JPH07174906A - フレネルレンズおよびその製造方法 - Google Patents

フレネルレンズおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH07174906A
JPH07174906A JP31996093A JP31996093A JPH07174906A JP H07174906 A JPH07174906 A JP H07174906A JP 31996093 A JP31996093 A JP 31996093A JP 31996093 A JP31996093 A JP 31996093A JP H07174906 A JPH07174906 A JP H07174906A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ionizing radiation
fresnel lens
curable resin
radiation curable
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31996093A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Aikawa
徹 相川
Tatsuo Ito
竜男 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP31996093A priority Critical patent/JPH07174906A/ja
Publication of JPH07174906A publication Critical patent/JPH07174906A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、表面の硬度が高く、気泡の混入がな
く、型離れが良く、フィルムもしくはシートとの密着性
が良く、形状再現性の良いことを最も主要な目的として
いる。 【構成】本発明は、電離放射線透過性を有するフィルム
もしくはシート上の一方の面に、電離放射線硬化樹脂に
よってレンズが形成されて成るフレネルレンズにおい
て、電離放射線硬化樹脂のうち、フレネルレンズ本体の
波型が逆に転写された型に近い部位には、3以上の官能
基を有する重合性モノマーを含む樹脂を、またフィルム
もしくはシートに近い部位には、単官能あるいは2官能
重合性モノマーを含む樹脂をそれぞれ使用してレンズを
成形することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプロジェクショ
ンテレビ、オーバーヘッドプロジェクター等に用いられ
るフレネルレンズおよびその製造方法に係り、特に表面
の硬度が高く、気泡の混入がなく、型離れが良く、フィ
ルムもしくはシートとの密着性が良く、形状再現性の良
いフレネルレンズおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えばプロジェクションテレ
ビ、オーバーヘッドプロジェクター等に用いられるフレ
ネルレンズは、プレス法によって成形されている。
【0003】しかしながら、成形サイクルが長く、生産
性が低いといった問題がある。
【0004】そこで、このような問題を解消するため
に、最近では、フレネルレンズの波型が逆に転写された
型と、紫外線、電子線等の電離放射線透過性を有するフ
ィルムもしくはシートの間に、電離放射線硬化性を有す
る樹脂を流し込み、電離放射線で硬化させた後、フィル
ムもしくはシートと一体化させるような方法が、種々提
案されてきている(例えば、“特開昭60−88903
号公報”、“特開昭61−248707号公報”等)。
【0005】しかしながら、これらの方法では、気泡を
含まないフレネルレンズを成形することや、電離放射線
透過性を有するフィルムもしくはシートを照射によって
硬化した電離放射線硬化樹脂との密着性から、フレネル
レンズの波型が逆に転写された型と、電離放射線の照射
によって硬化した電離放射線硬化樹脂で成形されたフレ
ネルレンズとの型離れについての考慮が不十分である。
【0006】そこで、このような理由から、気泡が混入
しないように、電離放射線硬化樹脂を2層に分けてフレ
ネルレンズの波型が逆に転写された型の表面を粘度の低
い樹脂で濡らした上で、より粘度の高い樹脂で気泡を追
い出すような第1の方法(例えば、“特開昭64−70
01号公報”)や、電離放射性透過性を有するフィルム
もしくはシートと電離放射線硬化樹脂との密着性を高め
るため、電離放射線透過性を有するフィルムもしくはシ
ートと接する面に、あらかじめ密着性が向上するような
