JPH07206431A - α−アルミナ粉末の製造方法 - Google Patents

α−アルミナ粉末の製造方法

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JPH07206431A
JPH07206431A JP6295206A JP29520694A JPH07206431A JP H07206431 A JPH07206431 A JP H07206431A JP 6295206 A JP6295206 A JP 6295206A JP 29520694 A JP29520694 A JP 29520694A JP H07206431 A JPH07206431 A JP H07206431A
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alumina
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alumina powder
transition
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JP6295206A
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Masahide Mori
正英 毛利
Yoshio Uchida
義男 内田
Yoshinari Sawabe
佳成 沢辺
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】種々なアルミナ原料から出発して、凝集が少な
い均一な多面体粒子からなるα−アルミナ粉末を工業的
に有利に製造する方法を提供する。 【構成】遷移アルミナおよび/または熱処理により遷移
アルミナとなるアルミナ原料を、ハロゲン化水素ガスお
よび/またはハロゲンを1体積%以上含有する雰囲気中
で連続で焼成する方法において、固体状または液体状の
ハロゲン化水素ガス源および/またはハロゲンガス源を
焼成炉内に直接供給することを特徴とするα−アルミナ
粉末の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−アルミナ粉末の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】α−アルミナ粉末は、研磨材、焼結体用
原料、プラズマ溶射材、充填材等に広く用いられてい
る。従来の一般的な製造方法により得られるα−アルミ
ナ粉末は、形状が不均一な多結晶体で、凝集粒子を多く
含み、粒度分布が広い、また用途によってはアルミナ純
度が低い等の問題があった。これらの問題点を克服する
ために、特定の用途においては特殊な製造方法によるα
−アルミナ粉末が用いられてきた。しかしながら、この
ような方法によってもα−アルミナの形状や粒径を任意
に制御することはできず、これまで粒度分布の狭いα−
アルミナ粉末を製造することは困難であった。
【0003】α−アルミナ粉末の特殊な製造方法として
は、水酸化アルミニウムの水熱処理による方法(以下、
水熱処理法という)、水酸化アルミニウムにフラックス
を添加して溶融して析出させる方法(以下、フラックス
法という)および水酸化アルミニウムを鉱化剤の存在下
で焼成する方法等が知られている。
【0004】まず、水熱処理法としては、特公昭57−
22886号公報にはコランダムを種晶として添加し粒
径を制御する方法が開示されているが、高温、高圧下で
の合成であり、得られるα−アルミナ粉末が高価になる
という問題があった。
【0005】次に、フラックス法は、α−アルミナ粉末
を研磨材、充填材等に用いる目的でその形状や粒径を制
御する方法として提案されてきた。例えば、特開平3−
131517号公報には、融点が800℃以下のフッ素
系フラックスの存在下に水酸化アルミニウムをカ焼する
ことにより、平均粒径が2〜20μmであり、六方最密
格子であるα−アルミナの六方格子面に平行な最大粒子
径をD、六方格子面に垂直な粒子径をHとしたとき、D
/H比が5〜40の六角板状のα−アルミナ粒子を製造
する方法が開示されている。しかし、この方法では、粒
径が2μm以下の微細なα−アルミナ粉末ができず、ま
た形状はすべて板状であり、形状や粒径を任意に制御す
ることは不可能であった。また、得られたα−アルミナ
粉末は、研磨材、充填材および単結晶用原料等の用途に
は必ずしも十分なものではなかった。
【0006】α−アルミナ粉末の一般的でかつ最も安価
な製造方法はバイヤー法である。バイヤー法において
は、原料であるボーキサイトからα−アルミナ粉末を製
