JPH07212423A - データ受信装置 - Google Patents

データ受信装置

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JPH07212423A
JPH07212423A JP6015708A JP1570894A JPH07212423A JP H07212423 A JPH07212423 A JP H07212423A JP 6015708 A JP6015708 A JP 6015708A JP 1570894 A JP1570894 A JP 1570894A JP H07212423 A JPH07212423 A JP H07212423A
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axis
signal
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Noriaki Shinagawa
宜昭 品川
Kazuhiro Umetsu
和浩 梅津
Kazuhisa Tsubaki
和久 椿
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 変調信号の中心周波数と局部発振周波数との
間の周波数誤差Δfに起因して、π/4≦|θe|の位
相誤差θeが生じる場合でも、それを補償する。 【構成】 π/4シフトQPSK変調方式のデータ受信
装置において、ベースバンド遅延検波回路の出力を取込
んで同相、直交成分のθeの大きさの範囲とその向きと
を判定するゼロクロス判定手段13と、ゼロクロス判定手
段がπ/4≦|θe|と判定したとき、同相、直交成分
にπK/4(Kは正または負の整数)の位相回転を加え
る位相回転手段13とを設け、位相回転を加えた同相、直
交成分をAFC手段14に供給する。θeがπ/4以上の
ときは、同相、直交成分へのπK/4の付加で変調位相
差の信号点が、位相ダイアグラム上で本来の変調位相差
の信号点の象限に引戻され、AFC手段は常に正しい位
相補償を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位相変調方式のディジ
タル無線通信に用いられるデータ受信装置に関し、特
に、同期検波した受信信号の位相誤差を幅広く自動修正
できるように構成したものである。
【0002】
【従来の技術】4値の位相変調方式であるπ/4シフト
QPSKでは、送信側は、I軸およびQ軸上に信号点配
置された4つのシンボルの内のいずれかを送信し、次に
I軸およびQ軸から45°回転した軸上に信号点配置さ
れた4つのシンボルの内のいずれかを送信し、次に再び
I軸およびQ軸上のシンボルの内のいずれかを送信する
という動作を順次繰返す。伝送すべき情報は、シンボル
と次に送信されるシンボルとの間の位相差によって表わ
される。この位相差としては、±π/4および±3π/
4を取ることができ、各位相差の余弦と正弦とがそれぞ
れ0または1の2値情報を表わす。従って、1つの位相
差により、(0,0)(1,0)(0,1)または
(1,1)のいずれかの情報を伝えることができる。
【0003】この位相差△φの信号点は、I軸を横軸、
Q軸を縦軸に表示した位相ダイヤグラムにおいて、図3
の黒丸の位置に表示される。各信号点に付された矢印
は、次の信号の遷移方向を示している。つまり、現在の
位相差△φがπ/4であるときは、次の位相差△φとし
て、より大きい3π/4を取ることもできれば、より小
さい−π/4または−3π/4を取ることもできる。こ
れに対して、現在の位相差△φが3π/4のときは、次
の位相差△φとして、π/4、−π/4または−3π/
4に取ることはできるが、より大きい位相差を取ること
はできず、また、現在の位相差△φが−3π/4のとき
は、次の位相差△φとして、−π/4、π/4または3
π/4を取ることはできるが、さらに小さい位相差を取
ることはできない。
【0004】一方、受信側は、同期検波により受信信号
の変調位相を求め、その変調位相のシンボル間における
位相差△φを検出して、送られた情報を取出す。このと
き、受信した変調信号の中心周波数と同期検波に用いる
局部発振器の発振周波数との間に周波数誤差△fが存在
する場合には、検出した位相差に位相誤差θeが含まれ
