JPH0720432B2 - L―α―アミノ酸類の製造方法 - Google Patents
L―α―アミノ酸類の製造方法Info
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- JPH0720432B2 JPH0720432B2 JP5289989A JP5289989A JPH0720432B2 JP H0720432 B2 JPH0720432 B2 JP H0720432B2 JP 5289989 A JP5289989 A JP 5289989A JP 5289989 A JP5289989 A JP 5289989A JP H0720432 B2 JPH0720432 B2 JP H0720432B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、微生物を利用してDL−α−アミノニトリル化
合物から相当するL−α−アミノ酸類を製造する方法に
関する。L−α−アミノ酸類は、食品、飼料、医薬及び
化粧品等の種々の分野に利用される重要な化学物質であ
る。
合物から相当するL−α−アミノ酸類を製造する方法に
関する。L−α−アミノ酸類は、食品、飼料、医薬及び
化粧品等の種々の分野に利用される重要な化学物質であ
る。
従来技術 従来、L−α−アミノ酸類を製造する方法としては、発
酵法、合成法、酵素法及び抽出法が知られている。これ
らの方法のうち、合成法によるL−α−アミノ酸の製造
は、ストレツカー法或はその変法を用いてDL−α−アミ
ノ酸を合成し、次いで該アミノ酸を光学分割してL−α
−アミノ酸を製造するものであつて、光学分割の方法と
してアミノアシラーゼを用いる酵素法等を採用している
(「化学」誌増刊「不斉合成と光学分割の進歩」昭和57
年10月15日発行、第175頁)。
酵法、合成法、酵素法及び抽出法が知られている。これ
らの方法のうち、合成法によるL−α−アミノ酸の製造
は、ストレツカー法或はその変法を用いてDL−α−アミ
ノ酸を合成し、次いで該アミノ酸を光学分割してL−α
−アミノ酸を製造するものであつて、光学分割の方法と
してアミノアシラーゼを用いる酵素法等を採用している
(「化学」誌増刊「不斉合成と光学分割の進歩」昭和57
年10月15日発行、第175頁)。
しかし、上記合成法によるL−α−アミノ酸の製造法
は、光学分割段階においてコスト高となるため、経済的
理由から近年、アミノ酸の製造に占める割合が徐々に低
下してきている。
は、光学分割段階においてコスト高となるため、経済的
理由から近年、アミノ酸の製造に占める割合が徐々に低
下してきている。
また、上記ストレツカー法によるα−アミノ酸の合成に
おける合成中間体であるα−アミノニトリルから微生物
を利用してα−アミノ酸を製造しようとする試みも報告
されている〔Y.Fukuda et al.、「ジャーナル オブ
フアーメンテーション テクノロジイ」(J.Ferment.Te
hnol.)49、1011(1971)〕。しかし、この報告では、
コリネバクテリウム(Corynebacterium sp.)に属する
微生物を用いてDL−α−アミノプロピオニトリル並びに
DL−α−アミノイソバレロニトリルを加水分解してDL−
アラニン並びにDL−バリンを製造するものであつて、L
−α−アミノ酸は直接得られない。また、ブレビバクテ
リウム属(Brevibacterrium sp.)の菌株R312を用いてD
L−α−アミノニトリルを加水分解してアミノ酸を製造
する報告〔J−C Jallagas et al.「アドバンス オブ
バイオケミカル エンジニアリング」(Adv.Biochem.
Engineering,)14、1(1980)においても、DL−α−ア
ミノニトリルからはDL−α−アミノ酸しか得られていな
い。因に、上記報告は、ブレビバクテリウム属の菌株R3
12から得られた変異株てあるブレビバクテリウムsp.A4
を用いることによりDL−α−アミノニトリルからL−α
−アミノ酸とD−α−アミノ酸アミドとを生成し得るこ
とを開示しているが、DL−α−アミノニトリルからL−
α−アミノ酸のみを直接得ることに関しては、未だ報告
はみられない。
おける合成中間体であるα−アミノニトリルから微生物
を利用してα−アミノ酸を製造しようとする試みも報告
されている〔Y.Fukuda et al.、「ジャーナル オブ
フアーメンテーション テクノロジイ」(J.Ferment.Te
hnol.)49、1011(1971)〕。しかし、この報告では、
コリネバクテリウム(Corynebacterium sp.)に属する
微生物を用いてDL−α−アミノプロピオニトリル並びに
DL−α−アミノイソバレロニトリルを加水分解してDL−
アラニン並びにDL−バリンを製造するものであつて、L
−α−アミノ酸は直接得られない。また、ブレビバクテ
リウム属(Brevibacterrium sp.)の菌株R312を用いてD
L−α−アミノニトリルを加水分解してアミノ酸を製造
する報告〔J−C Jallagas et al.「アドバンス オブ
バイオケミカル エンジニアリング」(Adv.Biochem.
