JPH07201334A - 燃料電池用電極およびその製造方法 - Google Patents

燃料電池用電極およびその製造方法

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JPH07201334A
JPH07201334A JP5350838A JP35083893A JPH07201334A JP H07201334 A JPH07201334 A JP H07201334A JP 5350838 A JP5350838 A JP 5350838A JP 35083893 A JP35083893 A JP 35083893A JP H07201334 A JPH07201334 A JP H07201334A
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catalyst layer
electrode catalyst
carbon
cell
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セル電圧が高く、セル電圧の経時低下の小さ
い長期寿命特性の良好な燃料電池用電極及びその製造方
法を得ることを目的とする。 【構成】 燃料電池の電極触媒層のカーボン担体の体積
比率を10〜25[%](好ましくは15〜20
[%])とする。また、電極触媒層を温度50〜300
℃、圧力10〜50[kgf/cm2]でプレス成形する。 【効果】 電極触媒層の電気抵抗率を低くでき、低コス
トで高信頼性の燃料電池用電極が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料電池用電極およ
びその製造方法、特に、リン酸形燃料電池等の燃料電池
用電極の触媒層およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】リン酸形燃料電池等の燃料電池は、例え
ば、電解質を含浸したマトリックスの両側に一対の燃料
極および空気極の電極、さらにその外側に一対の燃料流
路および空気流路を有する電解質貯蔵用リブ付多孔質カ
ーボン板を配置してなる単位セルをセパレータを介して
複数個積層して形成されている。また、燃料極および空
気極の電極、マトリックス、電解質貯蔵用リブ付多孔質
カーボン板等の構成部材には、電気化学反応が起こり易
いようにリン酸等の電解質が含浸されている。
【0003】以下、リン酸形燃料電池を例にとり、従来
の燃料電池について説明する。リン酸形燃料電池の実用
化のためには、(イ)大幅なコスト低減、(ロ)信頼性の向
上が重要である。大幅なコスト低減のためには、例えば
出力密度を向上させて、言いかえれば、電流密度を増加
したときにセル電圧が高くなるように、セル電圧−電流
密度特性を向上させて、積層セル数を低減させる必要が
ある。また、燃料電池の信頼性の向上のためには、例え
ば、電極の構造を改善して、セルの長期寿命特性を向上
させる必要がある。リン酸形燃料電池のセル電圧は実用
的には式(1)で表される。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、Etは燃料極に燃料、空気極に空
気を供給したときのセル電圧、Eoは燃料極にH2、空
気極にO2を供給したときのセル電圧、EH2は燃料極に
2、空気極に空気を供給したときのセル電圧、Eo2
燃料極に燃料、空気極にO2を供給したときのセル電
圧、Iは電流密度、Rはセル内部抵抗(単位面積当た
り)、△HH2はH2ゲイン(燃料極のガス拡散性を表す
指標であり、小さいほど拡散性がよい)、△Eo2はO2
ゲイン(空気極のガス拡散性を表す指標であり、小さい
ほど拡散性がよい)、およびIRはセル内部抵抗による
電圧降下(電流密度とセルの内部抵抗の積)である。
【0006】式(1)において、Eoが大きいほど、△E
H2、△Eo2・IRが小さいほどセル電圧Etが高くな
る。従来、Eoを大きくするために、電極触媒層の単位
面積当たりの白金量を増加させることが行われており、
またH2ゲイン△EH2、O2ゲイン△Eo2やセル内部抵
抗による電圧降下IRを小さくするために、電極触媒層
の厚さを薄くすることが行われている。
【0007】図45は、例えば特開平3−37963号
公報に示された従来の電極触媒層の構成を示す説明図で
ある。図において、カーボンブラック坦体に白金を坦持
した触媒を結着した電極触媒層の厚さL[μm]と白金
量D[mg/cm2]とが直角座標(D,L)で表したと
き、次式(4)、(5)、(6)を同時に満足する領域内にある
ように電極触媒層が構成されている。
【0008】
【数2】
【0009】しかし、触媒粉末の組成としては白金とカ
ーボンブラック坦体のみであり、白金を除く金属元素の
含有については考慮されていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなリン酸
形燃料電池等の電極触媒層では、電極触媒層が緻密にな
り過ぎ、電気抵抗は小さくなるもののガス拡散性が悪く
セル電圧・電流密度が高く取れず、積層セル数を低減で
きないという問題点があり、長期寿命特性においても、
セル電圧の終時低下が大きく、信頼性の向上が図れない
という問題点があった。また、電極触媒層が、緻密にな
りすぎているために、電極触媒層へのリン酸等の電解質
の含浸が速やかに行われないという問題点があった。さ
らに、触媒粉末中に白金を除く金属元素を含有する場
合、電極触媒層の導電性物質であるカーボンブラック坦
体の体積比率が小さくなり電極触媒層の電気抵抗率や電
気抵抗が大きくなる場合があるという問題点があった。
【0011】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたものであり、セル電圧−電流密度特性が高
く、かつ、セル電圧の終時低下が小さく、長期寿命特性
の良好な燃料電池用電極を得ることを目的とする。ま
た、リン酸等の電解質の含浸が速やかに行われ、電気抵
抗値の大きさが適正な電極触媒層を得ることも目的とす
る。あわせて、低コストで信頼性の高い燃料電池用電極
およびその製造方法を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項第1項
に係る発明は、電解質を含浸したマトリックスと、この
マトリックスの両側に設けられた一対の燃料極及び空気
極からなる電極と、これらの電極の外側に形成された一
対の燃料流路及び空気流路とから構成される単位セルを
セパレータを介して複数個積層して形成された燃料電池
の電極において、上記燃料極及び空気極の少なくとも一
方の電極触媒層は、カーボンブラック担体に白金及び白
金を除く1種以上の金属元素である灰分を担持した触媒
粉末と、フッ素樹脂とからなり、上記カーボンブラック
担体の体積比率は、上記電極触媒層に対して10%〜2
5%としたものである。
【0013】この発明の請求項第2項に係る発明は、電
極触媒層の気孔率を50%〜80%としたものである。
【0014】この発明の請求項第3項に係る発明は、電
極触媒層のフッ素樹脂含有率を20%〜60%としたも
のである。
【0015】この発明の請求項第4項に係る発明は、触
媒粉末中の白金含有率を10%〜40%としたものであ
る。
【0016】この発明の請求項第5項に係る発明は、触
媒粉末中の灰分含有率を15%以下としたものである。
【0017】この発明の請求項第6項に係る発明は、電
極触媒層の空隙率を20%〜45%としたものである。
【0018】この発明の請求項第7項に係る発明は、カ
ーボンブラック担体を密度が1.8mg/cm3以上の熱処
理カーボンとしたものである。
【0019】この発明の請求項第8項に係る発明は、空
気極の電極触媒層の厚さを100μm〜350μmとした
ものである。
【0020】この発明の請求項第9項に係る発明は、燃
料極の電極触媒層の厚さを50μm〜250μmとしたも
のである。
【0021】この発明の請求項第10項に係る発明は、
カーボンブラック担体に白金及び白金を除く1種以上の
金属元素である灰分を担持した触媒粉末と、フッ素樹脂
とからなる電極触媒層を、50℃〜300℃の範囲の温
度及び10kgf/cm2〜50kgf/cm2の範囲の圧力でプレ
ス成形する工程を含むものである。
【0022】この発明の請求項第11項に係る発明は、
プレス成形前の電極触媒層を有機溶剤に侵漬し、次い
で、上記電極触媒層の超音波振動を加えながら電極触媒
層中の有機溶剤を抽出除去する工程を含むものである。
【0023】
【作用】この発明の請求項第1項においては、カーボン
ブラック担体の体積比率を所定の範囲とすることによ
り、空気極の電極触媒層の電圧降下とセルのO2ゲイン
の和を小さくし、かつセル電圧を高くする。
【0024】この発明の請求項第2項においては、電極
触媒層の気孔率を所定の範囲とすることにより、電気抵
抗による電圧降下等を小さくし、セル電圧を高くする。
【0025】この発明の請求項第3項においては、電極
触媒層のフッ素樹脂含有率を所定の範囲とすることによ
り、電気抵抗による電圧降下とO2ゲインの和を小さく
し、セル電圧を高くする。
【0026】この発明の請求項第4項においては、触媒
粉末中の白金含有率を所定の範囲とすることにより、電
気抵抗による電圧降下とO2ゲインの和を小さくし、セ
ル電圧を高くする。
【0027】この発明の請求項第5項においては、触媒
粉末中の灰分含有率を所定の範囲以下とすることによ
り、電極触媒層の電気抵抗率および電気抵抗を小さくす
る。
【0028】この発明の請求項第6項においては、電極
触媒層の空隙率を所定の範囲とすることにより、セル電
圧を高くする。
【0029】この発明の請求項第7項においては、カー
ボンブラック担体の密度を所定の範囲とし、熱処理カー
ボン担体としたので、セル電圧やO2ゲインの経時特性
を改善する。
【0030】この発明の請求項第8項においては、空気
極の厚さを所定の範囲とすることにより、電気抵抗によ
る電圧降下とO2ゲインの和を小さくし、セル電圧を高
くする。
【0031】この発明の請求項第9項においては、燃料
極の厚さを所定の範囲とすることにより、電気抵抗によ
る電圧降下とH2ゲインの和を小さくし、セル電圧を高
くする。
【0032】この発明の請求項第10項においては、電
極触媒層の電気抵抗率を低くする。
【0033】この発明の請求項第11項においては、電
極触媒層の電気抵抗率を低くする。
【0034】
【実施例】この発明による燃料電池用電極は、電解質を
含浸したマトリックスと、このマトリックスの両側に設
けられた一対の燃料極及び空気極からなる電極と、これ
らの電極の外側に形成された一対の燃料流路及び空気流
路とから構成される単位セルをセパレータを介して複数
個積層して形成された燃料電池の電極において、上記燃
料極及び空気極の少なくとも一方の電極触媒層は、カー
ボンブラック担体に白金及び白金を除く1種以上の金属
元素である灰分を担持した触媒粉末と、フッ素樹脂とか
らなる。
【0035】上記カーボンブラック担体の体積比率は、
上記電極触媒層に対して10%〜25%(さらに好まし
くは15%〜20%)である。これにより、電極触媒層
の各組成の分配が適正化され、セル電圧−電流密度特性
が高く、かつ、セル電圧の終時低下の小さい長期寿命特
性の良好な燃料電池が得られる。この発明における電極
触媒層は白金、灰分、熱処理カーボンブラック坦体、フ
ッ素樹脂、空孔より構成されている。ここで、電極触媒
層の単位体積を考え、電極触媒層の体積は白金の体積+
灰分の体積+熱処理カーボンブラック坦体の体積+フッ
素樹脂+空孔の体積とする。
【0036】以下、次のように定義する。熱処理カーボ
ンブラック坦体の体積比率は熱処理カーボンブラック坦
体の体積/電極触媒層の体積×100[%]、(電解質
含浸前の)電極触媒層の気孔率は(電極触媒層の電解質
含浸前の)空孔の体積/電極触媒層の体積×100
[%]、電極触媒層の電解質占有率は(電極触媒層中
