JPH07183103A - 発熱抵抗体、インクジェットヘッド用基体、インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents
発熱抵抗体、インクジェットヘッド用基体、インクジェットヘッド及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH07183103A JPH07183103A JP5324355A JP32435593A JPH07183103A JP H07183103 A JPH07183103 A JP H07183103A JP 5324355 A JP5324355 A JP 5324355A JP 32435593 A JP32435593 A JP 32435593A JP H07183103 A JPH07183103 A JP H07183103A
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- heating resistor
- substrate
- tantalum nitride
- inkjet head
- manufacturing
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
- Resistance Heating (AREA)
- Non-Adjustable Resistors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐久性に富み、高精細化、高速記録を可能に
する。 【構成】 X線回折による面方位が(101)配向のT
a2 Nと(110)配向のTaNを有する発熱抵抗体及
び該発熱抵抗体の層103を有するインクジェットヘッ
ド用基体及びインクジェットヘッドを提供する。又、該
発熱抵抗体はスパッタリング又は反応性スパッタリング
により形成される。
する。 【構成】 X線回折による面方位が(101)配向のT
a2 Nと(110)配向のTaNを有する発熱抵抗体及
び該発熱抵抗体の層103を有するインクジェットヘッ
ド用基体及びインクジェットヘッドを提供する。又、該
発熱抵抗体はスパッタリング又は反応性スパッタリング
により形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発熱抵抗体、インクジェ
ットヘッド用基体、インクジェットヘッド及びその製造
方法に関する。
ットヘッド用基体、インクジェットヘッド及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法(液体噴射記録
方法)は、低騒音、小型化が可能で、高速、高精細記録
に適し、加えて、所謂普通紙に適用可能であるという点
で実用化されている。
方法)は、低騒音、小型化が可能で、高速、高精細記録
に適し、加えて、所謂普通紙に適用可能であるという点
で実用化されている。
【0003】なかでも特開昭54−59936号公報、
特開昭54−59139号公報、特開昭55−2728
1号公報、特開昭55−27282号公報に記載される
ような熱エネルギーを利用して気泡を生成しそれによっ
てインクを吐出させて記録を行う方式(バブルジェット
方式)は上記した利点を一層の高次元で達成することが
可能であり注目されている。
特開昭54−59139号公報、特開昭55−2728
1号公報、特開昭55−27282号公報に記載される
ような熱エネルギーを利用して気泡を生成しそれによっ
てインクを吐出させて記録を行う方式(バブルジェット
方式)は上記した利点を一層の高次元で達成することが
可能であり注目されている。
【0004】このような方式のインクジェットヘッドで
は、少なくとも表面が絶縁性の基板上に発熱抵抗層と、
該発熱抵抗層に対して電気的に接続された少なくとも一
対の電極と、を有する発熱抵抗素子を有するのが普通で
ある。また、発熱抵抗素子はインクによる酸化やその他
保護を行うために保護層を設けており、これによって、
電極間の短絡をも防止している。
は、少なくとも表面が絶縁性の基板上に発熱抵抗層と、
該発熱抵抗層に対して電気的に接続された少なくとも一
対の電極と、を有する発熱抵抗素子を有するのが普通で
ある。また、発熱抵抗素子はインクによる酸化やその他
保護を行うために保護層を設けており、これによって、
電極間の短絡をも防止している。
【0005】そして、このような発熱抵抗素子は別に設
けられた機能素子を有する駆動回路とフレキシブルケー
ブルやワイヤーボンディング等によって電気的に接続さ
れている。
けられた機能素子を有する駆動回路とフレキシブルケー
ブルやワイヤーボンディング等によって電気的に接続さ
れている。
【0006】ところで、上述したヘッド構成に対して、
更なる構造の簡単化や製造工程での不良率低減、及び各
素子の特性の均一化をはかるために、特開昭57−72
867号公報において、発熱抵抗素子と機能素子とを同
一基板上に設けることが提案されている。
更なる構造の簡単化や製造工程での不良率低減、及び各
素子の特性の均一化をはかるために、特開昭57−72
867号公報において、発熱抵抗素子と機能素子とを同
一基板上に設けることが提案されている。
【0007】このようなインクジェットヘッド用基体2
01の一例を図14及び図15を用いて説明する。
01の一例を図14及び図15を用いて説明する。
【0008】図14に示すインクジェットヘッドは、複
数の電気・熱変換素子(発熱抵抗素子)がアレー状に配
列されて構成される電気・熱変換素子配列部202と電
気・熱変換素子に対応して設けられる機能素子で構成さ
れる駆動回路部203が表面部に設けられてある素子付
設部材201と、液体供給用の共通液室及び液路(流
路)を形成する為に、所定の形状と寸法で所定数の溝が
設けてある溝蓋部材204で基本的には構成されてい
る。
数の電気・熱変換素子(発熱抵抗素子)がアレー状に配
列されて構成される電気・熱変換素子配列部202と電
気・熱変換素子に対応して設けられる機能素子で構成さ
れる駆動回路部203が表面部に設けられてある素子付
設部材201と、液体供給用の共通液室及び液路(流
路)を形成する為に、所定の形状と寸法で所定数の溝が
設けてある溝蓋部材204で基本的には構成されてい
る。
【0009】溝蓋部材204は、所定の間隔と所定の寸
法で規則的に配列されている電気・熱変換素子105の
各々を各溝206が各々覆う様に、溝106は電気・熱
変換素子205の配列ピッチとなどピッチで溝蓋部材2
04に設けられ、各溝106は溝蓋部材204の後方
に、各溝106の設けられる方向と垂直な関係に設けら
れた共通液室用溝207と連絡され、素子付設部材20
1の素子配列部材202上に溝蓋部材204が各溝20
6と対応する各電気・熱変換素子205とが対向する様
にして接合されて、その一部に熱作用室部を有する複数
の流路とこれ等の流路に液体を満たす為に、液体を各流
路に供給する為の共通液室が形成される。
法で規則的に配列されている電気・熱変換素子105の
各々を各溝206が各々覆う様に、溝106は電気・熱
変換素子205の配列ピッチとなどピッチで溝蓋部材2
04に設けられ、各溝106は溝蓋部材204の後方
に、各溝106の設けられる方向と垂直な関係に設けら
れた共通液室用溝207と連絡され、素子付設部材20
1の素子配列部材202上に溝蓋部材204が各溝20
6と対応する各電気・熱変換素子205とが対向する様
にして接合されて、その一部に熱作用室部を有する複数
の流路とこれ等の流路に液体を満たす為に、液体を各流
路に供給する為の共通液室が形成される。
【0010】共通液室用溝207の後方には、外部に設
けられた液貯蔵槽(不図示)より共通液室に液体を供給
する為の供給管208が付設されている。
けられた液貯蔵槽(不図示)より共通液室に液体を供給
する為の供給管208が付設されている。
【0011】電気・熱変換素子205は、各素子に共通
の共通電極209と、駆動回路部203を構成する機能
素子としてのトランジスタ210のコレクタ部に接続さ
れている電極211との間に、発生した熱を液体に作用
させる為に設けられている発熱抵抗部212を有する。
電気・熱変換素子配列部202の表面全域には、図示さ
れてはいないが、液体と発熱抵抗部212との接触及び
