JPH071806B2 - 超伝導・半導体接合素子 - Google Patents
超伝導・半導体接合素子Info
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- JPH071806B2 JPH071806B2 JP61116154A JP11615486A JPH071806B2 JP H071806 B2 JPH071806 B2 JP H071806B2 JP 61116154 A JP61116154 A JP 61116154A JP 11615486 A JP11615486 A JP 11615486A JP H071806 B2 JPH071806 B2 JP H071806B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (1) 発明の属する技術分野 本発明は、バイポーラトランジスタと類似の信号増幅作
用及びスイッチング動作を行う超伝導素子に関するもの
である。
用及びスイッチング動作を行う超伝導素子に関するもの
である。
(2) 従来の技術とその問題点 トンネル型ジョセフソン接合は高速のスイッチング動作
をすることから集積回路への適用性が検討されてきた。
しかし、本来、増幅機能を持たないため、半導体素子の
場合に比べ、回路が複雑になること、動作マージンが少
ない等の問題があった。
をすることから集積回路への適用性が検討されてきた。
しかし、本来、増幅機能を持たないため、半導体素子の
場合に比べ、回路が複雑になること、動作マージンが少
ない等の問題があった。
これを改善するため、ジョセフソン接合を重ねた三端子
素子が提案された(U.S.Patent 4,334,158)。この素子
では、中間の超伝導体層が双方に接合に共用されてい
て、一方の接合から準粒子が中間層に注入され、これに
よって、他方の接合の電流を制御するものである。しか
し、電力増幅率は小さく、かつ入出力分離が困難である
等の欠点がある。
素子が提案された(U.S.Patent 4,334,158)。この素子
では、中間の超伝導体層が双方に接合に共用されてい
て、一方の接合から準粒子が中間層に注入され、これに
よって、他方の接合の電流を制御するものである。しか
し、電力増幅率は小さく、かつ入出力分離が困難である
等の欠点がある。
そこで、半導体バイポーラトランジスタの類推から、一
部の半導体を超伝導体に置き換え、高速動作,低消費電
力、増幅作用を兼ね備えた超伝導トランジスタが提案さ
れた(特願昭60-117,691号:IEEE Trans.Magn.MAG-21(1
985)721)。しかし、この素子を作製しても高増幅率の
素子は得られていない。この原因は、超伝導体と半導体
の界面の乱れ,膜質の低品位性にある。
部の半導体を超伝導体に置き換え、高速動作,低消費電
力、増幅作用を兼ね備えた超伝導トランジスタが提案さ
れた(特願昭60-117,691号:IEEE Trans.Magn.MAG-21(1
985)721)。しかし、この素子を作製しても高増幅率の
素子は得られていない。この原因は、超伝導体と半導体
の界面の乱れ,膜質の低品位性にある。
例えば、エミッタ層をGaAsとし、ベース層としてNbN
(超伝導体)、コレクタ層として、InSbを用いた素子が
提案されているが、この素子は、エミッタ層を基板とし
て、その上にNbNを、更にNbNの上にInSbを形成する工程
により作製されている。しかし、この様な素子構造、あ
るいは、構成材料の組み合わせでは、良好な素子特性は
得られていない。この原因は格子定数の不整合性にあ
る。即ち、NbNとInSbとの格子定数の不整合度はΔa。/
