JPH0717778B2 - 微細気泡含有ポリエステルフィルム - Google Patents

微細気泡含有ポリエステルフィルム

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JPH0717778B2
JPH0717778B2 JP63152503A JP15250388A JPH0717778B2 JP H0717778 B2 JPH0717778 B2 JP H0717778B2 JP 63152503 A JP63152503 A JP 63152503A JP 15250388 A JP15250388 A JP 15250388A JP H0717778 B2 JPH0717778 B2 JP H0717778B2
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敏 音成
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、表面及び内部に多数の微細気泡を含有するポ
リエステルフィルムに関する。詳しくは耐光性が高度に
改良された、軽量、且つ高隠蔽性の微細気泡含有白色延
伸ポリエステルフィルムに関する。
<従来技術と発明が解決しようとする問題点> 従来、ポリエステルフィルムとりわけポリエチレンテレ
フタレートフィルムは、優れた機械的特性、電気的特
性、平面性、耐薬品性等を有することから情報記録材
用、コンデンサー用、製版用、包装用、電気絶縁用等の
各種用途分野で広く利用されている。近年、かかるポリ
エステルフィルムの有する優れた特性を生かし、例えば
オフィスや会議室で使用されている電子白板のホワイト
ボード部基材として白色高隠蔽性の二軸延伸ポリエステ
ルフィルムが用いられており、また、NTTのテレホンカ
ードやJRのオレンジカードで代表される磁気カードでも
その基材として該白色フィルムが用いられ、今後、更に
利用範囲は広がろうとしている。
しかしながら、該白色フィルムは隠蔽性を高度に上げる
ために例えば二酸化チタンのような比重の大きな無機粒
子を多量配合しなければならないことから、フィルムの
単位体積当りの重量が通常のポリエステルフィルムに比
べ3〜5割も大きくなる。かかるフィルムの単位体積当
りの重量が増加することによって、電子白板のホワイト
ボード面は、長期間使用していると自重による弛み老化
が極めて速くなり商品価値を著しく低下させる要因とな
っている。また、フィルム中にこれらの無機粒子が多量
含まれると、フィルムスリット加工やカード等のカッテ
ィング加工においてナイフの寿命を著しく短くし生産性
を損なうばかりか、フィルムエッジで手を切傷するなど
取扱い性においても問題があった。そこで本発明者ら
は、かかる諸問題を解決するため、例えば特願昭61−31
3896号で提案したように、フィルムを発泡体構造すなわ
ち微細な独立気泡を無数に含有せしめたフィルムにする
ことにより単位体積当りの重量を減少させフィルム自重
による弛み老化を大幅に改良した。更に、該フィルムは
無数に微分散した独立気泡により隠蔽性も得ることがで
きるので顔料の添加量を抑えることが可能となり、ナイ
フの寿命も長くなって生産性が向上し、フィルム取扱い
性も改良された。
しかしながら、該微細気泡含有ポリエステルフィルムは
かかる優れた効果を発揮するものの、従来の白色フィル
ムに比べて隠蔽性が劣ることから、極めて高度な隠蔽力
を必要とする用途、例えば前述した電子白板のボードに
使用する場合には白色顔料の併用を余儀なくされている
のが現状である。
かかる電子白板は、日光や螢光灯特に電子白板に内蔵さ
れる螢光灯などによる紫外線の影響を受けつつ長期間使
用されることから、ボード部基材として用いられる白色
ポリエステルフィルムが該紫外線のため経日的に黄変し
たり機械的強度が低下するという問題が依然として残さ
れていた。
特にフィルムの黄変現象は商品価値を著しく低下させる
ため深刻な問題であり、その改良要求は強い。かかる黄
変現象はポリエステルフィルム中に白色顔料として含有
されている二酸化チタン粒子の黄変に基ずくものである
ことが判っており、一般には紫外線吸収剤を含有せしめ
て黄変を防止する対策がとられている。
しかしながら、従来使用されている紫外線吸収剤は、ベ
ンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ハイドロキノ
ン系といった有機系紫外線吸収剤であり、かかる紫外線
吸収剤は一般的に熱分解や酸化分解がされ易く、しかも
高温で昇華するものが多い。例えばポリエチレンテレフ
タレートにかかる紫外線吸収剤を添加してフィルム化し
た場合、270〜300℃という高温で押出成形されるため、
紫外線吸収剤は熱分解あるいは昇華により紫外線吸収能
が著しく低下する。また、所望の紫外線吸収能を得るた
め紫外線吸収剤の添加量を多くすると得られるフィルム
の色調を低下させたり、押出機周辺やテンター等に該紫