る。そのため、データ受信装置には、この位相誤差θe
を補償する手段が設けられており、この補償により、復
号における誤り率の改善が図られている。
【0005】この種の従来のデータ受信装置は、図5に
示すように、π/4シフトQPSK変調波信号を受信す
るアンテナ1と、受信信号を波形整形する受信用ルート
ナイキスト・バンドパス・フィルタ2と、ルートナイキ
スト・バンドパス・フィルタ2の出力の振幅を制限する
リミタアンプ3と、リミタアンプ3の出力からベースバ
ンドの同相成分および直交成分を検出するための直交検
波部を構成する局部発振器4、π/2移相器5および乗
算器6、7と、直交検波部の同相および直交出力に含ま
れる2倍の搬送波成分を除去するローパスフィルタ8、
9と、ローパスフィルタ8、9の出力をディジタル信号
に変換するA/D変換器10、11と、A/D変換器10、11
の出力を基に受信信号のシンボル間の変調位相差の余弦
と正弦とを求め、各々同相成分Iおよび直交成分Qとし
て出力するベースバンド遅延検波回路12と、ベースバン
ド遅延検波回路12の出力からビット・タイミングを再生
するタイミング再生回路15と、ベースバンド遅延検波回
路12から出力された変調位相差の同相成分Iおよび直交
成分Qに含まれている位相誤差θeの成分を除く自動周
波数制御回路14と、自動周波数制御回路14から出力され
た同相出力Ieまたは直交出力Qeに基づいて2値情報
を判定する判定器16、17と、判定器16、17の出力をシリ
アルデータに変換する並列直列変換器18と、並列直列変
換器18の出力を受信データとして出力する受信データ出
力端子19とを備えている。
【0006】A/D変換器10、11は、ローパスフィルタ
8、9の出力をディジタル信号に変換するため、シンボ
ルレートのM倍(M:正整数)のサンプリング周波数で
動作する。
【0007】また、自動周波数制御回路14は、タイミン
グ再生回路15の出力するビット・タイミング信号に同期
してベースバンド遅延検波回路12の同相成分出力Iおよ
び直交成分出力Qを取込み、判定器18の出力を参照しな
がら、受信した被変調信号の中心周波数と局部発振器4
の発振周波数との周波数誤差△fに起因してベースバン
ド遅延検波回路12の各出力に生じている位相誤差θeを
補償する。
【0008】図3は、受信したπ/4シフトQPSK変
調波信号から求めたシンボル間における変調位相差△φ
を表わす位相ダイアグラムであり、位相誤差θeがゼロ
の場合を示している。また、図4の位相ダイアグラム
は、受信した被変調信号の中心周波数と直交検波部の局
部発振器4の発振周波数との間に周波数誤差△fがある
ために位相誤差θeが生じているときの変調位相差を表
わしている。
【0009】このデータ受信装置は、次のように動作す
る。直交検波部は、受信したπ/4シフトQPSK変調
波信号をベースバンド信号に周波数変換する。この時、
変調波信号のシンボルレートをfR =1/T、A/D変
換器10、11のサンプリング周波数をfS =1/TS =M
fR (M:正整数)とすると、A/D変換器10、11の出
力X(kTS)、Y(kTS)は次の式(1)、(2)のよ
うになる。 X(kTS)=COS(φ(kTS)−2πΔfkTS) (1) Y(kTS)=SIN(φ(kTS)−2πΔfkTS) (2) 式(1)、(2)において、φ(kTS)は受信したπ/
4シフトQPSK変調波信号の変調位相であり、Δfは
この変調信号の中心周波数と局部発振器4の発振周波数
との間の周波数誤差である。
【0010】ベースバンド遅延検波回路12は、A/D変
換器10、11の出力X(kTS)、Y(kTS)と、その1シ
ンボル前の出力X((k−M)TS)、Y((k−M)TS)と
を用いて、次の式(3)、(4)の演算を行なう。 I(kTS)=X(kTS)X((k−M)TS) +Y(kTS)Y((k−M)TS) (3) Q(kTS)=Y(kTS)X((k−M)TS) −X(kTS)Y((k−M)TS) (4) この式(3)は、変調位相を表わす位相ダイアグラムの
同一円周上に位置する2点、つまり、点(X(kTS),
Y(kTS))および点(X((k−M)TS),Y((k−M)
TS))、の間の位相差の余弦を演算しており、また、
式(4)は、その位相差の正弦を演算している。
【0011】この演算の結果、ベースバンド遅延検波回
