填エレメントの前記側縁部に接触又は隣接するよ
うに充填エレメントの曲部を形成する。
【0028】好ましくは前記曲部は、可撓性を有する開
口材料のシートに沿って形成されているが、必要に応じ
て該シートに交差するように設けることができる。
【0029】パックの密度は、シートの曲部の湾曲角度
を変えて、隣接する充填エレメント間の距離を変化させ
ることによって変えることができることが分かる。
【0030】本発明方法に従い構築されたパックは、は
ね返し/滴下組み合わせ型パックである。各充填エレメ
ントは、液滴が充填エレメントの表面の傾斜部に沿って
流れ(即ち、滴下し)、該液滴が重力により開口を通過
し、下方に位置する他の充填エレメントに滴下するまで
粒径を増すことできるよううねりを持っている。粒径を
増した液滴が衝突すると(即ち、下方の充填エレメント
の表面で“跳ねる”と)、比較的に小さな飛沫に分散
し、上記した滴下及びはね返し工程が繰り返される。他
方、充填エレメントの実質的に水平な部分を打つこれら
の液滴は、この水平部分に蓄積し、これ以上蓄積できな
い状態になると重力によって下方の充填エレメントに落
下し、ここで滴下及びはね返し工程が繰り返される。
【0031】本発明に係る充填エレメントの滴下面領域
は、緩やかなスロープ状になっているので、パックを滴
下する飛沫は、充填エレメントが全体的に垂直に向く従
来型滴下パックに比べ、同じ垂直移動を達成するために
長い滴下距離を移動することとなる。従って本発明発明
に係るパックでは、滴下液が空気と接触する時間が長く
なり、パックの熱伝達効果を増大する。
【0032】本発明は、はね返し式及び滴下式パックを
改良したものである。従来のはね返し式パックシステム
に於いては、液滴が凝集するのを防ぐため、はね返し式
要素を水平、又はできるだけ水平に近い状態にすること
が必要であった。また滴下式パック構造にあっては、パ
ック要素をできるだけ垂直に近い状態にして、液体が確
実にパック要素と密着状態にあることが必要であった。
本発明においては、この2つのタイプの充填構造が単に
組み合わされているだけでなく、熱伝達効率が充填物を
含む材料の量に関係するという観点からすると、同一量
の材料の純粋なはね返し式パック構造及び純粋な滴下式
パック構造の組み合わせによって得られる以上の熱伝達
効率を確保することができる。
【0033】充填物の熱移動特性は一般に以下の等式で
定義される; Ka V/L = λ (L/G)-n ここで、Kは、絶対湿度の変化の観点から定義される質
量移動(mass transfer)係数;aは、充填物容積毎の
有効移動面の面積;Vは、ユニット平面積当たりの有効
パック体積;Lは、ユニット平面積当たりの液流の質
量;Gは、ユニット平面積当たりのガス流の質量;λ及
びnは、充填物の種類に依拠する定数;Aは、ユニット
容積当たりの充填材料の移動面の実面積である。
【0034】今Vを1であると仮定すると、パックのユ
ニット奥行当たりのKa/Lは、どの充填システムに対
しても決定することができ、パック材料のユニット面積
当たりのKa/L/Aの比較は、パックシステムの効率
を規定するのに使用することができる。これを基にする
と、同じタイプの材料を用いて両システムが構成されて
いると仮定した場合、はね返しシステムは使用される材
料の観点から言って実際非常に効率のよいシステムであ
るが、滴下システの方は実際上あまり効率的なシステム
とはいえない。
【0035】このことは、はね返し式パックが落下する
液体のエネルギーを利用して液体を小さな飛沫み分散さ
せて、熱伝達に必要な拡張表面積を作り出しているのに
対して、滴下式パックでは充填エレメントの表面積に完
全に依存しなければならないという点からも容易に説明
することができる。
【0036】しかし、一見はね返し式パックより非効率
に思える滴下式パックも、はね返し式パックに勝る重要
な利点を持つ。即ちユニット容積が同じである場合、滴
下式パックの方が非常に高い熱伝達率を達成できる、言
い換えれば同じ冷却能力を発揮する場合であっても滴下
式パックの方がずっと小さくて済むので、特にスペース
が重要とされる場合には、はね返し式充填システムに比
べ決定的な利点を持つ。
【0037】このことにより滴下式パックシステムのコ
ンパクト性とはね返し式システムの材料効率性の利点を
生かしたユニークな充填システムを得ることができる。
さらに両システムを組み合わせることにより、両システ
ムが単独で用いられる場合よりも高い熱伝達的材料効率
を持った充填システムを得ることができる。これについ
ては以下に述べる。
【0038】今、本発明に係る異なる2つの構造を考え
る。
【0039】図21のは非常にフラットな構造を示して
おり、比F、即ち輪郭長さ:実長さの比は1:
1.1となっている。他方、図22のは奥行のある構造
を示しており、湾曲した部分が半円形であるとすると、
比Fは1:1.57となる。
【0040】実際、構造が図21に示すようにフラット
であればあるほど、充填エレメントはほとんど水平形状
