JPH0718261B2 - 水中鉄筋コンクリート構築物の水平切断解体工法 - Google Patents

水中鉄筋コンクリート構築物の水平切断解体工法

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JPH0718261B2
JPH0718261B2 JP61152234A JP15223486A JPH0718261B2 JP H0718261 B2 JPH0718261 B2 JP H0718261B2 JP 61152234 A JP61152234 A JP 61152234A JP 15223486 A JP15223486 A JP 15223486A JP H0718261 B2 JPH0718261 B2 JP H0718261B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、一部又は全体が水中に浸漬されている橋脚そ
の他の鉄筋コンクリート構築物(以下、単位水中鉄筋コ
ンクリート構築物と略称する)の水平切断解体工法に関
する。
[従来の技術] 通常、陸上の鉄筋コンクリート構築物の解体工法として
は、地上では、爆薬や化学薬品の膨張圧力やガス圧力を
利用して破壊する工法、またスチールボール、振動ハン
マー、油圧等により破砕する工法、さらに円形ブレード
やウォータージェットにより切断解体する工法などが知
られている。
また、水中鉄筋コンクリート構築物の解体に際しては、
従来より、作業員が身体を水中に浸漬し、さらに潜水し
た状態で圧搾空気式ブレーカーを操作したり、地上より
衝撃式破砕機により破砕する工法が採用されている程度
である。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記水中鉄筋コンクリート構築物の解体
に際して、地上で行われている爆薬等の膨張圧力やガス
圧力を利用する解体工法は、対象の構築物を完全に破壊
解体するためには有効であるが、水中ではその膨張圧力
やガス圧力の制御が極めて困難であり、従って構築物の
部分解体、特に正確な寸法或は正確な位置での部分解体
には使用できないものであった。また、これらの解体工
法では、周辺の環境に及ぼす爆風、振動、衝撃音、騒音
等の影響が大きいため、使用場所や使用条件が厳しく制
限される等の問題もあった。また、スチールボール、振
動ハンマー、油圧等により破砕する工法、さらに円形ブ
レードやウォータージェットにより切断解体する工法な
どは、地上で鉄筋コンクリート構築物の切断解体するに
は適しているが、水中での適用は、水の抵抗が大きく不
可能に近く、採算に合わないものである。
一方、潜水士が潜水用具を身に纏い、水底部を歩行もし
くは水中を遊泳状態で空気式ブレーカーを手持ちで使用
し、手作業により操作することは、作業能率が悪く、さ
らに長時間の潜水作業等は極めて危険である等の問題が
ある。また、都市周辺における港湾、河川の海水等の汚
染により透明度は悪く、潜水士の勘に頼って作業してい
るのが実状である。更に、作業水深に比例して作業効率
が悪くなり、特に、水深10mを越える水中では長時間作
業を行うことは極めて危険であり、作業者にとって心身
共に大きな負担でありまた、工期は長期化していた。ま
た、そのブレーカーは、作業性、取扱い上等の都合で小
型軽量化されているため破砕能力に劣るなどの問題があ
った。
しかして、本発明の目的は、水中鉄筋コンクリート構築
物を内部の鉄筋も含めて、その切断断面積や切断位置の
深さに制限されることなく、きわめて早い切断速度で、
作業性よく安全に、しかも振動、騒音等の悪影響を外部
環境に殆ど及ぼさない状態において水平に切断解体する
ことのできる工法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明に係る水中鉄筋コンクリート構築物の水平切断解
体工法は、ワイヤロープに切削能を付与してなる切削用
ケーブルを水中に設置したプーリー台に取付けたガイド
