JPH07169715A - 窒化ガリウム系化合物半導体チップの製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体チップの製造方法

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JPH07169715A
JPH07169715A JP27954693A JP27954693A JPH07169715A JP H07169715 A JPH07169715 A JP H07169715A JP 27954693 A JP27954693 A JP 27954693A JP 27954693 A JP27954693 A JP 27954693A JP H07169715 A JPH07169715 A JP H07169715A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サファイアを基板とする窒化ガリウム系化合
物半導体ウエハーをチップ状に切断するに際し、切断面
のクラック、チッピングの発生を防止し、歩留良く、所
望の形状、サイズに切断する方法を提供する。 【構成】 予めサファイア基板1に第一の割り溝11で
傷を付け、その傷部分に結晶性の悪い窒化ガリウム系化
合物半導体2’を成長させた後、結晶性の異なる窒化ガ
リウム系化合物半導体層2’を第二の割り溝22で除去
するか、または結晶性の異なる窒化ガリウム系化合物半
導体2’部分に向かって、ウエハーが割れるように、新
たな第二の割り溝22をサファイア基板1側に設けて切
断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青色、緑色あるいは赤
色発光ダイオード、レーザーダイオード等の発光デバイ
スに使用される窒化ガリウム系化合物半導体チップの製
造方法に係り、特に、サファイア基板上に一般式InX
AlYGa1-X-YN(0≦X<1、0≦Y<1)で表される
窒化ガリウム系化合物半導体が積層された窒化ガリウム
系化合物半導体ウエハーをチップ状に切断する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に発光ダイオード、レーザダイオー
ド等の発光デバイスにはステム上に発光源である半導体
チップが設けられている。半導体チップを構成する材料
として、例えば赤色、橙色、黄色、緑色ダイオードの場
合GaAs、GaAlAs、GaP等が知られており、
また青色ダイオードであればZnSe、InAlGa
N、SiC等が知られている。
【0003】従来、半導体材料が積層されたウエハーか
ら、発光デバイス用のチップに切り出す装置には一般に
ダイサー、またはスクライバーが使用されている。ダイ
サーとは一般にダイシングソーとも呼ばれ、刃先をダイ
ヤモンドとするブレードの回転運動により、ウエハーを
直接フルカットするか、または刃先巾よりも広い巾の溝
を切り込んだ後(ハーフカット)、外力によってウエハ
ーを割る装置である。一方、スクライバーとは同じく先
端をダイヤモンドとする針の往復直線運動によりウエハ
ーに極めて細いスクライブライン(罫書線)を例えば碁
盤目状に引いた後、外力によってウエハーを割る装置で
ある。
【0004】これらの装置を用いて上記半導体材料をチ
ップ状にカットする際、例えばGaP、GaAs等のせ
ん亜鉛構造の結晶はへき開性が「110」方向にあるた
めこの性質を利用して、例えばスクライバーでこの方向
にスクライブラインを入れることにより簡単にチップ状
に分離できる。
【0005】しかしながら、一般に窒化ガリウム系化合
物半導体はサファイア基板の上に積層されるため、その
ウエハーは六方晶系というサファイア結晶の性質上へき
開性を有しておらず、スクライバーで切断することは困
難であった。一方、ダイサーで切断する場合において
も、窒化ガリウム系化合物半導体ウエハーは、前記した
ようにサファイアの上に窒化ガリウム系化合物半導体を
積層したいわゆるヘテロエピタキシャル構造であり格子
定数不整が大きく、また熱膨張率も異なるため、窒化ガ
リウム系化合物半導体がサファイア基板から剥がれやす
いという問題があった。さらにサファイア、窒化ガリウ
ム系化合物半導体両方ともモース硬度がほぼ9と非常に
硬い物質であるため、切断面にクラック、チッピングが
発生しやすくなり正確に切断することができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】窒化ガリウム系化合物
半導体の結晶性を傷めずに、ウエハーを正確にチップ状
に分離することができれば、発光素子の出力、効率を向
上させることができ、しかも、一枚のウエハーから多く
のチップが得られるので生産性を向上させることができ
る。従って、本発明はこのような事情を鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、サファイアを基板と