Engineering,)14、1(1980)においても、DL−α−ア
ミノニトリルからはDL−α−アミノ酸しか得られていな
い。因に、上記報告は、ブレビバクテリウム属の菌株R3
12から得られた変異株てあるブレビバクテリウムsp.A4
を用いることによりDL−α−アミノニトリルからL−α
−アミノ酸とD−α−アミノ酸アミドとを生成し得るこ
とを開示しているが、DL−α−アミノニトリルからL−
α−アミノ酸のみを直接得ることに関しては、未だ報告
はみられない。
また、特開昭61−162191においてもα−アミノニトリル
化合物からはDL−アミノ酸が産出されることが開示され
ているように、α−アミノニトリル化合物からL−α−
アミノ酸を直接得た例は報告されていない。
化合物からはDL−アミノ酸が産出されることが開示され
ているように、α−アミノニトリル化合物からL−α−
アミノ酸を直接得た例は報告されていない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、特定な属から選択されるニトリルの加水分解
能を有する微生物を利用して、DL−α−アミノニトリル
類から直接L−α−アミノ酸類を製造するための方法を
提供することを課題とする。
能を有する微生物を利用して、DL−α−アミノニトリル
類から直接L−α−アミノ酸類を製造するための方法を
提供することを課題とする。
本発明は、ロドコッカス属またはミコバクテリウム属に
属するニトリル加水分解能を有する微生物をpH8〜12の
条件下、主としてアムモニア系緩衝液中でDL−α−アミ
ノニトリル類に作用させるとL−α−アミノ酸類を選択
的に産出することの知見に基いてなされたものである。
属するニトリル加水分解能を有する微生物をpH8〜12の
条件下、主としてアムモニア系緩衝液中でDL−α−アミ
ノニトリル類に作用させるとL−α−アミノ酸類を選択
的に産出することの知見に基いてなされたものである。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の構成上の特徴は、ロドコッカス属またはミコバ
クテリウム属に属する群から選択されるニトリル加水分
解能を有する微生物を、pH8〜12の条件下、主としてア
ムモニア系緩衝液中でDL−α−アミノニトリル化合物に
作用させてL−α−アミノ酸を選択的に生産させること
にある。
クテリウム属に属する群から選択されるニトリル加水分
解能を有する微生物を、pH8〜12の条件下、主としてア
ムモニア系緩衝液中でDL−α−アミノニトリル化合物に
作用させてL−α−アミノ酸を選択的に生産させること
にある。
課題を解決するための手段 本発明において利用される微生物は、上述のごとく、ロ
ドコッカス属またはミコバクテリウム属に属する群から
選択されるニトリルの加水分解能を有するものであつ
て、下記表1に示すものが例示し得る。
ドコッカス属またはミコバクテリウム属に属する群から
選択されるニトリルの加水分解能を有するものであつ
て、下記表1に示すものが例示し得る。
これらの微生物は工業技術院微生物工業技術研究所に表
1に示した寄託受理番号で昭和62年11月5日付で寄託さ
れている。
1に示した寄託受理番号で昭和62年11月5日付で寄託さ
れている。
次に、上掲の各微生物の菌学的性状を表2に示す。
表2にみられるとおり、本発明で利用される微生物はい
ずれもグラム陽性の好気性菌であつて、嫌気状態では全
く生育しない。また、運動性を示さず、カタラーゼは陽
性であつて、耐熱性の胞子を形成しない。また、多形性
を示し、培養初期には菌糸状細胞が多く、分岐した細胞
や球形の細胞も認められる。糖の利用性については、糖
からガスを生成せず、酸生成力は微弱でリトマスミルク
に培養するとアルカリ性を示してミルクを青変する。
ずれもグラム陽性の好気性菌であつて、嫌気状態では全
く生育しない。また、運動性を示さず、カタラーゼは陽
性であつて、耐熱性の胞子を形成しない。また、多形性
を示し、培養初期には菌糸状細胞が多く、分岐した細胞
や球形の細胞も認められる。糖の利用性については、糖
