JPH0719169B2 - 発香器のゆらぎ駆動装置 - Google Patents
発香器のゆらぎ駆動装置Info
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Landscapes
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
- Control Of Non-Electrical Variables (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ランダムに変化する香
りを放出する発香器のゆらぎ駆動装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、産業界および各家庭において使用
される各種装置は、無制御、終始一定制御、または段階
的な一定制御が行われるのが通例であるが、このような
制御が必須の装置と必ずしも必須でない装置とに分類さ
れる。発香器は、無制御のものが殆どである。 【0003】上述のような制御が必須でない装置の中
で、一定もしくは定常制御することにより、弊害が生じ
ているものがある。 【0004】特に、各種の環境機具および制御装置等
は、人工的な刺激を人間に与え、あるいは人工環境を作
り、人間の感覚を制御して日常生活を快適にしたり、人
間を楽しませたりしている。そのような中で、臭覚に関
連するものとしてトイレその他の悪臭を消すためあるい
は部屋や車室で香りを楽しむために用いる発香機具があ
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来こういった機器で
は、人間に与える刺激や人工環境は、時間経過に対して
変化しない定常的な状態に制御されるのが通例である。
すなわち発香材が部屋およびトイレに置かれた場合がこ
れに相当する。このような場合、人間は、臭覚が常に一
定の刺激を受け、あるいは一定の環境におかれるため、
別の環境、刺激の状況下からこのような一定環境刺激下
におかれた当初は、新鮮な感覚、印象を受けるが時間経
過とともに臭覚が慣れて鈍くなり、新鮮さが無くなり快
適感や楽しみが減退するという問題があった。 【0006】さらに、定常制御以外の制御として、単調
に増加または減少するような制御、および規則的または
周期的な変動制御がある。すなわち換気の良い部屋に香
料が一吹きされた場合や締め切った部屋やトイレに発香
材が置かれている場合に相当する。このような制御がな
された場合、上述の定常制御に比べ時間的に多少遅くな
るが、単調な増加または減少および規則的な変動を人間
が記憶してしまうとともに、人間は予測能力を有するた
め次に来る状態を予測してしまうので、やはり臭覚が慣
れて鈍くなり、新鮮さが無くなって快適感や楽しさが減
退するという問題があった。臭覚は慣れやすいので単調
減少はすぐに香りを感じなくなってしまい、単調増加の
例に相当する締め切った部屋やトイレでは時々体験する
ように香りが蓄積し極度に充満した場合は香りの強さに
耐えきれなくなるという問題があった。 【0007】また、上述のような各種制御がなされた状
況下から、自然界の状況下に置かれることによる環境の
突変、その環境差およびその繰り返しにより、臭覚その
他の感覚および生活のリズムに何らかの影響を与えるよ
うなことがあるという問題があった。 【0008】本発明は、上記問題点を解消するために本
発明者らが系統的な実験および解析を重ねた結果案出し
たものである。本発明は、発香器の香りのエネルギーを
自然界のゆらぎのように最適にゆらぎ駆動する発香器の
ゆらぎ駆動装置を提供することを目的とする。 【0009】本発明は、自然界に存在するとともに、人
間の生物として本来有する基本的特性を考慮し、時間経
過に対して積極的に香りに関する環境や臭覚に対する刺
激をランダムに変動させ、常に臭覚に新鮮な刺激を与え
て新鮮な感覚を維持し、自然な快適感や楽しさを増進さ
せる発香器のゆらぎ駆動装置を提供することを目的とす
る。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明(特許請求の範囲
第(1)項)の発香器のゆらぎ駆動装置は、ランダムに
変動し、各周波数のスペクトルの大きさが周波数fに対
して1/fk の関係(kは任意の値をとり得る)を有す
る物理量を発生するランダム発生手段と、ランダム発生
手段の発生する物理量に基づき、前の香りの状態と後の
香りの状態との間に香りが供給されない状態が形成され
る発香器の香りの種類、香りの強度、香りの供給タイミ
ングまたは香りの供給量等の少なくともいずれか1つが
駆動制御される駆動手段とから成るものである。 【0011】本発明(特許請求の範囲第(2)項)の発
香器のゆらぎ駆動装置は、ランダムに変動し、各周波数
のスペクトルの大きさが周波数fに対して1/fk の関
係(kは任意の値をとり得る)を有する物理量を発生す
るランダム発生手段と、ランダム発生手段の発生する物
理量に基づき、送風機によって形成される流れに乗せて
香りを供給する発香器の香りの種類、香りの強度、香り
の供給タイミング、香りの供給量または送風機の回転数
等のいずれか1つが駆動制御される駆動手段とから成る
ものである。 【0012】 【作用】上記構成より成る第1発明の発香器のゆらぎ駆
動装置は、1/fk の関係を有する物理量に基づき駆動
装置により、前の香りの状態と後の香りの状態との間に
香りが供給されない状態が形成される発香器の香りの種
類、香りの強度、香りの供給タイミング、香りの供給量
の少なくとも1つが制御される。 【0013】上記構成より成る第2発明の発香器のゆら
ぎ駆動装置は、1/fk の関係を有する物理量に基づき
駆動装置により、送風機が発生する流れに乗せて香りを
供給する発香器の香りの種類、香りの強度、香りの供給
タイミング、香りの供給量または送風機の回転数の少な
くとも1つが制御される。 【0014】 【発明の効果】上記作用を奏する第1発明装置は、前の
香りの状態と後の香りの状態との間に香りが供給されな
い状態が形成されるので香りが混ざり合うことによる香
り悪化を防止するとともに、1/fk の関係を有する物
理量に基づき、香りの種類、香りの強度、香りの供給タ
イミング、香りの供給量の少なくとも1つが制御される
ので、臭覚が慣れることが無く、いつも新鮮さが維持さ
れ、快適感や楽しさが減退しないという効果を奏する。 【0015】上記作用を奏する第2発明装置は、1/f
k の関係を有する物理量に基づき香りの種類、香りの強
度、香りの供給タイミング、香りの供給量の少なくとも
1つが制御されるので、臭覚が慣れること無く、いつも
新鮮に維持され、快適感や楽しさが減退しないととも
に、送風機による流れに乗せて香りが供給されるので、
香りの到達や充満および通過が速くなり、しかも流れが
前記物理量に基づき制御される場合は、一層新鮮さが増
すという効果を奏する。 【0016】(ゆらぎの特性)本発明の発香器のゆらぎ
駆動装置は、ランダムに変動するすなわちランダム(不
規則)にゆらぐ香りのエネルギーを放出するものである
が、ここで本発明が適用可能なランダムなゆらぎについ
て考えてみる。 【0017】時系列上のランダムなゆらぎは、統計的処
理をして周波数分析すると、図7の(a)に示すように
その電力スペクトル密度(パワースペクトラム)が周波
数fに依存しない一定値となる図8の(a)に示すよう
ないわゆる白色雑音性のゆらぎ(以下単に1/f0 特性
のランダムな変動と言う)と、図7の(b)に示すよう
にその電力スペクトル密度が周波数fに対して逆比例の
関係にある図8の(b)に示すような1/f雑音性のゆ
らぎ(以下単に1/f特性のランダムな変動と言う)
と、図7の(c)に示すようにその電力スペクトル密度
が周波数fの2乗f2 に対して逆比例の関係にある図8
の(c)に示すような1/f2 雑音性のゆらぎ(以下単
に1/f2 特性のランダムな変動と言う)との三つの代
表的なものがある。なお、図7は横軸に周波数をとり、
縦軸に電力スペクトル密度をとったもので、それぞれ対
数表示した。 【0018】上記三つの代表例は、周波数成分の観点か
らランダムなゆらぎを分類したものであるが、上述の電
力スペクトル密度と自己相関数との間はフーリエ変換で
結ばれており、上記三つの代表例は時間領域での過去、
未来との相関という観点から、次のようなことが言え
る。 【0019】1/f0 特性のランダムな変動(1/f0
雑音性のゆらぎ)は、現在の状態と過去の状態とは全く
関係なく、また未来に対しても全く影響しない性質のゆ
らぎである。 【0020】1/f特性のランダムな変動(1/f雑音
性のゆらぎ)は、現在は近い過去とは相関があるが、そ
れより遠い過去とは関係なく、未来に対しても同様に近
い未来に対しては現在の状態が影響するが、それより先