モノマーを塗布しておくような第2の方法(例えば、
“特開平3−75701号公報”)が提案されてきてい
る。
【0007】しかしながら、上記の第1の方法では、型
離れや、フィルムもしくはシートとの密着性について考
慮されておらず、型離れが悪いために、内部応力が発生
したり、フィルムやシートと電離放射線の照射によって
硬化した電離放射線硬化樹脂が剥がれてしまうという問
題がある。
【0008】また、上記の第2の方法では、モノマーを
塗布したために、その部分の局部的な物性が低下するこ
とや、気泡の問題や型離れについての考慮が不十分であ
る。この場合、型離れは、離型剤を使用することによっ
て容易に向上させることができるが、フレネルレンズの
形状再現性や光線透過率や屈折率に対する影響が多少あ
り、使用が懸念される場合が多い。また、気泡が混入し
ていると、フレネルレンズの性能に影響が出るため、気
泡の問題は重要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
フレネルレンズの製造方法においては、表面の硬度が低
い、気泡が混入する、型離れが悪い、フィルムもしくは
シートとの密着性が悪い、形状再現性が悪いという問題
があった。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、表面の硬度が高く、気泡の混入
がなく、型離れが良く、フィルムもしくはシートとの密
着性が良く、形状再現性の良い極めて信頼性の高いフレ
ネルレンズおよびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に係る発明では、電離放射線透過
性を有するフィルムもしくはシート上の一方の面に、電
離放射線硬化樹脂によってレンズが形成されて成るフレ
ネルレンズにおいて、電離放射線硬化樹脂のうち、フレ
ネルレンズ本体の波型が逆に転写された型に近い部位に
は、3以上の官能基を有する重合性モノマーを含む樹脂
を、またフィルムもしくはシートに近い部位には、単官
能あるいは2官能重合性モノマーを含む樹脂をそれぞれ
使用してレンズを成形するようにしている。
【0012】ここで、特に上記二つの電離放射線硬化樹
脂としては、ある一定の割合のポリマー、オリゴマー、
モノマー、重合開始剤、各種添加剤からなるプレポリマ
ーを主剤とし、フレネルレンズ本体の波型が逆に転写さ
れた型に近い部位に使用されるものには、3以上の官能
基を有する重合性モノマーを5〜30重量%含有させ、
またフィルムもしくはシートに近い部位に使用されるも
のには、単官能あるいは2官能重合性モノマーを5〜3
0重量%含有させたものをそれぞれ用いてレンズを成形
するようにしている。
【0013】また、上記電離放射線硬化樹脂のうち、フ
レネルレンズ本体の波型が逆に転写された型に近い部位
に使用されるモノマーとしては、下記式に示される化合
物を含む。
【0014】
【化3】 さらに、上記電離放射線硬化樹脂のうち、フィルムもし
くはシートに近い部位に使用されるモノマーとしては、
下記式に示される化合物を含む。
【0015】
【化4】 さらにまた、上記電離放射線硬化樹脂のうち、フレネル
レンズ本体の波型が逆に転写された型に近い部位の樹脂
にのみ、離型剤、または拡散剤のうちの少なくとも一方
を混入するようにしている。
【0016】一方、電離放射線透過性を有するフィルム
もしくはシート上の一方の面に、電離放射線硬化樹脂に
よってレンズが形成されて成るフレネルレンズの製造方
法において、請求項6に係る発明では、まず、フレネル
レンズ本体の波型が逆に転写された型へ電離放射線硬化
樹脂を充填し、次に系全体に超音波をあてて、電離放射
線硬化樹脂内、あるいは表面の気泡を破泡し、しかる後
にフィルムもしくはシートを被せるようにしている。
【0017】また、請求項7に係る発明では、フレネル
レンズ本体の波型が逆に転写された型へ電離放射線硬化
樹脂を充填し、次に電離放射線硬化樹脂の上方から揮発
性の溶剤の蒸気を吹き付けて電離放射線硬化樹脂表面の
気泡を破泡し、しかる後に溶剤を乾燥させて、フィルム
もしくはシートを被せるようにしている。
【0018】
【作用】従って、本発明のフレネルレンズにおいては、
電離放射線硬化樹脂のうち、フレネルレンズの波型が逆
に転写された型に近い部位には、3以上の官能基を有す
る重合性モノマーを含む樹脂を使用することにより、硬
化物が硬くなり、密着力の弱い、すなわち換言すれば型
離れの良いフレネルレンズを成形することができる。
【0019】また、電離放射線硬化樹脂のうち、フィル
ムもしくしシートに近い部位には、単官能あるいは2官