からガスを生成せず、酸生成力は微弱でリトマスミルク
に培養するとアルカリ性を示してミルクを青変する。
上記各微生物のうち、ロドコッカスsp.PC−29は、肉汁
寒天上ではやや乾いたシワ状の集落を作り、培養初期に
は分岐の著しい菌糸状の生育を示し、5〜32℃で生育す
るが、37℃では生育しない。
寒天上ではやや乾いたシワ状の集落を作り、培養初期に
は分岐の著しい菌糸状の生育を示し、5〜32℃で生育す
るが、37℃では生育しない。
一方、ロドコッカスsp.PA−34、AB−16並びにBA−1
は、5〜10℃では生育しないが、37〜42℃でも生育し、
いずれも培養初期に菌糸状となり、その後に多数のOidi
ospore(分裂子)様の球状細胞を生ずる。
は、5〜10℃では生育しないが、37〜42℃でも生育し、
いずれも培養初期に菌糸状となり、その後に多数のOidi
ospore(分裂子)様の球状細胞を生ずる。
ミコバクテリウム sp.AB−43は、抗酸性染色(Acid−f
aststain)が陽性で45℃では生育せず、粘性の黄橙色の
集落を作る。
aststain)が陽性で45℃では生育せず、粘性の黄橙色の
集落を作る。
上記微生物は、それらの表2及び上述した性状に鑑み、
バージン マニユアル オブシステイマテイツク バク
テリオロジイ(Bergey′s Manual of Systematic Bacte
riology,第8版に基いて同定した。
バージン マニユアル オブシステイマテイツク バク
テリオロジイ(Bergey′s Manual of Systematic Bacte
riology,第8版に基いて同定した。
本発明において、上記各微生物を利用してL−α−アミ
ノ酸を生産するのに用いる基質であるDL−α−アミノニ
トリル化合物(以下原料ニトリルと略記する)は、例え
ば〔「オルガニツク シンセシス コレクテイブ ボリ
ウム(Org.Syu.Col.Vol.)I,p,21、及びIII,p.84」〕並
びに〔Y.Fukuda et al.,「ジャーナル オブ フアーメ
ンテーシヨン テクノロジイ」(J.Ferment.Techno
l.,)49、1011(1971)〕等に記載された方法に従つて
容易に合成し得る。
ノ酸を生産するのに用いる基質であるDL−α−アミノニ
トリル化合物(以下原料ニトリルと略記する)は、例え
ば〔「オルガニツク シンセシス コレクテイブ ボリ
ウム(Org.Syu.Col.Vol.)I,p,21、及びIII,p.84」〕並
びに〔Y.Fukuda et al.,「ジャーナル オブ フアーメ
ンテーシヨン テクノロジイ」(J.Ferment.Techno
l.,)49、1011(1971)〕等に記載された方法に従つて
容易に合成し得る。
本発明のDL−α−アミノニトリル化合物の一般式(1)
または(2)におけるRには特に制限がないが、置換ア
ルキル基等のそれぞれに含まれる置換基は例えばヒドロ
キシ、メトキシ、メルカプト、メチルメルカプト、アミ
ノ、ハロゲン、カルボキシル、カルボクサミド、フエニ
ル、ヒドロキシフエニルあるいはグアニルなどである。
または(2)におけるRには特に制限がないが、置換ア
ルキル基等のそれぞれに含まれる置換基は例えばヒドロ
キシ、メトキシ、メルカプト、メチルメルカプト、アミ
ノ、ハロゲン、カルボキシル、カルボクサミド、フエニ
ル、ヒドロキシフエニルあるいはグアニルなどである。
DL−α−アミノニトリル化合物としては、2−アミノプ
ロパンニトリル、2−アミノブタンニトリル、2−アミ
ノ−3−メチルブタンニトリル、2−アミノ−4−メチ
ルペンタンニトリル、2−アミノ−3−メチルペンタン
ニトリル、2−アミノ−3−ヒドロキシプロパンニトリ
ル、2−アミノ−3−ヒドロキシブタンニトリル、2−
アミノ−5−グアニジノペンタンニトリル、2−アミノ
−3−メチルカプトプロパンニトリル、2,7−ジアミノ
−4,5−ジチアオクタンニトリル、2−アミノ−4−メ
チルチオブタンニトリル、2−アミノ−3−フエニルプ
ロパンニトリル、3−(4−ヒドロキシフエニル)プロ