共通電極209とコレクタ電極211との電気的リーク
を防止する為に電気絶縁性の保護層が設けられる。
の共通電極209と、駆動回路部203を構成する機能
素子としてのトランジスタ210のコレクタ部に接続さ
れている電極211との間に、発生した熱を液体に作用
させる為に設けられている発熱抵抗部212を有する。
電気・熱変換素子配列部202の表面全域には、図示さ
れてはいないが、液体と発熱抵抗部212との接触及び
共通電極209とコレクタ電極211との電気的リーク
を防止する為に電気絶縁性の保護層が設けられる。
【0012】駆動回路部203は、コレクタ電極21
1、ベース電極213、エミッタ電極214の各々の下
部位に、各々、コレクタ領域、ベース領域及びエミッタ
領域が形成されている。これ等の領域は、半導体基板2
15の表面内部に構造的に設けられる。各ベース電極2
13は後方に付設されてあるベース共通電極216と連
続的に形成されている。217は各トランジスタ210
を電気的にアイソレーションする為にコレクタ領域に高
電圧を印加する為の電極であって、各トランジスタに共
通である。
1、ベース電極213、エミッタ電極214の各々の下
部位に、各々、コレクタ領域、ベース領域及びエミッタ
領域が形成されている。これ等の領域は、半導体基板2
15の表面内部に構造的に設けられる。各ベース電極2
13は後方に付設されてあるベース共通電極216と連
続的に形成されている。217は各トランジスタ210
を電気的にアイソレーションする為にコレクタ領域に高
電圧を印加する為の電極であって、各トランジスタに共
通である。
【0013】図15には、図14に示すヘッドを流路に
沿って切断した場合の断面構造が模式的に示される。
沿って切断した場合の断面構造が模式的に示される。
【0014】素子付設部材201は、その表面内部に構
造的に各機能素子が設けられた構造を有し、半導体基板
218とエピタキシャル層219とで構成され、エピタ
キシャル層219に電気・熱変換素子205や機能素子
としてのトランジスタ210が内部構造的に設けられて
ある。
造的に各機能素子が設けられた構造を有し、半導体基板
218とエピタキシャル層219とで構成され、エピタ
キシャル層219に電気・熱変換素子205や機能素子
としてのトランジスタ210が内部構造的に設けられて
ある。
【0015】電気・熱変換素子205は、エピタキシャ
ル219の表面部に、発熱部212と、共通電極20
9、トランジスタ210のコレクタ領域と接続する為の
電極211とで構成され、発熱部212は発熱抵抗体2
20と、該発熱抵抗体220を保護する為の保護層22
1とで構成されている。
ル219の表面部に、発熱部212と、共通電極20
9、トランジスタ210のコレクタ領域と接続する為の
電極211とで構成され、発熱部212は発熱抵抗体2
20と、該発熱抵抗体220を保護する為の保護層22
1とで構成されている。
【0016】発熱部212の上部には、該発熱部212
より発生する熱の作用を受けて気泡の発生とその体積の
収縮を含む急激な状態変化を液体が引起す所としての熱
作用室部222が形成されている。熱作用室部222
は、上記の状態変化に基づいて飛翔液滴が形成される為
に液体が噴射される吐出口223と、後方に設けられた
共通液室224に各々連通しており、共通液室224に
は、外部から液体を共通液室224に供給する為の供給
管108が付設されてある。
より発生する熱の作用を受けて気泡の発生とその体積の
収縮を含む急激な状態変化を液体が引起す所としての熱
作用室部222が形成されている。熱作用室部222
は、上記の状態変化に基づいて飛翔液滴が形成される為
に液体が噴射される吐出口223と、後方に設けられた
共通液室224に各々連通しており、共通液室224に
は、外部から液体を共通液室224に供給する為の供給
管108が付設されてある。
【0017】電気・熱変換素子205の各々の後方に
は、対応したトランジスタ210がエピタキシャル21
9の内部に構造的に設けられている。トランジスタ21
0は、通常のトランジスタ構造を有しているもので、底
辺部にはコレクタ領域225の抵抗逓減の為の埋め込み
層228−1が設けてある。電極211とコレクタ領域
225の間には、オーミック接触を形成する為のオーミ
ック領域228−2が設けてある。
は、対応したトランジスタ210がエピタキシャル21
9の内部に構造的に設けられている。トランジスタ21
0は、通常のトランジスタ構造を有しているもので、底
辺部にはコレクタ領域225の抵抗逓減の為の埋め込み
層228−1が設けてある。電極211とコレクタ領域
225の間には、オーミック接触を形成する為のオーミ
ック領域228−2が設けてある。
【0018】コレクタ領域225、ベース領域226、
エミッタ領域227からは、電気的に隔絶されて、各電
極211、213、214、217が各々取り出されて
いる。エミッタ電極214と、ベース電極213及び電
気的アイソレーション用の電極217との間には、重な
る部分に於いて、電気的隔絶を形成する為に、電気的絶
縁層229−1、229−2が介在させてある。
エミッタ領域227からは、電気的に隔絶されて、各電
極211、213、214、217が各々取り出されて
いる。エミッタ電極214と、ベース電極213及び電
気的アイソレーション用の電極217との間には、重な
る部分に於いて、電気的隔絶を形成する為に、電気的絶
縁層229−1、229−2が介在させてある。
【0019】インクジェットヘッドとして使用する場合
は図15に示されるように基板201上にインクを保持
するための液室又は液路を発熱部212に対応して形成
し、又、インクを吐出するための吐出口を必要に応じて
設けている。
は図15に示されるように基板201上にインクを保持
するための液室又は液路を発熱部212に対応して形成
し、又、インクを吐出するための吐出口を必要に応じて
設けている。
【0020】発熱抵抗層220を形成する発熱抵抗体と
しては、熱容量が小さく、下地との密着性が良好で、か
つ、機械的強度が大きいものが好適であるので、窒化タ
ンタル、ニッケルクロム合金、タンタル二酸化シリコン
等の材料が一般に使用されている。
しては、熱容量が小さく、下地との密着性が良好で、か
つ、機械的強度が大きいものが好適であるので、窒化タ
ンタル、ニッケルクロム合金、タンタル二酸化シリコン
等の材料が一般に使用されている。
【0021】なかでも窒化タンタルはその組成が単純で
あり、高融点金属特有の優れた耐熱性を有し、しかも簡
便な製造方法で発熱抵抗層を形成できるので好ましい材
料である。
あり、高融点金属特有の優れた耐熱性を有し、しかも簡
便な製造方法で発熱抵抗層を形成できるので好ましい材
料である。
【0022】窒化タンタルを用いた発熱抵抗層の作製方
法としては、たとえば、TaターゲットとAr(アルゴ
ン)とN2 (窒素)の混合ガスを用いた反応性スパッタ
リング法や、所定の組成の焼結体をターゲットとして使
用したスパッタリング法、その他蒸着法、CVD法、等
を挙げることができる。
法としては、たとえば、TaターゲットとAr(アルゴ
ン)とN2 (窒素)の混合ガスを用いた反応性スパッタ
リング法や、所定の組成の焼結体をターゲットとして使
用したスパッタリング法、その他蒸着法、CVD法、等
を挙げることができる。
【0023】ところで、上記方法で基板上に成膜される
窒化タンタル膜の組成や物性は、成膜条件に大きく依存
している。
窒化タンタル膜の組成や物性は、成膜条件に大きく依存
している。
【0024】発熱抵抗体として使用される窒化タンタル
は、一般には、その組成がNを基準としたモル重量比で
Taが2.0でかつ、図7及びう図10に示されるよう
に、面方位(002)及び(101)配向を示す六方晶
のTa2 N膜が優れた耐久性を有し好ましいものとされ
てきた。
は、一般には、その組成がNを基準としたモル重量比で
Taが2.0でかつ、図7及びう図10に示されるよう
に、面方位(002)及び(101)配向を示す六方晶
のTa2 N膜が優れた耐久性を有し好ましいものとされ
てきた。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
更なるヘッドや装置の高集積化、高信頼性化、低コスト