する窒化ガリウム系化合物半導体ウエハーをチップ状に
分離するに際し、切断面のクラック、チッピングの発生
を防止し、歩留良く、所望の形状、サイズを得るチップ
の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化ガリウム系
化合物半導体チップの製造方法は、サファイア基板面に
所望のチップ形状で第一の割り溝を形成する工程と、前
記第一の割り溝が形成されたサファイア基板面に窒化ガ
リウム系化合物半導体を積層して窒化ガリウム系化合物
半導体ウエハーを作成する工程と、前記窒化ガリウム系
化合物半導体ウエハーのサファイア基板側、または窒化
ガリウム系化合物半導体層側に、前記第一の割り溝が形
成された位置と合致する位置で、新たに第二の割り溝を
形成する工程と、前記第一の割り溝、および前記第二の
割り溝に沿って窒化ガリウム系化合物半導体ウエハーを
チップ状に分離する工程とを具備することを特徴とす
る。
【0008】本発明の製造方法において、第一の割り
溝、および第二の割り溝を形成するには、例えばスクラ
イバーによるスクライブ、ダイサーによるハーフカット
等の方法を適用することができ、またレーザー等を利用
してもよい。割り溝の深さは特に問わないが、通常はサ
ファイア基板の厚さに対し10%以下の深さに調整する
方が好ましい。なぜなら、第一の割り溝を前記割合より
深く入れすぎると、窒化ガリウム系化合物半導体成長中
にサファイア基板が割れやすくなる傾向にあり、また同
じく第二の割り溝を前記割合より深く入れすぎると、割
り溝形成中にウエハーがチップ状に切断されてしまい、
第二の割り溝の位置を第一の割り溝の位置と合致させる
ことが難しくなる傾向にあるからである。
【0009】また、第一の割り溝を形成するには、ウエ
ットエッチング、ドライエッチング等のエッチングを用
いて形成することもできる。ウエットエッチングでは、
例えば硫酸とリン酸の混酸、ドライエッチングであれば
RIE(反応性イオンエッチング)等の技術を用いるこ
とができる。但し、エッチングを行う前に、サファイア
基板上に、所望のチップ形状となるように、所定の形状
のマスクを形成することは言うまでもない。
【0010】次に、第一の割り溝が形成されたサファイ
ア基板上に、MOCVD法、MBE法等の気相成長法を
利用して窒化ガリウム系化合物半導体を積層し、例えば
p−n接合を有する窒化ガリウム系化合物半導体ウエハ
ーを作成することができる。窒化ガリウム系化合物半導
体は、通常、鏡面研磨されたサファイア基板の上に成長
することにより発光素子として結晶性のよいものが得ら
れるが、本願のように予めサファイア基板に第一の割り
溝を形成すると、第一の割り溝位置に対応する上の部分
の窒化ガリウム系化合物半導体の結晶性が、他の鏡面均
一なサファイア基板の上に積層した窒化ガリウム系化合
物半導体と異なるようになり(一般に、結晶性が悪くな
る傾向にある。)、この結晶性の異なる部分からウエハ
ーを切断することができる。
【0011】さらに、窒化ガリウム系化合物半導体ウエ
ハー作成後、サファイア基板側を研磨して薄くすること
が好ましい。さらに、研磨後のサファイア基板の厚さは
200μm以下、さらに好ましくは150μm以下に調
整することが望ましい。なぜなら、前記したように、窒
化ガリウム系化合物半導体ウエハーは、サファイア基板
の厚さが通常300〜800μm、その上に積層された
窒化ガリウム系化合物半導体の厚さが多くとも数十μm
あり、そのほとんどがサファイア基板の厚さで占められ
ている。しかも、前記したように窒化ガリウム系化合物
半導体は格子定数、および熱膨張率の異なる材料の上に
積層されているため、非常に切断しにくい性質を有して
いる。従って、サファイア基板の厚さが厚すぎると、後
に第二の割り溝を形成してウエハーを分離する際、第一
の割り溝と、第二の割り溝とを合致させた位置で割りに
くくなる傾向にある。そこで、サファイア基板を前記範
囲内に研磨して薄くすることにより、前記割り溝の合致
位置、つまり目的とするチップ形状でウエハーをさらに
分離しやすくすることができる。基板の厚さの下限値は
特に問わないが、あまり薄くすると研磨中にウエハー自
体が割れ易くなるため、実用的な値としては50μm以
上が好ましい。
【0012】第二の割り溝は第一の割り溝位置に合致し
た位置であれば、窒化ガリウム系化合物半導体層側、サ
ファイア基板側いずれに形成してもよい。窒化ガリウム
系化合物半導体側に形成すれば、結晶性の異なる部分を
除去することができる。
【0013】
【作用】本発明の製造方法の作用を図面を元に説明す
る。図1ないし図4は本発明の一製造方法の工程を模式
断面図でもって説明する図であり、図1はサファイア基
板1の表面に、所定のチップ形状になるように、第一の
