JPH07187679A - ウラン濃縮装置及びウラン濃縮方法 - Google Patents

ウラン濃縮装置及びウラン濃縮方法

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JPH07187679A
JPH07187679A JP33473093A JP33473093A JPH07187679A JP H07187679 A JPH07187679 A JP H07187679A JP 33473093 A JP33473093 A JP 33473093A JP 33473093 A JP33473093 A JP 33473093A JP H07187679 A JPH07187679 A JP H07187679A
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JP
Japan
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uranium
gaseous
compound
gas
mixed gas
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Application number
JP33473093A
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English (en)
Inventor
Takashi Asano
浅野  隆
Kazumichi Suzuki
一道 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc, Hitachi Ltd filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】エネルギー効率を高くすることができるウラン
濃縮装置及びウラン濃縮方法を提供することである。 【構成】ウラン発生機構100は、ガス状の六フッ化ウ
ランガスにカルシウム粉末4を加え混合するガス混合部
110と、六フッ化ウランとカルシウム粉末4との気相
反応を開始させて気体状ウランを生成させる反応促進部
120を有する。放電電極7が通電され混合ガスが加熱
されると、UF6(g)→UF4(g)+F2(g)、UF4(g)+2
Ca(g) →U(g)+2CaF2(s)の反応が生じ、反応室6
において気体状ウランが生成される。反応促進部120
の反応室6の先端は絞られ混合ガスはノズル9から噴出
し、真空容器11内においてレーザ光14が照射されて
ウラン−235のみが選択的に電離し正イオンとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉において使用す
るウラン燃料に係わり、特に、レーザー法を用いて天然
ウランからウラン−235を分離し濃縮するウラン濃縮
装置及びウラン濃縮方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉において使用するウラン燃料の製
造のために行われるウラン濃縮の方法には、気体拡散法
・遠心分離法等があるが、近年、ウランの同位体の間に
は光の吸収スペクトルにわずかなずれ(同位体シフト)
があることを利用したレーザー法が提唱されている。
【0003】このレーザー法による従来のウラン濃縮装
置は、例えば米国特許公報4210814号等において
示されているように、以下のような構成である。すなわ
ち、従来のウラン濃縮装置は、真空容器と、真空容器の
底部に設けられたルツボ及び電子銃と、ルツボの上方に
扇状に設けられた複数の製品ウラン回収板と、製品ウラ
ン回収板のさらに上方に設けられた廃品ウラン回収板と
を有する。ルツボ内には原料となる金属ウランが配さ
れ、この金属ウランの表面に電子銃から偏向電子ビーム
が照射される。これにより金属ウランは3000K以上
に熱せられて蒸発し、気体状ウランが生成される。この
ときルツボは銅等の熱伝導率の高い材料で製造されると
ともに冷却材により冷却されており、これにより金属ウ
ランが高温で他物質と反応するのを防止している。偏向
電子ビームによって加熱され蒸発して生成した気体状ウ
ランは、ルツボの上方の広い範囲に膨張し、複数の製品
ウラン回収板の間へと流入する。そして各々の製品ウラ
ン回収板の間には、ウラン−235を選択的に励起・電
離するレーザ光が照射される。このときレーザ光はウラ
ン−235と共鳴する複数の波長の光が合成されてお
り、正イオンのウラン−235は製品ウラン回収板の間
に加えられた電場によって製品ウラン回収板へ回収され
る。その一方で回収されなかった気体状ウランは、製品
ウラン回収板を通り抜け、廃品ウラン回収板に衝突して