路12は、次の式(5)、(6)で示すように、受信した
π/4シフトQPSK変調波信号の変調位相差の余弦お
よび正弦を、それぞれ同相出力I(kTS)および直交出
力Q(kTS)として出力することになる。
【0012】 I(kTS)=COS(Δφ(kTS)+θe) (5) Q(kTS)=SIN(Δφ(kTS)+θe) (6) このΔφ(kTS)は、式(7)で表される本来の変調位
相差であり、θeは、式(8)で表されるΔfに起因す
る位相誤差である。 Δφ(kTS)=φ(kTS)−φ((k−M)TS) (7) θe=2πΔfMTS=2πΔfT (8)
【0013】なお、π/4シフトQPSK変調では、送
信側は変調位相差Δφとして±π/4または±3π/4
を送信するので、受信信号の識別時点での変調位相差Δ
φ(kTS)は、式(5)(6)より、θe=0(Δf=
0)の時には、位相ダイヤグラムのI,Q平面上で図3
の黒丸の信号点によって表わされる。また、θe≠0
(Δf≠0)の時は、図4に示すように、位相ダイアグ
ラム上で変調位相差に対して一定の位相誤差θeが生じ
る。その結果、判定境界(I軸、Q軸)との間のノイズ
マージンが減少し、ノイズによっては判定境界を乗越え
る場合が生じるため、受信データの誤り率特性が劣化し
てしまう。
【0014】自動周波数制御回路14は、このΔfに起因
する位相誤差θeを補償する動作を行なう。自動周波数
制御回路14は、先ず、タイミング再生回路15で再生され
たビット・タイミング信号に同期して、識別時点でのベ
ースバンド遅延検波回路12の出力I(nT)およびQ(n
T)を取込み、自動周波数制御回路14の出力Ie(n
T)、Qe(nT)と判定器16、17の出力Id(nT)、Q
d(nT)との間の平均2乗誤差を最小にするための演算
を次式によって行なう。
【0015】 WX(nT) =E{Id(nT)I(nT)+Qd(nT)Q(nT)}/E{I(nT)2+Q(nT)2} (9) WY(nT) =E{Id(nT)Q(nT)−Qd(nT)I(nT)}/E{I(nT)2+Q(nT)2} (10) Ie(nT)=I(nT)WX(nT)+Q(nT)WY(nT) (11) Qe(nT)=Q(nT)WX(nT)−I(nT)WY(nT) (12) 但し、式(9)、(10)におけるE{・}は平均値演
算を示す。これらの式におけるWX(nT)は位相誤差θ
eの余弦に、また、WY(nT)は位相誤差θeの正弦に
相当しており、式(11)(12)では、位相ダイアグ
ラム上の点(I(nT),Q(nT))を位相誤差と逆方向
にθeだけ回転したときの同相成分および直交成分を求
めていることになる。
【0016】このとき、受信された変調信号の中心周波
数と局部発振器4の周波数との間の周波数誤差Δfが|
Δf|<fR/8であるならば、位相誤差θeは式
(8)より|θe|<π/4となるので、判定器16、17
は、図4のI軸およびQ軸を判定閾値として、当初から
定常的な判定誤りを侵すことなくId(nT)またはQd
(nT)を出力することができる。そのため、式(9)お
よび(10)から、適切なWX(nT)およびWY(nT)
を求めることができ、自動周波数制御回路14は、式(1
1)および(12)を用いて、位相誤差θeを補償した
同相成分Ie(nT)および直交成分Qe(nT)を出力す
ることができる。また、判定器18は、それを受けて、さ
らに誤りを含まない判定結果を出力することができる。
【0017】このように、自動周波数制御回路14を備え
る従来のデータ受信装置は、受信した変調信号の中心周
波数と局部発振器4の周波数との間の周波数誤差Δfが
|Δf|<fR /8であるならば、このΔfの影響を補
償し、受信データの誤り率特性の劣化を改善することが
できる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のデータ
受信装置では、受信された変調信号の中心周波数と局部
発振器4の周波数との間の周波数誤差ΔfがfR/8≦
|Δf|<fR/4(fR:シンボルレート)である場合
には、ベースバンド遅延検波回路12の出力における位相
誤差θeがπ/4≦|θe|<π/2となるので、図4
のI,Q平面上において、識別時点の信号点の存在する
象限が、本来の信号点のある象限から移ってしまい、I