外線吸収剤が昇華付着蓄積したりして種々のトラブルの
原因となっていた。このように有機系紫外線吸収剤を単
に配合する方法では、フィルム色調を損なうことなく十
分な白色度及び耐光性を付与させることが非常に難しい
ため、抜本的耐光性改良方法を見い出すことが必要であ
った。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは、かかる実情に鑑み、微細気泡含有高隠蔽
性白色ポリエステルフィルムの耐光性を改良すべく鋭意
研究を重ねた結果、白色顔料として併用する二酸化チタ
ン粒子として亜鉛化合物あるいはアルミニウム化合物を
含有するアナターゼ型二酸化チタンを用いることにより
耐光性が飛躍的に向上することを見い出し本発明に到達
した。
すなわち、本発明の要旨は、下記に示す2種の二酸化チ
タン(a)及び(b)のうち少なくとも1種を1〜20重
量%、結晶性ポリプロピレンを3〜40重量%含有するこ
とを特徴とする微細気泡含有ポリエステルフィルムに存
する。
(a);亜鉛元素を含有するアナターゼ型二酸化チタン (b);アルミニウム元素を含有するアナターゼ型二酸
化チタン 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいう芳香族ポリエステルとはテレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族ジ
カルボン酸又はそのエステルとエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコールのごときグリコールとを重縮合させて製
造されるポリエステルである。これらのポリエステルは
芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接反応させて製
造されるほか、芳香族ジカルボン酸のアルキルエステル
とグリコールとをエステル交換反応させた後、重縮合さ
せるか、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコールエ
ステルを重縮合させる等の方法によっても製造できる。
かかるポリエステルの代表例としてポリエチレンテレフ
タレートやポリエチレン−2,6−ナフタレートあるいは
ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。このポリ
エステルはホモポリマーであってもよく、第三成分を共
重合したものでもよい。いずれにしても本発明において
はエチレンテレフタレート単位及び/又はエチレン−2,
6−ナフタレート単位及び/又はブチレンテレフタレー
ト単位を70モル%以上好ましくは80モル%以上更に好ま
しくは90モル%以上有するポリエステルが好ましい。
また、本発明においてはポリエステルの重合度が低すぎ
ると機械的強度が低下するため、その固有粘度は0.4以
上好ましくは0.5〜1.2、更に好ましくは0.55〜0.85であ
ることが望まれる。
さて、通常ポリエステルをフィルム化する場合、フィル
ム間同志あるいはフィルムと金属ロール類間の滑り性、
すなわち摩擦係数を低減して生産性や取扱い作業性を損
なわないようにするためフィルム表面粗度付与剤、すな
わち微細な不活性粒子を適度に含有させたポリエステル
を用いるが、本発明に用いるポリエステルはかかる不活
性微粒子を含有しないものが好ましく使用される。なぜ
ならば該不活性微粒子の添加により得られるフィルムの
白色度や隠蔽度の制御に支障をきたす場合があるからで
ある。しかしながら、得られるフィルムに要求される白
色度や隠蔽度に支障をきたさない限り、かかる不活性微
粒子を含有したポリエステルフィルムを使用しても何ら
差しつかえない。
本発明においては、かかる芳香族ポリエステルに対し、
亜鉛元素を含有したアナターゼ型二酸化チタン粒子
(a)及び/又はアルミニウム元素を含有したアナター
ゼ型二酸化チタン粒子(b)を配合する。
二酸化チタン(a)において、亜鉛元素の含有量は二酸
化チタンに対し0.01〜5重量%の範囲が好ましく、更に
好ましくは0.1〜2重量%の範囲である。かかる亜鉛元
素含有量が0.01重量%未満であると、本発明の主眼とな
る耐光性改良効果がなく、一方、5重量%を超えるとポ
リエステルの熱安定性を悪化させるためかフィルム化時
破断頻度が多くなり生産性を阻害するので好ましくな
い。また、二酸化チタン(b)においても、アルミニウ
ム元素の含有量は二酸化チタンに対し0.01〜5重量%の
範囲が好ましく、更に好ましくは0.1〜2重量%の範囲
である。かかるアルミニウム元素含有量が0.01重量%未
満であると耐光性改良効果が不十分であり、一方5重量
%を超えるとポリエステルの熱安定性を悪化させるよう
になりフィルム化時、破断が多発して生産性に劣るため
好ましくない。更に、二酸化チタン(b)中には、珪素
元素を二酸化チタンに対し5重量%以下、好ましくは0.