化、高速、高品位記録の要求を満足するためには、上述
の発熱抵抗体では未だ改善の余地を有するものであっ
た。
更なるヘッドや装置の高集積化、高信頼性化、低コスト
化、高速、高品位記録の要求を満足するためには、上述
の発熱抵抗体では未だ改善の余地を有するものであっ
た。
【0026】たとえば、記録品位(画品位)を向上させ
るためには、画素の単位を決定する記録密度の向上が必
要である。つまり、発熱抵抗素子をより一層高密度に、
従ってより精細になる、配置する必要がある。具体的に
は近年では少なくとも400dpi以上の高解像度が要
求されるようになっている。
るためには、画素の単位を決定する記録密度の向上が必
要である。つまり、発熱抵抗素子をより一層高密度に、
従ってより精細になる、配置する必要がある。具体的に
は近年では少なくとも400dpi以上の高解像度が要
求されるようになっている。
【0027】また、高速記録を行うためにはインクの吐
出周波数を向上させる必要がある。そのため、発熱抵抗
素子(発熱抵抗体)はより一層の熱応答性、耐熱性を向
上させ、また、熱ストレスに耐えることが必要になる。
出周波数を向上させる必要がある。そのため、発熱抵抗
素子(発熱抵抗体)はより一層の熱応答性、耐熱性を向
上させ、また、熱ストレスに耐えることが必要になる。
【0028】つまり、高集積化及び高速記録を達成する
ためには、要求される発熱抵抗体のスペックはより苛酷
な使用に耐え得るよう一層向上させる必要がある。
ためには、要求される発熱抵抗体のスペックはより苛酷
な使用に耐え得るよう一層向上させる必要がある。
【0029】しかしながら、一般に上述したような製造
方法によって得られる窒化タンタル膜は、このような使
用状況に対応した発熱抵抗素子とした場合には抵抗値変
動が大きく、また断線し易くなるという問題が生じ易
い。
方法によって得られる窒化タンタル膜は、このような使
用状況に対応した発熱抵抗素子とした場合には抵抗値変
動が大きく、また断線し易くなるという問題が生じ易
い。
【0030】とくに、バブルジェット方式などの熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出させる方式ではインク
(液体)の気化、凝縮、気泡の消滅を行わせるために駆
動パルス幅が数μs〜+数μsと短く、しかも、短時間
での発熱抵抗体に対して600〜900℃の高い温度の
加熱と温度の低下が必要となるため充分な信頼性を有す
るとはいい難い場合も生じていた。
ルギーを利用してインクを吐出させる方式ではインク
(液体)の気化、凝縮、気泡の消滅を行わせるために駆
動パルス幅が数μs〜+数μsと短く、しかも、短時間
での発熱抵抗体に対して600〜900℃の高い温度の
加熱と温度の低下が必要となるため充分な信頼性を有す
るとはいい難い場合も生じていた。
【0031】本発明は上記した問題点を解決し、高速記
録、高解像度記録が可能でかつ耐久性に富んだ発熱抵抗
体、インクジェットヘッド用基体、インクジェットヘッ
ドを提供することを目的とする。
録、高解像度記録が可能でかつ耐久性に富んだ発熱抵抗
体、インクジェットヘッド用基体、インクジェットヘッ
ドを提供することを目的とする。
【0032】また本発明は上記目的を達成する発熱抵抗
体の製造方法を提供することを目的とする。
体の製造方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の発熱抵抗体は、窒化タンタルを有する発熱抵抗体で
あって、前記窒化タンタルはX線回折による面方位が
(101)配向のピークを示すTa2 Nと面方位が(1
10)配向のピークを示すTaNを有する。
明の発熱抵抗体は、窒化タンタルを有する発熱抵抗体で
あって、前記窒化タンタルはX線回折による面方位が
(101)配向のピークを示すTa2 Nと面方位が(1
10)配向のピークを示すTaNを有する。
【0034】また、上記目的を達成する本発明のインク
ジェットヘッド用基体は、基板と、該基板上に形成され
た発熱抵抗体の層(発熱抵抗体層)と該発熱抵抗体の層
に間隙を有して電気的に接続された1対の電極とを有す
る電気・熱変換素子と、を少なくとも有するインクジェ
ットヘッド用基体であって、前記発熱抵抗体の層はX線
回折による面方位が(101)配向のピークを示すTa
2 Nと(110)配向のピークを示すTaNを有する窒
化タンタルで形成されている。
ジェットヘッド用基体は、基板と、該基板上に形成され
た発熱抵抗体の層(発熱抵抗体層)と該発熱抵抗体の層
に間隙を有して電気的に接続された1対の電極とを有す
る電気・熱変換素子と、を少なくとも有するインクジェ
ットヘッド用基体であって、前記発熱抵抗体の層はX線
回折による面方位が(101)配向のピークを示すTa
2 Nと(110)配向のピークを示すTaNを有する窒
化タンタルで形成されている。
【0035】更に、上記目的を達成する本発明の発熱抵
抗体の製造方法は、窒化タンタルを有する発熱抵抗体の
製造方法において、前記窒化タンタルはX線回折による
面方位が(101)配向のピークを示すTa2 Nと(1
10)配向のピークを示すTaNを有し、該窒化タンタ
ルは反応性スパッタリング法又はスパッタリング法によ
って形成される。
抗体の製造方法は、窒化タンタルを有する発熱抵抗体の
製造方法において、前記窒化タンタルはX線回折による
面方位が(101)配向のピークを示すTa2 Nと(1
10)配向のピークを示すTaNを有し、該窒化タンタ
ルは反応性スパッタリング法又はスパッタリング法によ
って形成される。
【0036】これによって本発明においては、発熱抵抗
体として耐熱性に優れ、熱的に安定な特性を有する窒化
タンタル膜を用いて、発熱部の寿命を延ばし、より厳し
いスペックにも適応できる発熱抵抗体とすることができ
る。又、高速記録性や高解像記録性、耐久性、低コス
ト、均一な製品特性といったような一段と厳しいスペッ
クを要求する。インクジェットヘッド用基体やインクジ
ェットヘッドを提供することが可能となる。
体として耐熱性に優れ、熱的に安定な特性を有する窒化
タンタル膜を用いて、発熱部の寿命を延ばし、より厳し
いスペックにも適応できる発熱抵抗体とすることができ
る。又、高速記録性や高解像記録性、耐久性、低コス
ト、均一な製品特性といったような一段と厳しいスペッ
クを要求する。インクジェットヘッド用基体やインクジ
ェットヘッドを提供することが可能となる。
【0037】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明について詳
細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるこ
とはなく、本発明の主旨の範囲内で適宜変形が可能であ
る。
細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるこ
とはなく、本発明の主旨の範囲内で適宜変形が可能であ
る。
【0038】(実施例1)図1は本発明により製造され
るインクジェットヘッド用基体の模式的断面図である。
るインクジェットヘッド用基体の模式的断面図である。
【0039】図1において、2はP型単結晶シリコン基
板、2はN型コレクタ領域、3はP型アイソレーション
埋込領域、4はN型エピタキシャル領域、5はP型ベー
ス領域、6はP型アイソレーション領域、7はN型コレ
クタ領域、8は高濃度P型ベース領域、9は高濃度P型
アイソレーション領域、10は高濃度N型エミッタ領
域、11は高濃度N型コレクタ領域、12はコレクタ・
ベース共通電極、13はエミッタ電極、14はアイソレ
ーション電極、101は蓄熱層、102は層間膜、10
3は発熱抵抗層、104は配線電極、1041 はアルミ
ニウムなどの配線電極104のエッジ部、105はSi
O2 などの第1の保護層、106は第2の保護層、11
0は発熱部、120はNPNトランジスタ(バイポーラ
トランジスタ)である。
板、2はN型コレクタ領域、3はP型アイソレーション
埋込領域、4はN型エピタキシャル領域、5はP型ベー
ス領域、6はP型アイソレーション領域、7はN型コレ
クタ領域、8は高濃度P型ベース領域、9は高濃度P型
アイソレーション領域、10は高濃度N型エミッタ領
域、11は高濃度N型コレクタ領域、12はコレクタ・
