JPH07219149A - 写真フィルムの導入部材 - Google Patents

写真フィルムの導入部材

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JPH07219149A
JPH07219149A JP1269494A JP1269494A JPH07219149A JP H07219149 A JPH07219149 A JP H07219149A JP 1269494 A JP1269494 A JP 1269494A JP 1269494 A JP1269494 A JP 1269494A JP H07219149 A JPH07219149 A JP H07219149A
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JP
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photographic film
film
center
claw
spool
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JP1269494A
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Atsushi Yago
淳 矢後
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カールのきつい写真フィルムであっても強制
的に逆向きのカールを付与することなく、これを係止し
てスプールのスリット内に円滑に導く。 【構成】 センター爪58の幅方向両側に両端爪60が
設けられ、この両端爪60がフィルム100の引っかけ
孔にセンター爪58が係合した写真フィルム係止状態で
先端位置がフィルム100の後端より突出する長さとさ
れ、しかもセンター爪58が両端爪60より更に突出す
る長さとされている。このため、フィルム100を所定
位置まで搬送し、この位置からフィルムの搬送に同期し
てプレート34を回動させることにより、センター爪5
8がフィルムの引っかけ孔に簡単に係合する。カールフ
ィルムの場合、センター爪58が引っかけ孔に係合する
と略同時又は幾分遅れて両端爪60がカールを修正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真フィルムの導入部
材に係り、さらに詳しくは、写真フィルム巻き込み用の
カートリッジ内に後端部に引っかけ孔が形成された写真
フィルムを係止してカートリッジ内部のスプールへ導入
する写真フィルムの導入部材に関する。
【0002】
【従来の技術】最も普及している135タイプの写真フ
ィルムパトローネは、金属性薄板を円筒状に形成したパ
トローネ胴体と2つのキャップとによりパトローネ本体
を構成し、その中に写真フィルムを巻き付けたスプール
を収納した構造になっている。
【0003】この写真フィルムパトローネを組み立てる
方法としては、特公平2−691号公報に開示されてい
るように、写真フィルムをスプールに巻き付けた状態で
用意しておき、これを暗室内作業によってパトローネ本
体で包み込むように組み立てる方法、更に特公昭60−
48748号公報に記載されているように、一旦組み立
てたパトローネ本体を暗室内の写真フィルムの組み込み
部で部分的に分解し、その中に写真フィルムを巻き付け
たスプールを入れてパトローネ本体を再組付けする方法
がある。
【0004】また、特開昭49−107732号公報や
特開昭52−77723号公報記載のものでは、空のス
プールを組み込んだパトローネ本体を明室で作ってお
き、パトローネ本体に形成されたフィルム通路に舌状片
のガイド板を挿入し、これをガイドにして写真フィルム
を後端部側からパトローネ本体内に挿入してゆき、写真
フィルムの後端部をスプールに係止させた後にスプール
を回転して写真フィルムをパトローネ本体内に巻き込み
ながらスプールに巻き付けるようにしている。
【0005】ところで、米国特許第4,834,306
号明細書、同第4,846,418号明細書、更に本願
出願人による特開平3−37645号公報によれば、パ
トローネ本体を樹脂成型品で組み立てるとともに、スプ
ールの回転によって写真フィルムをパトローネ本体外に
送りだす機能をもった写真フィルムパトローネが公知で
ある。この写真フィルムパトローネはこれまでのものと
異なり、未使用状態,使用状態のいずれでも写真フィル
ムのリーダー部がパトローネ本体から突出しておらず、
写真フィルムをより光密に収納できるだけでなく、使用
前後の取扱いが容易になるという利点がある。
【0006】最近では、このようなパトローネの技術を
