JPH07190099A - 電 極 - Google Patents

電 極

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JPH07190099A
JPH07190099A JP33631793A JP33631793A JPH07190099A JP H07190099 A JPH07190099 A JP H07190099A JP 33631793 A JP33631793 A JP 33631793A JP 33631793 A JP33631793 A JP 33631793A JP H07190099 A JPH07190099 A JP H07190099A
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JP
Japan
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electrode
electrorheological fluid
fluid
solid particles
acid
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JP33631793A
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Inventor
Mikiro Arai
幹郎 新井
Tetsuo Miyamoto
哲夫 宮本
Makoto Kanbara
誠 神原
Motonori Oota
元規 太田
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の電極は、固体粒子を流体中に分散さ
せた電気粘性流体への電圧印加に使用される電極であっ
て、該電極における一方又は両方の電極の電気粘性流体
との接触面に、電極間隔距離1に対して0.001〜
0.1の割合の膜厚であって、比誘電率が分散媒の2倍
以下の絶縁体層が積層されると共に、該絶縁体層表面が
粗面化されたことを特徴とする。 【効果】 本発明の電極は、耐久性に優れると共に、増
粘効果に優れる電気粘性流体用電極であり、クラッチ、
バルブ、ショックアブソーバー、エンジンマウント等の
機械装置の電気的制御に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧印加により粘度を
制御しうる電気粘性流体への電圧印加用電極に関し、ク
ラッチ、バルブ、ショックアブソーバー、エンジンマウ
ント等の機械装置の電気的制御に利用できる電極に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電圧の印加により流体の粘度が変化する
電気粘性流体( Electro-RheologicalFluid、Electrovi
scous Fluid、)は古くから知られている(Duff,A.W.P
hysical Review Vol ,4 ,No.1(1896)23)。電気粘性
流体に関する当初の研究は、液体のみの系に注目したも
のであり、効果も不充分なものであるが、その後固体分
散系の電気粘性流体の研究に移り、かなりの電気粘性効
果が得られるようになった。例えば、Winslow は、パラ
フィンとシリカゲル粉末、それに系を僅かに電導性にす
るために水を使用した電気粘性流体を提案した( Winsl
ow,W.M.,J.of Applied Physics,Vol.20(1949)113
7)。この Winslowの研究により電気粘性流体のもつ電
気粘性効果は、ER効果又は Winslow効果と呼ばれてい
る。
【0003】一方、電気粘性流体における増粘効果(E
R効果)の発現メカニズムの解明も進み、例えば Klass
は電気粘性流体中の分散質である各粒子は、電場内で二
層構造の誘電分極(Induced Polarization of the Doub
le Layer)を生じ、これが主因であるとしている( Kla
ss,D.L.,et al.,J.of Applied Physics,Vol.38,No
1(1967) 67)。これを電気二重層(electric double la
yer )から説明すると、分散質(シリカゲル等の固体粒
子)の周囲に吸着したイオンは、E(電場)=0の時は
分散質の外表面に均一に配置しているが、E(電場)=
有限値の時はイオン分布に片寄りが生じ、各粒子は電場
内で相互に静電気作用を及ぼし合うようになる。このよ