造する中間段階で水酸化アルミニウムまたは遷移アルミ
ナが得られる。水酸化アルミニウムまたは遷移アルミナ
を大気中で焼成することにより、α−アルミナ粉末が製
造されている。
【0007】この中間段階において工業的に安価に得ら
れる水酸化アルミニウムまたは遷移アルミナは、通常、
粒子径が10μmより大きな凝集粒子であるが、これら
の水酸化アルミニウムまたは遷移アルミナを大気中で焼
成して得られるα−アルミナは凝集した粗粒子を含む、
形状が不定形の粉末であった。
【0008】このような問題を解決するために幾つかの
提案がなされてきた。例えば、英国特許第990801
号明細書にはナトリウム汚染された水酸化アルミニウム
を塩素含有物質とフッ素含有物質の共存下で焼成するこ
とにより、該水酸化アルミニウム中のソーダを低減させ
るとともに、5〜12μmの範囲の平均結晶サイズを有
する実質的に100%結晶性のα−アルミナを得る方法
が記載されている。しかし、この方法で得られるα−ア
ルミナは平均結晶粒径を大きく超える大粒子を有する粒
度分布が広いものである。また、塩素およびフッ素化合
物を含有する多量のガスを使用するため、廃ガス処理コ
ストが高価となり工業プロセスとして不利である。
【0009】特開昭59−97528号公報には、ホウ
素および/またはフッ素を含有する化合物形態の鉱化剤
添加のもとにα−アルミナへの転移に要する以上の温度
まで水酸化アルミニウムをカ焼することによってα−ア
ルミナを製造するする方法において、水酸化アルミニウ
ムが、Al2 3 を基準とする比率で0.1重量%以
下、好ましくは0.05重量%以下のNa2 O濃度をも
ち、かつアンモニウム(NH4 + )を含む鉱化剤が添加
されていることを特徴とする結晶アルミナの製造方法が
記載されている。この方法で得られるα−アルミナは等
軸晶系の結晶を有するが、振動ミルによる粉砕を必要と
する凝集体であるという欠点を有している。また、鉱化
剤の添加は水酸化アルミニウムの予備乾燥品と混合する
ことで行われるか、あるいは焼成炉への直接添加という
ことで行われる。前者の場合、鉱化剤は炉内の雰囲気ガ
スの流れと向流の方向に移送されるため、雰囲気ガス中
の鉱化剤濃度は低く、凝集の少ないα−アルミナ粉末が
得られず、後者の場合、鉱化剤が添加された多量のガス
を使用するため、廃ガス処理コストが高価となり工業プ
ロセスとして不利である。したがって、凝集が少ない均
一な多面体粒子からなるα−アルミナ粉末を工業的に有
利に製造する方法は未だ見いだされていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、種々なアルミナ原料から出発して、凝集が少ない均
一な多面体粒子からなるα−アルミナ粉末を工業的に有
利に製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の発明から
なる。 1.遷移アルミナおよび/または熱処理により遷移アル
ミナとなるアルミナ原料を、ハロゲン化水素ガスおよび
/またはハロゲンガスを1体積%以上含有する雰囲気中
で連続で焼成する方法において、固体状または液体状の
ハロゲン化水素ガス源および/またはハロゲンガス源を
焼成炉内に直接供給することを特徴とするα−アルミナ
粉末の製造方法。 2.遷移アルミナおよび/または熱処理により遷移アル
ミナとなるアルミナ原料に種晶および/または形状制御
剤を添加することを特徴とする前記項1記載のα−アル
ミナ粉末の製造方法。 3.固体状または液体状のハロゲン化水素ガス源および
/またはハロゲンガス源が、分解して生成したハロゲン
化水素ガスおよび/またはハロゲンガスを、遷移アルミ
ナおよび/または熱処理により遷移アルミナとなるアル
ミナ原料の供給方向と並流に流すことを特徴とする前記
1項記載のα−アルミナ粉末の製造方法。 4.固体状または液体状のハロゲン化水素ガス源および
/またはハロゲンガス源を、遷移アルミナおよび/また
は熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ原料と予め
混合して焼成炉内に直接供給することを特徴とする前記
1項記載のα−アルミナ粉末の製造方法。
【0012】5.ハロゲン化水素ガス源がハロゲン化ア
ンモニウムである前記1項記載のα−アルミナ粉末の製
造方法。 6.ハロゲン化アンモニウムが塩化アンモニウムである
前記4項記載のα−アルミナ粉末の製造方法。 7.焼成温度が600℃以上1400℃以下である前記
1項記載のα−アルミナ粉末の製造方法。 8.電気加熱方式または間接ガス加熱方式のトンネル炉
を用いることを特徴とする前記1項記載のα−アルミナ