になると現在の状態が影響しない性質のゆらぎである。
すなわち、未来に対して少しは予期できるが、予測の的
中率はそれほど高くない。 【0021】1/f2 特性のランダムな変動(1/f2
雑音性のゆらぎ)は、1/f特性の変動に比べて、現在
の状態と相関のある過去ないし未来の時間幅が広くなっ
ており、未来の予測的中率も1/f特性の変動より高く
なる。 【0022】したがって、1/f0 特性のランダムな変
動にしたがって、環境や人間への刺激を制御すると、予
期できない変化ばかり起こるので、非常にせわしい感じ
がして落ち着かないが、香りの激しい変動が必要な場で
は有効である。すなわち、臭覚は慣れると鈍感になるの
で、激しいくらいの変動の方が望ましい場合もある。 【0023】1/f特性のランダムな変動にしたがっ
て、環境や人間への刺激を制御すると、適当に期待にこ
たえるような変化が起こるので、常に新鮮な感じがあり
好ましい。多くが好む音楽の音響パワーが、この種のゆ
らぎであることは、この種のゆらぎが人間にとって好ま
しいことの好例である。人間の臭覚に直接刺激を与え
て、好ましい感じを与える装置や場に適用すると有効で
ある。 【0024】1/f2 特性のランダムな変動にしたがっ
て、環境や人間への刺激を制御すると、期待に沿うよう
な変化を多く感じるため、大きな唐突感が無く、適度な
刺激、快感があるので好ましい。自然に吹く風がこの種
のゆらぎに近い変動を示すように、空調装置等の送風量
や発香器の香りの供給量をこの種のゆらぎに従って制御
すると自然風に近い風や自然な香りが得られ、快適な居
住および作業環境をつくることができる。唐突感を嫌う
ような場に適用する場合は有効である。 【0025】(実施の態様)本発明は、実施するに当り
適用の場および装置の要求に応じ種々の態様をとり得
る。以下に代表的な態様について述べる。 【0026】第1の態様は、ランダム発生手段Aを、各
周波数のパワースペクトラムの大きさが周波数(f)に
対し1/fk の関係(kは任意の値をとり得る)を有
し、ランダムに変化する物理量を出力するようにしたも
のである。kは、たとえば0、0.1 、0.5 、1、1.5 、
2、3・・・等、それ以外にも必要に応じて任意の値を
とり得る。 【0027】第2の態様は、ランダム発生手段Aを、各
周波数(f)のパワースペクトラムの大きさが等しくな
る(1/f0 )ようにランダムに変化する物理量を出力
するようにしたものである。第2の態様は、大きな唐突
感を必要とする装置や場での適用に有効である。 【0028】第3の態様は、ランダム発生手段Aを各周
波数のパワースペクトラムの大きさが周波数の大きさ
(f)に対し逆比例の関係(1/f)を有し、ランダム
に変化する物理量を出力するようにしたものである。第
3の態様は、適度な唐突感を必要とする装置、人間や動
物の臭覚に直接刺激を与える装置に適用すると有効であ
る。 【0029】第4の態様は、ランダム発生手段Aを各周
波数のパワースペクトラムの大きさが周波数(f)の2
乗(すなわち、f2 )に対し逆比例の関係(1/f2 )
を有し、ランダムに変化する物理量を出力するようにし
たものである。第4の態様は、唐突感を嫌うような場や
装置および空調装置に適用すると有効である。 【0030】第5の態様は、図9に示すように、1/f
k の関係でランダムに変化する電気量を出力するランダ
ム発生手段Aと、ランダムに変化する電気量を制御する
制御手段Bと、制御された電気量を増幅する増幅手段C
と、増幅された電気量に応じて香りその他臭覚に影響を
与えるエネルギーを放出する駆動手段Dとから成り、ラ
ンダムに変化する香りエネルギーを放出するものであ
る。第5の態様は、電気的装置で本発明を構成するの
で、複雑な制御および正確な制御を可能にするととも
に、装置全体を小型にできるという利点を有する。 【0031】第6の態様は、図9に示すように、1/f
k の関係でランダムに変化する機械量を出力するランダ
ム発生手段Aと、ランダムに変化する機械量を制御する
制御手段Bと、制御された機械量を増幅する増幅手段C
と、増幅された機械量に応じた香りエネルギーを放出す
る駆動手段Dとから成り、ランダムに変化する香りエネ
ルギーを放出するものである。第6の態様は、機械的装
置で本発明を構成するので、装置が簡単になり、信頼性
が高く、安価にできるという利点を有する。 【0032】次に本発明の実施例装置について、図面を
用いて詳細に説明する。 【0033】(第1実施例)第1実施例装置は、本発明
を建物内や屋外等において仕切られた空間内または仕切
のない領域内の臭いを消すため、または好ましい香りを
漂わすための発香器に適用したものである。 【0034】第1実施例の発香器のゆらぎ駆動装置は、
複数の発香材の香りをランダムに選別し、且つ発香持続
時間をランダムに制御することを特徴とする。 【0035】第1実施例の発香器のゆらぎ駆動装置は、
図1および図2の(A)ないし(D)に示すようにラン
ダムな信号を出力するランダム発生手段A1と、ランダ
ム発生手段A1の信号に基づき後述する駆動手段の駆動
量を制御する制御手段B1と、ランダム発生手段A1の
信号に基づき駆動手段を駆動するに足る電気的出力を得
るための増幅手段C1と、増幅手段からの信号に応じて
蓋を開閉し、香気を揮散させる駆動手段D1とから成
る。 【0036】ランダム発生手段A1は、所定のクロック
パルスを出力するクロック発振器1と、クロック発振器
1に接続され擬似ランダムパターン信号を発生するに充
分な段数Mを有するシフトレジスタ2と、シフトレジス
タ2の出力端と入力端との間に接続されシフトレジスタ
2に帰還をかける排他的論理和ゲート回路3と、シフト
レジスタ2に接続したデコーダ4とから成る。 【0037】シフトレジスタ2は、上述のように接続さ
れており、各段の示す2値パターンが2進数とみなせる
ので、クロックパルスのたびに乱数を出力し、段数を充
分にとってあるので、実用的には白色雑音とみなすこと
ができる。シフトレジスタ2の段数Mはデコーダ4の入
力ビット数nより充分大きいものを用い、nビットをデ
コーダ4に接続する。デコーダ4は、最大2n 本の異な
る出力線をとりうるが、後述する駆動手段D1中の発香
材の数Nに対応してN本(本実施例では一例として8
本)の出力線をランダムに選択し増幅手段C1に接続す
る。図面では代表的に3本だけを示した。 【0038】したがって、ランダム発生手段A1におい
ては、シフトレジスタ2のビットパターンは、ランダム
であるが、このうちのnビットについては、クロックパ
ルスのたびにビットパターンが変化する場合もあるし、
数クロックにわたり同一のビットパターンを示す場合も
ある。したがって、これをデコーダ4によりデコードす
れば、クロックパルスのたびに異なる出力線が選択され
たり、同一の出力線が数クロックにわたり連続的に選択
されたりする。 【0039】制御手段B1は、電源Eに接続したN(=
8)個の可変抵抗5から成り、発香材の種類や好みに応
じて香気の強さを調整することができる。 【0040】増幅手段C1は、デコーダ4のN個の出力
線にそれぞれ接続した抵抗をベースに接続し、エミッタ
を接地したトランジスタから成るN(=8)個の電子ス
イッチ6から成り、デコーダ4の信号出力を駆動手段D
1を駆動するに足る電気的出力に増幅する。 【0041】駆動手段D1は、図1および図2の(A)
ないし(D)に示すように8種類の発香材を収容する8
個の独立の部屋を有する容器7と、容器7の各部屋に設
けた蓋8と、各部屋内に配設され一端を増幅手段C1の
トランジスタのコレクタに接続し他端を制御手段B1の
可変抵抗5に接続したソレノイド9とから成る。ソレノ
イド9は、制御手段B1による設定に応じた開き量で、
且つ増幅手段C1の出力に応じてランダムに各種の部屋
の蓋8を開くとともにその状態をランダムに持続する。 【0042】容器7は、図2の(A)および(B)に示
すように茶筒のふた状の天井部を有する円筒の上面に開
閉できる気密性のよい扇形の蓋8を8個具備した蓋部材
10と、内部にそれぞれが壁で仕切られた8個の独立の
部屋12を形成した受部材13とから成る。扇形の蓋8
の大きさは、部屋の上方開口部の大きさよりも小さく
て、且つ開き量との関係で所定の香気揮散が得られる面
積にする。そして蓋8の開閉により8個の部屋12のう
ちの1つだけが外気に通じるようにする。蓋8の位置を
固定するための突起14を受部材13の側壁外面に設け
ておき、これに対応する溝(図示せず)を蓋部材10の
側壁内面に設ける。独立の部屋12には、それぞれ種類
の異なる液体または固体の発香材16を入れておく。 【0043】図2の(C)および(D)に示すように容
器7内の部屋12の側壁内面の上部にそれぞれ磁性材料
より成る可動部材15を有するソレノイド9を配置し、