05〜3重量%共存含有することが好ましい。これは二酸
化チタン(b)がポリエステル中で凝集粒子化し易く、
隠蔽性の低下やフィルム破断の原因となるため、凝集を
防止し、粒子の分散性を向上させるためである。かかる
珪素元素含有量が二酸化チタンに対し5重量%を超える
と二酸化チタンの色調、延いてはポリエステルフィルム
の色調を微妙に変化させるようになり好ましくない。
二酸化チタン(a)及び(b)の平均粒径は0.1〜1μ
mの範囲であることが好ましく、更に好ましくは0.2〜
0.5μmの範囲である。かかる平均粒径が0.1μm未満で
あると芳香族ポリエステル中での分散性が悪く、粗大凝
集物がフィルム中に散在して、フィルム中にピンホール
を生成し製品価値を著しく低下させるばかりかフィルム
化時破断頻度が多くなり生産性低下をきたすため好まし
くない。一方、かかる平均粒径が1μmを超えるとフィ
ルムの隠蔽性が劣るため好ましくない。
本発明に用いる二酸化チタン(a)及び(b)は以上述
べた条件を満足すれば、その製造方法に関して何ら限定
されるものではない。亜鉛元素あるいはアルミニウム元
素をアナターゼ型二酸化チタン粒子に含有させる方法と
しては、アナターゼ型二酸化チタン製造時に予め所定量
の亜鉛化合物(例えば酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、酸化亜
鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、水酸化亜鉛、乳酸亜鉛、リン
酸亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛等々が挙げられ特定される
ものではない)又はアルミニウム化合物(例えば、酢酸
アルミニウム、硫酸アルミニウム、酸化アルミニウム、
炭酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニ
ウム、乳酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、ギ酸ア
ルミニウム、硝酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニ
ウム、モノステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸アル
ミニウム、硫酸アルミニウム亜鉛などが挙げられ特定さ
れるものではない)を添加配合してもよいし、予め製造
されたアナターゼ型二酸化チタン粒子に表面処理しても
よい。従って亜鉛元素あるいはアルミニウム元素はアナ
ターゼ型二酸化チタン粒子の内部に含有してもよいし表
面に存在してもよいが、耐光性及び初期白色度を向上さ
せるためには表面に存在しているほうがより好ましい。
二酸化チタンの配合量は、ポリエステルに対し1〜20重
量%の範囲であることが必要であり、好ましくは2〜10
重量%の範囲である。かかる配合量が1重量%未満であ
ると、フィルムの隠蔽性付与に対して十分ではなく、一
方20重量%を超えると、本発明ポリエステルフィルムの
特徴であるフィルム見掛け密度の軽減を阻害し、同時に
フィルム剛性が極めて増大するようになり好ましくな
い。
また、二酸化チタンを芳香族ポリエステルに配合する方
法は特に限定されるものではなく、芳香族ポリエステル
を製造する段階から最終的にポリエステルフィルムを製
造する迄の任意の時点で配合することができる。例え
ば、二酸化チタン(a)及び/又は(b)をグリコール
スラリーあるいは粉体のまま重縮合開始前、重縮合反応