粉末の製造方法。 9.α−アルミナ粉末の一次粒子が0.1〜30μmの
平均粒子径で多面体形状を有することを特徴とする前記
1項記載のα−アルミナ粉末の製造方法。
【0013】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明のα−アルミナ粉末の製造方法においては、原料と
して遷移アルミナおよび/または熱処理により遷移アル
ミナとなるアルミナ原料が用いられる。遷移アルミナと
は、Al2 3 として表される多形を有するアルミナの
うち、α形以外の全てのアルミナを意味する。具体的に
は、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナを例示
することができる。
【0014】熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ
原料とは、本発明の製造方法の焼成工程において、遷移
アルミナを経由して目的とする粉末状のα−アルミナを
与える遷移アルミナの前駆体を意味する。具体的には、
水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム(硫バンと略す
ことがある)、硫酸アルミニウムカリウムおよび硫酸ア
ルミニウムアンモニウム等のいわゆる明バン類、アンモ
ニウムアルミニウム炭酸塩の他、アルミナゲル、例え
ば、アルミニウムの水中放電法によるアルミナゲル等を
挙げることができる。
【0015】遷移アルミナや熱処理により遷移アルミナ
となるアルミナ原料の合成方法は特に限定されない。例
えば、水酸化アルミニウムはバイヤー法、有機アルミニ
ウム化合物の加水分解法あるいはコンデンサー等のエッ
チング廃液から得られるアルミニウム化合物を出発原料
として合成する方法等により得ることができる。
【0016】本発明の方法によれば、バイヤー法のよう
な工業的に安価な方法で得られる粒子径が10μm以上
の水酸化アルミニウムや遷移アルミナを原料として用い
て、目的とする粉末状のα−アルミナを得ることができ
る。遷移アルミナは、水酸化アルミニウムを熱処理する
方法、硫酸アルミニウムを分解する方法、明バンを分解
する方法、塩化アルミニウムの気相分解法あるいはアン
モニウムアルミニウム炭酸塩を分解する方法等により得
られる。
【0017】本発明の方法により得られるα−アルミナ
粉末は、その粒子径を制御することも可能である。粒子
径を制御するためには種晶を添加する。種晶とは、α−
アルミナの結晶成長の核となるものを意味し、該種晶を
核としてそのまわりにα−アルミナが成長する。この機
能を有するものであれば特に限定されずどのようなもの
でも種晶として用いることができるが、本発明において
好ましい種晶は、例えば、アルミニウム、チタン、バナ
ジウム、クロム、鉄、ニッケル等の化合物から選ばれる
一種または二種以上のものである。ここで化合物として
は上記金属の酸化物、窒化物、酸窒化物、炭化物、炭窒
化物ハロゲン化物またはホウ化物が挙げられる。好まし
くは酸化物、窒化物である。
【0018】さらに形状制御剤を用いα−アルミナ粉末
の粒子形状を制御することも可能である。形状制御剤と
は、その作用機構は明かではないが、結晶の成長の過程
で作用し、D/H比を変化させる働きをするものを言
う。このような機能を有するものであれば必ずしも限定
されないが、本発明において好ましい形状制御剤は、例
えば、ホウ素、イットリウム、ジルコニウム、ランタ
ン、セリウム、ネオジウムの金属単体またはそれらの化
合物から選ばれる一種または二種以上のものである。こ
こで化合物としては上記金属の酸化物、窒化物、酸窒化
物、炭化物、炭窒化物ハロゲン化物またはホウ化物が挙
げられる。好ましくは酸化物である。
【0019】遷移アルミナおよび/または熱処理により
遷移アルミナとなるアルミナ原料と種晶および/または
形状制御剤との混合方法は特に限定されず、例えば、ボ
ールミル、超音波分散等の方法を用いることができる。
また、混合用メデイ ア等の混合装置材料の混合時の摩耗
物を形状制御剤または種晶として用いることもできる。
例えば、α−アルミナ製のボールでボールミル混合する
ことによりα−アルミナの摩耗粉を種晶として原料に混
合して用いることができる。
【0020】本発明において、これらの遷移アルミナお
よび/または熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ
原料を、雰囲気の全体積に対してハロゲン化水素ガスを
1体積%以上、好ましくは5体積%以上、より好ましく
は10体積%以上含有する雰囲気ガスを形成するよう固
体状または液体状のハロゲン化水素ガス源を焼成炉内に