となり、構成の性質は純粋なはね返し式パックシステム
に近いものとなる。これに対して構造が奥行を増せば増
すほど、即ち図22で示したように充填エレメントがよ
り垂直状に配置される場合、その性質は滴下式パックシ
ステムのそれに近づく。
【0041】Lをある値に設定し、GをLに等しいもの
とすると、形状が図21のものから図22のものに変化
する、言い換えれば比Fが1:1.1から1:1.57
に変化する様々な好適な充填物構造に関してKa/Lの
値を得ることができる。各比Fに対して、Ka/L及び
Aの特定の値を導くことができる。充填材料伝達面の面
積領域のユニット当たりの充填物伝達特性を表す値Ka
/L/Aは、冷却塔テスト装置から得たものである。F
に対するKa/L/Aをグラフ(図23参照)で表すと
以下のことが明かとなる。
【0042】図23のグラフから明かなように、Fが低
い値、例えば1.1から増加するにつれ、Ka/L/A
も増加して最適値に達し、再び減少してF=1.57で
低い値となる。このことから、Fの最適値は1.2から
1.35の範囲にあり、しかもこの範囲にあるときに使
用される材料の最適熱伝達効率が得られることが明かで
ある。さらにこの効率性は、Fが両極端にある場合、即
ちF=1の場合である純粋なはね返し式構造、又はFが
1.57を越える純粋な滴下式構造の場合よりも大き
い。この点から明らかに本発明は、純粋なはね返し式パ
ック及び純粋な滴下式パックシステムの双方を著しく改
善したものとなっている。
【0043】このように本発明に従えば比Fは、略1:
1.1から略1:1.57の範囲にあることが好まし
く、より好ましくは1:1.14から略1:1.42、
さらに好ましくは1:1.18から略1:1.36、最
も好ましくは1:1.2から略1:1.35である。
【0044】充填物を作製するシートは、耐腐食性のエ
キスパンデッドメタル、又はプラスチック材料とするこ
とができる。シートの主要面を形成する金属製又はプラ
スチック製の線条は、場合によっては滴下面又ははね返
し面を構成する。エキスパンデッドメタル又はプラスチ
ック材料は、立てたりフラットにしたりすることができ
る。好ましくはシートは飛沫が衝突して起こる跳ねを最
大にするため、フラットな主要面を備えている。
【0045】本発明明細書に於いて「エキスパンデッド
メタル(expanded metal)」及び「エキスパンデッドプラ
スチック(expanded plastics)」との用語を使用すると
きは、シート状の金属又はプラスチックを適当に打ち抜
いて又は切断してこれを引き延ばして開口メッシュとし
た、金属製又はプラスチック製網状組織を意味するもの
とする。
【0046】本発明方法は、充填エレメントに向きを付
けてその主要面を垂直に位置させ、曲部が実質的に垂直
方向に延びる側縁部に充填エレメントの各々を自らを支
える状態にして、パックを実質的に水平な支持面に構築
する工程を含んでいてもよい。このようにして、パック
を地上に構築することができる。
【0047】充填エレメントは、例えば所々をワイヤタ
イで連結することにより互いに接続することができる。
若しくは、又はこれに加えて、充填エレメントを両方の
充填エレメントの開口を通る硬質接続手段によって互い
に接続することもできる。さらに充填エレメントは、各
々の側縁部の線条を撚り合わせることにより接続するこ
とも可能である。
【0048】湾曲部の形状は、該湾曲部を跨いで長手方
向に離間する硬質保持部材によって保持可能である。該
保持部材の両端をフック留めすることにより、充填エレ
メントに容易に接続することができる。
【0049】さらに第1及び第2充填エレメント間の距
離(即ち、空間)は、該空間を跨ぎ第1及び第2充填エ
レメントに固定された硬質スペーサ部材によって保持す
ることができる。若しくは該距離を第2充填エレメント
の湾曲部を跨いで延びるさらに別の保持部材によって保
持することもできる。
【0050】さらに本発明に従えば、気化冷却装置に充
填物を設置する方法であって、該冷却装置内に上述した
発明方法に従って構築したパックを懸架する工程を含む
方法が提供される。
【0051】前記設置方法は、パックを回転させ懸架し
て、冷却装置内に相互接続された充填エレメントのスタ
ックを設ける工程を含むことができる。パックを例えば
冷却塔に設置する場合には、頂上部の充填エレメントを
冷却塔内の構造部材に固定することができ、その後、パ
ックは自らを支える状態となる。なぜなら個々の充填エ
レメントは上述したように互いに支え合うからである。
【0052】前記設置方法はさらに、本発明方法により
構築した複数のパックを、並列した状態で懸架する工程
を含むこともできる。そして、充填エレメントの大き
さ、従ってパック使用時の長さ及び幅寸法を、パックが
懸架されるべき冷却塔内の構造手段の特定の構成によっ
て表すことができる。
【0053】向流型気化冷却装置に於いては、相互に接
続された充填エレメントからなるパック/スタックは、
好ましくは該冷却装置内で実質的に垂直に懸架される。