凝縮する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術には、以下の問題点が存在する。すなわち、上記
公知技術においては金属ウランを加熱・蒸発させて気体
状ウランを生成させるので気体状ウラン1モルを得るの
に約500kJのエネルギーが必要であった。またルツ
ボ中の金属ウランへ偏向電子ビームによって加熱する一
方でウランの反応を防止するためにルツボを冷却材で冷
却しており、投入されたエネルギーの損失が大きくエネ
ルギー効率が低いという問題があった。
【0005】また製品ウラン回収板をルツボ鉛直上方を
含む角度50度の扇状に設置しても、蒸発した気体状ウ
ランは真空中へ自由に膨張して行くので、蒸発した気体
状ウランの一部が損失され生成した気体状ウランの回収
効率が低いという問題があった。
【0006】本発明の第1の目的は、エネルギー効率を
高くすることができるウラン濃縮装置及びウラン濃縮方
法を提供することである。本発明の第2の目的は、気体
状ウランの回収効率を高くすることができるウラン濃縮
装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明によれば、気体状のウラン化合物から
気体状ウランを発生させるウラン発生手段と、そのウラ
ン発生手段から供給された前記気体状ウランにレーザ光
を照射して前記気体状ウランからウラン−235を選択
的に電離し回収するウラン回収手段とを有するウラン濃
縮装置において、前記ウラン発生手段は、前記気体状の
ウラン化合物にそのウラン化合物を還元する還元物質を
加えて混合する気体混合手段と、その混合ガスにおける
前記気体状のウラン化合物と前記還元物質との気相反応
を開始させて気体状ウランを生成させる反応促進手段と
を有することを特徴とするウラン濃縮装置が提供され
る。
【0008】上記第1及び第2の目的を達成するため
に、本発明によれば、気体状のウラン化合物から気体状
ウランを発生させるウラン発生手段と、そのウラン発生
手段から供給された前記気体状ウランにレーザ光を照射
して前記気体状ウランからウラン−235を選択的に電
離し回収するウラン回収手段とを有するウラン濃縮装置
において、前記ウラン発生手段は、前記気体状のウラン
化合物にそのウラン化合物を還元する還元物質を加えて
混合する気体混合手段と、その混合ガスにおける前記気
体状のウラン化合物と前記還元物質との気相反応を開始
させて気体状ウランを生成させる反応促進手段とを有
し、かつ、前記ウラン発生手段と前記ウラン回収手段と
の少なくとも一方は、前記混合ガスを前記ウラン発生手
段から前記ウラン回収手段へ流量を絞りつつ供給する絞
り手段を有することを特徴とするウラン濃縮装置が提供
される。
【0009】好ましくは、上記ウラン濃縮装置におい
て、前記反応促進手段は、前記混合ガスの流路の周囲に
配置され前記混合ガスに放電し加熱する放電電極を有す
ることを特徴とするウラン濃縮装置が提供される。
【0010】また好ましくは、上記ウラン濃縮装置にお
いて、前記ウラン発生手段は前記ウラン回収手段の上方
に配置され、かつ前記ウラン回収手段は、内部が真空に
維持された真空容器と、前記ウラン発生手段から供給さ
れた気体状ウランに前記真空容器内においてレーザ光を
照射するレーザ手段と、前記真空容器内の下方に互いに
対向して配置され前記レーザ光が照射された気体状ウラ
ンに電圧を印加する加圧電極とを有することを特徴とす
るウラン濃縮装置が提供される。
【0011】さらに好ましくは、上記ウラン濃縮装置に
おいて、前記気体状のウラン化合物は、六フッ化ウラン
であることを特徴とするウラン濃縮装置が提供される。
【0012】また好ましくは、上記ウラン濃縮装置にお
いて、前記還元物質はアルカリ土類金属であることを特
徴とするウラン濃縮装置が提供される。
【0013】さらに上記第1の目的を達成するために、
本発明によれば、気体状のウラン化合物から気体状ウラ
ンを発生させ、その発生した気体状ウランにレーザ光を
照射してウラン−235を選択的に電離し回収するウラ
ン濃縮方法において、前記気体状のウラン化合物とその
ウラン化合物を還元する還元物質とを反応させることに
より気体状ウランを発生させることを特徴とするウラン
濃縮方法が提供される。
【0014】好ましくは、前記ウラン濃縮方法におい
て、前記気体状のウラン化合物は、六フッ化ウランであ
ることを特徴とするウラン濃縮方法が提供される。
【0015】また好ましくは、前記ウラン濃縮方法にお
いて、前記還元物質はアルカリ土類金属であることを特
徴とするウラン濃縮方法が提供される。
【0016】
【作用】以上のように構成した本発明においては、気体
混合手段で気体状のウラン化合物に還元物質を加えて混
合ガスとし、反応促進手段で気体状のウラン化合物と還
