JPH07215732A - 偏光光学系用光学ガラスおよび光弾性定数制御方法 - Google Patents

偏光光学系用光学ガラスおよび光弾性定数制御方法

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JPH07215732A
JPH07215732A JP6013570A JP1357094A JPH07215732A JP H07215732 A JPH07215732 A JP H07215732A JP 6013570 A JP6013570 A JP 6013570A JP 1357094 A JP1357094 A JP 1357094A JP H07215732 A JPH07215732 A JP H07215732A
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JP
Japan
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optical
glass
optical system
photoelastic constant
optical glass
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JP6013570A
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Motoi Ueda
基 上田
Takeshi Hasegawa
雄 長谷川
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸化物換算の重量%で下記の組成よりなるこ
とを特徴とする偏光光学系用光学ガラス。 記 SiO2 17.0〜 27.0% Li2O+Na2O+K2O 0.5〜 5.0% PbO 73.0〜 75.0% As2O3+Sb2O3 0 〜 3.0% 【効果】 光弾性定数を実質的に零にして熱応力や力学
的外部応力等が生じた場合でも光学的等方性を維持する
ことができるので、偏光光学系の光学部品として好適で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏光変調を行う空間光
変調素子や偏光ビームスプリッタなどの偏光光学系に使
用される偏光光学系用光学ガラスおよびその光弾性定数
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光情報が有する偏光特性を制御す
る手段が増加し、偏光を利用した光学系、すなわち偏光
光学系の応用分野は加速度的に広がりつつある。偏光光
学系が応用される場合、光情報の偏光特性を高精度に制
御することが重要であるが、現状では必ずしも要求され
る性能を満足しているとはいえず、偏光特性の制御精度
をより向上することが望まれている。
【0003】偏光光学系を構成する基板やプリズムとい
った光学部品のうち、光情報が本来有するべき偏光特性
を保存する必要のある箇所の光学部品には、光学的に等
方性を有する材料が用いられている。これは、光学的に
異方性を有する(つまり複屈折性を有する)材料を透過
した光は、主光線とこれに直交する異常光線との間の位
相差(光路差)が材料を透過する前と比較して変化して
しまい、光情報の偏光特性が保存できないからである。
一般に、十分なアニールが施されたガラスは光学的に等
方性を有し、さらに耐久性、強度、透過率、屈折率およ
び価格の面からも他の材料に勝るガラスが多く存在する
ため、このようなガラスは偏光特性を保存すべき光学部
品に多く用いられている。特に、硼珪酸ガラス(たとえ
ばBK7=ドイツ ショット社の記号)は耐久性に優れ
て分散も小さいので、偏光光学系に多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の偏光光学系用光学ガラスでも、熱応力や力学的
外部応力下においては、光弾性効果に起因する光学的異
方性が誘起され、この光学的異方性により光情報の偏光
特性が変化してしまって偏光光学系が所望の性能を得る
ことが難しくなる、という問題があった。
【0005】これら熱応力や力学的外部応力は、主にガ
ラスと他の材料とを接合する場合やガラス表面に製膜す
る場合、ガラスに吸収される光エネルギーによる発熱が
無視できない場合、周辺機器が発熱した場合、さらには
内部、外部発熱があった際にガラスが熱膨張率の異なる
材料と接合されている場合、光学系に組みこむ際に治具
と接触する場合などに生じる。したがって、偏光光学系
を使用するときにガラスに熱応力や力学的外部応力が作
用することは避けられず、従来のガラスでは光学的異方
性が誘起されることは避けられなかった。
【0006】本発明の目的は、熱応力や力学的外部応力
下においても光情報の偏光情報を害することのない偏光
光学系用光学ガラスを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一般に、ガラスのような
等質等方な透明体に力を加えて応力を生じさせると、こ
の透明体に光学的な異方性が生じ、ある種の結晶体と同
様に複屈折性を持つようになる。これは光弾性効果と呼
ばれている。応力が生じたときの透明体の屈折率はいわ
ゆる屈折率楕円体で表すことができ、このとき、屈折率
楕円体の主屈折率軸は主応力軸に一致する。一般に、主
屈折率をn1、n2、n3、主応力をσ1、σ2、σ3(それ
ぞれ添字が共通なものは同一方向にある)とすると、こ