パンニトリル、3−アミノ−3−シアノプロパン酸、4
−アミノ−4−シアノブタン酸、3−アミノ−3−シア
ノプロパンアミド、4−アミノ−4−シアノブタンアミ
ド、2,6−ジアミノヘキサンニトリル、2,6−ジアミノ−
5−ヒドロキシヘキサンニトリル、2−アミノ−3−
(3−インドリル)プロパンニトリル、2−アミノ−3
−(4−イミダゾイル)プロパンニトリル、2−シアノ
ピロリジン、2−シアノ−4−ヒドロキシピロリジン、
2−アミノ−2−フエニルエタンニトリル等を例示し得
る。
ロパンニトリル、2−アミノブタンニトリル、2−アミ
ノ−3−メチルブタンニトリル、2−アミノ−4−メチ
ルペンタンニトリル、2−アミノ−3−メチルペンタン
ニトリル、2−アミノ−3−ヒドロキシプロパンニトリ
ル、2−アミノ−3−ヒドロキシブタンニトリル、2−
アミノ−5−グアニジノペンタンニトリル、2−アミノ
−3−メチルカプトプロパンニトリル、2,7−ジアミノ
−4,5−ジチアオクタンニトリル、2−アミノ−4−メ
チルチオブタンニトリル、2−アミノ−3−フエニルプ
ロパンニトリル、3−(4−ヒドロキシフエニル)プロ
パンニトリル、3−アミノ−3−シアノプロパン酸、4
−アミノ−4−シアノブタン酸、3−アミノ−3−シア
ノプロパンアミド、4−アミノ−4−シアノブタンアミ
ド、2,6−ジアミノヘキサンニトリル、2,6−ジアミノ−
5−ヒドロキシヘキサンニトリル、2−アミノ−3−
(3−インドリル)プロパンニトリル、2−アミノ−3
−(4−イミダゾイル)プロパンニトリル、2−シアノ
ピロリジン、2−シアノ−4−ヒドロキシピロリジン、
2−アミノ−2−フエニルエタンニトリル等を例示し得
る。
本発明において、上記各原料ニトリルに、ロドコッカス
属またはミコバクテリウム属に属まするニトリルの加水
分解活性を有する前記の各微生物を作用させてL−α−
アミノ酸を生産するには、例えば下記(a)乃至(c)
のいずれかの方法を適用するとよい。
属またはミコバクテリウム属に属まするニトリルの加水
分解活性を有する前記の各微生物を作用させてL−α−
アミノ酸を生産するには、例えば下記(a)乃至(c)
のいずれかの方法を適用するとよい。
すなわち、(a)微生物を、ニトリル化合物、例えばプ
ロピオニトリルを含む培地中で培養して増殖して得られ
た菌体に、原料ニトリルを接触させて反応させる方法、
(b)微生物を予め培養し、増殖して得られた菌体をニ
トリル化合物、例えばプロピオニトリルに接触させた
後、該菌体に原料ニトリルを加えて反応させる方法、及
び(c)微生物を予め培養し、増殖して得られた菌体に
原料ニトリルを直接接触させて反応させる方法を適用す
る。
ロピオニトリルを含む培地中で培養して増殖して得られ
た菌体に、原料ニトリルを接触させて反応させる方法、
(b)微生物を予め培養し、増殖して得られた菌体をニ
トリル化合物、例えばプロピオニトリルに接触させた
後、該菌体に原料ニトリルを加えて反応させる方法、及
び(c)微生物を予め培養し、増殖して得られた菌体に
原料ニトリルを直接接触させて反応させる方法を適用す
る。
これらの反応方法では、微生物として増殖後の菌体の破
砕物、乾燥菌体、あるいは分離精製されたニトリルの加
水分解酵素などの菌体処理物、あるいは常法に従つて固
定化した菌体および菌体処理物を用いることもできる。
砕物、乾燥菌体、あるいは分離精製されたニトリルの加
水分解酵素などの菌体処理物、あるいは常法に従つて固
定化した菌体および菌体処理物を用いることもできる。
上記(a)及び(b)の方法で用いるニトリル化合物と
しては、プロピオニトリルのほかに、アセトニトリル、
n−ブチロニトリル、n−カプロニトリル、メタクリロ
ニトリル、イソブチロニトリル、グルタロニトリル、ト
リアクリロニトリル、クロトノニトリル、ラクトニトリ
ル、サクシノニトリル、アクリロニトリル、ベンゾニト
リル及びフエニルアセトニトリル等を例示し得る。
しては、プロピオニトリルのほかに、アセトニトリル、
n−ブチロニトリル、n−カプロニトリル、メタクリロ
ニトリル、イソブチロニトリル、グルタロニトリル、ト