割り溝11を形成した状態を示し、図2は割り溝11を
形成したサファイア基板の上に窒化ガリウム系化合物半
導体2を積層したウエハーの状態を示し、図3は図2の
ウエハーのサファイア基板1側を研磨して薄くした状態
を示し、図4は図3のウエハーのサファイア基板1側
に、第一の割り溝11と合致するように新たに第二の割
り溝22を形成した状態を示している。なお、これらの
図において、割り溝11、22はスクライブによって形
成したものである。
【0014】まず、図1に示すように、窒化ガリウム系
化合物半導体成長前のサファイア基板1上に、予め第一
の割り溝11を形成することにより、目的とするチップ
形状を設定すると共に、第一の割り溝11の深さ分だけ
サファイア基板を薄くできるため、後にウエハーを分離
する際、第一の割り溝11の部分を割り易くできる。さ
らに、第一の割り溝11の露出面はサファイア基板の鏡
面性が失われ、さらに面方位も異なるため、割り溝11
の上に成長させた窒化ガリウム系化合物半導体2’の結
晶性を、鏡面均一なサファイア基板上に成長させた大部
分の窒化ガリウム系化合物半導体2と異ならせることが
できる。
【0015】次に、図2に示すように、サファイア基板
の上に成長させた窒化ガリウム系化合物半導体は、鏡面
均一なサファイア基板の上に成長させた窒化ガリウム系
化合物半導体2と、第一の割り溝11の上に成長させた
窒化ガリウム系化合物半導体2’よりなる。一般に2’
部の結晶性は2部の結晶性よりも悪く、また異なる性質
を有している。
【0016】次に、図3に示すように、サファイア基板
1を研磨して薄くすることにより、サファイアを割り易
くすることができる。
【0017】次に、図4に示すように、新たに第二の割
り溝22を第一の割り溝11と合致する位置でサファイ
ア基板1側に形成することにより、第二の割り溝22の
深さ分だけサファイア基板を薄くし、第一の割り溝11
と第二の割り溝22とが一致した位置でウエハーを割り
易くしている。さらに、前述したように2’部にあたる
窒化ガリウム系化合物半導体層は結晶性が悪く、性質も
他の結晶性のよい大部分の窒化ガリウム系化合物半導体
層2と異なるため、窒化ガリウム系化合物半導体を結晶
性の悪い部分から割れ易くできる。また、第二の割り溝
22を窒化ガリウム系化合物半導体層2側に形成した場
合、結晶性の悪い2’部の窒化ガリウム系化合物半導体
層を除去できるので、割り溝が深く2重に入ったような
状態となり、ウエハーを割り易くできる。
【0018】つまり、本発明の製造方法は、予めサファ
イア基板に第一の割り溝で傷を付け、その傷部分に結晶
性の悪い窒化ガリウム系化合物半導体を成長させた後、
結晶性の悪い窒化ガリウム系化合物半導体層を第二の割
り溝で除去するか、または結晶性の悪い部分に向かっ
て、ウエハーが割れるように、新たな傷(第二の割り
溝)をサファイア基板側に設けて切断することによりチ
ップを得る方法である。
【0019】
【実施例】[実施例1]厚さ400μm、大きさ2イン
チφのサファイア基板に粘着テープを貼付し、スクライ
バーのテーブル上に張り付け、真空チャックで固定す
る。テーブルはX軸(左右)、Y軸(前後)方向に移動
することができ、回転可能な構造となっている。固定
後、スクライバーのダイヤモンド針で、サファイア基板
をX軸方向に500μmピッチ、5μmの深さで一回ス
クライブする。テーブルを90゜回転させて今度はY軸
方向に同様にしてスクライブする。このようにして50
0μm角のチップになるようにスクライブラインを入
れ、第一の割り溝を形成する。ただし、第一の割り溝を
形成する面はサファイアが鏡面研磨された面とする。
【0020】次に、前記サファイア基板をMOCVD装
置にセットし、サファイア基板上にn型GaN層とp型
GaN層とを合わせて5μmの厚さで成長して窒化ガリ
ウム系化合物半導体ウエハーとする。
【0021】成長後、ウエハーのサファイア基板側を研
磨器により研磨して、基板を150μmの厚さにラッピ
ング、およびポリッシングする。ポリッシングで基板表
面を鏡面均一とし、容易にサファイア基板面から第一の
割り溝が確認できるようする。
【0022】次に、GaN層側に粘着テープを貼付し、
同様にしてスクライバーでX軸、Y軸に500μmピッ
チ、5μmの深さで一回スクライブして、第二の割り溝
を形成する。ただし、第二の割り溝の位置が第一の割り
溝と合致するようにスクライブしてあることは言うまで
もない。
【0023】スクライブ後、真空チャックを解放し、ウ
エハーをテーブルから剥し取り、サファイア基板側から
軽くローラーで押さえることにより、2インチφのウエ
ハーから500μm角のチップを多数得た。チップの切
断面にクラック、チッピング等が発生しておらず、外形
不良の無いものを取りだしたところ、歩留は95%以上
であった。
【0024】[実施例2]実施例1の第二の割り溝を形
成する工程において、第二の割り溝をGaN層側から5