うにして電極間において各粒子がブリッジ(架橋)を形
成し、応力に対して剪断抵抗力を発現、即ち増粘効果を
発現するようになる。
【0004】このような電気粘性流体への電圧印加用電
極においては、銅等の金属板電極が使用されているが、
電気粘性流体に電圧を印加すると、電気粘性流体は電気
絶縁性流体からなるとしても、分散質粒子の双極子形成
に伴うブリッジ形成等により一定の電流が流れ電気化学
反応が必然的に生じる。そのため、従来の電気粘性流体
装置は電圧を印加しつづけると、(1)分極促進剤とし
て使用されている水、多価アルコール等の電気化学的消
耗等により、電気粘性流体が電気化学的劣化を受けて増
粘効果が減少する、(2)電気化学反応等により金属電
極の溶出、また腐蝕が生じ、電気粘性流体装置の耐久性
を悪くする等、耐久性に大きな問題があり、電気粘性流
体装置への銅等の金属板電極の使用には大きな制約とな
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するこ
とを目的に、本発明者等は、先に、特願平2−7974
2号として電気粘性流体との接触面に絶縁層を積層した
電極を提案し、耐久性に優れた電極となしうることを示
したが、本発明は、耐久性と同時に、電気粘性流体に対
してより高いER効果を発現させる電極の提供を課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電極は、固体粒
子を流体中に分散させた電気粘性流体への電圧印加に使
用される電極であって、該電極における一方又は両方の
電極の電気粘性流体との接触面に、電極間隔距離1に対
して0.001〜0.1の割合の膜厚であって、比誘電
率が分散媒の2倍以下の絶縁体層が積層されると共に、
該絶縁体層表面が粗面化されたことを特徴とする。
【0007】電極形成材料としては、銅、アルミニウ
ム、金、白金、銀、鉄、亜鉛、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム、ニッケル、鉛、タンタル等の金属電極
を使用することができる。電極は、電気粘性流体装置用
電極としての一定の剛性を有することが必要であり、プ
レート状の平板電極でもよく、また、曲面等を有する電
極であってもよい。
【0008】電極上に被覆される絶縁体における比誘電
率は、液体の場合は室温、低周波数の測定条件下、固体
の場合には室温、高周波数の測定条件下で得られるもの
であり、分散媒の2倍以下、好ましくは分散媒の比誘電
率以下とするとよく、また、絶縁体における比誘電率は
低い程、電気粘性効果が急増する。
【0009】無機絶縁体材料として、酸化ジルコニウム
/酸化イットリウム、酸化ベリリウム、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、二酸化珪素、シランカップリング
剤、アルミナ、酸化トリウム等の酸化物、炭化珪素、炭
化チタン、炭化タングステン、炭化硼素(B4C)、炭化ジ
ルコニウム、炭化バナジウム、炭化タンタル等の炭化
物、窒化珪素、窒化ホウ素等の窒化物、その外ダイアモ
ンド、i-C(a−Diamond )等を使用することができ
る。これら無機絶縁体材料は、CVD( ChemicalVapor
Deposition )法、プラズマCVD法、イオンビームC
VD法、スラリー塗布法、スピンキャスト法、LPD
( Liquid Phase Deposition)法等により電極上に積層
することができる。
【0010】有機絶縁体材料としては、高密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、塩
素化ポリエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、
ナイロン66、ポリカーボネート等の他に、150℃で
の高温で作動される場合には、例えばポリアミド、ポリ
アセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンテレフタレート、強化型ポリエチレンテレフタレート
等の熱可塑性エンジニアリングプラスティック、ポリエ
ーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリア
リレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポ
リエーテルエーテルケトン等の非架橋型熱可塑性エンジ
ニアリングプラスティック、ポリイミド、ポリアリレー
ト、フッ素樹脂等の非架橋型圧縮成形エンジニアリング
