JPH0719679B2 - 蓄積ビーム電流安定化制御方法 - Google Patents

蓄積ビーム電流安定化制御方法

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JPH0719679B2
JPH0719679B2 JP14876090A JP14876090A JPH0719679B2 JP H0719679 B2 JPH0719679 B2 JP H0719679B2 JP 14876090 A JP14876090 A JP 14876090A JP 14876090 A JP14876090 A JP 14876090A JP H0719679 B2 JPH0719679 B2 JP H0719679B2
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直樹 淡路
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株式会社ソルテック
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、半導体リソグラフィ用光源等に用いられる
加速蓄積兼用リング及びフルエネルギ入射方式のビーム
蓄積リングにおける蓄積ビーム電流安定化制御方法に関
する。
〔従来の技術〕
近年、紫外線に代わるリソグラフィ用光源及び医療X線
透視用光源としてシンクロトロン放射光の利用が期待さ
れている。これはシンクロトロン放射光が連続スペクト
ルを持ち、且つその中に強力で指向性の強い軟X線を含
んでおり、このような軟X線がスループット及び解像性
の点からリソグラフィ技術のX線源として、又医療透視
検査用X線源として理想的であるからである。
第3図(a)(b)は超高真空のリング(5)(50)中
でその軌道上を光速に近い速さで周回している電子が偏
向電磁石(51)によって偏向せしめられた時にシンクロ
トロン放射光を放射する放射光施設の概要を示してい
る。そのうち同図(a)は装置規模小型化が可能な主に
産業用光源として期待されている加速蓄積兼用リング
(50)の装置構成である。入射モードにおいて電子ライ
ナック等のビーム入射器(10)から低いエネルギ状態で
リング(50)内に入射されたビームは、該リング(50)
中で周回する間に加速されて高いエネルギ状態に達し、
又この周回中に放射されるシンクロトロン放射光は該エ
ネルギの上昇によって出力を上昇せしめることになる。
一方、同図(b)に示されたものは、ビーム寿命が前記
リング構成のものより長いとして中・大規模の研究施設
用に建設されるフルエネルギ入射方式のリング構成から
なる放射光施設である。この例では、ビーム入射器とし
て電子ライナック(1)等の他、ビームの加速のみに使
用される電子シンクロトロン(3)等の加速リングが使
用されており、入射モードにおいて該加速リングでフル
エネルギ状態に加速されたビームは、次のビーム蓄積リ
ング(5)に入射されて、そのエネルギを保持したまま
長時間該リング(5)中を周回し、その間にシンクロト
ロン放射光を長時間に亘って放射する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上の両ビーム周回リング(5)(50)では、該リング
内のビーム電流値をゼロの状態から短時間の間に所定の
高い電流値(後述する基準値)まで立ち上げるために、
通常これらのリングが備えるビーム入射器系の略限界に
近い能力(フル入射ビーム電流値及び最短周期)でビー
ムの入射を行なっている。
そしてビーム電流値が略基準値に達した時点でモード変
更を行ない、上述した初期入射モードから蓄積モードに
変更される。該蓄積モードでは、追加入射等を行なわな
い限り非常に緩やかな速度でビーム電流は減衰するもの
の、安定した状態になり、長時間に亘ってシンクロトロ
ン放射光が得られることになる。そのためこのモードで
は、通常ビーム電流の減衰が最小限に抑えられるような
制御がなされている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述の初期入射モードではビーム電流が所定の基準値に
達するまでに高効率のビーム入射で行なわれており、通
常1入射当りの入射ビーム電流値は非常に大きく採られ
且つ入射周期も極めて短いものになっているため、一旦
ビーム電流値が基準値近くまで上昇した場合、次の入射
までの間に該ビーム電流の減衰がほとんどなく、そのた
め次の入射があった時には基準値をはるかに超えてしま
うことがあった。