しかし直交流型気化冷却装置にあっては、該充填エレメ
ントからなるパック/スタックは、例えば略45゜以下
又はそれ以上、垂直面から傾いていることが好都合であ
り、気化冷却装置内を直交して流れる空気による横方向
の吹き付けによって生じる水の移動のズレ角度を補償す
る。
【0054】本発明は、開口シート材料からなり、実幅
及び実長さを有し、該シートが実幅又は実長さより大き
い輪郭幅又は輪郭長さを持つように傾斜度がシートの幅
又は長さに対応する方向(D)変化する傾斜面を有する
充填エレメントであって、本発明に係るはね返し/滴下
組み合わせパックに使用されるようにされており、前記
傾斜面の第1領域は滴下面として機能するよう水平面に
対して十分に傾いており、該傾斜面の第2領域ははね返
し面として機能するよう水平面に十分近い状態となって
いることを特徴とする充填エレメントにも及ぶ。
【0055】輪郭長さに対する実長さの比(F)は、略
1:1.1から略1:1.57範囲にあり、好ましくは
略1:1.2から略1:1.35の範囲にあり、上下に
隣えい合う充填エレメントは、一番離れた点で、略75
mmから略600mm、好ましくは略100mmから略
400mm、より好ましくは略200mmから略300
mmの距離(d)分、互いに離間している。
【0056】本発明はさらに、本発明方法に使用される
よう作製された充填エレメントにも関する。
【0057】出願人の考えでは、米国特許第4,76
2,650号の明細書及び/又は請求項に記載される充
填エレメントは、特に上述したように曲部を形成するこ
とにより本発明に係る充填エレメントを作製することが
できる可撓性を有する開口シートとして使用するのに適
している。
【0058】上述のようにして本発明方法に従って構築
されたパックの第1及び第2開口充填エレメントを連結
するタイは、一方の端部にフックを有する全体的にV字
又はS字形のものとすることができ、充填エレメントの
一方に該フック附き端部が係止することによって位置決
め可能となる特定の寸法及び形状を有し、第1及び第2
充填エレメントが互いに接触又は隣接するパック内の領
域に於いて、前記フックの他方の端部が第2充填エレメ
ントの開口の一つに突出していることを特徴とする。
【0059】前記タイを使用するにあたっては、第1及
び第2充填エレメントの一方又は他方を撓曲しながら、
タイをこの開口に押し通し及び/又は開口内で旋回し及
び/又はタイのフック附き端部を充填エレメントに係止
して、第1及び第2充填エレメントの開口に挿入された
機能位置にタイを設けることができる。
【0060】タイの他方の端部はフック附きとすること
も、又は湾曲させることもできる。
【0061】本発明はさらに、上述したように本発明方
法に従い構築されたパックの第1及び第2開口充填エレ
メントを接続する接続部材であって、フックが設けられ
た一方の端部と、やや湾曲していて第1及び第2充填エ
レメントが接触する又は互いに隣接する領域に内で該第
1及び第2充填エレメント双方の開口を貫通できるよう
にされた他方の湾曲端部とを備えた細長接続手段にも及
ぶ。
【0062】使用時に於いて前記他方の湾曲端部は、回
転させつつ所望の貫通方向に押すことにより、第1及び
第2充填エレメント双方の開口に容易に貫通させること
ができる。フック附き端部は、充填エレメントの一方又
は双方の線条に係止している。
【0063】
【実施例】以下、本発明の実施例につき添付図面を参照
しつつ説明する。図面に於いて参照番号10及び12
は、冷却塔又はその他の気化冷却装置用充填物の構築に
使用される本発明に係る充填エレメントを示す。
【0064】充填エレメント10は、エキスパンデッド
メタル18のシートに、2つの折曲部14及び16(図
1に示されるように)を設けることによって作製され
る。該折曲部14、16は、シート18の向かい合う側
縁部のそれぞれから等距離の所にあるように、また折
曲部14と16間の距離が該距離の略2倍となるよ
うにシート18に設けられている。次に、湾曲部20が
シート18の折曲部14及び16との間に設けられる
(図3)。この湾曲部20の湾曲形状は、各端部にフッ
クが設けられた太さ2mmのワイヤ状保持部材22によ
って保持されている。該保持部材22は、折曲部14及
び16の各近傍に在り両側に開口を備えた線条に保持部
材22を係止することにより、湾曲部20を跨ぐように
してシート18の長手方向の所々に設けられている。
【0065】充填エレメント10は、支持面に(好まし
くは、充填エレメント10を使用する場所の近傍の地面
上に)置かれる。充填エレメント10は、曲部14、1
6及び20が支持面から実質上垂直に延びるように、一
方の端部26(図4参照)を下にして立てられる。
【0066】充填エレメント12は、折曲部28を前記
シート18と同一のエキスパンデッドメタルシート1
8.1の長手方向に沿って設けることにより作製され
る。折曲部28は、シート18.1の相対向する側縁部
から略等距離(即ち、距離の所に)の所に設けられ