の)電解質の体積/(電極触媒層の電解質含浸前の)空
孔の体積×100[%]、(電解質含浸後の)電極触媒
層の空隙率は(電極触媒層の)気孔率/100×(10
0−(電極触媒層の)電解質占有率)[%]である。
【0037】また、電極触媒層や触媒粉末の単位重量を
考え、電極触媒層重量は白金の重量+灰分の重量+熱処
理カーボンブラック坦体の重量+フッ素樹脂の重量、触
媒粉末の重量は白金の重量+灰分の重量+熱処理カーボ
ンブラック坦体の重量、フッ素樹脂含有率はフッ素樹脂
の重量/電極触媒層の重量×100[%]、白金含有率
(白金濃度)は白金の重量/触媒粉末の重量×100
[%]、灰分含有率は灰分の重量/触媒粉末の重量×1
00[%]と定義する。
【0038】この発明における電極触媒層のフッ素樹脂
は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体などのうち少なくとも1種よりなるものである。
この発明における電極触媒層の灰分は、ニッケル、クロ
ム、鉄、コバルト、銅などのうち、少なくとも1種の金
属よりなるものである。
【0039】この発明における電極触媒層の熱処理カー
ボン坦体の体積比率を10〜25[%](好ましくは1
5〜20[%])にすることに加えて、電極触媒層の気
孔率を50〜80[%](好ましくは60〜70
[%])、フッ素樹脂占有率を20〜60[%](好ま
しくは30〜50[%])、白金濃度を10〜40
[%](好ましくは15〜30[%])、灰分含有率を
15[%](好ましくは10[%])以下、カーボンブ
ラック坦体を密度1.8[g/cm3]以上の熱処理カーボ
ン、空隙率を20〜45[%](好ましくは25〜40
[%])、空気極触媒層の厚さを100〜350[μ
m](好ましくは150〜300[μm])、燃料極触媒
層の厚さを50〜250[μm](好ましくは100〜
200[μm])とする。これにより、セル電圧−電流
密度特性および、セル電圧の終時特性をより高めること
ができるとともに、電極触媒層へのリン酸等の電解質の
含浸が速やかになる。
【0040】また、本発明の電極触媒層の製造方法は、
電極触媒層を温度50〜300[℃]、圧力10〜50
[kgf/cm]でプレス成形し、熱処理前にアセトン等の
有機溶剤に浸漬して値超音波振動を与えながら有機物を
抽出除去する工程を含むようにしたので、電極触媒層の
電気抵抗率を低くでき、したがって、低コストで高信頼
性の燃料電池を提供できる。
【0041】以下、実施例1〜14及び比較例に基づ
き、この発明をさらに詳細に説明する。 実施例1.まず、燃料電池における空気極の電極触媒層
を作製するために、触媒粉末とフッ素樹脂であるポリテ
トラフルオロエチレン(以下、PTFEと略す)のディ
スパージョンを準備した。触媒粉末は重量比で白金が2
0[%]、カーボンブラック坦体(以下、カーボン坦体
と略す)が72[%]、ニッケルを主成分とする灰分が
8[%]のものを使用した。また、PTFEディスパー
ジョンは、固形分のPTFEが60[%]、分散剤が4
[%]、残部が水のものを用いた。触媒粉末の白金を坦
持しているカーボンは、坦体に2500℃の熱処理を施
した密度1.8[g/cm3]のグラファイト化したカーボ
ン(以下熱処理カーボンと略す)を用いた。この触媒粉
末及びPTFEを用いて水性触媒ペーストを調製した。
触媒ペーストを薄くフイルム状に形成後、水分を乾燥除
去して電極触媒層を得た。さらに、この電極触媒層を超
音波振動を与えたアセトンに20時間(以下、単に
[h]とする)浸漬して電極触媒層中の分散剤等の有機
物の大部分を抽出除去して乾燥した後、最終的に360
[℃]の温度で焼成し、その後室温約20[℃]でプレ
ス成形を行った。
【0042】この方法で、重量比で触媒粉末/PTFE
=60/40、単位面積当たりの電極触媒層の重量(坪
量)15.0[mg/cm2]の空気極の電極触媒層を作製し
た。同一の方法で、重量比で白金が10[%]、カーボ
ン坦体(熱処理カーボン)90[%]の触媒粉末とPT
FEを用いて、重量比で触媒粉末/PTFE=60/4
0、坪量6.0[mg/cm2]、気孔率65[%]の燃料極
の触媒層を作製した。空気極の電極触媒層を成形すると
きプレス圧力Pを変化させて、電極触媒層中のカーボン
坦体の体積比率Cを変化させ、このとき電極触媒体の気
孔率εと厚さLを測定した。その結果を図1と図2に示
す。また、電極触媒層の電気抵抗率ρと電気抵抗Rcを
測定した。その結果を図3に示す。
【0043】図1によれば、プレス圧力Pの大きさによ
って電極触媒層のカーボン坦体の体積比率Cが変化して
いる。プレス圧力Pが大きいほどカーボン坦体の体積比
率Cも大きくなっている。また、図2によれば電極触媒
層のカーボン坦体の体積比率Cが大きくなるにつれて、
電極触媒層の気孔率ε及び厚さLが小さくなっている。
電極触媒層の厚さLはセルのコンパクト化の点からは小
さい方が好ましいが、カーボン坦体の体積比率Cが10
〜15[%]以上で飽和する傾向にある。
【0044】また、同様に図3によれば、電極触媒層の
カーボン坦体の体積比率Cが大きくなるにつれて、電極
触媒層の電気抵抗率ρ及び電気抵抗Rcが小さくなって
いる。セル内部の電流分布を均一化し、ジュール損を小
さく抑制するためには電気抵抗率ρは小さい方が望まし
く、また、前述のセル内部抵抗Rによる電圧降下IRを
小さくするためには電気抵抗Rcは小さい方が望ましい
が、カーボン坦体の体積比率Cが10〜15[%]以上
で飽和する傾向にある。以上、電極触媒層のカーボン坦
体の体積比率Cを10[%](好ましくは15[%])
以上の範囲に管理することにより、電極触媒層の厚さ
L、電気抵抗率ρ及び電気抵抗Rcの大きさを適正化で
きる効果がある。
【0045】次に、燃料極及び空気極の電極触媒層にカ
ーボンペーパを接合して、各々、燃料極及び空気極の電
極としてセルに組み立てた。厚さ100[μm]のマト
リックスの両側に上記燃料極及び空気極の電極、その外
側に一対の燃料流路及び空気流路を有する電解質貯蔵用
リブ付多孔質カーボン板、さらにその外側に一対のセパ
レータ板を配してセルを組み立てた。マトリックスには
空孔容積の100[%]、電極及び多孔質カーボン板に
は空孔容積の約40[%]のリン酸を含浸した。空気極
には電極触媒層のカーボン坦体の体積比率Cを種々に変
化させたものを用いた。セルを温度200[℃]で燃料
(H2:CO2=80:20)及び空気をガス利用率がそ
れぞれ80[%]及び60[%]で供給して運転して、
特性が安定してから、セル電圧E、空気極のガス拡散性
の指標のO2ゲイン△Eo2及び空気極の電極触媒層の電
圧降下IRcを測定した。いずれも電流密度Iは300
[mA/cm2]で実施した。その結果を図4及び図5に示
す。
【0046】図4によれば、空気極の電極触媒層のカー
ボン坦体の体積比率Cが大きくなるにつれて、空気極の
電極触媒層の電圧降下IRcは小さくなり、カーボン坦
体の体積比率Cが10〜15[%]以上で飽和する傾向
にある。また、空気極の電極触媒層のカーボン坦体の体
積比率Cが大きくなるにつれて、セル運転時の空気極の
ガス拡散性指標のO2ゲイン△Eo2が大きくなり、空気
極の電極触媒層のカーボン坦体の体積比率Cが20〜2
5[%]以上で急増する傾向にある。以上より、図4か
らは空気極の電極触媒層のカーボン坦体の体積比率Cは
10〜25[%](好ましくは15〜20[%])が望
ましい範囲としての一応の目安となることが分かる。
【0047】以上の関係を総合的に調べたものが図5で
ある。図5によれば、空気極の電極触媒層のカーボン坦
体の体積比率Cが10〜20[%]で空気極の電極触媒
層の電圧降下IRcとセルのO2ゲイン△Eo2の和が小
さくなっている。特にカーボン坦体の体積比率Cが15
〜20[%]では120[mv]前後のの小さい値となっ
ており好ましい。これらに対応して空気極の電極触媒層
のカーボン坦体の体積比率Cが10〜25[%]でセル
電圧Eが高くなっている。特にカーボン坦体の体積比率
Cが15〜20[%]では650[mv]前後の高い値と
なっており好ましい。また、この範囲では∂E/∂Cが
小さくなっておりセル電圧Eがカーボン坦体の体積比率
Cの影響を受けにくくなっている。
【0048】例えば、リン酸形燃料電池のセルを量産化
する場合には、空気極の電極触媒層のカーボン坦体の体
積比率Cを10〜25[%](好ましくは10〜20
[%])の範囲になるように制御すれば、空気極の電極
触媒層の電圧降下IRcとセルO2ゲイン△Eo2の和が
小さく、それに対応してセル電圧Eが高く、しかも電圧
がカーボン坦体の体積比率Cの影響を受けにくいものが
得られるという効果がある。
【0049】実施例2.実施例1と同様な方法で電極触
媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン坦体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボン坦体は
熱処理カーボンを用いた。重量比で触媒粉末/PTFE
=60/40、坪量6.0[mg/cm2]の燃料極の電極触
媒層、及び重量比で触媒粉末/PTFE=60/40、
坪量15.0[mg/cm2]の空気極の電極触媒層を作製し
た。これらの燃料極及び空気極の電極触媒層を成形する
ときにプレス圧Pを変化させて、気孔率εを変化させ、
このときのカーボン坦体の体積比率Cと電気抵抗率ρを
測定した。その結果を図6及び図7に示す。
【0050】この実施例2では、燃料極及び空気極の電
極触媒層の組成が同じため、燃料極が空気極の電極触媒
層のカーボン坦体の体積比率Cと電気抵抗率ρは同じ値
となった。また、図6によれば、プレス圧力Pの大きさ
によって電極触媒層の気孔率εが変化している、プレス
圧力Pが大きいほど気孔率εが小さくなっている。さら
に、図7によれば、燃料極及び空気極の電極触媒層の気
孔率εが大きくなるにつれて電極触媒層のカーボン坦体
の体積比率Cは小さくなり、電極触媒層の電気抵抗率ρ
は大きくなっている。反対に、電極触媒層の電気抵抗率
ρは電極触媒層の気孔率εが75〜80[%]以下で小
さくなり、飽和する傾向にある。また、このときの電極
触媒層のカーボン坦体の体積比率Cは10〜15[%]
以上となっている。
【0051】上記燃料極及び空気極の電極触媒層にカー
ボンペーパを接合して各々、燃料極及び空気極の電極と
した。これらの燃料極及び空気極の電極を実施例1と同
じ条件でセルを組み立ててセルの運転を行った。200
[℃]で運転して、特性が安定してから、電流密度Iが
300[mA/cm2]の状態でガス拡散性の評価を行っ
た。燃料極のガス拡散性の指標であるH2ゲイン△EH2
と空気極のガス拡散性の指標であるO2ゲイン△Eo2
測定した。その結果をそれぞれ図8及び図9に示す。
【0052】図8は、空気極の電極触媒層の気孔率εを
65[%]一定として、燃料極の電極触媒層の気孔率ε
を変化させた場合のものである。燃料極の電極触媒層の
気孔率εが大きくなるにつれて、セルのH2ゲイン△E
H2が小さくなっており、燃料極の電極触媒層の気孔率ε
が50〜55[%]以上で飽和する傾向がある。また、
このときの燃料極の電極触媒層のカーボン坦体の体積比
率Cは20〜25[%]程度となっている。
【0053】同様に図9は燃料極の電極触媒層の気孔率
εを65[%]で一定として、空気極の電極触媒層の気
孔率εを変化させた場合のものである。空気極の電極触
媒層の気孔率εが大きくなるにつれて、セルのO2ゲイ
ン△Eo2が小さくなっており、空気極の電極触媒層の
気孔率εが50〜55[%]以上で飽和する傾向にあ
る。また、このときの空気極の電極触媒層のカーボン坦
体の体積比率Cは20〜25[%]程度となっている。
【0054】以上、図7〜図9より次のことが言える。
すなわち、燃料極及び空気極の電極触媒層の気孔率εが
75〜80[%]以下(カーボン坦体の体積比率Cが1
0〜15[%]程度以上)で電極触媒層の電気抵抗ρが
小さくなり望ましい。また、燃料極の電極触媒層の気孔
