JPH0719609B2 - 有機電解質電池 - Google Patents

有機電解質電池

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JPH0719609B2
JPH0719609B2 JP60169215A JP16921585A JPH0719609B2 JP H0719609 B2 JPH0719609 B2 JP H0719609B2 JP 60169215 A JP60169215 A JP 60169215A JP 16921585 A JP16921585 A JP 16921585A JP H0719609 B2 JPH0719609 B2 JP H0719609B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、陰極にLiを用いるとともに電解液に有機溶媒
を用いた有機電解質電池に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、Liを主体とする陰極と陽極及び有機電解液よ
りなる有機電解質電池において、 陰極と陽極の間に、上記有機電解液を保持する層状粉末
物質と、イオンを透過し得る微細孔を有するマイクロポ
ーラスフィルムとを介在させることにより、 放電進行に伴う内部抵抗の上昇を防止し、電池のもつ容
量の最後まで有効に使い得る有機電解質電池を提供しよ
うとするものである。
〔従来の技術〕
電気陰性度の大きい金属リチウムを負極活性物質として
使用した有機電解質電池は、上記金属リチウムの電極電
位が極めて低いので約3Vと高い電池電圧を示すこと、金
属リチウムの単位重量当りの電気容量が大きいので電池
のエネルギー密度が高いこと等、数々の優れた特性を有
する電池の一つとして知られている。したがって、近
年、長期信頼性を必要とする電子ウォッチやICメモリの
バックアップ電源としての用途が広がりつつある。
上述の有機電解質電池は、一般に、第10図に示すよう
に、陰極活性物質である金属リチウム(101)と、陰極
活性物質からなる陽極ペレット(102)を有機電解液を
含浸したセパレータ(103)を介して配置し、陰極罐(1
04)及び陽極罐(105)により封罐することにより構成
される。
ここで、上記有機電解液としては、例えばプロピレンカ
ーボネート,1,2−ジメトキシエタン,γ−ブチロラクト
ン,テトラヒドロフラン等の単独もしくは2種以上の混
合溶媒に電解質として過塩素酸リチウム(LiClO4)やホ
ウフッ化リチウム(LiBF4)等を溶解させたものが使用
され、また、陽極ペレット(102)には、フッ化カーボ
ン(CF),二酸化マンガン(MnO2),酸化銅(Cu
O),二硫化鉄(FeS2),クロム酸銀(Ag2CrO4),二硫
化チタン(TiS2)等をグラファイト等の電導補助材やテ
トラフロオルエチレン等のバインダーとともに混合した
ものが用いられる。
ところで、上記有機電解質電池において、有機電解液の
重要な役割は、陰極である金属リチウム(101)と陽極
である陽極ペレット(102)間の良好なイオン電導を与
えることであり、したがって、従来、このイオン電導を
確保するとともに陰極・陽極間の電気的隔離を図るため
のセパレータ(103)としては、耐液性に優れ保液特性
に優れるポリプロピレン不織布が広く用いられている。
しかしながら、このように構成される有機電解質電池に
おいては、電池の放電の進行とともに、内部抵抗が増加
するという欠点がある。これは、上記いずれの陽極活性
物質を用いた場合にも、放電の進行とともに放電生成物
質が陽極側に蓄積され、第11図に示すように、陽極が大
きく膨潤して不織布からなるセパレータ(103)を圧縮
し、このセパレータ(103)中に保持されていた電解液
がしぼり出される結果となり、陰極と陽極間のイオン電
導が阻害されることによるものと考えられる。
このような内部抵抗の増加は、電池の有効利用の妨げに
なり、例えば放電後半もしくは末期に大きいパルス電流
をとると、高内部抵抗のために大きく電池電圧が下が
り、したがって、大電流パルスをとるような使用では、
電池の持つ容量が最後まで有効に利用できないという事
態が発生している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述のような不織布からなるセパレータは、良好なイオ
ン電導を確保するため陰極と陽極の間に充分な電解液を
保持するという役割と、陰極と陽極とが電池内部でショ