る。次いでシート18.1に設けられた折曲部28の両
側に湾曲部30及び32が設けられる。該湾曲部30及
び32は、シート18.1の側縁部まで延びている。充
填エレメント12は、充填エレメント10及び12の各
曲部4、16、20及び30、28、32のそれぞれ
が、図3に示すように互い違いに配置された状態とな
り、充填エレメント12の折曲部28は、2つの充填エ
レメント10及び12の長手方向に沿って、充填エレメ
ント10の湾曲部20に接触するように、充填エレメン
ト10に隣接して支持面上に置かれる。充填エレメント
10及び12は、この接触領域に沿って、太さ3mmの
ワイヤタイ34(図9参照)によって互いに接続され
る。該ワイヤタイ34は、充填エレメント10及び12
の各線条両側の開口に通され、充填エレメント10及び
12の一方の線条上で固定されている。これに代えて、
若しくはこれに加えて、太さ3mmのワイヤ接続手段3
5(図11参照)が、接触領域内で位置合わせされた充
填エレメント10及び12の開口に通され、これらを接
続するようにしてもよい。ワイヤ接続手段35の一方の
端部は、充填エレメント10及び12の位置合わせされ
た線条に係止することにより取り付けられる。ワイヤ接
続手段35の他方の端部は若干曲げられており、上述の
ように位置合わせされた開口を通り易くなっている。
【0067】充填エレメント12の側縁部は、充填エレ
メント10の側縁部と係合するようにされている。これ
らの充填エレメント10及び12の相互に接触する側縁
部は、図3で示されるような充填エレメント10及び1
2の双方の開口に設けられた保持部材34によって接続
される。該保持部材34は、充填エレメント10及び1
2の対向する側縁部の所々に設けられる。若しくは充填
エレメント10及び12を、図17乃至20にて示され
るように、充填エレメント10及び12の各側縁部に沿
って設けられた線条を(必要に応じた間隔で)捻って撚
り合わせることによって接続することもできる。
【0068】図17乃至20は、充填エレメント12の
線条12.1が充填エレメント10の線条10.1によ
って規定される開口10.2に通されている状態、及び
線条12.1及び10.1がネジ回し等の道具84によ
って捻られ撚り合わされる状態を示す。
【0069】図7に示すように、充填エレメント10に
類似する充填エレメント10.1は上述したように作製
され、2つの折曲部14.1及び16.1を充填エレメ
ント12の2つの折曲部30及び32に接触させなが
ら、充填エレメント12に隣接して設けられる。充填エ
レメント10.1は、充填エレメント12の長手方向に
沿って所々、別の保持部材34によって接続される。
【0070】さらに充填エレメント12.1及び12.
2等は、充填エレメント12について説明したのと同様
にして作製され、さらに充填エレメント10.2等は充
填エレメント10について説明したのと同様に作製され
る。両者は充填エレメント10、12、及び10.1に
ついて説明したのと同様に接続される。
【0071】一つのパックを構成するために相互接続さ
れる充填エレメント10及び12の数は、充填物が構成
される特定の冷却塔に必要な深さによって決まる。この
数に達すると、充填エレメント10が頂部となる充填エ
レメントのスタック38を形成するためパックは90゜
回転される。次いで該スタック38は冷却塔の所望の位
置まで引き上げられる。充填エレメント10は、冷却塔
の構造フレームの一つに好適な方法で固定される。この
点を除き、パック38は自らを支える状態となってい
る。
【0072】もし必要であれば、約75mmから600
mmの間で変化し得る隣接する充填エレメント10及び
12間の間隔を、図示しないスペーサ部材で例えば略
250mmに維持することができる。該スペーサ部材
は、充填エレメント10及び12のそれぞれに取り付け
られ、充填エレメント10の折曲部14及び16と充填
エレメント12の湾曲部30及び32の最も深い地点と
の間に、所望の間隙を設けることができるように設計さ
れた太さ3mmのワイヤ状のものとすることができ、ま
た隣接する充填エレメント間の間隙を、別の保持部材2
2を使用して充填エレメント10の湾曲部の形状を保持
した場合と同様に、充填エレメント12の湾曲部30及
び32を所望の形状に維持することもできる。
【0073】充填エレメント10及び12の各々の輪郭
に沿う幅(図3に於いてで示されている)は、2
(エキスパンデッドメタル18のシート幅)であり、し
かも図3に於いてで示される実幅より大きいことが分
かる。輪郭に沿う幅に対する実幅の比F(即ち、
)は、略1:1.1から略1:1.57の範囲で変化
させることができるが、略1:1.2から略1:1.3
5の範囲に維持されていることが好ましい。
【0074】図7に示すように、同様のパックが上記の
ようにして多数構築され、スタック38.1、38.2
等として持ち上げられて第1スタック38に並置され、
冷却塔用の所望の充填物が設置される。
【0075】パックのスタック38、38.1、38.