可動部材15を軸方向上方に駆動することにより、図2
の(D)に示すように蓋8を押し上げ、蓋8を開けるよ
うにする。 【0044】上述の構成より成る第1実施例の発香器の
ゆらぎ駆動装置は、ランダム発生手段A1のシフトレジ
スタ2の示すランダムなビットパターンは2進数とみな
せるので、増幅手段C1の電子スイッチのうちの一つが
デコーダ4の出力にしたがって「オン」状態になる。す
なわち、シフトレジスタ2の示すランダムに変化する2
進数にしたがって、駆動手段D1の8個のソレノイド9
のうちの1つがランダムに選択、駆動される。そしてそ
の駆動時間の長さも、長い場合から短い場合までランダ
ムに変化する。すなわち、ソレノイド9で構成されるソ
レノイド群を駆動すれば図2の(A)の複数の蓋8のう
ちの1つをランダムに開閉でき、かつ蓋の開いている時
間もランダムとなる。したがって多種類の香気を、蓋の
開いている時間に対応した変動する強度で揮散させるこ
とができる。また制御手段B1の可変抵抗5を調整すれ
ば、ソレノイド9を流れる電流量すなわちソレノイドの
発生する力、すなわち蓋8の開度を調整でき、したがっ
て好みに応じて香気の強さを調整できる。 【0045】なお、この場合、デコーダ4への入力はn
ビットの2進数であるが出力線の数は2n よりずっと少
ないN(=8)しかないため、シフトレジスタ2が発生
するランダムなビットパターンのうち多くのものでは、
デコーダ4がデコードしてもそれに対応するソレノイド
が存在しないことになる。このため、図2の(A)の蓋
8は通常は全て閉じており、時折任意の1つがランダム
に開閉することになる。このように通常は蓋8が全て閉
じているため、以前に揮散した香気は、この期間に消散
し、次に別の蓋8が開いた時には、積極的に香気が混ざ
り合うこと無く、新たな香気のみを楽しむことができ
る。 【0046】したがって本第1実施例の発香器のゆらぎ
駆動装置は、ランダムに異なった発香材16の香気をラ
ンダムな時間揮散させるものであるため、香気の種類お
よび強さをランダムに制御するので、一定の香気を継続
して揮散させた時のような臭覚の慣れによる快感の衰え
や、蓄積された香気が強い場合の不快感や、極度の場合
は頭痛がしたりするのを防止して、いつも新鮮な香気を
設定した適度な強度で楽しむことができるという利点を
有する。また、8個の部屋に、各自の好みに応じて、薔
薇様の発香材、柑橘系の発香材等を入れておけば、いつ
も快い種類の異なった香気をランダムに楽しむことがで
きる。 【0047】また、各部屋に同種類の発香材で香気の強
度が異なるものを予め入れておけば、香気の揮散時間と
相まって、香気の強度を広範囲に亘りランダムに変える
ことができる。この場合は、異なった発香材の場合に比
べ蓋8の開閉タイミングをラフに行っても良い。 【0048】次に本第1実施例の発香器のゆらぎ駆動装
置の変形例について述べる。 【0049】(第1変形例)第1変形例は、図3に示す
ように中空円筒容器17と、天井部に充分小さなピンホ
ール18を有する蓋19とを設け、この中に発香材20
を入れ、発香材20を電気ヒータ21で加熱するように
するものであり、第1実施例の駆動手段D1のソレノイ
ド群の個々のソレノイド9の代わりに電気ヒータ21を
接続する。発香材は普通低温の間は香気を揮散しにくい
が、温度が高くなると香気を揮散しやすい性質を有する
ため、図3のような構成にして、発香材20をランダム
に加熱することにより、加熱した時だけ香気がピンホー
ルを介して揮散するようにして、第1実施例と同様に香
気を揮散させるものである。この場合も可変抵抗5を調
整することによりヒータ21を流れる電流量を調整する
ことができ、したがって発香材20の温度、すなわち香
気の強度を好みに応じて調整できる。 【0050】また、本第1変形例のヒータ21を、前述
の第1実施例の各部屋に配置して、蓋8の開閉制御に加
えて、発香材16の加熱時間も制御するようにすること
も可能であり、このようにすることにより蓋8の開閉制
御だけでなく、加熱時間すなわち加熱温度をランダムに
積極的に変動させることが可能である。 【0051】(第2変形例)第2変形例は、第1実施例
の発香器のゆらぎ駆動装置の駆動手段D1を変形するも
のである。 【0052】第2変形例は、図4に示すように一端を空
気の流通を可能にして閉塞した例えば中空円筒で構成さ
れるダクト22の他端を開口端とし、閉塞端内部にモー
タMで駆動されるファン23を配置し、ダクトの軸方向
に空気流AFを形成する。ダクトの下部には、複数個の
固形発香材24を収容する同一構成より成る複数個(図
4では4個)の部屋25を列設する。部屋25とダクト
22の内部とを連絡するために、ダクト22の下部に各
部屋25に対応して円形孔26を穿設し、円形孔26に
閉塞するように截頭円錐形状の弁を有し、コイルスプリ
ングSで付勢されるとともに、第1実施例の駆動手段D
1のソレノイド9により図中下方に移動される弁部材2
7を配置し、発香材24を収容した部屋25と、空気流
AFが形成されているダクト22との連絡をランダムに
開閉制御する。 【0053】上述の構成より成る第2変形例は、ファン
23によりダクト22内に図4中左方から右方への空気
流AFが形成されており、増幅手段C1からの出力に応
じて任意のソレノイド9(図4では左から2番目)のみ
を駆動し、弁部材27を下方に移動させ、部屋25内の
発香材の香気を円形孔26を介して、ダクト22内に揮
散させ、空気流AFに乗せて香気を供給する。 【0054】本第2変形例は、発香材の香気をファン2
3によって形成された空気流に乗せて供給するので速や
かに香気を揮散させることができるとともに、広い領域
にわたって香気を揮散させることができるという利点を
有する。 【0055】本第2変形例は、1つの香気が揮散された
後、全部の弁部材27が一定時間閉塞され、その後ラン
ダムに他の発香材の香気を揮散させるので、芳香のゆら
ぎを楽しむことができるという利点を有する。 【0056】本第2変形例は、各部屋25内に更にヒー
タ21を配設し、ソレノイド9と同期してヒータ21に
よって発香材を加熱することにより、発香材の加熱時間
を制御することも可能であり、蓋8の開閉制御に加え、
加熱時間すなわち加熱温度もランダムに変動させること
ができ、芳香のゆらぎ効果を一層促進させることができ
る。 【0057】更に第2変形例は、ダクト22内に空気流
AFを形成するファン23は直流モータにより一定回転
で駆動したが、これに代えて、1/f特性でゆらぐ電流
により駆動することも可能であり、このようにすること
によりダクト22内の空気流AFの速度に1/f特性で
ゆらぎが付与されるので、1/f特性の香気のゆらぎを
楽しむことができる。 【0058】(第2実施例)第2実施例の発香器の駆動
装置は、複数の発香材を決められた順序で選別し、発香
強度を1/f特性でランダムに制御するものであり、し
かもこれらの駆動制御を純機械的に行う点に特徴があ
る。 【0059】第2実施例の発香器のゆらぎ駆動装置は、
図5および図6に示すように1/f特性でランダムに変
動する機械的変位を出力するランダム発生手段A2と、
ランダム発生手段A2が出力する機械的変位に対応して
駆動手段の駆動量を制御する制御手段B2と、ランダム
発生手段A2の機械的出力に基づき駆動手段を駆動する
に足る機械的変位を得るための増幅手段C2と、増幅手
段C2からの機械的変位に応じて蓋を開閉するととも
に、蓋の開度を1/f特性でランダムに制御し、香気の
強度を1/f特性でランダムに揮散させる駆動手段D2
とから成る。 【0060】ランダム発生手段A2は、ケースCS内に
回転可能に両端軸支された中空ドラム27と、ドラム2
7の外側壁の軸方向に等間隔な箇所で且つ円周方向に互
いに90度の角度関係で配設した1/f特性で高さが変
化する4個の突起部28Aないし28Dと、各突起部2
8Aないし28Dに当接し、軸方向移動可能に挿置され
た4個の棒部材32Aないし32Dと、ケースCS内に
回転可能に軸支された軸STの一端に固定され中空ドラ
ム27の内側壁の軸方向端部に刻設した内歯と噛合する
歯車29と、軸STに一端を固着し他端をケースCSの
内壁に固着したバネ材より成るぜんまい30と、軸ST
のケースCSの外部に突出した端部に固着した把手31
とから成る。 【0061】把手31を時計方向に所定回数だけ回転さ
せ、ぜんまい30を付勢すると、ぜんまい30の復元力
により歯車29が反時計方向に回転し、歯車29に噛合
する中空ドラム27も反時計方向に所定の速度で回転す
る。中空ドラム27が回転する突起部28Aないし28
Dと当接した棒部材32Aないし32Dが突起部の高さ
の変動に応じ1/f特性でランダムに上下動する。図に
おいては棒部材32Aが上下動しているところを示す。 【0062】増幅手段C2は、一端を支点として揺動可