a。=4.1×10-2で比較的小さいものの、GaAsとNbNのそ
れは、0.1と非常に大きく、GaAsの上のNbNのエピタキシ
ャル成長は不可能となり、その結果、InSbが単結晶膜と
はならない。更に、超伝導体の薄膜を形成した場合、一
般的には堆積初期層は規則性のない配列となるため、超
伝導特性も良好でないベース層となる。
(超伝導体)、コレクタ層として、InSbを用いた素子が
提案されているが、この素子は、エミッタ層を基板とし
て、その上にNbNを、更にNbNの上にInSbを形成する工程
により作製されている。しかし、この様な素子構造、あ
るいは、構成材料の組み合わせでは、良好な素子特性は
得られていない。この原因は格子定数の不整合性にあ
る。即ち、NbNとInSbとの格子定数の不整合度はΔa。/
a。=4.1×10-2で比較的小さいものの、GaAsとNbNのそ
れは、0.1と非常に大きく、GaAsの上のNbNのエピタキシ
ャル成長は不可能となり、その結果、InSbが単結晶膜と
はならない。更に、超伝導体の薄膜を形成した場合、一
般的には堆積初期層は規則性のない配列となるため、超
伝導特性も良好でないベース層となる。
この様に、従来の技術においては、半導体としての動作
に不可欠な単結晶性の確保と良好な超伝導薄膜の形成が
実現できなかった。
に不可欠な単結晶性の確保と良好な超伝導薄膜の形成が
実現できなかった。
(3) 発明の目的 本発明の目的は、格子定数の不整合性からくる性能の劣
化を解決し、大きな信号増幅率と、高速動作特性を有
し、かつ、低消費電力の超伝導・半導体接合素子を提供
することにある。
化を解決し、大きな信号増幅率と、高速動作特性を有
し、かつ、低消費電力の超伝導・半導体接合素子を提供
することにある。
(4) 発明の構成 4−1) 発明の特徴と従来技術との差異 本発明は、素子を構成する半導体,絶縁体,超伝導体の
各材料の格子整合性に注目し、適合しうる材料の組み合
わせで、基板からエピタキシャル成長により、素子を形
成し、高品質の電極層,バリア膜の形成と、それぞれの
膜の境界に遷移層のない界面を形成することによって、
高性能の超伝導・半導体接合素子を作製するものであ
る。
各材料の格子整合性に注目し、適合しうる材料の組み合
わせで、基板からエピタキシャル成長により、素子を形
成し、高品質の電極層,バリア膜の形成と、それぞれの
膜の境界に遷移層のない界面を形成することによって、
高性能の超伝導・半導体接合素子を作製するものであ
る。
具体的には、図1(a)に示すように、基本的な構造と
して、絶縁性基板1上に金属薄膜(超伝導体、または常
伝導体)2とトンネルバリア3、次いで、超伝導薄膜
4、更にその上に化合物半導体薄膜5を有する素子であ
る。最初の金属薄膜2は、準粒子を注入するエミッタ層
であり、第二の超伝導薄膜4はベース層であり、化合物
半導体薄膜5はコレクタ層である。エミッタ層となる金
属薄膜2とトンネルバリア3の対には(b)に示すよう
に半導体薄膜6を代用することができる。
して、絶縁性基板1上に金属薄膜(超伝導体、または常
伝導体)2とトンネルバリア3、次いで、超伝導薄膜
4、更にその上に化合物半導体薄膜5を有する素子であ
る。最初の金属薄膜2は、準粒子を注入するエミッタ層
であり、第二の超伝導薄膜4はベース層であり、化合物
半導体薄膜5はコレクタ層である。エミッタ層となる金
属薄膜2とトンネルバリア3の対には(b)に示すよう
に半導体薄膜6を代用することができる。
準粒子がベース層4中を弾道状に走行し、コレクタ層5
に流入するには、ベース4とコレクタ5の両層の薄膜特
性が良好でなければならない。更に、準粒子がベース層