途中、重縮合終了後のいずれの段階で配合しても差しつ
かえない。また芳香族ポリエステルと二酸化チタン
(a)及び/又は(b)を押出機にて溶融混合してもよ
い。いずれにしても本発明においては予め芳香族ポリエ
ステル中に高濃度に配合したいわゆるマスターチップを
製造しておき、フィルム化前所望の配合量となるように
希釈する方法が好ましく採用される。
さて、本発明においては、更に特定量の結晶性ポリプロ
ピレンを配合するが、本発明でいう結晶性ポリプロピレ
ンとは少なくとも95モル%以上、好ましくは98モル%以
上がプロピレン単位を有するポリマーを指す。他に含ま
れる構造単位としてはエチレン単位、ブテン単位、イソ
プレン単位などが例示されるが、例えばエチレン単位を
5モル%を超えて共重合させたコポリマーを使用した場
合、フィルム中の微細気泡の生成が極めて少なくなり、
フィルム見掛け密度の低減を十分達成しないため好まし
くない。
かかる結晶性ポリプロピレンのメルトフローインデック
ス(以下MFIと略す)は通常、0.2〜120g/10min、好まし
くは0.5〜50g/10minの範囲である。すなわちかかるMFI
が0.2g/10min未満であるとフィルム中に生成する独立気
泡径が極めて大きくなるため延伸時の破断が頻発する。
一方、MFIが120g/10minを超えるとテンターにおける延
伸工程などでクリップ外れが多発し、いずれにおいても
生産性に劣るため好ましくない。
また、かかる結晶性ポリプロピレンの配合量は3〜40重
量%の範囲であることが必要であり、好ましくは5〜30
重量%、更に好ましくは5〜20重量%の範囲である。す
なわち、かかる配合量が3重量%未満であるとフィルム
中に生成する微細気泡の量が少ないためフィルム見掛け
密度の軽減に有効でなく、一方、40重量%を超えると生
成気泡過多のためフィルムの機械的強度が極めて低下
し、延伸時破断を多発して生産性を極めて阻害するため
好ましくない。
本発明においては、以上述べた二酸化チタン(a)及び
/又は(b)並びに結晶性ポリプロピレンを芳香族ポリ
エステルに配合して、押出成形するが、本発明の特徴で
ある最終的にフィルムの表面及び内部に微細な独立気泡
を無数含有せしめるためには、通常、該押出成形シート
を少なくとも一軸方向に延伸する。すなわち、押出成形
したシート中には、まだ十分な独立気泡の生成が認めら
れず、延伸工程を経ることにより、十分な気泡が生成す
るのである。
かかる延伸方法自体は特殊な方法を用いる必要はなく、
通常の芳香族ポリエステルフィルムを製造する方法を採
用し得る。すなわち、かかる配合物を原料として押出機
にて250〜320℃の温度で溶融混練し、ダイからシート状
に押出し約70℃以下の温度に冷却して実質的に無定形の
シートとする。次いで該シート状物を縦及び/又は横芳
香に面積倍率で4倍以上、好ましくは8倍以上延伸し、
更に120〜250℃の温度で熱処理を行なうことにより製造
する。
なお、本発明において、配合物原料の配合方法について
は特に限定されるものではなく、予め二酸化チタン
(a)及び/又は(b)並びに結晶性ポリプロピレンチ
ップ及び芳香族ポリエステルチップを均一に混合ブレン
ドして押出機ホッパーに投入すればよいが、前述したよ
うに二酸化チタン(a)及び/又は(b)を予め芳香族
ポリエステル中に高濃度配合したいわゆるマスターチッ
プと結晶性ポリプロピレンチップ及び芳香族ポリエステ
ルチップを混合する方法が好ましい。
また、二酸化チタン粒子マスターチップと芳香族ポリエ
ステルチップを予め混合しておき、該混合チップと結晶
性ポリプロピレンチップを押出機投入口にそれぞれ定量