能重合性モノマーを含む樹脂を使用することにより、硬
化物が柔軟になり、密着力の強いフレネルレンズを成形
することができる。
【0020】さらに、2層構成で、レンズ面に近い方の
部位の樹脂にのみ、拡散剤、または離型剤を混入するこ
とにより、全体的な物性の低下を抑えることが可能とな
るため、目的の場所に局部濃度の高いフレネルレンズを
成形することができる。
【0021】一方、本発明のフレネルレンズの製造方法
においては、フレネルレンズの波型が逆に転写された型
へ電離放射線硬化樹脂を充填した後に、系全体に超音波
を当てることにより、電離放射線硬化樹脂中に存在する
気泡を破泡し、その後電離放射線透過性を有するフィル
ムもしくはシートを被せて、電離放射線を照射し、電離
放射線硬化樹脂を硬化させることにより、気泡が混入し
ていないフレネルレンズを成形することができる。さら
に、高粘度の樹脂を使用することが可能になる。
【0022】また、本発明のフレネルレンズの製造方法
においては、フレネルレンズの波型が逆に転写された型
へ電離放射線硬化樹脂を充填した後に、電離放射線硬化
樹脂の上方から揮発性の溶剤の蒸気を吹き付けることに
より、電離放射線硬化樹脂表面の気泡を破泡し、その後
揮発性の溶剤を乾燥させ、電離放射線透過性を有するフ
ィルムもしくしシートを被せて、電離放射線を照射し、
電離放射線硬化樹脂を硬化させることにより、気泡が混
入していないフレネルレンズを成形することができる。
さらに、高粘度の樹脂を使用することが可能になる。
【0023】以上により、表面の硬度が高く、気泡の混
入がなく、型離れが良く、フィルムもしくはシートとの
密着性が良く、形状再現性の良いフレネルレンズを得る
ことができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。
【0025】すなわち、本実施例では、電離放射線透過
性を有するフィルムもしくはシート上の一方の面に、電
離放射線硬化樹脂によってレンズが形成されて成るフレ
ネルレンズにおいて、電離放射線硬化樹脂のうち、フレ
ネルレンズ本体の波型が逆に転写された型に近い部位に
は、3以上の官能基を有する重合性モノマーを含む樹脂
を、またフィルムもしくはシートに近い部位には、単官
能あるいは2官能重合性モノマーを含む樹脂をそれぞれ
使用してレンズを成形するものである。
【0026】ここで、特に二つの電離放射線硬化樹脂と
しては、ある一定の割合のポリマー、オリゴマー、モノ
マー、重合開始剤、各種添加剤からなるプレポリマーを
主剤とし、フレネルレンズ本体の波型が逆に転写された
型に近い部位に使用されるものには、3以上の官能基を
有する重合性モノマーを5〜30重量%含有させ、また
フィルムもしくはシートに近い部位に使用されるものに
は、単官能あるいは2官能重合性モノマーを5〜30重
量%含有させたものをそれぞれ用いてレンズを成形す
る。
【0027】また、上記電離放射線硬化樹脂のうち、フ
レネルレンズ本体の波型が逆に転写された型に近い部位
に使用されるモノマーとしては、下記式に示される化合
物を含む。
【0028】
【化5】 さらに、上記電離放射線硬化樹脂のうち、フィルムもし
くはシートに近い部位に使用されるモノマーとしては、
下記式に示される化合物を含む。
【0029】
【化6】 さらにまた、上記電離放射線硬化樹脂のうち、フレネル
レンズ本体の波型が逆に転写された型に近い部位の樹脂
にのみ、離型剤、または拡散剤のうちの少なくとも一方
を混入するようにしている。
【0030】すなわち、上記において、電離放射線透過
性を有するフィルムもしくはシートとしては、透明であ
る程度の物性のものであれば何でもよいが、例えばメタ
クリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン系樹脂やこれらの複
合体といった合成樹脂や、ガラス等を使用することがで
きる。
【0031】また、電離放射線硬化性樹脂としては、様
々な感光性樹脂が使用できるが、主に分子中にアクリロ
イル基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを使用
することができる。
【0032】その一般的なものとしては、例えばエポキ
シアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエス
テルアクリレート系、ポリオールアクリレート系のオリ
ゴマー、ポリマーと単官能、2官能、あるいは多官能重
合性(メタ)アクリル系モノマー、例えばテトラヒドロ
フルフリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポ
リフロピレングリコールジアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールト
リアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレ
ート等を使用することができる。
【0033】また、その他に配合されるものとしては、
光重合開始剤、例えばベンゾフェノン、ジエチルチオキ
サントン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル
−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォ
リノプロパン−1、アシルホスフィンオキサイド等があ
るが、光重合開始剤は100%反応するわけではなく、
未反応のものが成形されたレンズの性能に悪影響を及ぼ
す恐れがあることから、未硬化部が残らない程度の量に
止めることが好ましい。
【0034】さらに、場合によっては、希釈剤として、
有機溶剤、例えばアセトン、エタノール、メタノール、
酢酸エチル、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロ
フラン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、メチルエ
チルケトン、トルエン、ベンゼン等や、拡散剤、例えば
ガラスビーズ、シリカ、無機系酸化物、無機系炭酸化
物、無機系硫酸化物、有機系樹脂ビーズ等や、離型剤、
例えばフッソ系、シリコーン系のものを使用することが
できる。
【0035】また、その他に加えられるものとしては、
例えば紫外線吸収剤、光安定剤、界面活性剤、消泡剤、
帯電防止剤、酸化防止剤、難燃剤等があるが、これらの
添加剤は、フレネルレンズの性能に影響を及ぼさないも
の、あるいは影響を及ぼさない程度の量であることが好
ましい。
【0036】さらに、フレネルレンズの波型が逆に転写
された型の材料としては、例えば銅、真鍮等の金属やガ
ラス、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等
の非金属も使用することができるが、電離放射線照射に
よる劣化や、電離放射線硬化樹脂との剥離性を考慮した
上で選定することが好ましい。
【0037】一方、本実施例で使用する2種類の電離放
射線硬化樹脂としては、互いによく混じり合うものであ
ることが好ましい。
【0038】また、2種類の電離放射線硬化樹脂として
は、屈折率がほぼ等しくなるように調整することが好ま
しい。
【0039】さらに、型に近い部位に使用される樹脂組
成物としては、型形状転写性、型に対する濡れ性を考慮
したもの、またフィルムもしくはシートに近い部位に使
用される樹脂組成物としては、フィルムもしくはシート
との接着性を考慮したもので、両樹脂組成物とも光学的
な物性を満足するものであることが好ましい。
【0040】一方、本実施例において、電離放射線硬化
樹脂の上方から吹き付ける蒸気に使用される揮発性の溶
剤としては、前述の溶剤なら何でも使用することができ
るが、低沸点で安価なジエチルエーテルが好ましい。
【0041】また、その後溶剤を乾燥させる方法として
は、乾燥した雰囲気下に放置しておくのが最もよいが、
より短時間で行なうには、樹脂組成が壊れない程度の温
度に加熱してもよい。
【0042】一方、本実施例において、フレネルレンズ
を製造する方法としては、フレネルレンズの波型が逆に
転写された型に、前述の3以上の官能基を有する重合性
モノマーを含む樹脂を注入あるいは塗布し(ここで電離
放射線を照射してこの樹脂を硬化あるいは半硬化させて
もよい)、次いで、単官能あるいは2官能重合性モノマ
ーを含む樹脂を注入あるいは塗布する。
【0043】なお、ここでの操作は、発生する気泡を抑
えるため樹脂組成が壊れない程度に加熱しながら行なっ
てもよい。
【0044】この場合、図1に示すような装置を用い
て、系全体に超音波を当てたり、あるいは図2に示すよ
うな装置を用いて、揮発性の溶剤を噴霧し、その後この
溶剤を何らかの方法で揮発させたりして気泡を除去し、
電離放射線透過性を有するフィルムもしくはシートを被
せ、フィルムもしくはシートを介して、電離放射線を照
射し、電離放射線硬化樹脂を硬化させて、フレネルレン
ズの波型が逆に転写された型から剥離させ、フレネルレ
ンズを成形する。
【0045】なお、図1は本実施例によるフレネルレン
ズの製造方法を実施する系全体に超音波を当てることの
できる装置の構成例を示す概要図、また図2は本実施例
によるフレネルレンズの製造方法を実施する揮発性の溶
剤を噴霧できる装置の構成例を示す概要図である。