軸およびQ軸を判定閾値とする判定器16、17は、当初か
ら定常的な判定誤りを生じることになる。そのため、自
動周波数制御回路14は、位相誤差θeの余弦に相当する
WX(nT)や正弦に相当するWY(nT)を正しく得るこ
とができず、誤った方向への位相補償を行なってしま
う。その結果、受信データの誤り率特性が著しく劣化す
るという問題点がある。
【0019】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、変調信号の中心周波数と局部発振器4の
周波数との間の周波数誤差Δfに起因して、ベースバン
ド遅延検波回路の出力にπ/4≦|θe|の位相誤差θ
eが生じる場合でも、それを補償することができる、広
い自動周波数制御範囲を備えたデータ受信装置を提供す
ることを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、受
信した被変調信号の直交検波に使用する局部発振器と、
被変調信号の変調位相差における余弦および正弦を同相
成分および直交成分として出力するベースバンド遅延検
波回路と、被変調信号の中心周波数と局部発振器の発振
周波数との間の周波数差に起因して前記同相成分および
直交成分に生じる位相誤差θeを補償する自動周波数制
御手段とを備えるπ/4シフトQPSK変調方式のデー
タ受信装置において、ベースバンド遅延検波回路の出力
に生じている位相誤差θeの大きさの範囲とその向きと
を判定するゼロクロス判定手段と、このゼロクロス判定
手段が位相誤差θeの大きさをπ/4≦|θe|と判定
したとき、同相成分および直交成分にπK/4(Kは正
または負の整数)の位相回転を加える位相回転手段とを
設け、この位相回転手段によって位相回転が加えられた
後の同相成分および直交成分を自動周波数制御手段に入
力するように構成している。
【0021】また、ゼロクロス判定手段が、位相ダイア
グラムのI軸またはQ軸を横切る信号の数に基づいて、
位相誤差θeの大きさの範囲とその向きとを判定するよ
うに構成している。
【0022】
【作用】そのため、位相誤差θeがπ/4以上のときに
は、位相回転手段が、ゼロクロス判定手段の判定結果に
基づいて、ベースバンド遅延検波回路の出力する同相成
分および直交成分にπK/4(Kは正または負の整数)
の位相回転を付加し、それらの成分で表わされる変調位
相差の位相ダイアグラム上における信号点を、本来の送
信変調位相差の信号点が存在する象限にまで引戻す。従
って、自動周波数制御手段は、従来の位相補償方式をそ
のまま実行することにより、常に正しい位相補償を行な
うことができる。
【0023】ゼロクロス判定手段は、π/4シフトQP
SK変調方式の信号点の遷移方向における性質を利用し
て、位相誤差の大きさや向きを判定する。つまり、位相
誤差が生じたことによって、位相ダイアグラムの正また
は負のI軸やQ軸を横切る信号の頻度が変化するので、
それを検出することにより、位相誤差の大きさや向きを
判定する。
【0024】
【実施例】本発明の実施例におけるデータ受信装置は、
図1に示すように、被変調信号の中心周波数と局部発振
器4の発振周波数との間の周波数誤差によって変調位相
差にπ/4≦|θe|<π/2の位相誤差θeが生じて
いるとき、その誤差を|θe|<π/4に低減する位相
補償回路13を備えている。その他の構成は、従来の装置
(図5)と変わりがない。
【0025】この位相補償回路13は、図2に示すよう
に、ベースバンド遅延検波回路12から出力された同相成
分Iおよび直交成分Qを取込み、それらの成分で表わさ
れる変調位相差に含まれている位相誤差θeの大きさお
よびその正負を判定し、判定結果に従って制御信号を出
力するゼロクロス判定回路20と、ゼロクロス判定回路20
の制御信号に応じて、入力した同相成分Iおよび直交成
分Qに0、π/4または−π/4の位相回転を加える位
相回転回路21とから成る。
【0026】ゼロクロス判定回路20は、位相ダイアグラ
ムのI,Q平面上において変調位相差を表わす信号点が
負のI軸を横切る回数、正のQ軸を横切る回数および負
のQ軸を横切る回数をそれぞれカウントすることによ
り、位相誤差θeの大きさとその正負とを判定する。
【0027】このデータ受信装置は、次のように動作す
る。直交検波部およびベースバンド遅延検波回路12の動