率εが50〜55[%]以上(カーボン坦体の体積比率
Cが20〜25[%]程度以下)でセルのH2ゲイン△
H2が小さくなり望ましい。さらに、空気極の電極触媒
層の気孔率εが50〜55[%]以上(カーボン坦体の
体積比率Cが20〜25[%]程度以下)でセルのO2
ゲイン△Eo2が小さくなり望ましい。
【0055】したがって、燃料極及び空気極の電極触媒
層の気孔率εを50〜80[%](好ましくは60〜7
0[%]程度)かつ、燃料極及び空気極の電極触媒層の
カーボン坦体の体積比率Cを10〜25[%](好まし
くは15〜20[%]程度)にすることにより、電極触
媒層の電気抵抗率ρが小さく、電気抵抗による電圧降下
が小さいものが得られ、さらにセルのH2ゲイン△Eo2
の小さいものが得られ、セルの内部損失が小さくなり、
セル電圧の高いものが得られる効果がある。
【0056】実施例3.実施例1と同様に方法で電極触
媒層を作成した。すなわち、原料の触媒粉末の組成は重
量比で次のものを用いた。カーボンブラック坦体は熱処
理カーボンを用いた。灰分はニッケルを主成分とする金
属である。試料Aは白金10[%]、カーボン坦体86
[%]、灰分 4[%]、試料Bは白金20[%]、カ
ーボン坦体72[%]、灰分 8[%]、試料Cは白金
30[%]、カーボン坦体58[%]、灰分12
[%]、試料Dは白金40[%]、カーボン坦体44
[%]、灰分16[%]を含む。重量比で触媒粉末/P
TFE=60/40、坪量15.0[mg/cm2]の空気極
の電極触媒層を作成した。これらの電極触媒層は気孔率
εを変化させ、このときの電極触媒層のカーボン坦体の
体積比率Cと電気抵抗率ρを測定した。その結果を図1
0及び図11に示す。
【0057】図10によれば、空気極の電気触媒層の気
孔率εが大きくなるにつれて、電極触媒層の電気抵抗率
ρが大きくなっており、その程度は原料の触媒粉末の白
金濃度の大きいものほど著しい。一方、図11によれ
ば、空気極の電極触媒層のカーボン坦体の体積比率Cが
大きくなるにつれて電極触媒層の電気抵抗率ρが小さく
なっているが、原料の触媒粉末の白金濃度の影響を殆ど
受けずに大略1本の曲線で表せる。この図11による表
示形式、すなわち、電極触媒層のカーボン坦体の体積比
率Cに対する電気抵抗率ρの影響を考えることにより、
電極触媒層の電気抵抗、さらには電極の電気抵抗による
電圧降下を見積もることが容易となる効果がある。
【0058】これらの空気極の電極触媒層にカーボンペ
ーパを接合して空気極の電極とした。さらに、実施例1
で作製した燃料極と上記空気極を用いて実施例1と同じ
条件でセルを組み立ててセルの運転を行った。200
[℃]で運転して、特性が安定してから、電流密度Iが
300[mA/cm2]の状態でガス拡散性の評価を行っ
た。空気極のガス拡散性の指標であるO2ゲイン△Eo2
を測定した。その結果を図12に示す。図12によれ
ば、空気極の電極触媒層の気孔率εが大きくなるにつれ
て、セルのO2ゲイン△Eo2が小さくなっているが、原
料の触媒粉末の白金濃度の影響をあまり受けず、大略1
本の曲線の周辺に分布している。
【0059】従って、図11により、電極触媒層のカー
ボン坦体の体積比率Cを10[%]以上(好ましくは1
5[%]以上)に選ぶことにより電気抵抗率ρを小さく
することができ、図12より電極触媒層の気孔率εを5
0[%]以上(好ましくは60[%]以上)に選ぶこと
によりセルのO2ゲイン△Eo2を小さくすることがで
き、さらに、両者を組み合わせることにより電気抵抗率
ρとセルのO2ゲイン△Eo2の両方を共に小さくするこ
とができる相乗効果が得られる。
【0060】実施例4.実施例1と同様の方法で電極触
媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボン担体は
熱処理カーボンを用いた。重量比で触媒粉末/PTFE
=100/0〜40/60に変化させ白金量が1.8[m
g/cm2]気孔率εが65[%]の空気極の電極触媒層を
作製した。触媒粉末/PTFE=60/40の場合に、
電極触媒層の坪量が15[mg/cm2]である。この電極
触媒層のカーボン担体の体積比率C、厚さL、電気抵抗
率ρ、及び電気抵抗Rcを測定した。その結果を図13
及び図14に示す。
【0061】図13によれば、空気極の電極触媒層のP
TFE含有率[%](重量比)が大きくなるにつれて、
カーボン担体の体積比率Cは小さくなり、反対に電極触
媒層の厚さLが大きくなっている。また、PTFE含有
率が20〜60[%]程度の場合にカーボン担体の体積
比率Cが10〜25[%]程度になっている。図14に
よれば、空気極の電極触媒層のカーボン担体の体積比率
Cが大きくなるにつれて、電極触媒層の電気抵抗率ρ及
び電気抵抗Rcが小さくなっており、カーボン担体の体
積比率Cが15〜20[%]程度以上で飽和する傾向に
ある。これらの空気極の電極触媒層にカーボンペーパを
接合して空気極の電極とした。
【0062】さらに、実施例1で作製した燃料極と上記
空気極を用いて実施例1と同じ条件でセルを組み立てて
セルの運転を行った。200[℃]で運転して、特性が
安定してから電流密度Iが300[mA/cm2]の状態で
セル電圧E、空気極のガス拡散性の指標であるO2ゲイ
ンΔEo2及び空気極の電極触媒層の電圧降下IRcを
測定した。その結果を図15及び図16に示す。図15
によれば、空気極の電極触媒層のカーボン担体の体積比
率Cが大きくなるにつれて、空気極の電極触媒層の電圧
降下IRcは小さくなり、カーボン担体の体積比率Cが
10〜15[%]程度以上で飽和する傾向にある。ま
た、空気極の電極触媒層のカーボン担体の体積比率Cが
大きくなるにつれて、セル運転時の空気極のガス拡散性
指標のO2ゲインΔEo2が大きくなり、空気極の電極触
媒層のカーボン担体の体積比率Cが20〜25[%]程
度以上で急増する傾向にある。
【0063】以上より、図15からは、空気極の電極触
媒層のカーボン担体の体積比率Cは10〜25[%]程
度、好ましくは15〜20[%]程度が望ましいことが
分かる。以上の関係を総合的に調べたものが図16であ
る。図16によれば、空気極の電極触媒層のカーボン担
体の体積比率Cが10〜25[%]程度で空気極の電極
触媒層の電圧降下IRcとセルのO2ゲインΔEo2の和
が小さくなっている。特にカーボン担体の体積比率Cが
15〜20[%]程度では110[mv]前後の小さい値
となっており好ましい。以上に対応して、空気極の電極
触媒層のカーボン担体の体積比率Cが10〜25[%]
程度でセル電圧が高くなっている。特にカーボン担体の
体積比率Cが15〜20[%]程度では650[mv]前
後の高い値となっており好ましい。
【0064】したがって、空気極の電極触媒層のカーボ
ン担体の体積比率Cを10〜25[%]程度(好ましく
は15〜20[%]程度)の範囲に管理することによ
り、空気極の電極触媒層の電圧降下IRcとセルのO2
ゲインΔEo2の和を小さく、それに対応して、セル電
圧Eを高くすることができるという効果がある。具体的
には図13により、空気極の電極触媒層のPTFE含有
率(重量比)を20〜60[%]程度(好ましくは30
〜50[%]程度)の範囲に管理することにより、カー
ボン担体の体積比率Cが10〜25[%]程度(好まし
くは15〜20[%]程度)の範囲に管理され上記の効
果が得られる。
【0065】例えば、リン酸型燃料電池のセルを量産化
する場合には、空気極の電極触媒層のカーボン担体の体
積比率Cを10〜25[%]程度(好ましくは15〜2
0[%]程度)の範囲になるように電極触媒層のPTF
E含有率を制御すれば、電極触媒層作製時にPTFE含
有率に若干の変動があっても製作されたセルはセル電圧
が高く、しかもバラツキの小さいものが得られるという
効果がある。
【0066】実施例5.実施例1と同様の方法で電極触
媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボン担体は
熱処理カーボンを用いた。重量比で触媒粉末/PTFE
=60/40で気孔率εが65[%]でカーボン担体の
体積比率Cが19.3[%]の空気極の電極触媒層を作
製した。電極触媒層の厚さLを50〜400[μm]に
変化させて作製した。これらの空気極の電極触媒層にカ
ーボンペーパを接合して空気極の電極とした。さらに実
施例1で作製した燃料極と上記空気極を用いて実施例1
と同じ条件でセルを組み立ててセルの運転を行った。2
00[℃]で運転して特性が安定してから電流密度Iが
300[mA/cm2]の状態でセル電圧E、空気極のガス
拡散性の指標であるO2ゲインΔEo2及び空気極の電極
触媒層の電圧降下IRcを測定した。その結果を図17
及び図18に示す。
【0067】セル電圧を高めるために、電極触媒層の厚
さを厚くして白金量を増加させる方法が従来より知られ
ている。図17及び図18はそれに対応するものであ
る。図17によれば、空気極の電極触媒層の厚さLに比
例して空気極の電極触媒層の電圧降下IRcは大きくな
っている。一方、セルのO2ゲインΔEo2は電極触媒層
の厚さLが300〜350[μm]以上で急増してい
る。以上の関係を総合的に調べたものが図18である。
図18によれば、空気極の電極触媒層の厚さLが300
〜350[μm]以上で、空気極の電極触媒層の電圧降
下IRcとセルのO2ゲインΔEo2の和が急増してい
る。空気極の電極触媒層の厚さを厚くしてセル電圧を高
くすることを期待しているわけであるが、上記の理由に
より、セル電圧は空気極の電極触媒層の厚さLが100
〜350[μm]程度の範囲で高くなっている。特に、
空気極の電極触媒層の厚さLが150〜300[μm]
程度の範囲では650[mv]前後の高い値となっており
好ましい。
【0068】したがって、空気極の電極触媒層の厚さL
を100〜350[μm]程度(好ましくは150〜3
00[μm]程度)の範囲に制御することにより高いセ
ル電圧のものが得られ、本発明の効果をより高めること
ができる。また、空気極の電極触媒層の必要な触媒量を
適正化することにより触媒の使用にむだがなくなり、セ
ルのコスト低減に貢献できる効果がある。
【0069】実施例6.実施例1と同様な方法で電極触
媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボン担体は
熱処理カーボンを用いた。重量比で触媒粉末/PTFE
=60/40、坪量15.0[mg/cm2]、気孔率εが6
5[%]、カーボン担体の体積比率Cが19.3[%]
の空気極の電極触媒層を作製した。この空気極の電極触
媒層にカーボンペーパを接合して空気極の電極とした。
同じようにして、重量比で触媒粉末/PTFE=60/
40、気孔率εが65[%]、カーボン担体の体積比率
Cが19.3[%]の燃料極の電極触媒層を作製した。
電極触媒層の厚さLを30〜350[μm]に変化させ
て作製した。これらの燃料極の電極触媒層にカーボンペ
ーパを接合して燃料極の電極とした。
【0070】さらに、上記燃料極と空気極を用いて実施
例1と同じ条件でセルを組み立ててセルの運転を行っ
た。200[℃]で運転して特性が安定してから電流密
度Iが300[mA/cm2]の状態で燃料極のガス拡散性
の指標であるH2ゲインΔEH2及び燃料極の電極触媒層
の電圧降下IRcを測定した。その結果を図19及び図
20に示す。セル電圧を高めるために、電極触媒層の厚
さを厚くして白金量を増加させる方法が従来より知られ
ている。図19及び図20はそれに対応するものであ
る。図19によれば燃料極の電極触媒層の厚さLに比例
して燃料極の電極触媒層の電圧降下IRcは大きくなっ
ている。一方、セルのH2ゲインΔEH2は電極触媒層の
厚さLが200〜250[μm]以上で急増している。
【0071】以上の関係を総合的に調べたものが図20
である。図20によれば、燃料極の電極触媒層の厚さL
が200〜250[μm]以上で、燃料極の電極触媒層
の電圧降下IRcとセルのH2ゲインΔEH2の和が急増