能に支持された4個の棒状のアーム部材33Aないし3
3Dから成る。アーム部材33Aないし33Dは、前記
棒部材32Aないし32Dに植立させたピンP1を係止
するための支点に近い位置に配設した第1のスリットS
1と、後述する弁部材の軸に植立させたピンP2を係止
するための支点から遠い第2のスリットS2とを有す
る。したがってアーム部材33Aないし33Dは、支点
から2個のピンP1およびP2までの距離の比(アーム
比)に対応して、棒部材32Aの機械的変位量を拡大す
る。 【0063】制御手段B2は、各アーム部材33Aない
し33Dの支点を構成する棒部材34と、棒部材34の
一端を固着し、図5左右方向にガイドG上を摺動する摺
動部材35と、摺動部材35に一端を固着し他端をケー
スCSに設けたスリットS3を介してケースCSの外方
に突出したレバー36と、レバー36の他端に刻設した
螺溝と係合するナットより成る固着部材37とから成
る。レバー36をスリットS3に沿って移動させると、
摺動部材35を介して各アーム部材の支点を構成する棒
部材34を移動させ、アーム比が最適になる位置に来た
ら固着部材37を回転させてケースCSの外側壁に圧着
して位置を固定する。このようにして支点位置を変える
ことによりアーム比を制御して、弁部材の開口量を制御
することにより、好みに応じた香気の強度になるように
予め設定する。 【0064】駆動手段D2は、増幅手段C2のアーム部
材33Aないし33Dの第2のスリットS2に係止した
ピンP2を植立させるとともに、凹部に挿置したコイル
スプリングに一端が当接し図5中下方に付勢された軸の
他端に截頭円錐形状の弁を固着した弁部材38Aと、弁
部材38Aの位置および形状に対応する円孔39Aを上
部に配設し、固形の発香材40Aを収容する部屋41A
とから成り、アーム部材33Aの揺動に応じて弁部材3
8の開閉を制御するとともに開口量を1/f特性で制御
して、揮散する香気の強度を1/f特性でランダムに変
動させる。他の部屋も同様に構成する。 【0065】上述の構成より成る第2実施例の発香器の
ゆらぎ駆動装置は、中空ドラム27が回転し、突起部
(図5では28A)が棒部材32Aに係合すると、アー
ム部材33Aが上方に揺動させられ、弁部材38Aを押
し上げ、部屋41A内の発香材40Aの香気を外部に揮
散させる。さらに中空ドラム27の回転に応じて突起部
28Aの高さが1/f特性でランダムに変動するので、
棒部材32Aが上下動し、アーム部材33Aがそれに応
じて揺動し、弁部材38Aを上下動させ、部屋41Aの
円孔39Aの開口量(面積)を変化させ、円孔39Aを
介して揮散する香気の強度を1/f特性でランダムに変
動させる。 【0066】突起部28Aと棒部材32Aの係合関係が
解除されると一定時間全ての部屋の円孔が塞がれ、香気
を供給しない状態をつくる。その後突起部28Cと棒部
材32Cとが係合し、図6中右から2番目の部屋41C
に収容した別の発香材の香気を揮散させ、香気の強度を
突起部28Cの高さの変動に応じて1/f特性でランダ
ムに変動させる。以下同様に別の発香材の香気を揮散さ
せる。 【0067】したがって第2実施例のゆらぎ発香器は、
突起部の配設位置に対応して異なった発香材の香気を決
められた順序で選択し、選択された発香材の香気の強度
を弁部材の開口量の変動に応じて1/f特性でランダム
に変動させるので、一種類の香気を一定強度で継続して
揮散させた時のような、感覚の慣れによる快感の衰え
や、香気が強い場合の不快感や、極度の場合の頭痛を防
止して、いつも香気を新鮮に楽しむことができるという
利点を有する。また、4個の部屋に各自の好みに応じた
発香材を入れておけば、種類の異なった香気を楽しむこ
とができる。 【0068】本第2実施例のゆらぎ発香器は、ぜんまい
30に代えて、モータによって駆動することも可能であ
り、このようにすることによりモータの軸にファンを装
着して、ケース内に空気流を形成すれば、第2変形例と
同様に香気を積極的に揮散させることができる。 【0069】上述の実施例は、説明のために例示したも
ので、本発明は、それらに限らず特許請求の範囲の記載
から当業者が認識することができる技術思想に反しない
範囲で幾多の設計変更、付加変更が可能である。 【0070】ランダム発生手段は、真空管、トランジス
タ、ダイオード等の電流雑音や電球の特性を利用した
り、自然界の現象をメモリに格納して利用したり、第1
実施例のランダム発生手段にフィルターを付加して1/
f特性のランダムな変動を得たり、積分回路を付加して
1/f2 特性のランダムな変動を得たりしても良い。 【0071】制御手段は、香りの変動の周波数範囲や、
平均レベルに対する変動幅の比であるゆらぎ率に基づき
ゆらぎの特性を制御するようにしても良い。 【0072】第1実施例の第2変形例の駆動手段は、空
気の流れが必要なあらゆる場所に適用可能であり、例え
ば家庭用および自動車用の空調装置のダクトに適用可能
である。 【0073】また第1実施例装置は、駆動手段D1が複
数のソレノイドを並設してソレノイド群を構成するもの
であるため、例えばベッドを構成する複数の分割された
部屋に供給する空気を上記ソレノイド群でオンオフ制御
すれば、分割された各部屋にランダムに空気が供給さ
れ、その部分のベッドの圧力が上がり、刺激を与えるの
で、寝ている人の血行を促進し寝たきりの重病人の床づ
れを防止する床ずれ防止ベッドに適用することができ
る。
りを放出する発香器のゆらぎ駆動装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、産業界および各家庭において使用
される各種装置は、無制御、終始一定制御、または段階
的な一定制御が行われるのが通例であるが、このような
制御が必須の装置と必ずしも必須でない装置とに分類さ
れる。発香器は、無制御のものが殆どである。 【0003】上述のような制御が必須でない装置の中
で、一定もしくは定常制御することにより、弊害が生じ
ているものがある。 【0004】特に、各種の環境機具および制御装置等
は、人工的な刺激を人間に与え、あるいは人工環境を作
り、人間の感覚を制御して日常生活を快適にしたり、人
間を楽しませたりしている。そのような中で、臭覚に関
連するものとしてトイレその他の悪臭を消すためあるい
は部屋や車室で香りを楽しむために用いる発香機具があ
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来こういった機器で
は、人間に与える刺激や人工環境は、時間経過に対して
変化しない定常的な状態に制御されるのが通例である。
すなわち発香材が部屋およびトイレに置かれた場合がこ
れに相当する。このような場合、人間は、臭覚が常に一
定の刺激を受け、あるいは一定の環境におかれるため、
別の環境、刺激の状況下からこのような一定環境刺激下
におかれた当初は、新鮮な感覚、印象を受けるが時間経
過とともに臭覚が慣れて鈍くなり、新鮮さが無くなり快
適感や楽しみが減退するという問題があった。 【0006】さらに、定常制御以外の制御として、単調
に増加または減少するような制御、および規則的または
周期的な変動制御がある。すなわち換気の良い部屋に香
料が一吹きされた場合や締め切った部屋やトイレに発香
材が置かれている場合に相当する。このような制御がな
された場合、上述の定常制御に比べ時間的に多少遅くな
るが、単調な増加または減少および規則的な変動を人間
が記憶してしまうとともに、人間は予測能力を有するた
め次に来る状態を予測してしまうので、やはり臭覚が慣
れて鈍くなり、新鮮さが無くなって快適感や楽しさが減
退するという問題があった。臭覚は慣れやすいので単調
減少はすぐに香りを感じなくなってしまい、単調増加の
例に相当する締め切った部屋やトイレでは時々体験する
ように香りが蓄積し極度に充満した場合は香りの強さに
耐えきれなくなるという問題があった。 【0007】また、上述のような各種制御がなされた状
況下から、自然界の状況下に置かれることによる環境の
突変、その環境差およびその繰り返しにより、臭覚その
他の感覚および生活のリズムに何らかの影響を与えるよ
うなことがあるという問題があった。 【0008】本発明は、上記問題点を解消するために本
発明者らが系統的な実験および解析を重ねた結果案出し
たものである。本発明は、発香器の香りのエネルギーを
自然界のゆらぎのように最適にゆらぎ駆動する発香器の
ゆらぎ駆動装置を提供することを目的とする。 【0009】本発明は、自然界に存在するとともに、人
間の生物として本来有する基本的特性を考慮し、時間経
過に対して積極的に香りに関する環境や臭覚に対する刺
激をランダムに変動させ、常に臭覚に新鮮な刺激を与え
て新鮮な感覚を維持し、自然な快適感や楽しさを増進さ
せる発香器のゆらぎ駆動装置を提供することを目的とす