2等が懸架される冷却塔の構造ビーム同士が略1メート
ル離間している場合には、充填エレメント10及び12
の好適な幅は略2メートルであり、折曲部14及び16
間の距離は略1メートルである。この場合、充填エレメ
ント10は容易に折曲部14及び16に沿って2つの隣
接するビームに固定することができる。充填エレメント
14及び16の長さは1乃至2mが好都合である。
【0076】パックは必要に応じて互いに同じ方向、即
ち図7及び8で示されるように設けることができ、また
1以上のパックを縦軸を中心に略90゜回転させ、1以
上のパックを構成する充填エレメントの傾斜面が他のパ
ックを構成する充填エレメントに対して実質的に90゜
の方向に変化する傾斜度を有するようにパックを設置す
ることもできる。
【0077】図5及び図6は、充填エレメント10及び
12に類似する充填エレメント50及び52を示す。こ
れらの充填エレメントは、以下の点で部材10及び12
と異なっている。即ち充填エレメント10及び12で
は、折曲部14、16及び28と湾曲部20、30及び
32は、エキスパンデッドメタルシートの各線条に沿う
方向に延びるように(即ち、線条が交差して形成する菱
形の長い方の対角線に沿う方向に延びるように)設けら
れているが、充填エレメント50及び52では、折曲部
54、56及び60と湾曲部58、62及び64は、充
填エレメント10及び12用いられたエキスパンデッド
メタルシート(18、18.1)と類似のシートの各線
条を横切る方向に延びるように(即ち、線条が交差して
形成する菱形の長い方の対角線を横切る方向に)延びる
ように形成されている。従って充填エレメント50及び
52は、実長さよりも長い輪郭長さを有する。
【0078】充填エレメント50及び52は、充填エレ
メント10及び12の場合と同様して互いに接続され
る。充填エレメント52の折曲部60は充填エレメント
50の湾曲部58の最下点に接触しており、充填エレメ
ント50及び52は、この接触領域内の所々を太さ3m
mのワイヤ状接続手段66によって接続されている。該
接続手段66は、折曲部54、56及び60と湾曲部5
8の方向に対して直角に充填エレメントに設けられてい
る。接続手段66は、充填エレメント50及び52の双
方の開口に通され、充填エレメント50及び52の一方
の線条に係止される。接続手段66は端部68が曲げら
れており、また充填エレメント50の湾曲部58に対応
する湾曲部70を有しているので、容易に通すことによ
って機能させることができる。
【0079】さらに充填エレメント50及び52の側縁
部は、充填エレメント10及び12の側縁部が相互に連
結するのと同様にして互いに連結している。充填エレメ
ント50及び52の相互に連結する側縁部は、図5で示
すような太さ3mmワイヤタイ72によって互いに接続
されている。該ワイヤタイ72は、充填エレメント50
及び52双方の開口を貫通して、それぞれの線条に係止
している。別の方法として充填エレメント50及び52
は、充填エレメント10及び12について図17乃至図
20を参照して説明したのと同様にして、充填エレメン
ト50及び52の各々側縁部の又はこれらに沿う線条を
所々断続的に又は連続的に捻って撚り合わせることによ
って接続することができる。
【0080】充填エレメント50及び52相互の最も離
れた地点間の距離は略150mmであるが、75mm
から600mmの範囲で変えることができる。比F
)は、略1:1.2から略1:1.35の範囲
が望ましいが、約1:1.1から約1:1.57までな
らば変えることができる。
【0081】図12乃至図16は、充填エレメント12
又は80を備えた本発明に係る充填エレメントの様々な
例を部分的に示す。図12、図13、図14、図15及
び図16に示される例に於ける隣接する(即ち、積層す
る)充填エレメント12又は80は互いに離間部分を有
しており、夫々最も離れた地点間の距離は略200m
mであるが、約75mmから600mmであれば変える
ことができる。矢符は、図示されている充填物の滴下面
上を流れ落ちる水の流れ方向を示す。
【0082】図12に於いては、本発明に係る充填エレ
メントの3層が示されており、各層には充填エレメント
12が2つを1組に結合して配置されている。各層の充
填エレメント12は、各々の周囲にそう所々にある線条
を撚り合わせることによって接続されている。この接続
個数は、図12では示されていない。しかし図17乃至
図20から推察することができよう。充填エレメント1
2は、パックの幅方向(図上紙面に沿う水平方向)に、
互い違いに配置される。
【0083】図12で示した形態は、開口が設けられた
シート材であって、該シートの全長又は全幅に亙って延
びる湾曲部を一つだけ備えたシートを具備する充填エレ
メント12によっても構築することができる。充填エレ
メント12を各層に2つずつ組にして結合し配置して構
築した(図12の)全体構造を得るために、前記3つの
層の各々に充填エレメント12を4つずつ組にして結合
し使用することもできる。
【0084】図13では、本発明に係る充填エレメント
80からなる4つの層が示されており、各層には充填エ
レメント80が4つを1組に結合して配置されている。
図から容易に判断できるように、下から2番目の層と4
番目の層の充填エレメント80は、下から第1番目の層
と第3番目の層の充填エレメントに対して反転した状態
となっている。各層の4つの充填エレメント80は、そ
れぞれに側縁の所々で線条を捻って撚り合わせることに
よって接続されている(接続箇所は図示せず)。該充填
エレメント80は、パックの幅方向の並びに於いて上下