プラスティック、更にポリアミノビスマレイミド、ポリ
トリアジン、架橋ポリアミドイミド、ポリビニルフェノ
ール/エポキシ、フリーデルクラフト樹脂/エポキシ、
耐熱エポキシ等の架橋型エンジニアリングプラスティッ
ク、またこれらプラスティックのブレンド体(例えばポ
リマーアロイ、また共重合体)、更にグラスファイバー
や無機物質のウィスカー(例えばカーボンファイバー)
で強化したものを形成材料として使用することができ
る。
【0011】これらの有機絶縁体材料は、CVD法、P
VD法、蒸着法、スプレー塗布法、スピンキャスト法、
静電塗布法、ディップ法、刷毛塗布法により形成するこ
とができる。また、プラスチックフィルムを接着剤を使
用して貼着しても層形成される。また、乾性油をコーテ
ィングして焼き付けて形成される、所謂エナメル被覆、
ポリビニルホルマールをコーティングして焼き付けたホ
ルマール被覆等の絶縁体層としてもよい。
【0012】電極が平板型であって、絶縁体材料として
アルミナ、シリカ又はアルミナ−シリカを使用する場合
にはCVD法、プラズマCVD法、PVD法、スピンキ
ャスト、スプレー塗布法、刷毛塗布法、浸漬法等を使用
して絶縁体層を形成するとよい。また、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、PPA(ポリパラバン酸)ワニス等の
エンジニアリングプラスティックを使用する場合にはス
ピンキャスト、スプレー塗布法、CVD法、PVD法に
より、またフッ素樹脂塗料、エポキシ−フェノール樹脂
塗料等の耐熱、耐候、電気絶縁性塗料を使用する場合に
はスピンキャスト、スプレー塗布、また静電塗布法を使
用して絶縁体層を形成するとよい。
【0013】電極が、曲面等を有する複雑な形状を有す
る場合には、特にポリイミド、PPAワニス等のエンジ
ニアリングプラスティックをスプレー塗布法、ディップ
法等により積層するか、又はフッ素樹脂塗料、エポキシ
−フェノール樹脂塗料等を静電塗布法、スプレー塗布
法、ディップ法等により積層するとよい。
【0014】無機絶縁体層、有機絶縁体層共に、電極間
隔距離1に対して片極に0.001〜0.1、好ましく
は0.005〜0.05の割合の膜厚であることが必要
であり、その膜厚が薄いと製膜時にピンホールやクラッ
クが生じ、絶縁効果がなくなる。また、膜厚が厚いと電
気粘性流体にかかる印加電圧を低下させるため、電気粘
性効果への寄与が低下する。また、絶縁体層の膜厚は、
電気粘性流体のパラメータに応じて最適値があり、固体
粒子の比誘電率が高いと、一般に絶縁体層の膜厚を薄く
するとよく、また、比誘電率が低いと絶縁体層の膜厚は
厚くするとよい。
【0015】また、本発明の電極においては、この絶縁
体層の表面が粗面化されており、電気粘性流体に含有さ
れる固体粒子に対して滑り摩擦を生じさせるものとされ
る。絶縁体層表面の粗面化は、電極表面を粗面化した
後、絶縁体層を被覆しても、または絶縁体層表面を粗面
化することにより達成される。粗面化の程度は、電極平
面の平均の高さからの平均変位である表面粗さにより示
されるが、好ましくは、後述する電気粘性流体中の固体
粒子の粒子径と同等またはそれ以上とするとよく、例え
ば、10nm〜400μmとするとよい。粒子径には、
分布があり、表面粗さはその最小粒子径より大きく、好
ましくは平均粒子径(xav)よりも大きく、最も好まし
くは最大粒子径よりも大きいものとするとよい。また、
粗面における凹凸ピッチは、固体粒子の粒子径以上で1
00倍以内、好ましくは50倍以内、更に好ましくは1
0倍以内とするとよい。
【0016】また、粒径分布と電極表面における粗さと
の関係は、固体粒子の体積分率での粒径分布において、
その平均粒子径(xav)の2倍以上の粒子径を持つ粒子
の割合が30%をこえると増粘効果が低下するので、好
ましくはその平均粒子径(xav)の2倍以上の粒子径を
持つ粒子の割合を30%以下、好ましくは10%以下の
ものとすることにより、電極表面における粗さを固体粒
子の平均粒子径(xav)の大きさと同程度に仕上げた
場合に相当する増粘効果が得られる。
【0017】電極表面を粗面化するには、電極表面の研
磨をコントロールして行なうとよく、また、エッチング
手段、機械加工手段によってもよく、更に、電極を焼結
金属の如く表面に凹凸を有する素材を使用してもよい。
なお、粗面の状態が溝状の電極を使用する場合には、そ
の溝の方向が流体の動きまたは電極の動きに対して直交
する方向となるようにして取り付ける必要がある。