る。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明(特許請求の範囲
第(1)項)の発香器のゆらぎ駆動装置は、ランダムに
変動し、各周波数のスペクトルの大きさが周波数fに対
して1/fk の関係(kは任意の値をとり得る)を有す
る物理量を発生するランダム発生手段と、ランダム発生
手段の発生する物理量に基づき、前の香りの状態と後の
香りの状態との間に香りが供給されない状態が形成され
る発香器の香りの種類、香りの強度、香りの供給タイミ
ングまたは香りの供給量等の少なくともいずれか1つが
駆動制御される駆動手段とから成るものである。 【0011】本発明(特許請求の範囲第(2)項)の発
香器のゆらぎ駆動装置は、ランダムに変動し、各周波数
のスペクトルの大きさが周波数fに対して1/fk の関
係(kは任意の値をとり得る)を有する物理量を発生す
るランダム発生手段と、ランダム発生手段の発生する物
理量に基づき、送風機によって形成される流れに乗せて
香りを供給する発香器の香りの種類、香りの強度、香り
の供給タイミング、香りの供給量または送風機の回転数
等のいずれか1つが駆動制御される駆動手段とから成る
ものである。 【0012】 【作用】上記構成より成る第1発明の発香器のゆらぎ駆
動装置は、1/fk の関係を有する物理量に基づき駆動
装置により、前の香りの状態と後の香りの状態との間に
香りが供給されない状態が形成される発香器の香りの種
類、香りの強度、香りの供給タイミング、香りの供給量
の少なくとも1つが制御される。 【0013】上記構成より成る第2発明の発香器のゆら
ぎ駆動装置は、1/fk の関係を有する物理量に基づき
駆動装置により、送風機が発生する流れに乗せて香りを
供給する発香器の香りの種類、香りの強度、香りの供給
タイミング、香りの供給量または送風機の回転数の少な
くとも1つが制御される。 【0014】 【発明の効果】上記作用を奏する第1発明装置は、前の
香りの状態と後の香りの状態との間に香りが供給されな
い状態が形成されるので香りが混ざり合うことによる香
り悪化を防止するとともに、1/fk の関係を有する物
理量に基づき、香りの種類、香りの強度、香りの供給タ
イミング、香りの供給量の少なくとも1つが制御される
ので、臭覚が慣れることが無く、いつも新鮮さが維持さ
れ、快適感や楽しさが減退しないという効果を奏する。 【0015】上記作用を奏する第2発明装置は、1/f
k の関係を有する物理量に基づき香りの種類、香りの強
度、香りの供給タイミング、香りの供給量の少なくとも
1つが制御されるので、臭覚が慣れること無く、いつも
新鮮に維持され、快適感や楽しさが減退しないととも
に、送風機による流れに乗せて香りが供給されるので、
香りの到達や充満および通過が速くなり、しかも流れが
前記物理量に基づき制御される場合は、一層新鮮さが増
すという効果を奏する。 【0016】(ゆらぎの特性)本発明の発香器のゆらぎ
駆動装置は、ランダムに変動するすなわちランダム(不
規則)にゆらぐ香りのエネルギーを放出するものである
が、ここで本発明が適用可能なランダムなゆらぎについ
て考えてみる。 【0017】時系列上のランダムなゆらぎは、統計的処
理をして周波数分析すると、図7の(a)に示すように
その電力スペクトル密度(パワースペクトラム)が周波
数fに依存しない一定値となる図8の(a)に示すよう
ないわゆる白色雑音性のゆらぎ(以下単に1/f0 特性
のランダムな変動と言う)と、図7の(b)に示すよう
にその電力スペクトル密度が周波数fに対して逆比例の
関係にある図8の(b)に示すような1/f雑音性のゆ
らぎ(以下単に1/f特性のランダムな変動と言う)
と、図7の(c)に示すようにその電力スペクトル密度
が周波数fの2乗f2 に対して逆比例の関係にある図8
の(c)に示すような1/f2 雑音性のゆらぎ(以下単
に1/f2 特性のランダムな変動と言う)との三つの代
表的なものがある。なお、図7は横軸に周波数をとり、
縦軸に電力スペクトル密度をとったもので、それぞれ対
数表示した。 【0018】上記三つの代表例は、周波数成分の観点か
らランダムなゆらぎを分類したものであるが、上述の電
力スペクトル密度と自己相関数との間はフーリエ変換で
結ばれており、上記三つの代表例は時間領域での過去、
未来との相関という観点から、次のようなことが言え
る。 【0019】1/f0 特性のランダムな変動(1/f0
雑音性のゆらぎ)は、現在の状態と過去の状態とは全く
関係なく、また未来に対しても全く影響しない性質のゆ
らぎである。 【0020】1/f特性のランダムな変動(1/f雑音
性のゆらぎ)は、現在は近い過去とは相関があるが、そ
れより遠い過去とは関係なく、未来に対しても同様に近
い未来に対しては現在の状態が影響するが、それより先
になると現在の状態が影響しない性質のゆらぎである。
すなわち、未来に対して少しは予期できるが、予測の的
中率はそれほど高くない。 【0021】1/f2 特性のランダムな変動(1/f2
雑音性のゆらぎ)は、1/f特性の変動に比べて、現在
の状態と相関のある過去ないし未来の時間幅が広くなっ
ており、未来の予測的中率も1/f特性の変動より高く
なる。 【0022】したがって、1/f0 特性のランダムな変
動にしたがって、環境や人間への刺激を制御すると、予
期できない変化ばかり起こるので、非常にせわしい感じ
がして落ち着かないが、香りの激しい変動が必要な場で
は有効である。すなわち、臭覚は慣れると鈍感になるの
で、激しいくらいの変動の方が望ましい場合もある。 【0023】1/f特性のランダムな変動にしたがっ
て、環境や人間への刺激を制御すると、適当に期待にこ
たえるような変化が起こるので、常に新鮮な感じがあり
好ましい。多くが好む音楽の音響パワーが、この種のゆ
らぎであることは、この種のゆらぎが人間にとって好ま
しいことの好例である。人間の臭覚に直接刺激を与え
て、好ましい感じを与える装置や場に適用すると有効で
ある。 【0024】1/f2 特性のランダムな変動にしたがっ
て、環境や人間への刺激を制御すると、期待に沿うよう
な変化を多く感じるため、大きな唐突感が無く、適度な
刺激、快感があるので好ましい。自然に吹く風がこの種
のゆらぎに近い変動を示すように、空調装置等の送風量
や発香器の香りの供給量をこの種のゆらぎに従って制御
すると自然風に近い風や自然な香りが得られ、快適な居
住および作業環境をつくることができる。唐突感を嫌う
ような場に適用する場合は有効である。 【0025】(実施の態様)本発明は、実施するに当り
適用の場および装置の要求に応じ種々の態様をとり得
る。以下に代表的な態様について述べる。 【0026】第1の態様は、ランダム発生手段Aを、各
周波数のパワースペクトラムの大きさが周波数(f)に
対し1/fk の関係(kは任意の値をとり得る)を有
し、ランダムに変化する物理量を出力するようにしたも
のである。kは、たとえば0、0.1 、0.5 、1、1.5 、
2、3・・・等、それ以外にも必要に応じて任意の値を
とり得る。 【0027】第2の態様は、ランダム発生手段Aを、各
周波数(f)のパワースペクトラムの大きさが等しくな
る(1/f0 )ようにランダムに変化する物理量を出力
するようにしたものである。第2の態様は、大きな唐突
感を必要とする装置や場での適用に有効である。 【0028】第3の態様は、ランダム発生手段Aを各周
波数のパワースペクトラムの大きさが周波数の大きさ
(f)に対し逆比例の関係(1/f)を有し、ランダム
に変化する物理量を出力するようにしたものである。第
3の態様は、適度な唐突感を必要とする装置、人間や動
物の臭覚に直接刺激を与える装置に適用すると有効であ
る。 【0029】第4の態様は、ランダム発生手段Aを各周
波数のパワースペクトラムの大きさが周波数(f)の2
乗(すなわち、f2 )に対し逆比例の関係(1/f2 )
を有し、ランダムに変化する物理量を出力するようにし
たものである。第4の態様は、唐突感を嫌うような場や
装置および空調装置に適用すると有効である。 【0030】第5の態様は、図9に示すように、1/f
k の関係でランダムに変化する電気量を出力するランダ
ム発生手段Aと、ランダムに変化する電気量を制御する
制御手段Bと、制御された電気量を増幅する増幅手段C
と、増幅された電気量に応じて香りその他臭覚に影響を
与えるエネルギーを放出する駆動手段Dとから成り、ラ
ンダムに変化する香りエネルギーを放出するものであ
る。第5の態様は、電気的装置で本発明を構成するの
で、複雑な制御および正確な制御を可能にするととも
に、装置全体を小型にできるという利点を有する。 【0031】第6の態様は、図9に示すように、1/f
k の関係でランダムに変化する機械量を出力するランダ
ム発生手段Aと、ランダムに変化する機械量を制御する