している。燃料極の電極触媒層の厚さを厚くしてセル電
圧を高くすることを期待しているわけであるが、上記の
理由により、セル電圧は燃料極の電極触媒層の厚さLが
50〜250[μm]程度の範囲で高くなっている。特
に、燃料極の電極触媒層の厚さLが100〜200[μ
m]程度の範囲では650[mv]前後の高い値となって
おり好ましい。したがって、燃料極の電極触媒層の厚さ
Lを50〜250[μm]程度(好ましくは100〜2
00[μm]程度)の範囲に制御することにより高いセ
ル電圧のものが得られ、本発明の効果をより高めること
ができる。また、燃料極の電極触媒層の必要な触媒量を
適正化することにより触媒の使用にむだがなくなり、セ
ルのコスト低減に貢献できる効果がある。
【0072】実施例7.実施例1と同様な方法で7種の
電極触媒層を作製した。原料の触媒粉末は組成の重量比
で次のものを用いた。白金濃度は5〜50[%]であ
る。カーボン担体は熱処理カーボンを用いた。灰分はニ
ッケルを主成分とする金属である。試料Eは白金 5
[%]、カーボン担体93[%]、灰分 2[%]、試
料Fは白金10[%]、カーボン担体86[%]、灰分
4[%]、試料Gは白金15[%]、カーボン担体7
9[%]、灰分 6[%]、試料Hは白金20[%]、
カーボン担体72[%]、灰分 8[%]、試料Iは白
金30[%]、カーボン担体58[%]、灰分12
[%]、試料Jは白金40[%]、カーボン担体44
[%]、灰分16[%]、試料Kは白金50[%]、カ
ーボン担体30[%]、灰分20[%]を含む。
【0073】重量比で触媒粉末/PTFE=60/4
0、坪量15.0[mg/cm2]の空気極の電極触媒層を作
製した。これらの電極触媒層は気孔率εを変化させ、こ
のときの電極触媒層の電気抵抗率ρ及び電気抵抗Rcを
測定した。その結果を図21及び図22に示す。図21
によれば、空気極の電極触媒層の触媒粉末の白金濃度が
大きくなるにつれて電極触媒層の電気抵抗率ρが大きく
なっており、その程度は気孔率εの大きいものほど大き
い。触媒粉末の白金濃度が40[%]以上で電極触媒層
の電気抵抗率ρが急増する傾向にある。
【0074】さらに、図22によれば、空気極の電極触
媒層の触媒粉末の白金濃度が大きくなるにつれて、空気
極の電極触媒層の電気抵抗Rcが大きくなっており、そ
の程度は気孔率εの大きいものほど大きい。触媒粉末の
白金濃度が30〜40[%]程度以上で電極触媒層の電
気抵抗Rcが急増する傾向にある。したがって、空気極
の電極触媒層の触媒粉末の白金濃度が40[%]程度以
下(好ましくは30[%]程度以下)の範囲のものを使
用することにより電極触媒層の電気抵抗率ρ及び電気抵
抗Rcを小さくできるのでセル内部の電流分布を均一化
し、ジュール損を小さく抑制でき、本発明の効果をより
高めることができる。
【0075】また、空気極の電極触媒層の触媒粉末の白
金濃度を適正化することにより、高コストの必要以上の
高白金濃度の触媒を使用するむだがなくなりセルのコス
ト低減に貢献できる効果がある。これらの空気極の電極
触媒層のうち、気孔率εが65[%]のものに、カーボ
ンペーパを接合して空気極の電極とした。さらに実施例
1で作製した燃料極と上記空気極を用いて実施例1と同
じ条件でセルを組み立ててセルの運転を行った。200
[℃]で運転して特性が安定してから電流密度Iが30
0[mA/cm2]の状態でセル電圧E、空気極のガス拡散
性の指標であるO2ゲインΔEo2及び空気極の電極触媒
層の電圧降下IRcを測定した。その結果を図23及び
図24に示す。
【0076】図23によれば、空気極の電極触媒層の触
媒粉末の白金濃度が大きくなるにつれて、空気極の電極
触媒層の電圧降下IRcが大きくなり、触媒粉末の白金
濃度が30〜40[%]程度以上で急増する傾向にあ
る。また、空気極の電極触媒層の触媒粉末の白金濃度が
大きくなるにつれて、セル運転時の空気極のガス拡散性
指標のO2ゲインΔEo2が大きくなっており、空気極の
電極触媒層の触媒粉末の白金濃度が30〜40[%]程
度以上で急増する傾向にある。以上により、図23から
は空気極の電極触媒層の触媒粉末の白金濃度40[%]
程度以下、好ましくは30[%]以下が望ましいことが
分かる。
【0077】以上の関係を総合的に調べたものが図24
である。図24によれば、空気極の電極触媒層の触媒粉
末の白金濃度が30〜40[%]程度以上で空気極の電
極触媒層の電圧降下IRcとセルのO2ゲインΔEo2
和が急増している。以上に対応して空気極の電極触媒層
の触媒粉末の白金濃度が30〜40[%]程度以下でセ
ル電圧が高くなっている。触媒粉末の白金濃度が10
[%]程度以下では電極触媒層中の白金量が少ないた
め、セル電圧は低くなっている。空気極の電極触媒層の
触媒粉末の白金濃度を大きくしてセル電圧を高くするこ
とを期待しているわけであるが、上記の理由によりセル
電圧は空気極の電極触媒層の触媒粉末の白金濃度が10
〜40[%]程度の範囲で高くなっている。特に、空気
極の電極触媒層の触媒粉末の白金濃度が15〜30
[%]程度の範囲では650[mv]前後の高い値となっ
ており好ましい。
【0078】したがって、空気極の電極触媒層の触媒粉
末の白金濃度を10〜40[%]程度(好ましくは、1
5〜30[%]程度)の範囲にすることにより高いセル
電圧のものが得られ、本発明の効果をより高めることが
できる。また、空気極の電極触媒層の触媒粉末の白金濃
度を適正化することにより、高コストの必要以上の高白
金濃度の触媒を使用するむだがなくなり、セルのコスト
低減に貢献できる効果がある。
【0079】実施例8.実施例1と同様な方法で電極触
媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボン担体は
熱処理カーボンを用いた。重量比で触媒粉末/PTFE
=100/0〜10/90に変化させ白金量が1.8[m
g/cm2]の空気極の電極触媒層を作製した。触媒粉末/
PTFE=60/40の場合に、電極触媒層の坪量が1
5[mg/cm2]であり、気孔率εが65[%]のとき、
カーボン担体の体積比率が19.3[%]である。これ
らの電極触媒層は気孔率εを変化させ、このときの電極
触媒層の電気抵抗率ρ及び電極触媒層の厚さLを測定し
た。その結果を図25〜図30に示す。
【0080】図25によれば、空気極の電極触媒層のP
TFE含有率が大きくなるにつれて、電極触媒層の電気
抵抗率ρが大きくなっており、その程度は気孔率εの大
きいものほど大きい。電極触媒層のPTFE含有率が5
0〜60[%]程度以上で電極触媒層の電気抵抗率ρが
急増する傾向にある。また、図26によれば空気極の電
極触媒層のPTFE含有率が大きくなるにつれて、電極
触媒層の厚さLが大きくなっており、その程度は気孔率
εの大きいものほど大きい。電極触媒層のPTFE含有
率が50〜60[%]程度以上で電極触媒層の厚さLが
急増する傾向にある。
【0081】さらに、図27によれば、空気極の電極触
媒層のPTFE含有率が大きくなるにつれて、電極触媒
層の電気抵抗Rcが大きくなっており、その程度は気孔
率εの大きいものほど大きい。電極触媒層のPTFE含
有率が50〜60[%]程度以上で電極触媒層の電気抵
抗Rcが著しく急増する傾向にある。図28〜図30に
よれば、空気極の電極触媒層の気孔率εが大きくなるに
つれて、電極触媒層の電気抵抗率ρ、電極触媒層の厚さ
L、電極触媒層の電気抵抗Rcが大きくなっており、そ
の程度は電極触媒層のPTFE含有率が大きいものほど
大きい。電極触媒層の気孔率εが70〜75[%]程度
以上で電極触媒層の電気抵抗率ρ、電極触媒層の厚さ
L、電極触媒層の電気抵抗Rcが急増する傾向にある。
【0082】したがって、空気極の電極触媒層のPTF
E含有率を60[%]程度(好ましくは50[%]程
度)以下、気孔率εを70[%]程度以下にすることに
より、電極触媒層の電気抵抗率ρを小さくできるので、
セル内部の電流分布を均一化し、ジュール損を小さく抑
制でき、本発明の効果をより高めることができる。ま
た、空気極の電極触媒層のPTFE含有率を60[%]
程度(好ましくは50[%]程度)以下、気孔率εを7
0[%]程度以下にすることにより、電極触媒層の厚さ
Lを薄くできセル及び燃料電池スタックのコンパクト化
に貢献できる効果がある。
【0083】さらに、空気極の電極触媒層のPTFE含
有率を60[%]程度(好ましくは50[%]程度)以
下、気孔率εを70[%]程度以下にすることにより、
電極触媒層の電気抵抗Rc及びその電圧降下IRcを小
さくできる効果がある。尚、空気極の電極触媒層のPT
FE含有率の下限値については実施例4の図13〜図1
6より20[%]程度(好ましくは30[%]程度)以
上が望ましい。また、フッ素樹脂の例としてPTFEに
ついて述べたが、フッ素樹脂がテトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロ
エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体などであっても同様の効果を奏するのは勿論である。
【0084】実施例9.実施例1と同様な方法で8種の
電極触媒層を作製した。原料の触媒粉末は、組成の重量
比で次のものを用いた。白金濃度は20[%]、灰分は
ニッケルを主成分とする金属であり、カーボン担体は熱
処理カーボンを用いた。試料Lは白金20[%]、カー
ボン担体80[%]、灰分 0[%]、試料Mは白金2
0[%]、カーボン担体76[%]、灰分 4[%]、
試料Nは白金20[%]、カーボン担体72[%]、灰
分 8[%]、試料Oは白金20[%]、カーボン担体
68[%]、灰分12[%]、試料Pは白金20
[%]、カーボン担体64[%]、灰分16[%]、試
料Qは白金20[%]、カーボン担体60[%]、灰分
20[%]、試料Rは白金20[%]、カーボン担体5
6[%]、灰分24[%]、試料Sは白金20[%]、
カーボン担体52[%]、灰分28[%]を含む。
【0085】重量比で触媒粉末/PTFE=60/4
0、坪量15.0[mg/cm2]、白金量1.8[mg/cm2
の空気極の電極触媒層を作製した。これらの電極触媒層
は気孔率εを変化させ、このときの電極触媒層の電気抵
抗率ρ及び電気抵抗Rcを測定した。その結果を図31
及び図32に示す。図31によれば、空気極の電極触媒
層の灰分含有率が大きくなるにつれて、電極触媒層の電
気抵抗率ρが大きくなっており、その程度は気孔率εの
大きいものほど大きい。電極触媒層の灰分含有率が10
〜15[%]程度以上で電極触媒層の電気抵抗率ρが急
増する傾向にある。また、図32によれば、空気極の電
極触媒層の灰分含有率が大きくなるにつれて、電極触媒
層の電気抵抗Rcが大きくなっており、その程度は気孔
率εの大きいものほど大きい。電極触媒層の灰分含有率
が10〜15[%]程度以上で電極触媒層の電気抵抗R
cが急増する傾向にある。
【0086】したがって、空気極の電極触媒層の灰分含
有率を15[%]程度(好ましくは10[%]程度)以
下にすることにより電極触媒層の電気抵抗率ρを小さく
できるのでセル内部の電流分布を均一化し、ジュール損
を小さく抑制でき、本発明の効果をより高めることがで
きる。また、空気極の電極触媒層の灰分含有率を15
[%]程度(好ましくは10[%]程度)以下にするこ
とにより電極触媒層の電気抵抗Rc、さらには電極触媒
層の電圧降下IRcを小さくできる効果がある。なお、
本実施例では灰分としてニッケルの場合について述べた
が、灰分が、クロム、鉄、コバルト、銅やそれらの合金
であっても同様の効果を奏するのは勿論である。
【0087】比較例 比較のために、図44に示す従来の電極触媒層の構成図
を用いて、従来技術により電極触媒層を作成した。図4
4に示す斜線の領域内のほぼ中央になるように仕様を決
めた。図44において、触媒粉末の白金濃度(白金担持
費、重量比)を30[%]、電極触媒層のPTFE含有
率(重量比)を50[%]、電極触媒層の白金量を2.