リアクリロニトリル、クロトノニトリル、ラクトニトリ
ル、サクシノニトリル、アクリロニトリル、ベンゾニト
リル及びフエニルアセトニトリル等を例示し得る。
上記(a)の方法では、ニトリル化合物のほかに、炭素
源としてグルコース、シユクロース、糖蜜、澱粉加水分
解物のような糖質、もしくは酢酸等のごとき菌体増殖作
用を有する物質を培地に添加し、更に、塩化アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アン
モニウム、尿素、アンモニア水、硫酸ナトリウム、アミ
ノ酸及びその他の資化性有機窒素化合物のような窒素
源、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸マンガン、硫酸第1鉄、塩化第2鉄、塩化カ
ルシウム、塩化マンガンのごとき無機塩類、及びホウ
素、銅、亜鉛などの塩、すなわち、いわゆる微量元素、
更には必要に応じてビタミン類、酵母エキス、コーンス
テープリカーの如き成長促進物質を添加した培地に、上
記各微生物の種菌を接種し、好気的条件下で培養して菌
体を増殖させる。このようにして得られた菌体培養物、
又は該培養物から分離した菌体の懸濁液あるいは菌体処
理物に、原料ニトリルを供給して反応させる。
源としてグルコース、シユクロース、糖蜜、澱粉加水分
解物のような糖質、もしくは酢酸等のごとき菌体増殖作
用を有する物質を培地に添加し、更に、塩化アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アン
モニウム、尿素、アンモニア水、硫酸ナトリウム、アミ
ノ酸及びその他の資化性有機窒素化合物のような窒素
源、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸マンガン、硫酸第1鉄、塩化第2鉄、塩化カ
ルシウム、塩化マンガンのごとき無機塩類、及びホウ
素、銅、亜鉛などの塩、すなわち、いわゆる微量元素、
更には必要に応じてビタミン類、酵母エキス、コーンス
テープリカーの如き成長促進物質を添加した培地に、上
記各微生物の種菌を接種し、好気的条件下で培養して菌
体を増殖させる。このようにして得られた菌体培養物、
又は該培養物から分離した菌体の懸濁液あるいは菌体処
理物に、原料ニトリルを供給して反応させる。
反応は、pH8〜12の範囲で1〜6日間行う。この範囲外
のpHでもL−体に富んだα−アミノ酸が生成するが、光
学純度が低く実用的でない。反応には種々の緩衝液を用
い得るが、アムモニア系の緩衝液がよく、アンモニア水
と塩化アンモニウム水溶液の混合物、アンモニア水と硫
酸アンモニウム水溶液の混合物、アムモニア水と酢酸ア
ンモニウム水溶液との混合物、アムモニア水と燐酸アン
モニウム水溶液との混合物等が好ましい。また、pH調節
剤として用いるアルカリとしてはアムモニア水が好まし
い。
のpHでもL−体に富んだα−アミノ酸が生成するが、光
学純度が低く実用的でない。反応には種々の緩衝液を用
い得るが、アムモニア系の緩衝液がよく、アンモニア水
と塩化アンモニウム水溶液の混合物、アンモニア水と硫
酸アンモニウム水溶液の混合物、アムモニア水と酢酸ア
ンモニウム水溶液との混合物、アムモニア水と燐酸アン
モニウム水溶液との混合物等が好ましい。また、pH調節
剤として用いるアルカリとしてはアムモニア水が好まし
い。
反応温度は20〜70℃の範囲が好ましい。また、反応中に
菌体増殖に用いた上記炭素源、窒素源、その他の成分を
適宜添加して菌体濃度や菌体のニトリル加水分解能を維
持し、かつ高めることができる。
菌体増殖に用いた上記炭素源、窒素源、その他の成分を
適宜添加して菌体濃度や菌体のニトリル加水分解能を維
持し、かつ高めることができる。
また、原料ニトリルの供給方法としては、反応の開始時
に添加する方法および連続的に添加する方法のいずれを
も用いることができる。
に添加する方法および連続的に添加する方法のいずれを
も用いることができる。
上記反応により生成したL−α−アミノ酸は、相分離、
濾過、抽出、カラムクロマトグラフイー等の公知の手段
