JPH07190073A - 流体潤滑転がり軸受 - Google Patents

流体潤滑転がり軸受

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JPH07190073A
JPH07190073A JP32948993A JP32948993A JPH07190073A JP H07190073 A JPH07190073 A JP H07190073A JP 32948993 A JP32948993 A JP 32948993A JP 32948993 A JP32948993 A JP 32948993A JP H07190073 A JPH07190073 A JP H07190073A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
rolling bearing
metal
grease
lubricating oil
Prior art date
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Pending
Application number
JP32948993A
Other languages
English (en)
Inventor
Eishin Mikami
英信 三上
Toshikazu Nanbu
俊和 南部
Tasuku Sato
佐 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体潤滑転がり軸受を、高温高速の使用条件
でのグリースまたは潤滑油の劣化を防いで、潤滑剤本来
の油膜形成能力を維持し、軸受寿命の長期化を充分に達
成できるものとする。 【構成】 軸受鋼等の金属製転がり軸受を、リン酸トリ
クレジルなどのリン酸トリエステル溶液中に浸漬して軸
受金属表面にリン酸金属塩被膜を形成し、さらに軸受内
部にグリースまたは潤滑油を充填した流体潤滑転がり軸
受とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属製転がり軸受の
流体潤滑性を改良した流体潤滑転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、転がり軸受は、軸受鋼その他の
所定の軸受金属製の内・外輪、転動体、保持器、シール
部材などからなる軸受の内部にグリース等を充填し、必
要に応じて密封したものであるが、たとえば、100〜
150℃で10000rpmといった使用条件において
安定した回転性能が求められる高温高速耐久性の転がり
軸受においては、調製された所定の潤滑剤を充填してい
る。
【0003】この場合に適当な流体潤滑性を発揮する潤
滑剤としては、石油系潤滑剤、合成潤滑油等の潤滑油、
またはこれらに増稠剤を配合した潤滑グリースがあり、
特に基油としてアルキルジフェニルエーテル油を用い、
増稠剤としてジウレア化合物を用いた潤滑グリースまた
は潤滑油は、特に高温高速耐久性が良いことが知られて
いる。
【0004】そして、いっそう過酷な高温高速条件に耐
える流体潤滑転がり軸受とするためには、上記したよう
な潤滑剤に、酸化防止剤、極圧剤、摩擦調整剤などの種
々の添加剤を添加する手法が採られてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の流体潤滑転がり軸受は、境界潤滑の状態となっ
て摩擦面に部分的にまたは一時的に油膜の存在しない界
面潤滑の状態が発生し易く、その時の発熱により、さら
には金属同士の摺動による摩耗粉の発生によってグリー
スなどの潤滑剤が劣化し、充分に軸受寿命を延ばすこと
ができないという問題点がある。
【0006】そこで、この発明は、上記した問題点を解
決し、流体潤滑転がり軸受を、高温高速の使用条件での
グリースまたは潤滑油の劣化を防いで、潤滑剤本来の油
膜形成能力を維持し、軸受寿命の長期化を充分に達成で
きるものとすることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、金属製転がり軸受の摩擦面に
グリースまたは潤滑油を介在させた流体潤滑転がり軸受
において、この軸受の摩擦面にリン酸金属塩被膜を形成
したのである。
【0008】また、上記した流体潤滑転がり軸受は、金
属製転がり軸受をリン酸トリエステル溶液中に浸漬して
軸受金属表面にリン酸金属塩被膜を形成し、次いで軸受
内部にグリースまたは潤滑油を充填することによって製
造することができる。
【0009】以下に、その詳細を述べる。この発明に用
いる金属製転がり軸受は、その材質およびラジアル軸
受、スラスト軸受などの形式を特に限定するものではな
いが、内・外輪および転動体はリン酸被膜処理が可能な