ートしないよう完全に隔離するという役割の2つの重要
な役割を兼ね備えた材料ではあるが、陽極の膨潤によ
り、放電が進行するにつれ保液性が損なわれるという欠
点がある。
そこで本発明は、上述の従来の実情に鑑み提案されたも
のであって、放電に伴う内部抵抗の上昇が小さく、大電
流パルスをとるような使い方においても、電池の持つ容
量の最後まで有効に使い得る有機電解質電池を提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、有機電解質電池におけるかかる内部抵抗の
上昇を改善せんものと長期に亘り鋭意研究の結果、電解
液を保持するという役割と、陰極と陽極を隔離するとい
う役割を、それぞれ2つの異なった材料に分担させるこ
とにより、この問題を解決できるとの結論を得るに至っ
た。
本発明は、このような知見に基づいて完成されたもので
あって、Liを主体とする陰極と陽極及び有機電解液より
なり、上記陰極と陽極の間に、上記有機電解液を保持す
る層状粉末物質と、イオンを透過し得る微細孔を有する
マイクロポーラスフィルムとを介在させたことを特徴と
するものである。
すなわち、本発明の有機電解質電池は、例えば第1図に
示すように、陽極ペレット(1)を入れた陽極罐(2)
に、有機電解液を保持する層状粉末物質(3)とマイク
ロポーラスフィルム(4)とを介して金属リチウム
(5)を充填した陰極罐(6)を重ね合わせ、開口部を
ガスケット(7)を介して密封して構成されるものであ
る。
上記層状粉末物質(3)は、第2図に拡大して示すよう
に、多数の粉末物質から構成され、粒子と粒子の間に空
隙を有する。したがって、上記有機電解液は、この粒子
と粒子の間の空隙に保持される。
この層状粉末物質(3)の果たす役割は、有機電解液を
その粉末物質の粒子と粒子の間の空隙に保持することで
あるので、この電池の電解液である有機電解液に対して
耐液性のある粉末物質であれば使用可能である。また、
陰極である金属リチウム(5)と陽極である陽極ペレッ
ト(1)との隔離は、後述のマイクロポーラスフィルム
が果たすので、上記粉末物質は必ずしも絶縁物である必
要はない。したがって、上記粉末物質としては、ニッケ
ル粉末等の金属粉末でも使用可能であり、さらには、絶
縁物である粉末無機物質やプラスチック粉末等、幅広い
材料から選択することができる。
あるいは、上記金属リチウム(5)にアルミニウムを押
しつけて貼り合わせ、リチウムとアルミニウムとを反応
させて粉末状のリチウム−アルミニウム合金を形成し、
このリチウム−アルミニウム合金を層状粉末物質として
もよい。
上記層状粉末物質(3)の両極(金属リチウム(5)と
陽極ペレット(1))間の電気的ショートに対する隔離
能力は極めて悪いため、本発明においては、マイクロポ
ーラスフィルム(4)を併用することにより陰極と陽極
の完全な隔離をする。
このマイクロポーラスフィルム(4)は、表面が平滑な
面を呈し、厚さも20〜80μmと極めて薄く、保液特性は
悪いが、完全に陰極と陽極の隔離を果たす。また、この
マイクロポーラスフィルム(4)は、イオンを透過しう
る微細孔を有しているので、上記陰極と陽極間のイオン
電導を妨げることはない。かかるマイクロポーラスフィ
ルム(4)としては、市販のものを使用することがで
き、その一例として、ポリプラスチック社製,商品名ジ
ュラガード等が挙げられる。
本発明において、陽極ペレット(1)や有機電解液に
は、通常この種の電池において用いられる陽極活性物
質、あるいは有機電解液が使用可能である。したがっ
て、上記陽極ペレット(1)には、フッ化カーボン(CF
),二酸化マンガン(MnO2),酸化銅(CuO),二硫
化鉄(FeS2),クロム酸銀(Ag2CrO4),二硫化チタン
(TiS2)等をグラファイト等の電導補助材やテトラフロ
オルエチレン等のバインダーとともに混合したもの等が
使用される。また、上記有機電解液には、プロピレンカ
ーボネート,1,2−ジメトキシエタン,γ−ブチロラクト
ン,テトラヒドロフラン,1,3−ジオキソラン等の単独も
しくは2種以上の混合溶媒に電解質として過塩素酸リチ
ウム(LiClO4)やホウフッ化リチウム(LiBF4)等を溶
解させたもの等が使用される。
〔作用〕
陰極と陽極間のイオン電導を与える有機電解液は、これ
ら陰極と陽極の間に介在される層状粉末物質(3)の粒
子と粒子の間の空隙に保持される。この層状粉末物質
(3)においては、第3図に示すように放電の進行に伴