4中を高速で通過するには、100〜500Åと薄層で、準粒
子抵抗は小さくなければならない。
に流入するには、ベース4とコレクタ5の両層の薄膜特
性が良好でなければならない。更に、準粒子がベース層
4中を高速で通過するには、100〜500Åと薄層で、準粒
子抵抗は小さくなければならない。
一般に、サファイア,シリコン等の基板1上に、NbやV
等の硬質の超伝導薄膜を堆積させる場合、堆積初期の膜
は低品質であり、膜厚の増加と共に品質が向上すること
が知られている。この種の基板だけでなく、ジョセフソ
ン素子の作製において、トンエルバリア上に超伝導薄膜
を形成するプロセスがあるが、この場合でも同様の現象
が生じる。この原因には二つあり、一つは真空槽内の残
留ガスの取り込みであり、他は原子配列の乱れである。
前者については、脱ガスを十分に施した超高真空装置を
使用すれば極力その影響を抑えることができるが、後者
については基板と膜形成条件に大きく左右される。普
通、単体金属のNb,V等では500Å以下で、臨界温度(T
c)の低い低品質の膜が形成される。良質の超伝導薄膜
を得るには、乱れのない原子配列,理想的には、堆積初
期の状態から単結晶の薄膜を形成することが必要であ
る。金属をエミッタ層2とした場合、トンネルバリアが
必要であるが、その上の超伝導体のベース層4を単結晶
膜として形成するには、バリアが単結晶膜でなければな
らない。バリアが単結晶膜であるためには、エミッタ層
の薄膜が、更にその基になる基板が単結晶でなければ良
質のベース層を形成できないことになる。この様にして
形成した単結晶のベース層の上に単結晶の化合物半導体
を堆積できれば良好な超伝導・半導体接合素子が実現可
能である。
等の硬質の超伝導薄膜を堆積させる場合、堆積初期の膜
は低品質であり、膜厚の増加と共に品質が向上すること
が知られている。この種の基板だけでなく、ジョセフソ
ン素子の作製において、トンエルバリア上に超伝導薄膜
を形成するプロセスがあるが、この場合でも同様の現象
が生じる。この原因には二つあり、一つは真空槽内の残
留ガスの取り込みであり、他は原子配列の乱れである。
前者については、脱ガスを十分に施した超高真空装置を
使用すれば極力その影響を抑えることができるが、後者
については基板と膜形成条件に大きく左右される。普
通、単体金属のNb,V等では500Å以下で、臨界温度(T
c)の低い低品質の膜が形成される。良質の超伝導薄膜
を得るには、乱れのない原子配列,理想的には、堆積初
期の状態から単結晶の薄膜を形成することが必要であ
る。金属をエミッタ層2とした場合、トンネルバリアが
必要であるが、その上の超伝導体のベース層4を単結晶
膜として形成するには、バリアが単結晶膜でなければな
らない。バリアが単結晶膜であるためには、エミッタ層
の薄膜が、更にその基になる基板が単結晶でなければ良
質のベース層を形成できないことになる。この様にして
形成した単結晶のベース層の上に単結晶の化合物半導体
を堆積できれば良好な超伝導・半導体接合素子が実現可
能である。
また、上記の薄膜作製順序とは逆の素子作製法がある。
即ち、コレクタ層を基板側に配置し、その上にベース
層、次いでエミッタ層の薄膜を順に形成するプロセスも
考えられる。この場合は、低融点の半導体の上に、高融
点の超伝導体を堆積することになり、半導体表面の無擾
乱薄膜の形成法、更にはベース層としての高品質超伝導
薄膜形成法と、エミッタ層とベース層との間に遷移層の
ない界面の形成が重要であり、このプロセスにおいても
格子整合性が基本的課題である。特に、エミッタ層に半
導体を使用する場合、薄膜の全エピタキシャル化が不可
欠である。
即ち、コレクタ層を基板側に配置し、その上にベース