元物質との気相反応を開始させて気体状ウランを生成さ
せることにより、ウラン化合物を還元して気体状ウラン
を生成する。したがって、金属ウランを蒸発させる場合
に比しウランを気体状にするために必要なエネルギーを
小さくできるとともに、ルツボの冷却によるエネルギー
の損失が発生しない。
【0017】また本発明においては、気体混合手段で気
体状のウラン化合物に還元物質を加えて混合ガスとし、
反応促進手段で気体状のウラン化合物と還元物質との気
相反応を開始させて気体状ウランを生成させることによ
り、ウラン化合物を還元して気体状ウランを生成する。
したがって、金属ウランを蒸発させる場合に比しウラン
を気体状にするために必要なエネルギーを小さくできる
とともに、ルツボの冷却によるエネルギーの損失が発生
しない。また、絞り手段で流量を絞りつつ混合ガスを供
給することにより、混合ガスに含まれる気体状ウランは
絞り手段から幅の狭い原子ビームの形でウラン回収手段
へ噴出し、すべての気体状ウランにレーザ光を照射して
漏れなく電離させウラン−235を回収することができ
る。また、混合ガスの流路の周囲に配置された放電電極
で混合ガスに放電し加熱することにより、ウラン原料に
含まれるウラン又はウラン化合物と還元物質との気相反
応を開始させることができる。さらに、ウラン発生手段
の下方に真空容器が配置されることにより、ウラン発生
手段から供給された気体状ウランはウラン発生手段から
真空容器へと向かう下降流を形成して下方へ導かれ、さ
らにレーザ手段でレーザ光を照射することによりウラン
−235だけを選択的に電離し、さらに真空容器の下方
に互いに対向して配置された加圧電極の間に導かれ電圧
を印加されることによりウラン−235のみが加圧電極
の負極側に集められる。したがって、ウラン−235以
外の還元物質から生成する化合物等は真空容器内に飛散
することなく加圧電極のさらに下方に集められるので、
これらを別途回収することができる。
【0018】また気体状のウラン化合物としては、例え
ば六フッ化ウランを用いることができ、還元物質として
は、例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類
金属を用いることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図3により
説明する。本実施例のウラン濃縮装置の全体構造を図1
に、部分拡大図を図2に示す。ここで図1はウラン濃縮
装置の側視断面図であり、図中上方が装置の上方、図中
下方が装置の下方を示している。また図2は図1に示さ
れた反応促進部120及びウラン回収機構200(後
述)の詳細を図1中A方向から見た断面図である。図1
及び図2において、本実施例のウラン濃縮装置は、気体
状ウランを発生させるウラン発生機構100と、ウラン
発生機構100から供給された気体状ウランからウラン
−235を選択的に電離し回収するウラン回収機構20
0とを有する。
【0020】ウラン発生機構100は、気体状のウラン
化合物である六フッ化ウランを貯蔵した原料ボンベ1を
有し、原料ボンベ1の下流側は原料ボンベからのガスが
流れる一連の管路を形成している。原料ボンベ1は六フ
ッ化ウランが56.5度で昇華することから常に60度
に保持されており、また原料ボンベ1の下流にはガス流
量制御装置2が接続され原料ボンベ1から装置に流入す
る六フッ化ウランガスの量が制御される。
【0021】またウラン発生機構100は、ガス流量制
御装置2の下流側管路に、六フッ化ウランガスに六フッ
化ウランを還元する還元物質としてカルシウム粉末4を
加え混合するガス混合部110を備えている。ガス混合
部110は、ガス管路に凹みを形成する形で設けられた
還元物質溜まり5と、還元物質溜まり5の上方に設けら
れ先端がガス管路内に突き出たロート状の構造である還
元物質供給装置3とを有する。これによってガスが管路
内を流れると管路内の圧力損失により還元物質供給装置
3から粉末状のカルシウム粉末4が管路内へ吸引され
る。管路内に吸引されたカルシウム粉末4の一部はその
ままガスの流れに混合されてさらに先へ移動し、残りは
還元物質溜まり5に蓄積される。このとき還元物質溜ま
り5に蓄積したカルシウム粉末4はガス流量を増加させ
ることで管路内を流れるガスに取り込むことが可能とな
る。
【0022】またウラン発生機構100は、ガス混合部
110の下流側管路に、混合ガス内で六フッ化ウランと
カルシウム粉末4との気相反応を開始させて気体状ウラ
ンを生成させる反応促進部120を有する。反応促進部
120は、気相反応を行わせる反応室6と、反応室6の
周囲にコイル状に巻かれて配置された放電電極7と、放
電電極7に高周波電圧を印加する高周波電源8とを有す
る。高周波電源8が放電電極7に通電すると、反応室6