応用した写真フィルムの巻き込み装置が種々開発されて
いる。この種の写真フィルムの巻き込み装置では、写真
フィルムの後端部に形成された引っかけ孔に係合可能な
爪がその先端に設けられた側面視円弧状のアタッチプレ
ートを、写真フィルムの搬送に同期して回動させ、前記
爪を写真フィルムの引っかけ孔に係合させ、アタッチプ
レートによって写真フィルムの後端部をパトローネのフ
ィルム通路を介してスプールの軸部に形成されたスリッ
ト内に導き、係止させるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】使用後の写真フィルム
は通常乳剤面側が凹となるようにカールする傾向があり
また、パトローネ内では写真フィルムは乳剤面側が内側
面となる状態でスプールに巻き取られることから、図1
4(A)に示されるように、アタッチプレート150の
先端中央にセンター爪152を設け、このセンター爪1
52を同図(B)に示されるような写真フィルム100
後端の引っかけ孔102に係合させることにより写真フ
ィルム100を係止する場合、カールのきつい写真フィ
ルムではその巻き癖により同図(C)に示されるように
両端が下側に大きく垂れてしまい、スプールのスリット
に挿入できないというおそれがあった。
【0008】かかる不都合を改善すべく、図15に示さ
れるように、アタッチプレート150先端の幅方向両端
を端面150Aより突出させ、この突出部154の突出
寸法を図14(B)中の引っかけ孔102から写真フィ
ルム100の後端までの寸法Bより長くすれば、突出部
154によりカールした写真フィルムの幅方向両端を持
ち上げることができるので、カールを修正することが可
能であると考えられる。しかしながら、図15の場合の
ように、センター爪152と突出部154との先端位置
が面一となっている場合には、乳剤面側が凹となるよう
にカールした写真フィルムの場合は勿論、このようなカ
ールの生じていない水平な写真フィルムの場合であって
もセンター爪152が引っかけ孔102に引っ掛かる前
に突出部154が写真フィルム100を押し上げてしま
い、アタッチプレート150と写真フィルム100の係
合がうまく行かないという現象が生じるおそれがある。
かかる不具合を改善するためには、写真フィルム100
を前記と反対向き(乳剤面が凸となるよう)に強制的に
カールさせることが考えられなくもないが、かかる場合
には写真フィルム100に強制的にカールを付与するた
めの機構が不可欠となり、構成が複雑になると共にコス
トアップをも招く。
【0009】一方、写真フィルムの巻き取り装置では、
写真フィルム100をアタッチプレート150で係止す
る場合には、搬送ローラにより写真フィルム100を所
定位置まで搬送し、この位置から写真フィルム100の
搬送に同期してアタッチプレート150を回動させてセ
ンター爪152を写真フィルム100の引っかけ孔10
2に係合させることが通常なされる。このため、写真フ
ィルム100の引っかけ孔102にセンター爪152が
係合した後、パトローネ内に写真フィルム100を導入
すべく、アタッチプレート150がパトローネ側に更に
回動した際に、搬送ローラのニップ圧により、図16に
示されるようにアタッチプレート150にバックテンシ
ョンTがかかり、この力Tが大きい場合、アタッチプレ
ート150が変形し(変形量鉛直成分δ)、本来の軌道
から外れてパトローネのフィルム通路を通過できないお
それがあるという不都合があった。このアタッチプレー
ト150の変形を防止するためには、アタッチプレート
150の板厚は厚いほど良い。しかしながら、板厚の厚
いアタッチプレート150の場合には、図17に拡大し
て示されるように、装置、パトローネの公差,位置ずれ
等を考慮した場合、スプール156のスリット158内
に挿入されたとき、部材の厚みによりスプール156の
係止爪160が隠れてしまい写真フィルム100とスプ
ール156が係止できなくなるという不都合があった。
【0010】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたもので、その第1の目的は、カールのきつい写真フ
ィルムであっても強制的に逆向きのカールを付与するこ
となく、これを係止してスプールのスリット内により一
層円滑に導入することができる写真フィルムの導入部材
を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、写真フィルムのカ
ートリッジへの挿入不良及び写真フィルムとスプールと
の係止不良を効果的に低減させることができる写真フィ
ルムの導入部材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