ベース共通電極、13はエミッタ電極、14はアイソレ
ーション電極、101は蓄熱層、102は層間膜、10
3は発熱抵抗層、104は配線電極、1041 はアルミ
ニウムなどの配線電極104のエッジ部、105はSi
O2 などの第1の保護層、106は第2の保護層、11
0は発熱部、120はNPNトランジスタ(バイポーラ
トランジスタ)である。
【0040】インクジェットヘッド用基体としての基体
100は、電気・熱変換素子(発熱抵抗素子)の発熱領
域に対応する発熱部110と駆動用機能素子であるバイ
ポーラ型のNPNトタンジスタ120とをP型シリコン
基板1上に形成したものである。発熱抵抗層103は、
N型エピタキシャル領域4、蓄熱層101および該蓄熱
層101と一体的に設けられた蓄熱層を兼ねる層間膜1
02を介してP型シリコン基板1上に形成されている。
発熱抵抗層103上に形成された配線電極104の所望
部分が除去され、発熱領域が形成される。配線電極は接
続端面にエッジ部1041 がそれぞれ形成されている。
100は、電気・熱変換素子(発熱抵抗素子)の発熱領
域に対応する発熱部110と駆動用機能素子であるバイ
ポーラ型のNPNトタンジスタ120とをP型シリコン
基板1上に形成したものである。発熱抵抗層103は、
N型エピタキシャル領域4、蓄熱層101および該蓄熱
層101と一体的に設けられた蓄熱層を兼ねる層間膜1
02を介してP型シリコン基板1上に形成されている。
発熱抵抗層103上に形成された配線電極104の所望
部分が除去され、発熱領域が形成される。配線電極は接
続端面にエッジ部1041 がそれぞれ形成されている。
【0041】蓄熱層101は発熱部110の発熱抵抗層
103からの熱を短時間では図中上側に伝達し、長時間
では図中下側のP型シリコン基板側に伝達し易くなるよ
うに制御するための層である。もちろん層間膜102も
同様な機能を有する。
103からの熱を短時間では図中上側に伝達し、長時間
では図中下側のP型シリコン基板側に伝達し易くなるよ
うに制御するための層である。もちろん層間膜102も
同様な機能を有する。
【0042】又、発熱部110は図に示される例では配
線電極104の間隙部分の発熱抵抗層103に対応して
いる。
線電極104の間隙部分の発熱抵抗層103に対応して
いる。
【0043】図1において、層間膜102はNPNトラ
ンジスタ120への配線やアイソレーション電極と発熱
抵抗層103あるいは配線電極104との不要な接触を
防止するために設けられる。
ンジスタ120への配線やアイソレーション電極と発熱
抵抗層103あるいは配線電極104との不要な接触を
防止するために設けられる。
【0044】又、前記インクジェットヘッド用の基体1
00は全面が熱酸化膜等で形成される蓄熱層101で覆
われており、機能素子から各電極12、13、14がA
l等で形成されている。なお、各電極12、13、14
は、図2および図3に拡大(電極14、エミッタ、コレ
クタ、ベース等は省略)して示すように、法線に対して
角度θ(30度以上75度以下)の傾いた側面(端部)
を有している。
00は全面が熱酸化膜等で形成される蓄熱層101で覆
われており、機能素子から各電極12、13、14がA
l等で形成されている。なお、各電極12、13、14
は、図2および図3に拡大(電極14、エミッタ、コレ
クタ、ベース等は省略)して示すように、法線に対して
角度θ(30度以上75度以下)の傾いた側面(端部)
を有している。
【0045】本実施例の基体100は、上述した駆動部
(機能素子)を有する記録ヘッド用のP型シリコン基板
1上に、コレクタ・ベース共通電極12、エミッタ電極
13およびアイソレーション電極14が形成された蓄熱
層101で覆ったもので、その上層には常圧CVD法、
PCVD法スパッタリング法等によるシリコン物Si
O、SiO2 、SiN、SiON等からなる層間膜10
2が形成されている。各電極12、13、14を形成す
るAl等は傾いた側面を有するため、層間膜102のス
テップカバレージ性が非常に優れているので、層間膜1
02を従来に比較して蓄熱効果を失わない範囲で薄く形
成することができる。層間膜102を部分的に開孔し
て、コレクタ・ベース共通電極12、エミッタ電極13
およびアイソレーション電極14と電気的に接続し、か
つ層間膜102上で電気的な配線を形成するためのAl
等の配線電極104が設置される。すなわち、層間膜1
02を部分的に開孔した後に、発熱抵抗層103と、蒸
着法あるいはスパッタリング法によるAl等の配線電極
104で構成された電気・熱変換素子が設けられてい
る。もちろんこの基体100にち対して図14に示され
るような液路や吐出口である開口が設けられてインクジ
ェットヘッドは作製される。
(機能素子)を有する記録ヘッド用のP型シリコン基板
1上に、コレクタ・ベース共通電極12、エミッタ電極
13およびアイソレーション電極14が形成された蓄熱
層101で覆ったもので、その上層には常圧CVD法、
PCVD法スパッタリング法等によるシリコン物Si
O、SiO2 、SiN、SiON等からなる層間膜10
2が形成されている。各電極12、13、14を形成す
るAl等は傾いた側面を有するため、層間膜102のス
テップカバレージ性が非常に優れているので、層間膜1
02を従来に比較して蓄熱効果を失わない範囲で薄く形
成することができる。層間膜102を部分的に開孔し
て、コレクタ・ベース共通電極12、エミッタ電極13
およびアイソレーション電極14と電気的に接続し、か
つ層間膜102上で電気的な配線を形成するためのAl
等の配線電極104が設置される。すなわち、層間膜1
02を部分的に開孔した後に、発熱抵抗層103と、蒸
着法あるいはスパッタリング法によるAl等の配線電極
104で構成された電気・熱変換素子が設けられてい
る。もちろんこの基体100にち対して図14に示され
るような液路や吐出口である開口が設けられてインクジ
ェットヘッドは作製される。
【0046】図4は電気・熱変換素子の拡大された断面
図であり、図5は電気・熱変換素子の拡大された平面図
である。
図であり、図5は電気・熱変換素子の拡大された平面図
である。
【0047】Al等の配線電極104は、法線に対して
30度以上の傾いた接続端面であるエッジ部1041 お
よび側面1042 を有している。さらに、図1に示す電
気・熱変換素子の発熱部110上には、スパッタリング
法またはCVD法によってSiO、SiO2 、SiN、
SiON等の保護膜105およびTa等の保護膜106
が層間膜102と一体的に設けられている。
30度以上の傾いた接続端面であるエッジ部1041 お
よび側面1042 を有している。さらに、図1に示す電
気・熱変換素子の発熱部110上には、スパッタリング
法またはCVD法によってSiO、SiO2 、SiN、
SiON等の保護膜105およびTa等の保護膜106
が層間膜102と一体的に設けられている。
【0048】さらに、この基体100は、配線電極10
4のエッジ部1041 および両側面1042 (図5参
照)の形状は直線状のテーパーとなっており、コレクタ
・ベース共通電極12、エミッタ電極13およびアイソ
レーション電極14のエッジ部、両端面の形状も、図
2、図3にそれぞれ示すように、直線状のテーパーとな
っている。
4のエッジ部1041 および両側面1042 (図5参
照)の形状は直線状のテーパーとなっており、コレクタ
・ベース共通電極12、エミッタ電極13およびアイソ
レーション電極14のエッジ部、両端面の形状も、図
2、図3にそれぞれ示すように、直線状のテーパーとな
っている。
【0049】上記インクジェットヘッド用基体にもちい
られる発熱抵抗層103を、反応性スパッタリング法を
用いて作製した場合において、その形成法を述べる。
られる発熱抵抗層103を、反応性スパッタリング法を
用いて作製した場合において、その形成法を述べる。
【0050】先ず、Rfスパッタリングにより下地膜及
び発熱抵抗体接触部分を数十Åエッチングし、清浄な表
面を得る。その後、Taターゲットを用いAr及びN2
の混合ガス雰囲気の圧力を5〜10mTrに設定し、な
おかつ、該混合ガスに対するN2 ガス分圧比を20〜3
0%、望ましくは22〜26%に設定する。さらに基体
温度を200〜300℃に設定した後に、DCパワー