7[mg/cm2]、厚さを110[μm]とした。 比較例A.触媒粉末は重量比で白金が30[%]、カー
ボン担体が58[%]、ニッケルを主成分とする灰分が
12[%]のものを用いた。カーボン担体は熱処理カー
ボンを用いた。作製した電極触媒層の体積比率は次のよ
うであった。
【0088】
【表1】
【0089】気孔率εは33.6[%]、電気抵抗率ρ
は1.04[Ωcm]であった。 比較例B.触媒粉末は重量比で白金が30[%]、カー
ボン担体が70[%]、灰分を含まないものを用いた。
カーボン担体は熱処理カーボンを用いた。作製した電極
触媒層の体積比率は次のようであった。
【0090】
【表2】
【0091】気孔率εは29.3[%]、電気抵抗率ρ
は0.68[Ωcm]であった。以上のように比較例A及
びBでは、電極触媒層中の灰分の有無にかかわらず、従
来技術によって作製した電極触媒層の気孔率εは非常に
小さく約30[%]であった。また、電極触媒層中に灰
分を含むものは含まないものよりも電気抵抗率ρが大き
くなっていた。
【0092】実施例10.比較例と比較するために本発
明の方法で電極触媒層を作製した。仕様は実施例1〜9
の結果より次のように決めた。触媒粉末の白金濃度を2
0[%]、電極触媒層のPTFE含有率(重量比)を4
0[%]、電極触媒層の白金量を1.8[mg/cm2]、厚
さを185[μm]とした。触媒粉末は重量比で白金が
20[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主
成分とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボン担
体は熱処理カーボンを用いた。作製した電極触媒層の体
積比率は次のようであった。
【0093】
【表3】
【0094】この実施例では坪量は15.0[mg/c
m2]、気孔率εは64.7[%]、電気抵抗率ρは2.0
7[Ωcm]であった。本実施例のものは比較例に比較し
て電気抵抗率ρが若干大きいものの、気孔率εが約2倍
となっていた。本実施例及び比較例Aの空気極の電極触
媒層にカーボンペーパを接合して空気極の電極とした。
さらに、実施例1で作製した燃料極と上記2種の空気極
を用いて実施例1と同じ条件でセルを組み立ててセルの
運転を行った。セルの組み立て前に上記2種の空気極の
電極触媒層及び燃料極の電極触媒層にリン酸を塗布し
た。リン酸は各々の電極触媒層の空孔容積の約40
[%]を占有する量を塗布した。リン酸は濃度が約10
0[%]、温度が約120[℃]のものを塗布した。
【0095】リン酸塗布後、燃料極の電極触媒層には約
1[h]で含浸が完了した。また、本実施例により作製
した電極触媒層には約2[h]で含浸が完了したが、比
較例Aにより作製した電極触媒層には20[h]以上の
時間を含浸に要した。これは比較例Aにより作製した電
極触媒層はPTFE含有率が50[%]と高く、揆水性
が強く、かつ気孔率が33.6[%]と小さく緻密であ
り、リン酸が含浸しにくかったためである。一方、本実
施例により作製した電極触媒層はPTFE含有率が40
[%]と揆水性が適正であり、気孔率も64.7[%]
と適正な値であり、短時間でリン酸の含浸が完了したた
めである。200[℃]で電流密度Iが300[mA/cm
2]の状態で約2500[h]運転後セル電圧−電流密
度特性をとった。さらに、電流密度Iが300[mA/cm
2]の状態で、継続して運転して2種のセルのセル電圧
−運転時間特性及びO2ゲイン−運転時間特性を評価し
た。これらの結果を図33〜35に示す。
【0096】図33は、燃料(H2:CO2=80:2
0)及び空気のガス利用率をそれぞれ80[%]及び6
0[%]に調整しつつセル電圧−電流密度特性をとった
ものであり、セルの空気極の電極触媒層を比較例Aによ
り作製したものはセル電圧が低電流密度で高く、高電流
密度で低くなっている。また、本実施例により作製した
ものはセル電圧が低電流密度で低く、高電流密度で高く
なっている。これはセルの空気極の電極触媒層を比較例
Aにより作製したものは空気極の電極触媒層の白金量が
2.7[mg/cm2]と多いので、低電流密度でセル電圧が
高いか気孔率33.6[%]と低く、ガス拡散性が悪い
ので、高電流密度ではセル電圧が低くなっている。一
方、電極触媒層を本実施例により作製したものは、空気
極の電極触媒層の白金量が1.8[mg/cm2]と少ないの
で、低電流密度でセル電圧が低いが気孔率が64.7
[%]と高く、ガス拡散性が良いので高電流密度ではセ
ル電圧が高くなっている。
【0097】図34によれば、セルの空気極の電極触媒
層を比較例Aにより作製したものは本実施例により作製
したものに比較してセル電圧が運転初期では高いが約2
000[h]後には反転して低くなり、その後のセル電
圧の経時特性が悪くなっている。一方、電極触媒層を本
実施例で作製したものはセル電圧が運転初期では若干低
いものの約2000[h]以降は極めて安定な経時特性
を示している。これらに対応して図35によれば、セル
の空気極の電極触媒層を比較例Aにより作製したもの
は、空気極のガス拡散性の指標であるO2ゲインが経時
的に増加している。一方、電極触媒層を本実施例で作製
したものは、空気極のガス拡散性の指標であるO2ゲイ
ンの経時的増加が少ない。したがって、本実施例により
作製した空気極の電極触媒層を用いると電極触媒層内の
構造が適正化されているので、セル電圧−電流密度特性
が高くなるとともに、空気極のガス拡散性の指標である
2ゲインの経時的増加が少ないという効果がある。
【0098】実施例11.実施例1と同様の方法で電極
触媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボン担体は
熱処理カーボンを用いた。重量比で触媒粉末/PTFE
=60/40、坪量15[mg/cm2]、気孔率が約90
[%]のものを作製した。この電極触媒層を5分割し、
プレス成形した。プレスは温度が20[℃]から300
[℃]まで変えられるものを準備した。電極触媒層の仕
上がり寸法で気孔率εやカーボン担体の体積比率Cが計
画値になるように電極触媒層の周囲にスペーサ用のシム
を入れて各々の電極触媒層を20、50、100、20
0、300[℃]の5条件でプレス成形した。プレス圧
力は10〜100[kgf/cm2]の範囲で調整した。
【0099】例えば、プレス温度が20[℃]のものは
100[kgf/cm2]、50[℃]のものは50[kgf/c
m2]、100[℃]のものは30[kgf/cm2]、200
[℃]のものは20[kgf/cm2]、300[℃]のもの
は10[kgf/cm2]程度の面圧でそれぞれ5分間加圧し
てプレス成形した。プレス成形後の電極触媒層の気孔率
εやカーボン担体の体積比率Cが計画値とあっているこ
とを確認した後、電気抵抗率ρを測定した。その結果を
図36に示す。図36によれば、電極触媒層を50〜3
00[℃]の温度でプレス成形すれば、カーボン担体の
体積比率Cが同じであるにもかかわらず、電極触媒層の
電気抵抗率ρが20[℃]程度の室温でプレス成形する
場合より小さくなっている。
【0100】これはプレス成形温度を室温以上にあげる
ことにより、プレス成形時に電極触媒層中のPTFEが
流動しやすくなる等、PTFEの挙動に差が生じている
ためと考えられる。以上のように、室温以上の温度、例
えば、50〜300[℃]の温度で電極触媒層をプレス
成形することにより、電極触媒層をプレスする圧力を1
0〜50[kgf/cm2]に低くすることができるととも
に、カーボン担体の体積比率Cや気孔率εが一定である
条件下で電極触媒層の電気抵抗率ρを小さくでき、本発
明の効果をより高めることができる。
【0101】実施例12.実施例1と同様の方法で電極
触媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。ただし、カーボ
ン担体は熱処理カーボンであるものと熱処理を施してい
ないカーボン(非熱処理カーボンと略す)の2種を用い
た。重量比で触媒粉末/PTFE=60/40、坪量1
5[mg/cm2]、気孔率が約65[%]のものを作製し
た。この種の電極触媒層にカーボンペーパを接合して空
気極の電極とした。さらに実施例1で作製した燃料極と
上記2種の空気極を用いて実施例1と同じ条件でセルを
組み立ててセルの運転を行った。200[℃]で電流密
度Iが300[mA/cm2]の状態で約10,000[h]
運転し、セル電圧Eの経時変化を測定した。
【0102】図37に示すように、空気極の電極触媒層
のカーボン担体に熱処理カーボンを用いたものは初期6
50[mv]、途中660[mv]まで上昇し、最終655
[mv]、非熱処理カーボンを用いたものは初期660
[mv]、最終600[mv]程度であった。また、参考の
ため、図38に示すように、途中セルのO2ゲインΔE
2の経時変化を測定した。この運転試験前と運転試験
後に上記セルの空気極の電極触媒層の厚さL及び電気抵
抗率ρ、電気抵抗Rcを測定した。これらの結果を図3
9−図41に示す。
【0103】運転試験の前後でカーボン担体の減量を分
析したところ、空気極の電極触媒層のカーボン担体に熱
処理カーボンを用いたものはほとんど減量がなかった
が、非熱処理カーボンを用いたものは重量で25[%]
以上減量していて、カーボン担体の体積比率Cが減少し
ていた。これは非熱処理カーボンが熱処理カーボンに比
較してセル運転中に腐食して消失しやすいためである。
このため、図39に示すように、空気極の電極触媒層の
カーボン担体に熱処理カーボンを用いたものが運転試験
の前後で電極触媒層の厚さLがほぼ一定なのに対し、非
熱処理カーボンを用いたものは電極触媒層の厚さLが2
0[%]近く薄くなっている。これは実質的に電極触媒
層の気孔に占めるリン酸の占有率が上昇しガスの拡散性
が低下することを意味しており、図37や図38に示す
ようにセル電圧Eの低下や空気極のガス拡散性の指標で
あるO2ゲインΔEo2の増加の原因となっている。
【0104】図40によれば、空気極の電極触媒層のカ
ーボン担体に熱処理カーボンを用いたものが運転試験の
前後で電極触媒層の電気抵抗率ρがほぼ一定であるのに
対し、非熱処理カーボンを用いたものは運転試験前の電
気抵抗率ρが大きく、運転試験後はさらに大きくなって
いる。図41の電極触媒層の電気抵抗Rcについても同
様なことがいえる。本発明の効果を有効に引き出すため
には、運転前のセルの電極触媒層のカーボン担体の体積
比率C、気孔率ε、電気抵抗率ρ等で表される電極触媒
層の内部構造や物性が運転中経時的にあまり変化しない
ことが重要である。したがって、本実施例では、電極触
媒層のカーボン担体に熱処理カーボンを用いて、セル運
転中のカーボン担体の腐食による消失を抑制することに
より、電極触媒層の内部構造や物性の経時変化が少なく
できるので、セル電圧EやO2ゲインΔEo2の経時変化
が改善され、本発明の効果をより高めることができる。
【0105】実施例13.実施例1と同様の方法で電極
触媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボンブラッ
ク担体は熱処理カーボンを用いた。仕込みベースで重量
比で触媒粉末/PTFE=60/40、坪量15[mg/
cm2]のものを計画した。電極触媒層は製造途中に分散
剤等の有機物の添加剤が加えられているのでこれらの影
響について検討してみた。まず、電極触媒層の熱処理前
にアセトンで上記添加剤を洗浄したものと洗浄しないも
のの2種を作製した。アセトンの洗浄は電極触媒層をア
セトンに20[h]浸漬し、アセトンに超音波振動を与
えながら行った。
【0106】約360[℃]の最終焼成後、完成した上
記2種の電極触媒層の電気抵抗率ρを測定した。その結
果を図42に示す。また、電極触媒層作製途中の熱処理
前にアセトン洗浄をしなかったものはアセトン洗浄した
ものの約70[%]にカーボン担体の重量及び体積が減
少していた。一方、アセトン洗浄したものは計画通りの
坪量となっていた。図42によれば、電極触媒層の作製
途中にアセトン洗浄しないものはアセトンで洗浄したも
のに比較して電気抵抗率ρが1〜2[Ωcm]程度大きく
なっている。
【0107】これは、電極触媒層の作製途中にアセトン
で洗浄していないものは、最終焼成時に電極触媒層に含
まれている白金と有機物の添加剤が反応してカーボン担
体の一部を消失させたためである。一方、アセトンで洗
浄したものは、残存している有機物の添加剤の量が減少
しているため最終焼成等の熱処理でカーボン担体の消失
が抑制されているため、電極触媒層の体積比率Cが大き
く維持されている。本発明の効果を引き出すためには電
極触媒層の内部構造を計画通りに実現させることが重要
である。したがって、本実施例では、電極触媒層の作製
途中の熱処理前にアセトン洗浄を実施して電極触媒層中
の有機物の添加剤の残存量を減少させ、電極触媒層のカ
ーボン担体の体積比率Cを適正な状態に維持できるので
本発明の効果をより高めることができる。尚、本実施例
ではアセトンを使用したが、その他の有機溶剤も使用で
きるのは勿論である。
【0108】実施例14.実施例1と同様の方法で電極
触媒層を作製した。実施例2と同じく触媒粉末は重量比
で白金が20[%]、カーボン担体が72[%]、ニッ
ケルを主成分とする灰分が8[%]のものを用いた。カ
ーボン担体は熱処理カーボンを用いた。重量比で触媒粉
末/PTFE=60/40、坪量6.0[mg/cm2]の燃
料極の電極触媒層、及び重量比で触媒粉末/PTFE=
60/40、坪量15.0[mg/cm2]の空気極の電極触
媒層を作製した。上記燃料極及び空気極の電極触媒層の
気孔率εを65[%]にしてカーボンペーパに接合し
て、それぞれ、燃料極及び空気極の電極とした。
【0109】さらに、実施例1と同じ条件でセルを組み
立ててセルの運転を行った。ただし、空気極の電極触媒
層のリン酸塗布量は、空気極の電極触媒層のリン酸占有
率を10〜90[%]に変化させた。温度200
[℃]、電流密度Iが300[mA/cm2]で運転し、特
性が安定してから、燃料(H2:CO2=80:20)及
び空気をガス利用率をそれぞれ80[%]、及び60
[%]に調整しつつ、電流密度Iを100〜800[mA
/cm2]に変化させその時のセル電圧Eを測定した。こ
れを図43に示す。リン酸占有率が小さ過ぎるとリン酸
が不足し、反対に大き過ぎるとガスの拡散が悪くなるの