先端部の幅方向中央にセンター爪が設けられ、フィルム
搬送路を略接線方向として回動して前記センター爪を写
真フィルムの後端部幅方向中央の引っかけ孔に係合させ
て写真フィルムを係止し、カートリッジ内部のスプール
のスリット内に導入する写真フィルムの導入部材であっ
て、前記センター爪の幅方向両側に、前記引っかけ孔に
前記センター爪が係合した写真フィルム係止状態で先端
位置が写真フィルムの後端より突出する長さとされた両
端爪がそれぞれ設けられ、前記センター爪が前記両端爪
より更に突出する長さとされたことを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、先端部の幅方向中
央にセンター爪が設けられ、フィルム搬送路を略接線方
向として回動して前記センター爪を写真フィルムの後端
部幅方向中央の引っかけ孔に係合させて写真フィルムを
係止し、カートリッジ内部のスプールのスリット内に導
入する写真フィルムの導入部材であって、前記スプール
のスリットに挿入される先端部分の肉厚のみが前記スリ
ット内の係止爪と写真フィルムとの係合を妨げない程度
に薄くされたことを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の写真フィルムの導入部材によれ
ば、センター爪の幅方向両側に両端爪が設けられ、この
両端爪が写真フィルムの引っかけ孔にセンター爪が係合
した写真フィルム係止状態で先端位置が写真フィルムの
後端より突出する長さとされ、しかもセンター爪が両端
爪より更に突出する長さとされていることから、写真フ
ィルムを所定位置まで搬送し、この位置から写真フィル
ムの搬送に同期して導入部材を回動させることにより、
センター爪が写真フィルムの引っかけ孔に簡単に係合す
る。この場合において、写真フィルムが乳剤面が凹とな
るカールが生じたいわゆるカールフィルムである場合、
センター爪が引っかけ孔に係合すると略同時又は幾分遅
れて両端爪がカールした写真フィルム両端部分を持ち上
げるのでカールが修正され、平坦なフィルム形状に近づ
く。このため、導入部材が更に回動することにより、写
真フィルムのスプールのスリット内への導入が円滑にな
される。
【0015】請求項2記載の写真フィルムの導入部材に
よれば、センター爪が写真フィルムの引っかけ孔に係合
し、この写真フィルムの後端部が導入部材によりスプー
ルのスリット内に導入された場合に、導入部材のスリッ
ト内に挿入された先端部分のみがスリット内の係止爪と
写真フィルムとの係合を妨げない程度の肉厚とされてい
ることから、装置やカートリッジの公差,位置ずれを考
慮した場合でも導入部材の肉厚のため係止爪と写真フィ
ルムとの係合が妨げられるようなことがない。また、こ
の場合、先端部の肉厚のみが薄くされているので導入部
材の全体を薄肉に形成した場合のように、バックテンシ
ョンにより導入部材が変形して本来の軌道大きく逸脱す
ることが起こり難い。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図10
に基づいて説明する。
【0017】図1には、一実施例に係る導入部材を含ん
で構成された写真フィルムの巻き込み装置10の概略斜
視図が示されている。
【0018】この巻き込み装置10は、大別すると、セ
ット部12と、アタッチプレート駆動部14と、スプー
ル駆動部16と、搬送部18等から構成されている。
【0019】セット部12は、写真フィルム100を巻
き込むためのカートリッジ(従来例のパトローネに相当
する)20をセットする部分である。このセット部12
は、カートリッジ20の約下半分がスッポリと収納され
る凹溝が形成された基部12Aと、この基部12Aの後
端縁を回動中心として起伏回動可能な蓋部12Bとから
構成されている。そして、カートリッジ20をセットす
る場合には、蓋部12Bを図1における反時計周り方向
に回動させて開き、基部12Aの凹溝内にカートリッジ
20の略下半分を収納し、次いで蓋部12Bを図1にお
ける時計周り方向に回動させて閉じる。この結果、カー
トリッジ20は、図1に示されるように、フィルム通路
22が写真フィルム100側に向いた状態でセットされ
る。但し、カートリッジ20とセット部12との間に
は、ある一定のクリアランスを持たせており、後述する
スプールドライバ40A,40B、ドアドライバ62
が、カートリッジ20側面のスプール穴24、ドア穴2
6にそれぞれ挿入されることによって、カートリッジ2
0が位置決め固定されるようになっている。
【0020】アタッチプレート駆動部14は、軸28を
中心として図1の時計周り方向,反時計周り方向に起伏
回動可能な回動アーム30と、前記軸28にモータ32
の出力を伝達するベルト機構34とを含んで構成されて