プーリーに通して水中鉄筋コンクリート構築物の水中部
分に巻き掛けると共に切削用ケーブルを地上に設置した
レール上を走行するケーブル駆動装置によって水中鉄筋
コンクリート構築物に切り込ませ、切断の進行に伴って
生じる切断間隙にクサビ状スペーサを逐次打ち込み、前
記ケーブル駆動装置により切削用ケーブルの張力を調節
しながらて走行させて水中鉄筋コンクリート構築物を水
平切断することを特徴している。
上記において、切削用ケーブルは、例えば、ダイヤモン
ド砥粒層を有するビーズを、コイルスプリングその他の
スペーサーを介し又は介しないで、ワイヤロープに適宜
のピッチで配設した公知の構造を採用することができ
る。また、切削用ケーブルは、一対の横方向ガイドプー
リーとそれらに隣接する一対の縦方向ガイドプーリーと
をそれぞれ備えている縦横ガイドプーリー台を介してそ
の切削用ケーブルを地上に設置したケーブル駆動装置に
よって水中鉄筋コンクリート構築物に切り込ませてもよ
い。
ケーブル駆動装置は、例えば、巻きかけた切削用ケーブ
ルを走行させるケーブル駆動プーリー、そのケーブル駆
動プーリーを回転させる油圧モータや電動モータその他
の原動機、及びその他の付属機構を備えた構造を採用す
ることができ、それら駆動プーリー等からなるユニット
が駆動車輪によってレール上を一体的に移動するように
したものや駆動ピニオンによってラック上を一体的に移
動したもの等を適宜使用すればよい。
[作用] 上記において、ケーブル駆動装置を地上で作動させ、切
削用ケーブルを水中鉄筋コンクリート構築物に切り込ま
せることにより、正確な水平切断が可能となる。またそ
れにより、潜水士の水中作業は、切削用ケーブルを鉄筋
コンクリート構築物の切断位置に巻き掛けるのみでよ
く、それ以降は地上に設置されたケーブル駆動装置によ
り切削用ケーブルを循環走行させ、同時に張力を加えな
がらケーブル駆動装置を後退させる。これにより、水中
鉄筋コンクリート構築物に切削用ケーブルを切り込ま
せ、正確な水平切断が進行する。
その際、切削用ケーブルを一対の横方向ガイドプーリー
とそれらに隣接する一対の縦方向ガイドプーリーとをそ
れぞれ備えている縦横ガイドプーリー台を介して水中鉄
筋コンクリート構築物に切り込ませることにより、正確
な水平切断が可能となる。またそれにより、潜水士の水
中作業は、ガイドプーリー台の取付けと、切削用ケーブ
ルを鉄筋コンクリート構築物の切断位置に巻き掛けるの
みでよく切断の進行に伴って生じる切断間隙にクサビ状
スペーサを逐次打ち込み、切削用ケーブルは所要張力に
付勢された状態で走行し、水中鉄筋コンクリート構築物
の水中部分の水平切断が行われる。切断解体の進行に伴
う切削用ケーブルの張力の維持や調節は、例えば上記ケ
ーブル駆動プーリーをその付属機器等と共にレールやラ
ック等に沿って後方へ漸次移動させることにより行うこ
とができるが、一方、ケーブル駆動プーリーを固定して
おいて別のテンションプーリーを漸次移動させるように
してもよい。更にまた、上記ラックを台車に搭載し、ケ
ーブル駆動プーリー等をラックに沿って移動させると同
時にその台車をレールに沿って移動させるようにするこ
とも可能である。
切削用ケーブルの走行速度や張力は、切断対象物の種類
その他の切断条件により適宜選択されるが、通常の場
合、走行速度は20〜30m/sec程度、張り側の張力は50〜1
00kgf程度であり、水中の場合は、切削用ケーブルの走
行速度が水の抵抗が比例するため15〜20m/sec程度、張
力は150〜200kgfであり、これらの切断条件の下に水中
鉄筋コンクリート構築物は、内部の鉄筋も含めて完全に
切断される。
本発明による切断比較試験例によれば、直径16〜25mmの
鉄筋が通常の態様で配筋された直径180cmの水中鉄筋コ
ンクリート構築物の水中部分を、従来の水中で手作業に
より破砕作業を行う場合は、潜水士2名で1日あたり平
均0.10m3破砕されることから、切り出し量は、0.92×3.