い陽極ペレット(1)が膨潤しても、保持される有機電
解液が不織布の場合のようにしぼり出されることはな
く、放電末期においてもこの層状粉末物質(3)中には
充分な有機電解液が保持される。
一方、マイクロポーラスフィルム(4)を併用すること
で、陰極と陽極の完全な隔離が図られる。このとき、上
記マイクロポーラスフィルム(4)は、イオンを透過し
うる微細孔を有するので、陰極,陽極間のイオン電導は
円滑に行われる。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本
発明がこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1. 市販の電解二酸化マンガンを300℃で約5時間熱処理し
たもの88.9重量部に、9.3重量部のグラファイトを加
え、さらに1.8重量部のテトラフルオロエチレン(テフ
ロン)をバインダとして加えて陽極ミックスとし、これ
を直径15.5mm,重量0.655gに加工し、陽極ペレットを作
製した。
次に、厚さ0.40mmのリチウム箔を直径15.5mmに打ち抜
き、陰極罐(アノードカップ)に貼り付け、さらにこの
リチウム箔上を粒径約2〜5μmのニッケル金属粉末の
層(厚さ約50μm)で覆った。このニッケル金属粉末層
には、第4図に1500倍の拡大写真を示すように、粒子と
粒子の空隙が観察された。
さらに、このニッケル金属粉末層の上に、厚さ25μmの
マイクロポーラスフィルム(ポリプラスチック社製,商
品名ジュラガード2500)を重ね、プラスチックのガスケ
ットをはめ込み、電解液として1Mol/のLiClO4を溶解
したプロピレンカーボネートを注入した。
最後に、先の陽極ペレットを入れ、陽極罐(カソードカ
ップ)をかぶせ、シールして第1図に示すような直径20
mm,高さ2.5mmの有機電解質電池を組み立て、実施例1と
した。
一方、陰極罐にリチウム箔を貼り付けた後、このリチウ
ム箔上に厚さ300μmのポリプロピレン不織布をセパレ
ータとして置き、プラスチックのガスケットをはめ込
み、実施例1と同様の方法により有機電解質電池を組み
立て、比較例1とした。
これら有機電解質電池について、1.5kΩの連続放電をし
て、その放電特性と内部抵抗の変化を調べた。結果を第
5図および第6図に示す。
この第5図から、比較例1の電池にあっては、電池の内
部抵抗の上昇が大きいのに対して、実施例1の電池で
は、内部抵抗の変化が極めて小さく、放電末期において
も低い値に抑えられることがわかる。また、第6図より
明らかなように、実施例1の電池では、比較例1の電池
に比べて放電特性においても遜色はなく、放電容量の若
干の増加が認められた。
実施例2. 厚さ0.4mmのリチウム箔を直径15.5mmに打ち抜き、陰極
罐(アノードカップ)に貼り付け、さらにこのリチウム
箔上に、厚さ15μmのアルミニウム箔を同じ直径に打ち
抜いて押しつけ貼り合わせた。
その上に、厚さ25μmのマイクロポーラスフィルム(ポ
リプラスチック社製,商品名ジュラガード2500)を2枚
重ね、プラスチックのガスケットをはめ込み、あとは実
施例1と同様な方法で有機電解質電池を組み立て、実施
例2とした。
本実施例のように、リチウムとアルミニウムとを押しつ
けて貼り合わせると、これらリチウムとアルミニウムと
が反応して粉末状のリチウム−アルミニウム合金が生成
し、残存するリチウム上に層状粉末物質を形成する。実
際、本実施例の電池のいくつかを解体して調べてみる
と、約30〜40μmの厚さの層状のリチウム−アルミニウ
ム合金粉末体がリチウムとマイクロポーラスフィルムと
の間に形成され、本実施例における電池の構造も実施例
1と同じく第1図で示されるようなものであった。第7
図は、本実施例でリチウムとマイクロポーラスフィルム
との間に形成されたリチウム−アルミニウム合金粉末層
の1500倍の拡大写真で、粒子と粒子の間の空隙が観察さ
れ、電解液がこの空隙に保持されることがわかる。
この実施例2も、放電テストの結果、実施例1と同様
に、放電に伴う内部抵抗の上昇の極めて少ないものであ
った。
実施例3. 市販の二硫化鉄(FeS2)88.9重量部に、9.3重量部のグ
ラファイトを加え、さらに1.8重量部のテトラフルオロ
エチレン(テフロン)をバインダとして加えて陽極ミッ
クスとし、これを直径6.7mm,重量0.130gに加工し、陽極
ペレットを作製した。
次に、厚さ1mmのリチウム箔を直径6.7mmに打ち抜き、陰
