JPH07220B2 - ツインドラム式薄帯連続鋳造用サイド堰の構造 - Google Patents

ツインドラム式薄帯連続鋳造用サイド堰の構造

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JPH07220B2
JPH07220B2 JP14633790A JP14633790A JPH07220B2 JP H07220 B2 JPH07220 B2 JP H07220B2 JP 14633790 A JP14633790 A JP 14633790A JP 14633790 A JP14633790 A JP 14633790A JP H07220 B2 JPH07220 B2 JP H07220B2
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康志 筒井
章生 石井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ツインドラム方式の薄帯連続鋳造装置に関
し、特に該装置におけるサイド堰の構造に関する。
〔従来の技術〕
ツインドラム方式における薄帯連続鋳造装置において、
サイド堰は冷却ドラム間の溶鋼をシールするために必要
不可欠なものである。このサイド堰は、一般に実開昭63
-90543号公報に示されているように、ベース部材とこの
ベース部材の冷却ドラム端面に対応する面に植設された
セラミックスより構成されている。
このサイド堰の溶鋼シール性能を向上させる上で、冷却
ドラム端面と接するセラミックス面の熱変形を極力小さ
くしなければならない。この熱変形を誘発する要因とし
て、ベース部材の表裏の温度差に起因する反りが挙げら
れるが、これに対しては、実開昭63-138946号公報に見
られるように、ベース部材内を貫通してヒータを設け
て、加熱することによって熱変形を防止するという手段
も提案されている。
又、サイド堰ケース(鉄皮)の反りを防止するために実
開昭63-196341号公報に見られるようにサイド堰ケース
を冷却するという手段も提案されている。
しかしながらこれら手段によって、ベース部材及び鉄皮
の温度差に起因する反りは解消できても、ベース部材と
鉄皮間に施工された断熱材の表裏の温度差に起因する反
りは解消できない。この反りが起こると、ベース部材が
突き上げられ、結果的に冷却ドラム端面と接するセラミ
ックス面が変形する。
この熱変形したサイド堰セラミックス面を冷却ドラム端
面に押し当てると、冷却ドラム端面とセラミックス面に
隙間が生じ、鋳造中の湯差しに起因するバリの発生や湯
漏れの原因となる。
その対策として、サイド堰の冷却ドラム端面への押し付
け力を大きくすることが考えられるが、そうした場合、
冷却ドラムの回転による摺動でセラミックスの摩耗速度
が増大するため長時間鋳造が不可能になる。
又、実開昭63-150741号公報に見られるように、変形に
よって突出する部位のセラミックスの材質を軟質化し、
これを早期に摩耗させ、冷却ドラム端面との馴染みを良
くするという手段も提案されているが、突出する部位が
常に同じであるという保証がなく、現実的ではない。
また、特願平2-86号明細書に、表層が軟質材料、裏層が
硬質材料からなる被覆セラミックスの使用が記述されて
おり、この表層によって変形により突出した部位のセラ
ミックスを早期に摩耗させ、冷却ドラムとの馴染みを良
くするという手段も提案されている。
しかし、この手段を用いた場合、表層材料と裏層材料の
熱膨張率差により、界面が熱応力が集中し、鋳造中に表
層と裏層が剥離する可能性が生じ、溶鋼シールができな
くなる恐れがある。表層と裏層が剥離しないようにする
には、各材料の熱膨張をほぼ同等にしなればならず、組
合せの材質が限定され、従って表層の早期な摩耗による
冷却ドラムとの馴染み性強化と、裏層の耐摩耗性による
長時間鋳造の両方を可能にすることが困難となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明はサイド堰における溶鋼シールの上記の課題を解
決するもので、冷却ドラムと接するセラミックス面の変
形を吸収するとともに長時間鋳造を可能にすることを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の第1の発明は、金枠に収容された断熱材と該断
熱材に植設されたベース部材と該ベース部材の冷却ドラ
ム端面に対応する面に植設されたセラミックスにより構
成されるツインドラム式薄帯連続鋳造用サイド堰におい
て、該セラミックスの表層が軟質材料からなり、またそ
の裏層が硬質材料からなり、更に該表層と裏層の中間層
が前記軟質材料と硬質材料の各成分の混合材料からな
り、前記軟質材料の混合割合が前記表層に接する面より
前記裏層に接する側に向けて減少する傾斜配合となって
いることを特徴とするツインドラム式薄帯連続鋳造用サ
イド堰の構造であり、又第2の発明は、前記サイド堰の
該セラミックスの表層が軟質材料と硬質材料の混合材料
からなり、また裏層が前記硬質材料からなり、前記表層
の軟質材料の混合割合が前記表層の表面より前記裏層と
接する側に向けて減少する傾斜配合となっていることを
特徴とするツインドラム式薄帯連続鋳造用サイド堰の構