1.0〜3.0kwを印加する。これら一連の成膜プロ
セスは、大気開放せずに高真空中で行われる。以上述べ
た形成法によって、発熱抵抗層103であるところの窒
化タンタル膜が堆積される。
び発熱抵抗体接触部分を数十Åエッチングし、清浄な表
面を得る。その後、Taターゲットを用いAr及びN2
の混合ガス雰囲気の圧力を5〜10mTrに設定し、な
おかつ、該混合ガスに対するN2 ガス分圧比を20〜3
0%、望ましくは22〜26%に設定する。さらに基体
温度を200〜300℃に設定した後に、DCパワー
1.0〜3.0kwを印加する。これら一連の成膜プロ
セスは、大気開放せずに高真空中で行われる。以上述べ
た形成法によって、発熱抵抗層103であるところの窒
化タンタル膜が堆積される。
【0051】ここで、図6に前記N2 分圧とAr+N2
混合ガス圧との比に対する基体上に堆積した窒化タンタ
ルの比抵抗と、膜組成比をEPMAにより測定した結果
を示す。N2 分圧の増加とともに、膜中のTaの比が減
少し、比抵抗は増加している。特徴としてN2 分圧22
〜26%の領域がいわゆるプラトーな領域であり、ほぼ
一定の比抵抗の値を示しており、その膜組成比はTax
N;1.4≦x≦1.9である。図6の測定はウェハー
の代表的位置での組成比を示しており、表1にその時の
ウェハー内における組成比のバラツキと比抵抗及びX線
回折測定による窒化タンタル膜の主な回折ピークを示
す。反応性スパッタリング法によって前記基体上に成膜
された窒化タンタル膜の回折ピークは、前記N2 分圧比
の増加にともなって変化し、図7、図8、図9に示す3
つのパターンを示す。仮に順にパターン(I)、パター
ン(II)、パターン(III)とする。すなわち、N
2 分圧比20%においては六方晶形Ta2 Nの代表的な
ピークである(002)及び(101)を示し(パター
ン(I))、N2 分圧比30%においては六方晶形Ta
Nの代表的なピークである(110)及び(101)を
示す(パターン(II))。又、N2 分圧比22〜26
%の領域においては、六方晶Ta2 Nの(101)及び
六方晶TaNの(110)ピークが認められた(パター
ン(III))。
混合ガス圧との比に対する基体上に堆積した窒化タンタ
ルの比抵抗と、膜組成比をEPMAにより測定した結果
を示す。N2 分圧の増加とともに、膜中のTaの比が減
少し、比抵抗は増加している。特徴としてN2 分圧22
〜26%の領域がいわゆるプラトーな領域であり、ほぼ
一定の比抵抗の値を示しており、その膜組成比はTax
N;1.4≦x≦1.9である。図6の測定はウェハー
の代表的位置での組成比を示しており、表1にその時の
ウェハー内における組成比のバラツキと比抵抗及びX線
回折測定による窒化タンタル膜の主な回折ピークを示
す。反応性スパッタリング法によって前記基体上に成膜
された窒化タンタル膜の回折ピークは、前記N2 分圧比
の増加にともなって変化し、図7、図8、図9に示す3
つのパターンを示す。仮に順にパターン(I)、パター
ン(II)、パターン(III)とする。すなわち、N
2 分圧比20%においては六方晶形Ta2 Nの代表的な
ピークである(002)及び(101)を示し(パター
ン(I))、N2 分圧比30%においては六方晶形Ta
Nの代表的なピークである(110)及び(101)を
示す(パターン(II))。又、N2 分圧比22〜26
%の領域においては、六方晶Ta2 Nの(101)及び
六方晶TaNの(110)ピークが認められた(パター
ン(III))。
【0052】表3に、種々のN2 流量比で作成した窒化
タンタル発熱抵抗体を用いて作製したインクジェットヘ
ッドとしての膜質評価に関する検討結果を示す。
タンタル発熱抵抗体を用いて作製したインクジェットヘ
ッドとしての膜質評価に関する検討結果を示す。
【0053】ここで、表3の破断電圧比とは、種々のN
2 流量比で作成したインクジェットヘッドに7μsのパ
ルス信号を与え、吐出を開始するしきい値電圧Vthを
求める。その後、2KHzで約105 パルスをVthか
ら0.02Vth毎に印加電圧を上げてゆき、ヒーター
が破断するまで、続け、破断時の電圧をVbとする。こ
のしきい値電圧と破断電圧Vbとの比を破断電圧比Kb
(=Vb/Vth)と呼ぶ。この破断電圧Kbの値が高
いほど、ヒータ素子の耐熱性が高いことを示す。この耐
熱性は単にヒーター材の耐熱性だけでなく、液体噴出記
録ヘッドの様に気化、凝縮を瞬時で行う為には、数μs
〜十数μsという非常に短い時間で加熱、冷却をする必
要があり、また、液体を瞬時に気化する為には、ヒータ
ー素子上の液体界面が、普通の沸点(水で100℃)の
約3倍(水で300℃)近い温度が必要で、伝熱に要す
る時間が短いため、ヒーター材は600〜900℃まで
一気に加熱する必要がある。その為には単にヒーター材
の耐熱性保護膜の耐熱性のみならず、ヒーター素子全体
を構成する材料間の応力、及び密着性、さらには材料間
の物理的、科学的変質を考慮した設計とすべきである。
2 流量比で作成したインクジェットヘッドに7μsのパ
ルス信号を与え、吐出を開始するしきい値電圧Vthを
求める。その後、2KHzで約105 パルスをVthか
ら0.02Vth毎に印加電圧を上げてゆき、ヒーター
が破断するまで、続け、破断時の電圧をVbとする。こ
のしきい値電圧と破断電圧Vbとの比を破断電圧比Kb
(=Vb/Vth)と呼ぶ。この破断電圧Kbの値が高
いほど、ヒータ素子の耐熱性が高いことを示す。この耐
熱性は単にヒーター材の耐熱性だけでなく、液体噴出記
録ヘッドの様に気化、凝縮を瞬時で行う為には、数μs
〜十数μsという非常に短い時間で加熱、冷却をする必
要があり、また、液体を瞬時に気化する為には、ヒータ
ー素子上の液体界面が、普通の沸点(水で100℃)の
約3倍(水で300℃)近い温度が必要で、伝熱に要す
る時間が短いため、ヒーター材は600〜900℃まで
一気に加熱する必要がある。その為には単にヒーター材
の耐熱性保護膜の耐熱性のみならず、ヒーター素子全体
を構成する材料間の応力、及び密着性、さらには材料間
の物理的、科学的変質を考慮した設計とすべきである。
【0054】表3より、N2 分圧比22〜26%、組成
比TaxN;1.4≦x≦1.9、X線回折パターン
(II)の窒化タンタル膜が高いKb値1.7〜1.8
を示し、N2 分圧比22%及び30%の膜は前記N2 分
圧比で成膜した窒化タンタル膜よりも低い値を示した。
一般にインクジェットヘッドの実駆動、電圧はインクが
吐出される最低電圧をVthとすると1.2Vthであ
り、バラツキ等を考慮すると1.3以上あれば、使用出
来るレベルである。しかし、このKbの値が高い程、耐
熱マージンが上がり、信頼性が高い素子と言える。
比TaxN;1.4≦x≦1.9、X線回折パターン
(II)の窒化タンタル膜が高いKb値1.7〜1.8
を示し、N2 分圧比22%及び30%の膜は前記N2 分
圧比で成膜した窒化タンタル膜よりも低い値を示した。
一般にインクジェットヘッドの実駆動、電圧はインクが
吐出される最低電圧をVthとすると1.2Vthであ
り、バラツキ等を考慮すると1.3以上あれば、使用出
来るレベルである。しかし、このKbの値が高い程、耐
熱マージンが上がり、信頼性が高い素子と言える。
【0055】次に、表3の抵抗変化率は、7μsのパル
ス信号で、印加電圧1.2Vthとし、最大3KHzの
吐出周波数で駆動し、前記記録ヘッドをプリンターに取
り付け、A4約1500文字相当の印字を行い、100
0枚記録した時点での抵抗変化率を求めたものである。
R0 は、初期のヒーター抵抗、ΔRは初期に対しての試
験後の抵抗変化分である。
ス信号で、印加電圧1.2Vthとし、最大3KHzの
吐出周波数で駆動し、前記記録ヘッドをプリンターに取
り付け、A4約1500文字相当の印字を行い、100
0枚記録した時点での抵抗変化率を求めたものである。
R0 は、初期のヒーター抵抗、ΔRは初期に対しての試
験後の抵抗変化分である。
【0056】破断電圧と同様に、表3のN2 分圧比22
〜26%、X線回折パターン(II)の膜が小さい抵抗
変化率の値を示し、1000枚時点で−1.5〜+1.
0とほぼ初期の抵抗値と変わらない値を示している。
〜26%、X線回折パターン(II)の膜が小さい抵抗
変化率の値を示し、1000枚時点で−1.5〜+1.