14×0.5=1.27m3となり、上記鉄筋コンクリート構築物
を水中で破砕による切断解体するには、1.27÷0.10=13
日となり、約13日要することになる。これに対して、本
発明に係る水平切断解体工法によれば、1m2の面積を約3
0分で切断することができるので、直径180cmの水中鉄筋
コンクリート構築物は、約45分で切断できる。しかも、
その場合に切断位置の深さや切断断面積に全く制限がな
く、従って両者の作業効率には格段の相違が認められ
る。
水上部分の切断に際しては、冷却、潤滑、洗浄等のため
に切断個所に注水されるが、水中部分の切断に際して
は、切断個所がまさに水中にあるので、そのような注水
は、不要である。
このような水中での切削用ケーブルによる切断解体工法
では、切削用ケーブルが切断個所とケーブル駆動プーリ
ーとの間に一旦配設された後は、その切断作業は、内部
の鉄筋を含めて完全切断に至るまでケーブル駆動装置に
よって全て遠隔的に制御されるので、従来のように作業
員が水中又は水上の切断現場に常時接触又は近接した状
態で円板ブレード型切断機やブレーカーを操作するよう
な状況とは全く異なっており、自動運転も導入し易い。
ケーブル駆動装置は、陸上、或はその陸上の車両上等に
設置し、切断進行中における走行中の切削用ケーブルが
受ける荷重の変化は、例えば、張り側の張力をケーブル
駆動プーリーの回転軸におけるその直角方向の歪等で検
知することにより、ある程度定量的に把握することがで
き、それによって、例えば切断進行中においてコンクリ
ート層の切断と鉄筋の切断とを容易に識別したり、切削
用ケーブルの破断を事前に防止することが可能である。
一方、ケーブル駆動装置は、その少なくとも油圧を供給
する油圧ポンプ等を含む油圧制御ユニットを水の外に設
置してもよい。
さらに、ケーブル駆動プーリーと水中鉄筋コンクリート
構築物との間における切削用ケーブルの配設は、一対の
横方向ガイドプーリーとそれらに隣接する一対の縦方向
ガイドプーリーとをそれぞれ備えている縦横ガイドプー
リー台の架設により容易に各曲り個所に屈曲自在に、か
つ自由な長さで行うことができるので、切削用ケーブル
を水中の狭い場所に通したり、狭い間隔に絞って水中の
抵抗を小さくし、途中の障害物を容易に迂回させること
ができ、あらゆる形態及び状態の水中鉄筋コンクリート
構築物の水中部分を所要の位置及び角度で容易に水平切
断することが可能である。
また、水中鉄筋コンクリート構築物の切断の進行に伴っ
て生じる切断間隙にクサビ状スペーサを逐次打ち込むこ
とにより、切断上部の柱状の鉄筋コンクリート構築物の
沈下が阻止されるので、切削用ケーブルの破断やその走
行が阻害されない。
[実施例] 次に、本発明を実施例に基いて説明する。第1図は本発
明に係る水中鉄筋コンクリート構築物の切断解体工法の
一例を説明する要部正面図、第2A図はその切断解体工法
における底部切断時の要部平面図、また第2B図はその切
断解体工法における上部切断時の要部平面図である。
まず、第1図において、水中には切断解体に供される垂
直の柱状鉄コンクリート構築物(1)が建てられてお
り、その前方の水底と水上の上部切断予定個所とに、縦
横ガイドプーリー台(2),(2a)がそれぞれアンカー
によって取外し可能に架設されている。それらの縦横ガ
イドプーリー台(2),(2a)は、一対の横方向ガイド
プーリー(3),(3)及び(3a),(3a)とそれらに
隣接する一対の縦方向ガイドプーリー(4),(4)及
び(4a),(4a)とをそれぞれ備えている。なお、水底
の縦横ガイドプーリー台(2)は、予めコンクリート台
に付設されたものを水上からクレーンで吊し、その重量
によって水底に設置するようにしてもよい。
また、上記柱上鉄筋コンクリート構築物(1)の前方に
ある岸壁(6)上に、縦ガイドプーリー台(7)及びレ
ール(8)が取外し可能に架設されている。その縦ガイ
ドプーリー台(7)は一対の縦方向ガイドプーリー
(9),(9)を備え、またレール(8)上にケーブル
駆動装置(10)を支持する駆動車輪(11)が嵌め込まれ
ている。そのケーブル駆動装置(10)は、ケーブル駆動
プーリー(12)とそれに隣接する張り側テンションプー
リー(13)及び緩み側テンションプーリー(14)、さら
にそのケーブル駆動プーリー(12)の回転駆動機構(図
示を省略する)、上記駆動車輪(11)の回転駆動機構