【0018】また、粗面の状態は、表面粗さ計(例え
ば、小坂研究所(株)製、SEF−30D)により計測
することができ、固体粒子における粒径分布は(株)島
津製作所製、SALD−1100等を使用して容易に計
測することができる。
【0019】電気粘性流体は、分散媒、固体粒子、分散
剤、多価アルコール成分、及び必要に応じて酸、塩、又
は塩基成分、更に各種添加剤からなる。分散媒として
は、電気絶縁性が要求され、例えば鉱油、合成潤滑油が
あり、具体的にはパラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、
ポリ− α- オレフィン、ポリアルキレングリコール、
シリコーン油、ジエステル、ポリオールエステル、燐酸
エステル、珪素化合物、弗素化合物、ポリフェニルエー
テル、合成炭化水素等のオイルが挙げられる。これらの
電気絶縁性流体の粘度範囲は40℃において1〜500
cSt、好ましくは3cSt〜100cStであり、ま
た、比誘電率は1.5〜40、好ましくは2〜5のもの
である。
【0020】また、分散質としての固体粒子は慣用のも
のが使用され、例えばシリカゲル、含水性樹脂、ケイソ
ウ土、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、イオ
ン交換樹脂、セルロース等を使用できる。これら固体粒
子は、通常粒径10nm〜200μmのものが、0.1
重量%〜50重量%の割合で使用される。0.1重量%
より少ないとER効果が少なく、また50重量%を越え
ると分散性が悪くなるので好ましくない。
【0021】電気粘性流体においては、電気絶縁性流体
中に固体粒子を均一かつ安定して分散させるために分散
剤を使用してもよい。分散剤は慣用のものが使用される
が、例えばスルホネート類、フェネート類、ホスホネー
ト類、コハク酸イミド類、変性シリコーン類、アミン
類、非イオン系分散剤等が使用され、具体的にはマグネ
シウムスルホネート、カルシウムスルホネート、カルシ
ウムホスホネート、ポリブテニルコハク酸イミド、アミ
ノ変性シリコーン、ソルビタンモノオレート、ソルビタ
ンセスキオレート等がある。これらは通常、0.1重量
%〜30重量%が使用されるが、固体粒子の分散性がよ
い場合には使用しなくてもよい。
【0022】多価アルコールとしては二価アルコール、
三価アルコールが有効であり、エチレングリコール、ト
リエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グ
リセリン、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサ
ンジオール等を使用するとよい。
【0023】また、必要に応じて酸、塩基、塩類を添加
してもよい。酸成分としては硫酸、塩酸、硝酸、過塩素
酸、クロム酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸、或は酢酸、
ギ酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、シュウ
酸、マロン酸等の有機酸が使用される。塩としては、金
属または塩基性基(NH4 + 、N2 5 + 等)と酸基か
らなる化合物であり、これらはいずれでも使用すること
ができる。なかでも多価アルコールに溶解して解離する
もの、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属のハロ
ゲン化物などの典型的なイオン結晶を形成するもの、あ
るいは有機酸のアルカリ金属塩などが好ましい。この種
の塩として、LiCl,NaCl,KCl,MgC
2 ,CaCl2 ,BaCl2 ,LiBr,NaBr,
KBr,MgBr2 ,LiI,NaI,KI,AgNO
3 ,Ca( NO3 )2 ,NaNO2 ,NH4 NO3 ,K
2 SO4 ,Na2 SO4, NaHSO4 ,(NH4 2
SO4あるいはギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸などの
アルカリ酸金属塩がある。
【0024】塩基は、アルカリ金属あるいはアルカリ土
類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アミン類な
どであり、多価アルコール、あるいは多価アルコールと
水の系に溶解して解離するものが好ましい。この種の塩
基として、NaOH,KOH,Ca(OH)2 ,Na2
CO3 ,NaHCO3 ,K3 PO4 ,Na3 PO4 ,ア