で、これがセル電圧に反映している。図43によれば、
空気極の電極触媒層のリン酸占有率が30〜70[%]
の範囲ではセル電圧が高い。特に、リン酸占有率が40
〜60[%]の範囲ではセル電圧が最大値を示しており
好ましい。リン酸占有率のかわりに空隙率で表示したの
が図44である。
【0110】図44によれば、リン酸含浸後の空気極の
電極触媒層の空隙率が20〜45[%]の範囲ではセル
電圧が高い。特に、空隙率が25〜40[%]の範囲で
はセル電圧が最大値を示しており好ましく、燃料電池の
コスト低減のためには、電流密度を高くとれることが必
要であり、本実施例のように、400[mA/cm2]以上
の高電流密度でも電極触媒層の空隙率を20〜45
[%](好ましくは25〜40[%])に制御すること
により安定して負荷をとれることは、本発明の効果をよ
り高めることができる。
【0111】なお、この実施例では、空気極について述
べたが、燃料極についても応用できることは勿論であ
る。また、この発明の実施例について、主として空気極
について述べたが、燃料極に対しても同様に適用応用で
きることは勿論である。さらに、触媒金属として白金に
ついて述べたが、白金以外のパラジウム、ロジウム、イ
リジウム、ルテニウム、オスミウム等の触媒金属を含有
する場合についても同様に適用応用できることは勿論で
ある。
【0112】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の請求項
第1項は、電解質を含浸したマトリックスと、このマト
リックスの両側に設けられた一対の燃料極及び空気極か
らなる電極と、これらの電極の外側に形成された一対の
燃料流路及び空気流路とから構成される単位セルをセパ
レータを介して複数個積層して形成された燃料電池の電
極において、上記燃料極及び空気極の少なくとも一方の
電極触媒層は、カーボンブラック担体に白金及び白金を
除く1種以上の金属元素である灰分を担持した触媒粉末
と、フッ素樹脂とからなり、上記カーボンブラック担体
の体積比率は、上記電極触媒層に対して10〜25
[%](好ましくは15〜20[%])としたので、セ
ル電圧−電流密度特性および、セル電圧の経時特性をよ
り高めることができるとともに、電極触媒層へのリン酸
等の電解質の含浸が速やかになるという効果を奏する。
さらに、電気抵抗による電圧降下をO2ゲインの和を小
さくできセル電圧を高くできるという効果を奏する。
【0113】この発明の請求項第2項は、電極触媒層の
気孔率を50〜80[%](好ましくは60〜70
[%])としたので、電気抵抗による電圧降下、H2
イン、O2ゲインが小さくなり、セル電圧を高くできる
という効果を奏する。
【0114】この発明の請求項第3項は、電極触媒層の
フッ素樹脂含有率を20〜60[%](好ましくは30
〜50[%])としたので、電気抵抗による電圧降下と
2ゲインの和を小さくできセル電圧を高くできるとい
う効果を奏する。
【0115】この発明の請求項第4項は、電極触媒層の
触媒粉末の白金(含有率)濃度を10〜40[%](好
ましくは15〜30[%])としたので、電気抵抗によ
る電圧降下とO2ゲインの和を小さくできセル電圧を高
くできるという効果を奏する。
【0116】この発明の請求項第5項は、電極触媒層の
触媒粉末の灰分含有率を15[%](好ましくは10
[%])以下としたので、電気抵抗率および電気抵抗を
小さくできるという効果を奏する。
【0117】この発明の請求項第6項は、電極触媒層の
空隙率を20〜45[%](好ましくは25〜40
[%])としたので、セル電圧を高くできるという効果
を奏する。
【0118】この発明の請求項第7項は、電極触媒層の
触媒粉末のカーボンブラック担体を密度1.8[g/c
m3]以上の熱処理カーボン担体としたので、セル電圧や
2ゲインの経時特性が改善されるという効果を奏す
る。
【0119】この発明の請求項第8項は、空気極触媒層
の厚さを100〜350[μm](好ましくは150〜
300[μm])としたので、電気抵抗による電圧降下
とO2ゲインの和を小さくでき、セル電圧を高くできる
という効果を奏する。
【0120】この発明の請求項第9項は、燃料極触媒層
の厚さを50〜250[μm](好ましくは100〜2
00[μm])としたので、電気抵抗による電圧降下と
2ゲインの和を小さくできセル電圧を高くすることが
できるという効果を奏する。
【0121】この発明の請求項第10項は、電極触媒層
を50〜300[℃]の範囲の温度、10〜50[kgf
/cm2]の範囲の圧力でプレス成形する工程を含むの
で、電極触媒層の電気抵抗率を低くできるという効果を
奏する。
【0122】この発明の請求項第11項は、プレス成形
前にアセトン等の有機溶剤に浸漬して超音波振動を与え
ながら、有機物を抽出除去する工程を含むので、電極触
媒層の電気抵抗率を低くできしたがって、低コストで高
信頼性の燃料電池を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1におけるプレス圧力と空気
極の電極触媒層のカーボン担体の体積比率との関係を示
す線図である。
【図2】この発明の実施例1における空気極の電極触媒
層のカーボン担体の体積比率と気孔率および厚さとの関
係を示す線図である。
【図3】この発明の実施例1における空気極の電極触媒
層のカーボン担体の体積比率と電気抵抗率および電気抵
抗との関係を示す線図である。
【図4】この発明の実施例1における空気極の電極触媒
層のカーボン担体の体積比率と電圧降下およびセルのO
2ゲインとの関係を示す線図である。
【図5】この発明の実施例1における空気極の電極触媒
層のカーボン担体の体積比率と電圧降下+セルのO2
インおよびセル電圧との関係を示す線図である。
【図6】この発明の実施例2におけるプレス圧力と燃料
極および空気極の電極触媒層の気孔率との関係を示す線
図である。
【図7】この発明の実施例2における燃料極および空気
極の電極触媒層のカーボン担体の体積比率と電気抵抗率
および気孔率との関係を示す線図である。
【図8】この発明の実施例2における燃料極の電極触媒
層の気孔率とセルのH2ゲインおよびカーボン担体の体
積比率との関係を示す線図である。
【図9】この発明の実施例2における空気極の電極触媒
層の気孔率とセルのO2ゲインおよびカーボン担体の体
積比率との関係を示す線図である。
【図10】この発明の実施例3における空気極の電極触
媒層の気孔率と電気抵抗率との関係を示す線図である。
【図11】この発明の実施例3における空気極の電極触
媒層のカーボン担体の体積比率と電気抵抗率との関係を
示す線図である。
【図12】この発明の実施例3における空気極の電極触
媒層の気孔率とセルのO2ゲインとの関係を示す線図で
ある。
【図13】この発明の実施例4における空気極の電極触
媒層のPTFE含有率と厚さとの関係を示す線図であ
る。
【図14】この発明の実施例4における空気極の電極触
媒層のカーボン担体の体積比率と電気抵抗率および電気
抵抗との関係を示す線図である。
【図15】この発明の実施例4における空気極の電極触
媒層のカーボン担体の体積比率と電圧降下およびセルの
2ゲインとの関係を示す線図である。
【図16】この発明の実施例4における空気極の電極触
媒層のカーボン担体の体積比率と電圧降下+セルのO2
ゲインおよびセル電圧との関係を示す線図である。
【図17】この発明の実施例5における空気極の電極触
媒層の厚さと電圧降下およびセルのO2ゲインとの関係
を示す線図である。
【図18】この発明の実施例5における空気極の電極触
媒層の厚さと電圧降下+セルのO2ゲインおよびセル電
圧との関係を示す線図である。
【図19】この発明の実施例6における燃料極の電極触
媒層の厚さと電圧降下およびセルのH2ゲインとの関係
を示す線図である。
【図20】この発明の実施例6における燃料極の電極触
媒層の厚さと電圧降下+セルのH2ゲインおよびセル電
圧との関係を示す線図である。
【図21】この発明の実施例7における空気極の電極触
媒層の触媒粉末の白金濃度と電気抵抗率との関係を示す
線図である。
【図22】この発明の実施例7における空気極の電極触
媒層の触媒粉末の白金濃度と電気抵抗との関係を示す線
図である。
【図23】この発明の実施例7における空気極の電極触
媒層の触媒粉末の白金濃度と電圧降下およびセルのO2
ゲインとの関係を示す線図である。
【図24】この発明の実施例7における空気極の電極触
媒層の触媒粉末の白金濃度と電圧降下+セルのO2ゲイ
ンおよびセル電圧との関係を示す線図である。
【図25】この発明の実施例8における空気極の電極触
媒層のPTFE含有率と電気抵抗率との関係を示す線図
である。
【図26】この発明の実施例8における空気極の電極触
媒層のPTFE含有率と厚さとの関係を示す線図であ
る。
【図27】この発明の実施例8における空気極の電極触
媒層のPTFE含有率と電気抵抗との関係を示す線図で
ある。
【図28】この発明の実施例8における空気極の電極触
媒層の気孔率と電気抵抗率との関係を示す線図である。
【図29】この発明の実施例8における空気極の電極触
媒層の気孔率と厚さとの関係を示す線図である。
【図30】この発明の実施例8における空気極の電極触
媒層の気孔率と電気抵抗との関係を示す線図である。
【図31】この発明の実施例9における空気極の電極触
媒層の灰分含有率と電気抵抗率との関係を示す線図であ
る。
【図32】この発明の実施例9における空気極の電極触
媒層の灰分含有率と電気抵抗との関係を示す線図であ
る。
【図33】この発明の実施例10におけるセル電圧−電
流密度特性を示す線図である。
【図34】この発明の実施例10におけるセル電圧−運
転時間特性を示す線図である。
【図35】この発明の実施例10におけるセルのO2
イン−運転時間特性を示す線図である。
【図36】この発明の実施例11におけるプレス成形温
度と空気極の電極触媒層の電気抵抗率との関係を示す線
図である。
【図37】この発明の実施例12におけるセル電圧−運
転時間特性を示す線図である。
【図38】この発明の実施例12におけるセルのO2
イン−運転時間特性を示す線図である。
【図39】この発明の実施例12における空気極の電極
触媒層の厚さを示す線図である。
【図40】この発明の実施例12における空気極の電極
触媒層の電気抵抗率を示す線図である。
【図41】この発明の実施例12における空気極の電極
触媒層の電気抵抗を示す線図である。
【図42】この発明の実施例13における空気極の電極
触媒層の気孔率と電気抵抗率との関係を示す線図であ
る。
【図43】この発明の実施例14における空気極の電極
触媒層のリン酸占有率とセル電圧との関係を示す線図で
ある。
【図44】この発明の実施例14における空気極の電極
触媒層の空隙率とセル電圧との関係を示す線図である。
【図45】従来の電極触媒層の白金量と厚さの最適領域
を示す線図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】[数1] E=Eo−△EH2−△Eo2−IR (セル電圧) ・・・・ (1) △2 −EH2 (H2ゲイン) ・・・・ (2) △Ho2=Eo2 (O2ゲイン) ・・・・ (3)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】ここで、は燃料極に燃料、空気極に空気
を供給したときのセル電圧、Eoは燃料極にH2、空気
極にO2を供給したときのセル電圧、EH2は燃料極に
2、空気極に空気を供給したときのセル電圧、Eo2
燃料極に燃料、空気極にO2を供給したときのセル電
圧、Iは電流密度、Rはセル内部抵抗(単位面積当た
り)、△HH2はH2ゲイン(燃料極のガス拡散性を表す
指標であり、小さいほど拡散性がよい)、△Eo2はO2
ゲイン(空気極のガス拡散性を表す指標であり、小さい
ほど拡散性がよい)、およびIRはセル内部抵抗による
電圧降下(電流密度とセルの内部抵抗の積)である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】式(1)において、Eoが大きいほど、△E
H2、△Eo2 IRが小さいほどセル電圧が高くな
る。従来、Eoを大きくするために、電極触媒層の単位
面積当たりの白金量を増加させることが行われており、
またH2ゲイン△EH2、O2ゲイン△Eo2やセル内部抵
抗による電圧降下IRを小さくするために、電極触媒層
の厚さを薄くすることが行われている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなリン酸
形燃料電池等の電極触媒層では、電極触媒層が緻密にな
り過ぎ、電気抵抗は小さくなるもののガス拡散性が悪く
セル電圧電流密度が高く取れず、積層セル数を低減で
きないという問題点があり、長期寿命特性においても、
セル電圧の時低下が大きく、信頼性の向上が図れない
という問題点があった。また、電極触媒層が、緻密にな
りすぎているために、電極触媒層へのリン酸等の電解質
の含浸が速やかに行われないという問題点があった。さ
らに、触媒粉末中に白金を除く金属元素を含有する場
合、電極触媒層の導電性物質であるカーボンブラック
体の体積比率が小さくなり電極触媒層の電気抵抗率や電
気抵抗が大きくなる場合があるという問題点があった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたものであり、セル電圧−電流密度特性が高
く、かつ、セル電圧の時低下が小さく、長期寿命特性
の良好な燃料電池用電極を得ることを目的とする。ま
た、リン酸等の電解質の含浸が速やかに行われ、電気抵
抗値の大きさが適正な電極触媒層を得ることも目的とす
る。あわせて、低コストで信頼性の高い燃料電池用電極
およびその製造方法を得ることを目的とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】この発明の請求項第7項に係る発明は、カ
ーボンブラック担体を密度が1.8/cm3以上の熱処
理カーボンとしたものである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】この発明の請求項第11項に係る発明は、
プレス成形前の電極触媒層を有機溶に侵漬し、次い
で、上記電極触媒層の超音波振動を加えながら電極触媒