位置が一致している。
【0085】図14では、充填エレメント80からなる
6つの層が示されている。該充填物(その一部だけが図
14で図示されている)は、ほとんどの点で図13で示
したものと類似するが、以下の点でのみ異なっている。
即ち、図14の充填物層は、上下2つ1組みの対として
配置されており、各対をなすように隣接する(積層状態
にある)充填エレメント80は互いに上下位置が一致し
ており、各対同士が接する位置にある隣接する充填エレ
メントはパックの幅方向に互い違いに配置されている。
【0086】図15では、充填エレメント80からなる
3層が示されており、各層には4つの充填エレメントが
示されている。充填エレメント80は、パックの幅方向
に交互に配置されている。
【0087】図16に於いて参照番号82は、充填エレ
メント10、12及び80が作製されるシートと類似す
る可撓性を有する開口が設けられた材料のシートを備え
た充填エレメントを示す。同図から明らかなように、充
填エレメント82は、充填物中を互いに垂直方向に区切
る中間層を形成している。これらの層は略水平に延び、
パックのはねかえし領域を増やす役目も担っている。充
填エレメント82は、充填エレメント80の湾曲形状を
保持する役目を担う。従って保持部材(例えば、図2乃
至図6に於いて示されるワイヤ状保持部材22等)は必
要とされない。
【0088】図12乃至図16で部分的に図示した充填
物における充填エレメント層同士は、上記で説明し図示
したワイヤタイ34、36、72、又は接続部材35、
66によって相互に接続することができる。この方法の
代わりに、又はこの方法に加えて加えて、異なる層の充
填エレメント12、80及び82の各側縁部が互いに隣
接する場合には、このような充填エレメント(従って異
なる層)は、該側縁部の線条を捻って撚り合わせること
によって接続することができる。
【0089】本発明に係るパック及び充填物は、従来の
はね返し式パック及び滴下式パックの持つ特徴の全てを
備えており、これらの特徴を損ねることなしに向流冷却
にも直交流冷却にも使用することができ、好都合であ
る。本発明の他の特徴を一例として述べると、本発明に
従えば充填エレメントを容易に構築でき、また充填物を
簡単に構築できる。冷却塔等内で充填物を支持するため
に、複雑な支持システムを用いることはもはや必要では
ない。各パックの最上部の充填エレメントを、塔の構造
ビームの一つに固定するだけで十分である。又は充填物
の下に適当な支持ビームを設ければ、充填エレメントを
下から支持しつつ簡単に積層することができる。他の特
徴としては、本発明方法に従い構築されたパックは自ら
を支える状態にすることができる点である。さらにパッ
クは、地上に構築することができるので、足場を設ける
必要がなく、事故の危険性を少なくすることができ、ま
た人権費の節約にもなる。さらにパックの自立性によ
り、比較的軽量の接続部材や結合手段を用いるだけでよ
く、製造費用の節約につながる。
【0090】本発明は、少なくとも例として挙げるだけ
でも、従来のパックをいくつかの重要な点で大きく改善
している。充填エレメントとして開口附き耐腐食材料
(好ましくは、ステンレス鋼等のエキスパンデッドメタ
ル)を用いることで、水平方向の支持部材を設ける必要
がなくなり、自らを支える状態にすることができる。充
填エレメントを作製する開口附きシートの個々の構成、
例えばシート寸法、滴下領域の傾斜度、ストリップの
幅、空隙率及び開口寸法等は、パック内で充填エレメン
ト層の最下点に液体が集中しないようにするため、傾斜
面の滴下領域で液体膜の形成よりもむしろ、細流の形成
を促進できる最適な値に設定されている。特に水膜式パ
ックよりも小さい表面積を設けることで、充填エレメン
トに液膜が発生するのを制限すれば、材料を節約するこ
とにもなり、高価なステンレス鋼の使用が可能となる。
しかもパックにおける分散の均一性が増大するので、は
ね返し式冷却による効果及び滴下式冷却による効果の双
方をより大きく利用することができる。
【0091】本発明に係るパックを全体的にダイヤモン
ド状に構成することにより、重力によって充填エレメン
トの滴下領域に沿って流れる液体の実移動距離が増大す
る。従って、水/空気の総接触時間が増大し、パックの
冷却効果は飛躍的に改善される。
【0092】上述したように本発明に係る充填エレメン
トは、相互に接続することができ、また自らを支える状
態にすることができるので、上部充填エレメントによっ
てパックを冷却塔の支持部材から懸架できる。これによ
りパックを傾けたり旋回させたりすることが可能とな
り、充填エレメントを水平方向から傾いた状態にでき
る。このことは直交流冷却の充填構造に於いて著しい利
点となる。なぜなら充填エレメントを空気の流れる方向
に対して傾けることができるので、液体落下に伴う移動
を空気の流れ方向に対向する傾向とし、もって向流冷却
作用を直交流冷却に付加できるからである。従って、パ
ックの冷却効率は著しく上昇する。
【0093】本発明の他の利点は、充填エレメント、特
にエキスパンデッドメタルが本質的に可撓性を有する点
である。この可撓性により、充填エレメントは使用中に
液体の衝突を受けた場合、非常に限られた度合いで振動
するという特性を持つ。この振動により、衝突した水が
容易に分散して飛沫になり、飛沫の分散が促進される。
【0094】本発明に係るエキスパンデッドメタル充填
エレメントの更に他の利点としては、熱伝導性が高いと
いう点があげられる。
【0095】
【発明の効果】本発明に従えば、はね返し式パックシス
テム及び滴下式パックシステムの双方の特徴を備え、高