造であり、このように構成することによって、冷却ドラ
ム端面と接するサイド堰のセラミックスの熱変形を吸収
するとともにこのセラミックス面の最大変形に相当する
該セラミックス表層を易摩耗性材料で形成して摩耗を促
進し、冷却ドラム端面との摺動面のなじみ性を早期に確
保し、以後安定的な長時間鋳造が可能になる。
〔作用〕
溶鋼シールを目的としたサイド堰においては、ベース部
材と金枠(ケース鉄皮)間に施工された断熱材には温度
勾配が生じる。ここで、断熱材の長さをL、厚さをh、
熱膨張係数をα、断熱材表面と背面の温度差をΔTとす
ると、断熱材表面と背面の膨張長さΔLは次式で表され
る。
ΔL=L×α×ΔT 一方、断熱材表面がΔL伸びることによって生じる反り
の曲率半径をr、その時の弧角をθ、反りのサイズをH
とすると、 より、 となる。また、 で求まる。
つまり、このH分がベース部材を突き上げ、ひいては冷
却ドラムと接するセラミックス面を変形させることにな
る。
本発明では、上記H分に相当する厚みでセラミックスの
表層(軟質材料)を形成する。これによって、鋳造前段
階でサイド堰を冷却ドラムに強く押当てつゝ該ドラムを
回転することにより、摺動摩耗によって生じた熱変形で
突出した部位を早期に摩耗させて、冷却ドラムとの馴染
みを良くすることができる。また、中間層或いは表層に
おいて軟質材料と硬質材料の混合割合を傾斜配分にした
ので層間の熱膨張率の差による熱応力発生を緩和し、層
間における剥離を防止するとともに裏層の硬質材料によ
る耐摩耗性を向上することができる。
前述のように、セラミックスの表層材料に要求される特
性は軟質であることに加え、加熱状態で冷却ドラムと接
することから耐酸化性や耐熱衝撃性が不可欠である。こ
のような特性を持つ材質としては、BNが一般に知られて
いる。
また裏層材料に要求される特性は耐摩耗特性とともに、
表層と同様、冷却ドラムに接することから耐熱衝撃性が
必要である。さらには、セラミックス自身はもとより摺
動する相手の冷却ドラム端面を保護する上で適度の潤滑
性も要求される。このような特性を持つ材質として、特
に耐熱衝撃性、潤滑性の観点からBNと、耐摩耗性を有す
るZrB2,AlN,SiC,Si3N4等の一種もしくは数種の複合体が
適当である。
表層と裏層にはさみ込む中間層は、両層の成分を傾斜配
分したものからなり、その厚みと各層の成分の厚み方向
に対する最適濃度分布は内層に発生する熱応力が層の剥
離を起こさないという条件によって決定される。なお、
熱応力は定常熱伝導方程式及び表層と裏層成分の濃度分
布関数および物性値分布関数から求めることができる。
〔実施例〕
以下に図を用いて本発明を詳細に説明する。
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図aはサイド
堰の平面図、第1図bは第1図のA−A断面図である。
第1図a,bにおいて、サイド堰sはサイド堰金枠1、耐
火キャスタブル等から成る断熱材2、高アルミナれんが
等から成り、ヒータ孔5を設けた(ここではセラミック
の熱変形を抑制するためのヒータを内蔵させた)ベース
部材3、BN系複層セラミックス4から構成される。
第2図及び第4図は複層セラミックスの詳細断面図であ
り、第2図の実施例は3層の場合を示す。冷却ドラムに
接する複層セラミックス4の表層bは断熱材2の反り
(断熱材2の表裏における温度差により発生する)によ
って生ずる。セラミックスの変形に相当する所定厚みを
有し、軟質で且つ耐熱衝撃性に優れたBN(例えば、99wt
%、残余1%)からなっている。裏層は硬質であるが潤
滑性と耐熱衝撃性を付与するために10〜55%のBNを含有
しており、また耐摩耗性を付与するために、ZrB2,AlN,S
iC,Si3N4の1種もしくは2種以上を残余の成分として含
有する。中間層7は上記軟質材料と硬質材料の混合材料
からなり、第3図aの実施例では表層:BN 99%、裏層:
Si3N4 90wt%,BN 10wt%において、中間層は表層との接
合面部分の成分がBN 99wt%,Si3N4 0wt%、裏層との接
合面部分の成分がBN 10wt%,Si3N4 90wt%であって、
該両面部分の成分になるよう中間層の厚みに従って表層
に接する面より順次BNは減少、Si3N4は増加する傾斜配
分で混合されている。上記実施例のセラミックスの膨張
率を第3図bに示すが、中間層の膨張率は0.8〜6.0の間
を直線状に傾斜しており、同様にビッカース硬度も第3
図cに示すように10〜110の間を直線状に傾斜している
ので中間層において発生熱応力が小さく、剥離に至らな
い。
第4図の実施例は2層の場合であって、表層の成分6を
混合傾斜配分で構成したものであり、第5図aに示すよ
うに表層6の表面部分をBN含有量100wt%(Si3N4 0wt
%)とし、裏層8との接合面部分を該裏層8と同一成
分、すなわち、BN含有量10wt%、及び、Si3N4含有量90w
t%になるように傾斜配分したものである。このよう
に、表層6に傾斜機能をもたせたことにより、第5図b
に示すように、表層6の膨張率は0.8〜6.0の間を直線状
に傾斜しており、同様にビッカース硬度も第5図cに示
すように10〜110の間を直線状に傾斜している。
なお、上記表層6の厚みはセラミックスの変形に相当す