層中の有機を抽出除去する工程を含むものである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】この発明の請求項第2項においては、電極
触媒層の気孔率を所定の範囲とすることにより、電気抵
抗による電圧降下、H2ゲイン、O2ゲインが小さくな
り、セル電圧を高くする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】上記カーボンブラック担体の体積比率は、
上記電極触媒層に対して10%〜25%(さらに好まし
くは15%〜20%)である。これにより、電極触媒層
の各組成の分配が適正化され、セル電圧−電流密度特性
が高く、かつ、セル電圧の時低下の小さい長期寿命特
性の良好な燃料電池が得られる。この発明における電極
触媒層は白金、灰分、熱処理カーボンブラック坦体、フ
ッ素樹脂、空孔より構成されている。ここで、電極触媒
層の単位体積を考え、電極触媒層の体積は白金の体積+
灰分の体積+熱処理カーボンブラック坦体の体積+フッ
素樹脂+空孔の体積とする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】以下、次のように定義する。熱処理カーボ
ンブラック坦体の体積比率は熱処理カーボンブラック
体の体積/電極触媒層の体積×100[%]、(電解質
含浸前の)電極触媒層の気孔率は(電極触媒層の電解質
含浸前の)空孔の体積/電極触媒層の体積×100
[%]、電極触媒層の電解質占有率は(電極触媒層中
の)電解質の体積/(電極触媒層の電解質含浸前の)空
孔の体積×100[%]、(電解質含浸後の)電極触媒
層の空隙率は(電極触媒層の)気孔率/100×(10
0−(電極触媒層の)電解質占有率)[%]である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】また、電極触媒層や触媒粉末の単位重量を
考え、電極触媒層重量は白金の重量+灰分の重量+熱処
理カーボンブラック体の重量+フッ素樹脂の重量、触
媒粉末の重量は白金の重量+灰分の重量+熱処理カーボ
ンブラック体の重量、フッ素樹脂含有率はフッ素樹脂
の重量/電極触媒層の重量×100[%]、白金濃度
(白金含有率)は白金の重量/触媒粉末の重量×100
[%]、灰分含有率は灰分の重量/触媒粉末の重量×1
00[%]と定義する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】この発明における電極触媒層のフッ素樹脂
は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体などのうち少なくとも1種よりなるものである。
この発明における電極触媒層の灰分は、ニッケル、クロ
ム、鉄、コバルト、銅、ルテニウム、パラジウムなどの
うち、少なくとも1種の金属よりなるものである。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】この発明における電極触媒層の熱処理カー
ボン坦体の体積比率を10〜25[%](好ましくは1
5〜20[%])にすることに加えて、電極触媒層の気
孔率を50〜80[%](好ましくは60〜70
[%])、フッ素樹脂有率を20〜60[%](好ま
しくは30〜50[%])、白金濃度を10〜40
[%](好ましくは15〜30[%])、灰分含有率を
15[%](好ましくは10[%])以下、カーボンブ
ラック体を密度1.8[g/cm3]以上の熱処理カーボ
ン、空隙率を20〜45[%](好ましくは25〜40
[%])、空気極触媒層の厚さを100〜350[μ
m](好ましくは150〜300[μm])、燃料極触媒
層の厚さを50〜250[μm](好ましくは100〜
200[μm])とする。これにより、セル電圧−電流
密度特性および、セル電圧の時特性をより高めること
ができるとともに、電極触媒層へのリン酸等の電解質の
含浸が速やかになる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】また、本発明の電極触媒層の製造方法は、
電極触媒層を温度50〜300[℃]、圧力10〜50
[kgf/cm 2 ]でプレス成形し、熱処理前にアセトン等の
有機溶に浸漬し、次いで、超音波振動を与えながら有
機物を抽出除去する工程を含むようにしたので、電極触
媒層の電気抵抗率を低くでき、したがって、低コストで
高信頼性の燃料電池を提供できる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】以下、実施例1〜14及び比較例に基づ
き、この発明をさらに詳細に説明する。 実施例1.まず、燃料電池における空気極の電極触媒層
を作製するために、触媒粉末とフッ素樹脂であるポリテ
トラフルオロエチレン(以下、PTFEと略す)のディ
スパージョンを準備した。触媒粉末は重量比で白金が2
0[%]、カーボンブラック体(以下、カーボン
と略す)が72[%]、ニッケルを主成分とする灰分が
8[%]のものを使用した。また、PTFEディスパー
ジョンは、固形分のPTFEが60[%]、分散剤が4
[%]、残部が水のものを用いた。触媒粉末の白金を
持しているカーボンは、体に2500の熱処理
を施した密度1.8[g/cm3]のグラファイト化したカ
ーボン(以下熱処理カーボンと略す)を用いた。この触
媒粉末及びPTFEを用いて水性触媒ペーストを調製し
た。触媒ペーストを薄くフイルム状に形成後、水分を乾
燥除去して電極触媒層を得た。さらに、この電極触媒層
を超音波振動を与えたアセトンに20時間(以下、単に
[h]とする)浸漬して電極触媒層中の分散剤等の有機
物の大部分を抽出除去して乾燥した後、最終的に360
[℃]の温度で焼成し、その後室温約20[℃]でプレ
ス成形を行った。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】この方法で、重量比で触媒粉末/PTFE
=60/40、単位面積当たりの電極触媒層の重量(坪
量)15.0[mg/cm2]の空気極の電極触媒層を作製し
た。同一の方法で、重量比で白金が10[%]、カーボ
体(熱処理カーボン)90[%]の触媒粉末とPT
FEを用いて、重量比で触媒粉末/PTFE=60/4
0、坪量6.0[mg/cm2]、気孔率65[%]の燃料極
の触媒層を作製した。空気極の電極触媒層を成形すると
きプレス圧力Pを変化させて、電極触媒層中のカーボン
体の体積比率Cを変化させ、このとき電極触媒の気
孔率εと厚さLを測定した。その結果を図1と図2に示
す。また、電極触媒層の電気抵抗率ρと電気抵抗Rcを
測定した。その結果を図3に示す。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】図1によれば、プレス圧力Pの大きさによ
って電極触媒層のカーボン体の体積比率Cが変化して
いる。プレス圧力Pが大きいほどカーボン体の体積比
率Cも大きくなっている。また、図2によれば電極触媒
層のカーボン体の体積比率Cが大きくなるにつれて、
電極触媒層の気孔率ε及び厚さLが小さくなっている。
電極触媒層の厚さLはセルのコンパクト化の点からは小
さい方が好ましいが、カーボン体の体積比率Cが10
〜15[%]以上で飽和する傾向にある。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】また、同様に図3によれば、電極触媒層の
カーボン体の体積比率Cが大きくなるにつれて、電極
触媒層の電気抵抗率ρ及び電気抵抗Rcが小さくなって
いる。セル内部の電流分布を均一化し、ジュール損を小
さく抑制するためには電気抵抗率ρは小さい方が望まし
く、また、前述のセル内部抵抗Rによる電圧降下IRを
小さくするためには電気抵抗Rcは小さい方が望ましい
が、カーボン体の体積比率Cが10〜15[%]以上
で飽和する傾向にある。以上、電極触媒層のカーボン
体の体積比率Cを10[%](好ましくは15[%])
以上の範囲に管理することにより、電極触媒層の厚さ
L、電気抵抗率ρ及び電気抵抗Rcの大きさを適正化で
きる効果がある。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】次に、燃料極及び空気極の電極触媒層にカ
ーボンペーパを接合して、各々、燃料極及び空気極の電
極としてセルに組み立てた。厚さ100[μm]のマト
リックスの両側に上記燃料極及び空気極の電極、その外
側に一対の燃料流路及び空気流路を有する電解質貯蔵用
リブ付多孔質カーボン板、さらにその外側に一対のセパ
レータ板を配してセルを組み立てた。マトリックスには
空孔容積の100[%]、電極及び多孔質カーボン板に
は空孔容積の約40[%]のリン酸を含浸した。空気極
には電極触媒層のカーボン体の体積比率Cを種々に変
化させたものを用いた。セルを温度200[℃]で燃料
(H2:CO2=80:20)及び空気をガス利用率がそ
れぞれ80[%]及び60[%]で供給して運転して、
特性が安定してから、セル電圧E、空気極のガス拡散性
の指標のO2ゲイン△Eo2及び空気極の電極触媒層の電
圧降下IRcを測定した。いずれも電流密度Iは300
[mA/cm2]で実施した。その結果を図4及び図5に示
す。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】図4によれば、空気極の電極触媒層のカー
ボン体の体積比率Cが大きくなるにつれて、空気極の
電極触媒層の電圧降下IRcは小さくなり、カーボン
体の体積比率Cが10〜15[%]以上で飽和する傾向
にある。また、空気極の電極触媒層のカーボン体の体
積比率Cが大きくなるにつれて、セル運転時の空気極の
ガス拡散性指標のO2ゲイン△Eo2が大きくなり、空気
極の電極触媒層のカーボン体の体積比率Cが20〜2
5[%]以上で急増する傾向にある。以上より、図4か
らは空気極の電極触媒層のカーボン体の体積比率Cは
10〜25[%](好ましくは15〜20[%])が望
ましい範囲としての一応の目安となることが分かる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】以上の関係を総合的に調べたものが図5で
ある。図5によれば、空気極の電極触媒層のカーボン
体の体積比率Cが10〜20[%]で空気極の電極触媒
層の電圧降下IRcとセルのO2ゲイン△Eo2の和が小
さくなっている。特にカーボン体の体積比率Cが15
〜20[%]では120[mv]前後のの小さい値となっ
ており好ましい。これらに対応して空気極の電極触媒層
のカーボン体の体積比率Cが10〜25[%]でセル
電圧Eが高くなっている。特にカーボン体の体積比率
Cが15〜20[%]では650[mv]前後の高い値と
なっており好ましい。また、この範囲では∂E/∂Cが
小さくなっておりセル電圧Eがカーボン体の体積比率
Cの影響を受けにくくなっている。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】例えば、リン酸形燃料電池のセルを量産化
する場合には、空気極の電極触媒層のカーボン体の体
積比率Cを10〜25[%](好ましくは10〜20
[%])の範囲になるように制御すれば、空気極の電極
触媒層の電圧降下IRcとセルO2ゲイン△Eo2の和が
小さく、それに対応してセル電圧Eが高く、しかも電圧
がカーボン体の体積比率Cの影響を受けにくいものが
得られるという効果がある。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】実施例2.実施例1と同様な方法で電極触
媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボン体は
熱処理カーボンを用いた。重量比で触媒粉末/PTFE
=60/40、坪量6.0[mg/cm2]の燃料極の電極触
媒層、及び重量比で触媒粉末/PTFE=60/40、
坪量15.0[mg/cm2]の空気極の電極触媒層を作製し
た。これらの燃料極及び空気極の電極触媒層を成形する
ときにプレス圧Pを変化させて、気孔率εを変化さ
せ、このときのカーボン体の体積比率Cと電気抵抗率
ρを測定した。その結果を図6及び図7に示す。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】この実施例2では、燃料極及び空気極の電
極触媒層の組成が同じため、燃料極が空気極の電極触媒
層のカーボン体の体積比率Cと電気抵抗率ρは同じ値
となった。また、図6によれば、プレス圧力Pの大きさ
によって電極触媒層の気孔率εが変化しているプレス
圧力Pが大きいほど気孔率εが小さくなっている。さら
に、図7によれば、燃料極及び空気極の電極触媒層の気
孔率εが大きくなるにつれて電極触媒層のカーボン坦体
の体積比率Cは小さくなり、電極触媒層の電気抵抗率ρ
は大きくなっている。反対に、電極触媒層の電気抵抗率
ρは電極触媒層の気孔率εが75〜80[%]以下で小
さくなり、飽和する傾向にある。また、このときの電極
触媒層のカーボン坦体の体積比率Cは10〜15[%]
以上となっている。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】同様に図9は燃料極の電極触媒層の気孔率
εを65[%]で一定として、空気極の電極触媒層の気
孔率εを変化させた場合のものである。空気極の電極触
媒層の気孔率εが大きくなるにつれて、セルのO2ゲイ
ン△Eo2が小さくなっており、空気極の電極触媒層の
気孔率εが50〜55[%]以上で飽和する傾向にあ
る。また、このときの空気極の電極触媒層のカーボン
体の体積比率Cは20〜25[%]程度となっている。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】以上、図7〜図9より次のことが言える。
すなわち、燃料極及び空気極の電極触媒層の気孔率εが
75〜80[%]以下(カーボン体の体積比率Cが1
0〜15[%]程度以上)で電極触媒層の電気抵抗ρが
小さくなり望ましい。また、燃料極の電極触媒層の気孔
率εが50〜55[%]以上(カーボン体の体積比率
Cが20〜25[%]程度以下)でセルのH2ゲイン△
H2が小さくなり望ましい。さらに、空気極の電極触媒
層の気孔率εが50〜55[%]以上(カーボン体の
体積比率Cが20〜25[%]程度以下)でセルのO2