μmの深さで形成する他は同様にして、500μm角の
チップを得たところ、歩留は同じく95%以上であっ
た。
【0025】[実施例3]実施例1の窒化ガリウム系化
合物半導体ウエハーのサファイア基板を研磨する工程に
おいて、サファイア基板を200μmの厚さとする他は
同様にして、500μm角のチップを得たところ、歩留
は90%以上であった。
【0026】[実施例4]実施例1において、第一の割
り溝、および第二の割り溝を形成する際に、ダイサーを
用い、ダイシングにより両方とも10μmの深さでハー
フカットする他は同様にして500μm角のチップを得
たところ、歩留は95%以上であった。
【0027】[実施例5]実施例1と同一の大きさのサ
ファイア基板に、500μm角のチップが得られるよう
な形状で、SiO2よりなるマスク33をフォトリソグ
ラフィー技術を用いて蒸着により形成する。マスク33
を形成したサファイア基板の平面図を図5に示す。この
図は500μm角のマスク33を、50μmピッチで碁
盤目上に形成していることを示している。
【0028】次に、そのサファイア基板を加熱した硫酸
とリン酸の混酸に浸漬し、マスク33が形成されていな
いサファイア基板をおよそ5μmの深さでエッチング
し、第一の割り溝を形成する。エッチング後、マスク3
3をフッ酸に浸漬して除去した後、実施例1と同様にし
てMOCVD法により、窒化ガリウム系化合物半導体ウ
エハーを作成する。
【0029】後は、実施例1と同様にして、ウエハーの
サファイア基板側を研磨し、研磨後第二の割り溝を形成
し、チップを得たところ、歩留は同じく95%以上であ
った。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
ると、へき開性を有していない窒化ガリウム系化合物半
導体ウエハーでも、スクライブ、ダイサー、レーザー等
の手法により、歩留よく正確に切断することができ、生
産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の一工程を説明する模式断
面図。
【図2】 本発明の製造方法の一工程を説明する模式断
面図。
【図3】 本発明の製造方法の一工程を説明する模式断
面図。
【図4】 本発明の製造方法の一工程を説明する模式断
面図。
【図5】 本発明の製造方法の一工程を説明する平面
図。
【符号の説明】 1・・・・サファイア基板 2・・・・鏡面状のサファイア基板に積層された窒化ガ
リウム系化合物半導体 2’・・・第一の割り溝上に積層された窒化ガリウム系
化合物半導体 11・・・第一の割り溝 22・・・第二の割り溝 33・・・マスク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サファイア基板面に所望のチップ形状で
    第一の割り溝を形成する工程と、 前記第一の割り溝が形成されたサファイア基板面に窒化
    ガリウム系化合物半導体を積層して窒化ガリウム系化合
    物半導体ウエハーを作成する工程と、 前記ウエハーのサファイア基板側、または窒化ガリウム
    系化合物半導体層側に、前記第一の割り溝が形成された
    位置と合致する位置で、新たに第二の割り溝を形成する
    工程と前記第一の割り溝、および前記第二の割り溝に沿
    って前記ウエハーをチップ状に分離する工程とを具備す
    ることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体チップ
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第二の割り溝を形成する前に、窒化
    ガリウム系化合物半導体ウエハーのサファイア基板側を
    研磨して、サファイア基板の厚さを200μm以下に調
    整する工程を具備することを特徴とする請求項1に記載
    の窒化ガリウム系化合物半導体チップの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第一の割り溝、および第二の割り溝
    の深さをサファイア基板の厚さに対し10%以下の深さ
    に調整することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の窒化ガリウム系化合物半導体チップの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第一の割り溝をエッチングにより形
    成することを特徴とする請求項1ないし請求項3の内の
    いずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体チッ
    プの製造方法。
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