作は従来の装置と同じである。いま、受信したπ/4シ
フトQPSK変調波信号のシンボルレートをfR =1/
T、A/D変換器10、11のサンプリング周波数をfS =
1/TS =MfR (M:正整数)、A/D変換器10、11
の出力をそれぞれX(kTS)、Y(kTS)とすると、 X(kTS)=COS(φ(kTS)−2πΔfkTS) (1) Y(kTS)=SIN(φ(kTS)−2πΔfkTS) (2) となる。ここで、φ(kTS)は受信されたπ/4シフト
QPSK変調波信号の変調位相、Δfはこの変調信号の
中心周波数と局部発振器4の周波数との間の周波数誤差
を表わす。
【0028】ベースバンド遅延検波回路12は、A/D変
換器10、11の出力から、 I(kTS)=X(kTS)X((k−M)TS) +Y(kTS)Y((k−M)TS) (3) Q(kTS)=Y(kTS)X((k−M)TS) −X(kTS)Y((k−M)TS) (4) を演算し、同相出力I(kTS)および直交出力Q(k
TS)として出力する。このI(kTS)およびQ(k
TS)は、式(5)、(6)に示すように、受信したπ
/4シフトQPSK変調波信号の変調位相差の余弦およ
び正弦を表わしている。
【0029】 I(kTS)=COS(Δφ(kTS)+θe) (5) Q(kTS)=SIN(Δφ(kTS)+θe) (6) このΔφ(kTS)は、式(7)で表される本来の変調位
相差であり、θeは、式(8)で表されるΔfに起因す
る位相誤差である。 Δφ(kTS)=φ(kTS)−φ((k−M)TS) (7) θe=2πΔfMTS =2πΔfT (8)
【0030】さて、π/4シフトQPSK変調における
受信信号の識別時点での変調位相差Δφ(kTS)は、θ
e=0(Δf=0)の時には、位相ダイヤグラムのI,
Q平面上で図3の黒丸の信号点によって表わされる。こ
の図3から明らかなように、θe=0(Δf=0)の場
合では、位相ダイアグラムの第2象限および第3象限に
おける信号点の遷移方向は、負のI軸から離れる方向だ
けに限られている。そのため、リミタアンプ3等のRF
受信部によるノイズの影響を除いては、位相差の信号点
が負のI軸を横切ることはない。
【0031】また、θe≠0(Δf≠0)の時は、図4
に示すように、位相ダイアグラム上で変調位相差に対し
て一定の位相誤差θeが生じ、その結果、判定閾値(I
軸、Q軸)との間のノイズマージンが減少する。ただ、
この場合にも、|θe|<π/4のときは、ノイズの影
響を除いては、位相差の信号点が負のI軸を定常的に横
切ることはない。
【0032】しかし、周波数誤差ΔfがfR/8≦|Δ
f|<fR/4の場合には、Δfに起因してπ/4≦|
θe|<π/2の位相誤差θeが生じるが、この時に
は、図4におけるθeをこの大きさにまで広げることに
よって分かるように、信号点の遷移経路が定常的に負の
I軸を横切るようになる。また、この時には、π/4≦
θe<π/2であるならば、信号点の遷移経路が負のQ
軸を横切る回数に比べて、正のQ軸を横切る回数の方が
多くなる。一方、−π/2<θe≦−π/4の場合に
は、逆に、信号点の遷移経路が負のQ軸を横切る回数に
比べて、正のQ軸を横切る回数の方が少なくなる。
【0033】位相補償回路13では、ゼロクロス判定回路
20がベースバンド遅延検波回路12の同相成分出力信号I
(kTS)および直交成分出力信号Q(kTS)を取込み、
これらの信号によって表わされる位相ダイヤグラムの
I,Q平面上での信号点が、負のI軸を横切る回数、正
のQ軸を横切る回数および負のQ軸を横切る回数をそれ
ぞれカウントし、その結果に従って3種類の制御信号S
EL(i)(i=1,2,3)を出力する。
【0034】このゼロクロス判定回路20は、この処理を
具体的に次の手順で行なう。まず、I(kTS)およびQ
(kTS)のサンプル値をN0 個(N0 :正整数)取込
み、信号点がI,Q軸を横切る場合には、各サンプル値
の間でその軸に応じた符号反転が生じることを利用し
て、負のI軸を横切る回数CT1、正のQ軸を横切る回
数CT2および負のQ軸を横切る回数CT3をそれぞれ
式(13)〜(15)によって求める。ただし、サンプ
リング周波数fS =1/TS はシンボルレートfRに比
べて十分高いものとする。