的に供給する方法が最も簡便で配合ムラも少ないことか
ら特に好ましく採用される。
さて、本発明は基本的には芳香族ポリエステルと結晶性
ポリプロピレン及び二酸化チタン(a)及び/又は
(b)を配合することにより達成されるが、本発明の効
果を損なわない限り、その他の添加物等第三成分を配合
しても何ら差しつかえはない。かかる第三成分としては
例えば抗酸化剤、滑剤、マット化剤、螢光増白剤、界面
活性剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、帯電防止剤などが
挙げられ、必要に応じ適切な方法で必要量添加すること
ができる。
また、本発明のフィルムは各種用途における必要特性例
えば磁性層や印刷インクとの接着性を改良するために各
種表面処理を行なうことができる。かかる表面処理とし
ては、例えば各種プライマー塗布処理、火炎処理、溶剤
処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線処理、イ
オンプレーティング処理、放射線処理、サンドブラスト
処理などが挙げられるが、必要に応じてかかる表面処理
を本発明のフィルムの片面又は両面に適当な時期必要な
量だけ行なうことができる。また、これらの処理方法を
複数回行なってもよいし、両面に行なう場合は、同一処
理方法を行なってもよく、異なっていてもよい。
<実施例> 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明は、その要旨を超えない限り以下の実施例によって限
定されるものではない。なお本発明における諸特性の測
定及び評価法を次に示す。
(1) フィルム見掛け密度(g/cm3) ポリエステルフィルムの任意の部分から10cm×10cmの正
方形を5枚切出し、それぞれのサンプルについてマイク
ロメータにて任意の9ケ所の厚みを測定し、それぞれの
平均厚みを使用して体積を求めた後、各切出しサンプル
の重量を計量することにより1cm3当りの重量を計算し、
5枚のサンプルの平均値を求め、フィルム見掛け密度値
とした。
(2) 隠蔽度 マクベス濃度計TR−927型を使用しビジュアル光による
透過濃度を測定した。測定は3点行ないその平均値を隠
蔽度値とした。この値が大きい程隠蔽性が高いことを示
す。
(3) 色 調(a値及びb値) 日本電色(株)製ND−K5型を使用し、a値及びb値を測
定した。測定は3点行ないそれぞれの平均値を測定値と
した。a値の場合+側に大きいと赤味、−側に大きいと
緑味の色調であることを示し、b値の場合+側に大きい
と黄味、−側に大きいと青味の色調であることを示す。
通常、白色度の指標としてはb値で比較評価される。
(4) 耐光性の評価 スガ試験機(株)製紫外線ロングライフフェードメータ
FAL−5型を使用し、63±3℃で100時間紫外線照射した
後、前記(3)と同様にしてb値を測定した。紫外線照
射前のサンプルのb値と100時間後のb値の差を△b値
として計算し色調変化度とした。この△b値が小さい程
耐光性が良好であることを示す。
また、かかる紫外線照射前後のフィルムを目視観察し色
調の変化を次に示すランクにて目視評価した。
(5) フィルターライフの評価 過面積30cm2の1000メッシュフィルターを用い10kg/hr
にて溶融ポリマーを押出し通過させ該フィルターの入口
及び出口の圧力差が150kg/cm2に達する迄のポリマー押
出量を求め次に示すランクにて生産性の良否を評価判別
した。かかるポリマー押出量が少ないとフィルターの交
換頻度が増えることから生産性を著しく阻害する。