(図示を省略する)が設置されている。
上記水中の柱状鉄筋コンクリート構築物(1)を水平に
切断解体する手順の一例として、先にその底部を切断
し、その切断間隙にクサビ状スペーサーを打ち込み、次
いでその上部を切断した後、切り離された柱状鉄筋コン
クリート構築物(1)を解体撤去する方法を採用するこ
とができる。
その場合、先ず、切削用ケーブル(17)が柱状鉄筋コン
クリート構築物(1)の底部に巻き掛けられ、水底上の
縦横ガイドプーリー台(2)で案内され、さらに岸壁
(6)上の縦ガイドプーリー台(7)で案内され、ケー
ブル駆動装置(10)の張り側テンションプーリー(13)
と緩み側テンションプーリー(14)の各内側を通ってケ
ーブル駆動プーリー(12)に無端状に掛けられる。上記
縦横ガイドプーリー台(2)は、柱状鉄筋コンクリート
構築物(1)の底部に巻き掛けられた切削用ケーブル
(17)を一対の横方向ガイドプーリー(3),(3)に
よって狭い間隔に絞ると共に隣接する一対の縦方向ガイ
ドプーリー(4),(4)によって岸壁(6)上の縦ガ
イドプーリー台(7)の一対の縦方向ガイドプーリー
(9),(9)へと水中から水上に案内する。また、そ
の縦ガイドプーリー台(7)は、水中の縦横ガイドプー
リー台(2)によって案内された切削用ケーブル(17)
をレール(8)上のケーブル駆動装置(10)へと案内す
る。
上記構成において、ケーブル駆動装置(10)のケーブル
駆動プーリー(12)及び駆動車輪(11)の各回転駆動機
構を作動させると、ケーブル駆動プーリー(12)は回転
しながらレール(8)に沿って後方に移動し、切断進行
中における走行中の切削用ケーブルが受ける荷重の変化
は、張り側の張力をケーブル駆動プーリーの回転軸にお
けるその直角方向の歪等で検知することにより、切削用
ケーブル(17)は所要の張力で無端状に循環走行すると
共に柱状鉄筋コンクリート構築物(1)の底部が切断さ
れる。また、その切断の進行に伴って生じる切断間隙に
クサビ状スペーサーを逐次打ち込むことによって、切断
上部の柱状鉄筋コンクリート構築物(1)の沈下が阻止
されるので、切削用ケーブル(17)の破断及び走行が阻
害されない。
上記のようにして柱状鉄筋コンクリート構築物(1)の
底部を完全に切断した後、柱状鉄筋コンクリート構築物
(1)の上部に、上記と同様に切削用ケーブル(17)を
巻き掛けると共にその切削用ケーブル(17)を柱状鉄筋
コンクリート構築物(1)上部に設置された縦横ガイド
プーリー台(2a)及び岸壁(6)上の縦ガイドプーリー
台(7)を介してケーブル駆動装置(10)により走行さ
せ、柱状鉄筋コンクリート構築物(1)上部を切断す
る。
なお、上記切断において必要に応じて、切削用ケーブル
(17)のより円滑な配設のため、さらに多くのガイドプ
ーリー類を各所に使用してもよい。
また、上記切断に際しては、必要に応じて、水中又は水
上を走行する切削用ケーブル(17)やケーブル駆動装置
(10)等の周囲に、作業上の安全のために防護装置、例
えば防護ネットなどを設けることが望ましい。
さらに、本発明を別の実施例に基いて説明する。第3図
は本発明に係る水中鉄筋コンクリート構築物の水平切断
解体工法における底部切断時の要部平面図である。
先ず、第3図において、水中には切断解体に供される垂
直の柱状鉄筋コンクリート構築物(101)が建てられて
おり、その水上にある上部切断予定個所に前記と同様の
ケーブル駆動プーリー(112)がアンカーによって取外
し可能に架設されている。
また、上記柱状鉄筋コンクリート構築物(101)の前方
の水底に、高さの調節が可能な2基のコ字状サポート
(18),(18)がアンカーによって取外し可能に不動状
態に架設され、それらのサポート(18),(18)間に、
ギア付きの円柱状ラック(19)がその軸線を中心とする
回転角の調節が可能なように軸架され、そのラック(1
9)に、自走台(20)が軸線方向に移動自在に嵌めこま
れている。自走台(20)には、ケーブル駆動装置(11
0)が搭載されている。
柱状鉄筋コンクリート構築物(101)底部の切断に際し
ては、ケーブル駆動プーリー(112)の回転面が水平に
なるようにラック(19)の取付角度を調節し、切削用ケ
ーブル(17)を柱状鉄筋コンクリート構築物(101)底
部とケーブル駆動プーリー(112)との間に無端状に掛