【0035】 CT1={I(kTS)<0:Q(kTS)Q((k−1)TS)<0である回数} (13) このCT1は、I(kTS)が負であり、且つ、Q(k
TS)の符号が反転する回数を表わしている。同様に、 CT2={Q(kTS)>0:I(kTS)I((k−1)TS)<0である回数} (14) CT3={Q(kTS)<0:I(kTS)I((k−1)TS)<0である回数} (15) を求める。この時、N1<N0なる正整数N1 を閾値とし
て設定し、 CT1<N1 (16) であるならば、ゼロクロス判定回路20は、位相誤差θe
が|θe|<π/4であると判定し、判定信号SEL
(1)を出力する。
【0036】また、 {CT1≧N1}∩{CT2>CT3} (17) であるならば、つまり、信号点が負のI軸を横切る回数
がN1 以上で、且つ、負のQ軸を横切る回数が正のQ軸
を横切る回数より少ないならば、ゼロクロス判定回路20
は、位相誤差θeがπ/4≦θe<π/2であると判定
し、判定信号SEL(2)を出力する。
【0037】また、 {CT1≧N1}∩{CT2<CT3} (18) であるならば、つまり、信号点が負のI軸を横切る回数
がN1 以上で、且つ、負のQ軸を横切る回数が正のQ軸
を横切る回数より多いならば、ゼロクロス判定回路20
は、位相誤差θeが−π/2<θe≦−π/4であると
判定し、判定信号SEL(3)を出力する。
【0038】次に位相回転回路21は、ゼロクロス判定回
路20からの制御信号に従って、式(19)に示す演算を
行ない、ベースバンド遅延検波回路12の出力I(k
TS)、Q(kTS)に対してψの位相回転を加える。
【数19】 この結果、周波数誤差ΔfがfR/8≦|Δf|<fR/
4の場合でも、位相補償回路13の出力Ic(kTS)およ
びQc(kTS)における位相誤差θeは|θe|<π/
4となる。
【0039】自動周波数制御回路14は、位相補償回路13
の出力Ic(kTS)、Qc(kTS)に残留する|θe|
<π/4の位相誤差θeを補償する。この動作は、従来
の装置の自動周波数制御回路の動作と基本的に同じであ
り、タイミング再生回路15の再生したビットタイミング
信号に同期して識別時点での位相補償回路13の出力Ic
(nT)およびQc(nT)を取込み、自動周波数制御回路
14の出力Ie(nT)、Qe(nT)と判定器16、17の出力
Id(nT)、Qd(nT)との間の平均2乗誤差を最小に
するための演算を次式によって行なう。
【0040】 WX(nT) =E{Id(nT)Ic(nT)+Qd(nT)Qc(nT)}/E{Ic(nT)2+Qc(nT)2} (20) WY(nT) =E{Id(nT)Qc(nT)−Qd(nT)Ic(nT)}/E{Ic(nT)2+Qc(nT)2} (21) Ie(nT)=Ic(nT)WX(nT)+Qc(nT)WY(nT) (22) Qe(nT)=Qc(nT)WX(nT)−Ic(nT)WY(nT) (23) 但し、式(20)、(21)におけるE{・}は平均値
演算を示す。
【0041】この時、受信された変調信号の中心周波数
と局部発振器4の周波数との間の周波数誤差ΔfがfR
/8≦|Δf|<fR/4である場合でも、位相補償回
路13によってIc(nT)およびQc(nT)の位相誤差θ
eが|θe|<π/4に低減されているため、判定器1
6、17は、図4のI軸およびQ軸を判定閾値として、当
初から定常的な判定誤りを侵すことなくId(nT)また
はQd(nT)を出力することができる。そのため、式
(20)および(21)から、適切なWX(nT)および
WY(nT)を求めることができ、自動周波数制御回路14
は、式(22)および式(23)を用いて、位相誤差θ
eを補償した同相成分Ie(nT)および直交成分Qe
(nT)を出力することができる。また、判定器18は、そ
れを受けて、さらに誤りを含まない判定結果を出力する
ことができる。
【0042】このように、実施例の装置では、受信され
た変調信号の中心周波数と局部発振器4の周波数との間
にfR/8≦|Δf|<fR/4の周波数誤差Δfが存在
し、ベースバンド遅延検波回路12の出力する同相成分
I、直交成分Qにπ/4≦|θe|<π/2の位相誤差
θeが生じているときでも、自動周波数制御回路14の前
に設けた位相補償回路13が位相誤差θeをπ/4以下に
低減するため、自動周波数制御回路14は自動周波数制御
を正常に行なうことができ、その結果、正しい受信デー