(6) 製膜性の評価 無定形シートを縦方向に延伸後テンターにて横延伸を行
なった際、フィルムの延伸状況を観察し、フィルム端部
を固定するクリップの固定状況及び延伸によるフィルム
破断の状況を次に示すランクにて評価した。この評価は
連続製膜性を判定するものであり、生産性の良否を判別
する重要な項目である。
(7) 平均粒径d50(μm) (株)島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定機SA−CP3
型を使用して等価球形分布を測定し、該分布における積
算値(重量基準)の50%に相当する等価球形粒度値を平
均粒径値とした。
(8) メルトフローインデックスMFI(g/10min) JIS K−6758−1981に準じて測定した。この値が小さい
程ポリマーの溶融粘性が高いことを示す。
実施例1 (亜鉛元素含有二酸化チタンの製造) 水1000mlに対し、アナターゼ型二酸化チタン粒子500gを
分散させたスラリー液中に酸化亜鉛3.74gを添加し、高
剪断ミキサーにてよく混合した後、サンドミルにて更に
微分散混合した。かかる微分散スラリー液をエバポレー
タにて水を除去し、乾燥機にて十分乾燥を行ない亜鉛元
素を0.6重量%含有するアナターゼ型二酸化チタン粒子
(A)を作製した。該粒子の平均粒径は0.31μmであっ
た。
(マスターバッチチップの製造) このようにして得られた亜鉛元素を0.6重量%含有する
アナターゼ型二酸化チタン粒子(A)40重量部と極限粘
度(以下〔η〕と略す)0.721のポリエチレンテレフタ
レートチップ60重量部をブレンドしベント付き二軸押出
機にて290℃で溶融混練してストランド状に押出し、水
冷後、該ストランドをペレタイザーにてチップ化し、二
酸化チタン(A)を40重量%含有するマスターバッチチ
ップ(A′)を得た。
(ポリエステルフィルムの製造) マスターバッチチップ(A′)12.5重量部及びMFI10g/1
0minの結晶性ポリプロピレンチップ10重量部を〔η〕0.
670のポリエチレンテレフタレートチップ77.5重量部に
配合して均一にブレンドした原料を押出機にて290℃で
溶融混合し40℃冷却ドラム上にシート状に押出し約0.65
mm厚の無定形シートを得た。次いで該シートを縦方向に
3倍、横方向に3.3倍延伸し、235℃で5秒間熱処理して
最終的にフィルム厚100μm、フィルム見掛密度1.01g/c
m3の微細気泡含有ポリエステルフィルムを得た。
かかるフィルム化工程におけるフィルターライフ及び製
膜性評価結果及び得られたフィルムの諸特性を下記表1
に示すがフィルタライフ及び製膜性は殆ど問題はなく生
産性は良好であった。
また、得られたフィルムは隠蔽度0.87、a値−1.1、b
値0.5を示す高隠蔽性で白色度に極めて優れるフィルム
であり、フェードメータ100hr処理後の黄変が殆どない
極めて優れた耐光性を有するフィルムであった。
実施例2 前記実施例1で用いた酸化亜鉛の代りに塩化亜鉛を用い
る以外は実施例1と同様にして最終的に亜鉛元素を0.9
重量%含有する平均粒径0.37μmのアナターゼ型二酸化
チタン粒子(B)を作製し、また、実施例1と同様にし
て該粒子(B)を40重量%含有するマスターバッチチッ
プ(B′)を作製した。
かかるマスターバッチチップ(B′)を25重量部及びMF
I5g/10minの結晶性ポリプロピレンチップ5重量部を
〔η〕0.670のポリエチレンテレフタレートチップ70重
量部に配合し均一にブレンドした原料を用いる以外は実
施例1と同様にしてフィルム化を行ない最終的にフィル
ム厚100μm、フィルム見掛け密度1.22g/cm3、隠蔽度0.