いる(図2参照)。回動アーム30の回動端に側面視円
弧状の金属板から成る導入部材としてのアタッチプレー
ト34の基端がネジにより固定されている。このため、
モータ32の回転によってベルト機構34を介して回動
アーム30が軸28を中心として起伏回動するようにな
っている。
【0021】スプール駆動部16は、一対の側壁36,
38にそれぞれ軸支され、その先端がセット部12にセ
ットされたカートリッジ20側面のスプール穴24に対
向配置された一組のスプールドライバ40A,40B
と、一方のスプールドライバ40Aを駆動する図示しな
い駆動手段とを含んで構成されている。前記一組のスプ
ールドライバ40A,40Bは、それぞれの先端が接近
・離間する方向(図1矢印B,矢印C方向)に往復移動
可能とされている。このため、セット部12にカートリ
ッジ20がセットされた際に、当該カートリッジ20の
両側面に形成されたスプール穴24にスプールドライバ
40A,40Bの先端を嵌入させて挟持することがで
き、この状態で一方のスプールドライバ40Aを図示し
ない駆動手段により駆動すれば後述するスプール64を
回転駆動することができるようになっている。
【0022】搬送部18は、写真フィルム100の搬送
路に沿ってフィルム幅方向の両側に配置された一対の固
定ガイド42A,42Bと、前記固定ガイド42A,4
2B部分に搬送路を介して上下に相互に対向して配置さ
れた搬送ローラ46及びニップローラ48(図2参照)
と、搬送ローラ46にモータ50の駆動力を伝達するベ
ルト機構52(図2参照)とを含んで構成されている。
なお、図2において、符号90は、写真フィルムの後端
側エッジを検出するためのエッジセンサを示し、このエ
ッジセンサ90としては、例えば非接触でエッジを検出
する透過式又は反射式の光センサが使用される。
【0023】搬送ローラ46及びニップローラ48は、
写真フィルム100を挟持搬送するもので、これら両者
の接触点の高さが前記固定ガイド42A,42Bのそれ
ぞれの内側面に設けられたガイド溝54A,54Bの高
さと略一致するようにされている。
【0024】前記アタッチプレート34の先端には、幅
方向の中央にセンター爪58が設けられ、このセンター
爪58の幅方向両側には一対の両端爪60がそれぞれ設
けられている。センター爪58は、図3に示されるよう
に、幅広部58Aとこの幅広部58Aの先端に設けられ
た爪部58Bとから形成されている。両端爪60の面3
4Aからの突出長は、後述するように、写真フィルム1
00の引っかけ孔102にセンター爪58が係合した写
真フィルム係止状態で先端位置が写真フィルム100の
後端より突出する長さとされている。また、センター爪
58は、爪部58Bの先端が両端爪60より更に突出す
る長さとされている。このため、写真フィルム100
が、乳剤面側が凹となるようにカールしたいわゆるカー
ルフィルムであっても、両端爪60が写真フィルム10
0に当接する前に、爪部58Bの先端が写真フィルム1
00の引っかけ孔102に係合し易くなっている。
【0025】また、アタッチプレート34の肉厚は、図
4に示されるように、爪のない部分が約0.7mmとさ
れ、センター爪58及び両端爪60の部分が0.5mm
とされている。この場合、センター爪58及び両端爪6
0の外面側が一部削り取られたようになっている。この
ため、本実施例では、後述するように、写真フィルム1
00の引っかけ孔102にセンター爪58が係合した状
態でアタッチプレート34がカートリッジ20方向に回
動し、その先端がスプール64の後述するスリット66
内に挿入された際、装置、カートリッジの公差,位置ず
れを考慮した場合でも、図5に拡大して示されるよう
に、アタッチプレート34の先端の肉厚によりスリット
66内の後述する係止爪80と写真フィルム100との
係合が妨げられないようになっている。
【0026】また、アタッチプレート34は、前記の如
く、その先端部のみが薄くされ、残りの部分は厚肉とさ
れているので、搬送ローラ46とニップローラ48との
ニップ圧のため、写真フィルム100を介してバックテ
ンションT(図16参照)が作用しても変形して本来の
軌道を大きく逸脱することが起こり難いようになってい
る。
【0027】発明者等は、全体の肉厚が0.5mm、全
体の肉厚が0.7mm、及び本実施例と同様に先端が
0.5mmで残りの部分の肉厚が0.7mmの3種類の
アタッチプレートに一定の大きさのバックテンションT
を作用させ、それぞれの肉厚と変形量δ(図16参照)
とがどのような関係になるかを実験により確認した所、
次のようになった。
【0028】即ち、全体の肉厚が0.7mmのものは全
体の肉厚が0.5mmのものの約1/2の変形量であっ
た。また、先端が0.5mmで残りの部分の肉厚が0.