このようにビーム電流値が基準値をかるかに超えてから
蓄積モードへのモード変更が行なわれても、この基準値
にそのレベルが下がるまでに相当な時間がかかる(例え
ばビーム寿命を8時間とし、基準値を200mAとして、該
基準値を10mA程オーバーした場合、200mAに減衰するの
に約24分かかることになる)。従って、その間発生する
シンクロトロン放射光の出力は基準値で発生する放射光
出力をはるかに超えてしまい、目的とする放射光出力で
の安定が得られないことになって、半導体露光用光源と
して利用する場合露光時間の変更を余儀なくされる。
本発明は従来技術の以上のような問題に鑑み創案された
もので、初期入射モードにおけるビーム入射の入射条件
を、ビーム電流値が基準値に達する直前に変更して入射
ビーム電流値が基準値をオーバーしないようにしようと
するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
そのため本発明の蓄積ビーム電流安定化制御方法は、ビ
ーム入射器を有し、且つ入射したビームが周回する間に
シンクロトロン放射光を発生するビーム周回リングで、
そのビーム電流を検出し、又は該リングから放射される
前記放射光の出力を検出すると共に、所定の入射ビーム
電流値及びトリガ信号タイミングでビーム入射が行なわ
れる初期入射モードで前記検出ビーム電流値又は検出さ
れた放射光出力より求められるビーム電流値が基準値に
達する直前に上記入射ビーム電流値及び/又はトリガ信
号タイミングを変更し、その後前記検出ビーム電流値又
は放射光出力より求められるビーム電流値が基準値に達
した時点で蓄積モードへのモード変更を行なうことを基
本的特徴としている。
上述した構成で基準値とは、上記ビーム周回リングから
放射されるシンクロトロン放射光の強度がX線露光やX
線透過に適した状態になり、且つ安定的に得られるよう
になった時のビーム電流値をいい、通常蓄積モードにお
いてビーム電流値をこの基準値辺りに調整し、長時間安
定的に運転するようにその制御を行なうことになる。
本発明では、ビーム電流が基準値に達する直前になされ
るビーム入射条件の変更の一つの方法として、入射ビー
ム電流値を下げる等の制御を行なっている。該制御は主
にビーム入射器系やビーム周回リングにおけるビーム入
射効率の調整により行なうもので、ビーム入射器系の電
子ライナックではクライストロンの印加電圧の調整、同
じくクライストロンのRF周波数調整、ステアリングの磁
場制御、及びライナックからのビームの出射タイミング
制御等により行ない(マイクロトロンからビームを取り
出す場合も略同じ調整がなされることになる)、又LBT
(Low energy Beam Transfer)系では、偏向電磁石(Be
nding Magnet)やステアリングの磁場制御及びワイヤグ
リッドの出し入れによる制御、電子シンクロトロンでは
インフレクタやパータベータ、デフレクタ及びキッカ等
における電圧調整やタイミング調整、ステアリングの磁
場制御等、更にHBT(High energy Beam Transfer)系で
は、BMやステアリングの磁場調整、加えて加速蓄積兼用
リングやビーム蓄積リング等のビーム周回リングではイ
ンフレクタやパータベータにおける電圧調整やタイミン
グ調整により行なうことになる。これらの調整により該
ビーム周回リングにおけるビームの入射効率は大きく左
右される。
一方、ビーム入射条件の変更の他の方法は、ビーム入射
におけるトリガ信号タイミングを遅らせる(信号周期を
長くする)等の制御を行なうことである。即ち、ある入
射から次の入射があるまでの間が長くなると、その間に
ビーム電流が幾分減衰し、従って次の入射があってもリ
ング中のビーム電流値の上昇は緩やかなものになる。
以上二つの方法は当然組合せて実施しても良い。又これ
らの入射条件の変更は1回の実施に限らず、多段回に分
けて行なっても良い。そしてこのような制御によって初
期入射モード時にビーム電流値の上昇曲線は次第に緩や
かなカーブを描き、検出ビーム電流値又は検出放射光出
力より得られるビーム電流値は基準値を大幅にオーバー
することがなくなる。従ってこれらの検出値が基準値に
達した時点でモード変更を行ない蓄積モードへ移行す
る。
〔実施例〕
以下本発明の具体的実施例につき説明する。
第1図はフルエネルギ入射方式の放射光施設における本
願発明法の実施構成の概要を示している。同図において
(1)乃至(4)は電子ビームを加速するビーム入射器
系であり、そのうち(1)は電子ライナック、(2)は
LBT、(3)は電子シンクロトロン、(4)はHBTであ