直接供給して焼成する。ここで、ハロゲン化水素ガス源
としては、ハロゲン化アンモニウムやハロゲン化水素等
のハロゲン化合物を用いることができる。ハロゲン化ア
ンモニウムとしては固体状のフッ化アンモニウム、塩化
アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム
が挙げられる。ハロゲン化水素としては液体状のフッ
酸、塩酸、臭化水素酸が挙げられる。好ましいハロゲン
化水素ガス源としては塩化アンモニウムである。
【0021】本発明においては、雰囲気の全体積に対し
てハロゲンガスを1体積%以上、好ましくは5体積%以
上、より好ましくは10体積%以上含有する雰囲気ガス
を形成するよう固体状または液体状のハロゲンガス源を
焼成炉内に直接供給して焼成することもできる。ここ
で、ハロゲンガス源としては固体状のK2 2 6 ・K
Fや固体状のヨウ素が挙げられる。液体状のハロゲンガ
ス源としては液体臭素や液体状の臭素酸が挙げられる。
また、ハロゲン化水素ガス源とハロゲンガス源とを同時
に用いることもできる。
【0022】ハロゲンガス源と水蒸気とを同時に供給す
ることも可能である。この場合、焼成炉内のハロゲンガ
スおよび水蒸気を含有する雰囲気の圧力は特に限定され
ず、工業的に用いられる範囲において任意に選ぶことが
できる。
【0023】本発明において、遷移アルミナおよび/ま
たは熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ原料を焼
成する焼成炉内の雰囲気中のハロゲン化水素ガスあるい
はハロゲンガスは、上記の所定の濃度に保たれていれば
十分であり、過剰に供給や排出される必要はない。した
がって、ハロゲン化水素ガス源またはハロゲンガス源と
なる固体状または液体状の物質は、焼成炉内の雰囲気中
のハロゲン化水素ガスまたはハロゲンガスを上記の濃度
に維持する量だけ供給すればよい。
【0024】ハロゲン化水素ガス源またはハロゲンガス
源となる固体状または液体状の物質は焼成炉内へ直接供
給される。単独でも供給できるがアルミナ原料と混合し
て供給することも可能である。例えば、連続で操業する
プッシャー式トンネル炉のような間欠的に原料を供給す
る炉の場合は、焼成物を入れる容器に入れて炉内に挿入
することにより目的を達成することができる。ボンベガ
スを用いる場合に比べて、ガス供給のための設備が不要
となる。
【0025】本発明において、固体状または液体状のハ
ロゲン化水素ガス源および/またはハロゲンガス源が分
解して生成したハロゲン化水素ガスおよび/またはハロ
ゲンガスを、遷移アルミナおよび/または熱処理により
遷移アルミナとなるアルミナ原料の供給方向と並流して
流すことが好ましい。ハロゲン化水素ガスおよび/また
はハロゲンガスは反応に必要な濃度に保たれていれば十
分であが、焼成炉の気密性が十分で無い場合もあるの
で、焼成炉の最高均熱ゾーンにおいてハロゲン化水素ガ
スおよび/またはハロゲンガスの濃度を必要以上に維持
するために、これらのガスを原料の供給方向と並流に流
すことが好ましい。
【0026】ここで、ハロゲン化水素ガスおよび/また
はハロゲンガスをアルミナ原料の供給方向と並流に流す
方法は、該アルミナ原料の入口側から炉内の最高均熱ゾ
ーンの方向に該ガスを流し、窒素ガスでこれらのガスを
搬送したり、あるいは焼成して得られたα−アルミナ粉
末の取り出し口からブロワーで吸引すること等で可能と
なる。最高均熱ゾーンとは、遷移アルミナおよび/また
は熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ原料がハロ
ゲン化水素ガスおよび/またはハロゲンガスと反応して
焼成が行われる領域のことで、炉内ではここの温度が反
応に最適な最高温度に維持されなければならない。この
ようにして、少なくとも、炉内の焼成が行われる領域の
雰囲気が常に所定の濃度の雰囲気に保つことができる。
【0027】焼成温度は好ましくは600℃以上140
0℃以下、より好ましくは700℃以上1300℃以
下、さらに好ましくは800℃以上1200℃以下であ
る。この温度範囲に制御して焼成することにより、工業
的に有利な生成速度で、生成するα−アルミナ粒子同士
の凝集が起こりにくく、焼成直後でも粒度分布の狭いα
−アルミナ粒子からなる粉末状のα−アルミナを得るこ
とができる。
【0028】適切な焼成の時間は雰囲気ガスの濃度や焼
成の温度にも依存するので必ずしも限定されないが、好
ましくは1分以上、より好ましくは10分以上である。
アルミナ原料がα−アルミナに成長するまで焼成すれば
十分である。従来の方法の焼成時間に比べて短い時間で