れらの間には次式のような関係が成立する。
【数1】n1=n0+C1σ1+C22+σ3) n2=n0+C1σ2+C23+σ1) n3=n0+C1σ3+C21+σ2) ここに、C1およびC2は光の波長および透明体の物質に
固有の定数である。
【0008】このような透明体に光を入射すると、その
方向がσ3と同一方向となるように座標をとれば、入射
光はそれぞれσ1、σ2方向の、すなわち互いに振動面が
直交する2つの直線偏光に分かれる。透明体から出射す
るときには、各主応力方向の屈折率(n1、n2)が異な
るため、これら2つの直線偏光間には次式で表されるよ
うな光路差(位相差)Δφが生じる。
【数2】Δφ=(2π/λ)(n2−n1)・l =(2π/λ)(C1−C2)(σ2−σ1)・l =(2π/λ)・C・(σ2−σ1)・l ここに、λは光の波長、lは透明体の光透過厚である。
C=C1−C2は光弾性定数と呼ばれる。
【0009】従来、偏光光学系に用いられていた光学ガ
ラスの光弾性定数Cの値は大きく、たとえば、上述のB
K7では2.78(波長λ=633nm)という値が得られてい
る。このため、熱応力や力学的外部応力により誘起され
る光学的異方性、およびこれに基づく光路差Δφが無視
できない値になる。
【0010】そこで、本発明者は、光弾性定数Cが実質
的に零のガラスであれば熱応力や力学的外部応力下にお
いても光学的異方性がほとんど生じないことに鑑み、光
弾性定数Cが実質的に零になる光学ガラスにつき鋭意研
究した結果、酸化鉛(PbO)を含有する組成系のガラス
においては、酸化鉛の含有量により光弾性定数Cの値が
大きく依存することに着目した本発明を成すに至った。
【0011】したがって、本発明は第1に、「入射光の
波長に対して光弾性定数が実質的に零の範囲内にあるこ
とを特徴とする偏光光学系用光学ガラス」を提供する。
【0012】また、第2に、「酸化物換算の重量%で下
記の組成よりなることを特徴とする偏光光学系用光学ガ
ラス 記 SiO2 17.0〜 27.0% Li2O+Na2O+K2O 0.5〜 5.0% PbO 73.0〜 75.0% As2O3+Sb2O3 0 〜 3.0%」 を提供する。
【0013】さらに、第3に、「鉛ガラスに含まれるPb
Oの組成比を変化させることにより前記鉛ガラスの光弾
性定数を制御することを特徴とする偏光光学系用光学ガ
ラスの光弾性定数制御方法」を提供する。
【0014】
【作用】本発明の偏光光学系用光学ガラスにおいて、各
成分の組成範囲を上記のように限定した理由は次の通り
である。PbOは、上述のように、ガラスの光弾性定数C
がPbOの含有量に大きく依存し、具体的には、PbOの含有
量が増加するにしたがって光弾性定数Cの値が減少し、
ある一定量において零になって以降は負の値をとること
を利用し、光弾性定数Cの値を実質的に零に制御するた
めに用いられる。PbOの含有量により光弾性定数Cの値
が変化するのは、鉛イオンの配位状態がその含有量の増
加とともに変化するためと考えられる。ここにいう実質
的に零とは、本発明の光学ガラスを偏光光学系に使用し
たときに、光学的異方性に基づく光路差により偏光光学
系全体が受ける影響が無視できる程度の値をいい、一例
として波長500〜650nmの光に対して光弾性定数Cが-0.1
〜0.1[10-8cm2/N]の範囲にあればよい。この範囲の光弾
性定数Cを有する光学ガラスは、PbOの含有量を73〜75
重量%の範囲内にすることにより実現される。
【0015】SiO2は本発明の光学ガラスにおけるガラス
組成物であり、17重量%以上は必要であるが、27重量%
以上であると上述のPbOの含有量が所定範囲を外れて減
少してしまい、光弾性定数が大きくなってしまう。
【0016】Na2O+K2O+Li2Oといったアルカリ金属成分
は、ガラスの熔解温度およびガラス転移温度を下げ、ガ
ラスの失透に対する安定性を高める効果があるため、0.
5重量%以上必要であるが、5重量%を超えると化学的
耐久性を著しく損なう。As2O3+Sb2O3は必要に応じて添
加することができるが、3重量%を超えるとガラスの耐
失透性、分光透過特性等を損なう。
【0017】本発明の偏光光学系用光学ガラスは、各成
分の原料としてそれぞれの元素に対応する酸化物、炭酸
塩、硝酸塩などを使用し、それらを所望の割合に秤量し
混合して調合原料とし、これを1,000〜1,300℃に加熱し
て熔解し、清澄、攪拌を行って均質化した後、予め予熱
された金型に鋳込み徐冷することにより容易に製造する
ことができる。
【0018】なお、酸化鉛を含有しない組成のガラスに
よっても光弾性定数Cを実質的に零にすることは可能で
あるが、熱膨張率が大きい、割れやすいといった性質を
有するため、偏光光学系への適用には注意を要する。以
下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0019】
【実施例】各成分の原料としてそれぞれの元素に対応す
る酸化物、炭酸塩、硝酸塩などを用意し、これらを高度
に精製した後、表1および表2に記載の割合となるよう
に秤量し、混合して調合原料とし、これを1,000〜1,300
℃に加熱して電気炉中で熔解し、清澄、攪拌を行って均
質化した後、予め予熱された金型に鋳込み徐冷すること
により偏光光学系熔光学ガラスを製造した。表1および
表2中の数値は、酸化物換算の重量%による成分割合を
示し、合計で100%になる。
【0020】このようにして得られたガラスについて、
波長λ=633nmの光に対する光弾性定数および線膨張係