を適用して分離、採取する。
濾過、抽出、カラムクロマトグラフイー等の公知の手段
を適用して分離、採取する。
次に、前記(b)の方法では、上記(a)の方法におけ
る菌体の培養増殖時にニトリル化合物を加えずに、菌体
の増殖後にニトリル化合物を加えて該菌体微生物のニト
リル加水分解能を活性化した後、原料ニトリルに反応さ
せてL−α−アミノ酸を生産させる。
る菌体の培養増殖時にニトリル化合物を加えずに、菌体
の増殖後にニトリル化合物を加えて該菌体微生物のニト
リル加水分解能を活性化した後、原料ニトリルに反応さ
せてL−α−アミノ酸を生産させる。
また、前記(c)の方法は、上記(b)の方法における
菌体の増殖後に直ちに原料ニトリルを加えて反応させて
L−α−アミノ酸を生産させるものである。
菌体の増殖後に直ちに原料ニトリルを加えて反応させて
L−α−アミノ酸を生産させるものである。
なお、上記(b)及び(c)のいずれの方法において
も、培養条件、反応条件及び生成したL−α−アミノ酸
の分離、採取には、前記(a)の方法におけるものを適
用し得る。
も、培養条件、反応条件及び生成したL−α−アミノ酸
の分離、採取には、前記(a)の方法におけるものを適
用し得る。
上述のごとくして本発明に従つて得られるL−α−アミ
ノ酸は、食品、飼料、医薬及び化粧品等の種々の分野に
おいて利用される。
ノ酸は、食品、飼料、医薬及び化粧品等の種々の分野に
おいて利用される。
発明の効果 以上述べたとおり、本発明によると、微生物を利用して
DL−α−アミノニトリル化合物から直接L−α−アミノ
酸類を選択的に製造し得るので、上記種々の分野におい
て利用されるL−α−アミノ酸の製造上有益である。
DL−α−アミノニトリル化合物から直接L−α−アミノ
酸類を選択的に製造し得るので、上記種々の分野におい
て利用されるL−α−アミノ酸の製造上有益である。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 培地の調製 下記組成の培地100mlを、500ml容フラスコに収容して12
0℃で20分間オートクレーブで殺菌した後、0.2μのミリ
ポアフイルターで除菌したプロピオニトリル1mlを加え
て菌体調製用培地とした。
0℃で20分間オートクレーブで殺菌した後、0.2μのミリ
ポアフイルターで除菌したプロピオニトリル1mlを加え
て菌体調製用培地とした。
培地組成: グルコース Mml 10 g/l 酵母エキス 0.1 g/l NaHPO4・12H2O2.5 g/l KH2PO4 2.0 g/l MgSO4・7H2O 0.5 g/l FeSO4・7H2O 0.03g/l CaCl2・2H2O 0.06g/l pH 7.2 使用菌株: 菌株名 FERM−BPNo ロドコッカス(Rhodococcus)sp./PC−29 1561 ロドコッカス(Rhodococcus)sp./PA−34 1559 ロドコッカス(Rhodococcus)sp./AB−16 1555 ロドコッカス(Rhodococcus)sp./BA−1 1557 ミコバクテリウム(Mycobacterium sp.)AB−43 1556
菌体の培養増殖 上記培地に下記の7種の菌株の3白金耳をそれぞれ接種
し、30℃の温度に、140rpmで48時間振とう培養を行つ
た。
菌体の培養増殖 上記培地に下記の7種の菌株の3白金耳をそれぞれ接種
し、30℃の温度に、140rpmで48時間振とう培養を行つ
た。
上記培養により得られた菌体を遠心分離で分離し、NH4C
1−NH3の0.1M緩衝液(pH 10)で1回洗浄後、光学的濃
度(OD)が40にとなるようにNH4C1−NH3の0.1M緩衝液に
再懸濁した。
1−NH3の0.1M緩衝液(pH 10)で1回洗浄後、光学的濃
度(OD)が40にとなるようにNH4C1−NH3の0.1M緩衝液に
再懸濁した。
反応 上述のようにして得られる各菌体懸濁液5mlを、φ24mm
の試験管に収容し、これにDL−2−アミノ−2−フエニ
ルエタンニトリル50mgを加えて密栓し、30℃の温度に、
300rpmで48時間振とう培養を行つた。