る所定厚み以上の厚みを有している。
以上のように傾斜機能を有するセラミックスの成分は目
的に応じて選定した表層、裏層のセラミックス成分によ
って決まり、また熱膨張や硬度がセラミックス成分の配
合によって決まるため、所望特性に応じて前記セラミッ
クスの厚みや成分配合は決定される。
なお、本発明の複層セラミックスを製造する方法を例示
すれば、次の通りである。
(1) CVD(化学蒸着)法 CVD法により表層と裏層のそれぞれの成分を順次変化さ
せて薄膜を形成し、該薄膜を成分に応じて順次積層して
中間層を形成し、該中間層を表層と裏層の間にはさみ、
プレスで一体成形した後常圧焼結する。
(2) CIP法 表層と裏層のセラミックス原料粉末を混合比0〜100%
の範囲でその混合割合を順次変化させて粉末層を多数つ
くり、次いでこの層を順次積重ねてCIPにより成形し、
中間層をつくる。該中間層をあらかじめCIPで成形した
表層と裏層の間にはさみ、再度CIPを施して一体成形し
た後常圧焼結する。
次に比較例を第6図に示す。該複層セラミックスの成分
は第7図aに示すように表層6:BN含有量95wt%、残余5w
t%、裏層8:BN含有量40wt%,Si3N4含有量60wt%である
ため、膨張率の差は第7図bに示すように大きく、また
同様にビッカース硬度の差も第7図cの如く大きいの
で、両層の接合面に大きな熱応力集中が起り、剥離その
他の問題を生ずる。
本発明は以上の複層セラミックスを植設したサイド堰よ
り成るが、該サイド堰を用いて鋳造の前段階でこれを冷
却ドラムに押当てた後、数回冷却ドラムを回転させてか
ら鋳造を開始したところ、セラミックスと冷却ドラム端
面との摺動面のなじみが良くなったため、バリや湯漏れ
は発生せず、安定した鋳造を行うことができた。これに
対し、比較例のサイド堰を用いて鋳造したところ、初期
段階で湯漏れが発生し、サイド堰の取替えが必要となっ
た。
〔発明の効果〕
本発明により、サイド堰のセラミックスと冷却ドラムと
の摺動面のなじみ性が良くなることによって、安定鋳造
が行えるばかりでなく、裏層セラミックスの優れた耐久
性により長時間鋳造が可能となり、工業的効果は甚大で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図aは本発明のサイド堰の平面図、第1図bは第1
図aのA−A断面図、第2図は本発明の複層セラミック
スの断面図、第3図aは同セラミックスの厚さ方向の成
分濃度分布を示す図、第3図bは同セラミックスの厚さ
方向の膨張率を示す図、第3図cは同セラミックスの厚
さ方向のビッカース硬度を示す図、第4図は本発明の他
の実施例の複合セラミックスの断面図、第5図aは同セ
ラミックスの厚さの方向の成分濃度分布を示す図、第5
図bは同セラミックスの厚さ方向の膨張率を示す図、第
5図cは同セラミックスの厚さ方向のビッカース硬度を
示す図、第6図は比較例の複合セラミックスの断面図、
第7図aは同セラミックスの厚さ方向の成分濃度分布を
示す図、第7図bは同セラミックスの厚さ方向の膨張率
を示す図、第7図cは同セラミックスの厚さ方向のビッ
カース硬度を示す図である。 1……サイド堰金枠、2……断熱材、3……ベース部
材、4……複層セラミックス、5……ヒーター孔、6…
…表層7……中間層、8……裏層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 淳二 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社設備技術本部内 (56)参考文献 特開 昭58−218356(JP,A) 特開 昭61−286045(JP,A) 実開 昭63−150741(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金枠に収容された断熱材と該断熱材に植設
    されたベース部材と該ベース部材の冷却ドラム端面に対
    応する面に植設されたセラミックスにより構成されるツ
    インドラム式薄帯連続鋳造用サイド堰において、該セラ
    ミックスの表層が軟質材料からなり、またその裏層が硬
    質材料からなり、更に該表層と裏層の中間層が前記軟質
    材料と硬質材料の各成分の混合材料からなり、前記軟質
    材料の混合割合が前記表層に接する面より前記裏層に接
    する側に向けて減少する傾斜配合となっていることを特
    徴とするツインドラム式薄帯連続鋳造用サイド堰の構
    造。
  2. 【請求項2】金枠に収容された断熱材と該断熱材に植設
    されたベース部材と該ベース部材の冷却ドラム端面に対
    応する面に植設されたセラミックスにより構成されるツ
    インドラム式薄帯連続鋳造用サイド堰において、該セラ
    ミックスの表層が軟質材料と硬質材料の混合材料からな
    り、また裏層が前記硬質材料からなり、前記表層の軟質
    材料の混合割合が前記表層の表面より前記裏層と接する
    側に向けて減少する傾斜配合となっていることを特徴と
    するツインドラム式薄帯連続鋳造用サイド堰の構造。
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