ゲイン△Eo2が小さくなり望ましい。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】したがって、燃料極及び空気極の電極触媒
層の気孔率εを50〜80[%](好ましくは60〜7
0[%]程度)かつ、燃料極及び空気極の電極触媒層の
カーボン体の体積比率Cを10〜25[%](好まし
くは15〜20[%]程度)にすることにより、電極触
媒層の電気抵抗率ρが小さく、電気抵抗による電圧降下
が小さいものが得られ、さらにセルのH2ゲイン△Eo2
の小さいものが得られ、セルの内部損失が小さくなり、
セル電圧の高いものが得られる効果がある。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】実施例3.実施例1と同様に方法で電極触
媒層を作した。すなわち、原料の触媒粉末の組成は重
量比で次のものを用いた。カーボンブラック体は熱処
理カーボンを用いた。灰分はニッケルを主成分とする金
属である。試料Aは白金10[%]、カーボン体86
[%]、灰分 4[%]、試料Bは白金20[%]、カ
ーボン体72[%]、灰分 8[%]、試料Cは白金
30[%]、カーボン体58[%]、灰分12
[%]、試料Dは白金40[%]、カーボン体44
[%]、灰分16[%]を含む。重量比で触媒粉末/P
TFE=60/40、坪量15.0[mg/cm2]の空気極
の電極触媒層を作した。これらの電極触媒層は気孔率
εを変化させ、このときの電極触媒層のカーボン体の
体積比率Cと電気抵抗率ρを測定した。その結果を図1
0及び図11に示す。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】図10によれば、空気極の電気触媒層の気
孔率εが大きくなるにつれて、電極触媒層の電気抵抗率
ρが大きくなっており、その程度は原料の触媒粉末の白
金濃度の大きいものほど著しい。一方、図11によれ
ば、空気極の電極触媒層のカーボン体の体積比率Cが
大きくなるにつれて電極触媒層の電気抵抗率ρが小さく
なっているが、原料の触媒粉末の白金濃度の影響を殆ど
受けずに大略1本の曲線で表せる。この図11による表
示形式、すなわち、電極触媒層のカーボン体の体積比
率Cに対する電気抵抗率ρの影響を考えることにより、
電極触媒層の電気抵抗、さらには電極の電気抵抗による
電圧降下を見積もることが容易となる効果がある。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】従って、図11により、電極触媒層のカー
ボン体の体積比率Cを10[%]以上(好ましくは1
5[%]以上)に選ぶことにより電気抵抗率ρを小さく
することができ、図12より電極触媒層の気孔率εを5
0[%]以上(好ましくは60[%]以上)に選ぶこと
によりセルのO2ゲイン△Eo2を小さくすることがで
き、さらに、両者を組み合わせることにより電気抵抗率
ρとセルのO2ゲイン△Eo2の両方を共に小さくするこ
とができる相乗効果が得られる。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】したがって、空気極の電極触媒層の灰分含
有率を15[%]程度(好ましくは10[%]程度)以
下にすることにより電極触媒層の電気抵抗率ρを小さく
できるのでセル内部の電流分布を均一化し、ジュール損
を小さく抑制でき、本発明の効果をより高めることがで
きる。また、空気極の電極触媒層の灰分含有率を15
[%]程度(好ましくは10[%]程度)以下にするこ
とにより電極触媒層の電気抵抗Rc、さらには電極触媒
層の電圧降下IRcを小さくできる効果がある。なお、
本実施例では灰分としてニッケルの場合について述べた
が、灰分が、クロム、鉄、コバルト、銅、ルテニウム、
パラジウムやそれらの合金であっても同様の効果を奏す
るのは勿論である。
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正内容】
【0087】比較例 比較のために、図44に示す従来の電極触媒層の構成図
を用いて、従来技術により電極触媒層を作成した。図4
4に示す斜線の領域内のほぼ中央になるように仕様を決
めた。図44において、触媒粉末の白金濃度(白金担持
、重量比)を30[%]、電極触媒層のPTFE含有
率(重量比)を50[%]、電極触媒層の白金量を2.
7[mg/cm2]、厚さを110[μm]とした。 比較例A.触媒粉末は重量比で白金が30[%]、カー
ボン担体が58[%]、ニッケルを主成分とする灰分が
12[%]のものを用いた。カーボン担体は熱処理カー
ボンを用いた。作製した電極触媒層の体積比率は次のよ
うであった。
【手続補正34】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】リン酸塗布後、燃料極の電極触媒層には約
1[h]で含浸が完了した。また、本実施例により作製
した電極触媒層には約2[h]で含浸が完了したが、比
較例Aにより作製した電極触媒層には20[h]以上の
時間を含浸に要した。これは比較例Aにより作製した電
極触媒層はPTFE含有率が50[%]と高く、はっ
性が強く、かつ気孔率が33.6[%]と小さく緻密で
あり、リン酸が含浸しにくかったためである。一方、本
実施例により作製した電極触媒層はPTFE含有率が4
0[%]とはっ水性が適正であり、気孔率も64.7
[%]と適正な値であり、短時間でリン酸の含浸が完了
したためである。200[℃]で電流密度Iが300
[mA/cm2]の状態で約2500[h]運転後セル電圧
−電流密度特性をとった。さらに、電流密度Iが300
[mA/cm2]の状態で、継続して運転して2種のセルの
セル電圧−運転時間特性及びO2ゲイン−運転時間特性
を評価した。これらの結果を図33〜35に示す。
【手続補正35】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正内容】
【0096】図33は、燃料(H2:CO2=80:2
0)及び空気のガス利用率をそれぞれ80[%]及び6
0[%]に調整しつつセル電圧−電流密度特性をとった
ものであり、セルの空気極の電極触媒層を比較例Aによ
り作製したものはセル電圧が低電流密度で高く、高電流
密度で低くなっている。また、本実施例により作製した
ものはセル電圧が低電流密度で低く、高電流密度で高く
なっている。これはセルの空気極の電極触媒層を比較例
Aにより作製したものは空気極の電極触媒層の白金量が
2.7[mg/cm2]と多いので、低電流密度でセル電圧
高い気孔率33.6[%]と低く、ガス拡散性が悪
いので、高電流密度ではセル電圧が低くなっている。一
方、電極触媒層を本実施例により作製したものは、空気
極の電極触媒層の白金量が1.8[mg/cm2]と少ないの
で、低電流密度でセル電圧が低いが気孔率が64.7
[%]と高く、ガス拡散性が良いので高電流密度ではセ
ル電圧が高くなっている。
【手続補正36】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0104
【補正方法】変更
【補正内容】
【0104】図40によれば、空気極の電極触媒層のカ
ーボン担体に熱処理カーボンを用いたものが運転試験の
前後で電極触媒層の電気抵抗率ρがほぼ一定であるのに
対し、非熱処理カーボンを用いたものは運転試験前の電
気抵抗率ρが大きく、運転試験後はさらに大きくなって
いる。図41の電極触媒層の電気抵抗Rcについても同
様なことがいえる。本発明の効果を有効に引き出すため
には、運転前のセルの電極触媒層のカーボン担体の体積
比率C、気孔率ε、電気抵抗率ρ等で表される電極触媒
層の内部構造や物性が運転中経時的にあまり変化しない
ことが重要である。したがって、本実施例では、電極触
媒層のカーボン担体に熱処理カーボンを用いて、セル運
転中のカーボン担体の腐食による消失を抑制することに
より、電極触媒層の内部構造や物性の経時変化少なく
できるので、セル電圧EやO2ゲインΔEo2の経時変化
が改善され、本発明の効果をより高めることができる。
【手続補正37】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0105
【補正方法】変更
【補正内容】
【0105】実施例13.実施例1と同様の方法で電極
触媒層を作製した。触媒粉末は重量比で白金が20
[%]、カーボン担体が72[%]、ニッケルを主成分
とする灰分が8[%]のものを用いた。カーボンブラッ
ク担体は熱処理カーボンを用いた。仕込みベースで重量
比で触媒粉末/PTFE=60/40、坪量15[mg/
cm2]のものを計画した。電極触媒層は作製途中に分散
剤等の有機物の添加剤が加えられているのでこれらの影
響について検討してみた。まず、電極触媒層の熱処理前
にアセトンで上記添加剤を洗浄したものと洗浄しないも
のの2種を作製した。アセトンの洗浄は電極触媒層をア
セトンに20[h]浸漬し、次いで、アセトンに超音波
振動を与えながら行った。
【手続補正38】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正内容】
【0107】これは、電極触媒層の作製途中にアセトン
で洗浄していないものは、最終焼成時に電極触媒層に含
まれている白金と有機物の添加剤が反応してカーボン担
体の一部を消失させたためである。一方、アセトンで洗
浄したものは、残存している有機物の添加剤の量が減少
しているため最終焼成等の熱処理でカーボン担体の消失
が抑制されているため、電極触媒層の体積比率Cが大き
く維持されている。本発明の効果を引き出すためには電
極触媒層の内部構造を計画通りに実現させることが重要
である。したがって、本実施例では、電極触媒層の作製
途中の熱処理前にアセトン洗浄を実施して電極触媒層中
の有機物の添加剤の残存量を減少させ、電極触媒層のカ
ーボン担体の体積比率Cを適正な状態に維持できるので
本発明の効果をより高めることができる。尚、本実施例
ではアセトンを使用したが、その他の有機溶も使用で
きるのは勿論である。
【手続補正39】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正内容】
【0115】この発明の請求項第4項は、電極触媒層の
触媒粉末の白金濃度(含有率)を10〜40[%](好
ましくは15〜30[%])としたので、電気抵抗によ
る電圧降下とO2ゲインの和を小さくできセル電圧を高
くできるという効果を奏する。
【手続補正40】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正41】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正42】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正43】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図25
【補正方法】変更
【補正内容】
【図25】
【手続補正44】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図26
【補正方法】変更
【補正内容】
【図26】
【手続補正45】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図27
【補正方法】変更
【補正内容】
【図27】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質を含浸したマトリックスと、この
    マトリックスの両側に設けられた一対の燃料極および空
    気極からなる電極と、これらの電極の外側に形成された
    一対の燃料流路および空気流路とから構成される単位セ
    ルをセパレータを介して複数個積層して形成された燃料
    電池の電極において、 上記燃料極および空気極の少なくとも一方の電極触媒層
    は、カーボンブラック担体に白金および白金を除く1種
    以上の金属元素である灰分を担持した触媒粉末と、フッ
    素樹脂とからなり、上記カーボンブラック担体の体積比
    率は、上記電極触媒層に対して10%〜25%であるこ
    とを特徴とする燃料電池用電極。
  2. 【請求項2】 電極触媒層の気孔率は、50%〜80%
    であることを特徴とする請求項第1項記載の燃料電池用
    電極。
  3. 【請求項3】 電極触媒層のフッ素樹脂含有率は、20
    %〜60%であることを特徴とする請求項第1項記載の
    燃料電池用電極。
  4. 【請求項4】 触媒粉末中の白金含有率は、10%〜4
    0%であることを特徴とする請求項第1項記載の燃料電
    池用電極。
  5. 【請求項5】 触媒粉末中の灰分含有率は、15%以下
    であることを特徴とする請求項第1項記載の燃料電池用
    電極。
  6. 【請求項6】 電極触媒層の空隙率は、20%〜45%
    であることを特徴とする請求項第1項記載の燃料電池用
    電極。
  7. 【請求項7】 カーボンブラック担体は、密度が1.8
    mg/cm3以上の熱処理カーボンであることを特徴とする
    請求項第1項記載の燃料電池用電極。
  8. 【請求項8】 空気極の電極触媒層の厚さは、100μ
    m〜350μmであることを特徴とする請求項第1項記載
    の燃料電池用電極。
  9. 【請求項9】 燃料極の電極触媒層の厚さは、50μm
    〜250μmであることを特徴とする請求項第1項記載
    の燃料電池用電極。
  10. 【請求項10】 カーボンブラック担体に白金および白
    金を除く1種以上の金属元素である灰分を担持した触媒
    粉末と、フッ素樹脂とからなる電極触媒層を、50℃〜
    300℃の範囲の温度および10kgf/cm2〜50kgf/c
    m2の範囲の圧力でプレス成形する工程を含むことを特徴
    とする燃料電池用電極の製造方法。
  11. 【請求項11】 プレス成形前の電極触媒層を有機溶剤
    に侵漬し、次いで、上記電極触媒層に超音波振動を加え
    ながら電極触媒層中の有機溶剤を抽出除去する工程を含
    むことを特徴とする請求項第10項記載の燃料電池用電
    極の製造方法。
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