層、次いでエミッタ層の薄膜を順に形成するプロセスも
考えられる。この場合は、低融点の半導体の上に、高融
点の超伝導体を堆積することになり、半導体表面の無擾
乱薄膜の形成法、更にはベース層としての高品質超伝導
薄膜形成法と、エミッタ層とベース層との間に遷移層の
ない界面の形成が重要であり、このプロセスにおいても
格子整合性が基本的課題である。特に、エミッタ層に半
導体を使用する場合、薄膜の全エピタキシャル化が不可
欠である。
この様に、何れの電極の積層順序においても、格子整合
性のある材料を組み合わせることが必要である。
性のある材料を組み合わせることが必要である。
一方、超伝導・半導体接合素子では、実用面からの要請
がある。この超伝導素子は、液体He温度で使用するた
め、超伝導体は使用温度で超伝導状態であること、更に
準粒子の注入電圧を極力低くするため、狭ギャップ半導
体を用いることが必要である。超伝導体の臨界温度が最
低5Kで、半導体のギャップエネルギーとしては、0.5eV
以下が必要であろう。この様な制約条件の下で基板から
各薄膜をエピタキシャル成長させる材料構成・プロセス
技術は従来存在しなかった。
がある。この超伝導素子は、液体He温度で使用するた
め、超伝導体は使用温度で超伝導状態であること、更に
準粒子の注入電圧を極力低くするため、狭ギャップ半導
体を用いることが必要である。超伝導体の臨界温度が最
低5Kで、半導体のギャップエネルギーとしては、0.5eV
以下が必要であろう。この様な制約条件の下で基板から
各薄膜をエピタキシャル成長させる材料構成・プロセス
技術は従来存在しなかった。
本発明は、狭ギャップ半導体としてInAs,超伝導体とし
て単体V、絶縁性基板あるいはトンネルバリアとして、
MgO-CdOを用い、薄膜全体をエピタキシャル成長させる
ことにより、高速動作で、かつ、輸送効率の大きな超伝
導・半導体接合素子を得るものである。
て単体V、絶縁性基板あるいはトンネルバリアとして、
MgO-CdOを用い、薄膜全体をエピタキシャル成長させる
ことにより、高速動作で、かつ、輸送効率の大きな超伝
導・半導体接合素子を得るものである。
InAsは、0Kで0.46eVのギャップエネルギーを持ち、格子
定数a。=6.057Åの立方晶である。これに接する超伝
導体Vはa。=3.028Åの体心立方晶であり、2倍の格
子定数(2a。=6.056Å)はほぼInAsのそれに近い。こ
の格子整合度は、Δa。/a。=1.65×10-4である。一
方、MMgO,CdOは何れも立方晶で、格子定数はそれぞれ4.
213Å,4.695Åである。MgOにCdOを添加することによ
り、立方晶のままで格子定数を変化させることができ
る。例えば、この複合酸化物の(100)面上に、超伝導
臨界温度5.4KのVを〈100〉方向に成長させる場合、成
長方向に垂直な酸化物面内の〈010〉方向には、Vの〈0
11〉方向が合致することになる。この時のVの見かけの
a。は▲√▼×a。=4.282Åとなり、MgOのそれより
やや大きい。そこで、MgOにCdOを14.5mol%添加する
と、複合酸化物の格子定数をa。=4.282Åにすること
ができる。逆に、V膜の上にこの様な酸化物をトンネル
バリアとして形成する場合、上記同様に複合酸化物のバ
リアをエピタキシャルに成長させることが可能である。
定数a。=6.057Åの立方晶である。これに接する超伝
導体Vはa。=3.028Åの体心立方晶であり、2倍の格
子定数(2a。=6.056Å)はほぼInAsのそれに近い。こ
の格子整合度は、Δa。/a。=1.65×10-4である。一
方、MMgO,CdOは何れも立方晶で、格子定数はそれぞれ4.