タが復号される。この装置は、等価的に従来の装置の2
倍の周波数範囲において自動周波数制御が可能である。
【0043】なお、実施例では位相誤差θeがπ/4≦
|θe|<π/2の場合について詳しく説明したが、こ
の考え方を位相誤差θeがさらに大きい場合にまで拡張
することが可能である。そのときの位相誤差θeの大き
さの範囲とその向きとは、位相ダイアグラムの正または
負のI軸またはQ軸のいずれかを横切る信号の数に着目
して求めることができ、この位相誤差θeの大きさの範
囲とその向きとの判定を位相補償回路13のゼロクロス判
定回路20で行ない、位相回転回路21で、ゼロクロス判定
回路20の判定結果に基づいて、ベースバンド遅延検波回
路12の同相成分Iおよび直交成分Qを式(19)によっ
て変換する。但し、ψの値は、πK/4(Kは正または
負の整数)とし、Kは、位相誤差θeの大きさの範囲お
よび向きに応じて設定する。こうすることにより、位相
誤差θeを含む変調位相差の位相ダイアグラムにおける
信号点は、本来の変調位相差の信号点の象限に引戻さ
れ、その結果、自動周波数制御回路14での正しい自動周
波数制御が可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明のデータ受信装置は、受信された変調信号の
中心周波数と局部発振器4の周波数との周波数誤差Δf
により、ベースバンド遅延検波回路12の出力にπ/4≦
|θe|の位相誤差θeが生じる場合でも、的確に自動
周波数制御を行なうことができ、Δfに起因する誤り率
特性の劣化を幅広く改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ受信装置における一実施例の構
成を示すブロック図、
【図2】実施例のデータ受信装置における位相補償回路
の構成を示すブロック図、
【図3】ベースバンド遅延検波回路の出力する信号の信
号点を表わす位相ダイアグラム(θe=0の場合)、
【図4】ベースバンド遅延検波回路の出力する信号の信
号点を表わす位相ダイアグラム(θe≠0の場合)、
【図5】従来のデータ受信装置の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 受信用ルートナイキスト・バンドパス・フィルタ 3 リミタアンプ 4 局部発振器 5 π/2移相器 6、7 乗算器 8、9 ローパスフィルタ 10、11 A/D変換器 12 ベースバンド遅延検波回路 13 位相補償回路 14 自動周波数制御回路 15 タイミング再生回路 16、17 判定器 18 並列直列変換器 19 受信データ出力端子 20 ゼロクロス判定回路 21 位相回転回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信した被変調信号の直交検波に使用す
    る局部発振器と、前記被変調信号の変調位相差における
    余弦および正弦を同相成分および直交成分として出力す
    るベースバンド遅延検波回路と、前記被変調信号の中心
    周波数と前記局部発振器の発振周波数との間の周波数差
    に起因して前記同相成分および直交成分に生じる位相誤
    差θeを補償する自動周波数制御手段とを備えるπ/4
    シフトQPSK変調方式のデータ受信装置において、 前記ベースバンド遅延検波回路の出力に生じている前記
    位相誤差θeの大きさの範囲とその向きとを判定するゼ
    ロクロス判定手段と、 前記ゼロクロス判定手段が前記位相誤差θeの大きさを
    π/4≦|θe|と判定したとき、前記同相成分および
    直交成分にπK/4(Kは正または負の整数)の位相回
    転を加える位相回転手段とを設け、前記位相回転手段に
    より位相回転が加えられた後の同相成分および直交成分
    を前記自動周波数制御手段に入力することを特徴とする
    データ受信装置。
  2. 【請求項2】 前記ゼロクロス判定手段が、位相ダイア
    グラムのI軸またはQ軸を横切る信号の数に基づいて、
    前記位相誤差θeの大きさの範囲とその向きとを判定す
    ることを特徴とする請求項1に記載のデータ受信装置。
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