に流入した混合ガスに放電され混合ガスは加熱される。
これにより六フッ化ウランガスとカルシウム粉末4はそ
れぞれ加熱され、六フッ化ウランは UF6(g)→UF4(g)+F2(g) となって四フッ化ウランとフッ素に分解する。そしてさ
らに、これとカルシウム粉末4が衝突して UF4(g)+2Ca(s)→U(g)+2CaF2(s) の反応が生じ、最終的に反応室6において気体状ウラン
と固体のフッ化カルシウムとが生成される。このとき反
応室6は団扇状に広がった構造になっている(図2参
照)ので、反応室6内の圧力は反応室6より上流側の流
路内の圧力より低く保たれており、生成したガスが逆流
するのを防ぐことができる。
【0023】ここで反応室6の先端は絞られて絞り手段
としてのノズル9(例えば幅が約3mm)を形成してお
り、混合ガスをウラン発生機構100からウラン回収機
構200へ流量を絞りつつ供給し、これにより混合ガス
はノズル9から噴出する。
【0024】また、ウラン回収機構200はウラン発生
機構100の下方に配置されており、ノズル9に接続し
て設けられた真空容器11を有する。この真空容器11
は、真空ポンプ12によって内部が排気されてほぼ真空
に維持されており、ノズル9を介しウラン発生機構10
0から供給された気体状ウランを含む混合ガス10は、
わずかに広がりながら真空容器11中を下方に直進す
る。なおこの混合ガス10の広がりは、ノズル9に供給
される気体の圧力とノズル9の断面の幅に依存するが、
本実施例においてはノズル9の断面の幅を一定とし、ガ
ス流量制御装置2を制御することにより混合ガス10の
広がりが例えば5cm以下となるように調整される。
【0025】真空容器11内を直進した混合ガス10
は、真空容器11内の下方において、真空容器11外の
レーザ発生装置13で生成されレーザ光透過窓15を介
し真空容器11内に導入されたレーザ光14が照射され
る(図2参照)。このレーザ光14はウラン−235の
みに吸収・共鳴される3つの波長の光が合成されたもの
で、ウラン−235のみを選択的に電離する。すなわち
フッ素・フッ化カルシウムにはほとんど影響を及ぼさな
い。これにより、気体状ウランからウラン−235のみ
が選択的に電離されて正イオンとなる。
【0026】さらにウラン回収機構200は、真空容器
11の下方に互いに対向(例えばその間隔が5cmで)
して配置されレーザ光14が照射された気体状ウランを
含む混合ガス10に電圧を印加する電極である回収板1
6a,16bを有する。すなわち一方の回収板16aに
負の電圧が印加され、他方の回収板16bに正の電圧が
印加されることによって正イオンとなっているウラン−
235のみが回収板16aに付着して回収され、混合ガ
ス10に含まれた他の成分、すなわち廃品ウラン(ウラ
ン−235以外のウラン−238、ウラン−234等)
・フッ素・フッ化カルシウムは電気的に中性であるので
そのまま直進し、廃品回収部17に衝突する。そして常
温で固体である廃品ウランとフッ化カルシウムとは廃品
回収部17に蓄積され、気体であるフッ素はさらに下流
側に設けられたコンプレッサ18に至り、圧力が高めら
れた後フッ素充填ボンベ19に蓄えられる。
【0027】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例の比較例として、従来のウラン濃縮装置を図3に示
す。ウラン濃縮装置は、真空容器27と、真空容器27
の底部に設けられたルツボ20及び電子銃22と、ルツ
ボ20の上方に扇状に設けられた複数の製品ウラン回収
板16と、製品ウラン回収板28のさらに上方に設けら
れた廃品ウラン回収板26とを有する。ルツボ20内に
は原料となる金属ウラン21が配され、この金属ウラン
21の表面に電子銃22から偏向電子ビーム23が照射
される。これにより金属ウラン21は3000K以上に
熱せられて蒸発し、気体状ウラン25が生成される。こ
のときルツボ20は銅等の熱伝導率の高い材料で製造さ
れるとともに冷却材24により冷却されており、これに
より金属ウラン21が高温で他物質と反応するのを防止
している。偏向電子ビーム23によって加熱され蒸発し
て生成した気体状ウラン25は、ルツボ20の上方の広
い範囲に膨張し、複数の製品ウラン回収板28の間へと
流入する。そして各々の製品ウラン回収板28の間に
は、ウラン−235を選択的に励起・電離するレーザ光
29が照射される。このときレーザ光29はウラン−2
35と共鳴する複数の波長の光が合成されており、正イ
オンのウラン−235は製品ウラン回収板28の間に加
えられた電場によって製品ウラン回収板28へ回収され
る。その一方で回収されなかった気体状ウラン25は、
製品ウラン回収板28を通り抜け、廃品ウラン回収板2
6に衝突して凝縮する。