る。又(5)は上記ビーム入射器系から加速された電子
ビームを入射し、その中で周回せしめることでシンクロ
トロン放射光をそこから得るビーム蓄積リングである。
本実施例では、ビーム蓄積リング(5)の周回軌道中に
その蓄積ビーム電流を検出するビーム電流モニタ(6)
が設置され、後述する制御計算器(7)にその検出値が
入力される。又ビーム入射器系及びビーム蓄積リング
(5)の各コンポーネントは、制御計算器(7)によっ
てその稼動が制御されている。特にマスタオシレータ
(8a)を備えたサイクル信号発生器(8)から発生する
信号周期に基づき該制御計算器(7)からはトリガ信号
が出力され、それによってビーム入射用に前記ビーム入
射器系及び該蓄積リング(5)の稼動が制御される。又
LBT(2)の第2BM(偏向電磁石)には、印加電流を可変
制御することでその磁場調整が行なえる磁場制御手段が
備えられ、前記制御計算器(7)によりその印加電流の
制御がなされることで、ビーム蓄積リング(5)へのビ
ーム入射効率を変更することができるようになってい
る。
この制御計算器(7)により初期入射モードでは、3.2
秒に1回の周期で且つ5mA/1入射の割合で2分間に180mA
弱までビーム電流を蓄積した(電流上昇速度は90mA/min
である)。前記電流モニタ(6)によるビーム電流の検
出によりビーム電流値が180mAに達した時に制御計算器
(7)は、前記LBT(2)の第2BMの磁場調整を行なって
1mA/1入射までその入射効率を下げた(その結果、電流
上昇速度は20mA/minとなった)。その結果、検出ビーム
電流値が略200mAのところでモード変更が行なわれ、200
mAを大幅にオーバーすることなく、蓄積モードに変更さ
れた。この時の制御の精度は±1mAであった。
第2図(a)(b)は以上の本実施例で得られたビーム
電流検出結果を示すグラフ図と、全く同じ設備で本発明
法を実施しなかった時のビーム電流検出結果を示すグラ
フ図である。これらのグラフ図から、本発明法による初
期入射時のビーム入射条件の変更が、蓄積モードへモー
ド変更された直後のビーム電流の安定性の面で非常に優
れていることがわかる。
〔発明の効果〕
以上詳述したように本発明の蓄積ビーム電流安定化制御
方法によれば、初期入射モード時における入射ビームの
入射条件の変更によってリング中のビーム電流値が基準
値を大幅に超えてしまうことがないため、蓄積モードへ
モード変更がなされた直後のビーム電流が略基準値に安
定して制御されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明法が適用される実施例のフルエネルギ入
射方式の放射光施設の概要を示す斜視図、第2図(a)
(b)は本発明法を実施した場合と実施しなかった場合
の上記放射光施設のビーム蓄積リングにおける検出ビー
ム電流値の推移を示すグラフ図、第3図(a)は加速蓄
積兼用リングの装置構成例を示す説明図、同図(b)は
フルエネルギ入射方式のリング構成例を示す説明図であ
る。 図中、(1)は電子ライナック、(2)はLBT、(3)
は電子シンクロトロン、(4)はHBT、(5)はビーム
蓄積リング、(6)はビーム電流モニタ、(7)は制御
計算器、(8)はサイクル信号発生器、(8a)はマスタ
オシレータを各示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビーム入射器を有し、且つ入射したビーム
    が周回する間にシンクロトロン放射光を発生するビーム
    周回リングで、そのビーム電流を検出し、又は該リング
    から放射される前記放射光の出力を検出すると共に、所
    定の入射ビーム電流値及びトリガ信号タイミングでビー
    ム入射が行なわれる初期入射モードで前記検出ビーム電
    流値又は検出された放射光出力より求められるビーム電
    流値が基準値に達する直前に上記入射ビーム電流値及び
    /又はトリガ信号タイミングを変更し、その後、前記検
    出ビーム電流値又は放射光出力より求められるビーム電
    流値が基準値に達した時点で蓄積モードへのモード変更
    を行なうことを特徴とする蓄積ビーム電流安定化制御方
    法。
JP14876090A 1990-06-08 1990-06-08 蓄積ビーム電流安定化制御方法 Expired - Lifetime JPH0719679B2 (ja)

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