7mmのものは全体の肉厚が0.7mmのものに比べ変
形量δが約1/10大きいだけであった。
【0029】また、この場合において、図6に示される
ように、アタッチプレート34のセンター爪58の爪部
58Bの部分のみを、外面側でなく、内面側を一部切除
したような形状にすれば、写真フィルム100を爪部5
8Aに係合したとき、写真フィルム100のセンター爪
58より下側への垂れ下がり量が少なくなり、写真フィ
ルム100のスプール64への係止性がさらに向上す
る。
【0030】また、このアタッチプレート34の表面に
は研磨処理が施され、表面粗さ7s程度とされている。
このため、本実施例では、後述するように、アタッチプ
レート34によって写真フィルム100をカートリッジ
20のスプール64内に挿入し、写真フィルム100を
スプール64の係止爪80(図10参照)に係止させ、
アタッチプレート34のみを引き抜く際にセンター爪5
8のエッジ部分と写真フィルム100との摩擦力が軽減
されるので、円滑にアタッチプレート34のみを引く抜
くことができる。
【0031】前記駆動側のスプールドライバ40Aが保
持された側壁36には、ドアドライバー62が保持さ
れ、前述したスプールドライバ40Aと平行に往復移動
可能とされている。このドアドライバ62の役割につい
ては後述する。
【0032】前記カートリッジ20の本体内には、図7
〜図9に示されるように、スプール64が回転自在に設
けられ、スプール64の外周面には写真フィルム100
を挿入するためのスリット66が形成されている。ま
た、カートリッジ20の本体には、前述したスリット状
のフィルム通路22が形成され、このフィルム通路22
とカートリッジ20の本体内のフィルム収容部68との
間に蓋部材70が回転自在に設けられている。この蓋部
材70は、回転位置によってフィルム通路22を閉じた
り、開けたりするようになっている。この蓋部材70の
軸方向一端部には、所定深さの軸方向の穴(図示省略)
が形成されており、この穴が図1に示されるカートリッ
ジ20側面のドア穴26を介して外部に臨むようにされ
ている。このため、ドア穴26を介してドアドライバー
62の先端を前記穴に嵌合させ、ドアドライバー62の
基端部を所定方向に回転させることにより、フィルム通
路22を閉じたり、開けたりすることができるようにな
っている。図7〜図9には、この蓋部材70が操作さ
れ、フィルム通路22が開放された状態が示されてい
る。
【0033】スプール64には、図10に示されるよう
に、フランジ72,74が設けられ、写真フィルム10
0は軸部76に巻き付けられる。スプール64の両端
は、カートリッジ20の本体の側面に露呈し、この露呈
した部分には、キー78が設けられている。このキー7
8は、スプール64を回転させるときにスプール駆動部
材,例えば図1に示されるスプールドライバー40Aの
先端部を係合させるのに用いられる。
【0034】軸部76には、スリット66が形成され、
スリット66の内部には一対の係止爪80と押さえリブ
82とが設けられ、押さえリブ82は係止爪80の間に
突出し、センター爪58用の挿通溝84によって2つに
分かれている。
【0035】一方、写真フィルム100の後端部の幅方
向両端には、一対の係止孔104が形成され、これらの
係止孔104の中央に引っかけ孔102が形成されてい
る。このため、後述するようにして引っかけ孔102が
センター爪58に引っかけられた状態で写真フィルム1
00がアタッチプレート34先端部と共にフィルム通路
22を介してスプール64のスリット66内に挿入され
ると、係止孔104が係止爪80に係合され、係合後は
押さえリブ82によって写真フィルム100の後端が浮
き上がらないように押さえられるので、係止爪80と係
止孔104との係止状態が維持され、アタッチプレート
34が引き抜かれる際等に、スリット66から写真フィ
ルム100を引き抜く方向に力が作用しても簡単には写
真フィルム100が抜けないようになっている。この場
合において、前記の如くアタッチプレート34の表面に
は研磨処理が施されているので写真フィルム100とア
タッチプレート34との摩擦が小さく、写真フィルム1
00がアタッチプレート34と共に一層抜け難いように
なっている。