【0028】以上において、上記比較例では、金属ウラ
ンを加熱・蒸発させて気体状ウランを生成させるので気
体状ウラン1モルを得るのに約500kJのエネルギー
が必要であった。またルツボ中の金属ウランへ偏向電子
ビームによって加熱する一方でウランの反応を防止する
ためにルツボを冷却材で冷却しており、投入されたエネ
ルギーの損失が大きくエネルギー効率が低かった。しか
しながら、本実施例のウラン濃縮装置においては、気体
混合機構100でガス状の六フッ化ウランにカルシウム
粉末4を加えて混合ガスとし、反応促進部120で六フ
ッ化ウランガスとカルシウム粉末4との気相反応を開始
させて気体状ウランを生成させることにより、六フッ化
ウランを還元して気体状ウランを生成する。すなわち、 UF6(g) → UF4(g)+F2(g) (生成熱+474k
J) UF4(g)+2Ca(g) → U(g)+2CaF2(s)(生成熱
−315kJ (但し(s):固体:(g)気体) の反応式にしたがって気相反応が行われる。すなわち、
六フッ化ウランを四フッ化ウランに分解するためには、
ウラン1モル当たり474kJのエネルギーが必要であ
ることがわかる。一方、四フッ化ウランが生成される
と、四フッ化ウランはカルシウムと反応して気体状ウラ
ンが生成され、エネルギーを315kJ放出する。これ
らより、反応が定常になったときに気体状ウラン1モル
を生成するために加える必要なエネルギーは、これらを
合計した159kJ(=474−315)となって、上
記比較例の金属ウランを蒸発させた場合に必要なエネル
ギー500kJに比し、ウランを気体状にするのに必要
なエネルギーを約1/3とすることができる。また従来
のようにルツボの冷却によるエネルギーの損失が発生し
ない。
【0029】また、上記比較例では、製品ウラン回収板
28をルツボ20の鉛直上方を含む角度50度の扇状に
設置しても、蒸発した気体状ウラン25が真空中へ自由
に膨張して行くので気体状ウラン25の一部が損失され
回収効率が低かった。しかしながら、本実施例において
は、ノズル9で流量を絞りつつ混合ガス10を供給する
ことにより、ガス流量制御装置2からの流量を制御して
混合ガス10の圧力を調整し、気体状ウランをノズル9
から幅の狭い原子ビームの形でウラン回収機構200へ
噴出させ、すべての気体状ウランにレーザ光14を照射
して漏れなく電離させウラン−235を回収することが
できる。
【0030】また本実施例においては、混合ガスの流路
の周囲に配置された放電電極7で混合ガスに放電し加熱
することにより、六フッ化ウランとカルシウム粉末4と
の気相反応を開始させることができる。さらに、ウラン
発生機構100の下方に真空容器11が配置されること
により、ウラン発生機構100から供給された気体状ウ
ランはウラン発生機構100から真空容器11へと向か
う下降流を形成して下方へ導かれ、さらにレーザ光14
が照射されることによりウラン−235だけが選択的に
電離され、さらに真空容器11の下方に互いに対向して
配置された回収板16a,16bの間に導かれ電圧を印
加されることによりウラン−235のみが負極側である
回収板16aに集められる。したがって、ウラン−23
5以外の廃品ウラン・フッ化カルシウム等は真空容器1
1内に飛散することなく回収板16a,bのさらに下方
に集められるので、これらを別途回収することができ
る。
【0031】以上説明したように、本実施例によれば、
気体混合機構100で気体状の六フッ化ウランにカルシ
ウム粉末4を加えて混合ガスとし、反応促進部120で
気体状の六フッ化ウランガスとカルシウム粉末4との気
相反応を開始させて気体状ウランを生成させるので、金
属ウランを蒸発させる場合に比しウランを気体状にする
ために必要なエネルギーを小さくできる。また従来のよ
うにルツボの冷却によるエネルギーの損失が発生しな
い。よってエネルギー効率を高くすることができる。さ
らに、ノズル9で流量を絞りつつ混合ガス10を供給す
るので、すべての気体状ウランにレーザ光14を照射し
て漏れなく電離させウラン−235を回収し、気体状ウ
ランの回収効率を高くすることができる。また、混合ガ
スの流路の周囲に配置された放電電極7で混合ガスに放
電し加熱するので、六フッ化ウランとカルシウム粉末4
との気相反応を開始させることができる。さらに、ウラ
ン発生機構100の下方に真空容器11が配置されるの
でウラン発生機構100から供給された気体状ウランは
下降流を形成して下方へ導かれ、レーザ光14が照射さ
れるのでウラン−235だけが選択的に電離される。ま
た真空容器11の下方に互いに対向して配置された回収
板16a,16bの間に導かれ電圧を印加されるのでウ
ラン−235のみが負極側である回収板16aに集めら
れる。したがって、ウラン−235以外の廃品ウラン・