金属製のものであり、保持器やシール部材などは、金属
製のものばかりでなく、プラスチック製のものを採用す
ることもできる。なお、内・外輪および転動体の材質
は、軸受鋼、鉋金、鉛やスズを配合したホワイトメタル
その他の軸受合金であってもよい。
【0010】この発明に用いる潤滑油またはグリース
は、所要の回転速度と耐熱性を備えた液体または半固体
状の潤滑剤であれば、特に限定するものではなく、潤滑
油としては、鉱油、ポリフェニルエーテル、アルキルジ
フェニルエーテル、ポリオレフィンなどが挙げられ、ま
たこれら潤滑油を基油として、金属石鹸、ポリウレアな
どの増稠剤を配合した周知の潤滑グリースを用いること
ができる。
【0011】前記した金属製軸受表面にリン酸金属塩被
膜を形成するには、転がり軸受をリン酸トリエステル溶
液中に浸漬した後、摩擦面にグリースまたは潤滑油を塗
布または注入等の周知の手法で充填する。前記したリン
酸トリエステルは、式 (RO)3 P=O (式中、Rはアリール基、脂肪族炭化水素基、脂環族炭
化水素基を表わす。)で表わされる有機リン酸化合物で
あり、このものは、可塑剤などとして市販の工業用材料
を用いることができる。これらのリン酸トリエステルの
代表例としては、リン酸トリクレジル(CH3 6 4
O)3 POが挙げられる。上記したようなリン酸トリエ
ステルは、取扱い性の必要に応じて有機溶剤で希釈して
用いればよい。
【0012】このようなリン酸トリエステルと前記した
軸受合金を反応させて、その表面にリン酸金属塩被膜形
成するには、反応速度を上げるために加温しながら行え
ば良く、たとえば60℃程度で1〜2時間浸漬すればよ
い。
【0013】
【作用】この発明の流体潤滑転がり軸受は、金属製軸受
の摩擦面に、リン酸金属塩の被膜を形成しているので、
軸受の摩擦面に油膜が途切れるような境界潤滑の場合に
おいても軸受金属同士が接触せず、金属摩耗粉の発生が
防止される。
【0014】また、リン酸金属塩被膜と潤滑グリースに
は好ましい相互分子間力がはたらいていると考えられ、
リン酸金属塩被膜上では潤滑グリースの油膜の形成能力
が向上する。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕リン酸トリクレジル7.36gを2−プロ
パノールで希釈して200mlのリン酸トリエステル溶
液を調製し、この溶液に軸受5115(NTN社製:ス
ラスト玉軸受、軸受鋼製)の両輪を溶液温度60℃で2
時間浸漬して、表面にリン酸鉄その他のリン酸金属塩被
膜を形成した。
【0016】次に、この軸受の転走面に市販の鉱油系グ
リース(日本グリース社製:ニグエースWR−S)を塗
布し、以下の試験方法で軸受使用時の油膜の形成状態を
調べた。
【0017】(a)油膜の形成能力試験:実施例1の流
体潤滑転がり軸受にスラスト荷重16.4kgを負荷
し、1200rpmの速度で60分間回転させた。そし
て、回転輪に取り付けた回転軸と固定輪との間の電気抵
抗(Ω)(以下、軸受内部抵抗という。)を経時的に測
定し、結果を図1に示した。ここで、軸受内部抵抗は、
潤滑グリースの油膜形成能力が高いほど、油膜が厚くな
って増加する。
【0018】〔比較例1〕リン酸金属塩被膜を形成して
いない軸受5115を用い、その転走面に市販の鉱油系
グリース(日本グリース社製:ニグエースWR−S)を
塗布したものを比較例1とし、このものに対して実施例
1と全く同様に油膜の形成能力試験を行ない、結果を図
1中に併記した。
【0019】図1の結果からも明らかなように、表面に
リン酸鉄その他のリン酸金属塩被膜を形成した実施例1
は、内部の電気抵抗値(Ω)が45分経過時まで増加
し、その後はほぼ一定値を維持しており、潤滑油膜の形
成能力に優れていることが判る。これに対して、比較例
1は、潤滑油膜の形成能力に劣っていた。
【0020】〔実施例2〕リン酸トリクレジル7.36
gを2−プロパノールで希釈して200mlのリン酸ト
リエステル溶液を調製し、この溶液に軸受6204(N
TN社製:ラジアル玉軸受(単列深みぞ玉軸受)、軸受
鋼製)の両輪および転動体を溶液温度60℃で2時間浸
漬して、表面にリン酸鉄その他のリン酸金属塩被膜を形
成した。
【0021】次に、この軸受の転走面に市販の鉱油系グ
リース(日本グリース社製:ニグエースWR−S)を
0.23〜0.25g封入して鉄製の非接触シールを軸
受側面に取り付け、以下の試験方法で流体潤滑転がり軸
受の寿命を調べた。
【0022】(b)流体潤滑転がり軸受の寿命測定試
験:実施例2を3個用い、これらの内輪に電動機付きの
回転軸を取り付けてスラスト荷重6.8kgfを負荷す
ると共に、回転を止めた外輪に対してラジアル荷重6.
8kgfを負荷し、150℃の雰囲気で毎分10000