制御手段Bと、制御された機械量を増幅する増幅手段C
と、増幅された機械量に応じた香りエネルギーを放出す
る駆動手段Dとから成り、ランダムに変化する香りエネ
ルギーを放出するものである。第6の態様は、機械的装
置で本発明を構成するので、装置が簡単になり、信頼性
が高く、安価にできるという利点を有する。 【0032】次に本発明の実施例装置について、図面を
用いて詳細に説明する。 【0033】(第1実施例)第1実施例装置は、本発明
を建物内や屋外等において仕切られた空間内または仕切
のない領域内の臭いを消すため、または好ましい香りを
漂わすための発香器に適用したものである。 【0034】第1実施例の発香器のゆらぎ駆動装置は、
複数の発香材の香りをランダムに選別し、且つ発香持続
時間をランダムに制御することを特徴とする。 【0035】第1実施例の発香器のゆらぎ駆動装置は、
図1および図2の(A)ないし(D)に示すようにラン
ダムな信号を出力するランダム発生手段A1と、ランダ
ム発生手段A1の信号に基づき後述する駆動手段の駆動
量を制御する制御手段B1と、ランダム発生手段A1の
信号に基づき駆動手段を駆動するに足る電気的出力を得
るための増幅手段C1と、増幅手段からの信号に応じて
蓋を開閉し、香気を揮散させる駆動手段D1とから成
る。 【0036】ランダム発生手段A1は、所定のクロック
パルスを出力するクロック発振器1と、クロック発振器
1に接続され擬似ランダムパターン信号を発生するに充
分な段数Mを有するシフトレジスタ2と、シフトレジス
タ2の出力端と入力端との間に接続されシフトレジスタ
2に帰還をかける排他的論理和ゲート回路3と、シフト
レジスタ2に接続したデコーダ4とから成る。 【0037】シフトレジスタ2は、上述のように接続さ
れており、各段の示す2値パターンが2進数とみなせる
ので、クロックパルスのたびに乱数を出力し、段数を充
分にとってあるので、実用的には白色雑音とみなすこと
ができる。シフトレジスタ2の段数Mはデコーダ4の入
力ビット数nより充分大きいものを用い、nビットをデ
コーダ4に接続する。デコーダ4は、最大2n 本の異な
る出力線をとりうるが、後述する駆動手段D1中の発香
材の数Nに対応してN本(本実施例では一例として8
本)の出力線をランダムに選択し増幅手段C1に接続す
る。図面では代表的に3本だけを示した。 【0038】したがって、ランダム発生手段A1におい
ては、シフトレジスタ2のビットパターンは、ランダム
であるが、このうちのnビットについては、クロックパ
ルスのたびにビットパターンが変化する場合もあるし、
数クロックにわたり同一のビットパターンを示す場合も
ある。したがって、これをデコーダ4によりデコードす
れば、クロックパルスのたびに異なる出力線が選択され
たり、同一の出力線が数クロックにわたり連続的に選択
されたりする。 【0039】制御手段B1は、電源Eに接続したN(=
8)個の可変抵抗5から成り、発香材の種類や好みに応
じて香気の強さを調整することができる。 【0040】増幅手段C1は、デコーダ4のN個の出力
線にそれぞれ接続した抵抗をベースに接続し、エミッタ
を接地したトランジスタから成るN(=8)個の電子ス
イッチ6から成り、デコーダ4の信号出力を駆動手段D
1を駆動するに足る電気的出力に増幅する。 【0041】駆動手段D1は、図1および図2の(A)
ないし(D)に示すように8種類の発香材を収容する8
個の独立の部屋を有する容器7と、容器7の各部屋に設
けた蓋8と、各部屋内に配設され一端を増幅手段C1の
トランジスタのコレクタに接続し他端を制御手段B1の
可変抵抗5に接続したソレノイド9とから成る。ソレノ
イド9は、制御手段B1による設定に応じた開き量で、
且つ増幅手段C1の出力に応じてランダムに各種の部屋
の蓋8を開くとともにその状態をランダムに持続する。 【0042】容器7は、図2の(A)および(B)に示
すように茶筒のふた状の天井部を有する円筒の上面に開
閉できる気密性のよい扇形の蓋8を8個具備した蓋部材
10と、内部にそれぞれが壁で仕切られた8個の独立の
部屋12を形成した受部材13とから成る。扇形の蓋8
の大きさは、部屋の上方開口部の大きさよりも小さく
て、且つ開き量との関係で所定の香気揮散が得られる面
積にする。そして蓋8の開閉により8個の部屋12のう
ちの1つだけが外気に通じるようにする。蓋8の位置を
固定するための突起14を受部材13の側壁外面に設け
ておき、これに対応する溝(図示せず)を蓋部材10の
側壁内面に設ける。独立の部屋12には、それぞれ種類
の異なる液体または固体の発香材16を入れておく。 【0043】図2の(C)および(D)に示すように容
器7内の部屋12の側壁内面の上部にそれぞれ磁性材料
より成る可動部材15を有するソレノイド9を配置し、
可動部材15を軸方向上方に駆動することにより、図2
の(D)に示すように蓋8を押し上げ、蓋8を開けるよ
うにする。 【0044】上述の構成より成る第1実施例の発香器の
ゆらぎ駆動装置は、ランダム発生手段A1のシフトレジ
スタ2の示すランダムなビットパターンは2進数とみな
せるので、増幅手段C1の電子スイッチのうちの一つが
デコーダ4の出力にしたがって「オン」状態になる。す
なわち、シフトレジスタ2の示すランダムに変化する2
進数にしたがって、駆動手段D1の8個のソレノイド9
のうちの1つがランダムに選択、駆動される。そしてそ
の駆動時間の長さも、長い場合から短い場合までランダ
ムに変化する。すなわち、ソレノイド9で構成されるソ
レノイド群を駆動すれば図2の(A)の複数の蓋8のう
ちの1つをランダムに開閉でき、かつ蓋の開いている時
間もランダムとなる。したがって多種類の香気を、蓋の
開いている時間に対応した変動する強度で揮散させるこ
とができる。また制御手段B1の可変抵抗5を調整すれ
ば、ソレノイド9を流れる電流量すなわちソレノイドの
発生する力、すなわち蓋8の開度を調整でき、したがっ
て好みに応じて香気の強さを調整できる。 【0045】なお、この場合、デコーダ4への入力はn
ビットの2進数であるが出力線の数は2n よりずっと少
ないN(=8)しかないため、シフトレジスタ2が発生
するランダムなビットパターンのうち多くのものでは、
デコーダ4がデコードしてもそれに対応するソレノイド
が存在しないことになる。このため、図2の(A)の蓋
8は通常は全て閉じており、時折任意の1つがランダム
に開閉することになる。このように通常は蓋8が全て閉
じているため、以前に揮散した香気は、この期間に消散
し、次に別の蓋8が開いた時には、積極的に香気が混ざ
り合うこと無く、新たな香気のみを楽しむことができ
る。 【0046】したがって本第1実施例の発香器のゆらぎ
駆動装置は、ランダムに異なった発香材16の香気をラ
ンダムな時間揮散させるものであるため、香気の種類お
よび強さをランダムに制御するので、一定の香気を継続
して揮散させた時のような臭覚の慣れによる快感の衰え
や、蓄積された香気が強い場合の不快感や、極度の場合
は頭痛がしたりするのを防止して、いつも新鮮な香気を
設定した適度な強度で楽しむことができるという利点を
有する。また、8個の部屋に、各自の好みに応じて、薔
薇様の発香材、柑橘系の発香材等を入れておけば、いつ
も快い種類の異なった香気をランダムに楽しむことがで
きる。 【0047】また、各部屋に同種類の発香材で香気の強
度が異なるものを予め入れておけば、香気の揮散時間と
相まって、香気の強度を広範囲に亘りランダムに変える
ことができる。この場合は、異なった発香材の場合に比
べ蓋8の開閉タイミングをラフに行っても良い。 【0048】次に本第1実施例の発香器のゆらぎ駆動装
置の変形例について述べる。 【0049】(第1変形例)第1変形例は、図3に示す
ように中空円筒容器17と、天井部に充分小さなピンホ
ール18を有する蓋19とを設け、この中に発香材20
を入れ、発香材20を電気ヒータ21で加熱するように
するものであり、第1実施例の駆動手段D1のソレノイ
ド群の個々のソレノイド9の代わりに電気ヒータ21を
接続する。発香材は普通低温の間は香気を揮散しにくい
が、温度が高くなると香気を揮散しやすい性質を有する
ため、図3のような構成にして、発香材20をランダム
に加熱することにより、加熱した時だけ香気がピンホー
ルを介して揮散するようにして、第1実施例と同様に香
気を揮散させるものである。この場合も可変抵抗5を調
整することによりヒータ21を流れる電流量を調整する
ことができ、したがって発香材20の温度、すなわち香
気の強度を好みに応じて調整できる。 【0050】また、本第1変形例のヒータ21を、前述
の第1実施例の各部屋に配置して、蓋8の開閉制御に加
えて、発香材16の加熱時間も制御するようにすること
も可能であり、このようにすることにより蓋8の開閉制
御だけでなく、加熱時間すなわち加熱温度をランダムに