の試験管に収容し、これにDL−2−アミノ−2−フエニ
ルエタンニトリル50mgを加えて密栓し、30℃の温度に、
300rpmで48時間振とう培養を行つた。
反応終了後、反応液をヘキサン5mlを用いて2回抽出
し、得られた水相を高速液体クロマトグラフイーで分析
した。
し、得られた水相を高速液体クロマトグラフイーで分析
した。
生成したL−フェニルグリシン定量はアミノ酸分析計
(ベツクマン社製 7300型)を用いて行い、その絶対配
置と光学純度の決定はCHIRALPAK WM(ダイセル化学工業
社製)をカラムとする高速液体クロマトグラフイーを用
いて行つた。結果は表3に示すとおりである。
(ベツクマン社製 7300型)を用いて行い、その絶対配
置と光学純度の決定はCHIRALPAK WM(ダイセル化学工業
社製)をカラムとする高速液体クロマトグラフイーを用
いて行つた。結果は表3に示すとおりである。
実施例2 ロドコッカスsp.PA−34を用い、実施例1に記載したと
同様の手順で菌懸濁液を調製した。調製した菌懸濁液50
0mlを1.2lの発酵槽に収容し、これにDL−2−アミノ−
3−メチルブタンニトリル4.9g(50mmol)を加え、PHを
4規定のアンモニア水で10.0±0.1に保ちながら、反応
温度30℃、攪拌回転数700rpmで、48時間反応させた。
同様の手順で菌懸濁液を調製した。調製した菌懸濁液50
0mlを1.2lの発酵槽に収容し、これにDL−2−アミノ−
3−メチルブタンニトリル4.9g(50mmol)を加え、PHを
4規定のアンモニア水で10.0±0.1に保ちながら、反応
温度30℃、攪拌回転数700rpmで、48時間反応させた。
反応終了後、反応液を遠心分離して得られる上清を0.45
μのモリポアフイルターで濾過し、得られた水層を高速
液体クロマトグラフイーで分析した。
μのモリポアフイルターで濾過し、得られた水層を高速
液体クロマトグラフイーで分析した。
L−バリンの蓄濃度は0.5mg/ml、光学純度は67%e.e.で
あつた。なお、このL−バリンの定量は、カラム充填剤
として、AsahipakイナートシルODS(旭化成工業製)を
用いて行い、その絶対配置と光学純度の決定には同じく
CHIRALPAK WH(ダイセル化学工業製)を用いて行つた。
あつた。なお、このL−バリンの定量は、カラム充填剤
として、AsahipakイナートシルODS(旭化成工業製)を
用いて行い、その絶対配置と光学純度の決定には同じく
CHIRALPAK WH(ダイセル化学工業製)を用いて行つた。
次に、対照として比較例を示す。
比較例1 PHを4規定のアンモニア水及び1規定のHC1で7.0±0.1
に調節する以外は実施例2に記載した方法で反応させ、
分析した。L−バリンの蓄濃度は3.5mg/ml、光学純度は
32%e.e.だつた。
に調節する以外は実施例2に記載した方法で反応させ、
分析した。L−バリンの蓄濃度は3.5mg/ml、光学純度は
32%e.e.だつた。
比較例2 実施例1に記載したと同様の手順で培養して得られた菌
体を遠心分離した後、0.1MのNa2HPO4−KH2PO4緩衝液(P
H7.0)で2回洗浄した後、光学的濃度(OD)が40となる
ように、0.1MのNa2HPO4−KH2PO4緩衝液に再懸濁した。
得られた菌懸濁液を用い、比較例1に記載したと同様の
手順で反応を行つた。L−バリンの蓄濃度は4.3mg/ml、
光学純度は17%e.e.だつた。
体を遠心分離した後、0.1MのNa2HPO4−KH2PO4緩衝液(P
H7.0)で2回洗浄した後、光学的濃度(OD)が40となる
ように、0.1MのNa2HPO4−KH2PO4緩衝液に再懸濁した。
得られた菌懸濁液を用い、比較例1に記載したと同様の
手順で反応を行つた。L−バリンの蓄濃度は4.3mg/ml、
光学純度は17%e.e.だつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:365) (C12P 41/00 C12R 1:32) (C12P 41/00 C12R 1:365)