213Å,4.695Åである。MgOにCdOを添加することによ
り、立方晶のままで格子定数を変化させることができ
る。例えば、この複合酸化物の(100)面上に、超伝導
臨界温度5.4KのVを〈100〉方向に成長させる場合、成
長方向に垂直な酸化物面内の〈010〉方向には、Vの〈0
11〉方向が合致することになる。この時のVの見かけの
a。は▲√▼×a。=4.282Åとなり、MgOのそれより
やや大きい。そこで、MgOにCdOを14.5mol%添加する
と、複合酸化物の格子定数をa。=4.282Åにすること
ができる。逆に、V膜の上にこの様な酸化物をトンネル
バリアとして形成する場合、上記同様に複合酸化物のバ
リアをエピタキシャルに成長させることが可能である。
また、CdOを10数%添加したMgO系の単結晶は容易に作製
でき絶縁性基板として用いることができる。この基板上
にInAs薄膜を形成する場合10-4オーダの格子整合度でエ
ピタキシャル成長させることができる。
でき絶縁性基板として用いることができる。この基板上
にInAs薄膜を形成する場合10-4オーダの格子整合度でエ
ピタキシャル成長させることができる。
4−2) 実施例 〈実施例1〉 MgOに14.0mol%のCdOを添加した単結晶から、厚さ0.7m
m、(100)の基板を切り出し、研磨後表面をエッチング
した。この酸化物基板と熱酸化したSi基板をマグネトロ
ンスパッタ装置にセットし、V薄膜を300Å形成した。
この時の薄膜作製条件は、Arガス圧3Pa(気圧)、膜形
成速度500Å/min基板温度300℃であった。この薄膜基板
をX線回折により調べた結果、MgO-CdO基板上の薄膜
は、(200)反射が著しく強く単結晶状態になっている
ことが分かった。格子定数は、バルクの値に一致した。
一方、Si基板上の薄膜は多結晶の回折パターンを示し
た。次いで、超伝導臨界温度を測定したところ、MgO-Cd
O基板上のVのTcは5.1Kであった。Si基板上のものは、
4.2K以下であった。
m、(100)の基板を切り出し、研磨後表面をエッチング
した。この酸化物基板と熱酸化したSi基板をマグネトロ
ンスパッタ装置にセットし、V薄膜を300Å形成した。
この時の薄膜作製条件は、Arガス圧3Pa(気圧)、膜形
成速度500Å/min基板温度300℃であった。この薄膜基板
をX線回折により調べた結果、MgO-CdO基板上の薄膜
は、(200)反射が著しく強く単結晶状態になっている
ことが分かった。格子定数は、バルクの値に一致した。
一方、Si基板上の薄膜は多結晶の回折パターンを示し
た。次いで、超伝導臨界温度を測定したところ、MgO-Cd
O基板上のVのTcは5.1Kであった。Si基板上のものは、
4.2K以下であった。
〈実施例2〉 (100)面の単結晶V基板をエッチングした後、三種類
の材料を連続して薄膜化できるマグネトロンスパッタ装
置にセットした。高真空に排気した後、5PaのArガス中
で表面をクリーニングし、その後、500℃で1時間真空
焼鈍した。このV基板を大気に曝すことなく、300℃の
基板温度でMgOに14.0mol%のCdO添加のターゲットによ
り、rf(高周波)スパッタし、膜厚25Åの酸化物層を形
成した。次いで、Vターゲットを用い、dc(直流)スパ
ッタにより3000Åの薄膜を堆積した。これらの薄膜基板
を電子線回折したところ、V薄膜は単結晶になっている
ことが確かめられた。
の材料を連続して薄膜化できるマグネトロンスパッタ装
置にセットした。高真空に排気した後、5PaのArガス中
で表面をクリーニングし、その後、500℃で1時間真空
焼鈍した。このV基板を大気に曝すことなく、300℃の
基板温度でMgOに14.0mol%のCdO添加のターゲットによ
り、rf(高周波)スパッタし、膜厚25Åの酸化物層を形
成した。次いで、Vターゲットを用い、dc(直流)スパ
ッタにより3000Åの薄膜を堆積した。これらの薄膜基板
を電子線回折したところ、V薄膜は単結晶になっている
ことが確かめられた。
〈実施例3〉 図2は、本発明の実施例3を説明する素子の断面構造の
概略図である。MgOに14.0mol%のCdO添加の単結晶基板
の(100)面上に、基板温度400℃で2000ÅのV薄膜をdc
マグネトロンスパッタ法により作製した。これをエッチ
ングし、エミッタ層パターン8を作製した。次いで、全