数を測定した。光弾性定数Cは、既知の波長λの光、既
知のサイズlの試料を用い、上述の式においてσ1=σ3
=0となる既知の一軸性応力σ2を試料に加えた状態で
光路差Δφを測定することにより算出した。測定結果を
表1および表2に示す。また、酸化鉛(PbO)の含有量
を横軸に、光弾性定数を縦軸にとったグラフを図1に示
す。酸化鉛の含有量が増加するに連れて光弾性定数はほ
ぼ直線的に減少し、ある点で零の値をとり、以降は負の
値をとることが理解できる。
【0021】なお、比較例として、偏光光学系に従来多
用されていたBK7について、その成分割合、波長λ=
633nmの光に対する光弾性定数および線膨張係数の測定
結果を表2に示す。番号1〜7の光学ガラスの光弾性定
数がBK7のそれに比較してはるかに小さく、特に、番
号4〜6の光学ガラスについては光弾性定数が実質的に
零であるとみなせる範囲の値であることが理解できる。
また、番号1〜7の光学ガラスの線膨張係数はBK7の
それとほぼ同レベルであることから、BK7のかわりに
番号1〜7の光学ガラスを用いた場合でも、治具や他の
光学部品に熱膨張率の差に基づく影響を及ぼすことはな
い。
【表1】
【表2】
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
ればPbOの組成比を選択することにより光弾性定数が実
質的に零の偏光光学系用光学ガラスを実現することがで
きるので、本発明のガラスに熱応力や力学的外部応力等
が生じても光学的異方性が実質上生じないようにするこ
とができる。よって、本発明のガラスを偏光光学系の光
学部品に適用することにより、熱応力や力学的外部応力
等の影響を排して光情報の偏光特性を保持することがで
きる。特に、本発明の偏光光学系用光学ガラスは、高精
度な偏光特性が要求される偏光ビームスプリッタや空間
光変調素子の読み出し側透明基板等に好適に用いられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化鉛の含有量と光弾性定数との関係を示す図
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光の波長に対して光弾性定数が実質
    的に零の範囲内にあることを特徴とする偏光光学系用光
    学ガラス。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の偏光光学系用光学ガラ
    スにおいて、 酸化物換算の重量%で下記の組成よりなることを特徴と
    する偏光光学系用光学ガラス。 記 SiO2 17.0〜 27.0% Li2O+Na2O+K2O 0.5〜 5.0% PbO 73.0〜 75.0% As2O3+Sb2O3 0 〜 3.0%
  3. 【請求項3】 鉛ガラスに含まれるPbOの組成比を変化
    させることにより前記鉛ガラスの光弾性定数を制御する
    ことを特徴とする偏光光学系用光学ガラスの光弾性定数
    制御方法。
JP6013570A 1994-02-07 1994-02-07 偏光光学系用光学ガラスおよび光弾性定数制御方法 Pending JPH07215732A (ja)

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DE19580247T DE19580247T1 (de) 1994-02-07 1995-02-07 Optisches Glas für ein optisches Polarisationssystem, Herstellungsverfahren dafür und Polarisationsstrahlteiler
PCT/JP1995/000164 WO1995021137A1 (en) 1994-02-07 1995-02-07 Optical glass for polarizing optical systems, method of manufacturing the same, and polarizing beam splitter
US08/691,923 US5969861A (en) 1994-02-07 1996-08-01 Polarizing optical system
US09/368,892 US6432854B1 (en) 1994-02-07 1999-08-05 Optical glass for polarizing optical system, production process therefor and polarizing beam splitter
US10/016,667 US7057815B2 (en) 1994-02-07 2001-10-26 Optical glass for polarizing optical system, production process therefor and polarizing beam splitter

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6756334B2 (en) 2001-05-29 2004-06-29 Kabushiki Kaisha Ohara Optical glass
JP2009507256A (ja) * 2005-09-02 2009-02-19 カラーリンク・インコーポレイテッド 偏光ビームスプリッタ及びコンバイナ

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