91、b値0.3である白色度に優れるポリエステルフィル
ムを得た。かかるフィルム化における生産性は表1に示
すように良好であり、得られたフィルムの耐光性は△b
値1.0で前記実施例1と同様優れた特性を示した。
実施例3 前記実施例1で用いた酸化亜鉛の代りに水酸化アルミニ
ウム及び二酸化珪素を用いる以外は実施例1と同様にし
て、最終的にアルミニウム元素0.3重量%及び珪素元素
を0.3重量%含有する平均粒径0.33μmのアナターゼ型
二酸化チタン粒子(C)を作製し、また、実施例1と同
様にして該粒子(C)を40重量%含有するマスターバッ
チチツプ(C′)を作製した。
かかるマスターバッチチップ(C′)7.5重量部及びMFI
25g/10minの結晶性ポリプロピレンチップ18重量部を
〔η〕0.670のポリエチレンテレフタレートチップ74.5
重量部に配合し、均一にブレンド混合した原料を用いる
以外は実施例1と同様にしてフィルム化を行ない最終的
にフィルム厚102μm、フィルム見掛け密度0.78g/cm3
隠蔽度0.86、b値0.4の白色度に優れるポリエステルフ
ィルムを得た。
かかるフィルム化においては、ポリプロピレンのMFIが
大きいためか極く稀にクリップ外れを起し若干生産性に
劣るものの得られたフィルムの耐光性は表1に示すよう
に、実施例1と同様優れたフィルムであった。
実施例4 前記実施例3で用いた水酸化アルミニウム及び二酸化珪
素の代りに塩化アルミニウムのみを使用し、実施例1と
同様にして最終的にアルミニウム元素を0.6重量%含有
する平均粒径0.41μmのアナターゼ型二酸化チタン粒子
(D)を作製し、実施例1に準じて該粒子(D)を40重
量%含有するマスターバッチチップ(D′)を作製し
た。
かかるマスターバッチチップ(D′)12.5重量部及びMF
I10g/10minの結晶性ポリプロピレンチップ15重量部を
〔η〕0.670のポリエチレンテレフタレートチップ72.5
重量部に配合し、均一にブレンドした原料を用いる以外
は実施例1と同様にしてフィルム化を行ない、最終的に
フィルム厚103μm、フィルム見掛け密度0.83g/cm3、隠
蔽度0.95、b値0.3の白色度に優れるポリエステルフィ
ルムを得た。
かかるフィルム化においてはアナターゼ型二酸化チタン
粒子に二酸化珪素を併用添加しなかったためフィルタラ
イフがやゝ短かくなり、生産性がやゝ劣るものの、得ら
れたフィルムの耐光性は表1に示すように実施例1と同
様優れた特性を示した。
実施例5 実施例1で作製したマスターバッチチップ(A′)6.25
重量部、実施例3で作製したマスターバッチチップ
(C′)6.25重量部及びMFI10g/10minの結晶性ポリプロ
ピレンチップ15重量部を〔η〕0.670のポリエチレンテ
レフタレートチップ72.5重量部に配合し、均一にブレン
ドして原料とする以外は実施例1と同様にしてフィルム
化を行ない、最終的にフィルム厚み100μm、フィルム
見掛け密度0.83g/cm3、隠蔽度0.94、b値0.4の白色度に
優れるポリエステルフィルムを得た。
かかるフィルム化においてフィルタライフは問題なく、
また、延伸時のクリップ外れや破断もなく実施例1と同
様フィルム生産性は良好であった。得られたフィルムの
耐光性は表1に示すように△b値0.9、目視でも殆ど変
色は認められず実施例1と同様極めて良好であった。
比較例1 前記実施例1で用いたマスターバッチチップ(A′)の
代りに亜鉛元素又はアルミニウム元素を含有しない平均
粒径0.32μmのアナターゼ型二酸化チタン粒子を40重量
%含有するマスターバッチチップを12.5重量部使用する
以外は実施例1と同様にしてフィルム化を行ない最終的
にフィルム厚102μm、フィルム見掛け密度0.99g/cm3
隠蔽度0.85、b値2.3である白色フィルムを得た。かか
るフィルムの生産性は実施例1と同様問題なかったが表
1に示すように得られたフィルムの白色度は実施例1に
比べ黄味を帯びており、また、フェードメータ100hr後
の黄褐色化は著しく、目視で容易に判別できる極めて耐
光性に劣るフィルムであった。