面にSiO9を真空蒸着し、ベース層11用及びエミッタ電極
15用窓開けを行った。ベース層11の形成前に、Mgに14.0
mol%のCdO添加のターゲットを用い、250℃の基板温度
で20Åのトンネルバリア10を形成した後、ベース層11の
V薄膜を400Ådcマグネトロン法により形成した。ベー
ス層パターン11を反応性イオンエッチング(RIE)によ
り形成した。エッチングには、CF4-5%O2混合ガスを用
い、全ガス圧8Pa,rfパワー20Wの条件で行った。この上
に絶縁物Si,を真空蒸着し、反応性イオンエッチング(R
IE)により、コレクタ層用の窓開けを行った。V薄膜表
面をArイオンでクリーニングし、200℃で1時間熱処理
後、有機金属気相成長法(MOCVD)により、コレクタ層p
-InAs12′とZnをドープしたp+‐InAs12″を連続してエ
ピタキシャル成長させた。この場合の有機金属として、
トリメチルインジウム(TM1n,(CH3)31n)、ドープ用のZ
nはジメチル亜鉛(DEZn,(CH3)3Zn)、キャリアガスとし
てH2を、AsはアルシンAsH3を用いた。p+‐InAs上にAuを
蒸着しコレクタ電極13とした。最後に、Vをスパッタし
ベース電極14,エミッタ電極15を作製した。
概略図である。MgOに14.0mol%のCdO添加の単結晶基板
の(100)面上に、基板温度400℃で2000ÅのV薄膜をdc
マグネトロンスパッタ法により作製した。これをエッチ
ングし、エミッタ層パターン8を作製した。次いで、全
面にSiO9を真空蒸着し、ベース層11用及びエミッタ電極
15用窓開けを行った。ベース層11の形成前に、Mgに14.0
mol%のCdO添加のターゲットを用い、250℃の基板温度
で20Åのトンネルバリア10を形成した後、ベース層11の
V薄膜を400Ådcマグネトロン法により形成した。ベー
ス層パターン11を反応性イオンエッチング(RIE)によ
り形成した。エッチングには、CF4-5%O2混合ガスを用
い、全ガス圧8Pa,rfパワー20Wの条件で行った。この上
に絶縁物Si,を真空蒸着し、反応性イオンエッチング(R
IE)により、コレクタ層用の窓開けを行った。V薄膜表
面をArイオンでクリーニングし、200℃で1時間熱処理
後、有機金属気相成長法(MOCVD)により、コレクタ層p
-InAs12′とZnをドープしたp+‐InAs12″を連続してエ
ピタキシャル成長させた。この場合の有機金属として、
トリメチルインジウム(TM1n,(CH3)31n)、ドープ用のZ
nはジメチル亜鉛(DEZn,(CH3)3Zn)、キャリアガスとし
てH2を、AsはアルシンAsH3を用いた。p+‐InAs上にAuを
蒸着しコレクタ電極13とした。最後に、Vをスパッタし
ベース電極14,エミッタ電極15を作製した。
この様にして作製した超伝導・半導体三端子接合素子の
ベース接地での電流透過率αを2Kの超流動液体He温度で
測定した。ベースとコレクタ間の電圧が零の時のαはエ
ミッタベース電圧300mvの準粒子注入に対し、αは0.65
であった。一方、Vの超伝導体の代わりにNbを用いて同
様の接合素子を作製したが、この時のNb薄膜は多結晶体
であった。この素子のαは0.15であった。
ベース接地での電流透過率αを2Kの超流動液体He温度で
測定した。ベースとコレクタ間の電圧が零の時のαはエ
ミッタベース電圧300mvの準粒子注入に対し、αは0.65
であった。一方、Vの超伝導体の代わりにNbを用いて同
様の接合素子を作製したが、この時のNb薄膜は多結晶体
であった。この素子のαは0.15であった。
〈実施例4〉 図3は、本発明の実施例4を説明する概略断面図であ
る。基板16として、Znをドープしたp+‐InAsの(100)
面上に1000Åのp-InAs層をエピタキシャル成長させたIn
As単結晶基板を用いた。この基板16上にCl2ガスを用い
て、RIEにより、コレクタ層パターン17を形成した。こ
の時のCl2ガス圧は3Pa,高周波パワー20Wの条件で行っ
た。このInAs基板16をマグネトロンスパッタ装置にセッ
トし、8PaのArガス圧、Vcsb=50Vで2分間rfスパッタク
リーニングし、次いで、250℃で30分間焼鈍した。この
基板16を250℃にした後、V薄膜を300Åスパッタした。
この時のV薄膜は、良好なラウエパターンを示し、単結