ける。次いでケーブル駆動装置(110)のケーブル駆動
プーリー(112)を作動させると、ケーブル駆動プーリ
ー(112)は回転しながらラック(19)に沿って後方に
移動し、切削用ケーブル(17)は所要の張力で無端状に
循環走行すると共に柱状鉄筋コンクリート構築物(10
1)の底部が切断される。
第1実施例と同様に、上記切断において、多くのガイド
プーリー類を各所に使用してもよい。
なお、上記の実施例1及び実施例2は本発明を限定する
ものではない。本発明によれば、水中にある柱状の鉄筋
コンクリート構築物(1),(101)の単純な切断解体
のみならず、例えば、水中にある壁状体の縦横切断やそ
の壁状体の開口等を伴う切断解体も可能である。その開
口方法としては、例えば、開口予定個所の周囲上の二点
にドリルで穴を開け、それらの穴に切削用ケーブル(1
7)を通して走行させると共にその二点間を切断する作
業を、開口予定個所の周囲全体にわたって繰り返せばよ
い。
[発明の効果] 以上のように、本発明に係る水中鉄筋コンクリート構築
物の水平切断解体工法では、以下のような効果を有す
る。
1.切断作業が短縮され、特に、水中での人間の作業時間
が短時間ですむ。即ち、本発明においては、ガイドプー
リー台を水中の適当な場所に設置し、切削用ケーブルを
水中の鉄筋コンクリート構築物に巻きつける作業及び切
断の施工に伴って生じる切断間隙にクサビ状スペーサを
逐次打ち込む作業を水中で行うのみであり、その後、地
上に設置した駆動装置で切削用ケーブルを駆動走行させ
るのみで、自動的に高速で水中の鉄筋コンクリート構築
物を切断解体を施工することができる。
2.切削用ケーブルを用いた地上の鉄筋コンクリート構築
物の切断解体工法では、切削用ケーブルと鉄筋コンクリ
ート構築物との大きな摩擦により熱を発生するので、冷
却水が必要であり、また、潤滑、洗浄等のために切断箇
所に注水されるが、本発明のように、水中の鉄筋コンク
リート構築物を切断する個所がまさに水中にあるので、
そのような注水は、不要であり、冷却水を用いる必要が
なくなる。
3.地上の鉄筋コンクリート構築物の切削用ケーブルを用
いた切断解体工法では、切削用ケーブルが切断すると、
長い切削用ケーブルが遠方に飛びはね、ケーブルに付設
したビーズが飛び散ることがあるのに対して、本発明の
水中の鉄筋コンクリート構築物を切断するときは、水の
大きな抵抗により、上記したようなトラブルがなくな
り、安全に作業を行うことができる。
4.鉄筋コンクリート構築物の切断形状が所定の形状に正
確に行われ、水の大きな抵抗により切断後に破片等の飛
び散りもなく、破片の除去作業等も不要となる。
5.切削速度が高速であり、工期を大幅に短縮することが
できるほか、その作業に特に熟練を要しない。
6.大型の鉄筋コンクリート構築物も小型のものと格別変
わることなく容易に切断でき、しかも大きなブロックで
切断できるので、切断後に解体撤去するに際し、大きな
ブロックでも水中では浮力により軽いため、浮き袋等を
用いて遊泳状態で撤去し運搬することができるので、水
中の大型のものの切断解体工法として最適である。
7.鉄筋コンクリート構築物の切断面が平滑であり、例え
ば壁面に所定の開口を形成する際等、切断後にその開口
部分を使用するような場合には、切断後、何等仕上げ工
事をすることなくそのまま使用できる。
8.水中で鉄筋コンクリート構築物の切断解体するので、
振動、騒音の発生が少なく、市街地でも本発明の工法を
採用することができる。
9.切削用ケーブル駆動機構を地上に設置しているので、
水中の切断工事にかかわらず、その主要機構は全て地上
に設置することができ、これらの電気機器や油圧機器の
防水に対して格別配慮する必要がなく、地上での作業と
同様に容易に切断解体作業を行うことができる。
10.ケーブル駆動プーリーと水中鉄筋コンクリート構築
物との間に、一対の横方向ガイドプーリーとそれらに隣
接する一対の縦方向ガイドプーリーとをそれぞれ備えて
いる縦横ガイドプーリー台を架設して切削用ケーブルを
配設するので、切削用ケーブルは、容易に各曲り個所に
屈曲自在に、かつ自由な長さで行うことができ、特に、
切削用ケーブルを水中の狭い場所に通したり、狭い間隔
に絞って水中の抵抗を小さくし、途中の障害物を容易に
迂回させることができ、あらゆる形態及び状態の水中鉄
筋コンクリート構築物の水中部分を所要の位置で容易に