積極的に変動させることが可能である。 【0051】(第2変形例)第2変形例は、第1実施例
の発香器のゆらぎ駆動装置の駆動手段D1を変形するも
のである。 【0052】第2変形例は、図4に示すように一端を空
気の流通を可能にして閉塞した例えば中空円筒で構成さ
れるダクト22の他端を開口端とし、閉塞端内部にモー
タMで駆動されるファン23を配置し、ダクトの軸方向
に空気流AFを形成する。ダクトの下部には、複数個の
固形発香材24を収容する同一構成より成る複数個(図
4では4個)の部屋25を列設する。部屋25とダクト
22の内部とを連絡するために、ダクト22の下部に各
部屋25に対応して円形孔26を穿設し、円形孔26に
閉塞するように截頭円錐形状の弁を有し、コイルスプリ
ングSで付勢されるとともに、第1実施例の駆動手段D
1のソレノイド9により図中下方に移動される弁部材2
7を配置し、発香材24を収容した部屋25と、空気流
AFが形成されているダクト22との連絡をランダムに
開閉制御する。 【0053】上述の構成より成る第2変形例は、ファン
23によりダクト22内に図4中左方から右方への空気
流AFが形成されており、増幅手段C1からの出力に応
じて任意のソレノイド9(図4では左から2番目)のみ
を駆動し、弁部材27を下方に移動させ、部屋25内の
発香材の香気を円形孔26を介して、ダクト22内に揮
散させ、空気流AFに乗せて香気を供給する。 【0054】本第2変形例は、発香材の香気をファン2
3によって形成された空気流に乗せて供給するので速や
かに香気を揮散させることができるとともに、広い領域
にわたって香気を揮散させることができるという利点を
有する。 【0055】本第2変形例は、1つの香気が揮散された
後、全部の弁部材27が一定時間閉塞され、その後ラン
ダムに他の発香材の香気を揮散させるので、芳香のゆら
ぎを楽しむことができるという利点を有する。 【0056】本第2変形例は、各部屋25内に更にヒー
タ21を配設し、ソレノイド9と同期してヒータ21に
よって発香材を加熱することにより、発香材の加熱時間
を制御することも可能であり、蓋8の開閉制御に加え、
加熱時間すなわち加熱温度もランダムに変動させること
ができ、芳香のゆらぎ効果を一層促進させることができ
る。 【0057】更に第2変形例は、ダクト22内に空気流
AFを形成するファン23は直流モータにより一定回転
で駆動したが、これに代えて、1/f特性でゆらぐ電流
により駆動することも可能であり、このようにすること
によりダクト22内の空気流AFの速度に1/f特性で
ゆらぎが付与されるので、1/f特性の香気のゆらぎを
楽しむことができる。 【0058】(第2実施例)第2実施例の発香器の駆動
装置は、複数の発香材を決められた順序で選別し、発香
強度を1/f特性でランダムに制御するものであり、し
かもこれらの駆動制御を純機械的に行う点に特徴があ
る。 【0059】第2実施例の発香器のゆらぎ駆動装置は、
図5および図6に示すように1/f特性でランダムに変
動する機械的変位を出力するランダム発生手段A2と、
ランダム発生手段A2が出力する機械的変位に対応して
駆動手段の駆動量を制御する制御手段B2と、ランダム
発生手段A2の機械的出力に基づき駆動手段を駆動する
に足る機械的変位を得るための増幅手段C2と、増幅手
段C2からの機械的変位に応じて蓋を開閉するととも
に、蓋の開度を1/f特性でランダムに制御し、香気の
強度を1/f特性でランダムに揮散させる駆動手段D2
とから成る。 【0060】ランダム発生手段A2は、ケースCS内に
回転可能に両端軸支された中空ドラム27と、ドラム2
7の外側壁の軸方向に等間隔な箇所で且つ円周方向に互
いに90度の角度関係で配設した1/f特性で高さが変
化する4個の突起部28Aないし28Dと、各突起部2
8Aないし28Dに当接し、軸方向移動可能に挿置され
た4個の棒部材32Aないし32Dと、ケースCS内に
回転可能に軸支された軸STの一端に固定され中空ドラ
ム27の内側壁の軸方向端部に刻設した内歯と噛合する
歯車29と、軸STに一端を固着し他端をケースCSの
内壁に固着したバネ材より成るぜんまい30と、軸ST
のケースCSの外部に突出した端部に固着した把手31
とから成る。 【0061】把手31を時計方向に所定回数だけ回転さ
せ、ぜんまい30を付勢すると、ぜんまい30の復元力
により歯車29が反時計方向に回転し、歯車29に噛合
する中空ドラム27も反時計方向に所定の速度で回転す
る。中空ドラム27が回転する突起部28Aないし28
Dと当接した棒部材32Aないし32Dが突起部の高さ
の変動に応じ1/f特性でランダムに上下動する。図に
おいては棒部材32Aが上下動しているところを示す。 【0062】増幅手段C2は、一端を支点として揺動可
能に支持された4個の棒状のアーム部材33Aないし3
3Dから成る。アーム部材33Aないし33Dは、前記
棒部材32Aないし32Dに植立させたピンP1を係止
するための支点に近い位置に配設した第1のスリットS
1と、後述する弁部材の軸に植立させたピンP2を係止
するための支点から遠い第2のスリットS2とを有す
る。したがってアーム部材33Aないし33Dは、支点
から2個のピンP1およびP2までの距離の比(アーム
比)に対応して、棒部材32Aの機械的変位量を拡大す
る。 【0063】制御手段B2は、各アーム部材33Aない
し33Dの支点を構成する棒部材34と、棒部材34の
一端を固着し、図5左右方向にガイドG上を摺動する摺
動部材35と、摺動部材35に一端を固着し他端をケー
スCSに設けたスリットS3を介してケースCSの外方
に突出したレバー36と、レバー36の他端に刻設した
螺溝と係合するナットより成る固着部材37とから成
る。レバー36をスリットS3に沿って移動させると、
摺動部材35を介して各アーム部材の支点を構成する棒
部材34を移動させ、アーム比が最適になる位置に来た
ら固着部材37を回転させてケースCSの外側壁に圧着
して位置を固定する。このようにして支点位置を変える
ことによりアーム比を制御して、弁部材の開口量を制御
することにより、好みに応じた香気の強度になるように
予め設定する。 【0064】駆動手段D2は、増幅手段C2のアーム部
材33Aないし33Dの第2のスリットS2に係止した
ピンP2を植立させるとともに、凹部に挿置したコイル
スプリングに一端が当接し図5中下方に付勢された軸の
他端に截頭円錐形状の弁を固着した弁部材38Aと、弁
部材38Aの位置および形状に対応する円孔39Aを上
部に配設し、固形の発香材40Aを収容する部屋41A
とから成り、アーム部材33Aの揺動に応じて弁部材3
8の開閉を制御するとともに開口量を1/f特性で制御
して、揮散する香気の強度を1/f特性でランダムに変
動させる。他の部屋も同様に構成する。 【0065】上述の構成より成る第2実施例の発香器の
ゆらぎ駆動装置は、中空ドラム27が回転し、突起部
(図5では28A)が棒部材32Aに係合すると、アー
ム部材33Aが上方に揺動させられ、弁部材38Aを押
し上げ、部屋41A内の発香材40Aの香気を外部に揮
散させる。さらに中空ドラム27の回転に応じて突起部
28Aの高さが1/f特性でランダムに変動するので、
棒部材32Aが上下動し、アーム部材33Aがそれに応
じて揺動し、弁部材38Aを上下動させ、部屋41Aの
円孔39Aの開口量(面積)を変化させ、円孔39Aを
介して揮散する香気の強度を1/f特性でランダムに変
動させる。 【0066】突起部28Aと棒部材32Aの係合関係が
解除されると一定時間全ての部屋の円孔が塞がれ、香気
を供給しない状態をつくる。その後突起部28Cと棒部
材32Cとが係合し、図6中右から2番目の部屋41C
に収容した別の発香材の香気を揮散させ、香気の強度を
突起部28Cの高さの変動に応じて1/f特性でランダ
ムに変動させる。以下同様に別の発香材の香気を揮散さ
せる。 【0067】したがって第2実施例のゆらぎ発香器は、
突起部の配設位置に対応して異なった発香材の香気を決
められた順序で選択し、選択された発香材の香気の強度
を弁部材の開口量の変動に応じて1/f特性でランダム
に変動させるので、一種類の香気を一定強度で継続して
揮散させた時のような、感覚の慣れによる快感の衰え
や、香気が強い場合の不快感や、極度の場合の頭痛を防
止して、いつも香気を新鮮に楽しむことができるという
利点を有する。また、4個の部屋に各自の好みに応じた
発香材を入れておけば、種類の異なった香気を楽しむこ
とができる。 【0068】本第2実施例のゆらぎ発香器は、ぜんまい
30に代えて、モータによって駆動することも可能であ
り、このようにすることによりモータの軸にファンを装
着して、ケース内に空気流を形成すれば、第2変形例と
同様に香気を積極的に揮散させることができる。 【0069】上述の実施例は、説明のために例示したも