い熱伝達的材料効率を有する気化冷却装置用のパックが
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る充填エレメントを形成する工程で
曲げられたエキスパンデッドメタルシートの端面図であ
る。
【図2】本発明に係る充填エレメントの他の実施例を作
製する工程に於いて曲げられた、図1のシートに類似す
る他のエキスパンデッドメタルシートの端面図である。
【図3】図1及び図2のシートから夫々作製され、本発
明方法に従い互いに接続された2つの充填エレメントの
端面図である。
【図4】図3に示された相互接続された充填エレメント
の一部を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る充填エレメントを本発明方法に従
って相互接続されたさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
【図6】図5で示した相互接続された充填エレメントの
一部を示す斜視図である。
【図7】図3及び図4で示したような充填エレメントを
有し、本発明方法に従って構築されたパックの模式図で
ある。
【図8】図5及び図6で示したような充填エレメントを
有し、本発明方法に従って構築されたパックの模式図で
ある。
【図9】本発明方法に使用されるタイの正面図である。
【図10】本発明方法に使用される接続部材の正面図で
ある。
【図11】本発明方法に使用される他の接続部材の正面
図である。
【図12】本発明に係る充填物の実施例の一部を示す模
式図である。
【図13】本発明に係る充填物の他の実施例の一部を示
す模式図である。
【図14】本発明に係る充填物のさらに他の実施例の一
部を示す模式図である。
【図15】本発明に係る充填物のさらに他の実施例の一
部を示す模式図である。
【図16】本発明に係る充填物のさらに他の実施例の一
部を示す模式図である。
【図17】隣接する充填エレメントを各々の側縁部に沿
って接続する状態を示す斜視図である。
【図18】隣接する充填エレメントを各々の側縁部に沿
って接続する状態を示す斜視図である。
【図19】隣接する充填エレメントを各々の側縁部に沿
って接続する状態を示す斜視図である。
【図20】隣接する充填エレメントを各々の側縁部に沿
って接続する状態を示す斜視図である。
【図21】非常にフラットな本発明に係るパックの例を
示す模式図である。
【図22】奥行を持った本発明に係るパックの例を示す
模式図である。
【図23】F対Ka/L/Aの関係を表すグラフであ
る。
【符号の説明】
10 充填エレメント 12 充填エレメント 14 折曲部 16 折曲部 18 エキスパンデッドメタル 20 湾曲部 22 保持部材 26 周辺端部 28 折曲部 30 湾曲部 32 湾曲部 34 ワイヤタイ 35 ワイヤ接続手段 38 スタック 70 湾曲部 80 充填エレメント

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅、奥行、及び長さ寸法を有する気化冷
    却装置用のパックであって、使用時に於いては冷却装置
    内でスタックを形成するよう配置された開口材料製の充
    填エレメントを備えており、該充填エレメントの個数は
    パックの前記長さを決定し、該充填エレメントは、パッ
    クの前記幅及び前記奥行を決定する実幅及び実長さ寸法
    を有し、複数の充填エレメントの各々は、該各々の充填
    エレメントの幅又は長さに対応する方向(D)に沿って
    変化する傾斜度を有する傾斜面を備えているので、該各
    々の充填エレメントは、その実幅又は実長さより大きい
    輪郭沿いに測った幅又は輪郭沿いに測った長さを有し、
    使用時に於いて前記複数の充填エレメントの各々の前記
    傾斜面の第1領域は、水平面に対して十分傾いて滴下面
    として機能し、該傾斜面の第2領域は、十分水平面に近
    い状態にあり、且つ前記スタックに於ける他の上部充填
    エレメントから十分に離間してはね返し面として機能す
    ることを特徴とするはね返し/滴下組み合わせパック。
  2. 【請求項2】 輪郭長さに対する実長さの比(F)は、
    略1:1.1から略1:1.57の範囲内にあり、上下
    に隣りあう充填エレメントは、一番離れた点で、略75
    mmから略600mmの距離(d)分、互いに離間して
    いることを特徴とする請求項1に記載のパック。
  3. 【請求項3】 前記比(F)は、略1:1.2から略
    1:1.35の範囲内にあり、前記距離(d)は、略1
    00mmから略400mmであることを特徴とする請求
    項2に記載のパック。
  4. 【請求項4】 前記複数の充填エレメントの内、前記第
    1の充填エレメントの傾斜面は、1方向に湾曲する湾曲
    面であり、第2の充填エレメントの傾斜面は、他の方向
    に湾曲する湾曲面であり、前記第1及び第2充填エレメ
    ントは、使用中のパックを通過する液体が連続的に分散
    することを促進し、液体が凝集するのを防止するように
    構成されていることを特徴とする請求項1から3のいず
    れかに記載のパック。
  5. 【請求項5】 第2充填エレメントは、反転した第1充
    填エレメントを備えることを特徴とする請求項4に記載
    のパック。
  6. 【請求項6】 前記第1充填エレメント及び第2充填エ
    レメントの各々は、折曲部と、弓状面を規定する湾曲部