フッ化カルシウム等は真空容器11内に飛散することな
く回収板16a,bのさらに下方に集められるので、こ
れらを別途回収することができる。
【0032】なお、上記実施例においては、還元物質と
してカルシウム粉末4を、ウラン化合物としてフッ化物
である六フッ化ウランを用いたが、これに限定されるも
のではない。すなわち、還元物質としては、ウランより
もハロゲン化物を生成しやすい物質、例えば、アルカリ
土類金属(マグネシウム、バリウム、ストロンチウム、
ラジウム等)やアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、
カリウム、セシウム、ルビジウム等)等が考えられ、ウ
ラン化合物としては、単体で存在するよりも化合物を生
成しやすく活性の強い他のハロゲン(塩素、臭、ヨウ素
等)のハロゲン化物が考えられ、これらが生成するとき
に加えるべきエネルギーの合計がウラン1モル当たり5
00kJより小さくなるものを適宜選択すれば、本実施
例と同様の効果を得ることができる。この例として、還
元物質としてマグネシウムを使用し、ウラン化合物とし
て六フッ化ウランを使用した場合は、 UF6(g) → UF4(g)+F2(g) (生成熱+474k
J) UF4(g)+2Mg(g) → U(g)+2MgF2(s)(生成熱
−377kJ) でり、気体状ウラン1モルを生成するために加える必要
なエネルギーは、これらを合計した97kJ(=474
−377)となって、上記実施例と同様の効果を得るこ
とができる。
【0033】また、上記実施例においては、混合ガスを
ウラン発生機構100からウラン回収機構200へと供
給する絞り手段であるノズル9をウラン発生機構100
に設けたが、ウラン回収機構200側へ設けても、また
両方に設けてもよい。さらに流量を絞る機能を有するも
のであればノズルにも限られない。この場合も同様の効
果を得る。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、気体混合手段で気体状
のウラン化合物に還元物質を加えて混合ガスとし、反応
促進手段で気体状のウラン化合物と還元物質との気相反
応を開始させて気体状ウランを生成させるので、金属ウ
ランを蒸発させる場合に比しウランを気体状にするため
に必要なエネルギーを小さくできるとともに、ルツボの
冷却によるエネルギーの損失が発生しない。よってエネ
ルギー効率を高くすることができる。
【0035】また本発明によれば、気体混合手段で気体
状のウラン化合物に還元物質を加えて混合ガスとし、反
応促進手段で気体状のウラン化合物と還元物質との気相
反応を開始させて気体状ウランを生成させるので、金属
ウランを蒸発させる場合に比しウランを気体状にするた
めに必要なエネルギーを小さくできるとともに、ルツボ
の冷却によるエネルギーの損失が発生しない。よってエ
ネルギー効率を高くすることができる。また、絞り手段
で流量を絞りつつ混合ガスを供給するので、すべての気
体状ウランにレーザ光を照射して漏れなく電離させウラ
ン−235を回収し、気体状ウランの回収効率を高くす
ることができる。また、混合ガスの流路の周囲に配置さ
れた放電電極で混合ガスに放電し加熱するので、ウラン
原料に含まれるウラン又はウラン化合物と還元物質との
気相反応を開始させることができる。さらに、ウラン発
生手段の下方に真空容器が配置されるので、ウラン発生
手段から供給された気体状ウランはウラン発生手段から
真空容器へと向かう下降流を形成して下方へ導かれ、さ
らにレーザ手段でレーザ光を照射するのでウラン−23
5だけを選択的に電離し、さらに真空容器の下方に互い
に対向して配置された加圧電極の間に導かれ電圧を印加
されるのでウラン−235のみが加圧電極の負極側に集
められる。よって、ウラン−235以外の還元物質から
生成する化合物等は真空容器内に飛散することなく加圧
電極のさらに下方に集められ、これらを別途回収するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のウラン濃縮装置の全体構造
図である。
【図2】ウラン濃縮装置の部分拡大図である。
【図3】従来のウラン濃縮装置の全体構成図である。
【符号の説明】
3 還元物質供給装置 4 カルシウム粉末 5 還元物質溜まり 6 反応室 7 放電電極 8 高周波電源 9 ノズル 10 混合ガス 11 真空容器 13 レーザ発生装置 14 レーザ光 16a,b 回収板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体状のウラン化合物から気体状ウラン
    を発生させるウラン発生手段と、そのウラン発生手段か
    ら供給された前記気体状ウランにレーザ光を照射して前