【0036】次に、上述のようにして構成された本第1
実施例の巻き取り装置10の全体的作用について説明す
る。前提として、カートリッジ20がセット部12にセ
ットされ、前述した如くして位置決めされているものと
する。また、カートリッジ20のフィルム通路22は開
放されているものとする(図7〜図9参照)。
【0037】この状態で、図示しない制御手段によりモ
ータ50が駆動されると、ベルト機構52を介して搬送
ローラ46が駆動され、この搬送ローラ46とニップロ
ーラ48とによって写真フィルム100が固定ガイド4
2A,42Bに沿って挟持搬送される。このようにし
て、写真フィルム100の後端が固定ガイド42A,4
2Bのカートリッジ20側端近傍位置まで来ると、エッ
ジセンサ90(図2参照)によって写真フィルム100
のエッジが検出される。図示しない制御手段では、この
エッジセンサ90からの出力により直ちにモータ50を
一旦停止する。これにより写真フィルム100が所定の
停止位置で停止する。この場合において、エッジを検出
する代わりに、係止孔104を検出するようにしても良
い。この係止孔の検出用のセンサとしては前記と同様の
透過式の光センサや反射式の光センサ等が使用できる。
【0038】次に、図示しない制御手段では、モータ5
0の駆動を再開すると共にこれと同期してモータ32の
駆動を開始する。これにより写真フィルム100の搬送
速度に同期してアタッチプレート34がカートリッジ2
0方向に回動を開始する。
【0039】次いで、図示しない制御手段では、駆動開
始から所定時間経過後にモータ32のトルクの計測を開
始してモータトルクの監視を行う。ここで、モータトル
クを監視するのは、アタッチプレート34のセンター爪
58が写真フィルム100の引っかけ孔102に係合し
た後には、搬送ローラ46とニップローラ48とのニッ
プ圧により写真フィルム100を介してアタッチプレー
ト34にバックテンションが加わり、モータトルクが増
加して所定の閾値を超えるので、この閾値を超えた時に
センター爪58と引っかけ孔102との係合が完了した
と判断できるからである。また、所定時間経過後にモー
タ32のトルクの計測を開始するようにしたのは、モー
タ駆動直後には突入電流により駆動トルクが急激に増加
するので、これによる誤検出を防止するためである。こ
こで、モータトルクの測定の代わりにモータ電流,モー
タ回転数等を測定しても、同様の判断を行えることは勿
論である。
【0040】アタッチプレート34が所定位置まで回転
することにより、センター爪58の先端がフィルム位置
に到達し、センター爪58が引っかけ孔102に係合す
る。図2,図7には、このセンター爪58が引っかけ孔
102に係合した状態が示されている。この場合におい
て、本実施例では、センター爪58の爪部58Bが両端
爪60より更に突出する長さとされているので、センタ
ー爪58が引っかけ孔102に係合し易く、これら両者
の係合が行われると同時又は幾分遅れて両端爪60が写
真フィルム100に当接するようになる。従って、いわ
ゆるカールフィルムの場合には、フィルム幅方向両端の
カール部分が両端爪60に持ち上げられて巻き癖が修正
される。
【0041】制御手段では、上記の如くしてセンター爪
58が引っかけ孔102に係合したのを確認し、モータ
50及びモータ32を駆動し続ける。これにより、図7
の状態から、写真フィルム100の搬送に同期してアタ
ッチプレート34が反時計周り方向へ回動し、図8に示
されるようにフィルム通路22を介してアタッチプレー
ト34と共に写真フィルム100がカートリッジ20内
に挿入される。
【0042】更に、写真フィルム100の搬送に同期し
てアタッチプレート34が反時計周り方向へ回動する
と、図9に示されるように、アタッチプレート34と共
に写真フィルム100がスプール64のスリット66内
に挿入される。
【0043】この挿入が完了すると、制御手段では、モ
ータ50,32の回転を停止する。これにより、前記の
如く、係止孔104が係止爪80に係合され、係合後は
押さえリブ82の作用によって係止爪80と係止孔10
4との係止状態が維持される。この状態で、図示しない
制御手段によってモータ32が前と反対方向に回転駆動
されると、アタッチプレート34のみがカートリッジ2