極罐(アノードカップ)に貼り付け、さらにこのリチウ
ム箔上に厚さ0.015mmのアルミニウム箔を同じ直径に打
ち抜いて押し付け、貼り合わせた。
その上に厚さ25μmのマイクロポーラスフィルム(ポリ
プラスチック社製,ジュラガード2500)を2枚重ね、プ
ラスチックのガスケットをはめ込み、実施例1で使用し
たのと同じ組成の電解液を入れ、さらに先の陽極ペレッ
トを入れて陽極罐(カソードカップ)をかぶせ、シール
して直径9.50mm,高さ2.70mmの有機電解質電池を組み立
て実施例3とした。
本実施例においても、実施例2と同じく、いくつかを解
体して調べてみると、約30〜40μmの厚さでリチウムと
マイクロポーラスフィルムの間にリチウム−アルミニウ
ム合金粉末体が形成され、電池構造は第1図で示される
ものであった。
一方、陰極罐にリチウム箔を貼り付けた後、このリチウ
ム箔上に厚さ200μmのポリプロピレン不織布をセパレ
ータとして置き、プラスチックのガスケットをはめ込
み、実施例3と同様の方法により直径9.50mm,高さ2.70m
mの有機電解質電池を組み立て、比較例3とした。
これら有機電解質電池について、3kΩの連続放電をし
て、その放電特性と内部抵抗の変化を調べた。結果を第
8図および第9図に示す。
この第8図より、本発明はLi/FeS2システムの電池にお
いても有効で、比較例3に較べて実施例3は内部抵抗の
放電に伴う変化が著しく小さいことがわかる。また、第
9図より、実施例3の電池は、放電特性においても比較
例3と同等以上の特性を示すことがわかる。
以上、本発明の具体的実施例として、陽極活性物質に二
酸化マンガンおよび二硫化鉄を使用した電池について述
べたが、これに限らず、すべての有機電解質電池におい
てその効果は期待されるものである。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明においては、
有機電解質電池の電解液を、陰極と陽極の間に介在せし
めた層状粉末物質の粒子と粒子の間の空隙に保持させて
いる。この層状粉末物質は、陽極が膨潤しても押しつぶ
されることはなく、その電解液保持能力は変わらないの
で、放電の進行に伴う内部抵抗の上昇が抑えられる。一
方、陰極と陽極間の隔離はマイクロポーラスフィルムに
よって行っている。このマイクロポーラスフィルムは、
電気的ショートに対する隔離能力に優れ、また、イオン
を透過しうる微細孔を有しているので、陽極と陰極間の
イオン電導を妨げることはない。
したがって、本発明によれば、優れた放電特性を示すと
ともに、放電に伴う内部抵抗の上昇が小さく、大電流パ
ルスをとるような使用においても電池の持つ容量の最後
まで有効に使うことが可能な有機電解質電池を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した有機電解質電池の一例を示す
断面図であり、第2図はその層状粉末物質近傍を拡大し
て示す要部拡大断面図である。 第3図は本発明の有機電解質電池において陽極が膨潤し
た状態を示す断面図である。 第4図は本発明の一実施例において層状粉末物質として
使用されるニッケル金属粉末層を1500倍に拡大して示す
写真である。 第5図は本発明の一実施例における内部抵抗の変化を比
較例と較べて示す特性図であり、第6図は放電特性を比
較例と較べて示す特性図である。 第7図はリチウムにアルミニウムを貼り付けたときに形
成されるリチウム−アルミニウム合金粉末体を1500倍に
拡大して示す写真である。 第8図は本発明の他の実施例における内部抵抗の変化を
比較例と較べて示す特性図であり、第9図は放電特性を
比較例と較べて示す特性図である。 第10図は従来の有機電解質電池の構造を示す断面図であ
り、第11図は従来の有機電解質電池において陽極が膨潤
した状態を示す断面図である。 1……陽極ペレット(陽極) 3……層状粉末物質 4……マイクロポーラスフィルム 5……金属リチウム(陰極)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Liを主体とする陰極と陽極及び有機電解液
    よりなり、 上記陰極と陽極の間に、上記有機電解液を保持する層状
    粉末物質と、イオンを透過し得る微細孔を有するマイク
    ロポーラスフィルムとを介在させたことを特徴とする有
    機電解質電池。
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