晶薄膜であることを確認した。このV薄膜のベース層パ
ターン18の形成は、実施例3と同様のRIE条件で行っ
た。次いで、絶縁物SiOを真空蒸着で、基板全面を覆っ
た。リフトオフ法により、ベース層18上のSiO膜を、ベ
ース電極22用とエミッタ層21用に窓開けした。エミッタ
層21の形成において、V表面をArでクリーニングした
後、MgOに14.2mol%のCdO添加のターゲットを用いて、r
fスパッタ法により、20Åのトンネルバリア20を形成
し、次いで、エミッタ層21,ベース電極22用のV薄膜を2
000Å堆積させた。最後に、窓開けしたp+‐InAs表面上
にAuコレクタ電極23を形成した。
る。基板16として、Znをドープしたp+‐InAsの(100)
面上に1000Åのp-InAs層をエピタキシャル成長させたIn
As単結晶基板を用いた。この基板16上にCl2ガスを用い
て、RIEにより、コレクタ層パターン17を形成した。こ
の時のCl2ガス圧は3Pa,高周波パワー20Wの条件で行っ
た。このInAs基板16をマグネトロンスパッタ装置にセッ
トし、8PaのArガス圧、Vcsb=50Vで2分間rfスパッタク
リーニングし、次いで、250℃で30分間焼鈍した。この
基板16を250℃にした後、V薄膜を300Åスパッタした。
この時のV薄膜は、良好なラウエパターンを示し、単結
晶薄膜であることを確認した。このV薄膜のベース層パ
ターン18の形成は、実施例3と同様のRIE条件で行っ
た。次いで、絶縁物SiOを真空蒸着で、基板全面を覆っ
た。リフトオフ法により、ベース層18上のSiO膜を、ベ
ース電極22用とエミッタ層21用に窓開けした。エミッタ
層21の形成において、V表面をArでクリーニングした
後、MgOに14.2mol%のCdO添加のターゲットを用いて、r
fスパッタ法により、20Åのトンネルバリア20を形成
し、次いで、エミッタ層21,ベース電極22用のV薄膜を2
000Å堆積させた。最後に、窓開けしたp+‐InAs表面上
にAuコレクタ電極23を形成した。
この様にして作製した超伝導・半導体三端子接合素子を
実施例3と同じ条件で電流透過率αを測定した。ベース
とコレクタ間の電圧が零の時のαはエミッタベース電圧
300mVの準粒子注入し対し、αは0.62であった。一方、
Vの超伝導体の代わりにNbを用いて同様の接合素子を作
製したが、この素子のαは0.16であった。
実施例3と同じ条件で電流透過率αを測定した。ベース
とコレクタ間の電圧が零の時のαはエミッタベース電圧
300mVの準粒子注入し対し、αは0.62であった。一方、
Vの超伝導体の代わりにNbを用いて同様の接合素子を作
製したが、この素子のαは0.16であった。
(5) 発明の効果 以上説明したように、本発明はエミッタ,ベース,コレ
クタの電極薄膜及び基板,トンネルバリアに格子整合可
能な材質を選び、それらの薄膜をエピタキシャルに形成
するのであるから、各薄膜の原子は堆積初期から規則的
に配列するため、薄膜自身の電気的特性は良く、かつそ
れぞれの電極の界面には乱れた遷移層がないため準粒子
の輸送効率が大きく、注入電子は高速で走行できる利点
がある。
クタの電極薄膜及び基板,トンネルバリアに格子整合可
能な材質を選び、それらの薄膜をエピタキシャルに形成
するのであるから、各薄膜の原子は堆積初期から規則的
に配列するため、薄膜自身の電気的特性は良く、かつそ
れぞれの電極の界面には乱れた遷移層がないため準粒子
の輸送効率が大きく、注入電子は高速で走行できる利点
がある。
第1図(a)はエミッタ層として金属薄膜とトンネルバ
リアを有する本発明の超導電・半導体接合素子の模式
図、第1図(b)はエミッタ層に半導体を用いた本発明
の超伝導・半導体接合素子の模式図、第2図と第3図は
本発明の素子の具体的構造例を示す概略断面図である。 1……基板、2……金属薄膜(超伝導金属,常伝導金
属)、3……トンネルバリア、4……超伝導薄膜、5…
…化合物半導体、6……半導体薄膜、7……基板(MgO-
CdO)、8……エミッタ層(V)、9……絶縁層(Si
O)、10……トンネルバリア(MgO-CdO)、11……ベース
層(V)、12′……コレクタ層(p-InAs)、12″……コ
レクタ層(p+‐InAs)、13……コレクタ電極(Au)、14
……ベース電極(V)、15……エミッタ電極(V)、16