0とほぼ初期の抵抗値と変わらない値を示している。
【0057】N2 分圧比30%、X線回折パターン(I
II)の膜の場合、その抵抗変化率は+10%に達す
る。ヒーター材の抵抗上昇が起こると、印加電圧は一定
である為、ヒーター材に与えられるエネルギーは減少
し、適性な印加電圧1.2Vthが得られなくなる。す
なわち、ヒーター抵抗上昇にともない、ヒーターエネル
ギーは減少する為、吐出インク量が徐々に減少し、20
%に達すると吐出出来なくなる。実際N2 分圧比30
%、X線回折パターン(III)の記録ヘッドはΔR1
0%で画品位的には初期の品位に対して変化が認められ
た。
II)の膜の場合、その抵抗変化率は+10%に達す
る。ヒーター材の抵抗上昇が起こると、印加電圧は一定
である為、ヒーター材に与えられるエネルギーは減少
し、適性な印加電圧1.2Vthが得られなくなる。す
なわち、ヒーター抵抗上昇にともない、ヒーターエネル
ギーは減少する為、吐出インク量が徐々に減少し、20
%に達すると吐出出来なくなる。実際N2 分圧比30
%、X線回折パターン(III)の記録ヘッドはΔR1
0%で画品位的には初期の品位に対して変化が認められ
た。
【0058】次にN2 分圧比20%、X線回折パターン
(I)の窒化タンタル膜は、逆に抵抗変化率が−5.0
%とマイナスとなっている。抵抗変化率がプラス側では
ヒーターに与えられるエネルギーが相対的に減少するた
め、寿命にとって有利な方向であるが、マイナス側では
エネルギーが増加するため寿命にとっては不利である。
特にプリンターの印字において、抵抗がプラスなのは品
位の問題であるが、マイナス時の断線は特定ノズルが不
吐出となり文字の判断等が出来なくなり画品位上大きな
問題である。
(I)の窒化タンタル膜は、逆に抵抗変化率が−5.0
%とマイナスとなっている。抵抗変化率がプラス側では
ヒーターに与えられるエネルギーが相対的に減少するた
め、寿命にとって有利な方向であるが、マイナス側では
エネルギーが増加するため寿命にとっては不利である。
特にプリンターの印字において、抵抗がプラスなのは品
位の問題であるが、マイナス時の断線は特定ノズルが不
吐出となり文字の判断等が出来なくなり画品位上大きな
問題である。
【0059】実際上記N2 分圧比20%の窒化タンタル
膜は、印字400枚位から断線が生じてしまい、実用上
使用は困難である。ちなみに表3の画品位のランクは、
1000枚記録終了時の画品位が、初期とほぼ同等以上
の良好な状態が維持出来たものが○、初期よりおとるが
実用上問題ないと判断出来るレベルのものが△、記録画
に欠陥がみられるものが×、という判断基準で評価し
た。
膜は、印字400枚位から断線が生じてしまい、実用上
使用は困難である。ちなみに表3の画品位のランクは、
1000枚記録終了時の画品位が、初期とほぼ同等以上
の良好な状態が維持出来たものが○、初期よりおとるが
実用上問題ないと判断出来るレベルのものが△、記録画
に欠陥がみられるものが×、という判断基準で評価し
た。
【0060】以上表3に述べたインクジェット膜として
の評価により、Ar及びN2 混合ガスを用いた反応性ス
パッタリング法によって成膜した窒化タンタル膜は、N
2 分圧比22〜26%、組成比がNを基準としたモル重
量比でTaが1.4以上1.9以下、さらにX線回折測
定による膜結晶性が図8に示すような(101)配向で
六方晶型のTa2 N及び(110)配向で六方晶型のT
aNの混合膜であれば、インクジェット用の発熱抵抗体
として高い性能を持つ事が判明した。なお、反応性スパ
ッタリングの成膜条件であるN2 分圧比、Ar+N2 混
合ガス圧力、DCパワー、基板温度等の各パラメーター
を変更しても、前記組成比及び結晶性を示す窒化タンタ
ル膜を成膜する事で同等のインクジェット用発熱抵抗体
としての評価が得られる事も判明した。
の評価により、Ar及びN2 混合ガスを用いた反応性ス
パッタリング法によって成膜した窒化タンタル膜は、N
2 分圧比22〜26%、組成比がNを基準としたモル重
量比でTaが1.4以上1.9以下、さらにX線回折測
定による膜結晶性が図8に示すような(101)配向で
六方晶型のTa2 N及び(110)配向で六方晶型のT
aNの混合膜であれば、インクジェット用の発熱抵抗体
として高い性能を持つ事が判明した。なお、反応性スパ
ッタリングの成膜条件であるN2 分圧比、Ar+N2 混
合ガス圧力、DCパワー、基板温度等の各パラメーター
を変更しても、前記組成比及び結晶性を示す窒化タンタ
ル膜を成膜する事で同等のインクジェット用発熱抵抗体
としての評価が得られる事も判明した。
【0061】(実施例2)上記した実施例で示した図1
と同様の記録ヘッド用基体を用い、発熱抵抗体103で
あるところの窒化タンタル膜を焼結ターゲットのスパッ
タリング法により作製した。この焼結ターゲットは、ホ
ットプレス法により作製し、不純物濃度は数ppm以下
のものを用いている。表2に、種々の組成をもつ焼結タ
ーゲットを用いて成膜した窒化タンタル膜の組成;比抵
抗及びX線回折測定の結果を示す。
と同様の記録ヘッド用基体を用い、発熱抵抗体103で
あるところの窒化タンタル膜を焼結ターゲットのスパッ
タリング法により作製した。この焼結ターゲットは、ホ
ットプレス法により作製し、不純物濃度は数ppm以下
のものを用いている。表2に、種々の組成をもつ焼結タ
ーゲットを用いて成膜した窒化タンタル膜の組成;比抵
抗及びX線回折測定の結果を示す。
【0062】なお、スパッタリングする前に、先ず、R
fスパッタリングにより下地膜及び発熱抵抗体接触部分
を数十Åエッチングし、清浄な表面を得た。
fスパッタリングにより下地膜及び発熱抵抗体接触部分
を数十Åエッチングし、清浄な表面を得た。
【0063】その後、Arガス雰囲気の圧力を5〜10
mTrに、基体温度200〜300℃に設定した後に、
DCパワー1.0〜3.0kwを印加する。
mTrに、基体温度200〜300℃に設定した後に、
DCパワー1.0〜3.0kwを印加する。
【0064】これら一連の成膜プロセスは、上記実施例
と同様に、大気開放せずに高真空中で行われた。
と同様に、大気開放せずに高真空中で行われた。
【0065】表2に示したように、焼結体中の空気の組
成比が増加するにつれて、膜中のNの割合も増加してお
り、それにともなって比抵抗ρも上昇する。上記実施例
で示した表1中の組成比に対応した比抵抗に対して若干
高めの値を示すのは、ホットプレスの際に含まれる不純
物のためと考えられる。又、表2にX線回折測定による
窒化タンタル膜の主な回折ピークパターンを示す。膜組
成比がNを基準としたモル重量比でTaが1.8〜2.
0の範囲の膜は六方晶Ta2 N(002)及び六方晶の
Ta2 N(101)方位の配向性を示し、Taが1.4
〜1.9の範囲の膜は六方晶Ta2 N(101)及び六
方晶型TaN(110)方位の配向性を示す。又、Ta
が1.0〜1.3の比の範囲の膜は六方晶TaN(11
0)及び六方晶TaN(101)方位の配向性を示す。
以上3種の特徴的な窒化タンタル膜の配向性を順にパタ
ーン(IV)、(V)、(VI)と分類し、測定結果を
図10、図11、図12に示す。
成比が増加するにつれて、膜中のNの割合も増加してお
り、それにともなって比抵抗ρも上昇する。上記実施例
で示した表1中の組成比に対応した比抵抗に対して若干
高めの値を示すのは、ホットプレスの際に含まれる不純
物のためと考えられる。又、表2にX線回折測定による
窒化タンタル膜の主な回折ピークパターンを示す。膜組
成比がNを基準としたモル重量比でTaが1.8〜2.
0の範囲の膜は六方晶Ta2 N(002)及び六方晶の
Ta2 N(101)方位の配向性を示し、Taが1.4
〜1.9の範囲の膜は六方晶Ta2 N(101)及び六
方晶型TaN(110)方位の配向性を示す。又、Ta
が1.0〜1.3の比の範囲の膜は六方晶TaN(11
0)及び六方晶TaN(101)方位の配向性を示す。
以上3種の特徴的な窒化タンタル膜の配向性を順にパタ
ーン(IV)、(V)、(VI)と分類し、測定結果を
図10、図11、図12に示す。
【0066】表4に焼結ターゲットによって種々の組成
比で成膜した窒化タンタル発熱抵抗体を用いて作製した
インクジェットヘッドとしての膜質評価に関する検討結
果を示す。検討方法については、実施例1に記載した方
法と同一である。表4より、膜組成TaxN;1.4≦
x≦1.7、X線回折パターン(V)の窒化タンタル膜
が高いKb値1.7〜1.8を示し、膜組成比1.8≦
x≦2.0、X線回折パターン(IV)及び1.0≦x
≦1.3、X線回折パターン(VI)の膜は前記組成比
の窒化タンタル膜よりも低い値を示した。
比で成膜した窒化タンタル発熱抵抗体を用いて作製した
インクジェットヘッドとしての膜質評価に関する検討結
果を示す。検討方法については、実施例1に記載した方
法と同一である。表4より、膜組成TaxN;1.4≦
x≦1.7、X線回折パターン(V)の窒化タンタル膜
が高いKb値1.7〜1.8を示し、膜組成比1.8≦
x≦2.0、X線回折パターン(IV)及び1.0≦x
≦1.3、X線回折パターン(VI)の膜は前記組成比
の窒化タンタル膜よりも低い値を示した。
【0067】又、破断電圧Kbと同様に、表4において
Kb値が高い前記組成比の窒化タンタル膜が小さい抵抗
変化率の値を示し、1000枚時点で−2.0〜+2.