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(1)または(2) (ただし、式中Rはアルキル基、置換アルキル基、フエ
ニル基、置換フエニル基、イミダゾリル基、置換イミダ
ゾリル基、インドリル基、置換インドリル基、フリル
基、置換フリル基、ピリジル基、置換ピリジル基、チア
ゾリル基、置換チアゾリル基のいずれかを示す) で表わされるニトリル化合物に、ロドコッカス属(Rhod
ococcus sp.)またはミコバクテリウム属(Mycobacteri
um sp.)に属し、ニトリル加水分解活性を有する微生物
をpH8〜12の範囲内で作用せしめることを特徴とするL
−α−アミノ酸類の製造方法。 - 【請求項2】ニトリル加水分解活性を有する微生物とし
てロドコッカス sp.PC−29(微工研条寄第1561号、FER
M BP−1561)、ロドコッカス sp.PA−34(微工研条寄
第1559号、FERM BP−1559)、ロドコッカス sp.AB−16
(微工研条寄第1555号、FERM BP−1555)、ロドコッカ
ス sp.BA−1(微工研条寄第1557号、FERM BP−1557)
及びミコバクテリウム sp.AB−43(微工研条寄第1556
号、FERM BP−1556)よりなる群から選択される微生物
の少くとも1種を用いる請求項(1)に記載のL−α−
アミノ酸類の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5289989A JPH0720432B2 (ja) | 1988-03-09 | 1989-03-07 | L―α―アミノ酸類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5578188 | 1988-03-09 | ||
| JP63-55781 | 1988-03-09 | ||
| JP5289989A JPH0720432B2 (ja) | 1988-03-09 | 1989-03-07 | L―α―アミノ酸類の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01317394A JPH01317394A (ja) | 1989-12-22 |
| JPH0720432B2 true JPH0720432B2 (ja) | 1995-03-08 |
Family
ID=26393562
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5289989A Expired - Lifetime JPH0720432B2 (ja) | 1988-03-09 | 1989-03-07 | L―α―アミノ酸類の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0720432B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008105493A1 (ja) | 2007-02-28 | 2008-09-04 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | 光学活性アミノ酸の製造方法 |
-
1989
- 1989-03-07 JP JP5289989A patent/JPH0720432B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008105493A1 (ja) | 2007-02-28 | 2008-09-04 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | 光学活性アミノ酸の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01317394A (ja) | 1989-12-22 |
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