    記気体状ウランからウラン−235を選択的に電離し回
    収するウラン回収手段とを有するウラン濃縮装置におい
    て、 前記ウラン発生手段は、前記気体状のウラン化合物にそ
    のウラン化合物を還元する還元物質を加えて混合する気
    体混合手段と、その混合ガスにおける前記気体状のウラ
    ン化合物と前記還元物質との気相反応を開始させて気体
    状ウランを生成させる反応促進手段とを有することを特
    徴とするウラン濃縮装置。
  2. 【請求項2】 気体状のウラン化合物から気体状ウラン
    を発生させるウラン発生手段と、そのウラン発生手段か
    ら供給された前記気体状ウランにレーザ光を照射して前
    記気体状ウランからウラン−235を選択的に電離し回
    収するウラン回収手段とを有するウラン濃縮装置におい
    て、 前記ウラン発生手段は、前記気体状のウラン化合物にそ
    のウラン化合物を還元する還元物質を加えて混合する気
    体混合手段と、その混合ガスにおける前記気体状のウラ
    ン化合物と前記還元物質との気相反応を開始させて気体
    状ウランを生成させる反応促進手段とを有し、かつ、前
    記ウラン発生手段と前記ウラン回収手段との少なくとも
    一方は、前記混合ガスを前記ウラン発生手段から前記ウ
    ラン回収手段へ流量を絞りつつ供給する絞り手段を有す
    ることを特徴とするウラン濃縮装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のウラン濃縮装置に
    おいて、前記反応促進手段は、前記混合ガスの流路の周
    囲に配置され前記混合ガスに放電し加熱する放電電極を
    有することを特徴とするウラン濃縮装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のウラン濃縮装置に
    おいて、前記ウラン発生手段は前記ウラン回収手段の上
    方に配置され、かつ前記ウラン回収手段は、内部が真空
    に維持された真空容器と、前記ウラン発生手段から供給
    された気体状ウランに前記真空容器内においてレーザ光
    を照射するレーザ手段と、前記真空容器内の下方に互い
    に対向して配置され前記レーザ光が照射された気体状ウ
    ランに電圧を印加する加圧電極とを有することを特徴と
    するウラン濃縮装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のウラン濃縮装置に
    おいて、前記気体状のウラン化合物は、六フッ化ウラン
    であることを特徴とするウラン濃縮装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のウラン濃縮装置に
    おいて、前記還元物質はアルカリ土類金属であることを
    特徴とするウラン濃縮装置。
  7. 【請求項7】 気体状のウラン化合物から気体状ウラン
    を発生させ、その発生した気体状ウランにレーザ光を照
    射してウラン−235を選択的に電離し回収するウラン
    濃縮方法において、 前記気体状のウラン化合物とそのウラン化合物を還元す
    る還元物質とを反応させることにより気体状ウランを発
    生させることを特徴とするウラン濃縮方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のウラン濃縮方法におい
    て、前記気体状のウラン化合物は、六フッ化ウランであ
    ることを特徴とするウラン濃縮方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のウラン濃縮方法におい
    て、前記還元物質はアルカリ土類金属であることを特徴
    とするウラン濃縮方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008519416A (ja) * 2004-11-08 2008-06-05 エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド 金属含有ガスを処理するための方法および装置
US8779322B2 (en) 1997-06-26 2014-07-15 Mks Instruments Inc. Method and apparatus for processing metal bearing gases
JP2015036435A (ja) * 2013-08-13 2015-02-23 株式会社東京精密 イオン抽出装置及びイオン抽出方法

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