5と実用上問題ないレベルであることが判明した。又、
膜組成TaxN;1.8≦x≦2.0、X線回折パター
ン(IV)の膜、抵抗変化率がおよそ+10%付近の値
に達し、ヒーターエネルギーの減少に伴い、吐出はする
ものの、画品位に変化が見られた。膜組成1.0≦x≦
1.3、X線回折パターン(VI)の膜は、抵抗変化率
が−5%付近の値を示し、印字400枚前後でヒーター
エネルギー増加のために、断線が生じてしまった。
Kb値が高い前記組成比の窒化タンタル膜が小さい抵抗
変化率の値を示し、1000枚時点で−2.0〜+2.
5と実用上問題ないレベルであることが判明した。又、
膜組成TaxN;1.8≦x≦2.0、X線回折パター
ン(IV)の膜、抵抗変化率がおよそ+10%付近の値
に達し、ヒーターエネルギーの減少に伴い、吐出はする
ものの、画品位に変化が見られた。膜組成1.0≦x≦
1.3、X線回折パターン(VI)の膜は、抵抗変化率
が−5%付近の値を示し、印字400枚前後でヒーター
エネルギー増加のために、断線が生じてしまった。
【0068】以上表4に述べたインクジェット膜として
の評価により、窒化タンタル焼結ターゲットを用いたス
パッタリング法によって成膜された発熱抵抗体103で
あるところの窒化タンタル膜は、その膜組成比がNを基
準としたモル重量比でTaが1.4以上1.9以下で、
X線回折による膜結晶性が図11に示すような六方晶T
a2 N(101)配向及び六方晶TaN(110)配向
を示す混合膜であれば、インクジェット用発熱抵抗体と
して高い性能を持つ事が判明した。
の評価により、窒化タンタル焼結ターゲットを用いたス
パッタリング法によって成膜された発熱抵抗体103で
あるところの窒化タンタル膜は、その膜組成比がNを基
準としたモル重量比でTaが1.4以上1.9以下で、
X線回折による膜結晶性が図11に示すような六方晶T
a2 N(101)配向及び六方晶TaN(110)配向
を示す混合膜であれば、インクジェット用発熱抵抗体と
して高い性能を持つ事が判明した。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】(比較例1)実施例における液体噴射記録
ヘッドの基体の発熱抵抗層103をTaNの代わりにR
Fスパッタリング法によるHfB2 を0.1μm堆積さ
せて、以下上記実施例と同様にインクジェットヘッドを
作製した。
ヘッドの基体の発熱抵抗層103をTaNの代わりにR
Fスパッタリング法によるHfB2 を0.1μm堆積さ
せて、以下上記実施例と同様にインクジェットヘッドを
作製した。
【0074】図13に、このインクジェットヘッドを用
いて、前述の破断電圧を測定したと同じ様に、電気熱変
換体に7μsの矩形電圧を2KHzで約105 パルスを
与え、0.02Vth毎に印加電圧を上げる際、その都
度の抵抗値を測定し、電気熱変換体が破断するに至るま
での抵抗値変化を示した。
いて、前述の破断電圧を測定したと同じ様に、電気熱変
換体に7μsの矩形電圧を2KHzで約105 パルスを
与え、0.02Vth毎に印加電圧を上げる際、その都
度の抵抗値を測定し、電気熱変換体が破断するに至るま
での抵抗値変化を示した。
【0075】図中の抵抗変化は比較例1のHfB2 を発
熱抵抗体としたものと、上記実施例1のTaNを発熱抵
抗体としたものの変化を示した。
熱抵抗体としたものと、上記実施例1のTaNを発熱抵
抗体としたものの変化を示した。
【0076】一般にHfB2 を発熱抵抗体としたもの
は、HfB2 の耐熱性により優れた特性を示す。しか
し、本発明によるTaNを用いた電気熱変換体はその破
断電圧比はHfB2 の1.6より、高い約1.8の電圧
比をもつことが出来た。
は、HfB2 の耐熱性により優れた特性を示す。しか
し、本発明によるTaNを用いた電気熱変換体はその破
断電圧比はHfB2 の1.6より、高い約1.8の電圧
比をもつことが出来た。
【0077】このように通常抵抗体として優れるHfB
2 を実施例1及び2双方の窒化タンタル膜が上回ったこ
とは、前記実施例1及び2に示されるように、窒化タン
タル膜の結晶構造が熱的、機械的に優れており、窒素と
タンタルの組成比がエネルギー的に安定な領域に位置し
ている事による。これらの特徴は、上記実施例に共通で
あることから、たとえ安定な発熱抵抗体である上記窒化
タンタル膜の製造方法が異っていても、成膜された窒化
タンタル膜が上記実施例で述べたX線回折パターン(I
I)及び(IV)、組成比を示すならば、インクジェッ
ト用発熱抵抗体として高い性能を持つ事を示唆してい
る。
2 を実施例1及び2双方の窒化タンタル膜が上回ったこ
とは、前記実施例1及び2に示されるように、窒化タン
タル膜の結晶構造が熱的、機械的に優れており、窒素と
タンタルの組成比がエネルギー的に安定な領域に位置し
ている事による。これらの特徴は、上記実施例に共通で
あることから、たとえ安定な発熱抵抗体である上記窒化
タンタル膜の製造方法が異っていても、成膜された窒化
タンタル膜が上記実施例で述べたX線回折パターン(I
I)及び(IV)、組成比を示すならば、インクジェッ
ト用発熱抵抗体として高い性能を持つ事を示唆してい
る。
【0078】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、イン
クジェット用ヘッドに用いる発熱抵抗体に従来一般的に
は短パルス使用に対して耐久が不充分であった窒化タン
タル膜の組成及び結晶性を一定領域に設定する事で、優
れた特性を得る事が可能となる。又、本発明の上記効果
において、その製造方法が、反応性スパッタリング法、
焼結体ターゲットを用いたスパッタリング法あるいはC
VD法等異なっていても、成膜された窒化タンタル膜が
上記膜質を保つ事、特に組成及び結晶性がある領域に収
まれば常に同等の特性を示すことが判明した。
クジェット用ヘッドに用いる発熱抵抗体に従来一般的に
は短パルス使用に対して耐久が不充分であった窒化タン
タル膜の組成及び結晶性を一定領域に設定する事で、優
れた特性を得る事が可能となる。又、本発明の上記効果
において、その製造方法が、反応性スパッタリング法、
焼結体ターゲットを用いたスパッタリング法あるいはC
VD法等異なっていても、成膜された窒化タンタル膜が
上記膜質を保つ事、特に組成及び結晶性がある領域に収
まれば常に同等の特性を示すことが判明した。
【0079】従って、用途あるいはコストにあわせて、
高信頼性、高均一性で、かつ高精細な記録が可能で高速
記録が可能な発熱抵抗体、インクジェットヘッド用基体
およびインクジェットヘッドを安定に作製する事が可能
となった。
高信頼性、高均一性で、かつ高精細な記録が可能で高速
記録が可能な発熱抵抗体、インクジェットヘッド用基体
およびインクジェットヘッドを安定に作製する事が可能
となった。
【図1】本発明により製造される記録ヘッド用基体を示
す模式的断面図である。
す模式的断面図である。
【図2】記録ヘッド用基体の電極の模式的断面図であ
る。
る。
【図3】記録ヘッド用基体の電極の模式的平面図であ
る。
る。
【図4】記録ヘッド用基体の電気・熱変換素子部の模式
的断面図である。
的断面図である。
【図5】記録ヘッド用基体の電気・熱変換素子部の模式
的平面図である。
的平面図である。
【図6】本発明により発熱抵抗体の比抵抗及び組成比を
説明した図である。
説明した図である。
【図7】発熱抵抗体のX線回折パターンを説明する図で
ある。
ある。
【図8】発熱抵抗体のX線回折パターンを説明する図で
ある。
ある。
【図9】発熱抵抗体のX線回折パターンを説明する図で
ある。
ある。
【図10】発熱抵抗体のX線回折パターンを説明する図
である。
である。
【図11】発熱抵抗体のX線回折パターンを説明する図
である。
である。
【図12】発熱抵抗体のX線回折パターンを説明する図
である。
である。
【図13】本発明の効果を説明するための図である。
【図14】従来のインクジェットヘッドの模式的組立図
である。
である。
【図15】図14のインクジェットヘッドの模式的断面
図である。
図である。
【符号の説明】 1 P型シリコン基板 2 N型コレクタ埋込領域 3 P型アイソレーション埋込領域 4 N型エピタキシャル領域 5 P型ベース領域 6 P型アイソレーション領域 7 N型コレクタ領域 8 高濃度P型ベース領域 9 高濃度P型アイソレーション領域 10 高濃度N型エミッタ領域 11 高濃度N型コレクタ領域 12 コレクタ・ベース共通電極 13 エミッタ電極 14 アイソレーション電極 101 蓄熱層 102 層間膜 103 発熱抵抗層 104 配線電極 105 第1の保護膜 106 第2の保護膜 110 発熱部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/16 H05B 3/12 A 7512−3K
Claims (30)
- 【請求項1】 窒化タンタルを有する発熱抵抗体であっ
て、前記窒化タンタルはX線回折による面方位が(10
1)配向のピークを示すTa2 Nと面方位が(110)
配向のピークを示すTaNを有することを特徴とする発
熱抵抗体。 - 【請求項2】 前記窒化タンタルの結晶は六方晶である
請求項1に記載の発熱抵抗体。 - 【請求項3】 前記窒化タンタルは窒素を基準としたモ
ル重量比で1.4以上1.9以下である請求項1又は請
求項2に記載の発熱抵抗体。 - 【請求項4】 基板と、該基板上に形成された発熱抵抗
体の層と該発熱抵抗体の層に間隙を有して電気的に接続
された1対の電極とを有する電気・熱変換素子と、を少
なくとも有するインクジェットヘッド用基体であって、
前記発熱抵抗体の層はX線回折による面方位が(10
1)配向のピークを示すTa2 Nと(110)配向のピ