【0046】図1および図2において、1はフレネルレ
ンズの波型が逆に転写された型、2は電離放射線硬化樹
脂、3は超音波槽、4は水槽、5は溶剤噴霧口をそれぞ
れ示している。
【0047】以上のように、フレネルレンズの波型が逆
に転写された型1に近い部位には、3あるいはそれ以上
の官能基を有する重合性モノマーを含む樹脂を使用する
ことによって、また電離放射線硬化樹脂2のうち、フィ
ルムもしくはシートに近い部位には、単官能あるいは2
官能重合性モノマーを含む樹脂を使用することによっ
て、さらに超音波、または溶剤噴霧といった方法で、発
生した気泡を破泡することによって、表面の硬度の高
い、気泡の混入のない、型離れの良い、フィルムもしく
はシートとの密着性の良い、形状再現性の良いフレネル
レンズを得ることができる。
【0048】次に、本実施例のより具体的な例について
説明する。
【0049】(具体例1)まず、反応性プレポリマーと
して、ウレタンアクリレートオリゴマー(NK−オリゴ
U−108A:新中村化学製)67重量%と、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(アロニ
ックスM−5700:東亜合成製)30重量%と、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュ
ア184:日本チバガイギー製)3重量%とを混合した
ものを用意した。
【0050】次に、型に近い部位で使用する樹脂とし
て、その反応性プレポリマー70重量%に、4官能重合
性モノマーであるペンタエリトリトールテトラアクリレ
ート(アロニックスM−450:東亜合成製)30重量
%を加えて調整した。また、フィルムもしくはシートに
近い部位で使用する樹脂として、その反応性プレポリマ
ー70重量%に、単官能重合性モノマーであるテトラヒ
ドロフルフリルアクリレート(ビスコート#150:大
阪有機化学製)を30重量%を加えて調整した。
【0051】次に、摂氏50度に暖められたフレネルレ
ンズの波型が逆に転写された型に、攪拌脱泡済みで摂氏
50度に暖められた上記型に近い部位で使用する樹脂
を、全面が濡れるように注入した後、摂氏50度に暖め
られた上記フィルムもしくはシートに近い部位で使用す
る樹脂を、型表面が盛り上がる程度まで過剰に注入し
た。この時、発生した気泡は、図1に示すような装置を
用いて、10分程度超音波を当てることにより破泡し
た。
【0052】次に、この紫外線硬化樹脂が注入された型
に、ポリカーボネート樹脂板(L−1250:帝人化成
製:紫外線吸収剤未混入品)を気泡を巻き込まないよう
に被せ、無機ガラスを載せる等の周知の方法により加圧
して、紫外線硬化樹脂を十分薄くし、その上方から紫外
線を照射して、紫外線硬化樹脂を硬化させると共に、ポ
リカーボネート樹脂板と一体化した。そして、このポリ
カーボネート樹脂板を、フレネルレンズの波型が逆に転
写された型から剥離することにより、フレネルレンズを
得た。
【0053】(具体例2)まず、反応性プレポリマーと
して、ウレタンアクリレートオリゴマー(ゴーセラック
ス:UV−7000B:日本合成製)57重量%と、
2,2−ビス[4−(アクリロキシジエトキシ)フェニ
ル]プロパン(NKエステルA−BPE−4新中村化学
製)40重量%と、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン(ダロキュア1173:メ
ルク製)3重量%とを混合したものを用意した。
【0054】次に、型に近い部位で使用する樹脂とし
て、その反応性プレポリマー70重量%に、3官能重合
性モノマーであるトリメチロールプロパントリアクリレ
ート(KAYARAD:TMPTA:日本化薬製)30
重量%を加えて調整した。また、フィルムもしくはシー
トに近い部位で使用する樹脂として、その反応性プレポ
リマー70重量%に、単官能重合性モノマーである2−
ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学製)を3
0重量%を加えて調整した。
【0055】次に、摂氏50度に暖められたフレネルレ
ンズの波型が逆に転写された型に、攪拌脱泡済みで摂氏
50度に暖められた上記型に近い部位で使用する樹脂
を、全面が濡れるように注入した後、摂氏50度に暖め
られた上記フィルムもしくはシートに近い部位で使用す
る樹脂を、型表面が盛り上がる程度まで過剰に注入し
た。この時、発生した気泡は、図2に示すような装置を
用いて、ジエチルエーテルを噴霧することにより破泡し
た。このジエチルエーテルは非常に危険であるので、溶
剤回収装置、ドラフト等の設備のある場所で行なうこと