ので、本発明は、それらに限らず特許請求の範囲の記載
から当業者が認識することができる技術思想に反しない
範囲で幾多の設計変更、付加変更が可能である。 【0070】ランダム発生手段は、真空管、トランジス
タ、ダイオード等の電流雑音や電球の特性を利用した
り、自然界の現象をメモリに格納して利用したり、第1
実施例のランダム発生手段にフィルターを付加して1/
f特性のランダムな変動を得たり、積分回路を付加して
1/f2 特性のランダムな変動を得たりしても良い。 【0071】制御手段は、香りの変動の周波数範囲や、
平均レベルに対する変動幅の比であるゆらぎ率に基づき
ゆらぎの特性を制御するようにしても良い。 【0072】第1実施例の第2変形例の駆動手段は、空
気の流れが必要なあらゆる場所に適用可能であり、例え
ば家庭用および自動車用の空調装置のダクトに適用可能
である。 【0073】また第1実施例装置は、駆動手段D1が複
数のソレノイドを並設してソレノイド群を構成するもの
であるため、例えばベッドを構成する複数の分割された
部屋に供給する空気を上記ソレノイド群でオンオフ制御
すれば、分割された各部屋にランダムに空気が供給さ
れ、その部分のベッドの圧力が上がり、刺激を与えるの
で、寝ている人の血行を促進し寝たきりの重病人の床づ
れを防止する床ずれ防止ベッドに適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すブロック回路図であ
る。 【図2】第1実施例の容器および駆動手段を示す斜視図
および縦断面図である。 【図3】第1実施例の第1変形例を示す縦断面図であ
る。 【図4】第1実施例の第2変形例を示す縦断面図であ
る。 【図5】本発明の第2実施例を示す図6のV−V線に沿
う横断面図である。 【図6】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。 【図7】ランダム信号の周波数−電力スペクトル密度を
示す線図である。 【図8】ランダム信号を示す線図である。 【図9】本発明の実施の態様を示すブロック図である。 【符号の説明】 A1、A2 ランダム発生手段 B1、B2 制御手段 C1、C2 増幅手段 D1、D2 駆動手段 1 クロック発振器 2 シフトレジスタ 3 排他的論理和ゲート回路 4 デコーダ 5 可変抵抗 6 電子スイッチ 7 容器 8 蓋 9 ソレノイド
る。 【図2】第1実施例の容器および駆動手段を示す斜視図
および縦断面図である。 【図3】第1実施例の第1変形例を示す縦断面図であ
る。 【図4】第1実施例の第2変形例を示す縦断面図であ
る。 【図5】本発明の第2実施例を示す図6のV−V線に沿
う横断面図である。 【図6】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。 【図7】ランダム信号の周波数−電力スペクトル密度を
示す線図である。 【図8】ランダム信号を示す線図である。 【図9】本発明の実施の態様を示すブロック図である。 【符号の説明】 A1、A2 ランダム発生手段 B1、B2 制御手段 C1、C2 増幅手段 D1、D2 駆動手段 1 クロック発振器 2 シフトレジスタ 3 排他的論理和ゲート回路 4 デコーダ 5 可変抵抗 6 電子スイッチ 7 容器 8 蓋 9 ソレノイド
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 高橋 克彦
愛知県名古屋市瑞穂区弥富通り4丁目3番
地
(56)参考文献 特開 昭52−100790(JP,A)
特開 昭54−119792(JP,A)
特開 昭56−68802(JP,A)
実公 昭50−42321(JP,Y2)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 (1) ランダムに変動し、各周波数のスペクトルの大
きさが周波数fに対して1/fk の関係(kは任意の値
をとり得る)を有する物理量を発生するランダム発生手
段と、 ランダム発生手段の発生する物理量に基づき、前の香り
の状態と後の香りの状態との間に香りが供給されない状
態が形成される発香器の香りの種類、香りの強度、香り
の供給タイミングまたは香りの供給量等の少なくともい
ずれか1つが駆動制御される駆動手段とから成ることを
特徴とする発香器のゆらぎ駆動装置。 (2) ランダムに変動し、各周波数のスペクトルの大
きさが周波数fに対して1/fk の関係(kは任意の値
をとり得る)を有する物理量を発生するランダム発生手
段と、 ランダム発生手段の発生する物理量に基づき、送風機に
よって形成される流れに乗せて香りを供給する発香器の
香りの種類、香りの強度、香りの供給タイミング、香り
の供給量または送風機の回転数等のいずれか1つを駆動
制御する駆動手段とから成ることを特徴とする発香器の
ゆらぎ駆動装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4125527A JPH0719169B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 発香器のゆらぎ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4125527A JPH0719169B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 発香器のゆらぎ駆動装置 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9413780A Division JPS5719806A (en) | 1980-07-09 | 1980-07-09 | Fluctuation driving device |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05173648A JPH05173648A (ja) | 1993-07-13 |
| JPH0719169B2 true JPH0719169B2 (ja) | 1995-03-06 |
Family
ID=14912387
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4125527A Expired - Lifetime JPH0719169B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 発香器のゆらぎ駆動装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0719169B2 (ja) |
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|---|---|---|---|---|
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| US7930068B2 (en) * | 2007-03-26 | 2011-04-19 | Prolitec, Inc. | System and method of controlling operation of a liquid diffusion appliance |
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| US8197762B2 (en) | 2008-09-29 | 2012-06-12 | S.C. Johnson & Son, Inc. | Method of dispensing a volatile material |
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| JP2015205046A (ja) * | 2014-04-21 | 2015-11-19 | 東芝ホームテクノ株式会社 | 香拡散装置 |
| CN114681233B (zh) * | 2022-02-16 | 2022-10-04 | 合创智能家具(广东)有限公司 | 一种基于传感器的智能医疗床 |
-
1992
- 1992-04-17 JP JP4125527A patent/JPH0719169B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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|---|---|
| JPH05173648A (ja) | 1993-07-13 |
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