……基板(p+−InAs)、17……コレクタ層(p-InAs)、
18……ベース層(V)、19……絶縁層(SiO)、20……
トンネルバリア(MgO-CdO)、21……エミッタ層
(V)、22……ベース電極(V)、23……コレクタ電極
(Au)。
リアを有する本発明の超導電・半導体接合素子の模式
図、第1図(b)はエミッタ層に半導体を用いた本発明
の超伝導・半導体接合素子の模式図、第2図と第3図は
本発明の素子の具体的構造例を示す概略断面図である。 1……基板、2……金属薄膜(超伝導金属,常伝導金
属)、3……トンネルバリア、4……超伝導薄膜、5…
…化合物半導体、6……半導体薄膜、7……基板(MgO-
CdO)、8……エミッタ層(V)、9……絶縁層(Si
O)、10……トンネルバリア(MgO-CdO)、11……ベース
層(V)、12′……コレクタ層(p-InAs)、12″……コ
レクタ層(p+‐InAs)、13……コレクタ電極(Au)、14
……ベース電極(V)、15……エミッタ電極(V)、16
……基板(p+−InAs)、17……コレクタ層(p-InAs)、
18……ベース層(V)、19……絶縁層(SiO)、20……
トンネルバリア(MgO-CdO)、21……エミッタ層
(V)、22……ベース電極(V)、23……コレクタ電極
(Au)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 雄二郎 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内 (72)発明者 浅野 秀文 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内
Claims (1)
- 【請求項1】超伝導体からなるベース層と、該ベース層
の一方側に接する半導体又は該一方側にトンネルバリア
を介して接する超伝導金属体もしくは常伝導金属体から
なるエミッタ層及び該ベース層の他方側に接する化合物
半導体よりなるコレクタ層とを基板上に備えた超伝導三
端子素子において、前記ベース層をV、前記コレクタ層
をInAs、前記トンネルバリアをMgO-CdOとした超伝導・
半導体接合素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61116154A JPH071806B2 (ja) | 1986-05-22 | 1986-05-22 | 超伝導・半導体接合素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61116154A JPH071806B2 (ja) | 1986-05-22 | 1986-05-22 | 超伝導・半導体接合素子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62274680A JPS62274680A (ja) | 1987-11-28 |
| JPH071806B2 true JPH071806B2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=14680102
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61116154A Expired - Fee Related JPH071806B2 (ja) | 1986-05-22 | 1986-05-22 | 超伝導・半導体接合素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH071806B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0537031A (ja) * | 1991-07-31 | 1993-02-12 | Nec Corp | 超伝導三端子素子 |
-
1986
- 1986-05-22 JP JP61116154A patent/JPH071806B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62274680A (ja) | 1987-11-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |