JPH07208585A - 遊星歯車装置のキャリヤ装置 - Google Patents

遊星歯車装置のキャリヤ装置

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JPH07208585A JP6001651A JP165194A JPH07208585A JP H07208585 A JPH07208585 A JP H07208585A JP 6001651 A JP6001651 A JP 6001651A JP 165194 A JP165194 A JP 165194A JP H07208585 A JPH07208585 A JP H07208585A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工が容易で、キャリヤ本体の必要な強度を
確保しながら軽量化を図り、ピニオンギヤの潤滑を行え
るようにしたキャリヤ装置を提供すること。 【構成】 焼結成形された柱部用構成部材12と、同じ
く焼結成形されたプレート13とを溶接してキャリヤ本
体11を形成し、柱部材12cには、中空部12eなら
びに潤滑油を導くための凹溝12fおよび切欠部12g
を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の自動変速機な
どに用いられる遊星歯車装置のキャリヤ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、遊星歯車装置のキャリヤ装置とし
ては、例えば、特開昭60−84443号公報や実開平
1−148142号公報に記載のものが知られている。
【0003】これらの従来装置は、並設された2枚のプ
レートを柱部材で連結してキャリヤ本体が形成され、前
記プレート間に掛け渡されたピニオンシャフトにピニオ
ンギヤが支持された構造となっていて、前者の公報に
は、プレートの一側方にボス部を打ち出した構造が開示
され、また、後者の公報には、柱部材が、板状の部材を
折り曲げて形成した構造が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、キャリヤ本体を、プレス加工や折曲加工により
形成する構造では、加工可能な板厚に限界があって、必
要な剛性を確保するのが難しく、構成部品の耐久性に悪
影響を与えるという問題があった。特に、後者の公報の
ように柱部材を折曲加工する場合、加工が複雑であると
ともに、柱部材の形状の自由度が少なく、キャリヤ本体
の精度確保が難しい。
【0005】また、ピニオンギヤの潤滑のために飛散す
る潤滑油を溜めてピニオンギヤに向けて流すオイル溜め
部材をピニオンギヤとピニオンギヤの間に設ける技術が
既に公知である(特開平2−72243号公報参照)。
そこで、このオイル溜め部材に相当する構成を、柱部材
に一体に形成すれば、部品点数や製造の手間の削減とな
るが、上述のように柱部材の形状の自由度ならびに精度
が低いと、柱部材を潤滑が行える形状に形成することが
難しくなるという問題もあった。
【0006】本発明は、上記の問題点に着目して成され
たもので、加工が容易で、キャリヤ本体の必要な剛性を
確保しながら軽量化を図り、ピニオンギヤの潤滑を行え
るようにしたキャリヤ装置を提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明では、並設された2枚のプレートを柱部材で
連結してキャリヤ本体が形成され、前記プレート間に複
数のピニオンシャフトが掛け渡され、各ピニオンシャフ
トにピニオンギヤが支持され、前記プレートの一方に
は、回転軸に結合するボス部が一体に形成されているキ
ャリヤ装置において、前記キャリヤ本体が、焼結成形に
より形成されているとともに、少なくとも柱部材を含む
柱部構成部材と、前記プレートの少なくとも一方を含み
前記柱部構成部材とは別体に形成されたプレート構成部
材とを溶接して構成され、前記柱部材には、内部に中空
部が形成されているとともに、回転中心側の側面には、
潤滑油をピニオンシャフトあるいはこれに支持されたピ
ニオンギヤの方向に導く誘導部が形成されている構成と
した。
【0008】なお、柱部構成部材は、プレート構成部材
に含まれていない他方のプレートと一体に形成されてい
てもよく、この場合、プレート構成部材としては一方の
プレートを含む構成となり、また、柱部構成部材が他方
のプレートを含まない構成である場合には、プレート構
成部材は、一方のプレートを含むものと、他方のプレー
トを含むものとの2個設けられることになる。
【0009】
【作用】キャリヤ本体を製造するときには、まず、焼結
金属材を焼結成形して柱部構成部材,プレート構成部材
を形成する。なお、キャリヤ本体を構成するものとして
他の構成部材を有している場合は、この構成部材も焼結
成形により形成する。
【0010】そして、各構成部材どうしを溶接してこれ
らを一体に形成して、キャリヤ本体を形成する。
【0011】次に、キャリヤ本体を回転させた場合に
は、回転中心部から径方向に流れてきた潤滑油を柱部の
回転中心側の側面に形成されている誘導部で受け、この
誘導部によりピニオンシャフトあるいはピニオンギヤの
方向に導いてピニオンシャフトを潤滑する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
【0013】本発明実施例のキャリヤ装置は、図6に示
す自動変速機ATのフロントプラネタリギヤ(遊星歯車
装置)FPとリヤプラネタリギヤ(遊星歯車装置)RP
に適用されたもので、各プラネタリギヤFP,RPに適
用したキャリヤ装置はそれぞれ構造が異なるため、以
下、リヤプラネタリギヤRPに適用したキャリヤ装置を
第1実施例、フロントプラネタリギヤFPに適用したキ
ャリヤ装置を第2実施例として説明する。
【0014】図1は本発明第1実施例のキャリヤ装置で
あるリヤキャリヤ1のキャリヤ本体11を示す断面図で
あり、このキャリヤ本体11は、アウトプットシャフト
OUT(回転軸:図6参照)に装着されるボス12aと
プレート12bと柱部材12cとを一体として焼結金属
材を焼結成形して形成された柱部用構成部材12と、前
記プレート12bと対向して並設されて焼結金属材を焼
結成形して形成されたプレート(プレート構成部材)1
3とで構成され、前記柱部用構成部材12の柱部材12
cの先端部とプレート13とが溶接されている。なお、
この溶接を行うにあたり柱部材12cの端面の軸直交方
向の内外2箇所(矢印Y1,Y2で指している箇所)を
レーザ溶接する手段や、あるいは柱部材12cの端面を
全周に亘りロウ付けして溶接する手段などを用いること
ができる。
【0015】また、プレート13の外周にはインターナ
ルギヤI2が設けられている。このインターナルギヤI
2は、フロントプラネタリギヤFPの後述するピニオン
ギヤ26と噛み合うもので、強度を確保するために鋼で
製造され、プレート13の外周面に溶接されている。
【0016】各プレート12b,13には、それぞれ、
シャフト穴12d,13aが同一円周上に複数形成され
(図2参照)、両プレート12b,13は、各シャフト
穴12d,13aを対向させて配置されている。そし
て、両シフト穴12d,13aにピニオンシャフト15
が挿入されて支持され、このピニオンシャフト15にピ
ニオンギヤ16が回転自在に支持されている(図6参
照)。なお、このピニオンギヤ16は、サンギヤS1な
らびにインターナルギヤI1と噛み合っている(図6参
照)。
【0017】前記柱部材12cは、図2の柱用構成部材
12の正面図に示すように、ピニオンギヤ16(斜線で
示す位置に配置される)の間に配置されて、円周方向に
複数設けられていて、外形が略扇形の断面形状に形成さ
れているとともに内部には中空部12eが形成されてい
る。そして、前記柱部材12cは、回転中心C側の側面
に、誘導部としての凹溝12fが軸方向に形成され、さ
らに、凹溝12fの軸方向端部には、図3の斜視図にも
示すように切欠部12gが形成されて凹溝12fの内部
とピニオンギヤ16側とが連通されている。なお、前記
切欠部12gを含んで凹溝12fは、図において矢印O
iで示すように、回転中心C側から径方向に飛散する潤
滑油をピニオンギヤ16,ピニオンシャフト15,シャ
フト穴13aの方向に導くためのものである。
【0018】次に、本発明第2実施例のキャリヤ装置で
あるフロントキャリヤ2について説明する。図4はフロ
ントキャリア2のキャリヤ本体21を示す断面図であっ
て、このキャリヤ本体21は、柱部用構成部材22とプ
レート(プレート構成部材)23とで構成されている。
そして、柱用構成部材22は、第1実施例と同様に、ボ
ス22aとプレート22bと柱部材22cとを一体とし
て焼結金属材を焼結成形して形成されている一方で、プ
レート23も、前記プレート22bと対向して並設され
て焼結金属材を焼結成形して形成されていて、柱部材2
2cの先端面を全面に亘りロウ付けしてプレート23に
溶接されている。なお、各プレート22b,23には、
シャフト穴22d,23aが形成されて、ピニオンシャ
フト25が挿入支持され、さらに、このピニオンシャフ
ト25には、インターナルギヤI2ならびにサンギヤS
2と噛み合うピニオンギヤ26が支持されている(図6
参照)。
【0019】そして、柱部材22cには、内部に中空部
22eが形成されているとともに、回転中心C側の側面
には、柱用構成部材22の正面図である図5に示すよう
に、第1実施例とは異なり、回転中心C側に緩やかに突
出されているとともに、シャフト穴22dに向けてなだ
らかに傾斜した誘導面(誘導部)22fが形成されてい
る。この誘導面22fは、前記凹溝12fと同様に、回
転中心C側から径方向に移動する潤滑油を矢印Oiで示
すように図中斜線で示す位置に配置されるピニオンギヤ
26あるいはシャフト穴22dの方向に導くためのもの
である。また、前記柱用構成部材22のプレート2bに
は、シャフト穴22dに潤滑油を導くための誘導溝22
gが、ボス22aの内周からシャフト穴22dにかけて
形成されている。
【0020】なお、プレート23の外周面には、図6に
示すように、クラッチドラムBDとスプライン結合をす
るスプライン部材SPの内周面がレーザ溶接されている
もので、このスプライン部材SPは、焼結金属材により
焼結成形されているが、強度を高めたい場合には、プレ
ス成形で形成してもよい。
【0021】以上のように構成された本実施例装置で
は、リヤキャリヤ1の場合、サンギヤS1その他から飛
散する潤滑油が、凹溝12fに捕捉貯留されて、さら
に、凹溝12fから切欠部12gを経てピニオンギヤ1
6側に誘導される(図2の矢印Oi参照)。また、フロ
ントキャリヤ2の場合、サンギヤS2その他から飛散す
る潤滑油が、柱部材22cの誘導面22fにより、図4
の矢印Oiで示すようにピニオンギヤ26側に誘導され
る。したがって、ピニオンギヤ16,26やピニオンシ
ャフト15,26の適切な潤滑が確保される。
【0022】以上説明したように、本実施例にあって
は、焼結成形された柱部用構成部材12,22と、同じ
く焼結成形されたプレート13,23とを溶接してキャ
リヤ本体11,21を形成し、柱部材12c,22cに
は、中空部12e,22eならびに潤滑油を導くための
凹溝12fおよび切欠部12gあるいは誘導面22fを
形成したため、以下に列挙する効果が得られる。
【0023】 キャリア本体11,21を焼結成形で
形成するから、成形が容易で製造性に優れるし、必要に
応じて板厚を変えて必要な剛性を確保するのが容易で耐
久性の点で優れている。
【0024】 柱部材12c,22cに中空部12
e,22eを設けたため、軽量化を図ることができる。
【0025】 前述のように焼結成形で形成するから
成形自由度ならびに成形精度が高く、柱部材12c,2
2cに潤滑油を導くための誘導部としての凹溝12fお
よび切欠部12g、あるいは誘導面22fを形成するに
あたり、これらを高い自由度・精度で形成することがで
き、高い潤滑効果が得られる。
【0026】 キャリヤ本体11の外周に固定される
インターナルギヤI2は、鋼材で形成したため、必要な
強度が容易に得られる。
【0027】以上、本発明の実施例を図面により説明し
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではな
く、例えば、実施例では、柱部構成部材12,22は、
柱部材12c,22cとプレート12b,22bと一体
に形成したが、柱部構成部材としては、柱部12c,2
2cのみで構成してプレート12b,22bは、これと
別体にして焼結成形し、後から柱部12c,22cと溶
接するようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の遊星歯車
装置のキャリヤ装置にあっては、焼結成形した柱部用構
成部材と、同じく焼結成形したプレート構成部材とを溶
接してキャリヤ本体を形成し、さらに、柱部用構成部材
の柱部材には、中空部ならびに潤滑油を導くための誘導
部を形成したため、成形が容易で製造性に優れるし、必
要に応じて板厚を変えて必要な剛性を確保するのが容易
で耐久性の点で優れているという効果が得られ、中空部
により軽量化を図ることができるという効果が得られ、
さらに、焼結成形であることから、柱部材に潤滑油を導
く溜めの誘導部を形成するにあたり、これらを高い自由
度・精度で形成することができ、高い潤滑効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例のキャリヤ装置のキャリヤ本
体を示す断面図である。
【図2】第1実施例装置のキャリヤ本体の柱部用構成部
材を示す正面図である。
【図3】第1実施例装置の柱部材の要部を示す斜視図で
ある。
【図4】本発明第2実施例のキャリヤ装置のキャリヤ本
体を示す断面図である。
【図5】第2実施例装置のキャリヤ本体の柱部用構成部
材を示す正面図である。
【図6】第1実施例装置ならびに第2実施例装置を適用
した自動変速機を示す断面図である。
【符号の説明】
1 リヤキャリヤ(第1実施例のキャリヤ装置) 2 フロントキャリヤ(第2実施例のキャリヤ装置) 11 キャリヤ本体 12 柱部用構成部材 12b プレート 12c 柱部材 12e 中空部 12f 凹溝(誘導部) 12g 切欠部(誘導部) 13 プレート(プレート構成部材) 15 ピニオンシャフト 16 ピニオンギヤ 21 キャリヤ本体 22 柱部用構成部材 22b プレート 22c 柱部材 22e 中空部 22f 誘導面(誘導部) 23 プレート(プレート構成部材) 25 ピニオンシャフト 26 ピニオンギヤ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並設された2枚のプレートを柱部材で連
    結してキャリヤ本体が形成され、前記プレート間に複数
    のピニオンシャフトが掛け渡され、各ピニオンシャフト
    にピニオンギヤが支持され、前記プレートの一方には、
    回転軸に結合するボス部が一体に形成されているキャリ
    ヤ装置において、 前記キャリヤ本体が、焼結成形により形成されていると
    ともに、少なくとも柱部材を含む柱部構成部材と、前記
    プレートの少なくとも一方を含み前記柱部構成部材とは
    別体に形成されたプレート構成部材とを溶接して構成さ
    れ、 前記柱部材には、内部に中空部が形成されているととも
    に、回転中心側の側面には、潤滑油をピニオンシャフト
    あるいはこれに支持されたピニオンギヤの方向に導く誘
    導部が形成されていることを特徴とする遊星歯車装置の
    キャリヤ装置。
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