0から引き抜かれ初期状態に復帰する。
【0044】その後、制御手段によりスプールドライバ
40Aが所定方向に回転駆動され、スプール64が回転
して写真フィルム100がカートリッジ20内に巻き込
まれる。
【0045】以上説明したように、本実施例によると、
乳剤面側が凹となったいわゆるカールフィルムであって
も容易にアタッチプレート34のセンター爪58で引っ
かけ孔102を引っかけることができると共に、この引
っかけが完了した後は両端爪60が写真フィルム100
両端のカール部分を持ち上げて巻き癖を修正して平面状
に近づけることができるので、フィルム引っかけの成功
率が向上すると共に、写真フィルム100を係止した状
態でカートリッジ20のフィルム通路22を介してスプ
ール64のスリット66内に容易に導入することができ
る。
【0046】また、スリット66内に写真フィルム10
0を導入した場合に、アタッチプレート34の先端部の
肉厚が薄くされているので、装置、カートリッジとの公
差,位置ずれを考慮した場合でもアタッチプレート34
の肉厚によりスリット66内の係止爪80が隠れること
がなく、この係止爪80が写真フィルム100の係止孔
104に係合するのが妨げられることがなく、写真フィ
ルム100とスリーブ64との係止性が向上する。
【0047】更に、上記引っかけの判断をモータ32の
トルク等の監視により行うようにしたので、安価で明確
な引っかけ検出を行うことができる。
【0048】なお、上記実施例では、回動アーム30の
側面にアタッチプレート34をネジ止めする場合を例示
したが、例えば、図11(A)に示されるように、回動
アーム部110Aとアタッチプレート部110Bとを一
体成型した導入部材110を用いる場合には、軸28に
代えて同図に示されるような段付きの軸112を用い、
この軸112の板状部112Aを回動アーム部110A
の幅狭の開口部114を介して断面円形の取付け部11
6内に挿入し、挿入後小径部112Bを大径部112C
の側面が回動アーム部110Aの側面に当接するまで軸
112を軸方向手前に移動させて位置決めを行い、同図
(B)に示されるように、スクリュー118を用いて軸
112と導入部材110とを固定するようにしても良
い。あるいは、図12に示されるように、導入部材11
0の取付け部を2分割可能な構成とし、軸28を上下2
部品で挟んでスクリュー118で固定しても良い。更に
は、図13(A)に示されるように、軸28と導入部材
110とをセットビス等で固定すると共に、軸28を2
分割することができる構造(例えば、ネジ構造)とし、
導入部材110を交換する際には、同図(B)に示され
るように、セットビス等を緩めて軸28と導入部材11
0との係止状態を解除し、軸28の接合部を解除して軸
28をずらし、導入部材110を矢印Dのように取り外
すようにしてもよい。
【0049】いずれにしても、導入部材110が交換可
能な構造としておけば、万一導入部材が損傷した場合
に、側板やベアリング等を分解することなく対応できる
ので、便利である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の導
入部材によれば、センター爪が写真フィルムの引っかけ
孔に簡単に係合することから、写真フィルムに強制的に
逆向きにカールを付与するような手段は不要である。ま
た、カールのきつい写真フィルムであってもセンター爪
が引っかけ孔に係合すると略同時又は幾分遅れて両端爪
がカールした写真フィルム両端部分を持ち上げてカール
を修正することができ、これにより写真フィルムの後端
をカートリッジのフィルム通路及びスプールのスリット
を円滑に通過させることができる。従って、写真フィル
ムに逆向きのカールを付与することなく、これを係止し
てスプールのスリット内に一層円滑に導入することがで
きるという従来にない優れた効果がある。
【0051】請求項2記載の写真フィルムの導入部材に
よれば、バックテンションにより導入部材が変形して本
来の軌道大きく逸脱することが起こり難く、しかも装
置、カートリッジの公差,位置ずれ等を考慮した場合で
も導入部材の肉厚のため係止爪と写真フィルムとの係合
が妨げられるようなことがないことから、写真フィルム