が好ましい。
【0056】次に、この紫外線硬化樹脂が注入された型
に、MS(メチルメタクリレート−スチレン共重合体)
樹脂板(太平化学製)が気泡が巻き込まないように被
せ、無機ガラスを載せる等の周知の方法により加圧し
て、紫外線硬化樹脂を十分薄くし、その上方から紫外線
を照射して、紫外線硬化樹脂を硬化させると共に、MS
樹脂板と一体化した。そして、このMS樹脂板を、フレ
ネルレンズの波型が逆に転写された型から剥離すること
により、フレネルレンズを得た。
【0057】上述したように、本実施例では、電離放射
線透過性を有するフィルムもしくはシート上の一方の面
に、電離放射線硬化樹脂によってレンズが形成されて成
るフレネルレンズにおいて、電離放射線硬化樹脂のう
ち、フレネルレンズ本体の波型が逆に転写された型に近
い部位には、3以上の官能基を有する重合性モノマーを
含む樹脂を、またフィルムもしくはシートに近い部位に
は、単官能あるいは2官能重合性モノマーを含む樹脂を
それぞれ使用してレンズを成形し、一方かかるフレネル
レンズを製造するに際して、まず、フレネルレンズ本体
の波型が逆に転写された型へ電離放射線硬化樹脂を充填
し、次に系全体に超音波をあてて、電離放射線硬化樹脂
内、あるいは表面の気泡を破泡し、しかる後にフィルム
もしくはシートを被せるか、若しくはフレネルレンズ本
体の波型が逆に転写された型へ電離放射線硬化樹脂を充
填し、次に電離放射線硬化樹脂の上方から揮発性の溶剤
の蒸気を吹き付けて電離放射線硬化樹脂表面の気泡を破
泡し、しかる後に溶剤を乾燥させて、フィルムもしくは
シートを被せるようにしたものである。
【0058】従って、電離放射線硬化樹脂2のうち、フ
レネルレンズの波型が逆に転写された型1に近い部位に
は、3以上の官能基を有する重合性モノマーを含む樹脂
を使用しているため、硬化物が硬くなり、密着力の弱
い、すなわち換言すれば型離れの良いフレネルレンズを
成形することが可能となる。
【0059】また、電離放射線硬化樹脂2のうち、フィ
ルムもしくしシートに近い部位には、単官能あるいは2
官能重合性モノマーを含む樹脂を使用しているため、硬
化物が柔軟になり、密着力の強いフレネルレンズを成形
することが可能となる。
【0060】さらに、2層構成で、レンズ面に近い方の
部位の樹脂にのみ、拡散剤、または離型剤を混入してい
るため、全体的な物性の低下を抑えることができるた
め、目的の場所に局部濃度の高いフレネルレンズを成形
することが可能となる。
【0061】一方、本実施例のフレネルレンズの製造方
法においては、フレネルレンズの波型が逆に転写された
型1へ電離放射線硬化樹脂2を充填した後に、系全体に
超音波を当てることにより、電離放射線硬化樹脂2中に
存在する気泡を破泡し、その後電離放射線透過性を有す
るフィルムもしくはシートを被せて、電離放射線を照射
し、電離放射線硬化樹脂2を硬化させるようにしている
ため、気泡が混入していないフレネルレンズを成形する
ことが可能となる。さらに、高粘度の樹脂を使用するこ
とが可能になる。
【0062】また、本発明のフレネルレンズの製造方法
においては、フレネルレンズの波型が逆に転写された型
1へ電離放射線硬化樹脂2を充填した後に、電離放射線
硬化樹脂2の上方から揮発性の溶剤の蒸気を吹き付ける
ことにより、電離放射線硬化樹脂2表面の気泡を破泡
し、その後揮発性の溶剤を乾燥させ、電離放射線透過性
を有するフィルムもしくしシートを被せて、電離放射線
を照射し、電離放射線硬化樹脂2を硬化させるようにし
ているため、気泡が混入していないフレネルレンズを成
形することができる。さらに、高粘度の樹脂を使用する
ことが可能になる。
【0063】以上により、表面の硬度が高く、気泡の混
入がなく、型離れが良く、フィルムもしくはシートとの
密着性が良く、形状再現性の良い極めて信頼性の高いフ
レネルレンズを得ることができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
離放射線透過性を有するフィルムもしくはシート上の一
方の面に、電離放射線硬化樹脂によってレンズが形成さ
れて成るフレネルレンズにおいて、電離放射線硬化樹脂
のうち、フレネルレンズ本体の波型が逆に転写された型
に近い部位には、3以上の官能基を有する重合性モノマ
ーを含む樹脂を、またフィルムもしくはシートに近い部
位には、単官能あるいは2官能重合性モノマーを含む樹
脂をそれぞれ使用してレンズを成形し、一方かかるフレ
ネルレンズを製造するに際して、まず、フレネルレンズ
本体の波型が逆に転写された型へ電離放射線硬化樹脂を
充填し、次に系全体に超音波をあてて、電離放射線硬化
樹脂内、あるいは表面の気泡を破泡し、しかる後にフィ