水平に切断することが可能である。
特に、横方向ガイドプーリーとそれらに隣接する縦方向
ガイドプーリーとをそれぞれ一対備えているので、切削
用ケーブルにおける張り側と緩み側との開き又はねじれ
を微小にすることができ、水中での切削用ケーブルの走
行抵抗を最小にすることができる。
11.水中鉄筋コンクリート構築物の切断の進行に伴って
生じる切断間隙にクサビ状スペーサを逐次打ち込むこと
により、切断上部の柱状の鉄筋コンクリート構築物の沈
下が阻止されるので、切削用ケーブルの破断を防止し、
その走行を促進することができる。
12.切断進行中における走行中の切削用ケーブルが受け
る荷重の変動は、所要の張力で無端状に循環走行すると
共に常に作業者が水中の柱状鉄筋コンクリート構築物の
切断状況を水中で監視する必要がない。
また、上記切断に際しては、必要に応じて、水中を走行
する切削用ケーブルやケーブル駆動装置等の周囲に、作
業上の安全のために防護装置、例えば防護ネットなどを
設けることにより、作業者の身体を切削用ケーブルの破
断による危険から防護することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る水中鉄筋コンクリート構築物の切
断解体工法の一例を説明する要部正面図、第2A図はその
切断解体工法における底部切断時の要部平面図、また第
2B図はその切断解体工法における上部切断時の要部平面
図、第3図は本発明に係る水中鉄筋コンクリート構築物
の切断解体工法における底部切断時の要部正面図であ
る。 (主要符号の説明) 1,101…柱状鉄筋コンクリート構築物 2,2a,…縦横ガイドプーリー台 7…縦ガイドプーリー台 8…レール 10,110…ケーブル駆動装置 11…駆動車輪 12,112…ケーブル駆動プーリー 17…切削用ケーブル 18…サポート 20…自走台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 米国特許2577545(US,A) De Beers Industria l Diamond Division Pty Lirmited 1981「IDR 2181 VOLUME 41 Number 483 De Beers Industria l Diamond Division Pty Limited 1983「IDR 5183 VOLUME 43 Number 498」

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤロープに切削能を付与してなる切削
    用ケーブルを水中に設置したプーリー台に取付けたガイ
    ドプーリーに通して水中鉄筋コンクリート構築物の水中
    部分に巻き掛けると共に切削用ケーブルを地上に設置し
    たレール上を走行するケーブル駆動装置によって水中鉄
    筋コンクリート構築物に切り込ませ、切断の進行に伴っ
    て生じる切断間隙にクサビ状スペーサを逐次打ち込み、
    前記ケーブル駆動装置により切削用ケーブルの張力を調
    節しながらて走行させて水中鉄筋コンクリート構築物を
    水平切断することを特徴とする水中鉄筋コンクリート構
    築物の水平切断解体工法。
  2. 【請求項2】切削用ケーブルを一対の横方向ガイドプー
    リーとそれらに隣接する一対の縦方向ガイドプーリーと
    をそれぞれ備えている縦横ガイドプーリー台を介して地
    上に設置したケーブル駆動装置によって水中鉄筋コンク
    リート構築物に切り込ませることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の水中鉄筋コンクリート構築物の水平
    切断解体工法。
  3. 【請求項3】ケーブル駆動装置等の周囲に防護装置が配
    置されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の水中鉄筋コンクリート構築物の水平切断解体工法。
JP61152234A 1986-06-28 1986-06-28 水中鉄筋コンクリート構築物の水平切断解体工法 Expired - Fee Related JPH0718261B2 (ja)

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