目的とするα−アルミナ粉末を得ることができる。
【0029】焼成装置は連続に原料を供給し製品を取り
出すことができれば必ずしも限定されず、いわゆる連続
式焼成炉を用いることができる。焼成炉はハロゲン化水
素ガス、ハロゲンガス等に腐食されない材質で構成され
ていることが望ましく、さらには雰囲気を調整できる機
構を備えていることが望ましい。また、ハロゲン化水素
ガスやハロゲンガス等の酸性ガスを用いるので、焼成炉
には気密性があることが好ましい。そのため、トンネル
炉やロータリーキルン等を用いることができるが、本発
明においては、電気加熱方式または間接ガス加熱方式の
トンネル炉を用いることが好ましい。製造工程の中で用
いられる装置の材質としては、酸性の雰囲気中で反応が
進行するので、アルミナ製、石英製、耐酸レンガあるい
はグラファイト製のルツボや鞘等を用いることが望まし
い。
【0030】上記の製造方法により、種々なアルミナ原
料から出発して、一次粒子が0.1〜30μmの平均粒
子径で、凝集が少ない、均一で多面体粒子からなるα−
アルミナ粉末を工業的に有利に製造することができる。
【0031】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、本発明における各種の測定はつぎのように
して行った。 1.α−アルミナの数平均粒径の測定 α−アルミナの走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社
製、T−300) 写真から80ないし100個の粒子を選び出して画像解
析を行い、円相当径の平均値とその分布を求めた。円相
当径とは、面積が等しい真円の直径に換算した値をい
う。
【0032】実施例1 アルミナ原料として有機アルミニウム化合物の加水分解
法により合成して得られる水酸化アルミニウムを皿型造
粒機を用い直径2〜3mmの球形状に造粒する。造粒し
た原料を800℃にて1時間仮焼成し、BET比表面積
150m2 /gの遷移アルミナを得る。この遷移アルミ
ナ600gをアルミナ製の焼成容器に入れ、17分間隔
にて、電気加熱により最高均熱ゾーンを1100℃に保
持したプッシャー式トンネル炉に供給する。焼成容器1
0個に1個につき塩化アンモニウム1.2kgを入れた
焼成容器を供給する。均熱ゾーンの通過時間は1時間と
する。塩化アンモニウムの熱分解により生成する塩化水
素ガスが焼成炉の高温部に供給されるよう、窒素ガスを
原料供給側のガス供給口より導入する。焼成後得られる
アルミナは、多面体形状を有する数平均粒径18μmの
α−アルミナ粒子からなり、容易に解砕されるアルミナ
粉末である。焼成炉内の雰囲気ガス中の塩化水素濃度は
18体積%とする。
【0033】実施例2 実施例1と同じ造粒した遷移アルミナ原料を、下記以外
は実施例1と同じ条件にて焼成する。焼成容器それぞれ
に塩化アンモニウム200gを入れた後、遷移アルミナ
原料を塩化アンモニウムの上に400g入れ焼成炉に供
給する。窒素ガスは導入しない。焼成後得られるアルミ
ナは、多面体形状を有する数平均粒径18μmのα−ア
ルミナ粒子からなり、容易に解砕されるアルミナ粉末で
ある。焼成炉内の雰囲気ガス中の塩化水素濃度は25体
積%とする。
【0034】実施例3 アルミナ原料として遷移アルミナ(商品名:AKP−G
15、住友化学工業株式会社製)30kgに、種晶とし
てα−アルミナ(商品名:AKP−30、住友化学工業
株式会社製)を900gおよび塩化アンモニウム1.5
kgをV型ブレンダーにて混合した後、混合造粒機(商
品名:バーチカルグラニュレーター、パウレック社製)
を用い造粒する。120℃にて1時間乾燥させた後、こ
の混合造粒原料950gをアルミナ製の焼成容器に入
れ、8.5分間隔にて、電気加熱により最高均熱ゾーン
を1100℃に保持したプッシャー式トンネル炉に供給
する。均熱ゾーンの通過時間は0.5時間とする。塩化
アンモニウムの熱分解により生成した塩化水素ガスが焼
成炉の高温部に供給されるよう、窒素ガスを原料供給側
のガス供給口より導入する。焼成後得られるアルミナ
は、多面体形状を有する数平均粒径0.8μm のα−ア
ルミナ粒子からなり容易に解砕されるアルミナ粉末であ
る。焼成炉内の雰囲気ガス中の塩化水素濃度は3体積%
とする。
【0035】比較例1 塩化アンモニウムを供給しない以外は実施例1と同じ原
料、条件にてアルミナを焼成する。焼成後得られたアル
ミナは、主にδ−アルミナからなる遷移アルミナ粉末で
ある。
【0036】比較例2 比較例1を均熱ゾーンを1300℃に昇温する以外は同
じ条件で繰り返す。焼成後得られたアルミナは、不均一
形状を有する数平均粒径0.4μmのα−アルミナ粒子
からなり、堅い凝集が生じたアルミナ粉末である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、ハロゲン化水素ガスや
ハロゲンガスのボンベガスを用いないのでガス供給設備
が不要で、また、ガス源の取扱いやその供給方法が容易
であるから、工業的に有利な方法で種々なアルミナ原料
から出発して、一次粒子が0.1〜30μmの平均粒子
径で、凝集が少ない、均一で多面体粒子からなるα−ア
ルミナ粉末を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/64 // C04B 35/10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遷移アルミナおよび/または熱処理により
    遷移アルミナとなるアルミナ原料を、ハロゲン化水素ガ
    スおよび/またはハロゲンガスを1体積%以上含有する
    雰囲気中で連続で焼成する方法において、固体状または
    液体状のハロゲン化水素ガス源および/またはハロゲン
    ガス源を焼成炉内に直接供給することを特徴とするα−
    アルミナ粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】遷移アルミナおよび/または熱処理により
    遷移アルミナとなるアルミナ原料に種晶および/または
    形状制御剤を添加することを特徴とする請求項1記載の
    α−アルミナ粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】固体状または液体状のハロゲン化水素ガス
    源および/またはハロゲンガス源が、分解して生成した
    ハロゲン化水素ガスおよび/またはハロゲンガスを、遷
    移アルミナおよび/または熱処理により遷移アルミナと
    なるアルミナ原料の供給方向と並流に流すことを特徴と
    する請求項1記載のα−アルミナ粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】固体状または液体状のハロゲン化水素ガス
    源および/またはハロゲンガス源を、遷移アルミナおよ
    び/または熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ原
    料と予め混合して焼成炉内に直接供給することを特徴と
    する請求項1記載のα−アルミナ粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】ハロゲン化水素ガス源がハロゲン化アンモ
    ニウムである請求項1記載のα−アルミナ粉末の製造方
    法。
  6. 【請求項6】ハロゲン化アンモニウムが塩化アンモニウ
    ムである請求項4記載のα−アルミナ粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】焼成温度が600℃以上1400℃以下で
    ある請求項1記載のα−アルミナ粉末の製造方法。
  8. 【請求項8】電気加熱方式または間接ガス加熱方式のト
    ンネル炉を用いることを特徴とする請求項1記載のα−
    アルミナ粉末の製造方法。
  9. 【請求項9】α−アルミナ粉末の一次粒子が0.1〜3
    0μmの平均粒子径で多面体形状を有することを特徴と
    する請求項1記載のα−アルミナ粉末の製造方法。
JP6295206A 1993-11-30 1994-11-29 α−アルミナ粉末の製造方法 Pending JPH07206431A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002348115A (ja) * 2001-05-30 2002-12-04 Showa Denko Kk アルミナ粒子及びその製造方法
JP2002348116A (ja) * 2001-05-30 2002-12-04 Showa Denko Kk アルミナ粒子及びその製造方法
JP2009096646A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化物粉末の製造方法並びに酸化イリジウム粉の製造方法及び焙焼炉
JP2012512048A (ja) * 2008-12-17 2012-05-31 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 傾斜側壁を備える成形研磨粒子

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