ニリン、アルキルアミン、エタノールアミンなどがあ
る。なお、前記した塩と塩基を併用することができる。
酸、塩、塩基類は、通常電気粘性流体全体に対して、5
重量%以下の割合で使用するとよい。5重量%を越える
と通電しやすくなり、消費電力が増大するので好ましく
ない。
【0025】尚、多価アルコール成分、酸、塩、又は塩
基成分を添加する場合には、絶縁層としては耐アルコー
ル性、耐酸性を有するものを使用するとよい。多価アル
コール成分と酸、塩、又は塩基成分は、それぞれ単独に
使用してもER効果を改善することができるが、多価ア
ルコール成分は高温領域でのER効果を向上させること
ができ、また酸成分は分極効果を増大させることできる
ものである。またこの二成分を併用することができ、高
温領域でのER効果と共に、分極効果を増大させるとい
う相乗効果を奏するものである。
【0026】また、添加剤として酸化防止剤を添加して
もよい。酸化防止剤は電気絶縁性液体の酸化防止と共
に、分極剤である多価アルコールの酸化を防止すること
を目的とするものである。
【0027】酸化防止剤としては、分極剤、固体粒子に
不活性なものを使用するとよく、慣用されるフェノール
系、アミン系酸化防止剤を使用することができ、具体的
にはフェノール系としては2・6−ジ−t−ブチルパラ
クレゾール、4・4’−メチレンビス(2・6−ジ−t
−ブチルフェノール)、2・6−ジ−t−ブチルフェノ
ール等、またアミン系としてはジオクチルジフェニルア
ミン、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルジフェ
ニルアミン、N−ニトロソジフェニルアミン等を使用す
ることができる。
【0028】尚、電気粘性流体系においてER効果を阻
害しない程度に水を使用してもよいことは勿論である。
【0029】
【作用及び発明の効果】電気粘性流体適用装置において
は、例えば、2枚の電極間に固体粒子を含む電気粘性流
体が入れられており、両電極間に電圧を印加すると、電
極間に固体粒子による鎖が形成される。この状態で、一
方の電極をずらして電気粘性流体に歪みを与えると、応
力が電気粘性流体を通してもう一方の電極に伝達される
が、この際、電極表面に接している粒子が応力の伝達を
最終的に行なっているものと考えられ、電極表面と電気
粘性流体との相互作用が重要な要素と考えられる。
【0030】従って、電極表面に対する固体粒子の摩擦
力を大きくしておけば、固体粒子が電極表面を滑ること
なく、固体粒子により伝達される全ての力がもう一方の
電極に伝達されることとなる。即ち、電極表面が固体粒
子の平均粒子径より大きく粗面化されているか、又、粒
径分布と電極の表面粗さとの関係として、電気粘性流体
における固体粒子の体積分率での粒径分布において、そ
の平均粒子径(xav)の2倍以上の粒子径を持つ粒子の
割合が30%以下の場合に、電極表面における粗さを固
体粒子の平均粒子径(xav)の大きさと同程度に仕上げ
た場合に相当する増粘効果を得ることができる。
【0031】また、電極表面と電気粘性流体との電気的
な相互作用も重要な要素であり、両電極間に電界を印加
し、一方の電極をずらして電気粘性流体に歪みを与える
場合に生じるマックスウエルの応力の横成分がその相互
作用に大きな影響を与えるものと考えられる。本発明に
おいては、電極を被覆する絶縁体層として、電極間隔距
離1に対して片極に0.001〜0.1の割合の膜厚で
あって、比誘電率が分散媒の2倍以下とする場合に、電
気粘性流体と電極との相互作用が大きく、増粘効果が極
めて大きくなることを見出したものである。以下、本発
明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。なお、下記の実施例、比
較例における電極間隔は、すべて1mmである。
【0032】
【実施例1】電気粘性流体の組成を示す。
【0033】 ・アルキルベンゼン(40℃、17cSt、比誘電率2.2) 83重量% ・シリカゲル(平均粒子径1.4μm、体積分率での粒径分布における、粒径が 2.8μm以上の粒子の割合が10%のもの) 7重量% ・トリエチレングリコール 2重量% ・ポリブテニルコハク酸イミド 8重量% 得られる電気粘性流体の粘度は、40℃で30cStで
ある。
【0034】電極材料としては、SUS(番号304、
表面粗さ=0.1μm)を使用し、電極の大きさを巾2
0mm×長さ50mmとした。電極表面に、ポリテトラ
フルオロエチレンを1,1,1−トリクロロエタンと