ルムもしくはシートを被せるか、若しくはフレネルレン
ズ本体の波型が逆に転写された型へ電離放射線硬化樹脂
を充填し、次に電離放射線硬化樹脂の上方から揮発性の
溶剤の蒸気を吹き付けて電離放射線硬化樹脂表面の気泡
を破泡し、しかる後に溶剤を乾燥させて、フィルムもし
くはシートを被せるようにしたので、表面の硬度が高
く、気泡の混入がなく、型離れが良く、フィルムもしく
はシートとの密着性が良く、形状再現性の良い極めて信
頼性の高いフレネルレンズおよびその製造方法が提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフレネルレンズの製造方法を実施
する系全体に超音波を当てることのできる装置の構成例
を示す概要図。
【図2】本発明によるフレネルレンズの製造方法を実施
する揮発性の溶剤を噴霧できる装置の構成例を示す概要
図。
【符号の説明】
1…フレネルレンズの波型が逆に転写された型、2…電
離放射線硬化樹脂、3…超音波槽、4…水槽、5…溶剤
噴霧口。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電離放射線透過性を有するフィルムもし
    くはシート上の一方の面に、電離放射線硬化樹脂によっ
    てレンズが形成されて成るフレネルレンズにおいて、 前記電離放射線硬化樹脂のうち、フレネルレンズ本体の
    波型が逆に転写された型に近い部位には、3以上の官能
    基を有する重合性モノマーを含む樹脂を、またフィルム
    もしくはシートに近い部位には、単官能あるいは2官能
    重合性モノマーを含む樹脂をそれぞれ使用してレンズを
    成形するようにしたことを特徴とするフレネルレンズ。
  2. 【請求項2】 前記二つの電離放射線硬化樹脂として
    は、ある一定の割合のポリマー、オリゴマー、モノマ
    ー、重合開始剤、各種添加剤からなるプレポリマーを主
    剤とし、フレネルレンズ本体の波型が逆に転写された型
    に近い部位に使用されるものには、3以上の官能基を有
    する重合性モノマーを5〜30重量%含有させ、またフ
    ィルムもしくはシートに近い部位に使用されるものに
    は、単官能あるいは2官能重合性モノマーを5〜30重
    量%含有させたものをそれぞれ用いてレンズを成形する
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフレネル
    レンズ。
  3. 【請求項3】 前記電離放射線硬化樹脂のうち、フレネ
    ルレンズ本体の波型が逆に転写された型に近い部位に使
    用されるモノマーとしては、下記式に示される化合物を
    含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    フレネルレンズ。 【化1】
  4. 【請求項4】 前記電離放射線硬化樹脂のうち、フィル
    ムもしくはシートに近い部位に使用されるモノマーとし
    ては、下記式に示される化合物を含むことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のフレネルレンズ。 【化2】
  5. 【請求項5】 前記電離放射線硬化樹脂のうち、フレネ
    ルレンズ本体の波型が逆に転写された型に近い部位の樹
    脂にのみ、離型剤、または拡散剤のうちの少なくとも一
    方を混入するようにしたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載のフレネルレンズ。
  6. 【請求項6】 電離放射線透過性を有するフィルムもし
    くはシート上の一方の面に、電離放射線硬化樹脂によっ
    てレンズが形成されて成るフレネルレンズの製造方法に
    おいて、 まず、前記フレネルレンズ本体の波型が逆に転写された
    型へ電離放射線硬化樹脂を充填し、 次に、系全体に超音波をあてて、電離放射線硬化樹脂
    内、あるいは表面の気泡を破泡し、 しかる後に、フィルムもしくはシートを被せるようにし
    たことを特徴とするフレネルレンズの製造方法。
  7. 【請求項7】 電離放射線透過性を有するフィルムもし
    くはシート上の一方の面に、電離放射線硬化樹脂によっ
    てレンズが形成されて成るフレネルレンズの製造方法に
    おいて、 まず、前記フレネルレンズ本体の波型が逆に転写された
    型へ電離放射線硬化樹脂を充填し、 次に、電離放射線硬化樹脂の上方から揮発性の溶剤の蒸
    気を吹き付けて電離放射線硬化樹脂表面の気泡を破泡