    とを有する開口材料シートを備えることを特徴とする請
    求項4に記載のパック。
  7. 【請求項7】 前記第1充填エレメントは、2つの折曲
    部と1つの湾曲部とを備えており、該折曲部は該湾曲部
    を挟んで互いに離間し、前記第2充填エレメントは、2
    つの湾曲部と1つの折曲部とを備えており、該湾曲部は
    該折曲部を挟んで互いに離間し、該第1及び第2充填エ
    レメントの折曲部は水平方向に交互にずらせて配置され
    ていることを特徴とする請求項6に記載のパック。
  8. 【請求項8】 前記複数の充填エレメントは、開口材料
    からなる曲げシートを備え、該シートはパック内で互い
    に又は他のシートと接続されて該複数のシートの曲げ状
    態が維持されていることを特徴とする請求項1から7の
    いずれかに記載のパック。
  9. 【請求項9】 開口シート材料からなり、実幅及び実長
    さ寸法を有し、該シートがその実幅又は実長さより大き
    い輪郭幅又は輪郭長さを持つように傾斜度が該シートの
    幅又は長さに対応する方向(D)に沿って変化する傾斜
    面を有する充填エレメントであって、請求項1から8の
    いずれかに記載のはね返し/滴下組み合わせパックに使
    用されるようにされており、前記傾斜面の第1領域は滴
    下面として機能するよう水平面に対して十分に傾いてお
    り、該傾斜面の第2領域ははね返し面として機能するよ
    う水平面に十分近い状態となっていることを特徴とする
    充填エレメント。
  10. 【請求項10】 輪郭長さに対する実長さの前記比
    (F)が、略1:1.1から略1:1.57の範囲内に
    あることを特徴とする請求項9に記載の充填エレメン
    ト。
  11. 【請求項11】 前記比(F)は、略1:1.2から略
    1:1.35の範囲内にあることを特徴とする請求項1
    0に記載の充填エレメント。
  12. 【請求項12】 幅、奥行、及び高さ寸法を有してお
    り、開口材料からなる充填エレメントのスタック層を備
    えた気化冷却装置用充填物であって、該層の数によって
    充填物の前記高さが決定され、充填エレメントは実幅及
    び実長さ寸法を有し、且つ該実幅、実長さ、及び各層に
    於ける充填エレメントの個数が充填物の幅及び奥行を決
    定し、複数の層の各々の充填エレメントは、該各々の充
    填エレメントの幅又は長さに対応する方向(D)に沿っ
    て変化する傾斜度を有する傾斜面を備えているので、該
    各々の充填エレメントは、その実幅又は実長さより大き
    い輪郭幅又は輪郭長さを有し、十分に傾いて滴下面とし
    て機能する第1面と、水平面に十分近い状態にあり、上
    部層の他の充填エレメントから十分に離間してはね返し
    面を構成する第2面とを前記複数の層の各々に設けるよ
    うに配置された充填エレメントを有すること特徴とする
    はね返し/滴下組み合わせ充填物。
  13. 【請求項13】 請求項1から8のいずれかに記載のは
    ね返し/滴下組み合わせパックを複数並置して備えるこ
    とを特徴とする気化冷却装置用充填物。
  14. 【請求項14】 可撓性を有する開口材料のシートを夫
    々備えた第1及び第2充填エレメントを互いに接続する
    ことを含むパックを構築する方法であって、第1及び第
    2充填エレメントが互いに積層状態となり、各充填エレ
    メントの少なくとも一部分が弓状面を規定する湾曲部を
    有し、該湾曲部の領域がはね返し面及び滴下面としてそ
    れぞれ機能するようにして、請求項1から8のいずれか
    に記載のはね返し/滴下組み合わせパックを構成できる
    ように充填エレメントを相互に接続することを特徴とす
    る方法。
  15. 【請求項15】 前記第1及び第2充填エレメントは、
    前記シートに折曲部を設けることにより作製され、充填
    エレメントは該第1及び第2充填エレメントの折曲部が
    互い違いに配置されるように相互に接続されることを特
    徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記第1充填エレメントは、2つの折
    曲部と1つの湾曲部とを備え、該折曲部は該湾曲部を挟
    んで互いに離間し、前記第2充填エレメントは、2つの
    湾曲部と1つの折曲部とを備え、該湾曲部は該折曲部を
    挟んで互いに離間することを特徴とする請求項14又は
    15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 主要面を垂直に位置させるように充填
    エレメントの向きを決め、側縁部から曲部が実質的に垂
    直方向に延び該側縁部により充填エレメントの各々を自
    ら支えことができる状態にして、パックを実質的に水平
    な支持面上で構築することを含む請求項14から16の
    いずれかに記載の方法。
JP6142056A 1993-06-23 1994-06-23 充填エレメント、パック、パックの構築方法及び充填物の気化冷却装置への装着方法 Pending JPH07163868A (ja)

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ZA93/4518 1993-06-23
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