とスプールとの係止不良を効果的に低減させることがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例に係る導入部材を含んで構成された写
真フィルムの巻き込み装置の構成を示す概略斜視図であ
る。
【図2】図1の装置のアタッチプレート駆動部と搬送部
との構成を概略的に示す概念図である。
【図3】アタッチプレートの先端部を拡大して示す平面
図である。
【図4】アタッチプレートの肉厚の変化を説明するため
の図である。
【図5】スプールのスリット内の挿入されたアタッチプ
レートとフィルムとの位置関係を示す概略部分断面図で
ある。
【図6】センター爪の爪部の内面側が一部切除された場
合のアタッチプレート先端部の形状を示す斜視図であ
る。
【図7】図1の装置の作用を説明するための図であっ
て、フィルムがアタッチプレートに引っかけられた瞬間
の状態を示す図である。
【図8】図7の状態から更にアタッチプレートがカート
リッジ方向へ回動した状態を示す図である。
【図9】図8の状態から更にアタッチプレートがカート
リッジ方向へ回動し、スプールのスリット内にアタッチ
プレートが挿入された状態を示す図である。
【図10】スプールをアタッチプレート及び写真フィル
ムと共に示す概略斜視図である。
【図11】変形例を示す図であって、(A)は導入部材
をこれが取り付けられる軸と共に示す概略斜視図、
(B)は導入部材を取付け用のスクリューと共に示す断
面図である。
【図12】他の変形例を示す断面図である。
【図13】その他の変形例を示す図であって、(A)は
導入部材がセットビスで軸に固定された状態を示す側面
図、(B)は導入部材が軸から取り外される状態を示す
側面図である。
【図14】発明が解決しようとする課題を説明するため
の図であって、(A)は従来のアタッチプレートの先端
を示す平面図、(B)は写真フィルムの後端部を示す平
面図、(C)はカールした写真フィルムの後端部が垂れ
下がった状態を示す図である。
【図15】発明が解決しようとする課題を説明するため
の図であって、幅方向両端に突出部が設けられたアタッ
チプレートを示す平面図である。
【図16】発明が解決しようとする課題を説明するため
の図であって、バックテンションによりアタッチプレー
トが変形する様子を示す側面図である。
【図17】発明が解決しようとする課題を説明するため
の図であって、スプールのスリット内に挿入されたアタ
ッチプレートにより係止爪が隠れた状態を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
20 カートリッジ 34 アタッチプレート(導入部材) 58 センター爪 60 両端爪 64 スプール 66 スリット 100 写真フィルム 102 引っかけ孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部の幅方向中央にセンター爪が設け
    られ、フィルム搬送路を略接線方向として回動して前記
    センター爪を写真フィルムの後端部幅方向中央の引っか
    け孔に係合させて写真フィルムを係止し、カートリッジ
    内部のスプールのスリット内に導入する写真フィルムの
    導入部材であって、 前記センター爪の幅方向両側に、前記引っかけ孔に前記
    センター爪が係合した写真フィルム係止状態で先端位置
    が写真フィルムの後端より突出する長さとされた両端爪
    がそれぞれ設けられ、 前記センター爪が前記両端爪より更に突出する長さとさ
    れたことを特徴とする写真フィルムの導入部材。
  2. 【請求項2】 先端部の幅方向中央にセンター爪が設け
    られ、フィルム搬送路を略接線方向として回動して前記
    センター爪を写真フィルムの後端部幅方向中央の引っか
    け孔に係合させて写真フィルムを係止し、カートリッジ
    内部のスプールのスリット内に導入する写真フィルムの
    導入部材であって、 前記スプールのスリットに挿入される先端部分の肉厚の
    みが前記スリット内の係止爪と写真フィルムとの係合を
    妨げない程度に薄くされたことを特徴とする写真フィル
    ムの導入部材。
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