    し、 しかる後に、溶剤を乾燥させて、フィルムもしくはシー
    トを被せるようにしたことを特徴とするフレネルレンズ
    の製造方法。
JP31996093A 1993-12-20 1993-12-20 フレネルレンズおよびその製造方法 Pending JPH07174906A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31996093A JPH07174906A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 フレネルレンズおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31996093A JPH07174906A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 フレネルレンズおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07174906A true JPH07174906A (ja) 1995-07-14

Family

ID=18116175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31996093A Pending JPH07174906A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 フレネルレンズおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07174906A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113635689A (zh) * 2021-07-19 2021-11-12 江西水晶光电有限公司 一种菲尼尔透镜纹理uv转印工艺

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113635689A (zh) * 2021-07-19 2021-11-12 江西水晶光电有限公司 一种菲尼尔透镜纹理uv转印工艺
CN113635689B (zh) * 2021-07-19 2023-03-21 江西水晶光电有限公司 一种菲尼尔透镜纹理uv转印工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9744715B2 (en) Method for producing patterned materials
CN113900170B (zh) 一种高辉度抗吸附耐刮伤棱镜膜及其制备方法
CN102548744A (zh) 塑料部件的制造方法和塑料部件
JP2975121B2 (ja) フレネルレンズ形成用組成物、該組成物を使用したフレネルレンズおよび透過型スクリーン
JP2790181B2 (ja) レンズシートおよびその製造方法
JP2002187135A (ja) 樹脂成形型の製造方法およびその樹脂成形型を用いた樹脂成形品
JP2800697B2 (ja) レンズシートの製造方法および製造装置
JPH08217991A (ja) 放射線硬化性材料
JPH07316245A (ja) 紫外線硬化型透過型スクリーン用樹脂組成物及びその硬化物
JP4140128B2 (ja) ロール状の樹脂型とその樹脂型を用いたレンズシートの製造方法
JPH07281009A (ja) フレネルレンズ用スタンパ及びフレネルレンズの製造方法
JPH039301A (ja) レンズシートの製造方法
JP3405188B2 (ja) 透過型スクリーン
JPH05278033A (ja) 硬質多層プレフォームの製造法
JP2004271798A (ja) マイクロレンズアレイシート及びその製造方法、並びに転写シート
JP2002264140A (ja) 樹脂型の製造方法およびその樹脂型を用いて成形された樹脂成形物
JP3849439B2 (ja) レンズシートの製造方法
JP3268204B2 (ja) 透過型スクリーン用レンチキュラーシートおよびその製造方法
JPS6362800A (ja) 絵付け方法
JPH0682601A (ja) レンズシート
JPH08262205A (ja) レンズシート
JPWO2018101421A1 (ja) 接着剤組成物、該接着剤組成物を用いた積層体、該積層体の製造方法及び該接着剤組成物の使用
JPS58179212A (ja) 光硬化性樹脂組成物
JPH03130114A (ja) レンズシートの製造方法
JPH05293835A (ja) 樹脂成型物の製造方法