1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエ
タンの混合液に溶解し、その溶液をスプレー塗布法によ
り塗布し、350℃で溶融させ、片極に30μmずつの
膜厚で絶縁体層(比誘電率2.1)を形成した後、その
表面を機械加工により平均粗さが10μmのものとし、
本発明の電極を作製した。
【0035】このようにして得られた、表面が同一処理
の電極を2枚対向させて電気粘性流体適用装置とした。
【0036】この装置において、両電極間に一定流量
(90ml/min.)の電気粘性流体を流しつつ、2
KV/mm(交流AC50HZ)の電場を印加し、電気
粘性流体の流量を上記の値に保持するために必要な電気
粘性流体への差圧(Kg/cm2 )を測定した。その結
果を下記表1に示す。
【0037】
【実施例2】実施例1における電気粘性流体適用装置と
して、電極表面の表面粗さが1.5μmのものを使用し
た以外は、同様にして一定流量の電気粘性流体を流すた
めに必要な流体圧を測定した。結果を下記表1に示す。
【0038】
【実施例3】SUS電極表面にシリカをCVD法により
被覆し、片極の膜厚が30μmの絶縁体層(比誘電率
3.8)を形成した後、その表面を機械加工により、平
均粗さが10μmとしたものを本発明の電極とした。こ
の電極を使用した以外は実施例1同様にして電気粘性流
体適用装置を作製し、同様に一定流量の電気粘性流体を
流すために必要な流体圧を測定した。結果を下記表1に
示す。
【0039】
【実施例4】実施例3における電気粘性流体適用装置と
して、電極表面の表面粗さが5μmとしたものを使用し
た以外は同様にして電気粘性流体適用装置を作製し、同
様に一定流量の電気粘性流体を流すために必要な流体圧
を測定した。結果を下記表1に示す。
【0040】
【比較例1】実施例1において、電極表面の平均粗さを
1.0μmとした以外は、実施例1同様にして電気粘性
流体適用装置を作製し、同様に一定流量の電気粘性流体
を流すために必要な流体圧を測定した。結果を下記表1
に示す。
【0041】
【比較例2】実施例1の電気粘性流体におけるシリカゲ
ルとして、体積分率での粒径分布における、粒径が2.
8μm以上の粒子の割合が40%のものを同量使用した
以外は、実施例1同様にして電気粘性流体適用装置を作
製し、同様に一定流量の電気粘性流体を流すために必要
な流体圧を測定した。結果を下記表1に示す。
【0042】
【比較例3】実施例3において、電極における絶縁層の
膜厚を200μmとした以外は、実施例3同様にして電
気粘性流体適用装置を作製し、同様に一定流量の電気粘
性流体を流すために必要な流体圧を測定した。結果を下
記表1に示す。
【0043】
【比較例4】実施例1において、その絶縁体層に代え
て、アルミナをCVD法により被覆し、片極の膜厚が3
0μmの絶縁体層(比誘電率9)を形成し、その表面を
機械加工により平均粗さが10μmのものとしたものを
電極として使用した。それ以外は、実施例1同様にして
電気粘性流体適用装置を作製し、同様に一定流量の電気
粘性流体を流すために必要な流体圧を測定した。結果を
下記表1に示す。
【0044】
【比較例5】実施例1における電気粘性流体適用装置に
おいて、電極表面を粗面化せず、また、絶縁層も被覆し
ないで電極とした以外は、実施例1同様にして電気粘性
流体適用装置を作製し、同様に一定流量の電気粘性流体
を流すために必要な流体圧を測定した。結果を下記表1
に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表1からわかるように、本発明の電極を使
用すると増粘効果が増大することがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 105:06 125:26 129:16 133:56) C10N 40:14 (72)発明者 太田 元規 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体粒子を流体中に分散させた電気粘性
    流体への電圧印加に使用される電極であって、該電極に
    おける一方又は両方の電極の電気粘性流体との接触面
    に、電極間隔距離1に対して0.001〜0.1の割合
    の膜厚であって、比誘電率が分散媒の2倍以下の絶縁体
    層が積層されると共に、該絶縁体層表面が粗面化された
    ことを特徴とする電極。
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