回転の速度で回転軸を介して内輪を回転した。そして、
これら軸受の回転トルクが増大し、回転軸を駆動してい
る電動機の入力電流が制限電流を超過した時点(すなわ
ち回転トルクが始動トルクの2倍以上となった時)を流
体潤滑転がり軸受の寿命(時間)とし、それぞれの結果
を図2のグラフに示した。
【0023】〔比較例2〕リン酸金属塩被膜を形成して
いない軸受6204を3個用い、その転走面に市販の鉱
油系グリース(日本グリース社製:ニグエースWR−
S)を同量塗布したものを比較例2とし、このものに対
して実施例1と全く同様に流体潤滑転がり軸受の寿命測
定試験を行ない、それぞれの結果を図2中に併記した。
【0024】図2の結果からも明らかなように、軸受の
内・外輪および転動体の表面にリン酸金属塩被膜を形成
した実施例2は、同部品の表面にリン酸金属塩被膜を有
しない比較例2よりも5〜10倍の軸受の寿命(時間)
を示した。
【0025】
【効果】この発明は、以上説明したように、金属製転が
り軸受の摩擦面に、リン酸金属塩被膜を形成したので、
金属摩耗粉の発生が防止され、かつ潤滑グリースの油膜
の形成能力が向上することとなって、高温高速の使用条
件でのグリースの劣化が防止でき、グリース本来の油膜
形成能力を維持し、流体潤滑転がり軸受の軸受寿命の長
期化を図ることができる利点がある。
【0026】また、そのような流体潤滑転がり軸受を、
比較的簡易な手法で製造することにより、高機能の転が
り軸受を生産効率良く製造できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1と比較例1の油膜の形成能力試験の結
果を表わし、経過時間と電気抵抗値の関係を示す図表
【図2】実施例2と比較例2の寿命時間を示す図表

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製転がり軸受の摩擦面にグリースま
    たは潤滑油を介在させた流体潤滑転がり軸受において、
    この軸受の摩擦面にリン酸金属塩被膜を形成してなる流
    体潤滑転がり軸受。
  2. 【請求項2】 金属製転がり軸受をリン酸トリエステル
    溶液中に浸漬して軸受金属表面にリン酸金属塩被膜を形
    成し、次いで軸受内部にグリースまたは潤滑油を充填す
    ることからなる流体潤滑転がり軸受の製造方法。
JP32948993A 1993-12-27 1993-12-27 流体潤滑転がり軸受 Pending JPH07190073A (ja)

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JP32948993A JPH07190073A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 流体潤滑転がり軸受

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32948993A JPH07190073A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 流体潤滑転がり軸受

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Publication Number Publication Date
JPH07190073A true JPH07190073A (ja) 1995-07-28

Family

ID=18221947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32948993A Pending JPH07190073A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 流体潤滑転がり軸受

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JP (1) JPH07190073A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006242261A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Ntn Corp 転がり軸受

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006242261A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Ntn Corp 転がり軸受

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