比較例2 実施例4で使用したマスターバッチチップ(D′)0.5
重量部及びMFI5g/10minの結晶性ポリプロピレンチップ
5重量部を〔η〕0.670のポリエチレンテレフタレート
チップ94.5重量部に配合し、均一にブレンドした原料を
用いて実施例1に準じてフィルム化し、101μm厚の白
色フィルムを得た。得られたフィルムの諸特性値は下記
表1に示すように二酸化チタン粒子の配合量が少ないた
め十分なフィルム隠蔽度が得られなかった。
比較例3 比較例4で使用したマスターバッチチップ(G′)62.5
重量部及びMFI10g/10minの結晶性ポリプロピレンチップ
2重量部を〔η〕0.721のポリエチレンテレフタレート
チップ35.5重量部と均一にブレンドした原料を用いて実
施例1に準じてフィルム化し、103μm厚の白色フィル
ムを得た。得られたフィルムの諸特性値及び生産性評価
結果を下記表1に示すが、該フィルムの耐光性及び隠蔽
性は十分付与されたがポリプロピレンの配合量が少ない
ためフィルム見掛け密度は1.46g/cm3となり、フィルム
の柔軟性に欠けるフィルムであった。また、フィルター
ライフは短く、延伸時の破断が多発する生産性に劣って
いた。
比較例4 実施例2で使用したマスターバッチチップ(B′)を5
重量部及びMFI25g/10minの結晶性ポリプロピレンチップ
を45重量部、〔η〕0.670のポリエチレンテレフタレー
トチップ50重量部に配合し均一にブレンドした原料を用
いて実施例1に準じてフィルム化したが、ポリプロピレ
ンの配合量が多いため延伸時クリップ外れ及び破断が起
こりサンプルすら取れないといった極めて生産性に劣る
ものであった。
比較例5 実施例1で使用したアナターゼ型二酸化チタン粒子の代
りにルチル型二酸化チタン粒子を用いて酸化亜鉛を亜鉛
元素換算で0.6重量%含有する平均粒径0.06μmのルチ
ル型二酸化チタン粒子(I)を作製し、実施例1に準じ
て作製した該粒子(I)を40重量%含有するマスターバ
ッチチップ(I′)を12.5重量部、MFI10g/10minの結晶
性ポリプロピレンチップを10重量部、及び〔η〕0.670
のポリエチレンテレフタレートチップを77.5重量部配合
し均一にブレンドした原料を用いて実施例1と同様にし
てフィルム化を行なった。該フィルム化時の生産性評価
及び得られたフィルムの特性を下記表1に示すが、使用
した二酸化チタン粒子の粒径が極めて小さいため溶融ポ
リマー中で微分散せず大きな凝集体を多数形成し、フィ
ルターライフは短かく延伸時の破断を多発する生産性に
劣るものであった。また、フィルム特性としては実施例
1と同様亜鉛元素を含有するため耐光性は良好であった
が、ルチル型二酸化チタンであるためか得られたフィル
ムの白色度b値が2.1と実施例1に比べ劣るものであっ
た。
以上述べた実施例1〜5及び比較例1〜5のフィルム化
生産性評価結果及びフィルム特性の結果をまとめて下記
表1に示す。
<発明の効果> 以上、詳述したように、本発明の微細気泡含有ポリエス
テルフィルムは、フィルム見掛け比重の軽減及びフィル
ムの柔軟性等の特性を損なうことなく、高隠蔽度化及び
フィルム耐光性向上を達成したものである。かかる耐光
性を改良したことから、例えば電子白板のボード面とし
て、螢光灯や日光などによる紫外線の影警を受けつつ長
期間使用しても、経日的ボード面の黄変は極めて解消さ
れ商品イメージを著しく向上することができる。
また、同時にフィルム自体の白色度も更に向上され、屋
外で用いられる用途において有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示す2種の二酸化チタン(a)及び
    (b)のうち少なくとも1種を1〜20重量%、結晶性ポ
    リプロピレンを3〜40重量%含有することを特徴とする
    微細気泡含有ポリエステルフィルム。 (a);亜鉛元素を含有するアナターゼ型二酸化チタン (b);アルミニウム元素を含有するアナターゼ型二酸
    化チタン
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