ークを示すTaNを有することを窒化タンタルで形成さ
れていることを特徴とするインクジェットヘッド用基
体。 - 【請求項5】 前記窒化タンタルの結晶は六方晶である
請求項4に記載のインクジェットヘッド用基体。 - 【請求項6】 前記窒化タンタルは窒素を基準としたモ
ル重量比で1.4以上1.9以下である請求項4又は請
求項5に記載のインクジェットヘッド用基体。 - 【請求項7】 前記基板は半導体基板である請求項4に
記載のインクジェットヘッド用基体。 - 【請求項8】 前記半導体基板は電気・熱変換素子を駆
動するための駆動素子を有する請求項7に記載のインク
ジェットヘッド用基体。 - 【請求項9】 前記駆動素子はトランジスタを有する請
求項8に記載のインクジェットヘッド用基体。 - 【請求項10】 前記電気・熱変換素子は複数設けられ
アレー状に配置されている請求項4に記載のインクジェ
ットヘッド用基体。 - 【請求項11】 基板と、該基板上に形成された発熱抵
抗体の層と該発熱抵抗体の層に間隙を有して電気的に接
続された1対の電極とを有する電気・熱変換素子と、前
記間隙に対応して設けられた液路と、前記液路の少なく
とも一部であって前記間隙に対応して設けられた開口と
を有するインクジェットヘッドにおいて、前記発熱抵抗
体の層はX線回折による面方位が(101)配向のピー
クを示すTa2 Nと(110)配向のピークを示すTa
Nを有する窒化タンタルで形成されていることを特徴と
するインクジェットヘッド。 - 【請求項12】 前記窒化タンタルの結晶は六方晶であ
る請求項11に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項13】 前記窒化タンタルは窒素を基準とした
モル重量比で1.4以上1.9以下である請求項11又
は請求項12に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項14】 前記基板は半導体基板である請求項1
1に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項15】 前記半導体基板は電気・熱変換素子を
駆動するための駆動素子を有する請求項14に記載のイ
ンクジェットヘッド。 - 【請求項16】 前記駆動素子はトランジスタを有する
請求項15に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項17】 前記電気・熱変換素子は複数設けられ
アレー状に配置されている請求項11に記載のインクジ
ェットヘッド用基体。 - 【請求項18】 前記電気・熱変換体は前記液路の側に
保護層を有する請求項11に記載のインクジェットヘッ
ド。 - 【請求項19】 前記液路を複数有し、該複数の液路が
共通に連絡される共通液室を有する請求項11に記載の
インクジェットヘッド。 - 【請求項20】 窒化タンタルを有する発熱抵抗体の製
造方法において、前記窒化タンタルはX線回折による面
方位が(101)配向のピークを示すTa2Nと(11
0)配向のピークを示すTaNを有し、該窒化タンタル
は反応性スパッタリング法又はスパッタリング法によっ
て形成されることを特徴とする発熱抵抗体の製造方法。 - 【請求項21】 前記反応性スパッタリング法は、タン
タルターゲットを用いアルゴンガス及び窒素ガスとを含
む雰囲気中で行われる請求項20に記載の発熱抵抗体の
製造方法。 - 【請求項22】 前記窒素ガスの分圧比は20〜30%
とされる請求項21に記載の発熱抵抗体の製造方法。 - 【請求項23】 前記発熱抵抗体が形成される基体の温
度は200℃〜300℃の範囲である請求項21又は請
求項22に記載の発熱抵抗体の製造方法。 - 【請求項24】 前記雰囲気の圧力は5〜10mTrで
ある請求項21乃至請求項23に記載の発熱抵抗体の製
造方法。 - 【請求項25】 前記スパッタリングは、タンタルと窒
素を有するターゲットを用い、アルゴンガスを含む雰囲
気中で行われる請求項20に記載の発熱抵抗体の製造方
法。 - 【請求項26】 前記発熱抵抗体が形成される基体の温
度は200℃〜300℃の範囲である請求項25に記載
の発熱抵抗体の製造方法。 - 【請求項27】 前記アルゴンガスの雰囲気の圧力は5
〜10mTrである請求項25又は請求項26に記載の
発熱抵抗体の製造方法。 - 【請求項28】 前記発熱抵抗体形成前に該発熱抵抗体
を形成する基体の表面をエッチングしてなる請求項20
乃至27に記載の発熱抵抗体の製造方法。 - 【請求項29】 前記エッチングはRfスパッタリング
法で行われる請求項28に記載の発熱抵抗体の製造方
法。 - 【請求項30】 前記発熱抵抗体の製造は超高真空下で
行われる請求項20乃至29に記載の発熱抵抗体の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5324355A JPH07183103A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 発熱抵抗体、インクジェットヘッド用基体、インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5324355A JPH07183103A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 発熱抵抗体、インクジェットヘッド用基体、インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07183103A true JPH07183103A (ja) | 1995-07-21 |
Family
ID=18164862
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5324355A Withdrawn JPH07183103A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 発熱抵抗体、インクジェットヘッド用基体、インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07183103A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004107813A1 (ja) * | 2003-05-30 | 2004-12-09 | Nec Corporation | 細線状抵抗体を備えた抵抗発熱体 |
| US7381981B2 (en) | 2005-07-29 | 2008-06-03 | International Business Machines Corporation | Phase-change TaN resistor based triple-state/multi-state read only memory |
| WO2021206169A1 (ja) * | 2020-04-10 | 2021-10-14 | ローム株式会社 | サーマルプリントヘッド及びその製造方法並びにサーマルプリンタ |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP5324355A patent/JPH07183103A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004107813A1 (ja) * | 2003-05-30 | 2004-12-09 | Nec Corporation | 細線状抵抗体を備えた抵抗発熱体 |
| JPWO2004107813A1 (ja) * | 2003-05-30 | 2006-07-20 | 日本電気株式会社 | 細線状抵抗体を備えた抵抗発熱体 |
| US7335862B2 (en) | 2003-05-30 | 2008-02-26 | Nec Corporation | Resistance heater having a thin-line-shaped resistor |
| US7381981B2 (en) | 2005-07-29 | 2008-06-03 | International Business Machines Corporation | Phase-change TaN resistor based triple-state/multi-state read only memory |
| US7715248B2 (en) | 2005-07-29 | 2010-05-11 | International Business Machines Corporation | Phase-change TaN resistor based triple-state/multi-state read only memory |
| US7880158B2 (en) | 2005-07-29 | 2011-02-01 | International Business Machines Corporation | Phase-change TaN resistor based triple-state/multi-state read only memory |
| WO2021206169A1 (ja) * | 2020-04-10 | 2021-10-14 | ローム株式会社 | サーマルプリントヘッド及びその製造方法並びにサーマルプリンタ |
| JPWO2021206169A1 (ja) * | 2020-04-10 | 2021-10-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |